JP7028096B2 - コークスの強度管理方法 - Google Patents
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Description
コークスの品質管理は、コークス炉にて製造されたコークスをサンプリングし、サンプリングにより得られた試料の品質を分析することにより行われる。本実施形態では、コークスの品質を表す品質特性値としてコークス強度を測定し、コークスの品質を管理するものとする。本発明の一実施形態に係るコークスの強度管理方法では、単位期間に製造された複数のロットのコークスについて、単位期間における全ばらつきの要因を切り分け、全ばらつきへの影響が大きい要因を特定可能にする。
本実施形態に係るコークスの強度管理方法を説明するにあたり、まず、図3を参照して、コークスのサンプリング及びコークス強度を測定する品質試験について説明する。図3は、コークスのサンプリング法の1つである交互サンプリング法を説明するための説明図である。
コークスのサンプリングは、JIS-M8811(石炭類及びコークス類-サンプリング及び試料調整方法)に規定されている手法に基づき行われる。本実施形態では、交互サンプリング法に基づき、コークスをサンプリングする。交互サンプリング法では、図3に示すように、ロット内において、サンプリング時間毎に等間隔でコークスをサンプリングする際に、サンプリングしたコークスを交互に分けていき、2つのサンプル集合体Ai、Biを作成する。このサンプル集合体Ai、Biを、以下「交互サンプル」と称する。なお、交互サンプルを構成するためのロット内のサンプリング回数は8回以上、好ましくは10回以上が推奨される。
コークス強度の指標として、JIS-K2151に記載のドラム強度が使用される。ドラム強度は、所定量のコークス(10kg)を直径1500mm×長さ1500mmの円筒形ドラム内に装入し、15rpmで30回転あるいは150回転させた後、50mm、25mm、15mm、6mmの篩で篩い分け、篩上質量の装入質量に対する百分率で、各回転に対する強度を表すものである。一般的には150回転後の15mm篩上重量百分率(15mm)指数が広く用いられ、DI150 15と表記する。
本実施形態では、コークスの品質を正しく管理するために、測定された品質、すなわちコークス強度のばらつきが小さいことが望ましい。このため、コークス強度のばらつきは、目標とするばらつき内に収まるように管理される。図1に示したようにコークス強度は操業においてばらつくが、長期的に見たときのばらつき(全ばらつきσ)のばらつき要因は、図2に示したように、同一ロット内におけるロット内ばらつきσ1とロット間ばらつきσ2とに分離できる。以下、全ばらつきσ、ロット内ばらつきσ1及びロット間ばらつきσ2の算出方法について説明する。なお、以下の試験ばらつきσ1-1は、図3に示したように、交互サンプリング法に基づき採取された交互サンプルから二重サンプルを作成し、コークス強度を測定し、コークス強度のばらつきを算出する方法について説明している。
全ばらつきσは、単位期間において測定されたコークス強度のばらつきである。すなわち、単位期間内に測定されたコークス強度の標準偏差が全ばらつきσとなる。例えば、単位期間が1ヶ月(例えば30日)であり、1日に3ロットのコークス強度が測定される場合には、全ばらつきσは、90ロット分(=30日×3ロット分)のコークス強度の標準偏差により算出される。
ロット内ばらつきσ1は、試験ばらつきσ1-1と、試験以外要因ばらつきσ1-2とからなる。まず、ロット内ばらつきσ1は、JIS-M8811に基づき、下記式(1)から算出される。
Rは、対測定値の範囲Riの平均値であり、上記式(1-1)により表される。対測定値の範囲Riは上記式(1-2)で表されるように、交互サンプルAiのコークス強度DI(Ai)と交互サンプルBiのコークス強度DI(Bi)との差分の絶対値である。
nは、範囲Riの個数であり、図3に示すロット時間でサンプリングされた試料を用いて、コークス強度を測定する一連の交互サンプリング法に基づく試験を実施した回数に対応する。例えば、図3のロット時間でサンプリングされた試料についてコークス強度を測定する一連の交互サンプリング法に基づく試験が10回行われた場合、n=10となる。
d2は、範囲Rから標準偏差を推定する係数である。例えば、データ2個の場合には、1/d2=0.8862となる。
試験ばらつきσ1-1は、JIS-M8811に基づき、下記式(2)から算出される。
試験以外要因ばらつきσ1-2は、上記式(1)から算出されたロット内ばらつきσ1及び上記式(2)から算出された試験ばらつきσ1-2に基づき、下記式(3)から算出される。試験以外要因ばらつきσ1-2は、ロット内ばらつきσ1のうち、試験ばらつきσ1-1以外であることから、下記(3)により求めることができる。
ロット間ばらつきσ2は、全ばらつきσからロット内ばらつきσ1の影響を除いたばらつきである。すなわち、ロット間ばらつきσ2は、下記式(4)により求めることができる。
図4に基づいて、単位期間における全ばらつきσの要因分離処理と、これに基づくばらつきを低減させるための対応の検討について説明する。図4は、本実施形態に係る単位期間における全ばらつきσの要因分離処理を示すフローチャートである。なお、図4に示す全ばらつきの要因分離処理においては、操業時に各ロットでのコークス強度が測定され、図1に示すようなコークス強度の時系列データが取得されているとする。図1に示すようなコークス強度の時系列データを取得する場合、コークス強度測定用のサンプリングは、通常の工程管理で行っている方法を採用することができ、例えば、ロット内で定期的にコークスを採取し、採取したサンプルについてコークス強度を測定することで得ることができる。コークス強度の強度としては、上述したJIS-K2151に記載のドラム強度が用いられる。
Claims (3)
- コークス炉にて製造されたコークスの強度管理方法であって、
単位期間に製造された複数のロットのコークス強度に基づいて、前記コークス強度のロット内ばらつき、及び、前記ロット内ばらつきのうち前記コークス強度の測定試験に起因する試験ばらつきを算出するとともに、前記ロット内ばらつき及び前記試験ばらつきに基づいて、前記ロット内ばらつきのうち前記試験ばらつき以外の試験以外要因ばらつきを算出する同一ロット内ばらつき算出工程と、
前記単位期間内における前記コークス強度のばらつきである全ばらつきを算出する全ばらつき算出工程と、
前記全ばらつきから前記ロット内ばらつきを除いたロット間ばらつきを算出するロット間ばらつき算出工程と、
を含む、コークスの強度管理方法。 - 前記全ばらつき要因に対する前記試験ばらつき、前記試験以外要因ばらつき、及び、前記ロット間ばらつきの割合から、前記単位期間における前記全ばらつきに対して支配的なばらつき要因を分析する単位期間内分析工程をさらに含む、請求項1に記載のコークスの強度管理方法。
- 複数の前記単位期間について、前記試験ばらつき及び前記試験以外要因ばらつきからなる前記ロット内ばらつきと、前記ロット間ばらつきとを取得して、前記単位期間における各ばらつきの変化を求め、
複数の前記単位期間において、前記全ばらつきの増加に対応して、前記試験ばらつき、前記試験以外要因ばらつき、または、前記ロット間ばらつきのうち少なくともいずれか1つが増加しているとき、値が増加しているばらつきのばらつき要因を前記全ばらつきの増加の要因として特定する単位期間間分析工程をさらに含む、請求項1または2に記載のコークスの強度管理方法。
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