JP7032256B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリンエンジン等の内燃機関に用いられる燃料噴射弁に関する。
近年、自動車におけるガソリンエンジンは燃費改善の要求が高まっており、燃費に優れたエンジンとして、燃焼室内に燃料を直接噴射し、噴射された燃料と吸入空気との混合気を点火プラグで点火して爆発させる筒内噴射式エンジンが普及してきている。筒内噴射式エンジンに用いられる燃料噴射弁においては、燃料の噴射時に飛散する燃料液滴が先端に付着すると、不完全燃焼によって粒子状物質(Particulate Matter:PM)の発生要因となることが課題となっている。
これに対し、特許文献1では、噴霧と燃料噴射孔開口部の壁面を遠ざけるような形状とすることで、燃料の付着を抑制し、PMの生成を抑制する技術が開示されている。
特許第5696901号
特許文献1には、燃料噴射弁先端への燃料付着を抑制する壁面形状に関する技術が記載されている。一方で、燃料噴射弁先端に付着する燃料量を低減するための最適な噴霧の形成方法については考慮されていない。
以上を鑑みて、本発明の目的は、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高める燃料噴射弁を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁において、噴射孔入口の中心と噴射孔出口の中心とを繋ぐ噴射孔軸が、弁体中心軸と前記噴射孔入口の中心とを結ぶ直線とは異なる方向にねじれて構成されたねじれ噴射孔を備え、前記ねじれ噴射孔とねじれ方向に隣接するねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角が、前記ねじれ噴射孔と前記ねじれ方向とは逆方向に隣接する反ねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角よりも小さくなるように構成される。また、噴射孔入口の中心と噴射孔出口の中心とを繋ぐ噴射孔軸が、弁体中心軸と前記噴射孔入口の中心とを結ぶ直線と同じ方向に構成された複数の噴射孔を備え、前記複数の噴射孔のうち、前記弁体中心軸と噴射孔軸のなす角が小さい小傾斜噴射孔と前記小傾斜噴射孔に隣接する噴射孔との間のピッチ角が、前記弁体中心軸と噴射孔軸のなす角が大きい大傾斜噴射孔と前記大傾斜噴射孔に隣接する噴射孔とのピッチ角よりも大きくなるように構成される。
本発明によれば、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高める燃料噴射弁を提供できる
本発明に係る内燃機関を示した図である。 本発明に係る燃料噴射弁の断面を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁下端部の拡大断面図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点と、噴射孔の断面を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点と、噴射孔の断面を示した図である。 本発明の第1実施例に係る内燃機関の噴霧方向と、噴射孔の関係を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点と、噴射孔の断面を示した図である。 本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点を示した図である。 本発明の第3実施例に係る燃料噴射弁下端部の噴射孔入口配置の上流側からの視点を示した図である。
以下、図面を用いて本発明に係る実施例を説明する。
本発明の第1の実施例に係る内燃機関および燃料噴射弁について、図1と図2を用いて以下説明する。
図1は、筒内噴射式エンジンの構成の概要を示した図である。図1を用いて筒内噴射式エンジンの基本的な動作を説明する。図1において、シリンダヘッド101とシリンダブロック102、シリンダブロック102に挿入されたピストン103により燃焼室104が形成され、燃料室104に向けて吸気管105と排気管106がそれぞれ2つに分岐して接続されている。吸気管105の開口部には吸気弁107が、排気管106の開口部には排気弁108がそれぞれ設けられ、カム動作方式により開閉するように動作する。
ピストン103はコンロッド114を介してクランク軸115と連結されており、クランク角センサ116によりエンジン回転数を検知できる。回転数の値はECU(エンジンコントロールユニット)118に送られる。クランク軸115には図示しないセルモータが連結され、エンジン始動時にはセルモータによりクランク軸115を回転させ始動することができる。シリンダブロック102には水温センサ117が備えられ、図示しないエンジン冷却水の温度を検知できる。エンジン冷却水の温度はECU118に送られる。
図1は1気筒のみの記述だが、吸気管105の上流には図示しないコレクタが備えられ、気筒ごとに空気を分配する。コレクタの上流には図示しないエアフローセンサとスロットル弁が備えられ、燃料室104に吸入される空気量をスロットル弁の開度によって調節できる。
燃料は燃料タンク109に貯蔵され、フィードポンプ110によって高圧燃料ポンプ111に送られる。フィードポンプ110は燃料を0.3MPa程度まで昇圧して高圧燃料ポンプ111に送る。高圧燃料ポンプ111により昇圧された燃料はコモンレール112に送られる。高圧燃料ポンプ111は燃料を30MPa程度まで昇圧してコモンレール112に送る。コモンレール112には燃圧センサ113が設けられ、燃料圧力(燃圧)を検知する。燃圧の値はECU118に送られる。
図2は、本発明の実施例1に係る燃料噴射弁の例として、電磁式燃料噴射弁の例を示す図である。本実施例の燃料噴射弁119は内燃機関の燃焼室104に直接、燃料を噴射する。図2を用いて噴射装置の基本的な動作を説明する。図2において、燃料は燃料供給口212から供給され、燃料噴射弁の内部に供給される。図2に示す電磁式燃料噴射弁119は、通常時閉型の電磁駆動式であって、コイル208に通電がないときには、弁体201がスプリング210によって付勢され、ノズル体204に溶接などで接合されたシート部材202に押し付けられ、燃料がシールされるようになっている。このとき、筒内噴射用燃料噴射弁では、供給される燃料圧力がおよそ10MPaから50MPaの範囲である。
コイル208が通電されていない閉弁状態においては、コア207とアンカー206との間には弁体軸方向に所定の大きさの空隙が形成される。アンカー206は上面から下流側に向かって凹む凹み部206aが形成され、アンカー206の凹み部206aの底面と弁体201の大径部201aの下面とが係合した状態になっている。アンカー206はアンカー付勢ばね213により下流側から上流側に向かって付勢されることで、閉弁状態における停止位置が決まる。
コネクタ211を介してコイル208に通電されると、電磁弁の磁気回路を構成するコア(固定コア)207、ヨーク209、アンカー206に磁束密度が生じ、コア207とアンカー206の間に磁気吸引力を生じる。磁気吸引力が、スプリング210の付勢力と前述の燃料圧力による力よりも大きくなると、アンカー206がコア207に向かって吸引され、これによりアンカー206は上記した上記した弁体軸方向の空隙の大きさが0となるように移動する。このときアンカー206の凹み部206aの底面が弁体201の大径部201aの下面と係合し、これを押し上げる。これにより、弁体201のロッド部201bが下流側のガイド部材203、上流側の弁体ガイド205にガイドされながら上流方向(開弁方向)に駆動され、開弁状態となる。開弁状態となると、シート部材202のシート部304aと弁体201の弁体側シート部201cとの間に隙間が生じ、燃料の噴射が開始される。燃料の噴射が開始されると、燃料圧力として与えられたエネルギは運動エネルギに変換され、燃料噴射弁下端部に空いた燃料噴射孔に至り噴射される。
次に、図3は、燃料噴射弁下端部の拡大断面図であり、シート部材202と弁体201(ロッド部201b)から構成されている。シート部材202は、ほぼ平面形状で全周に亘って弁体中心軸305から傾斜するように形成される弁座面304と、シート部304aより下流側において弁座面304と同一平面上に入口部が形成された複数の燃料噴射孔(噴射孔)を有する。なお、図3ではその一つとして第1噴射孔31を例に説明している。弁座面304及び弁体201は弁体中心軸305を中心に軸対称に延在している。弁体201がリフトしていないとき、弁体201の弁体側シート部201cがシート部材202の弁座面304のシート部304aに線接触し、燃料の流れは遮断される。
弁体201があるリフト量だけリフトしたとき、燃料は、シート部材202のシート部304aと弁体201の弁体側シート部201cとの間の隙間を通り、矢印311の経路を通り、噴射孔31から噴射される。シート部材202には複数の噴射孔31よりも下流側の先端部において、下流方向に凹む凹み(サック室302)が形成される。燃料の一部はこのサック室302に回りこみ、矢印312の経路から噴射孔31に流入する。
図4は、本実施例における複数の噴射孔の入口部の配置を上流側から見た図である。本実施例では図4に示すようにシート部材202には弁体中心軸305を中心とするピッチ円401上に反時計回りに第1噴射孔31、第2噴射孔32、第3噴射孔33、第4噴射孔34、第5噴射孔35、第6噴射孔36と6つの噴射孔が形成される。但し、本発明は6つの噴射孔に限定されるわけではなく、3つ以上の複数の噴射孔に対して適用が可能である。それぞれの噴射孔の入口を第1噴射孔入口31a、第2噴射孔入口32a、第3噴射孔入口33a、第4噴射孔入口34a、第5噴射孔入口35a、第6噴射孔入口36aと呼ぶ。
それぞれの噴射孔入口(31a~36a)は噴射孔出口(31b~36b)に向かって穿孔されており、燃料は噴射孔入口(31a~36a)から流入し、噴射孔出口(31b~36b)から流出する。なお、図4では燃料は放射状に中心に向かって流れ方向402のように流れ、それぞれの噴射孔入口(31a~36a)に流れ込む。
図4において第2噴射孔入口32aの中心と第2噴射孔出口32bの中心とを繋ぐ第2噴射孔軸32cは、弁体中心軸305と第2噴射孔入口32aの中心とを結ぶ直線32dとは異なるように、ねじれて設定されている。本実施例においては、このように、ねじれた方向の噴射軸32cをもつ噴射孔32が、少なくともひとつ設定されている。また、直線32dと第2噴射孔軸32cのなす角度をねじれ角32e、直線32dに対して第2噴射孔軸32cが形成される方向をねじれ方向32fと呼ぶ。なお、本実施例では第2噴射孔32以外に第3噴射孔33、第5噴射孔35、第6噴射孔36において、噴射孔軸(33c、35c、36c)が、弁体中心軸305と噴射孔入口(33a、35a、36a)の中心とを結ぶ直線(33d、35d、36d)とは異なるように、ねじれて設定されている。燃料噴射弁においては、最適な混合気を得るために、噴射方向を適切に設定する必要があり、ねらいの方向に燃料を噴射するためにねじれ角を有する噴射孔が必要となる。
図5(a)は、図4と同じ視点における、第2噴射孔入口32aへの流れ込みを示した図である。また、図5(b)は第2噴射孔入口32aの中心を接点とするピッチ円401の接線403と、第2噴射孔軸32cを通る断面を示した図である。図5を用いて、本実施例の効果について説明する。図5(b)において、弁体軸305に対し、第2噴射孔軸32cが傾いている。そのため、噴射孔入口では、流入傾斜角が急峻な縁部404と、流入傾斜角が緩やかな縁部405が形成される。噴射孔に流入する流れの経路は、流入傾斜角が急峻な縁部404の周囲では、大きく回りこんで流入する経路407をとる。一方で、流入傾斜角が緩やかな縁部405の周囲では、第2噴射孔軸32cに近い角度で流入する経路406をとる。
つまり図5(b)において、弁体軸305に対する第2噴射孔軸32cの傾斜方向(図5(b)右方向)の側の縁部404は、第2噴射孔32の近くにおける弁座面304と、傾斜方向側内径部32gとで形成される流入傾斜角が鋭角に形成される。また図5(b)において、弁体軸305に対する第2噴射孔軸32cの傾斜方向と反対方向(図5(b)左方向)の側の縁部405は、第2噴射孔32の近くにおける弁座面304と、反傾斜方向側内径部32hとで形成される流入傾斜角が鈍角に形成される。
図5(a)においては、接線403に水平に流れ込む経路407および406がそれぞれ対応した流れの経路である。ここで、図5(b)には、流れの経路407により、流れの剥離408が形成されやすい。噴霧の安定性を高めて燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制するためには、剥離を低減する必要がある。ここで本実施例においては、弁体中心軸305と第2噴射孔入口32aの中心とを結ぶ直線32dと、弁体中心軸305と第3噴射孔入口33aの中心とを結ぶ直線33dとで形成される角度を第2噴射孔32と第3噴射孔33との間のピッチ角と呼ぶ。そして本実施例では、ねじれ角を有する第2噴射孔32と、第2噴射孔32のねじれ方向32fの側に隣接する第3噴射孔33との間のピッチ角A23に対し、第2噴射孔32のねじれ方向32fとは反対側に隣接する第1噴射孔31との間のピッチ角A12を大きくする。
これにより、流入傾斜角が緩やかな流入経路406の流れを、流入傾斜角が急峻な流入経路407に対し強めることができる。これは、流れ経路407と流れ経路406を通る流れの強弱関係が、経路407<経路406となるためである。ピッチ角の大小関係により、噴射孔上流の経路断面積に大小関係ができ、流れ込みの強弱を生むことができる。本実施例により、流入傾斜角が緩やかな流入経路406の流れを、流入傾斜角が急峻な流入経路407に対し強めることができ、剥離408を抑制することができる。すなわち、ピッチ角A12がピッチ角A23よりも大きくなるように構成することで、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
なお、ねじれ方向32fは必ずしも図5(a)の下方向、すなわち第3噴射孔33側である必要はなく、上方向、すなわち第1噴射孔31側でもよい。その場合には、ピッチ角A12とピッチ角A23の大小関係を逆にし、ピッチ角A12<ピッチ角A23とすることで、所望の効果を得ることができる。また、第1噴射孔入口31a、第2噴射孔入口32a、第3噴射孔入口33aのそれぞれの中心が全て同一のピッチ円401上にある必要はなく、いずれかの噴射孔入口の中心が異なるピッチ円上に設定されていても良い。その場合には、流れ経路407と流れ経路406を通る流れの強弱関係が、本実施例と一致している必要がある。すなわち、噴射孔の上流側において経路407の流路断面積に対し経路406の流路断面積が大きくなる範囲においては、本実施例の効果を得ることができる。
図6(a)は、図5(a)と同じ視点における、第2噴射孔入口32aに隣接する第3噴射孔入口33aへの流れ込みを示した図である。また、図6(b)は第3噴射孔入口33aの中心を接点とするピッチ円401の接線420と、第3噴射孔軸33cを通る断面を示した図である。図6を用いて、本実施例に係る燃料噴射弁の、図5で示した噴射孔とは別の噴射孔に対する流れ込みを説明する。図6(a)では、図5(a)の第2噴射孔入口32aと同様に、第3噴射孔入口33aの中心と第3噴射孔出口33bの中心とを繋ぐ第3噴射孔軸33cが、弁体中心軸305と第3噴射孔入口33aの中心とを結ぶ直線33dとは異なるようにねじれて構成される。第3噴射孔軸33cと直線33dとのねじり角は33e、であり、図6(a)の下向きのねじれ方向33fとなるように形成される。
このとき、図6(b)に示す断面では、図5(b)と同様、流入傾斜角が急峻な縁部424と流入傾斜角が緩やかな縁部425が形成される。噴射孔に流入する流れの経路は、流入傾斜角が急峻な縁部424の周囲では、大きく回りこんで流入する経路426をとり、一方、流入傾斜角が緩やかな縁部425の周囲では、第3噴射孔軸33cに近い角度で流入する経路427をとる。図6(a)においては、接線420に水平に流れ込む経路424および経路425がそれぞれ対応した流れの経路である。
ここで、図6(b)には、流れの経路426により、流れの剥離428が形成される。噴霧の安定性を高めて燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制するためには、剥離を低減する必要がある。そこで本実施例では、ねじれ角を有する第3噴射孔33と、第3噴射孔33のねじれ方向33f側に隣接する第4噴射孔34との間のピッチ角A34に対し、ねじれ角を有する噴射孔33と、ねじれ方向33fとは反対側に隣接する噴射孔32との間のピッチ角A23を大きくする。これにより、流入傾斜角が緩やかな流入経路425の流れを、流入傾斜角が急峻な流入経路424に対し強めることができ、剥離428を抑制することができる。すなわち、ピッチ角A23をピッチ角A34よりも大きくなるように構成することで、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
図5(a)における第2噴射孔32が、図6(a)における第3噴射孔33と対応し、図5(a)における第3噴射孔33が、図6(a)における第4噴射孔34と対応する。また、図5(a)におけるピッチ角A23と、図6(a)におけるピッチ角A34が対応する。
すなわち、上記したように本実施例ではピッチ角A12がピッチ角A23よりも大きく構成される。そしてねじれ角を有する第3噴射孔33と、第3噴射孔33のねじれ方向33fとは反対側に隣接する第2噴射孔32との間のピッチ角A23が第3噴射孔33と、第3噴射孔33のねじれ方向33fの側に隣接する第2噴射孔32との間のピッチ角A34よりも大きくなるように構成される。
以上の通り、本実施例の燃料噴射弁は、噴射孔入口(32a、33a、35a、36a)の中心と噴射孔出口(32b、33b、35b、36b)の中心とを繋ぐ噴射孔軸(32c、33c、35c、36c)が、弁体中心軸305と噴射孔入口(32a、33a、35a、36a)の中心とを結ぶ直線とは異なる方向にねじれて構成されたねじれ噴射孔(32、33、35、36)を備えている。そして、ねじれ噴射孔(32、33、35、36)とねじれ方向(32e、33e、35e、36e)に隣接するねじれ方向側噴射孔(33、34、34、35)との間のピッチ角(A23、A34、A45、A56)が、ねじれ噴射孔(32、33、35、36)とねじれ方向(32e、33e、35e、36e)とは逆方向に隣接する反ねじれ方向側噴射孔(31、32、36、31)との間のピッチ角(A12、A23、A56、A61)よりも小さくなるように構成される。
これにより、第2噴射孔32と第3噴射孔33のそれぞれにおいて、流入傾斜角が緩やかな方向(406、427)からの流れ込みを強めることができ、噴射孔内の剥離を抑制することができる。これにより、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
図7(a)に、本実施例に係る内燃機関の中心断面と、燃料噴射弁から噴射される噴霧側面の概観を示す。燃料噴射装置119は内燃機関の側面に設置され、燃料噴射弁の複数の噴射孔から噴射される。噴射された燃料は、噴射孔の中心軸の方向に噴霧を形成する。本実施例に係る燃料噴射弁は、点火プラグ120を指向する噴霧S1と、内燃機関の壁面方向を指向する噴霧S2、噴霧S3、噴霧S4を形成する。
図7(b)は、図5(a)と同じ視点における、噴射孔と噴霧の関係を示した図である。図7(b)の第1噴射孔31は、図7(a)の噴霧S1を形成する。第1噴射孔31と隣接する第2噴射孔32と、第2噴射孔32と反対側において第1噴射孔31と隣接する第6噴射孔36とが噴霧S2を形成する。また、第1噴射孔31と反対側において第2噴射孔32と隣接する第3噴射孔33と、第1噴射孔31と反対側において第6噴射孔36と隣接する第5噴射孔35とが噴霧S3を形成する。さらに第3噴射孔33と第5噴射孔35との間に配置される第4噴射孔34が噴霧S4を形成する。なお、本実施例において第1噴射孔入口31a及び第4噴射孔入口34aの中心が直線500の上になるように配置される。また、第2噴射孔入口32a及び第6噴射孔入口36a、第3噴射孔入口33a及び第5噴射孔入口35aはそれぞれ直線500を中心に線対称に配置されている。また、図7(a)は噴霧の側面からの視点であり、第2噴射孔入口32a及び第6噴射孔入口36aからの噴霧S2は重なって示されている。同様に、第3噴射孔入口33a及び第5噴射孔入口35aからの噴霧S3も重なって示されている。
ここで本実施例では、図7において、点火プラグを指向する噴霧S1を形成する第1噴射孔32を1段目噴射孔と呼ぶ。また1段目噴射孔に隣接し噴霧S2を形成する第2噴射孔32及び第6噴射孔36を2段目噴射孔と呼ぶ。また2段目噴射孔に隣接し噴霧S3を形成する第3噴射孔33及び第5噴射孔35を3段目噴射孔と呼ぶ。3段目噴射孔に隣接し噴霧S4を形成する第4噴射孔35を4段目噴射孔と呼ぶ。
1段目噴射孔は、燃料噴射装置119の設置位置と点火プラグ120の設置位置が図7(a)の同じ断面上にあることから、ねじり角を有さない噴射孔となる。2段目噴射孔と3段目噴射孔は、燃焼室内に広く燃料を分散させる目的で、ピストン103側(つまりピストン軸方向の下側)に指向するようにねじり角を有するように構成される。すなわち、2段目噴射孔と3段目噴射孔の噴射方向は、4段目噴射孔の方向にねじり方向が必要となる。4段目噴射孔は、直線500上に配置されており、燃焼室内に均一に噴霧を形成させる必要があるため、ねじり角を有さない。
本実施例では上記したように、1段目噴射孔と2段目噴射孔の間のピッチ角を、2段目噴射孔と3段目噴射孔の間のピッチ角A23に対して大きくなるように構成する。つまり上記したようにピッチ角A12>ピッチ角A23にするとともに、ねじれ角を有する第6噴射孔36と、第6噴射孔36のねじれ方向36fの側に隣接する第5噴射孔35との間のピッチ角A56に対し、第6噴射孔36のねじれ方向36fとは反対側に隣接する第1噴射孔31との間のピッチ角A61を大きくする。
また、3段目噴射孔と4段目噴射孔の間のピッチ角に対してピッチ角を大きくなるように構成する必要がある。つまり上記したようにピッチ角A23>ピッチ角A34にするとともに、ねじれ角を有する第5噴射孔35と、第5噴射孔35のねじれ方向35fの側に隣接する第4噴射孔34との間のピッチ角A45に対し、第5噴射孔35のねじれ方向35fとは反対側に隣接する第6噴射孔36との間のピッチ角A56を大きくする。
これにより噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。なお、本実施例の燃料噴射弁は、6つの噴射孔からなる燃料噴射弁に限らず、3つ以上の噴射孔を有する噴射孔のピッチ角を同様に設定することで、所望の効果を得られる。
また、本実施例の効果は、燃料の流路のうち噴射孔が最小断面積となる構成でより好適に得ることができる。より具体的には、アンカー206がコア207に衝突するまで弁体201がリフトした場合においてシート部材202のシート部304aと弁体201の弁体側シート部201cとの間のシート断面積に対し、噴射孔入口(31a~36a)の総面積が小さくなるように構成されたことが望ましい。
このように構成することで、噴射孔入口の上流で流速が落ち、ピッチ角の最適化による剥離の低減効果をより好適に得ることができる。ただし、本実施例は噴射孔が流路の最終断面積となる構成に限らず、たとえば、シート部304が流路の最小断面積となるように構成しても良い。また、噴射孔の入口にRを設けてもよい。このように設定することで、噴射孔内の剥離をより好適に低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。また、噴射孔の入口断面積に対し噴射孔出口の断面積を小さくしてもよい。このように設定することで、噴射孔内の剥離をより好適に低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
次に、図8において本実施例に係る燃料噴射弁の1段目噴射孔(第1噴射孔31)と4段目噴射孔(第4噴射孔34)を含むピッチ角と噴射孔への流れ込みの関係について述べる。図8(a)は図5(a)と同じ断面における、ねじれ角を有さない噴射孔への流れ込みを示した図である。本実施例では、1段目噴射孔(第1噴射孔31)と4段目噴射孔(第1噴射孔34)がねじれを有さない噴射孔であり、どちらも直線500上に配置されている。第1噴射孔31に隣接する2段目噴射孔(第2噴射孔32及び第6噴射孔36)は、図の左右に配置されており、それぞれピッチ角A12とピッチ角A61を形成する。
本実施例においては、ピッチ角A12とピッチ角A61の大きさが等しくなるように構成されている。同様に、4段目噴射孔(第4噴射孔34)に隣接する3段目噴射孔(第3噴射孔33及び第5噴射孔35)は図の左右に配置されており、それぞれピッチ角A34とピッチ角A45を形成する。本実施例においては、ピッチ角A34とピッチ角A45の大きさが等しくなるように構成されている。ねじれ角を有さない噴射孔に対しては、左右の流れ込みを均等にし、流れの偏りを少なくするようにするのが望ましい。
図8(b)は、直線500上の断面における噴射孔近傍の拡大図である。図左半分は第4噴射孔34の断面図であり、図右半分は第1噴射孔31の断面図である。第4噴射孔34の中心軸34cは弁体中心軸305から角度505だけ傾いており、第1噴射孔31の第1中心軸31cは弁体中心軸から角度506だけ傾いている。本実施例では、第4噴射孔34の第4中心軸34cの傾き角505は、第1噴射孔31の第1中心軸31cの傾き角506よりも大きくなるように設定されている。このとき、第1噴射孔31は、傾斜の緩やかな縁部507を上流側に、傾斜の急峻な縁部508をサック室302側に形成する。一方、第4噴射孔34は、縁部509の傾斜が急峻になり、縁部510の傾斜は緩やかになる。
このとき、第1噴射孔31においては、傾斜が急峻なサック側縁部508に剥離ができやすい。そのため、上流側からの流れ511が強く、サック室側の剥離を小さくすることが望ましい。一方で、第4噴射孔34においては、上流側縁部509の傾斜が急峻なため、上流側に剥離ができやすい。そのため、上流側からの流れ512が弱く、上流側の剥離を小さくすることが望ましい。
そのため、弁体中心軸305からの第4噴射孔軸34cの傾き505が大きい第4噴射孔34に対しては、隣接する第3噴射孔34及び第5噴射孔35とのピッチ角A34とピッチ角A45を狭める。これにより上流側からの流れ込み512を弱め、上流側に形成される剥離を抑制することができる。一方、弁体中心軸からの第1噴射孔軸31cの傾き506が小さい第1噴射孔31に対しては、隣接する第2噴射孔31及び第6噴射孔36とのピッチ角A12とピッチ角A61を広げるように構成する。これにより、上流側からの流れ込み511を強め、サック室側に形成される剥離を抑制することができる。
すなわち、本実施例の燃料噴射弁119は、噴射孔入口(31a、34a)の中心と噴射孔出口(31b、34b)の中心とを繋ぐ噴射孔軸(31c、34c)が、弁体中心軸305と噴射孔入口(31a、34a)の中心とを結ぶ直線(31d、34d)と同じ方向に構成された複数の噴射孔(31,34)を備える。そして複数の噴射孔(31,34)のうち、弁体中心軸305と噴射孔軸(第1噴射孔軸31c)のなす角506が小さい小傾斜噴射孔(第1噴射孔31)と小傾斜噴射孔(第1噴射孔31)に隣接する噴射孔(第2噴射孔32、第6噴射孔36)との間のピッチ角(A12、A61)が、弁体中心軸305と噴射孔軸(第4噴射孔軸34c)のなす角が大きい大傾斜噴射孔(第4噴射孔34)と大傾斜噴射孔(第4噴射孔34)に隣接する噴射孔(第3噴射孔33、第5噴射孔35)とのピッチ角(A34、A45)よりも大きくなるように構成される。これにより、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
また、本実施例においては、弁体中心軸305からの第4噴射孔軸34cの傾きが大きい第4噴射孔34はピストン103の側を指向しており、弁体中心軸305からの第1噴射孔軸31cの傾きが小さい第1噴射孔31は、点火プラグ120の先端部の側を指向している。すなわち、点火プラグを指向する噴射孔とその噴射孔に隣接する噴射孔との間のピッチ角が、ピストン側を指向する噴射孔とその噴射孔に隣接する噴射孔とのピッチ角よりも大きくなるように構成する。
つまり本実施例の燃料噴射弁119は、点火プラグ120の先端部を指向するプラグ向き噴射孔(第1噴射孔31)とプラグ向き噴射孔(第1噴射孔31)に隣接する噴射孔(第2噴射孔32、第6噴射孔36)との間のピッチ角(A12、A61)が、ピストン103の上面中心部を指向するピストン向き噴射孔(第4噴射孔34)とピストン向き噴射孔(第4噴射孔34)に隣接する噴射孔(第3噴射孔33、第5噴射孔35)とのピッチ角(A34、A45)よりも大きくなるように構成される。
以上の通り本実施例の燃料噴射弁は、複数の噴射孔を上流側から見た水平方向断面図(図4、5(a)、6(a)、7(b)、8(a))において、点火プラグ120の先端部を指向する第1噴射孔31と、第1噴射孔31に隣接する第2噴射孔32と、第1噴射孔31とは別体でかつ第1噴射孔31と反対側において第2噴射孔32に隣接する第3噴射孔33と、ピストン103の上面中心部を指向する第4の噴射孔34と、第1噴射孔31と弁体中心軸305とを通る中心線に対し、第3噴射孔33と反対側に形成される第5噴射孔35と、中心線305に対し、第2噴射孔32と反対側に形成される第6噴射孔36と、を有する。そして、第1噴射孔31と第2噴射孔32との間のピッチ角A12は、第2噴射孔32と第3噴射孔33との間のピッチ角A23よりも大きくなるように構成される。
また、第2噴射孔32と第3噴射孔33との間のピッチ角A23は、第3噴射孔33と第4噴射孔34との間のピッチ角A34よりも大きくなるように構成されることが望ましい。また、第1噴射孔31と第6噴射孔36との間のピッチ角A61は、第5噴射孔35と第6噴射孔36との間のピッチ角A56よりも大きくなるように構成されることが望ましい。また第5噴射孔35と第6噴射孔36との間のピッチ角A56は、第4噴射孔34と第5噴射孔35との間のピッチ角A45よりも大きくなるように構成されることが望ましい。以上の構成により、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
図9に、図5と同じ視点における、実施例2に係る燃料噴射弁の噴射孔配置を示す。実施例2に係る燃料噴射弁119は、弁体中心軸305を中心として第2噴射孔入口32a、第3噴射孔入口33a、第5噴射孔入口35a、第6噴射孔入口36aのそれぞれの中心を通るピッチ円401と、第1噴射孔入口31a、第4噴射孔入口34aのそれぞれの中心を通るピッチ円600の2つを有する。また、ピッチ円600の半径は、ピッチ円401の半径よりも小さくなるように構成されている。残りの構成は第1の実施例と同じである。本実施例においては、ねじれ角を有さない第1噴射孔31と第4噴射孔34がピッチ円600上に配置され、残りの噴射孔がピッチ円401上に配置されている。
このとき、第1噴射孔31においては、図8(b)に示す、サック側縁部508に剥離ができやすい。そのため、上流側からの流れ511が強く、サック室側の剥離を小さくすることが望ましい。また、本実施例では第1噴射孔31と第2噴射孔32の間のピッチ角A12、第1噴射孔31と第6噴射孔36の間のピッチ角A61が大きくなるように設定されている。そのため、上流の流速が大きい場合にはサック室への流れ込み601が大きくなりやすい。そこで本実施例では、ピッチ円半径が小さいピッチ円600上に第1噴射孔入口31a、及び第4噴射孔入口34aの中心を配置することで、流速の速いシート部304aから第1噴射孔31を離し、サック室302への流れ601を抑制することができる。これにより、第1噴射孔31内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
一方、第4噴射孔34においては、図8(b)に示す、上流側縁部509の傾斜が急峻なため、上流側に剥離ができやすい。そのため、上流側からの流れ512が弱く、上流側の剥離を小さくすることが望ましい。また本実施例では、第3噴射孔33及び第5噴射孔35と第4噴射孔34の間のピッチ角(A34、A45)は小さくなるように設定されているため、サック室への流れ込み602は少ない。そこで本実施例では、ピッチ円半径が小さいピッチ円600上に第4噴射孔入口34aを配置する。つまり弁体中心軸305を中心とし噴射孔入口を通る円をピッチ円とするとき、ねじれ角を有する噴射孔(32、33、35、36)の位置するピッチ円401の半径が、ねじれ角を有さない噴射孔(31、34)の位置するピッチ円600の半径よりも大きくなるように構成される。これにより、上流側からの流れ512を弱め、第4噴射孔34の内部の剥離を低減することができる。これにより、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
図10に、図5と同じ視点における、実施例3に係る燃料噴射弁の噴射孔配置を示す。実施例3に係る燃料噴射弁は、点火プラグ120の先端部の方向を指向する第1噴射孔H1と、第1噴射孔H1に隣接する2段目噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)と、2段目噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)に隣接する3段目噴射孔(第3噴射孔H3、第4噴射孔H4)の、5つの噴射孔からなる。その他の構成は実施例1に係る燃料噴射弁と同じである。
2段目噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)は、噴射孔軸(第2噴射孔軸H2c、第5噴射孔軸H5c)がねじれ方向(H2f、H5f)に傾いている。そのため、2段目噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)と、ねじれ方向(H2f、H5f)に隣接する3段目噴射孔(第3噴射孔H3、第4噴射孔H4)の間のピッチ角(AH23、AH45)が、2段目噴射孔H2(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)と、ねじれ方向(H2f、H5f)とは逆側に隣接する1段目噴射孔(第1噴射孔H1)の間のピッチ角(AH12、AH51)よりも小さくなるように構成する。これにより、第1噴射孔入口2a及び第5噴射孔入口5aの傾斜が緩やかな流れを強め、第1噴射孔2及び第5噴射孔5の内部の剥離を低減することができる。それにより、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
すなわち、本実施例の燃料噴射弁は、ねじれ角(H2e、H5e)を有する噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)と、ねじれ方向(H2f、H5f)に隣接する噴射孔(第3噴射孔H3、第4噴射孔H4)の間のピッチ角(AH23、AH45)を、上記噴射孔(第2噴射孔H2、第5噴射孔H5)と、ねじれ方向(H2f、H5f)とは逆方向に隣接する噴射孔(第1噴射孔H1)の間のピッチ角(AH12、AH51)よりも小さくなるように構成する。これにより、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
また、3段目噴射孔の第3噴射孔H3は、第3噴射孔軸H3cがねじり方向H3fにねじり角度H3eだけ傾いている。そのため本実施例では、第3噴射孔H3と、ねじり方向H3fの側に隣接するもうひとつの3段目噴射孔の第4噴射孔H4との間に形成されるピッチ角AH34が、第3噴射孔H3と、ねじり方向H3fとは逆側に隣接する第2噴射孔H2の間のピッチ角AH23よりも小さくなるように構成する。これにより、噴射孔入口の傾斜が緩やかな流れを強め、第3噴射孔H3の内部の剥離を低減することができる。それにより、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
なお、第4噴射孔軸H4cがねじり方向H4fにねじり角度H4eだけ傾いている場合には、上記と同様の理由により第4噴射孔H4と、ねじり方向H4fの側に隣接する第3噴射孔H3との間に形成されるピッチ角AH34が、第4噴射孔H4と、ねじり方向H4fとは逆側に隣接する第5噴射孔H5の間のピッチ角AH45よりも小さくなるように構成することが望ましい。すなわち、ねじれ角を有する噴射孔と、ねじれ方向に隣接する噴射孔の間のピッチ角を、上記噴射孔と、ねじれ方向とは逆方向に隣接する噴射孔の間のピッチ角よりも小さくなるように構成する。これにより、噴射孔内の剥離を低減し、噴霧の安定性を高め、燃料液滴の燃料噴射弁への付着を抑制することができる。
101…シリンダヘッド
102…シリンダブロック
103…ピストン
104…燃焼室
105…吸気管
106…排気管
107…吸気弁
108…排気弁
109…燃料タンク
110…フィードポンプ
111…高圧燃料ポンプ
112…コモンレール
113…燃圧センサ
114…コンロッド
115…クランク軸
116…クランク角センサ
117…水温センサ
118…ECU
119…燃料噴射弁
120…点火プラグ
201…弁体
201a…低リフト状態での弁体位置
201b…高リフト状態での弁体位置
202…シート部材
203…ガイド部材
204…ノズル体
205…弁体ガイド
206…アンカー
207…コア
208…コイル
209…ヨーク
210…スプリング
211…コネクタ
212…燃料供給口
31、32、33、34、35、36…噴射孔
302…サック室
304…弁座面
305…弁体中心軸
311…シート部側からの流れ込み
312…サック室側からの流れ込み
以下、本文中に記載

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁において、
    噴射孔入口の中心と噴射孔出口の中心とを繋ぐ噴射孔軸が、弁体中心軸と前記噴射孔入口の中心とを結ぶ直線とは異なる方向にねじれて構成されたねじれ噴射孔を備え、
    前記ねじれ噴射孔とねじれ方向に隣接するねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角が、前記ねじれ噴射孔と前記ねじれ方向とは逆方向に隣接する反ねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角よりも小さくなるように構成され、
    噴射孔入口の中心と噴射孔出口の中心とを繋ぐ噴射孔軸が、弁体中心軸と前記噴射孔入口の中心とを結ぶ直線と同じ方向に構成された複数の噴射孔を備え、
    前記複数の噴射孔のうち、前記弁体中心軸と噴射孔軸のなす角が小さい小傾斜噴射孔と前記小傾斜噴射孔に隣接する噴射孔との間のピッチ角が、前記弁体中心軸と噴射孔軸のなす角が大きい大傾斜噴射孔と前記大傾斜噴射孔に隣接する噴射孔とのピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  2. 内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁において、
    噴射孔入口の中心と噴射孔出口の中心とを繋ぐ噴射孔軸が、弁体中心軸と前記噴射孔入口の中心とを結ぶ直線とは異なる方向にねじれて構成されたねじれ噴射孔を備え、
    前記ねじれ噴射孔とねじれ方向に隣接するねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角が、前記ねじれ噴射孔と前記ねじれ方向とは逆方向に隣接する反ねじれ方向側噴射孔との間のピッチ角よりも小さくなるように構成され、
    点火プラグの先端部を指向するプラグ向き噴射孔と前記プラグ向き噴射孔に隣接する噴射孔との間のピッチ角が、ピストン上面中心部を指向するピストン向き噴射孔と前記ピストン向き噴射孔に隣接する噴射孔とのピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  3. 内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁において、
    複数の噴射孔を上流側から見た水平方向断面図において、点火プラグの先端部を指向する第1噴射孔と、前記第1噴射孔に隣接する第2噴射孔と、前記第1噴射孔とは別体でかつ前記第1噴射孔と反対側において前記第2噴射孔に隣接する第3噴射孔と、ピストンの上面中心部を指向する第4の噴射孔と、前記第1噴射孔と弁体中心軸とを通る中心線に対し、前記第3噴射孔と反対側に形成される第5噴射孔と、前記中心線に対し、前記第2噴射孔と反対側に形成される第6噴射孔と、を有し、
    前記第1噴射孔と前記第2噴射孔との間のピッチ角は、前記第2噴射孔と前記第3噴射孔との間のピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  4. 請求項に記載の燃料噴射弁において、
    前記第2噴射孔と前記第3噴射孔との間のピッチ角は、前記第3噴射孔と前記第4噴射孔との間のピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  5. 請求項に記載の燃料噴射弁において、
    前記第1噴射孔と前記第6噴射孔との間のピッチ角は、前記第5噴射孔と前記第6噴射孔との間のピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  6. 請求項に記載の燃料噴射弁において、
    前記第5噴射孔と前記第6噴射孔との間のピッチ角は、前記第4噴射孔と前記第5噴射孔との間のピッチ角よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
  7. 請求項1、2又は3に記載の燃料噴射弁において、
    弁体中心軸を中心とし噴射孔入り口を通る円をピッチ円とするとき、ねじれ角を有する噴射孔の位置するピッチ円の半径が、ねじれ角を有さない噴射孔の位置するピッチ円の半径よりも大きくなるように構成された燃料噴射弁。
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