JP7029876B2 - 架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション方法及び装置 - Google Patents
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Description
リアルタイムシミュレーションを実行不可能な長大架線モデルを、実行可能な複数の小規模架線モデルに分割し、分割した複数の小規模架線モデルを、連続的にパンタグラフが走行できるように連結することを特徴とする。
7;関数発生器、9;ホストコンピュータ、10;入出力装置
11;パンタグラフ、13;すり板
51;架線、53;トロリ線、61;支持点
本実施形態の架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション装置は、リアルタイムシミュレータ1と加振機5と接触力測定器3を備えている。そして、試験対象として実際に設置された実機あるいはプロトモデルのパンタグラフ11と、シミュレーションによりリアルタイムベースで摸擬された架線51とを用いて、架線51のトロリ線53と摺動しながら走行するパンタグラフ11の運動状態を再現する。
2.1 手法の概要
2.1.1 長大架線モデルの分割方法
本手法では、リアルタイムシミュレーションを実行不可能な長大架線モデルを、実行可能な小規模架線モデルに分割して、なおかつ連続的にパンタグラフが走行できるようにこれらの小規模架線モデルを連結する。リアルタイムシミュレーションを実行可能な小規模架線モデルはその径間長が4径間程度までだと考えられるため、本実施形態では小規模架線モデルを4径間モデルとする。
図3に示すように、パンタグラフが小規模架線モデル#1(現小モデル)の第3径間へ進入したら、パンタグラフの着力点(接触点)fをモデル#1から隣接するモデル#2(隣接小モデル)へ移動させる。着力点の移動は次式で表される。なお、この例においては、小規模架線モデルは、径間長Nが4であるので、「N-j番目の径間」は、jを1にすると第3径間である。
2.2.1 概要
径間長が一定の場合には、小規模架線モデルの構造は全て同じである。そのため、1つの小規模架線モデルをリアルタイムシミュレータ上に用意することでパンタグラフの長距離走行を模擬することができる。
ここでは非特許文献1に記されている従来の架線・パンタグラフ系HILS手法と同様に、架線のうちのちょう架線の運動方程式は物理座標上で、トロリ線の運動方程式はモード座標上でそれぞれ定義する。ちょう架線は両端が支持点で固定されており、パンタグラフとの接触は間接的であるので、モデルは比較的粗くても短時間シミュレーションにむいている物理座標としている。ただし長距離走行模擬手法は、物理座標・モード座標上のいずれによって定義されたモデルに対しても適用することができる。
2.3.1 概要
互いに異なる構造を有する小規模架線モデルを使うことで、径間長が可変の場合の長距離走行を模擬することができる。この場合には、事前に複数の小規模架線モデルをリアルタイムシミュレータ上に用意することでパンタグラフの長距離走行を模擬する。
ここでは非特許文献1に記されている従来の架線・パンタグラフ系HILS手法と同様に、ちょう架線の運動方程式は物理座標上で、トロリ線の運動方程式はモード座標上でそれぞれ定義する。ただし長距離走行模擬手法は、物理座標・モード座標上のいずれによって定義されたモデルに対しても適用することができる。
3.1. シミュレーション方法
次に、長距離走行を模擬したHILS試験をシミュレーション上に構築し、この模擬HILSシミュレーション結果と、別途実施する通常の架線・パンタグラフ系シミュレーション(Emulated system、以下ES)のシミュレーション結果を比較することで、長距離走行を模擬したHILS手法の妥当性を検証する。なお、ESは、パンタグラフモデルと架線モデルのみから構成され、架線の運動を実現するための加振装置やリアルタイムシミュレータを含まず、架線・パンタグラフモデルの数値計算はいずれも物理座標上で行われ、長距離走行模擬手法を用いない(もともと径間10個以上ある架線モデルとなっている)。
一定径間長を有する架線モデルについて、シミュレーションから得られた時刻歴波形を図8に示す。長距離走行を模擬したHILSのシミュレーション結果は、上段の接触力、下段の舟体変位ともに、ESに概ね一致している。
本願出願人のパンタグラフ加振試験装置を用いてHILSを実施した。ここでも、第3章「3. HILSシステムを模擬したシミュレーションによる検証」と同様に、ESに基づく集電系シミュレーションを行い、その結果を各図中に示す。本試験ではシングルアームパンタグラフが300 km/hで一定径間長架線を走行する状況をHILSで模擬する。このパンタグラフは図4に示すようにモデル化することができ、本章においても第3章と同様にこれらの力学モデルを用いてESを構成する。
Claims (4)
- パンタグラフに作用する加振機と、
前記パンタグラフと前記加振機の間の接触力を測定する接触力測定器と、
前記パンタグラフと摺動するトロリ線を含む架線の力学モデルを含むシミュレータと、
を有する走行シミュレーション装置を用い、
前記シミュレータは、前記接触力測定器から出力される接触力値をリアルタイムで入力され、該入力された接触力値と前記架線の力学モデルに基づいて、前記パンタグラフの仮想的な走行距離に応じて、前記トロリ線の変位をリアルタイムで算定し、
該算定したトロリ線の変位に応じて前記加振機をリアルタイムで駆動し、
リアルタイムシミュレーションを実行不可能な長大架線モデルを、実行可能な複数の小規模架線モデルに分割し、
前記小規模架線モデル(小モデル)がN個の径間に亘るものであり、
パンタグラフが、現小モデルのN-j番目の径間へ進入した時点で、パンタグラフの着力点(接触点)を現小モデルから隣接する次の小モデルへ移動させるとともに(ただしjは0≦j<Nであり、jの値は任意に決定してよい)、
着力点の移動と同時に、現小モデルの状態量である変位及び速度を次小モデルへコピーすることにより、
分割した複数の小規模架線モデルを、連続的にパンタグラフが走行できるようにすることを特徴とする架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション方法。 - 前記架線の力学モデルが、前記トロリ線の運動方程式はモード座標上で、前記トロリ線を吊るちょう架線の運動方程式は物理座標上で、定義することを特徴とする請求項1記載の架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション方法。
- 径間長が可変の場合のシミュレーションに対応して、前記複数の小規模架線モデルが、互いに異なる構造を有する複数の小規模架線モデルをリアルタイムシミュレータ上に用意することを特徴とする請求項1又は2記載の架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション方法。
- パンタグラフに作用する加振機と、
前記パンタグラフと前記加振機の間の接触力を測定する接触力測定器と、
前記パンタグラフと摺動するトロリ線を含む架線の力学モデルを含むシミュレータと、
を有する走行シミュレーション装置であって、
前記シミュレータは、前記接触力測定器から出力される接触力値をリアルタイムで入力され、該入力された接触力値と前記架線の力学モデルに基づいて、前記パンタグラフの仮想的な走行距離に応じて、前記トロリ線の変位をリアルタイムで算定し、
該算定したトロリ線の変位に応じて、前記加振機はリアルタイムで駆動され、
リアルタイムシミュレーションを実行不可能な長大架線モデルを、実行可能な複数の小規模架線モデルに分割し、
前記小規模架線モデル(小モデル)がN個の径間に亘るものであり、
パンタグラフが、現小モデルのN-j番目の径間へ進入した時点で、パンタグラフの着力点(接触点)を現小モデルから隣接する次の小モデルへ移動させるとともに(ただしjは0≦j<Nであり、jの値は任意に決定してよい)、
着力点の移動と同時に、現小モデルの状態量である変位及び速度を次小モデルへコピーすることにより、
分割した複数の小規模架線モデルを、連続的にパンタグラフが走行できるようにされていることを特徴とする架線・パンタグラフ系の走行シミュレーション装置。
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A. Facchinetti, S. Bruni,Hardware-in-the-loop hybrid simulation of pantograph-catenary interaction,Journal of Sound and Vibration,2012年02月25日,331(2012),2783-2797 |
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