JP7033027B2 - 配筋支援システム - Google Patents

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本発明は、鉄筋コンクリート製の構造部材に設けられる複数本の主筋からなる主筋群に対して、当該構造部材に接合される被接合部に環状に設けられる複数本の接合筋からなる接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記主筋群及び前記接合筋群における配筋作業を支援する配筋支援システムに関する。
この種のシステムとして、互いに交差する梁や柱に設けられる主筋同士が干渉しないように自動的に主筋の再配置を行って、再配置した結果に基づく施工図を作成する施工図作図システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
このシステムは、全ての梁における全ての鉄筋について柱の鉄筋に干渉しているか否かを判定し、干渉している場合には予め記憶された優先度やルールに基づいて干渉している鉄筋の一方を移動させて再配置するように構成されている。
特開2009-030403号公報
特許文献1に記載のシステムでは、柱梁接続部において柱と梁の鉄筋同士を干渉しないように自動的に再配置することはできるものの、梁に設けられる主筋群に対して当該梁に接合される被接合部に環状に設けられる接合筋群を直交状態で配置する場合において、これら主筋群と接合筋群における配筋作業を合理的且つ適切に支援し得るものとしては構成されていなかった。また、このシステムでは、全ての鉄筋について総当りで干渉を判定して再配置を行うことから、結果を得るまでに多くの時間が必要となる場合があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、鉄筋コンクリート製の梁等の構造部材に設けられる主筋群に対して、当該構造部材に接合される被接合部に環状に設けられる接合筋群を直交状態で配置するにあたり、当該主筋群及び当該接合筋群における配筋作業を合理的且つ適切に支援可能な配筋支援システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、鉄筋コンクリート製の構造部材に設けられる複数本の主筋からなる主筋群に対して、当該構造部材に接合される被接合部に環状に設けられる複数本の接合筋からなる接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記主筋群及び前記接合筋群における配筋作業を支援する配筋支援システムであって、
前記主筋群及び前記接合筋群の緒元情報の入力を受け付ける入力部と、
前記緒元情報に基づいて、前記主筋群及び前記接合筋群の夫々での配筋状態として、干渉を回避可能な提案配筋状態を求める演算部と、
前記提案配筋状態を出力する出力部と、を備え、
前記演算部が、前記主筋群の最外縁に位置する最外縁主筋に対して干渉を回避して前記複数本の接合筋を環状に配置した前記接合筋群の提案配筋状態を求める接合筋群配筋ステップと、当該接合筋群配筋ステップで求めた前記接合筋群の提案配筋状態における各接合筋に対して干渉を回避して前記複数本の主筋を配置した前記主筋群の提案配筋状態を求める主筋群配筋ステップとを順に実行する点にある。
本構成によれば、演算部において入力された緒元情報に基づいて主筋群及び接合筋群の夫々の提案配筋状態を求めるにあたり、上記接合筋群配筋ステップを上記主筋群配筋ステップの前に実行して、接合筋群の提案配筋状態を、主筋群の提案配筋状態よりも前に求める。このことで、前段の接合筋群配筋ステップにおいては、接合筋群の提案配筋状態を求めるにあたり、主筋群での最外縁主筋以外の主筋については考慮することなく、主筋群での最外縁主筋に対して干渉を回避することのみを目的とし、自由度をもってバランスよく各接合筋を配置させる状態で、接合筋群の提案配筋状態を求めることができる。そして、後段の主筋配筋ステップにおいては、接合筋群の提案配筋状態を求めた上で、その提案配筋状態における接合筋群での各接合筋に対して干渉を回避することを目的とし、主筋の配筋条件を満足しながらできるだけ多くの主筋を配置する状態で、主筋群の提案配筋状態を求めることができる。よって、このように求めた主筋群及び接合筋群の夫々の提案配筋状態が出力されるので、その出力情報を参考に主筋群及び接合筋群における配筋作業を行うことができる。
従って、本発明により、鉄筋コンクリート製の梁等の構造部材に設けられる主筋群に対して、当該構造部材に接合される被接合部に環状に設けられる接合筋群を直交状態で配置するにあたり、当該主筋群及び当該接合筋群における配筋作業を合理的且つ適切に支援可能な配筋支援システムを提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1方向に延びる第1構造部材と当該第1方向と交差する第2方向に延びる第2構造部材との交差部において、前記第1構造部材に設けられた複数本の第1主筋からなる第1主筋群及び前記第2構造部材に設けられた複数本の第2主筋からなる第2主筋群に対して、前記被接合部の接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記第1主筋群、前記第2主筋群、及び前記接合筋群における配筋作業を支援するシステムとして構成され、
前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記第1主筋群及び前記第2主筋群の夫々の前記最外縁主筋に対して干渉を回避する形態で前記接合筋群の提案配筋状態を求めると共に、前記主筋群配筋ステップにおいて、前記第1主筋群及び前記第2主筋群の夫々の提案配筋状態を求める点にある。
本構成によれば、互いに交差する第1構造部材と第2構造部材との交差部に非接合部を接合する場合であっても、演算部において、主筋群配筋ステップを実行して、第1主筋群及び第2主筋群の夫々の最外縁主筋に対して干渉を回避して複数本の接合筋を環状に配置した接合筋群の提案配筋状態を求め、主筋群配筋ステップを実行して、第1主筋群及び第2主筋群の夫々の提案配筋状態を求めることができる。
本発明の第3特徴構成は、前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記構造部材の横断面に対して各接合筋が対称に配置され、且つ、前記最外縁主筋により分割される各配置領域内において各接合筋が等間隔に配置されるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める点にある。
本構成によれば、主筋群配筋ステップにおいて、効率良く合理的に主筋群の提案配筋状態を求めることができる。即ち、接合筋群配筋ステップで求めた接合筋群の提案配筋状態では、構造部材の横断面に対して各接合筋が対称に配置され、且つ、最外縁主筋により分割される各配置領域内において各接合筋が等間隔に配置されている。よって、主筋群配筋ステップでは、構造部材の横断面の一方側において、略等間隔となる各接合筋の隣接間に挿通させる形態で主筋を合理的に配置することができ、このようにすれば、構造部材の横断面の他方側においても自動的に各接合筋に対して各主筋の干渉を回避させた状態とすることができる。
本発明の第4特徴構成は、第1方向に延びる第1構造部材と当該第1方向と交差する第2方向に延びる第2構造部材との交差部において、前記第1構造部材に設けられた複数本の第1主筋からなる第1主筋群及び前記第2構造部材に設けられた複数本の第2主筋からなる第2主筋群に対して、前記被接合部の接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記第1主筋群、前記第2主筋群、及び前記接合筋群における配筋作業を支援するシステムとして構成され、
前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記第1構造部材及び前記第2構造部材のうち、主筋の本数が多い方である特定構造部材の横断面に対して、各接合筋が対称に配置されるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める点にある。
本構成によれば、互いに交差する第1構造部材と第2構造部材との交差部に非接合部を接合する場合であっても、主筋群配筋ステップにおいて、効率良く合理的に主筋群の提案配筋状態を求めることができる。即ち、接合筋群配筋ステップで求めた接合筋群の提案配筋状態では、主筋の本数が多い方である特定構造部材の横断面に対して各接合筋が対称に配置されている。よって、主筋群配筋ステップでは、上記特定構造部材の横断面の一方側において、略等間隔となる各接合筋の隣接間に挿通させる形態で、本数が多い当該特定構造部材の主筋を合理的に配置することができ、このようにすれば、特定構造部材の横断面の他方側においても自動的に各接合筋に対して各主筋の干渉を回避させた状態とすることができる。
本発明の第5特徴構成は、前記主筋群配筋ステップにおいて、前記最小主筋間隔以上の配置間隔で各主筋が配置され、且つ、主筋の本数が最大となるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める点にある。
本構成によれば、主筋群配筋ステップにおいて、各主筋の配置間隔を所望の最小主筋間隔以上に保ちながら主筋の本数を最大とすることを目的として、高強度且つ高品質な構造部材を構築可能な主筋群の提案配筋状態を求めることができる。
本発明の第6特徴構成は、前記出力部が、前記提案配筋状態で配置した前記接合筋群及び前記主筋群の画像情報を表示画面上に表示する形態で、前記提案配筋状態を出力する点にある。
本構成によれば、提案配筋状態で配置した接合筋群及び主筋群の画像情報が表示画面上に表示されるので、利用者は、表示画面上に表示される接合筋群及び主筋群の画像情報により、主筋群及び接合筋群の提案配筋情報を明確に認識することができる。よって、例えば、主筋群及び接合筋群の提案配筋情報を表示画面上に表示される画像情報で確認しながら、入力部で入力する緒元情報を逐次変更することで、最適な提案配筋状態を探索することもできる。
梁と杭との接合状態を説明する斜視図 主筋群と接続筋群との交差状態を示す立面図 配筋支援システムの概略構成図 配筋支援システムにより実行される演算処理の詳細を示すフロー図 接合筋群配筋ステップの詳細を示す処理フロー図 主筋群配筋ステップの詳細を示す処理フロー図 接合筋群配筋ステップの実行時に出力される第1配筋状態を示す図 接合筋群配筋ステップの実行時に出力される第2配筋状態を示す図 主筋群配筋ステップの実行時に出力される第3配筋状態を示す図 主筋群配筋ステップの実行時に出力される第4配筋状態を示す図
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
本実施形態の配筋支援システム50(図3参照)は、図1及び図2に示すように、鉄筋コンクリート製の梁10,20(構造部材の一例)に設けられる複数本の主筋11,21からなる主筋11,21群に対して、当該梁10,20に接合される杭頭30に環状に設けられる複数の杭頭補強筋である複数本の接合筋31からなる接合筋31群を直交状態で配置するにあたり、これら主筋11,21群及び接合筋31群における配筋作業を支援するものとして構成されている。
尚、図1及び図2では、夫々の梁10,20において、主筋11,21群の最外縁に位置する最外縁主筋11a,21aを記載しているが、それ以外の主筋11b、21b(図10参照)については省略している。
本実施形態において、上記梁10,20は、第1方向X1に延びる第1梁10(第1構造部材の一例)と、当該第1方向X1と交差する第2方向X2に延びる第2梁20(第2構造部材の一例)とが設けられている。更に、それら第1梁10及び第2梁20の交差部において、第1梁10に設けられた複数本の第1主筋11からなる第1主筋11群、及び、第2梁20に設けられた複数本の第2主筋21からなる第2主筋21群に対して、杭頭30の接合筋31群が直交状態で配置される。
そして、本実施形態の配筋支援システム50は、図3に示すように、パーソナルコンピュータが所定のアプリケーションソフトウェアを実行することにより機能する入力部51、演算部52、及び出力部53により構成される。また、この配筋支援システム50には、利用者から所定の情報を入力するためのキーボード55や、利用者へ所定の画像情報を出力するための表示画面56が設けられている。また、LAN(ローカルエリアネットワーク)60を介して所定の配筋データベース61に所定の情報を格納し、当該格納した情報を任意に抽出可能に構成されている。
以下、配筋支援システム50の詳細構成と共に、当該配筋支援システム50で実行される演算処理の詳細について説明する。
入力部51は、キーボード55等からの入力操作により、主筋11,21群及び接合筋31群の緒元情報の入力を受け付けるものとして構成されている(図3のステップ#1)。ここで、入力される主筋11,21群の緒元情報としては、その主筋11,21群に含まれる鉄筋のサイズなどの情報に加えて、最外縁主筋11a,21aに関する最外縁主筋情報や、互いに隣接する主筋同士の間隔の下限界値を示す最小梁主筋間隔などが含まれている。また、最外縁主筋情報には、最外縁主筋11a,21aのサイズや位置を示す情報が含まれており、かかる最外縁主筋11a,21aの位置を示す情報としては、夫々の主筋11,21群全体の大きさや位置関係等からも得ることができる。
演算部52は、後述する接合筋群配筋ステップ(図4のステップ#2)及び主筋群配筋ステップ(図4のステップ#3)を順に実行することで、上記入力部51で入力された緒元情報に基づいて、主筋11,21群及び接合筋31群の夫々での配筋状態として、干渉を回避可能な提案配筋状態を求めるものとして構成されている。
そして、出力部53は、上記演算部52で求められた提案配筋状態で配置した接合筋31群及び主筋11,21群の画像情報を表示画面56上に表示する形態(例えば図10を参照。)で、当該提案配筋状態を出力するものとして構成されている(図4のステップ#4)。例えば、表示画面56には、後述する接合筋群配筋ステップ及び主筋群配筋ステップの実行に沿って変化する主筋11,21群及び接合筋31群の配筋状態が第1~第4配筋状態として表示される。
先ず、演算部52で実行される接合筋群配筋ステップの詳細について、図5、及び図7~図8に基づいて以下に説明を加える。
接合筋群配筋ステップは、第1主筋11群及び第2主筋21群の夫々の最外縁主筋11a,21aに対して干渉を回避して複数本の接合筋31を環状に配置した接合筋31群の提案配筋状態を求めるステップとして構成されている。
具体的に、この接合筋群配筋ステップでは、先ず、接合筋31群を配置可能な配置領域32A~32Hが認識される(図5のステップ#21)。この配置領域32A~32Hは、図7に示すように、杭頭30の外周に配置される接合筋31の中心を通る接合筋中心軌跡32上の領域として認識される。即ち、この接合筋中心軌跡32は、平面視において杭頭30と同心円で、且つ、その直径が杭頭30の直径と接合筋31の直径との和に設定される。そして、接合筋31群の配置領域32A~32Hは、この接合筋中心軌跡32上において、最外縁主筋11a,21aにより分割される各領域として認識される。
次に、接合筋31群の提案配筋状態が作成される(図5のステップ#22)。この接合筋31群の提案配筋状態の作成は、例えば、図8に示すように、第1梁10及び第2梁20のうち、主筋11,21の本数が多い方である第1梁10を特定梁(特定構造部材の一例)に指定し、当該第1梁10の横断面S1に対して各接合筋31が対称に配置されて、且つ、最外縁主筋11a,21aにより分割される各配置領域32A~32H内においてその弧の長さに応じた本数の接合筋31が等間隔で配置されるとの条件を満足するように行われる。
次に、演算部52で実行される主筋群配筋ステップの詳細について、図6、及び図9~図10に基づいて以下に説明を加える。
主筋群配筋ステップは、上述した接合筋群配筋ステップで求めた接合筋31群の提案配筋状態における各接合筋31に対して干渉を回避して複数本の主筋11,21を配置した主筋11,21群の提案配筋状態を求めるステップとして構成されている。
具体的に、この主筋群配筋ステップでは、先ず、接合筋群配筋ステップで求めた接合筋31群の提案配筋状態から、第1主筋11の配筋可能範囲が識別される(図6のステップ#31)。ここで、第1主筋11の配筋可能範囲は、接合筋31群の提案配筋状態で示される夫々の接合筋31に対して干渉を回避しながら当該第1主筋11の既に配置された第1最外縁主筋11a以外の主筋11bを配置できる範囲として識別される。また。提案配筋状態で示される夫々の接合筋31は、第1方向X1と直行する第1梁10の横断面S1に対して対称に配置されていることから、当該第1方向X1に延びる第1主筋11については、横断面S1を挟んで一方側に配置された接合筋31に対してのみ干渉を回避すれば、他方側に配置された接合筋31に対しても干渉が回避されることになる。
そして、図9にも示すように、識別された第1主筋11の配筋可能範囲に第1主筋11bを配置して、第1主筋11群の提案配筋状態が作成される(図6のステップ#32)。この第1主筋11群の提案配筋状態の作成は、例えば、夫々の第1主筋11が、配筋可能範囲内において予め定められた最小主筋間隔以上の配置間隔で配置され、且つ、当該配置された第1主筋11の本数が最大となるとの条件を満足するように行われる。
ここで、これらの条件を満足して第1主筋11群の提案配筋状態を作成する方法としては、各接合筋31の隣接間に最小主筋間隔を保った状態で第1主筋11を挿通させる全ての配筋状態を求め、第1主筋11の本数が最も多いものを提案配筋状態とするというような遺伝的アルゴリズムを用いた方法を採用することができる。
また、上記第1主筋11群の提案配筋状態の作成と同様に、第2主筋21の配筋可能範囲が識別され(図6のステップ#33)、図10に示すように、第2主筋21群の提案配筋状態が作成される(図6のステップ#34)。尚、第1主筋11群の提案配筋状態の作成と第2主筋21群の提案配筋状態の作成との実行順序については、適宜変更することができ、例えばこれらを同時に行っても構わない。
以上のように作成した接合筋31群及び主筋11,21群の提案配筋状態については、上述したように、出力部53により画像情報として表示画面56に出力される以外に、LAN60を介して配筋データベース61に蓄積される。そして、配筋データベース61に蓄積された複数の提案配筋状態については、後の提案配筋状態の作成のための学習用のデータとして利用することができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態の接合筋群配筋ステップでは、第1主筋11群の第1最外縁主筋11aで区画される各領域において夫々の接合筋31を等間隔に配置した上で、第2主筋21群の第2最外縁主筋21aに対して干渉する接合筋31xを移動させることで、第1最外縁主筋11a及び第2最外縁主筋21aの両方に対して夫々の接合筋31を干渉無く配置する構成したが、この構成については、適宜改変することができる。例えば、夫々の接合筋31を一旦杭頭30の外周において等間隔に配置し、その状態において第1最外縁主筋11a又は第2最外縁主筋21aに干渉している接合筋31を移動させるように構成することもできる。
(2)上記実施形態では、鉄筋コンクリート製の構造部材を梁10,20として説明したが、別の構造部材を対象としても構わない。また、この構造部材に接合される被接合部を杭頭30とし、接合筋群配筋ステップにおいて提案配筋状態が求められる接合筋31を、当該杭頭30に環状に設けられる杭頭補強筋としたが、別の接合筋を対象に提案配筋状態を求めることができる。例えば、被接合部としての柱脚や免震装置に設けられるアンカー筋や、被接合部としての鉄筋コンクリート製の柱の主筋を、上記接合筋として提案配筋状態を求めることができる。
10 第1梁(第1構造部材、特定梁)
11 第1主筋
11a 第1最外縁主筋
20 第2梁(第2構造部材)
21 第2主筋
21a 第2最外縁主筋
30 杭頭(被接合部)
31 接合筋
32A~32H 配置領域
50 配筋支援システム
51 入力部
52 演算部
53 出力部
56 表示画面
S1 横断面
X1 第1方向
X2 第2方向

Claims (6)

  1. 鉄筋コンクリート製の構造部材に設けられる複数本の主筋からなる主筋群に対して、当該構造部材に接合される被接合部に環状に設けられる複数本の接合筋からなる接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記主筋群及び前記接合筋群における配筋作業を支援する配筋支援システムであって、
    前記主筋群及び前記接合筋群の緒元情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記緒元情報に基づいて、前記主筋群及び前記接合筋群の夫々での配筋状態として、干渉を回避可能な提案配筋状態を求める演算部と、
    前記提案配筋状態を出力する出力部と、を備え、
    前記演算部が、前記主筋群の最外縁に位置する最外縁主筋に対して干渉を回避して前記複数本の接合筋を環状に配置した前記接合筋群の提案配筋状態を求める接合筋群配筋ステップと、当該接合筋群配筋ステップで求めた前記接合筋群の提案配筋状態における各接合筋に対して干渉を回避して前記複数本の主筋を配置した前記主筋群の提案配筋状態を求める主筋群配筋ステップとを順に実行する配筋支援システム。
  2. 第1方向に延びる第1構造部材と当該第1方向と交差する第2方向に延びる第2構造部材との交差部において、前記第1構造部材に設けられた複数本の第1主筋からなる第1主筋群及び前記第2構造部材に設けられた複数本の第2主筋からなる第2主筋群に対して、前記被接合部の接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記第1主筋群、前記第2主筋群、及び前記接合筋群における配筋作業を支援するシステムとして構成され、
    前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記第1主筋群及び前記第2主筋群の夫々の前記最外縁主筋に対して干渉を回避する形態で前記接合筋群の提案配筋状態を求めると共に、前記主筋群配筋ステップにおいて、前記第1主筋群及び前記第2主筋群の夫々の提案配筋状態を求める請求項1に記載の配筋支援システム。
  3. 前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記構造部材の横断面に対して各接合筋が対称に配置され、且つ、前記最外縁主筋により分割される各配置領域内において各接合筋が等間隔に配置されるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める請求項1又は2に記載の配筋支援システム。
  4. 第1方向に延びる第1構造部材と当該第1方向と交差する第2方向に延びる第2構造部材との交差部において、前記第1構造部材に設けられた複数本の第1主筋からなる第1主筋群及び前記第2構造部材に設けられた複数本の第2主筋からなる第2主筋群に対して、前記被接合部の接合筋群を直交状態で配置するにあたり、前記第1主筋群、前記第2主筋群、及び前記接合筋群における配筋作業を支援するシステムとして構成され、
    前記接合筋群配筋ステップにおいて、前記第1構造部材及び前記第2構造部材のうちの主筋の本数が多い方である特定構造部材の横断面に対して各接合筋が対称に配置されるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める請求項3に記載の配筋支援システム。
  5. 前記主筋群配筋ステップにおいて、前記最小主筋間隔以上の配置間隔で各主筋が配置され、且つ、主筋の本数が最大となるように、前記接合筋群の提案配筋状態を求める請求項1~4の何れか1項に記載の配筋支援システム。
  6. 前記出力部が、前記提案配筋状態で配置した前記接合筋群及び前記主筋群の画像情報を表示画面上に表示する形態で、前記提案配筋状態を出力する請求項1~5の何れか1項に記載の配筋支援システム。
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