JP7034982B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに装備されるサイドエアバッグ装置に関するものである。
以下、本願において「上」「上側」とは正規の状態でシートに着座した乗員の頭部方向を、「下」「下側」とは同じく足元方向を意味する。また、「前」「前側」とは正規の状態でシートに着座した乗員の正面方向を、「後」「後側」とは同じく背面方向を意味する。また、「左」「左側」とは正規の状態でシートに着座した乗員の左手方向を、「右」「右側」とは同じく右手方向を意味する。また、「内」「内側」とは車幅方向の乗員方向を、「外」「外側」とは車幅方向のサイドドア方向を意味する。
車両の事故発生時に乗員を保護するため、1つまたは複数のエアバッグを車両に設けることは周知である。エアバッグは、例えば、正面衝突時にステアリングホイール内部や助手席のインストルメントパネル内部から展開するいわゆる運転席用や助手席用のエアバッグがある。また、車両横方向の衝撃や横転、転覆事故時にサイドウインドウの内側で下方向に展開するカーテンエアバッグ、車両横方向の衝撃時に乗員とサイドドアとの間で展開するサイドエアバッグなどもある。本発明は、車両用シートに備えられるサイドエアバッグ装置に関するものである。
下記特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置は、主エアバッグと補助エアバッグとを備えている。そして、主エアバッグに先行して補助エアバッグを展開させることにより、乗員を早期に拘束するようにしている。特許文献1に記載された発明以外にも、主エアバッグに加えて補助エアバッグを備えたサイドエアバッグ装置が提案されている。このようなサイドエアバッグ装置では、設置領域における制約が大きいため、装置のコンパクト化の要請が強い。また、展開速度の向上や展開挙動、展開形状の安定化による適切な乗員保護性能が要求される。
特開2009-023494号公報
本発明は上記のような状況に鑑みてなされたものであり、シートへの取付けが容易で、速やか且つ適切に乗員を拘束可能なサイドエアバッグ装置を提供することを第1の目的としている。また、装置のコンパクト化に寄与するサイドエアバッグ装置を提供することを第2の目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様は、車両用シートのサイドサポート部に収容されるサイドエアバッグ装置において、
前記サイドサポート部の内部には、水平断面を上方から見たときに車両進行方向に沿って延びる側壁部を有するサイドフレームが配置され、
当該サイドエアバッグ装置は、
展開することで乗員を拘束するエアバッグと、前記側壁部の車両幅方向内側に設けられ、前記エアバッグに対してガスを供給するインフレータとを含むエアバッグモジュールと、
前記エアバッグモジュールを予め組付けるブラケットと、
前記ブラケットに取り付けられ、収容状態の前記エアバッグモジュールの少なくとも一部を覆う第1の力布と、を備えている。
そして、前記エアバッグは、前記サイドサポート部の前方に向かって展開する第1チャンバと、前記インフレータを収容し、前記第1チャンバの車幅方向内側で展開する第2チャンバとを備えている。前記第1チャンバと前記第2チャンバの仕切り部には、前記ガスが前記第2チャンバから前記第1チャンバに流れ込むベントホールが設けられる。
また、前記第1の力布は、前記エアバッグモジュールを水平面内で見たときに、当該エアバッグモジュールの後方から内側面に沿って延び、前記サイドサポート部を構成するパッドに設けた第1の通路を貫通して当該パッドの外部に達し、当該パッドの外面に沿って前記サイドサポート部の前端部付近に到達するように配置される。
上記構成の本発明によれば、サイドエアバッグ装置の作動初期の段階においてサイドサポート部の内部で第2チャンバが展開し、乗員が車両幅方向外側に移動するのを速やかに拘束することが可能となる。
また、本発明では、エアバッグモジュールを覆う第1の力布が、エアバッグモジュールの後方から内側面を通り、サイドサポート部を構成するパッドを貫通してパッドの外部に達し、パッドの外面に沿ってサイドサポート部の前端部付近に到達するように配置されている。このため、第1チャンバに先行して展開する第2チャンバの展開挙動を最適化することが可能となる。
より具体的には、エアバッグの展開初期段階において、第2チャンバが車両の幅方向内側に向かって展開し、パッドの後方に入り込んで乗員の背中側に回り込んでしまうという好ましくない事態を回避することができる。すなわち、第1の力布によって第2チャンバの展開方向が車両前方に導かれることになる。仮に、第2チャンバが乗員の背中側に回り込んでしまうと、乗員を背中方向から斜め前方に押し出すような力が発生し、シートベルトを引き出す方向へ乗員が移動してしまう。しかしながら、本発明の第1の力布を採用することにより、第2チャンバが必要以上に乗員側に膨張することなく、車両前方に向かって確実に展開することになる。
車両用シートのサイドサポート部に収容される本発明の第2の態様に係るサイドエアバッグ装置は、前記サイドサポート部の内部には、水平断面を上方から見たときに車両進行方向に沿って延びる側壁部を有するサイドフレームと、当該サイドフレームの少なくとも車両前方側を覆うパッドが配置された構造に適用される。
そして、当該サイドエアバッグ装置は、
展開することで乗員を拘束するエアバッグと、前記側壁部の車両幅方向における着座する乗員側に設けられ、前記エアバッグに対してガスを供給するインフレータとを含むエアバッグモジュールと、
前記エアバッグモジュールを予め組付けるブラケットと、
前記ブラケットに取り付けられ、収容状態の前記エアバッグモジュールの少なくとも一部を覆う第1の力布と、を備えている。
また、前記第1の力布は、前記エアバッグモジュールを水平面内で見たときに、当該エアバッグモジュールの後方から前記パッドの内側面に沿って車両前方方向に向かって延び、前記パッドに設けた第1の通路を貫通して当該パッドの外部に達し、当該パッドの外面に沿って前記サイドサポート部の前端部付近に到達するように配置される。
上記第2の態様に係るサイドエアバッグ装置における前記エアバッグは、前記サイドサポート部の前方に向かって展開する第1チャンバと、前記インフレータを収容し、前記第1チャンバの車幅方向における着座する乗員側で展開する第2チャンバとを備え、前記第1チャンバと前記第2チャンバの仕切り部には、前記ガスが前記第2チャンバから前記第1チャンバに流れ込むベントホールを設けることが好ましい。
前記第1の通路は、前記エアバッグモジュールの後方から前記パッドの外部に向かって、前記第1の力布が屈曲するように設けられ、当該パッドの表面に対して直交する向きに設けることができる。
また、前記第1の通路は、前記エアバッグモジュールの後方から前記パッドの外部に向かって、直線状になるように設けることもできる。
更に、前記第1の通路は、前記パッドのエアバッグ展開時の開裂部分に設けることができる。
上記本発明は、前記サイドサポート部の前端部付近から、前記パッドの着座する乗員とは反対側の外面に沿って延び、前記外面から前記パッドの内側に向かって設けた第2の通路を貫通して前記ブラケットの前記サイドフレームへの取り付け部に達するように第2の力布を配置することができる。この場合、エアバッグモジュールをサイドサポート部のパッドと一緒に包囲する格好となるため、エアバッグの展開挙動をより確実に制御することが可能となる。
あるいは、前記サイドサポート部の前端付近から、前記パッドの着座する乗員とは反対側の外面に沿って延び、前記サイドサポート部の表皮に結合される第2の力布を配置することができる。
あるいは、前記サイドサポート部の前端部付近から、前記パッドの着座する乗員とは反対側の外面に沿って延び、前記パッドの外面を1周して前記ブラケットへの取り付け部に達するように第2の力布を配置することができる。
あるいは、前記サイドサポート部の前端部付近から、前記パッドのエアバッグ展開時の開裂部分に設けた第1の通路を貫通して前記ブラケットへの取り付け部に達するように第2の力布を配置することができる。
前記第1,2の力布は、帯状の布とすることができる。
また、前記第1,2の力布は、前記エアバッグが展開した時に開裂する起点となる脆弱部を有することができる。これにより、エアバッグ展開時にサイドサポート部が開裂する動作を阻害する事態を回避可能となる。前記脆弱部としては、縫製による縫い目とすることができる。また、第1,2の力布を開裂させることにより当該第1,2の力布の開裂した部分から第1チャンバが一気に展開し、サイドサポート部の外側に速やかに展開可能となる。
前記力布は帯状の布とし、前記エアバッグモジュールの上下に1本ずつ設けることができる。
前記第1の通路及び第2の通路は、前記パッドに形成されたスリットとすることができる。
前記第2チャンバが車両側方から見て前記ブラケットの側壁部に重なって展開し、前記第1チャンバが前記ブラケットの側壁部に重ならないで展開するように構成することができる。
この場合、ブラケットの側壁部が第2チャンバ展開時の反力を受け止めた状態で、確実にシート中心側に向かって展開する。展開後においても、乗員からの圧力をブラケットの側壁部で受け止めることができ、乗員をシート中心方向に対して確実に拘束することが可能となる。一方、第1チャンバは、ブラケットや第2チャンバによって展開を阻害されることなく、速やか且つ円滑に展開可能となる。
前記エアバッグモジュールは、収容状態において、前記ブラケットの側壁部の前方の延長線上に延在するように配置することができる。
本発明に係るサイドエアバッグ装置は、シートのサイドドア側(外側)に展開するタイプの他、シートの車両中心側に展開するタイプにも適用可能である。なお、シートの車両中心側に展開するタイプのサイドエアバッグは、例えば、ファーサイドエアバッグ、フロントセンターエアバッグ、リアセンターエアバッグ等と称される。
本発明は、シートへの取付けが容易で、速やか且つ適切に乗員を拘束することが可能となる。加えて、第1の力布のみ設ける場合は装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明に係るサイドエアバッグ装置が適用される車両用シートの、エアバッグユニットを省略した、主に外観形状を示す斜視図である。 図1に示す車両用シートの骨組みとして機能する内部構造体(シートフレーム)を示す、エアバッグユニットを省略した斜視図である。 本発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートの概略側面図であり、エアバッグユニットが収容された状態を車幅方向の外側から観察した様子を示す図である。 本発明に係るサイドエアバッグ装置が展開した状態を示す模式図(側面図)である。 (a)図及び(b)図は、本発明に係るサイドエアバッグ装置の展開状態を示す、図4のA2-A2方向の断面に対応する概略図である。 本発明に係るサイドエアバッグ装置の構成部品を示す平面図である。 本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する断面図である。 本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置の収容状態を示す概略側面図であり、(a)図は車幅方向の外側から観察した様子を示す図、(b)図は車幅方向の内側から観察した様子を示す図である。 本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置の展開挙動を説明する図であり、(a)図は展開初期の状態を示す図、(b)図は展開後期の状態を示す図である。 比較例としてのサイドエアバッグ装置の初期展開状態を説明する図である。 本発明の第2実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する断面図である。 本発明の第3実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図11と同様の図である。 本発明の第4実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図11と同様の図である。 本発明の第5実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図11と同様の図である。 本発明の第1~第5実施例の変形例1に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する断面図であり、(a)図は第1実施例、(b)図は第2実施例、(c)図は第3実施例、(d)図は第4実施例、(e)図は第5実施例を示す。 (a)~(e)は本発明の第1~第5実施例の変形例2に係るサイドエアバッグ装置の図15と同様の図である。 本発明の第1~第5実施例の変形例3に係るサイドエアバッグ装置の相違部分の構造を示す、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るサイドエアバッグ装置が適用される車両用シートの主に外観形状を示す斜視図であり、サイドエアバッグ装置の図示は省略している。図2は、図1に示す車両用シートの骨組みとして機能する内部構造体(シートフレーム)を示す斜視図であり、図2も、サイドエアバッグ装置の図示は省略している。図3は、本発明に係るサイドエアバッグ装置の概略側面図であり、車両用シートのサイドドアに近い側面(ニアサイド)にエアバッグモジュール20が収容された状態を車幅方向の外側から観察した様子を示している。
本実施例に係る車両シートは、図1及び図2に示すように、乗員が着座する部分のシートクッション2と、背もたれを形成するシートバック1と、シートバック1の上端に連結されるヘッドレスト3とから構成されている。
シートバック1の内部にはシートの骨格を形成するシートバックフレーム1fが設けられ、その表面及び周囲にはウレタン発泡材等からなるパッド16(図7参照)が設けられ、当該パッド16の表面は皮革、ファブリック等の表皮14(図7参照)によって覆われている。シートクッション2の底側には着座フレーム2fが配置され、その上面及び周囲にはウレタン発泡材等からなるパッドが設けられ、当該パッドの表面は皮革、ファブリック等の表皮14によって覆われている。着座フレーム2fとシートバックフレーム1fとは、リクライニング機構4を介して連結されている。
シートバックフレーム1fは、図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム10bと、下端部を連結する下部フレーム10cとにより枠状に構成されている。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレスト3が構成される。
図4は、本発明に係るサイドエアバッグ装置が展開した状態を示す模式図(側面図)である。エアバッグ31は、例えば図4に示すように、シートバック1の両側のサイドサポート部12の前方に向かって展開する第1チャンバ34と、第1チャンバ34の車幅方向内側で展開する第2チャンバ36とを備えている。
基本的に、第2チャンバ36は、車両側方から見てエアバッグモジュール20を組付けるブラケット45の側壁部45aに重なるように展開する。一方、第1チャンバ34は、車両側方から見てブラケット45の側壁部45aに重ならないように展開するようになっている(図5参照)。
第2チャンバ36は、サイドサポート部12の少なくとも前側部分を乗員側に向かって突出変形させるようになっている。また、第2チャンバ36はサイドサポート部12の下方に展開し(図4参照)、当該第2チャンバ36の展開により、サイドサポート部12が乗員の腰部に接触、押圧するようになっている。人間の身体における重心に近い腰部を押すことにより、事故発生時の初期段階における乗員拘束性能が向上する。第2チャンバ36の容量は第1チャンバ34の容量よりも小さく設定されている。好ましくは、第2チャンバ36の形状と容量を調節して、第2チャンバ36が、サイドサポート部12の内部でのみで展開するようにしてもよい。言い換えると、展開した第2チャンバ36は、開裂したサイドサポート部12の前端部よりも車両前方にはみ出さないようにしてもよい。これらによって、第2チャンバ36を第1チャンバ34よりも早く完全に展開することができる一方、第1チャンバ34により多くのガスを充填することが出来るようになる。
第1チャンバ34は、サイドサポート部12の外側で前方に向かって展開する。第1チャンバ34の展開形状及び展開方向は、エアバッグ31の折り畳み方、折り畳まれたエアバッグ31の配置、インフレータのガス噴射方向の設定、第2チャンバ36と第1チャンバ34の間をガスが流れる方向などによって調整可能である。これらにより、第2チャンバ36の展開による第1チャンバ34の展開が妨げられることが少なくなり、第1チャンバ34の展開が円滑になる。第1チャンバ34の展開とともに第2チャンバ36の展開との協働により乗員保護性能が向上する。
図5は、図4のA2-A2方向の断面に対応するエアバッグ31の展開状態を示す概略図であり、(a)図は連結パネル37を使用した態様、(b)図は連結パネル37を使用しない態様を示す。図6は、本発明に係るサイドエアバッグ装置に使用されるエアバッグ31の構成部品を示す平面図であり、(a1)図及び(a2)図が第1チャンバ34を構成するパネル34a,34b、(b1)図及び(b2)図が第2チャンバ36を構成するパネル36a,36b、(c)図が連結パネル37を示す。
図5に示すように、本実施例においては、インフレータ30は第2チャンバ36の内部に収容される。インフレータ30は、例えば、円柱状のシリンダータイプのインフレータを使用することができる。インフレータ30には、周方向に並んだ複数のガス噴出口が形成されており、当該ガス噴出口から放射状にガスが噴出される。なお、必要に応じてガスの流れを制御するディフューザを設けることができる。また、インフレータ30の外周には、上下一対のスタッドボルト32が突出状に設けられており、例えばこれらのスタッドボルト32によってブラケット45に取り付けられている。
このインフレータ30には、車両に搭載されたエアバッグ制御用ECUが電気的に接続されている。このエアバッグ制御用ECUには、側面衝突を検知するサテライトセンサが電気的に接続されている。このサテライトセンサからの信号に基づいてエアバッグ制御用ECUが側面衝突を検知した際にインフレータ30を作動するように構成されている。
図5(a)及び図6(a1),(a2)に示すように、第1チャンバ34を構成する2枚のパネル34a,34bは同一形状に成形され、外縁部の縫製35aによって膨張領域34dが形成される。一方、図5(a)及び図6(b1),(b2)に示すように、第2チャンバ36を構成する2枚のパネル36a,36bも同一形状に成形され、外縁部の縫製35cによって膨張領域36dが形成される。
第1チャンバ34の内側パネル34bには、第1チャンバ34と第2チャンバ36とに連通するベントホールV1a,V1bが形成されており、第2チャンバ36内部のガスがベントホールV2a,V2bを介して第1チャンバ34に流れるようになっている。
図5(a)に示す態様においては、第1チャンバ34の内側パネル34bと第2チャンバ36の内側パネル36bとの間に連結パネル37が介在されている。連結パネル37には、内側パネル34bと36bのベントホールV1a,V2aとV1b,V2bに対応する位置に、連結ベントホールV3a,V3bが形成されている。なお、図5(b)に示す態様は、図5(a)に示す態様から連結パネル37を省略したものであり、その他の構造的な相違はない。
第1チャンバ34において、膨張領域34dの車両後方側には非膨張領域34cが形成されており、当該非膨張領域34cがブラケット45の側壁部45aに密接して配置される。非膨張領域34cには、インフレータ30が貫通する孔34eと、スタッドボルト32が貫通する孔34gが、内外両パネル34a,34bの対応箇所に形成されている。また、第2チャンバ36の内側パネル36bにも同様に、インフレータ30が貫通する孔36eと、スタッドボルト32が貫通する孔36gが形成されている。なお、本実施例では、インフレータをクイックインストールする方式(インフレータのハーネス接続側端部が露出している方式)を例にとって説明しているが、インフレータ全体をバッグ内部に収容し、ボルト貫通孔のみが形成される方式であっても良い。
上記した構造のエアバッグ31の製造(縫製)に際しては、まず、第1チャンバ34の膨張領域34dの外縁を縫製35aし、その後、連結パネル37を内側パネル34bの該当箇所に縫製35dによって連結する。また、ベントホールV1a,V2a,V3aの周囲と、ベントホールV1b,V2b,V3bの周囲を縫製39a,39bによって各々連結する。なお、図5においては、全体の構造を見易くするために、縫製39a,39bの図示は省略している。並行して、第2チャンバ36の外縁を縫製35cするが、後端部35fだけはこの時点では縫製しない。次に、第2チャンバ36の内部にインフレータ30を配置し、スタッドボルト32を用いてブラケット45に取り付ける。また、第2チャンバ36の内側パネル36bと連結パネル37とを縫製35dによって連結する。最後に、第2チャンバ36の後端部35fを縫製35gによって閉じる。このとき、第2チャンバ36の後端部35fは、第1チャンバ34と縫製によって連結することが好ましい。これによって、エアバッグ31の展開時に、第1チャンバ34と第2チャンバ36がバタつくことを防ぐことができる。
本発明においては、基本的に第1チャンバ34と第2チャンバ36とは、ベントホールV1a,V1b,V2a,V2bの周辺でのみ縫製39a,39bして連結される。このように、第1チャンバ34と第2チャンバ36との外縁全体を縫製しないことにより、一方のチャンバが他のチャンバによって展開を妨げられることがない。すなわち、エアバッグ31の展開時に第1チャンバ34と第2チャンバ36との干渉を最小限に抑えることができ、各チャンバの展開挙動が安定すると共に、厚みを大きく確保でき、衝撃吸収性能が向上するというメリットがある。
(第1実施例)
図7は、本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。図8は、本発明に係るサイドエアバッグ装置の収容状態を示す概略側面図であり、(a)図は車幅方向の外側から観察した様子を示す図、(b)図は車幅方向の内側から観察した様子を示す図である。
第1実施例と以下に示す第2~第5実施例との大きな相違点は、水平断面を上方から見たときの、力布の数及び力布を設置する態様である。
サイドフレーム10は、樹脂又は金属によって成形され、図7に示すようなL字断面形状又はコの字断面形状とすることができる。サイドフレーム10は、水平断面を上方から見たときに、車両進行方向に沿って延びる側壁部10aを備えている。そして、この側壁部10aの内側(シート中心側)にエアバッグモジュール20が固定される。エアバッグモジュール20は、展開することで乗員を拘束するエアバッグ31と、当該エアバッグ31に対してガスを供給するインフレータ30とを備える。
図7に示すように、シートバック1は、車幅方向側部(端部)において車両進行方向(車両前方)に膨出したサイドサポート部12を備える。このサイドサポート部12の内部において、パッド16が配置されていない隙間にエアバッグモジュール20が収容される。
シートバック1の表皮14の継ぎ目18,22,24は内側に織り込まれて縫製によって連結されている。なお、前方の継ぎ目18は、エアバッグ31が展開した時に開裂するようになっている。
また、サイドサポート部12には、第2チャンバ36の展開によってサイドサポート部12が乗員側に折れ曲がる際の起点となる脆弱部(切欠き等)が形成されている。
エアバッグ31は、第1チャンバ34と第2チャンバ36を有し、図示しないファブリック製の柔軟なカバーによって覆われている。第1チャンバ34と第2チャンバ36との関係において、エアバッグ31は蛇腹状に折り畳む若しくはロールする(「折り畳み」にはロールすることも含む)他、適宜最適な圧縮方法を採用することができる。図7において、符号25はサイドドアを示す。詳細に図示していないが、エアバッグ31が折り畳まれた収納状態においては、展開時の位置関係を保持するように、平らに広げた平面状態で重なるようにして、第2チャンバ36と第1チャンバ34とが一体的に折り畳まれる。第2チャンバ36と第1チャンバ34とが個別的に折り畳まれる場合は、折り畳まれた第2チャンバ36は、折り畳まれた第1チャンバ34よりも、インフレータ30に近い位置に配置されるか、若しくは、折り畳まれた第1チャンバ34とブラケット45との間に配置されてもよい。すなわち、折り畳まれた第2チャンバ36は、折り畳まれた第1チャンバ34に対して乗員側に配置される。
本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置では、収容状態のエアバッグモジュール20の少なくとも一部を覆う力布40a,40bを備えている。力布40a,40bは、帯状の布によって成形され、例えば図3及び図8に示すように、エアバッグモジュール20の上下に各1本(1巻)ずつ設けられている。前記力布40a,40bのうち、上方の力布を40aU,40bUと、下方の力布を40aL,40bLと図示する。
また、本発明に係るサイドエアバッグ装置は、収容状態のエアバッグモジュール20と前記力布40a,40bを予め組付けるブラケット45を備えている。ブラケット45は、樹脂又は金属によって成形され、例えば図5に示すようなL字断面形状としている。エアバッグモジュール20をブラケット45に組付ける態様は特に限定されないが、例えばインフレータ30のスタッドボルト32を使用してブラケット45に組付けることができる。第1実施例では、エアバッグモジュール20を組付けたブラケット45の外側にボルト49を設け、このボルト49に力布40a,40bの後端部を一体的に取り付けた状態でサイドフレーム10に取り付けている。つまり、前記ボルト49に力布40a,40bの後端部を挿入した状態でサイドフレーム10に取り付けてナット33を締め付けることで、力布40a,40bの後端部がブラケット45とサイドフレーム10によって挟まれた状態で固定される。
内側に配置される力布40aは、エアバッグモジュール20を水平面内で見たときに、当該エアバッグモジュール20の後方から内側面に沿って延び、サイドサポート部12を構成するパッド16に形成したスリット44を貫通して当該パッド16の外部に達する。そして、パッド16の外面に沿ってサイドサポート部12の前端部付近に到達する。前記スリット44は、サイドサポート部12の内側の表面に対して概ね直交する方向に、当該表面からエアバッグモジュール20に向かって延びている。前記スリット44のうち、上方のスリットを44Uと、下方のスリットを44Lと図示する。
他方、外側(サイドドア25側)に配置される力布40bは、サイドサポート部12の前端部付近からパッド16の外側表面に沿って延び、パッド16の外側から内側に向かって設けたスリット42を貫通して、前記ボルト49に達する。前記スリット42のうち、上方のスリットを42Uと、下方のスリットを42Lと図示する。
すなわち、第1実施例では、両力布20a,20bによってエアバッグモジュール20をサイドサポート部12のパッド16と一緒(一体となって)に包囲する格好となり、エアバッグ31、特に第2チャンバ36の展開挙動をより確実に制御することが可能となる。
図7に示すように、両力布40a,40bの前端部は、サイドサポート部12の先端部分にある表皮14の継ぎ目18の内側において、縫製46によって表皮14の縁部と連結されている。また、表皮14の縁部同士は、破断可能な縫製47によって互いに連結され、エアバッグ31が展開した時に開裂する起点となる。なお、表皮14の継ぎ目18の内側には、エアバッグ31が展開した際にパッド16が開裂するためのスリット50が形成されている。スリット50は、サイドサポート部12の先端からエアバッグモジュール20まで延びている。エアバッグ31の展開時には、縫製47が破断して、両力布40a,40bが広がり、パッド16が開裂した部分から第1チャンバ34が一気に展開し、サイドサポート部12の外側に速やかに展開可能となる(図9(b))。
なお、両力布40a,40bは、エアバッグ31が展開するエネルギーを効率よくウレタン構造部であるパッド16に伝え、シート自体の開裂を早めてエアバッグ31の展開速度を向上させる効果もある。
図9は、本発明の第1実施例に係るサイドエアバッグ装置の展開挙動を示す説明図であり、(a)図は展開初期の状態を示す図、(b)図は展開後期の状態を示す図である。図9(a)に示すように、上記構成の本発明の第1実施例では、エアバッグモジュール20の作動初期の段階においてサイドサポート部12の内部で第2チャンバ36が展開し、シートの表皮14が継ぎ目18から開裂しながらサイドサポート部12の先端側が車内側に折れ曲がりまたは突出するように変形し、乗員を車両幅方向内側に押すように拘束する。
図9(a)に示すように、エアバッグ31の展開初期の段階において、第2チャンバ36が車両の幅方向内側に向かって展開し、パッド16の後方に入り込んで乗員の背中側に回り込んでしまうという好ましくない事態を回避することができる。すなわち、内側の力布40aの規制によって第2チャンバ36の展開方向が車両前方に導かれることになる。その結果、乗員への加害性を抑え、拘束性能を最大限に発揮することができる。
ここで、内側の力布40aを使用しない場合には、図10に示すように、第2チャンバ36が乗員の背中側に回り込んでしまい、乗員を背中方向から斜め前方に押し出すような力が発生し、シートベルトを引き出す方向へ乗員が移動してしまうおそれがある。
つづいて、図9(b)に示すように、エアバッグ31が更に展開すると、第1チャンバ34が車両前方に向かって完全に展開し、衝突時の乗員の保護をする。
以下、本発明の他の実施例、変形例について説明するが、上述した第1実施例と同一又は対応する構成要素については、同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
(第2実施例)
図11は、本発明の第2実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。なお、本実施例は上述した第1実施例と外側に配置する力布40bの配置形態のみが異なるため、当該相違点のみについて説明する。
第1実施例では、外側に配置する力布40bの後端部をブラケット45に取り付けている。一方、第2実施例では、外側に配置する力布40bの後端部を表皮14に縫製48して取り付けている点が相違している。
従って、第1実施例と第2実施例とでは、内側の力布40aのみならず外側の力布40bの作用効果についても差異はほとんどないので、第1実施例と同様に、シートへの取付けが容易で、速やか且つ適切に乗員を拘束することが可能となる。
(第3実施例)
図12は、本発明の第3実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。なお、本実施例も上述した第1実施例と外側に配置する力布40bの配置形態のみが異なるため、当該相違点のみについて説明する。
第1実施例では、外側に配置する力布40bは、サイドサポート部12の前端部付近からパッド16の外側表面に沿って延び、パッド16に設けたスリット42を貫通して、前記ボルト49に達している。一方、第3実施例では、外側に配置する力布40bは、サイドサポート部12の前端部付近から開裂用のスリット50を貫通して、パッド16の内側表面に沿って延び、前記ボルト49に達している点が相違している。すなわち、第3実施例では、外側に配置する力布40bは、パッド16の内側に配置される点が相違している。
従って、この第3実施例も、内側の力布40aのみならず外側の力布40bの作用効果についても差異はほとんどないので、第1実施例と同様に、シートへの取付けが容易で、速やか且つ適切に乗員を拘束することが可能となる。
(第4実施例)
図13は、本発明の第4実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。なお、本実施例も上述した第1実施例と外側に配置する力布40bの配置形態のみが異なるため、当該相違点のみについて説明する。
第1実施例では、外側に配置する力布40bは、サイドサポート部12の前端部付近からパッド16の外側表面に沿って延び、パッド16に設けたスリット42を貫通して、前記ボルト49に達している。一方、第4実施例では、外側に配置する力布40bは、サイドサポート部12の前端部付近からパッド16の外側表面を1周して前記ボルト49に達している点が相違している。
従って、この第4実施例も、内側の力布40aのみならず外側の力布40bの作用効果についても差異はほとんどないので、第1実施例と同様に、シートへの取付けが容易で、速やか且つ適切に乗員を拘束することが可能となる。
(第5実施例)
図14は、本発明の第5実施例に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。
第5実施例は、上述した第1~第4実施例における、外側に配置する力布40bを省略したものである。
この第5実施例では、エアバッグモジュール20の内側(乗員側)のみに力布40aを配置するため、全体構成の簡素化及びコストの低減を図ることが可能となる。この第5実施例でも、第1~第4実施例と同様に、第2チャンバ36の展開挙動(展開方向)を適切に規制可能である。
(第1~第5実施例の変形例1)
図15は、本発明の第1~第5実施例の変形例1に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、(a)図は第1実施例、(b)図は第2実施例、(c)図は第3実施例、(d)図は第4実施例、(e)図は第5実施例を示し、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。
この変形例1は、図7、図11~14に示した第1~第5実施例に対して、内側に配置する力布40aの経路を変更したものである。すなわち、本変形例1では、内側に配置する力布40aは、エアバッグモジュール20の後端部から前方に向かって直線的に延びている。そして、直線的に延びる力布40aの経路に位置するパッド16には、前後方向に延びるスリット51が形成されている。
本変形例1のように、内側に配置する力布40aをエアバッグモジュール20に近づける(接する)ことで、エアバッグモジュール20の内側側面と力布40aとの間にパッド16が介在しなくなって、エアバッグモジュール20を確実に保持することができる。また、直線的なスリット51に力布40aを通す構造であるため、エアバッグモジュール20の設置作業が容易になるというメリットがある。
(第1~第5実施例の変形例2)
図16は、本発明の第1~第5実施例の変形例2に係るサイドエアバッグ装置の構造を示す断面図であり、(a)図は第1実施例、(b)図は第2実施例、(c)図は第3実施例、(d)図は第4実施例、(e)図は第5実施例を示し、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。
この変形例2も、図7、図11~14に示した第1~第5実施例に対して、内側に配置する力布40aの経路を変更したものである。すなわち、本変形例2では、内側に配置する力布40aが、エアバッグモジュール20の後端部から内側側部、前部を包囲するように沿って延びている。そして、当該力布40aは、サイドサポート部12の開裂用のスリット50を通って、サイドサポート部12の先端側に達するようになっている。
本変形例2のように、内側に配置する力布40aをエアバッグモジュール20に近づける(接する)ことで、エアバッグモジュール20の内側側部及び前部において、内側の力布40aとエアバッグモジュール20との間にパッド16が介在しなくなって、エアバッグモジュール20をより確実に保持することができる。また、内側の力布40aを導くために、開裂用のスリット50を利用することにより、パッド16に対して専用のスリットを別途設ける必要が無く、製造工程の簡素化、製造コストの低減に寄与する。
(第1~第5実施例の変形例3)
図17は、本発明の第1~第5実施例の変形例3に係るサイドエアバッグ装置の相違部分の構造を示す断面図であり、図3のA1-A1方向の断面の一部に対応する図である。
本変形例3は、図7、図11~14に示した第1~第5実施例において、収容状態のエアバッグモジュール20と内側に配置する力布40aや、必要に応じて外側に配置する力布40bの、ブラケット45への組付け状態を変更したものである。すなわち、本変形例3では、例えば、エアバッグモジュール20と内側に配置する力布40aや、外側に配置する力布40bのブラケット45への組付けに加えて、サイドフレーム10への取り付けをもインフレータ30のスタッドボルト32を用いて行うものである。
本変形例3のように、内側の力布40aや、必要に応じて外側の力布40bの、ブラケット45への組付けに加えて、サイドフレーム10への取り付けをもスタッドボルト32で行う場合、ブラケット45にはスタッドボルト32の挿通孔を設けるだけでよい。
本発明を上記の例示的な実施形態と関連させて説明してきたが、当業者にとっては本開示により多くの等価の変更および変形が自明であると考えられる。従って、本発明の上記の例示的な実施形態は、単なる例示であって限定的なものではない。本発明の技術的思想と技術的範囲を逸脱することなく、記載した実施形態に様々な変化を加えることができる。例えば、発明を実施するための形態では、ニアサイドのサイドエアバッグについて重点的に述べたが、ファーサイドエアバッグ(車両用シートの車両ドアから遠い側の面)や、スモールモビリティなど超小型車両等における単座の車両(ドアの有る無しにかかわらず一列にシートが一つしかない部分を含むような車両)等にも用いることが可能である。
10 サイドフレーム
10a 側壁部
12 サイドサポート部
14 表皮
16 パッド
20 エアバッグモジュール
30 インフレータ
31 エアバッグ
32 スタッドボルト
34 第1チャンバ
36 第2チャンバ
40a 内側の力布
40b 外側の力布
42,44,50,51 スリット
45 ブラケット
45a 側壁部
49 ボルト
V1a,V1b,V2a,V2b ベントホール

Claims (10)

  1. 車両用シートのサイドサポート部に収容されるサイドエアバッグ装置において、
    前記サイドサポート部の内部には、水平断面を上方から見たときに車両進行方向に沿って延びる側壁部を有するサイドフレームと、当該サイドフレームの少なくとも車両前方側を覆うパッドが配置され、
    当該サイドエアバッグ装置は、
    展開することで乗員を拘束するエアバッグと、前記側壁部の車両幅方向における着座する乗員側に設けられ、前記エアバッグに対してガスを供給するインフレータとを含むエアバッグモジュールと、
    前記エアバッグモジュールを予め組付けるブラケットと、
    前記ブラケットに取り付けられ、収容状態の前記エアバッグモジュールの少なくとも一部を覆い、前記エアバッグモジュールを水平面内で見たときに、当該エアバッグモジュールの後方から前記パッドの内側面に沿って車両前方方向に向かって延び、前記パッドに設けた第1の通路を貫通して当該パッドの外部に達し、当該パッドの外面に沿って当該サイドサポート部の前端部付近に到達するように配置された第1の力布と、
    前記サイドサポート部の前端部付近から、前記パッドの着座する乗員とは反対側の外面に沿って延び、前記外面から前記サイドサポート部の内側に向かって設けた第2の通路を貫通して前記ブラケットの前記サイドフレームへの取り付け部に達するように配置された第2の力布と、を備え、
    前記第1の通路及び前記第2の通路は、前記パッドのエアバッグ展開時の開裂部分以外に設けられており、前記第1の通路は、前記エアバッグモジュールの後方から当該パッドの外部に向かって、前記第1の力布が屈曲するように設けられ、
    前記ブラケットへの前記第1の力布及び前記第2の力布の取り付けは、当該第1の力布及び当該第2の力布のそれぞれの後端部を当該ブラケットに設けたボルトに挿通することによって行われていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグは、前記サイドサポート部の前方に向かって展開する第1チャンバと、前記インフレータを収容し、前記第1チャンバの車幅方向における着座する乗員側で展開する第2チャンバとを備え、
    前記第1チャンバと前記第2チャンバの仕切り部には、前記ガスが前記第2チャンバから前記第1チャンバに流れ込むベントホールが設けられることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記サイドサポート部の前記パッドと、前記第1の力布及び前記第2の力布の外側には、シート表皮が設けられることを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記第1の力布及び前記第2の力布の前端部は、前記サイドサポート部の先端部分にある前記シート表皮の継ぎ目の内側において、縫製によって前記シート表皮の縁部とそれぞれ連結されており、該シート表皮の縁部同士の間に、前記エアバッグが展開した時に開裂する起点となる脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記脆弱部は、前記シート表皮の縁部同士が破断可能な縫製により互いに連結されたものであることを特徴とする請求項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記第2チャンバは、車両側方から見て、前記ブラケットの側壁部に重なって展開するように設けられ、
    前記第1チャンバは、車両側方から見て、前記ブラケットの側壁部に重ならないで展開するように設けられることを特徴とする請求項2~5の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記エアバッグモジュールは、収容状態において、前記ブラケットの側壁部の前方の延長線上に延在することを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記第1の力布及び前記第2の力布の各後端部は、前記ブラケットと前記サイドフレームによって挟まれた状態で固定されていることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記ブラケットは、水平断面を上方から見たときに車両幅方向における着座する乗員とは反対側方向に延びる折り曲げ部を有し、前記側壁部と前記折り曲げ部によって水平断面がL字状に形成されていることを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  10. 前記第1の力布及び前記第2の力布は、いずれも帯状の布によって成形され、前記エアバッグモジュールの上下に各1本ずつ設けられていることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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