JP7035936B2 - 画像生成装置、画像生成方法、およびプログラム - Google Patents

画像生成装置、画像生成方法、およびプログラム Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイトの掲載日 2018年5月4日 ウェブサイトのアドレス https://www.visionsciences.org/program-abstracts-books-now-available-online/ https://www.visionsciences.org/programs/VSS_2018_Program.pdf (2)開催日 2018年5月18日~23日(公知日:2018年5月21日) 集会名、開催場所 Vision Sciences Society 18th Annual MeetingTradeWinds Island Resorts(St.Pete Beach,Florida,USA) (3)ウェブサイトの掲載日 2018年5月24日 ウェブサイトのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=ztqhAYp72Ww (4)ウェブサイトの掲載日 2018年5月29日 ウェブサイトのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=HVeCECoHwMw (5)展示日 2018年5月31日~6月1日(公知日:2018年5月31日) 展示会名、開催場所 NTTコミュニケーション科学基礎研究所オープンハウス2018 研究展示19 NTT京阪奈ビル(京都府相楽郡精華町光台2-4) (6)ウェブサイトの掲載日 2018年7月20日 ウェブサイトのアドレス http://www.cp.is.tohoku.ac.jp/▲~▼VSJ2018summer/index.html http://www.cp.is.tohoku.ac.jp/▲~▼VSJ2018summer/program.html http://www.cp.is.tohoku.ac.jp/▲~▼VSJ2018summer/img/file4.pdf http://www.cp.is.tohoku.ac.jp/▲~▼VSJ2018summer/img/file5.pdf (7)開催日 2018年8月1日~3日(公知日:2018年8月3日) 集会名、開催場所 日本視覚学会2018年夏季大会 文部科学省研究交流センター(茨城県つくば市竹園2-20-5)
この発明は、実際には動いていない対象が動いているように感じさせる技術に関する。
CRTディスプレイやLCDディスプレイなどの画面上において、図14(a)や図15(a)のように、ある輝度の画面領域40の中に、異なる輝度の四角形の領域である静止対象領域10がある場合に、図14(b)や図15(b)のように静止対象領域10の4辺のうちの互いに向き合う2辺(図の例では左右の2辺)それぞれに沿って輝度を時間変動させる領域である第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bを設け、残りの領域を画面領域40の元々の輝度のままの背景領域20として、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bのそれぞれに背景領域20の輝度をまたぐ輝度の時間変動、つまり、背景領域20の輝度より低い輝度から背景領域20の輝度より高い輝度までの範囲内での輝度の時間変動、を与えると、静止対象が動いて感じられる(動いているように錯覚される)ようにした従来技術が非特許文献1に開示されている。
静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より明るい場合の非特許文献1の技術について、図14(c)と(d)を参照して説明する。図14(c)は、各領域の輝度と時間との関係を示す図である。縦軸は、静止対象領域10の輝度を相対輝度1とし、最低輝度である輝度値0を相対輝度0としたときの、相対輝度である。横軸は、ディスプレイが提示する映像におけるフレーム番号である。静止対象領域10の左側の辺と接する第1輝度変動領域30aと、静止対象領域10の右側の辺と接する第2輝度変動領域30bの輝度は、相対輝度0.5に設定した背景領域20の輝度を中心とし、最低輝度と、静止対象領域10の輝度と等しい最高輝度と、の間を正弦波状に、時間的に逆位相となるように時間変動している。図14(d)は、静止対象領域10、背景領域20、第1輝度変動領域30a、第2輝度変動領域30bの輝度の範囲を示している。非特許文献1では、図14(a)のように静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より明るい場合には、図14(b)のように第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bを配置し、これらの輝度変動領域の輝度を図14(c)のように時間変動させることにより、静止対象領域10が左右に周期的に動いているように感じられる(動いているように錯覚される)ようにしている。
静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より暗い場合の非特許文献1の技術について、図15(c)と(d)を参照して説明する。図15(c)は、各領域の輝度と時間との関係を示す図である。縦軸は、静止対象領域10の輝度を相対輝度0とし、所定の最高輝度を相対輝度1としたときの、相対輝度である。横軸は、ディスプレイが提示する映像におけるフレーム番号である。静止対象領域10の左側の辺と接する第1輝度変動領域30aと、静止対象領域10の右側の辺と接する第2輝度変動領域30bの輝度は、相対輝度0.5に設定した背景領域20の輝度を中心とし、静止対象領域10の輝度と等しい最低輝度と、最高輝度と、の間を正弦波状に、時間的に逆位相となるように時間変動している。図15(d)では、静止対象領域10、背景領域20、第1輝度変動領域30a、第2輝度変動領域30bの輝度の範囲を示している。非特許文献1では、図15(a)のように静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より暗い場合には、図15(b)のように第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bを配置し、これらの輝度変動領域の輝度を図15(c)のように時間変動させることにより、静止対象領域10が左右に周期的に動いているように感じられるようにしている。
非特許文献1では、静止対象領域10と第1輝度変動領域30aとの輝度が等しくなった時には静止対象が第1輝度変動領域30aの方向にあり、静止対象領域10と第2輝度変動領域30bとの輝度が等しくなった時には静止対象が第2輝度変動領域30bの方向にあるように、動いて感じられる。これは一般にアニメーションにおける運動表現として有名な仮現運動が生じるためであると考えられる。図16の3枚の映像フレームを同じ空間位置に(a),(b),(c)の順に時間的に連続して表示すると、1フレーム目である図16(a)では、静止対象領域10の右側の辺に接する第2輝度変動領域30bの輝度が静止対象領域10の輝度と等しいので、静止対象が右側へ寄って見える。その後、1フレーム目である図16(a)から2フレーム目である図16(b)を経て3フレーム目である図16(c)にかけては、第2輝度変動領域30bの輝度が静止対象領域10の輝度から遠くなり、第1輝度変動領域30aの輝度が静止対象領域10の輝度に近づき、3フレーム目である図16(c)では、静止対象領域10の左側の辺に接する第1輝度変動領域30aの輝度が静止対象領域10の輝度と等しいので、静止対象が左側へ寄って見える。この見かけの位置の移動を連続的に知覚することで、静止対象が移動して知覚されると考えられる。図16(a)は図15(c)のフレーム番号4に対応し、図16(b)は図15(c)のフレーム番号10に対応し、図16(c)は図15(c)のフレーム番号12に対応することから、図15(c)のように第1輝度変動領域30aの輝度と第2輝度変動領域30bの輝度とを時間変動させることで、静止対象が左右に周期的に動いているように感じられると考え得られる。図14についても図15と同様である。
Shapiro, A. G., Charles, J. P., & Shear-Heyman, M., "Visual illusions based on single-field contrast asynchronies," [online], 2005年11月, Journal of Vision, 5(10), 2-2, [2018年9月10日検索], インターネット<https://doi.org/10.1167/5.10.2>
実装上の理由などで、非特許文献1のように静止対象領域の輝度と輝度変動領域の輝度とを一致させることができない場合がある。この場合には、図16のような静止対象領域と輝度変動領域との間で仮現運動が成立しないので、非特許文献1の技術を用いて静止対象が動いているように感じさせることはできない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、静止対象と輝度変動領域との間で仮現運動が成立しない場合でも、静止対象が動いているように感じさせるための技術を提供することを目的とする。
画像生成装置は、静止対象領域と、前記静止対象領域の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域と、前記静止対象領域および前記輝度変動領域以外の背景領域と、を含む映像を生成する。前記輝度変動領域の輝度は、前記静止対象領域の輝度と前記背景領域の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動する。(1)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも明るく、前記輝度変動領域の輝度の最大値が前記背景領域の輝度以下であるか、または、(2)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも暗く、前記輝度変動領域の輝度の最小値が前記背景領域の輝度以上である。
本発明では、静止対象と輝度変動領域との間で仮現運動が成立しない場合でも、静止対象が動いているように感じさせることができる。
図1は、第1~5実施形態の画像生成装置を例示するためのブロック図である。 図2は、第1~5実施形態の画像生成方法を例示するためのフロー図である。 図3(a)は、第1実施形態の静止画生成部が生成する輝度変動領域付与用画像を模式的に例示した図である。図3(b)は、図3(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図3(c)および(d)は、第1実施形態の提示用映像に含まれる静止対象領域と背景領域と第1輝度変動領域と第2輝度変動領域の輝度を例示する図である。 図4(a)は、第2実施形態の静止画生成部が生成する輝度変動領域付与用画像を模式的に例示した図である。図4(b)は、図4(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図4(c)および(d)は、第2実施形態の提示用映像に含まれる静止対象領域と背景領域と第1輝度変動領域と第2輝度変動領域の輝度を例示する図である。 図5(a)は、第3実施形態の静止画生成部が生成する輝度変動領域付与用画像を模式的に例示した図である。図5(b)は、第3実施形態の映像生成部が図5(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図6(a)は、第4実施形態の静止画生成部が生成する輝度変動領域付与用画像を模式的に例示した図である。図6(b)は、第4実施形態の映像生成部が図6(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図7(a)は、第5実施形態の静止画生成部が生成する輝度変動領域付与用画像を模式的に例示した図である。図7(b)は、第5実施形態の映像生成部が図7(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域を設定した例を模式的に例示した図である。 図8は第6実施形態の錯覚呈示システムを例示するためのブロック図である。 図9は第6実施形態の錯覚呈示方法を例示するためのフロー図である。 図10(a)および(b)は、映像提示装置の画面または投影面に、対象物を配置した様子を例示した模式図である。 図11は第7実施形態の錯覚呈示システムを例示するためのブロック図である。 図12は第7実施形態の錯覚呈示方法を例示するためのフロー図である。 図13(a)および(b)は、映像提示装置の画面または投影面に、対象物を配置した様子を例示した模式図である。 図14(a)は、画面領域の中に静止対象領域が設けられた画像を模式的に例示した図である。図14(b)は、図14(a)の画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図14(c)および(d)は、従来技術の提示用映像に含まれる静止対象領域と背景領域と第1輝度変動領域と第2輝度変動領域との輝度をそれぞれ例示する図である。 図15(a)は、画面領域の中に静止対象領域が設けられた画像を模式的に例示した図である。図15(b)は、図15(a)の画像に第1輝度変動領域と第2輝度変動領域とを設定した例を模式的に例示した図である。 図15(c)および(d)は、従来技術の提示用映像に含まれる静止対象領域と背景領域と第1輝度変動領域と第2輝度変動領域との輝度をそれぞれ例示する図である。 図16(a)~(c)は、同じ空間位置に時間的に連続して表示される画像を例示した模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態では、背景領域よりも明るく見える四角形の静止対象が動いているように感じさせる映像を生成して提示する形態について説明する。
<<画像生成装置100>>
図1に例示するように、本実施形態の画像生成装置100は、提示用映像を生成して出力するものであり、静止画生成部110と映像生成部120を備える。以下、図2及び図3も参照して画像生成装置100の動作を説明する。
<静止画生成部110>
静止画生成部110は、四角形の静止対象領域10と、静止対象領域以外の画像領域20’と、を含む輝度変動領域付与用画像1’を生成して出力する。静止画生成部110は例えば以下のステップS1101とステップS1102を行う。
ステップS1101:静止画生成部110は、静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より明るくなるように、静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度とを設定する。その際、設定する静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度そのものや、静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度との大小関係が、「静止対象を背景領域よりも明るくするか暗くするかの情報」として画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。設定した静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度とは、次に行うステップS1102で用いるほか、映像生成部120でも用いるため、映像生成部120に出力する。
ステップS1102:静止画生成部110は、まず、ステップS1101で設定した背景領域20の輝度をもつ背景画像を生成する(ステップS1102-1)。背景画像の水平方向のピクセル数と垂直方向のピクセル数の組は、後述する映像提示装置300が提示可能な水平方向のピクセル数と垂直方向のピクセル数の組になるようにすればよく、「背景領域の形状の情報」として画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。静止画生成部110は、次に、ステップS1101で設定した静止対象領域10の輝度をもつ四角形を、ステップS1102-1で生成した背景画像の中心付近に描画することにより輝度変動領域付与用画像1’を生成して出力する(ステップS1102-2)。例えば、描画する四角形の中心(重心)と背景画像の中心(重心)が同じ位置になるようにすればよい。図3(a)は、静止画生成部110が生成する輝度変動領域付与用画像1’を模式的に示した図である。描画する四角形の情報、例えば、水平方向のピクセル数と垂直方向のピクセル数の組は、「静止対象領域の形状の情報」として画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。なお、描画された四角形の画像領域が静止対象領域10である。
<映像生成部120>
映像生成部120は、静止画生成部110から入力された輝度変動領域付与用画像1’内に、静止画生成部110から入力された静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度とに基づく輝度範囲で輝度が時間変動する輝度変動領域を設けることで提示用映像1を生成して出力する。映像生成部120は例えば以下のステップS1201とステップS1202を行う。
ステップS1201:映像生成部120は、静止対象領域10の左辺に沿った外側の位置に、長辺が静止対象領域10の左辺と一致する長方形の領域を輝度変動領域として設定する。ここで設定した輝度変動領域を、以降では第1輝度変動領域30aとよぶ。また、映像生成部120は、静止対象領域10の右辺に沿った外側の位置に、長辺が静止対象領域10の右辺と一致する長方形の領域を輝度変動領域として設定する。ここで設定した輝度変動領域を、以降では第2輝度変動領域30bとよぶ。なお、静止対象領域10と第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの何れでもない領域が背景領域20である。図3(b)は、図3(a)の輝度変動領域付与用画像に第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bとを設定した例を模式的に示した図である。各輝度変動領域の短辺の長さ(輝度変動領域の幅)は、画像生成装置100が生成した映像を後述する映像提示装置300が提示したときに、当該映像を見る者の視角が0.2度またはその近傍になるように設定するのが望ましい。例えば、映像提示装置300が提示した映像を約100センチ離れた位置から見ることを想定して設定する場合には、各輝度変動領域の幅を約3.5ミリに設定するのが望ましい。ただし、輝度変動領域の幅は任意であり、視角が0.2度の近傍以外となるように設定してもよい。しかし、輝度変動領域の視角が0.2度以上に広がるもしくは0.2度以下に狭まるにつれて、静止対象が動いているように感じられる錯覚効果が減少する。なお、輝度変動領域の幅は、「輝度変動領域の幅の情報」として画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。
ステップS1202:映像生成部120は、静止画生成部110から入力された静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度に基づいて、ステップS1201で設定した輝度変動領域の輝度を時間的に変動させることで提示用映像1を生成して出力する。輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最大値には、背景領域20の輝度以下の値を設定する。輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最小値には、輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最大値より小さい値を設定する。すなわち、第1輝度変動領域30aの時間的に変動する輝度の最大値と最小値、及び、第2輝度変動領域30bの時間的に変動する輝度の最大値と最小値は、縦軸を静止対象領域10の輝度を相対輝度1とし輝度値0を相対輝度0とした相対輝度とした図3(d)における矢印の範囲内に収まるように設定する。輝度変動領域の時間的な変動は、正弦波状であってもよいし、三角波状であってもよいし、時間の経過に対する輝度の変化が非線形であっても線形であってもよい。また、輝度変動領域の時間的な変動は、周期的なものであってもよいし、単純増加でも単純減少でもよい。例えば、映像生成部120が第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの2つの輝度変動領域の輝度を周期的に変動させた提示用映像1を映像提示装置300が提示する場合、2つの輝度変動領域の輝度の変動の位相差を180度に設定することで、輝度が静止対象領域10の輝度に近付いた輝度変動領域の方向に静止対象が動いているように感じさせることができ、静止対象が周期的に左右に移動するように感じさせることができる。図3(c)は、縦軸を静止対象領域10の輝度を相対輝度1とし輝度値0を相対輝度0とした相対輝度とし、横軸を時間としたときの、第1輝度変動領域30aの輝度の最大値と第2輝度変動領域30bの輝度の最大値を背景領域20の輝度と同じ値に設定し、第1輝度変動領域30aの輝度の最小値と第2輝度変動領域30bの輝度の最小値を0に設定し、第1輝度変動領域30aの輝度の時間変動と第2輝度変動領域30bの輝度の時間変動を位相差180度(逆位相)の正弦波状に設定した場合の、提示用映像1に含まれる静止対象領域10と背景領域20と第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの輝度を表す図である。また例えば、第1輝度変動領域30aの輝度の周期的な時間変動と第2輝度変動領域30bの輝度の周期的な時間変動との位相差を0度に設定することで、静止対象が拡大縮小する動きを感じさせることができる。なお、輝度変動領域の輝度を正弦波のように輝度を周期的に上下させる場合、提示用映像1における輝度変動領域の輝度の周期的な変動の時間周波数を0.25Hz以上2Hz以下とする。
<<映像提示装置300>>
図1に示すように、画像生成装置100が生成して出力した提示用映像1は映像提示装置300に入力される。映像提示装置300は、入力された映像を利用者が視認可能なようにするための装置であり、例えば、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、ビデオプロジェクタ、などである。映像提示装置300は、入力された提示用映像1を利用者が視認可能なように出力する(ステップS300)。
[第2実施形態]
第2実施形態では、背景領域よりも暗く見える四角形の静止対象が動いているように感じさせる映像を生成して提示する形態について説明する。第2実施形態の画像生成装置100の構成は、図1に例示した第1実施形態の画像生成装置100と同じである。第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、静止画生成部110が行うステップS1101と映像生成部120が行うステップS1202である。以下では、第2実施形態が第1実施形態と異なる点について説明する。
ステップS1101:第2実施形態のステップS1101が第1実施形態のステップS1101と異なる点は、静止画生成部110が、静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より暗くなるように、静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度とを設定することである。これ以外は第1実施形態のステップS1101と同じである。
図4(a)は、第2実施形態の静止画生成部110が生成する輝度変動領域付与用画像1’を模式的に示した図である。図4(b)は、第2実施形態の映像生成部120が第1実施形態と同じステップS1201によって図4(a)の輝度変動領域付与用画像1’に第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bとを設定した例を模式的に示した図である。
ステップS1202:第2実施形態のステップS1202が第1実施形態のステップS1202と異なる点は、輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最小値には背景領域20の輝度以上の値に設定し、輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最大値には輝度変動領域の時間的に変動する輝度の最小値より大きい値を設定することである。すなわち、第2実施形態のステップS1202では、第1輝度変動領域30aの時間的に変動する輝度の最大値と最小値、及び、第2輝度変動領域30bの時間的に変動する輝度の最大値と最小値は、縦軸を静止対象領域10の輝度を相対輝度0とし表現可能な最大の輝度を相対輝度1とした相対輝度とした図4(d)における矢印の範囲内に収まるように設定する。これ以外は第1実施形態のステップS1202と同じである。
図4(c)は、縦軸を静止対象領域10の輝度を相対輝度0とし表現可能な最大の輝度を相対輝度1とした相対輝度とし、横軸を時間としたときの、第1輝度変動領域30aの輝度の最小値と第2輝度変動領域30bの輝度の最小値を背景領域20の輝度と同じ値に設定し、第1輝度変動領域30aの輝度の最大値と第2輝度変動領域30bの輝度の最大値を表現可能な最大の輝度値に設定し、第1輝度変動領域30aの輝度の時間変動と第2輝度変動領域30bの輝度の時間変動を位相差180度(逆位相)の正弦波状に設定した場合の、提示用映像1に含まれる静止対象領域10と背景領域20と第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの輝度を表す図である。
[第3実施形態]
第3実施形態では、任意の形状の静止対象が動いているように感じさせる映像を生成して提示する一形態について説明する。第3実施形態の画像生成装置の構成は、図1に例示した第1実施形態および第2実施形態の画像生成装置と同じである。第3実施形態が第1実施形態および第2実施形態と異なるのは、静止画生成部110が行うステップS1102-2と映像生成部120が行うステップS1201である。以下では、第3実施形態が第1実施形態および第2実施形態と異なる点について説明する。
第3実施形態の静止画生成部110が行うステップS1102-2では、静止画生成部110は、ステップS1101で設定した静止対象領域10の輝度をもつ図形を、ステップS1102-1で生成した背景画像の中心付近に描画することにより輝度変動領域付与用画像1’を生成して出力する(ステップS1102-2)。例えば、描画する図形の中心(重心)と背景画像の中心(重心)が同じ位置になるようにすればよい。図5(a)は、静止画生成部110が生成する輝度変動領域付与用画像1’を模式的に示した図である。描画する図形は、任意の形状でよく、「静止対象領域の形状の情報」として画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。なお、描画された図形の画像領域が静止対象領域10である。
第3実施形態の映像生成部120が行うステップS1201では、移動量Dと移動量Dを用いる。移動量Dと移動量Dは、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。移動量Dと移動量Dは、通常は同じ値とするので同じ1つの値を入力されるようにするか記憶しておけばよいが、異なる値としてもよく、それぞれの値を入力されるようにするか記憶しておいてもよい。
ステップS1201:映像生成部120は、静止対象領域10を移動量Dだけ左側にずらして、静止対象領域10と同じ形状の領域を得る(ステップS1201-1)。そして、映像生成部120は、ステップS1201-1で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、輝度変動領域として設定する(ステップS1201-2)。ステップS1201-2で設定した輝度変動領域を、以降では第1輝度変動領域30aとよぶ。また、映像生成部120は、静止対象領域10を移動量Dだけ右側にずらして、静止対象領域10と同じ形状の領域を得る(ステップS1201-3)。そして、映像生成部120は、ステップS1201-3で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、輝度変動領域として設定する(ステップS1201-4)。ステップS1201-4で設定した輝度変動領域を、以降では第2輝度変動領域30bとよぶ。
なお、静止対象領域10の形状によっては、ステップS1201-1で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域と、ステップS1201-3で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域と、に重複する領域が存在することがある。この場合には、重複する領域については、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの何れか一方に含めるようにしてもよいが、第3輝度変動領域30cとして設定するとよい。重複する領域を第3輝度変動領域30cとして設定した場合には、映像生成部120が行うステップS1202で、第3輝度変動領域30cの輝度も設定して提示用映像1を生成する必要があるが、この場合のステップS1202については後述する。
また、ステップS1201-1とステップS1201-2の2ステップに分けずに、映像生成部120は、静止対象領域10を移動量Dだけ左側にずらして得られる静止対象領域10と同じ形状の領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、第1輝度変動領域30aとして設定してもよい。同様に、ステップS1201-3とステップS1201-4の2ステップに分けずに、映像生成部120は、静止対象領域10を移動量Dだけ右側にずらして得られる静止対象領域10と同じ形状の領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、第2輝度変動領域30bとして設定してもよい。
図5(b)は、映像生成部120が第3実施形態のステップS1201によって図5(a)の輝度変動領域付与用画像1’に第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bとを設定した例を模式的に示した図である。
なお、輝度変動領域の幅の最大値は、画像生成装置100が生成した映像を映像提示装置300が提示したときに、当該映像を見る者の視角が0.2度またはその近傍になるように設定するのが望ましい。例えば、映像提示装置300が提示した映像を約100センチ離れた位置から見ることを想定して設定する場合には、輝度変動領域の幅の最大値、すなわち、上述した移動量を約3.5ミリに設定するのが望ましい。ただし、移動量は任意であり、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度の近傍以外となるように設定してもよい。しかし、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度以上に広がるもしくは0.2度以下に狭まるにつれて、静止対象が動いているように感じられる錯覚効果が減少する。
図5ではハートの形状をした静止対象領域10を例にして説明したが、静止対象領域10の形状はハートに限られず、どのような形状の静止対象領域10であっても、画像生成装置100に本実施形態の動作をさせることで、静止対象が動いているように感じさせる提示用映像1を生成することができる。
また、上述したステップS1201-1とステップS1201-3では、静止対象領域10を左側と右側にずらす例を説明したが、静止対象領域10をある方向とその方向とは逆方向にずらせばよく、例えば、静止対象領域10を上側と下側にずらしてもよい。
重複する領域を第3輝度変動領域30cとして設定した場合のステップS1202:ステップS1201において重複する領域を第3輝度変動領域30cとして設定した場合には、映像生成部120は、第1実施形態または第2実施形態で説明したステップS1202に加えて、各時刻について、第1実施形態または第2実施形態で説明したステップS1202で設定した第1輝度変動領域30aの輝度と第2輝度変動領域30bの輝度の平均値を第3輝度変動領域30cの輝度とすることで、提示用映像1を生成して出力する。なお、第1輝度変動領域30aの輝度の時間変動と第2輝度変動領域30bの輝度の時間変動を同じ振幅で逆位相とした場合には、例外的に、第3輝度変動領域30cについては輝度が時間変動しない。
[第4実施形態]
第4実施形態では、任意の形状の静止対象が動いているように感じさせる映像を生成して提示する別の形態について説明する。第4実施形態の画像生成装置の構成は、図1に例示した第1実施形態から第3実施形態の画像生成装置と同じである。第4実施形態が第3実施形態と異なるのは、映像生成部120が行うステップS1201である。以下では、第4実施形態が第3実施形態と異なる点について説明する。
第4実施形態の映像生成部120が行うステップS1201では、回転量θと回転量θを用いる。回転量θと回転量θは、回転の角度を表す値であり、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。回転量θと回転量θは、通常は同じ値とするので同じ1つの値を入力されるようにするか記憶しておけばよいが、異なる値としてもよく、それぞれの値を入力されるようにするか記憶しておいてもよい。
ステップS1201:映像生成部120は、ある中心点を中心として静止対象領域10を回転量θだけ反時計回りに回転させて、静止対象領域10と同じ形状の領域を得る(ステップS1201-1)。そして、映像生成部120は、ステップS1201-1で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、輝度変動領域として設定する(ステップS1201-2)。ステップS1201-2で設定した輝度変動領域を、以降では第1輝度変動領域30aとよぶ。また、映像生成部120は、ステップS1201と同じ中心点を中心として静止対象領域10を回転量θだけ時計回りに回転させて、静止対象領域10と同じ形状の領域を得る(ステップS1201-3)。そして、映像生成部120は、ステップS1201-3で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、輝度変動領域として設定する(ステップS1201-4)。ステップS1201-4で設定した輝度変動領域を、以降では第2輝度変動領域30bとよぶ。
なお、静止対象領域10の形状によっては、ステップS1201-1で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域と、ステップS1201-3で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域と、に重複する領域が存在することがある。この場合には、重複する領域については、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの何れか一方に含めるようにしてもよいが、第3輝度変動領域30cとして設定するとよい。
また、ステップS1201-1とステップS1201-2の2ステップに分けずに、映像生成部120は、ある中心点を中心として静止対象領域10を回転量θだけ反時計回りに回転させて得られる静止対象領域10と同じ形状の領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、第1輝度変動領域30aとして設定してもよい。同様に、ステップS1201-3とステップS1201-4の2ステップに分けずに、映像生成部120は、同じ中心点を中心として静止対象領域10を回転量θだけ時計回りに回転させて得られる静止対象領域10と同じ形状の領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、第2輝度変動領域30bとして設定してもよい。回転の中心点は、静止対象領域10の重心とすればよいが、静止対象領域10の重心以外としてもよく、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力して指定できるようにしてもよい。画像領域を回転させる処理には、周知のアフィン転換を用いればよい。
図6(a)は、静止画生成部110が生成する輝度変動領域付与用画像1’を模式的に示した図である。図6(b)は、映像生成部120が第4実施形態のステップS1201によって図6(a)の輝度変動領域付与用画像1’に第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bとを設定した例を模式的に示した図である。
回転量は、画像生成装置100が生成した映像を映像提示装置300が提示したときに、輝度変動領域の幅の最大値が当該映像を見る者の視角0.2度またはその近傍になるように設定する。例えば、映像提示装置300が提示した映像を約100センチ離れた位置から見ることを想定して設定する場合には、輝度変動領域の幅の最大値が約3.5ミリとなるように回転量を設定するのが望ましい。ただし、回転量は任意であり、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度の近傍以外となるように設定してもよい。しかし、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度以上に広がるもしくは0.2度以下に狭まるにつれて、静止対象が動いているように感じられる錯覚効果が減少する。
図6では四角形の静止対象領域10を例にして説明したが、静止対象領域10の形状は四角形に限られず、どのような形状の静止対象領域10であっても、画像生成装置100に本実施形態の動作をさせることで、静止対象が動いているように感じさせる提示用映像1を生成することができる。
[第1実施形態から第4実施形態の変形例]
第1実施形態から第3実施形態では輝度変動領域を静止対象領域の左側と右側にそれぞれ配置し、第4実施形態では輝度変動領域を静止対象領域の反時計回り側と時計回り側とにそれぞれ配置した。すなわち、第1実施形態から第4実施形態では2つの輝度変動領域が静止対象領域10に対して空間的に逆側に位置する形態を説明した。しかし、第1実施形態から第4実施形態において、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bのうちの何れか一方の輝度変動領域のみを用い、他方の輝度変動領域を用いないようにしてもよい。この場合には、映像生成部120は、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bのうちの何れか一方の輝度変動領域についてのみ、ステップS1201における輝度変動領域を設定する処理と、ステップS1202における輝度変動領域の輝度を時間的に変動させる処理と、を行うようにすればよいし、移動量や回転量を入力されるまたは記憶しておくようにすればよい。
[第5実施形態]
第5実施形態では、任意の形状の静止対象が動いているように感じさせる映像を生成して提示するさらに別の形態について説明する。第5実施形態の画像生成装置の構成は、図1に例示した第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例の画像生成装置と同じである。第5実施形態は、第1実施形態から第4実施形態の変形例と同様に、1つの輝度変動領域を用いる形態である。第5実施形態が第3実施形態の変形例および第4実施形態の変形例と異なるのは、映像生成部120が行うステップS1201である。以下では、第5実施形態が第3実施形態の変形例および第4実施形態の変形例と異なる点について説明する。
第5実施形態の映像生成部120が行うステップS1201では、拡大率Sを用いる。拡大率Sは、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力されるようにしてもよいし、画像生成装置100内の図示しない記憶部に記憶されたものを用いてもよい。
ステップS1201:映像生成部120は、ある中心点を中心として静止対象領域10を拡大率Sで拡大させて、静止対象領域10と同じ形状の領域を得る(ステップS1201-1)。そして、映像生成部120は、ステップS1201-1で得た領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、輝度変動領域として設定する(ステップS1201-2)。本実施形態では、設定される輝度変動領域は1つであるが、ステップS1201-2で設定した輝度変動領域を、以降では便宜的に第1輝度変動領域30aとよぶ。なお、ステップS1201-1とステップS1201-2の2ステップに分けずに、映像生成部120は、ある中心点を中心として静止対象領域10を拡大率Sで拡大させて得られる静止対象領域10と同じ形状の領域のうちの静止対象領域10と重ならない領域を、第1輝度変動領域30aとして設定してもよい。拡大の中心点は、静止対象領域10の重心とすればよいが、静止対象領域10の重心以外としてもよく、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から入力して指定できるようにしてもよい。画像領域を拡大させる処理には、周知のアフィン転換を用いればよい。
図7(a)は、静止画生成部110が生成する輝度変動領域付与用画像1’を模式的に示した図である。図7(b)は、映像生成部120が第5実施形態のステップS1201によって図7(a)の輝度変動領域付与用画像1’に第1輝度変動領域30aを設定した例を模式的に示した図である。
拡大率は、画像生成装置100が生成した映像を映像提示装置300が提示したときに、輝度変動領域の幅の最大値が当該映像を見る者の視角0.2度またはその近傍になるように設定する。例えば、映像提示装置300が提示した映像を約100センチ離れた位置から見ることを想定して設定する場合には、輝度変動領域の幅の最大値が約3.5ミリとなるように拡大率を設定するのが望ましい。ただし、拡大率は任意であり、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度の近傍以外となるように設定してもよい。しかし、輝度変動領域の幅の最大の視角が0.2度以上に広がるもしくは0.2度以下に狭まるにつれて、静止対象が動いているように感じられる錯覚効果が減少する。
図7ではハートの形状をした静止対象領域10を例にして説明したが、静止対象領域10の形状はハートに限られず、どのような形状の静止対象領域10であっても、画像生成装置100に本実施形態の動作をさせることで、静止対象が動いているように感じさせる提示用映像1を生成することができる。
[第6実施形態]
第6実施形態では、実物体である静止対象が動いているように感じさせる一形態について説明する。図8に例示するように、第6実施形態の錯覚呈示システム400は、画像生成装置100とオブジェクト生成装置200と映像提示装置300を含む。画像生成装置100は、静止画生成部110と映像生成部120を備える。オブジェクト生成装置200は、少なくとも印刷部210を備え、加工部220を備えてもよい。以下、図9も参照して錯覚呈示システム400の動作について、上述した各実施形態及び変形例と異なる点を説明する。
<<画像生成装置100>>
図8に例示するように、本実施形態の画像生成装置100は、輝度変動領域付与用画像1’及び重畳用映像4を生成して出力するものである。
静止画生成部110は、上述した各実施形態及び変形例の何れかと同じ動作をして、輝度変動領域付与用画像1’を生成して出力する(ステップS1101、ステップS1102)。本実施形態では、輝度変動領域付与用画像1’は画像生成装置100外にも出力されオブジェクト生成装置200に入力される。
映像生成部120は、上述した各実施形態及び変形例の何れかと同じ動作をして生成した映像を重畳用映像4として出力するか、上述した各実施形態及び変形例の何れかと同じ動作に加えて、静止対象領域10の輝度の輝度値を0とすることで生成した映像を重畳用映像4として出力する(ステップS1201、ステップS1202)。映像提示装置300としてCRTディスプレイやLCDディスプレイを用いる場合には、映像生成部120は何れの動作をしてもよいが、映像提示装置300としてビデオプロジェクタを用いる場合には、映像生成部120は後者の動作をする必要がある。
<<オブジェクト生成装置200>>
印刷部210には、画像生成装置100が出力した輝度変動領域付与用画像1’が入力される。印刷部210は、例えば紙、木、布、ガラス、合成樹脂、金属などの平面に、入力された輝度変動領域付与用画像1’を印刷した印刷物を得て出力する(ステップS210)。
加工部220には、印刷部210が出力した印刷物が入力される。加工部220は、印刷物の静止対象領域10が印刷された領域はそのままで、それ以外の領域を取り去るなどにより、静止対象領域10の輪郭と略同一の輪郭を持つ対象物60を得て出力する(ステップS220)。
なお、加工部220を備えない公知のプリンタをオブジェクト生成装置200として用いて、利用者が、印刷物の静止対象領域10が印刷された領域を、静止対象領域10の輪郭線に沿って切り抜き、静止対象領域10の輪郭と略同一の輪郭を持つ対象物60を得るようにしてもよい。
<<映像提示装置300>>
画像生成装置100が生成して出力した重畳用映像4は映像提示装置300に入力される。映像提示装置300は、例えば、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、ビデオプロジェクタ、などである。例えばCRTディスプレイやLCDディスプレイのように画面を備える映像提示装置300を用いる場合には、映像提示装置300は、入力された重畳用映像4を映像提示装置300が備える画面に表示する。また、例えばビデオプロジェクタを映像提示装置300として用いる場合には、映像提示装置300は、入力された重畳用映像4をスクリーンなどの投影面に対して投影することで、スクリーンなどの投影面に重畳用映像4を表示する。(ステップS300)
<<錯覚呈示方法>>
本実施形態では、画面または投影面70の側面から見た図である図10(a)と画面または投影面70の前面から見た図である図10(b)に示すように、映像提示装置300の画面または投影面70に、表示された重畳用映像4の静止対象領域10の輪郭線と対象物60の輪郭線とが略一致するように、対象物60を配置する(ステップS400)。このように配置した場合、視認される領域のうちの対象物60が配置された領域については、映像提示装置300が提示した重畳用映像4に含まれる静止対象領域10の輝度ではなく、対象物60の輝度、すなわち、対象物60に印刷された静止対象領域10の輝度が視認される。一方、対象物60が配置されていない領域については、映像提示装置300の画面または投影面70が視認されるため、映像提示装置300が提示した重畳用映像4に含まれる第1輝度変動領域30aの時間変動する輝度が視認される第1部分領域73aと、映像提示装置300が提示した重畳用映像4に含まれる第2輝度変動領域30bの時間変動する輝度が視認される第2部分領域73bと、重畳用映像4に含まれる背景領域20の輝度が視認される第3部分領域72と、により構成されることになる。これにより、対象物60に印刷された静止対象が動いているように感じさせることができる。なお、重畳用映像4に含まれる静止対象領域10の輝度は一定であり、重畳用映像4に含まれる第1輝度変動領域30aや第2輝度変動領域30bの輝度は時間変化するので、表示された重畳用映像4の静止対象領域10の輪郭線と対象物60の輪郭線とは容易に一致させることができる。
[第7実施形態]
第7実施形態では、実物体である静止対象が動いているように感じさせる別の形態について説明する。第6実施形態は、静止対象が印刷された実物体であり、輝度変動領域と背景領域が画面上または投影面上に表示される形態であったが、本実施形態は、静止対象および背景領域が印刷された実物体であり、輝度変動領域が画面上または投影面上に表示される形態である。図11に例示するように、第7実施形態の錯覚呈示システム400は、画像生成装置100とオブジェクト生成装置200と映像提示装置300を含む。画像生成装置100は、静止画生成部110と映像生成部120を備える。オブジェクト生成装置200は、少なくとも印刷部210を備え、加工部220を備えてもよい。以下、図12も参照して錯覚呈示システム400の動作について、第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例と第5実施形態、と異なる点を説明する。
<<画像生成装置100>>
図11に例示するように、本実施形態の画像生成装置100は、印刷用画像及び重畳用映像4を生成して出力するものである。
静止画生成部110は、第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例と第5実施形態の何れかと同じ動作をして、輝度変動領域付与用画像1’を生成して出力する(ステップS1101、ステップS1102)。
映像生成部120は、第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例と第5実施形態の何れかと同じ動作をして生成した映像を重畳用映像4として出力するか、第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例と第5実施形態の何れかと同じ動作に加えて、静止対象領域10と背景領域20の少なくとも何れかの輝度の輝度値を0とすることで生成した映像を重畳用映像4として出力する(ステップS1201、ステップS1202)。映像提示装置300としてCRTディスプレイやLCDディスプレイを用いる場合には、映像生成部120は何れの動作をしてもよいが、映像提示装置300としてビデオプロジェクタを用いる場合には、映像生成部120は、第1実施形態から第4実施形態及びこれらの変形例と第5実施形態の何れかと同じ動作に加えて、静止対象領域10と背景領域20の両方の輝度の輝度値を0とすることで生成した映像を重畳用映像4として出力する必要がある。
映像生成部120は、また、静止画生成部110から入力された輝度変動領域付与用画像1’に対して、ステップS1201で設定した輝度変動領域が、静止対象領域10及び背景領域20と区別できるようにした画像を印刷用画像として生成して出力する(ステップS1203)。例えば、映像生成部120は、輝度変動領域付与用画像1’中の第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bに対応する領域に、静止対象領域10とも背景領域20とも異なる輝度を設定した画像、を印刷用画像として生成して出力する。また、ステップS1201で第3輝度変動領域30cも設定した場合には、映像生成部120は、第3輝度変動領域30cに対応する領域にも静止対象領域10とも背景領域20とも異なる輝度を設定した画像を印刷用画像として生成して出力する。
<<オブジェクト生成装置200>>
印刷部210には、画像生成装置100が出力した印刷用画像が入力される。印刷部210は、例えば紙、木、布、ガラス、合成樹脂、金属などの平面に、入力された印刷用画像を印刷した印刷物を得て出力する(ステップS210)。
加工部220には、印刷部210が出力した印刷物が入力される。加工部220は、印刷物の静止対象領域10が印刷された領域と背景領域20が印刷された領域はそのままで、例えば第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bに対応する領域を取り去るなどにより、また、第3輝度変動領域30cに対応する領域がある場合には第3輝度変動領域30cに対応する領域も取り去るなどにより、輝度変動領域に対応する領域を光が透過するように加工処理をして得た対象物80を出力する(ステップS220)。
なお、加工部220を備えない公知のプリンタをオブジェクト生成装置200として用いて、利用者が、印刷物の静止対象領域10が印刷された領域と背景領域20が印刷された領域はそのままで、例えば第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bに対応する領域を切り取って取り去るなどにより、また、第3輝度変動領域30cがある場合には第3輝度変動領域30cに対応する領域も取り去るなどにより、輝度変動領域に対応する領域を光が透過するように加工処理をして、対象物80を得るようにしてもよい。
<<映像提示装置300>>
画像生成装置100が生成して出力した重畳用映像4は映像提示装置300に入力される。映像提示装置300は、例えば、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ、ビデオプロジェクタ、などである。例えばCRTディスプレイやLCDディスプレイのように画面を備える映像提示装置300を用いる場合には、映像提示装置300は、入力された重畳用映像4を映像提示装置300が備える画面に表示する。また、例えばビデオプロジェクタを映像提示装置300として用いる場合には、映像提示装置300は、入力された重畳用映像4をスクリーンなどの投影面に対して投影することで、スクリーンなどの投影面に重畳用映像4を表示する。(ステップS300)
<<錯覚呈示方法>>
本実施形態では、画面または投影面70に直交する断面から見た図である図13(a)と画面または投影面70の前面から見た図である図13(b)に示すように、映像提示装置300の画面または投影面70に、表示された重畳用映像4の静止対象領域10の輪郭線と対象物80の静止対象領域10が印刷された領域81(対象物の第1部分領域81)の輪郭線とが略一致するように、対象物80を配置する(ステップS400)。このように配置した場合、視認される領域のうちの対象物80が配置された領域でありかつ光が透過するように加工処理されていない領域については、映像提示装置300が提示した重畳用映像4に含まれる静止対象領域10の輝度ではなく、対象物80の輝度が視認される。すなわち、対象物の第1部分領域81については、対象物80に印刷された静止対象領域10の輝度が視認される。また、対象物80の背景領域20が印刷された領域(対象物の第2部分領域82)については、対象物80に印刷された背景領域20の輝度が視認される。一方、対象物80が配置されていない領域や対象物80が配置されているものの光が透過するように加工処理されている領域については、映像提示装置300の画面または投影面70が視認されるため、映像提示装置300が提示した重畳用映像4に含まれる第1輝度変動領域30aの時間変動する輝度が視認される第1部分領域73aと、第2輝度変動領域30bの時間変動する輝度が視認される第2部分領域73bと、により構成されることになる。これにより、対象物80に印刷された静止対象が動いているように感じさせることができる。なお、重畳用映像4に含まれる静止対象領域10の輝度は一定であり、重畳用映像4に含まれる第1輝度変動領域30aや第2輝度変動領域30bの輝度は時間変化するので、表示された重畳用映像4の静止対象領域10の輪郭線と対象物80の静止対象領域10が印刷された領域81の輪郭線とは容易に一致させることができる。
[その他の変形例]
本発明は上述の実施形態およびその変形例に限定されるものではない。例えば、静止対象領域10の輝度は、一様であってもよいし一様でなくてもよい。すなわち、静止画生成部110がステップS1102-2で描画する図形は、平均輝度がステップS1101で設定した静止対象領域10の輝度であればよく、図形内の全画素の輝度が同じであってもよいし、例えば模様や絵柄を含むなどにより図形内の画素間で輝度の異なりがあってもよい。また、静止対象領域10の色は、一様であってもよいし一様でなくてもよい。
また、背景領域20の輝度は、一様であってもよいし一様でなくてもよい。すなわち、静止画生成部110がステップS1102-1で生成する背景画像は、平均輝度がステップS1101で設定した背景領域20の輝度であればよく、背景画像内の全画素の輝度が同じであってもよいし、例えば模様や絵柄を含むなどにより背景画像内の画素間で輝度の異なりがあってもよい。また、背景領域20の色は、一様であってもよいし一様でなくてもよい。
例えば、模様や絵柄を含む図形を静止対象領域10とする場合には、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から静止対象領域10とするための画像である静止対象画像が入力されるようにして、静止画生成部110は、ステップS1101では、入力された静止対象画像の平均輝度を求めて、求めた静止対象画像の平均輝度を静止対象領域10の輝度として設定して、ステップS1102-2では、入力された静止対象画像を背景画像の中心付近に描画することにより輝度変動領域付与用画像1’を生成すればよい。
また、例えば、背景領域20が模様や絵柄を含むようにする場合には、画像生成装置100が備える図示しない入力手段から背景画像が入力されるようにして、静止画生成部110は、ステップS1101では、入力された背景画像の平均輝度を求めて、求めた背景画像の平均輝度を背景領域20の輝度として設定して、背景画像を生成するステップS1102-1を省略し、ステップS1102-2では、ステップS1102-1で生成した背景画像に代えて、入力された背景画像を用いるようにすればよい。
なお、模様や絵柄を含む図形を静止対象領域10とし、かつ、背景領域20が模様や絵柄を含むようにする場合には、映像生成部120は、ステップS1202において、ステップS1101で設定した静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より明るい場合には第1実施形態で説明したように、ステップS1101で設定した静止対象領域10の輝度が背景領域20の輝度より暗い場合には第2実施形態で説明したように、第1輝度変動領域30aと第2輝度変動領域30bの輝度を時間的に変動させるようにすればよい。
また、輝度変動領域の輝度は、一様であるほうがよいが、必ずしも一様でなくてもよい。すなわち、映像生成部120がステップS1202で時間的に変動させる各輝度変動領域の輝度は、各時刻について、各輝度変動領域内の全画素の輝度が同じであるほうがよいが、各時刻について、各輝度変動領域内において画素間で輝度の異なりがあってもよい。また、各輝度変動領域の色は、一様であってもよいし一様でなくてもよい。
その他、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
[ハードウェアおよびプログラム]
上記の画像生成装置は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。1個の画像生成装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。
上述の画像生成装置の構成をコンピュータによって実現する場合、画像生成装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されるのではなく、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。
[まとめ]
以上のように、各実施形態の画像生成装置100は、静止対象領域10と、静止対象領域10の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域30a,30b,30cと、静止対象領域10および輝度変動領域30a,30b,30c以外の背景領域20と、を含む提示用映像1または重畳用映像4(映像)を生成する。ここで、輝度変動領域30a,30b,30cの輝度は、静止対象領域10の輝度と背景領域20の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動し、(1)静止対象領域10の輝度が背景領域20よりも明るく、輝度変動領域30a,30b,30cの輝度の最大値が背景領域20の輝度以下であるか、または、(2)静止対象領域10の輝度が背景領域20よりも暗く、輝度変動領域30a,30b,30cの輝度の最小値が背景領域20の輝度以上である。
例えば、輝度変動領域30a,30b,30cは、静止対象領域10の移動および/または拡大により得られる少なくとも1つの領域のうち、静止対象領域10と重ならない部分である。静止対象領域10の移動は、第3実施形態で例示したような静止対象領域10に含まれる各点の並進移動であってもよいし、第4実施形態で例示したような静止対象領域10の回転であってもよいし、静止対象領域10に含まれる各点の並進移動と静止対象領域10の回転との組み合わせであってもよい。例えば、輝度変動領域30a,30b,30cは、(A)静止対象領域10に含まれた各点を並進移動させて得られる1個または複数個の領域のうち、静止対象領域10と重ならない部分であってもよいし、(B)静止対象領域10を1個または複数個の点を中心にそれぞれ回転させて得られる1個または複数個の領域のうち、静止対象領域10と重ならない部分であってもよいし、(C)静止対象領域10に含まれた各点を並進移動させるとともに1個または複数個の点を中心にそれぞれ回転させて得られる1個または複数個の領域のうち、静止対象領域10と重ならない部分であってもよい。なお、静止対象領域10の移動は、静止対象領域10に含まれる1個または複数個の部分領域を対象としてもよい。この場合、それぞれの部分領域の移動は、部分領域の各点の並進移動であってもよいし、部分領域の回転であってもよいし、部分領域の各点の並進移動と回転との組み合わせであってもよい。
第1~第4実施形態で例示したように1個の静止対象領域10に対して複数個の輝度変動領域が設けられてもよいし、第1実施形態から第4実施形態の変形例で例示したように、1個の静止対象領域10に対して1個の輝度変動領域30aのみが設けられてもよい。
100 画像生成装置
300 映像提示装置
200 オブジェクト生成装置
400 錯覚呈示システム

Claims (5)

  1. 静止対象領域と、前記静止対象領域の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域と、前記静止対象領域および前記輝度変動領域以外の背景領域と、を含む映像を生成する手段を有し、
    前記輝度変動領域の輝度は、前記静止対象領域の輝度と前記背景領域の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動し、
    (1)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも明るく、前記輝度変動領域の輝度の最大値が前記背景領域の輝度以下であるか、または、
    (2)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも暗く、前記輝度変動領域の輝度の最小値が前記背景領域の輝度以上であり、
    前記輝度変動領域は、前記静止対象領域の移動および/または拡大により得られる少なくとも1つの領域のうち、前記静止対象領域と重ならない部分である、画像生成装置。
  2. 静止対象領域と、前記静止対象領域の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域と、前記静止対象領域および前記輝度変動領域以外の背景領域と、を含む映像を生成する手段を有し、
    前記輝度変動領域の輝度は、前記静止対象領域の輝度と前記背景領域の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動し、
    (1)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも明るく、前記輝度変動領域の輝度の最大値が前記背景領域の輝度以下であるか、または、
    (2)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも暗く、前記輝度変動領域の輝度の最小値が前記背景領域の輝度以上であり、
    前記輝度変動領域は、前記静止対象領域の回転により得られる少なくとも1つの領域のうち、前記静止対象領域と重ならない部分である、画像生成装置。
  3. 静止対象領域と、前記静止対象領域の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域と、前記静止対象領域および前記輝度変動領域以外の背景領域と、を含む映像を生成するステップを有し、
    前記輝度変動領域の輝度は、前記静止対象領域の輝度と前記背景領域の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動し、
    (1)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも明るく、前記輝度変動領域の輝度の最大値が前記背景領域の輝度以下であるか、または、
    (2)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも暗く、前記輝度変動領域の輝度の最小値が前記背景領域の輝度以上であり、
    前記輝度変動領域は、前記静止対象領域の移動および/または拡大により得られる少なくとも1つの領域のうち、前記静止対象領域と重ならない部分である、画像生成方法。
  4. 静止対象領域と、前記静止対象領域の輪郭に沿った少なくとも1つの輝度変動領域と、前記静止対象領域および前記輝度変動領域以外の背景領域と、を含む映像を生成するステップを有し、
    前記輝度変動領域の輝度は、前記静止対象領域の輝度と前記背景領域の輝度とに基づく輝度範囲で時間変動し、
    (1)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも明るく、前記輝度変動領域の輝度の最大値が前記背景領域の輝度以下であるか、または、
    (2)前記静止対象領域の輝度が前記背景領域よりも暗く、前記輝度変動領域の輝度の最小値が前記背景領域の輝度以上であ
    前記輝度変動領域は、前記静止対象領域の回転により得られる少なくとも1つの領域のうち、前記静止対象領域と重ならない部分である、画像生成方法。
  5. 請求項1または2の画像生成装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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