JP7034524B6 - 血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラム - Google Patents

血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラムに関する。
従来より、接触式センサを身体に装着して血圧を計測することが行なわれている。しかしながら、このような従来の手法は、センサの装着が煩わしく、血圧計測を意識的に行なう必要があることから、血圧計測を習慣化しにくいとともに、センサ装着者以外の不特定人の血圧を計測することはできない。
これに対して、近年、ビデオカメラで身体を撮影した映像信号から、遠隔・非接触的に脈波信号を得る手法が提案されている(特許文献1及び非特許文献1)。この方法は、具体的には、複数フレームにわたる身体映像信号の輝度値を信号処理することで映像脈波信号を抽出し、血圧に相関する数値を算出する。特に、特許文献1の方法によれば、身体のうち心臓から近い部位(近位部)の映像脈波信号と、心臓から遠い部位(遠位部)の映像脈波信号との間の位相差を、血圧に相関する値として算出する。また、非特許文献1の方法によれば、身体の任意の部位の映像脈波の拡張期から収縮期の境界時刻とその映像脈波の基本波の極値を与える時刻との間の差を血圧に相関する値として算出する。
特許第6072893号公報
Norihiro Sugita, Makoto Yoshizawa, Makoto Abe, Akira Tanaka, Noriyasu Homma, Tomoyuki Yambe: Contactless technique for measuring blood-pressure variability from one region in video plethysmography, Journal of Medical and Biological Engineering. pp.1-10, (2018) https://doi.org/10.1007/s40846-018-0388-8.
上記文献の技術では、いずれも血圧に相関する値を求めることはできても、血圧の相関値から血圧の絶対値を推定するためには、両者の回帰式を与えるパラメータ(回帰係数やバイアス)を求める必要がある。ここで言う「絶対値」とは、原点からの距離に対応する数値という数学的な意味ではなく、「相対値」の対義語として、計測量の本来の単位を持つ値のことを意味する。しかしながら、これらのパラメータは対象者毎に異なるとともに、これらのパラメータを求めるためには、対象者毎に何らかの方法で血圧変動を作り出した状況の下で、従来の接触式センサを使って得た真の血圧値に基づいて推定する必要があり、処理ステップが多く複雑である。
また、脈波の脈波伝搬速度を用いる手法では、時間差や位相差を求めるため時間軸方向の情報が必須となるが、時間情報を取得するには、高性能のCPUや、脈波を解析する複雑なプログラム処理が必要で、正確な値を取得するには難しいものである。
本件の血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラムは、前述したような課題に鑑み創案されたものであり、脈波の位相差などの時間軸方向の情報がなくとも、脈波信号から直接血圧の絶対値を推定できる新規な血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラムを提供する。
ここで開示する血圧推定装置は、
生体の第1位置で第1脈波情報を検出する第1脈波情報検出部と、
該生体の該第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で第2脈波情報を検出する第2脈波情報検出部と、
該第1脈波情報検出部で得られた該第1脈波情報と該第2脈波情報検出部で得られた該第2脈波情報とから得られる前記第1位置及び前記第2位置での脈波振幅情報と、前記鉛直方向の距離とに基づいて、該生体の血圧を推定する血圧推定部とを備えることを特徴とする。
また、上記に関する血圧推定方法、上記を実行可能な血圧推定プログラムを開示する。
開示の血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラムによれば、生体の第1位置で検出した第1脈波情報と、生体の第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で検出した第2脈波情報との比較値情報(好ましくは脈波振幅情報)に基づいて生体の血圧を推定することで、時間に依存する位相差などを求める必要がなく、少ない処理ステップで脈波信号から直接血圧の絶対値を推定することができるとともに、血圧推定の精度を高めることができる。
実施形態としての血圧推定装置のハードウェア構成を例示したブロック図である。 実施形態としての血圧推定装置の機能構成を例示したブロック図である。 血圧推定手順を示すフローチャートである。 実施形態を説明する図である。 実施形態を説明する図である。 本実施形態で得られた脈波信号を示す図であり、(a)は高所の脈波信号を示し、(b)は低所の脈波信号を示している。 他の実施形態を説明する図である。
図面を参照して、実施形態としての血圧推定装置、血圧推定方法及び血圧推定プログラムについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.ハードウェア構成]
まず、図1を参照して、実施形態の血圧推定装置のハードウェア構成例について説明する。図1に例示するように、実施形態の血圧推定装置1は、映像取得装置2と、情報処理装置3と、出力装置4とを備える。映像取得装置2及び出力装置4はいずれも、情報処理装置3と有線又は無線で相互に通信可能に接続されている。血圧推定装置1は、さらに、マウス,キーボード又は操作ボタン等の入力装置(図示略)を備えてもよい。
<映像取得装置>
映像取得装置2は、生体(以下、対象者ともいう)の身体の所定部位を非接触状態で撮影し、時系列に連続した映像情報(映像信号)を取得するための装置である。実施形態では、撮影レンズと、可視光を受光する可視光用撮像素子とを搭載する可視光カメラを例示するが、これに限られるものではなく、赤外光線カメラなども使用できる。映像取得装置2は、取得した映像信号を情報処理装置3に出力する。
映像取得装置2は、さらに、照明装置2Aを備えてもよく、照明装置2Aは撮像素子の種類に応じて選択される。
映像取得装置2による対象者の身体の撮影部位となる所定部位は特に限定されないが、通常、肌面の露出の多さにより撮影が容易な部位が好ましく、例えば、手や顔等が挙げられる。中でも、撮影領域の広さから、掌、前額部、頬が好適に用いられる。特には、信号のS/N比の高い映像脈波を取得しやすい観点から、血圧上昇時に細動脈が交感神経の支配をうけて末梢血管抵抗を上昇させる部位が好ましい。このような部位は、手、脚等の四肢等の末梢の部位が挙げられ、中でも、手が好ましく、掌がさらに好ましい。
映像取得装置2の台数は特に限定されない。1台の映像取得装置2からの映像から、必要となる所定部位を抽出しても良く、複数台の映像取得装置2で必要となる所定部位を撮像しても良い。複数台の映像取得装置2を用いる場合、照明装置2Aは個々の映像取得装置2に付設することができ、又は各映像取得装置2に共通の使用とすることもできる。
<情報処理装置>
情報処理装置3は、PC(Personal Computer)やサーバ等のコンピュータで構成される。情報処理装置3は、映像取得装置2から受信した映像信号を処理し、出力装置4に出力する。情報処理装置3は、CPU(Central Processing Unit)3Aと、メモリ3Bと、記憶部3Cと、インタフェース部3Dとを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能に接続されている。
<CPU>
CPU3Aは、種々の制御や演算を行なう演算処理装置(プロセッサ)の一例である。CPU3Aは、後述する記憶部3Cに格納された血圧推定プログラムをメモリ3Bに展開して実行することにより、血圧推定装置1の機能を実現することができる。
ここでいう血圧推定プログラムは、コンピュータ(CPU3A)に、生体(対象者)の第1位置で第1脈波情報を検出し、生体の第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で第2脈波情報を検出し、これらの第1脈波情報と第2脈波情報との比較値情報に基づいて、生体の血圧を推定する、処理を実行させるプログラムである。
なお、上記生体の第1位置及び第2位置、第1脈波情報及び第2脈波情報、並びに、比較値情報の実施形態については後述する。
<メモリ>
メモリ3B及び記憶部3Cは、種々のデータやプログラムを格納する記憶装置である。
上記のメモリ3B又は記憶部3Cは、情報処理装置3の各種機能の全部もしくは一部を実現する血圧推定プログラム等を格納することができる。
インタフェース(IF)部3Dは、有線又は無線による、ネットワークや、情報処理装置3、映像取得装置2、及び出力装置4等の間の接続及び通信の制御等を行なう通信インタフェースである。なお、血圧推定プログラムは、当該IFを介して、ネットワーク(図示略)からCPU3Aにダウンロードされ、記憶部3Cに格納されてもよい。
IF部3Dは、記録媒体3Fに記録されたデータやプログラムを読み出す読取部(図示略)を備えてもよい。読取部は、コンピュータ読取可能な記録媒体3Fを接続又は挿入可能な接続端子又は装置を含んでよい。
また、記録媒体3Fには血圧推定プログラムが格納されてもよい。
<出力装置>
出力装置4は、おもに視覚を通じて情報を提供するための装置である。出力装置4は、映像取得装置2で取得された映像や情報処理装置3で処理された結果等を表示する。
出力装置4として、スマートフォン等の移動端末を用いることもできる。この場合は、情報処理装置3からはIF部3Dを介して、通信ネットワーク経由で移動端末に情報処理装置3からの出力が送信され、移動端末のディスプレイに出力結果が表示される。
[2.原理]
生体では、身体の各所の血圧が心臓の拍動に同期して変動する。この変動によって、拍毎に脈圧(最大血圧と最小血圧の差)が生じる。この脈圧は、厳密には各所の血管の硬さに応じて異なるものの、高所であれ、低所であれ、脈圧は身体の各所でほぼ等しいと仮定できる。
一方、生体では、心臓の拍動によって、身体の各所の脈波も拍動に同期して変動する。この変動によって、拍毎の最大値と最小値の差(最大値のピークと最小値のボトムの差、以下、単に「脈波振幅」と呼ぶ。)が生じる。この脈波振幅は身体の鉛直位置によって異なる。また、脈波振幅に関連する血管断面積に対する血圧の関係は、後述するように、血管の特性に関連するバイアス係数を持つ指数関数で近似できることも知られている。
上記知見に基づいて、本願の発明者は鋭意検討したところ、血圧と関係する、脈波振幅変化の曲率と関連する係数は、身体の各所の鉛直位置によって定められることを導くことができた。この導出での唯一の未知数であるバイアス係数は、個人によって異なるものの、文献値で大まかな値が知られており、それを使用すれば、大まかな血圧を推定でき、対象者の血圧の真値が不要である画期的なものである。また、各対象者に応じた、より精度の高い正確なバイアス係数を求める場合であっても、血圧の真値が一つあれば、求まるもので、対象者に血圧変動を与えなくても血圧を求められるものである。
上記に基づき、任意の鉛直方向に高低差を有する少なくとも2箇所の計測位置の高さ情報とその位置で計測した脈波信号の脈波振幅Jとの間の関係性を利用したところ、脈波から直接血圧の絶対値を推定することができた。
以下、具体的に原理及びその原理に基づき構築された本実施形態を記載する。
<血圧Pと血管断面積Aとの関係>
先行研究(Benjamin Gavish: Arterial stiffness: Going a step beyond, American Journal of Hypertension (2016))によれば、血管の圧力P[mmHg]と血管の断面積A[cm2]は、
Figure 0007034524000001
の関係にあることが分かっている。ここで、αは血管の特性に関連するバイアス係数,βは脈波の歪み方(容積脈波増加分に関係する)の強弱を表す値,γはαとβとを関係付ける重み係数であり、α,β,γは定数であるが、血管の特性で変化する。血管の特性について、特に、動脈硬化が年齢に依存するため、表1のように年齢依存性がある。年齢以外の要因でも血管の特性は変化し、同じ年齢でも個人差が大きく、同じ個人でも日内変動・運動・心理的緊張などのさまざまな状況によって変化すると考えられる。以下、(1)式を基本関数とよぶ。すなわち、この基本関数は、生体の年齢に依存するバイアス係数αを含み、生体の血圧Pと血管断面積Aとの関係を表す関数ということができる。
Figure 0007034524000002
<映像脈波の信号値Iと血管断面積Aとの関係>
映像信号から得られる脈波(映像脈波;Video Plethysmogram:VPG)は、血液中に含まれるヘモグロビンが緑色光をよく吸収するという性質などを利用して、皮膚を撮影した映像信号から血管における脈動情報を得るものである。動脈血管内のヘモグロビン量は、心臓の拍動とともに周期的に増減し、動脈血管の容積に比例する。ヘモグロビンの量は映像脈波の生成要因であることから、映像脈波も同様に動脈血管の容積(血管断面積A)と比例すると考えられる。この性質は赤外光においても同様である。このため、映像脈波の信号値Iと血管断面積Aとの関係は、
Figure 0007034524000003
のように比例定数Kβを用いて表すことができる(Kは脈波信号に影響を与える種々の要因を含む定数(測定時の照明環境等))。(2)式を変形し、(1)式に代入すると、
Figure 0007034524000004
と変形できる。
<血圧Pと脈波振幅Jとの関係>
(3)式の自然対数をとると、
Figure 0007034524000005

である。(4)式の関係を図示すると図4の細い実線で示すようになる。
(4)式をPで微分すると、
Figure 0007034524000006

となる。映像脈波の信号値の血圧での微分は、収縮期及び拡張期の血圧の差分(脈圧)に対する収縮期及び拡張期の脈波信号値の差分(脈波振幅)の比でも近似できる。すなわち、各拍における収縮期血圧(最大血圧)をP、拡張期血圧(最小血圧)Pとし、収縮期と拡張期の圧較差(脈圧)をD=P-Pを用い、さらに、血圧に対応する収縮期及び拡張期における脈波信号値をそれぞれI,Iとし、脈波信号の収縮期と拡張期の差分(拍内での最大値と最小値の差、すなわち脈波振幅)をJ=I-Iとすると、
Figure 0007034524000007

と、近似できると仮定し、(5)式と(6)式とが等しいという仮定から得られる、
Figure 0007034524000008

は、計測場所の高低に関わらず任意の場所の血圧Pと脈波振幅Jの間で成り立つと仮定できる。
<収縮期血圧Pと脈波振幅Jとの関係>
一方、脈圧D=P-Pを変形して(3)式に代入すると、
Figure 0007034524000009

Figure 0007034524000010

である。脈波信号の収縮期(最大値)と拡張期(最小値)の差、すなわち脈波振幅J=I-Iを用いて、(9)式を(8)式で割ると、
Figure 0007034524000011

となる。これを変形すると、
Figure 0007034524000012

である。
ここで、血管の断面積の変化量は微小であるため、
Figure 0007034524000013

に近似できると仮定すると、(12)式から、
Figure 0007034524000014

が得られる。(13)式も位置に依存せず、任意の位置での収縮期血圧Pとその位置で計測した脈波振幅Jの間で成立する。
上記(7)式及び(13)式より、血圧Pと脈波振幅Jとの間には一定の関係があることが認められる。しかしながら、Jは映像信号から検出することが可能であるが、K及びDは未知数である。
そこで、計測位置に高低差がある場合を考える。簡単のために、ここでは収縮期について式を展開する。(13)式を高所と低所とに分け、それぞれ添え字HとLを付加して区別すると、
Figure 0007034524000015

Figure 0007034524000016

が成り立つ。このとき、高所と低所の両方の場合で脈圧が不変、すなわちD=Dであると仮定すると、(14)式と(15)式は等しいので、
Figure 0007034524000017

とし、D及びKが消去される。低所と高所の手の局所収縮期血圧の差を
Figure 0007034524000018

とおいて(16)式を変形すると、
Figure 0007034524000019

である。さらに、
Figure 0007034524000020

とおいて、(18)式を変形すると、
Figure 0007034524000021

が得られる。
(20)式における、脈波信号の振幅(拍内での最大値と最小値の差)の、高所に対する低所の比情報R=J/Jは、直接計測が可能である。そこで、Rの他に、高所と低所の局所収縮期血圧の差ΔPとαの値が分かれば、(20)式から低所での収縮期血圧の絶対値PSL[mmHg]が計算できることになる。
ΔPは高所と低所の圧較差であるため、鉛直距離が分かれば、血液の密度が水にほぼ等しいことから、その分の水柱圧(1cmあたり0.735mmHg)に近いと考えられる。したがって、q=0.735[mmHg/cm]、鉛直距離をh[cm]としたとき、
Figure 0007034524000022

であるから、(20)式は、
Figure 0007034524000023

と規格化することができる。以下、(22)式を血圧関数とよぶ。すなわち、この血圧関数は、上記の基本関数から導かれるとともに、比較値情報(振幅比情報)を変数とし、更にバイアス係数αを含む関数であるということができる。
なお、上記(14)-(22)式を用いて、低所拡張期血圧PDL,高所収縮期血圧PSH,高所拡張期血圧PDHも同様に導出可能である。また、鉛直距離hは、映像に映っている手や顔の長さなどを基準として映像のみから推定することが可能である。
また、qは水の密度で計算しているが、血液の密度で計算すると精度が高まる。更に精度を向上させる手法は後述する。
図5は、(22)式の関係を説明する図である。曲線に線形近似した直線の傾きに着目すると、高所の方が低所に比べて傾きが緩やかである。これは、血管内圧に対する血管の弾力性変化に因るものである。
このように、高所と低所における脈波信号の振幅を利用することで、直接計測が可能な映像脈波信号の振幅(拍内での最大値と最小値の差)の、高所に対する低所の比情報R=J/Jと、高所と低所の局所収縮期血圧の差ΔP=qhと、バイアス係数αの値とに基づいて、少ないステップで、低所収縮期血圧の絶対値であるPSL[mmHg]が計算できることが認められる。言い換えれば、(22)式に映像信号から検出した値を直接代入することで、回帰式を適用することなく、簡便に計測量の本来の単位[mmHg]を持つ絶対値血圧Pを推定することができる。
実施形態に係る血圧推定装置1は、上述した原理のもと、映像信号の輝度値の時間変化を表す映像脈波の信号値(映像脈波信号)の脈波振幅の、高所に対する低所の比情報R=J/Jと、高低差hとに基づいて、血圧を推定する。以下、血圧推定装置1による処理に関して、映像信号から計測位置を検出する処理、映像信号から脈波情報を検出する処理、及び検出した脈波情報から血圧を推定する処理について、各構成要素を挙げて順に説明する。
[3.機能構成]
図2を参照して、実施形態に係る血圧推定装置1の機能構成例について説明する。なお、図2の例では、図1に示す情報処理装置3における一部の装置やケーブル等を省略している。図2に例示するように、血圧推定装置1の機能は主として、情報処理装置3によって実現される。さらに、情報処理装置3は、機能的には、処理部31と、記憶部32とを備えて構成される。
[3-1.処理部]
処理部31は、対象者の所定部位の映像情報(映像信号)から、対象者の高所及び低所の各計測位置(対象者の高所での計測位置は前記生体の第1位置又は第2位置に相当し、対象者の低所での計測位置は、前記生体の第2位置又は第1位置に相当する)の鉛直方向の距離を検出し、それぞれの位置の映像脈波信号(脈波情報)を検出し、検出したそれぞれの映像脈波信号(高所計測位置での映像脈波信号は、前記生体の第1位置での第1脈波情報又は第2位置での第2脈波情報に相当し、低所計測位置での映像脈波信号は、前記生体の第2位置での第1脈波情報又は第1位置での第2脈波情報に相当する)の脈波振幅の比較値情報に基づいて血圧を推定するものである。
[3-2.処理部の各機能]
処理部31は、CPU3Aで演算処理される機能部位であり、各機能は個別のプログラムとして構成されている。図2に示すように、処理部31は、映像信号取得部311と、計測領域検出部312と、脈波情報検出部313と、及び血圧推定部314とを備えて構成される。
<映像信号取得部>
映像信号取得部311は、映像取得装置2を介して、対象者の身体の所定部位の映像を示す映像信号を取得する。映像信号取得部311は、取得した対象者の映像信号を、計測領域検出部312と、脈波情報検出部313とに出力する。なお、映像信号取得部311は、後述する記憶部32の映像情報記憶部321に記憶されている映像信号情報を読み出すことで、映像信号を取得してもよい。また、映像信号取得部311は、外部の通信端末又は外部の記憶装置に記憶されている映像信号を、ネットワーク又は電気回線等を介して映像信号を含むデータを受信することで、映像信号を取得してもよい。
<計測領域検出部>
計測領域検出部312は、映像取得装置2によって取得された映像信号の映像に含まれる対象者の所定部位の領域を検出する。実施形態では、顔領域や、掌領域、足、足の裏領域、必要に応じて心臓領域(基準位置)を検出する。各計測定部位を検出する方法としては、例えば、パターンマッチングによる方法、あるいは、人物の顔や手の多数のサンプル画像を用いた学習により得られた判別器を用いる方法などを用いることができる。また、ROMにあらかじめ対象者の顔を登録しておき、対象者の検出後に顔認識を行なうことにより、特定の顔を認識するようにしてもよい。また、心臓領域については、顔領域から一定範囲にある位置を心臓領域と認識してもよい。
さらに、計測領域検出部312は、特定部位の皮膚領域の検出も行なう。映像中の色情報に基づいて皮膚領域を自動で抽出する場合には、映像中から肌の色を示す領域を抽出することによって対象者の皮膚領域を抽出することができる。具体的には、計測領域検出部312は、映像の2次元座標において肌の色に相当する色(輝度値)を示す全ての座標(画素の座標)を抽出し、抽出した座標において連続した座標の画素をまとめた領域を皮膚領域として抽出する。このように、計測領域検出部312は、連続した座標の画素をまとめた領域を抽出することで、対象者の身体の特定部位に相当する皮膚領域を抽出することができる。
計測領域検出部312は、所定部位の領域を追尾領域として追尾処理を行なってもよい。実施形態の一例として、片手のみを用いて時間をおいて高所と低所の2つの位置を作り出す場合には、片手を低所(第1位置)から高所(第2位置)に動かすときに追尾処理が行なわれる。追尾処理は、例えば、前フレーム画像内の追尾領域における画像の特徴量と、現フレーム画像の追尾候補領域における画像の特徴量との類似度が最も高くなる領域(この領域が原フレーム画像における追尾領域となる)を、現フレーム画像の中から探索する。
計測領域検出部312は、上述した検出処理を、映像を構成する各フレームについてそれぞれ実行して、各フレームにおける領域の座標を脈波情報検出部313に順次送信する。
所定部位は、鉛直方向の高低差があればどこでもよい。例えば、心臓近くにおかれた手と顔、顔の額と顎、高低差のある状態の右手と左手、右足の裏と左足の裏などが任意に選択される。
また、所定部位の一方を測定中に高所又は低所に移動させてもよい。例えば、所定部位として、両手を最初、同じ高さの位置に置いて測定を行ない、一方の手をその位置に固定した上で、他方の手を鉛直方向に移動させて測定をしてもよい。
また、所定部位として、例えば、顔を選択した場合、最初、座った状態で顔の所定部位を測定し、次に、立ち上がって顔を鉛直方向に移動させ当該所定部位の測定をしてもよい。
本実施形態では、掌領域は両手を使い、左手が低所(L:第1位置)、右手が高所(H:第2位置)に設定した。両方の掌領域をそれぞれ所定部位とすると、心臓から所定部位までの血管の内因的な要素がほぼ同じである蓋然性が高いため、血管の内因性による影響が少なく、高い測定精度が期待できるので、好ましい。
<脈波情報検出部>
脈波情報検出部(第1脈波情報検出部,第2脈波情報検出部)313は、計測領域検出部312によって検出された対象者の特定部位の皮膚領域における映像信号から、計測位置ごとの輝度値の時間変化を表す映像脈波信号を検出する。実施形態では、低所で取得された映像信号から映像脈波信号(第1脈波情報)と、高所で取得された映像信号から映像脈波信号(第2脈波情報)を検出する。脈波情報検出部313は、検出した脈波情報信号(脈波情報)を、血圧推定部314に出力する。
映像脈波で一般的に使用される緑色光の輝度値を検出する場合を例示すると、脈波情報検出部313は、映像の各フレームの皮膚領域に対して緑色のフィルタをかけるか、あるいは「G(緑色)」の輝度値を利用して、緑色光の輝度値を検出する。そして、脈波情報検出部313は、緑色光の輝度値の平均値をフレームごとに算出して時間変化曲線とした映像脈波を検出する。脈波情報検出部313は、映像信号から緑色光の輝度値の検出を行なう前に、画像の平滑化を行ない、映像取得装置2としてのカメラ自体に発生する人工的なインパルス性雑音を除去してもよい。なお、赤外光を利用する場合には、得られる赤外光の輝度値をそのまま使用すればよい。
本実施形態で検出された映像脈波信号を図6(a),図6(b)に示す。図6(a)は高所の掌領域の映像脈波信号I、図6(b)は低所の掌領域の映像脈波信号Iを示す。図6(a),図6(b)からも明らかなように、高所と低所の映像脈波信号I、Iには有意な違いがみられ、高所の脈波振幅Jは低所の脈波振幅Jよりも大きい特徴がみられる。
<血圧推定部>
血圧推定部314は、(22)式に基づいて血圧Pの絶対値を推定する部位である。実施形態では、鉛直方向の差hと、高所に対する低所の脈波振幅の比R、及びバイアス係数αを取得する必要がある。鉛直方向の差は、予め鉛直方向の差hを規定しても、映像から求めてもよい。映像から求めるには、一例として、計測領域検出部312から入力された計測領域の座標に基づいて、血圧推定部314で、顔領域の大きさhを算出し、この大きさに基づいて高所及び低所の重心点の鉛直方向の差(距離h)を算出する。高所に対する低所の脈波振幅の比は、脈波情報検出部313から入力された高所及び低所の掌領域それぞれにおける脈波情報(第1脈波情報及び第2脈波情報)から脈波振幅J,Jを算出し、映像脈波信号の振幅の、高所に対する低所の比較値情報である比(振幅比情報)Rを算出する。
Rは、高所及び低所の映像脈波信号を1拍毎切り出して、拍内の最大値と最小値の差をそれぞれ求め、その比を求めることで算出してもよい。しかし、映像脈波は雑音が多いため、一旦、高所及び低所の映像脈波信号のパワースペクトルをそれぞれ時系列に求め、脈波に関係する周波数の範囲で、最も大きな周波数成分の平方根をそれぞれ求め、その比を求めることで算出してもよい。
バイアス係数αは、表1に示すような文献値あるいは、カフ式血圧計などで対象者を測定して求めたものであり、後述する記憶部32から取得する。
血圧推定部314は、上記で算出、取得された、鉛直方向の差hと、高所に対する低所の脈波振幅の比R、及びバイアス係数αを(22)式に代入して血圧の絶対値を推定する。
[3-3.記憶部]
記憶部32は、メモリ3Bを用いて、ファイルシステム又はデータベースシステムにより各種データを格納している。記憶部32は、CPU3Aに実行させることで、前記処理部31の機能要素をそれぞれ機能させるプログラムを予め保存する。また、これらのプログラムをあわせて、本件のプログラム(前述の血圧推定プログラム)と称する。なお、記憶部32としては、図1に示す記憶部3Cを用いてもよい。
[3-4.記憶部の各機能]
図2に示すように、記憶部32は、映像情報記憶部321と、計測結果記憶部322と、推定結果記憶部323と、参照情報記憶部324とを備えて構成される。
<映像情報記憶部>
映像情報記憶部321は、映像信号を記憶する。具体的には、映像情報記憶部321は、映像取得装置2によって取得された対象者の映像信号を記憶する。例えば、映像情報記憶部321は、対象者の所定の部位を含む映像を示す映像信号を記憶する。映像情報記憶部321は、映像信号と、対象者を撮影した時間情報とを対応付けて記憶する。
<計測結果記憶部>
計測結果記憶部322は、血圧推定部314が算出した顔領域の大きさhと、高所及び低所の掌領域の重心点の鉛直方向の距離hと、脈波情報信号の脈波振幅J,Jと、脈波振幅の高所に対する低所の比較値情報である比(振幅比情報)Rとを記憶する。このとき、計測結果記憶部322は、推定日時と計測結果とを対応付けた計測情報を対象者ごとに記憶する。予め鉛直方向の距離hが分かっている場合は、顔領域の大きさhは不要とすることもできる。
<推定結果記憶部>
推定結果記憶部323は、血圧推定部314によって推定された推定血圧値を記憶する。このとき、推定結果記憶部323は、推定日時と計測結果とを対応付けた計測情報を対象者ごとに記憶する。
<参照情報記憶部>
参照情報記憶部324は、血圧推定部314によって推定処理にて参照される参照情報をバイアス係数α及び水柱圧qを記憶する。参照情報は、文献値でもよく、定期的に対象者がカフ式血圧計などで測定することで更新されてもよい。
[4.フローチャート]
図3は、血圧推定装置1で上記の実施される処理の内容を例示したフローチャートである。
まず、映像取得装置2によって対象者を撮影し、映像信号を取得し、取得した映像信号を情報処理装置3の映像信号取得部311に入力する(ステップS1)。
次に、情報処理装置3の計測領域検出部312は、ステップS1で取得された映像信号を映像信号取得部311から受信し、対象者の顔領域及び低所の掌領域、足の裏等(第1位置)を検出する(ステップS2)。続いて、脈波情報検出部313は、ステップS1で取得された映像信号と、ステップS2で検出された第1位置情報とを受信し、これらに基づいて第1位置における映像脈波信号(第1脈波情報)を検出する(ステップS3)。
同様に、情報処理装置3の計測領域検出部312は、ステップS1で取得された映像信号から、対象者の高所の掌領域、足の裏等(第2位置)を検出する(ステップS4)。続いて、情報処理装置3の脈波情報検出部313は、ステップS1で取得された映像信号と、ステップS4で計測領域検出部312が検出した第2位置情報とを受信し、これらに基づいて第2位置における映像脈波信号(第2脈波情報)を検出する(ステップS5)。
続いて、情報処理装置3の血圧推定部314は、ステップS2及びS4で検出された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、2つの位置の距離hを算出する(ステップS6)。なお、予め鉛直方向の距離hが分かっている場合は、この距離h情報を記憶している記憶部32から距離h情報を読み出してもよい。続いて、血圧推定部314は、ステップS3及びS5で検出された第1脈波情報及び第2脈波情報に基づいて、脈波振幅の比較値情報(振幅比情報)を算出する(ステップS7)。
さらに、情報処理装置3の血圧推定部314は、参照情報記憶部324から必要なパラメータq及びαを取得し(ステップS8)、(22)式に基づいて血圧を推定する(ステップS9)。血圧推定部314は、推定結果を推定結果記憶部323及び出力装置4に出力する(ステップS10)。
なお、ステップS2~S5の処理は、高所から低所の順番で行なってもよく、各ステップの順番は逆であってよく、同時に行なってもよい。
[5.本実施形態の結果]
本実施形態の血圧推定装置1で、左手を低所(L:第1位置)、右手を高所(H:第2位置)に設定し、映像取得装置2で撮像を行ない、処理部31で(22)式に基づいて血圧Pの絶対値を推定した。
撮像により映像脈波による血圧Pを求めるのと同時に、血圧の精度を比較する真値として、連続血圧計(Finometer Midi;Finapres Medical Systems)を用いて血圧を測定し、比較を行なった。
測定は60秒間行ない、その測定過程で、血圧変動を与えるために、エアロバイク(登録商標)で足漕ぎ動作を行なった。左手低所、右手高所で得られた映像脈波信号は図6(a),図6(b)に示したものである。
右手、左手の高さの差はh=50cmとし、バイアス係数αは表1の文献値α=40mmHg、q=0.735[mmHg/cm](血液の密度=水の密度)を用いた。(22)式に基づいて血圧Pを求めたときの結果を、連続血圧計の血圧(以下、真値血圧という。)との間の相関係数と二乗平均平方根誤差 RMSE(root mean squared error)として表2に示す。
Figure 0007034524000024
血圧の推定値は実測値と比較的高い相関がみられたが、RMSEは大きい対象者と小さい対象者が存在した。
本実施形態では、バイアス係数αは文献値を用いたが、バイアス係数αは個人差や被験者状況に依存して変化すると考えられる。各対象者でバイアス係数αを適当に変化させると、それぞれ、異なる値の時、RMSEは表2より改善し、最良値は、多くの対象者で10mmHg未満となった。
以上より、本実施形態の血圧推定装置1で、血圧の推定値が可能であることが実証され、バイアス係数αの値を正確に求めれば、高い精度で、血圧を推定できる可能性が示された。
[6.作用及び効果]
以上のように、実施形態に係る血圧推定装置1は、映像取得装置2によって取得された映像信号から算出又は検出される、計測領域検出部312が検出した対象者の特定部位の高所及び低所の計測位置と、脈波情報検出部313が検出した高所及び低所の脈波情報の脈波振幅の比情報とに基づいて、容易に血圧を推定することができる。また、実施形態の血圧推定装置1は、位相差などの時間に関係する情報も必要なければ、映像信号のみから検出可能な値に回帰式を適用することなく直接的に血圧推定を行なうため、少ないステップで血圧を推定することができる。
なお、上記血圧推定では、脈波測定に映像脈波を用いたが、式(22)は、映像からの信号に限らず、生体の高所と低所の脈波信号が得られれば、血圧Pを推定することができるので、光電脈波計などの、脈波を検出する装置により、高低差のある所定位置を測定することでも血圧を推定することもできる。
[7.変形例]
[7-1.血圧推定の変形例]
前述した実施形態では、映像脈波信号の脈波振幅比情報に基づいて血圧を推定する場合を例示したが、映像脈波信号の脈波振幅の差情報に基づいて血圧を推定してもよい。
(7)式を低所(L)と高所(H)とについて考えると、低所の場合の収縮期血圧PSLは以下のようになる。
Figure 0007034524000025

また、高所の場合の収縮期血圧PSHは以下のようになる。
Figure 0007034524000026

さらに、(23)式から(24)式を引くと、
Figure 0007034524000027

であるから、
Figure 0007034524000028

を得る。(26)式を(23)式に代入すると、
Figure 0007034524000029

(19)式により
Figure 0007034524000030

であるから、(27)式は、
Figure 0007034524000031

となり、この(28)式は(20)式と同じ結果となる。
ΔP=qhが成り立つと仮定して、これを(26)式に代入すると、
Figure 0007034524000032

が得られる。(29)式の右辺は実測できるため、KDは既知となる。この値をG=KDで表記すると、(7)式より、
Figure 0007034524000033

が得られる。
(30)式のGは映像脈波信号の脈波振幅Jの差情報であり、直接計測が可能である。以下、(30)式も血圧関数とよぶ。すなわち、この血圧関数は、上記の基本関数から導かれるとともに、比較値情報(差情報)を変数とし、更にバイアス係数αを含む関数であるということができる。
なお、上記変形例の処理は図3のフローチャートにおける差情報を算出する処理(ステップS7′)に該当する。この差情報を用いる方法においても、ステップS2~S5の処理は、高所から低所の順番で行なってもよく、各ステップの順番は逆であってよく、同時に行なってもよい。
[7-2.変形例 パラメータマップ利用]
実施形態、変形例においては、(22)式、(30)式に基づいて演算により血圧を推定したが、記憶部32に予め記憶された情報を用いて血圧を推定してもよい。すなわち、この場合、検出位置の高低差hが予め決まった位置となるように、例えば手を固定させた場合には、(22)式のqhは定数となるため、図7に示すように、参照情報記憶部324に、マップM1として、定数qhと複数パターンのRとの組み合わせで算出されるqh/(1-R)の値P′を記憶しておくとともに、マップM2として、対象者に相当するバイアス係数αとを記憶しておく。これに、脈波信号からRを検出した場合に、この検出されたRに対応するP′とαとを読み出して簡易な演算式P=P′+αに基づいて、血圧を推定してもよい。
同様に、記憶部32に、マップM1′として、JとG=KDとの組み合わせを記憶してもおくとともに、マップM2として、対象者に対応するバイアス係数αとを記憶しておく。これに、脈波信号からJを検出した場合に、この検出されたJに対応するP″を読み出して簡易な演算式P=P″+αに基づいて、血圧を推定してもよい。他にも、同様に、異なったα毎に複数のマップを用意するなどしてもよい。
[7-3.バイアス係数の変形例]
上記実施形態では、バイアス係数αは、表1に示す範囲43~53mmHgの文献値を用いたが、上述したように、個人や状況によって変化すると考えられる。そこで、αを補正する方法を以下に記載する。
まず、手が心臓の高さに等しい位置(基準位置)に合わせた状態で、血圧計によって血圧の真値Pを計測する。そのときの映像からJを計測する。αを未知数として、(30)式にP及びJを代入すると、
Figure 0007034524000034

となる。(31)式のようにして決定したαをαとすると、任意の血圧が、
Figure 0007034524000035

のように推定できる。
(32)式に基づく場合、計測する必要な値は、
i)映像から計測される低所のJ
ii)映像から計測される低所よりもhcm高い高所のJ
iii)映像から計測される心臓の位置におけるJ
iv)血圧計によって計測したiii)に対応する血圧の真値P
の4つのみである。
(22)式を用いる場合は、互いにhcmの高低差がある2箇所での手の脈波振幅J及びJを算出する必要がある。一方、(32)式による方法では、一旦、J及びJを(29)式に代入してG=KDを決定し、J及びPを(31)式に代入してαを決定すれば、その後は(32)式を用いてより容易に脈波振幅Jから血圧Pが推定できる。
なお、Jが心臓の位置にある場合、すなわちJ=Jの場合は、Jに代えてJを用いてもよい。
また、αは対象者の状態等によって変化する可能性があるため、定期的に算出し、参照情報記憶部324に記憶されている値を更新することが望ましい。処理部31は、さらに、バイアス係数決定部315を備え、上記バイアス係数αを決定する処理を行なう。
上記変形例において、映像から計測される心臓の位置は、計測領域検出部312によって検出される。さらに、(32)式を用いる前提として計測される値、映像から計測される心臓の位置におけるJ及び血圧計によって計測したJに対応する血圧の真値Pは、計測結果記憶部322に対象者毎に記憶される。また、(32)式に基づいて算出されたバイアス係数αは参照情報記憶部324に対象者毎に記憶される。
[7-4.個人ごとの正確なqを用いる変形例]
前述の手法ではqは、血液の密度が水の密度にほぼ等しいとして水の密度を使用した。しかし、血液の密度を用いればより精度が高まる。しかし、血液の密度は、個々にばらつきがあり、個人ごとの血液の密度を簡便に求めることができれば、精度の向上につながる。
以下に、簡便に血液の密度を求める手法を示す。
最初に、対象者の所定部位を低所に置き、その際、その所定部位の血圧Pを測定する。次に、その状態で、当該所定部位を鉛直距離hの高所に上げ、当該所定部位の血圧Pを測定する。
このとき、低所の血圧Pと高所の血圧Pの差は、式(17)、(21)を参照すると、
Figure 0007034524000036

で表される。この求められた局所血圧ΔPを(22)式に用いることで、対象者に固有の値として使用することができ、高い精度で血圧を推定することができる。
この際に使用する血圧測定は、カフ式血圧計や連続血圧計など公知のものを用いることができる。なお連続血圧計を使用する場合は、所定の時間で得られる低所、高所での連続血圧値をそれぞれ平均値とし、低所平均血圧と高所平均血圧の差として求めてもよい。
また、前述のパラメータマップ利用で言及したように、複数の鉛直距離hに対する局所血圧ΔPの関係をマップとしておくことで、簡便に精度よく血圧を推定できるようになる。
[7-5.パラメータ算出の変形例]
なお、多くのデータを用いて、(30)式の未知パラメータを求める方法も提案される。(30)式が常に成り立つと仮定できる場合、何らかの血圧変動を与えることによって血圧計によって計測されたK(≧2)個の異なる血圧Pと脈波振幅J(k=1,2,・・・K)が得られたとする。このとき、(32)式の未知パラメータの推定値G(ハット付き),α(ハット付き)は、最小2乗法によって得ることができる。すなわち、
Figure 0007034524000037

とおいたとき、G(ハット付き),α(ハット付き)は、モデル
Figure 0007034524000038

の残差のノルム
Figure 0007034524000039

を最小とする正規方程式の解として
Figure 0007034524000040

となる。このときに必要な最小のデータ数は、
i)映像から計測される相異なる2個の脈波振幅J,J
ii)血圧計よって計測した相異なる2個の血圧P,P
の4つである。ただし、2つの血圧が相異なるように何らかの血圧変動を与える必要がある。
(30)式をより一般化すると、相異なる血圧Pと脈波振幅J(k=1,2,・・・K)に対して
Figure 0007034524000041

が成り立つと仮定すれば、(36)式をn(≦K)次に拡張したモデル(ごく普通の重回帰モデル)
Figure 0007034524000042

が考えられる。ここで、
Figure 0007034524000043

である。推定パラメータは、
Figure 0007034524000044
として得られる。
このときに必要な最小のデータ数は、
i)映像から計測される相異なるn個の脈波振幅J(k=1,2,・・・n)
ii)血圧計よって計測した相異なるn個の血圧P(k=1,2,・・・n)
の2n個である。
上記複数の変形例では算出している値が異なるという点を除いては、実施形態と同様の効果を奏する。
[7-6.各部位の補正係数を用いる変形例]
本発明の手法では、生体の異なる所定部位を同じ高さで測定すれば、等しい値の脈波振幅Jが算出されることになる。しかしながら、例えば、右手及び左手を同じ高さの位置に置き、それぞれの脈波振幅Jを測定してみると、若干のばらつきがあることが分かる。
これは、右手及び左手の血管の特性などが、必ずしも完全に同じでないことによるものと考えられる。当然、手や顔など血管特性が異なることが明らかな部位であれば、同じ高さで測定しても、それぞれの脈波振幅Jは等しい値にはならない。脈波振幅Jが部位毎に異なれば、血圧の推定にも当然影響を及ぼす。そのため、部位毎に補正を行なう必要がある。
以下に、両手を使い、右手を高所、左手を低所に設定した場合を例に、部位毎に補正を行なう方法を示す。
同じ高さの位置で測定した右手及び左手の脈波振幅ΔJleft,ΔJrightが異なると仮定する。
このとき、左右の脈波振幅比(部位毎の脈波振幅比)RLRを導入すると、
Figure 0007034524000045
となる。
LRが定数ならば、右手の脈波振幅ΔJrightと左手の脈波振幅ΔJleftとの間に元々存在するずれ(差)を補正することが出来る。(42)式は、
Figure 0007034524000046
と変形できる。
従って、脈波振幅の左右の差(部位毎の差)の影響を排除した血圧推定式は、(22)式、高所に対する低所の比情報R=J/J、及び、(42)式から
Figure 0007034524000047
で得られる。このため、RLRは、異なる部位同士の脈波情報を補正する係数(補正係数)であるとも言える。
このように、左右の脈波振幅比(部位毎の脈波振幅比)RLRは簡便に測定できる。
LRは、右手及び左手の場合、両手を同じ高さの位置に固定して、映像脈波、或いは、光電脈波計を用いて、それぞれの脈波振幅を測定することにより得られる。RLRの精度をより高めるには、この測定を複数回行ない、RLRの平均値を求めることで達成できる。
簡便に得られる部位毎の脈波振幅比RLRを用いて、部位毎の脈波振幅を補正することで、より精度よく血圧を推定できる。また、複数の部位を部位毎の脈波振幅比により紐付けることで、1箇所測定するだけで、他の部位の脈波振幅を補正することが可能となり、測定の負担を軽減できる。
[8.その他]
実施形態では、主に、撮像素子としてカラー画像やモノクロ画像で例示したが、これらに限られない。前述の通り、映像脈波の信号値Iと血管断面積Aは比例するため、この関係が反映される情報が得られれば足りる。よって、撮像素子は、赤外線画像を用いてもよく、超音波を用いてもよい。
実施形態では、顔領域の大きさhを算出し、この大きさに基づいて高所及び低所の掌領域の重心点の鉛直方向の差(距離h)を算出する手法を例示したが、顔領域以外の部位の大きさを算出してもよく、また、掌領域ではなく手の指のうち一番長い指の先に基づいて高所及び低所の位置の鉛直方向の差(距離h)を算出してもよい。なお、距離hを算出する基準は生体以外であってもよい。
実施形態では、位相情報など時間に関係する情報(脈波伝搬速度)を用いずに血圧を推定するもの開示しているが、精度を高めるために、上記情報を使用することを妨げるものではない。実施形態で求まった血圧情報に脈波伝搬速度で推定される血圧や、脈波伝搬速度に関係するパラメータなどを用いて補正など行なってもよい。また、逆に、脈波伝搬速度で推定される血圧を実施形態のパラメータや血圧値で補正を行なってもよい。
1 血圧推定装置
2 映像取得装置
2A 照明装置
3 情報処理装置
3A CPU
3B メモリ
3C 記憶部
3D インタフェース(IF)部
3F 記録媒体
4 出力装置
31 処理部
311 映像信号取得部
312 計測領域検出部
313 脈波情報検出部
314 血圧推定部
315 バイアス係数決定部
32 記憶部
321 映像情報記憶部
322 計測結果検出部
323 推定結果記憶部
324 参照情報記憶部

Claims (12)

  1. 生体の第1位置で第1脈波情報を検出する第1脈波情報検出部と、
    前記生体の前記第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で第2脈波情報を検出する第2脈波情報検出部と、
    前記第1脈波情報検出部で得られた前記第1脈波情報と前記第2脈波情報検出部で得られた前記第2脈波情報とから得られる前記第1位置及び前記第2位置での脈波振幅情報と、前記鉛直方向の距離とに基づいて、前記生体の血圧を推定する血圧推定部とを備えることを特徴とする、
    血圧推定装置。
  2. 前記第1脈波情報及び前記第2脈波情報がそれぞれ映像信号として取得され、前記脈波振幅情報は、前記映像信号から算出したものであることを特徴とする、
    請求項1に記載の血圧推定装置。
  3. 前記血圧推定部は、前記生体の血管の特性に依存するバイアス係数を含み、前記生体の血圧と血管断面積との関係を表す基本関数から導かれるとともに前記脈波振幅情報を変数とし更に前記バイアス係数を含む血圧関数に、前記脈波振幅情報を入力することにより、前記生体の血圧を推定することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の血圧推定装置。
  4. 前記脈波振幅情報が前記第1脈波情報と前記第2脈波情報との脈波振幅比情報であって、
    前記血圧推定部は、前記脈波振幅比情報に加えて、前記第1位置と前記第2位置との間の前記距離に基づいて、前記生体の血圧を推定することを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の血圧推定装置。
  5. 前記脈波振幅情報が前記第1脈波情報と前記第2脈波情報との脈波振幅の差情報であって、
    前記血圧推定部は、前記差情報に基づいて、前記生体の血圧を推定することを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の血圧推定装置。
  6. 前記第1脈波情報及び前記第2脈波情報並びに前記生体の基準位置における前記生体の血圧情報及び脈波情報に基づいて、前記バイアス係数を決定するバイアス係数決定部を備えたことを特徴とする、
    請求項3に記載の血圧推定装置。
  7. 前記第1脈波情報が前記生体の所定部位から取得されるとともに、前記第2脈波情報が前記所定部位を移動させ、前記所定部位から取得されることを特徴とする、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の血圧推定装置。
  8. 前記第1脈波情報が前記生体の両手の一方から取得されるとともに、前記第2脈波情報が前記両手の他方から取得されることを特徴とする、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の血圧推定装置。
  9. 前記第1脈波情報が前記生体の両手の一方から取得されるとともに、前記第2脈波情報が前記両手の他方を移動させ、前記両手の他方から取得されることを特徴とする、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の血圧推定装置。
  10. 鉛直方向の同じ位置で取得された前記生体の異なる所定部位の脈波情報から補正係数を求め、前記補正係数により前記第1脈波情報及び前記第2脈波情報の少なくとも一つを補正することを特徴とする、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の血圧推定装置。
  11. 生体の第1位置で第1脈波情報を検出する第1脈波情報検出ステップと、
    前記生体の前記第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で第2脈波情報を検出する第2脈波情報検出ステップと、
    前記第1脈波情報検出ステップで得られた前記第1脈波情報と前記第2脈波情報検出ステップで得られた前記第2脈波情報とから得られる前記第1位置及び前記第2位置での脈波振幅情報と、前記鉛直方向の距離とに基づいて、前記生体の血圧を推定するステップと
    を備えることを特徴とする、血圧推定方法。
  12. コンピュータに、
    生体の第1位置で第1脈波情報を検出し、
    前記生体の前記第1位置より鉛直方向に距離を隔てた第2位置で第2脈波情報を検出し、
    前記第1脈波情報と前記第2脈波情報とから得られる前記第1位置及び前記第2位置での脈波振幅情報と、前記鉛直方向の距離とに基づいて、前記生体の血圧を推定する
    処理を実行させることを特徴とする、血圧推定プログラム。
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