JP7027210B2 - 磁気ディスク用アルミニウム合金板及びその製造方法、ならびに、当該磁気ディスク用アルミニウム合金板を用いた磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム合金板及びその製造方法、ならびに、当該磁気ディスク用アルミニウム合金板を用いた磁気ディスク Download PDF

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本発明は、良好なめっき性とフラッタリング特性を有する磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法、ならびに、当該磁気ディスク用アルミニウム合金基板を用いた磁気ディスクに関する。
コンピュータの記憶装置に用いられる磁気ディスクは、良好なめっき性を有するとともに機械的特性や加工性が優れる基板を用いて製造される。例えば、JIS5086(Mg:3.5~4.5mass%、Fe:0.50mass%以下、Si:0.40mass%以下、Mn:0.20~0.70mass%、Cr:0.05~0.25mass%、Cu:0.10mass%以下、Ti:0.15mass%以下及びZn:0.25mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなる)によるアルミニウム合金を基本とした基板などから製造されている。
一般的な磁気ディスクの製造は、まず円環状アルミニウム合金板を作製し、該アルミニウム合金板にめっきを施し、次いで該アルミニウム合金板の表面に磁性体を付着させることにより行われている。
例えば、前記JIS5086合金を用いたアルミニウム合金製磁気ディスクは、以下の製造工程により製造される。まず、所定の化学成分としたアルミニウム合金素材を鋳造し、その鋳塊を熱間圧延し、次いで冷間圧延を施し、磁気ディスクとして必要な厚さを有する圧延材を作製する。この圧延材には、必要に応じて冷間圧延の途中等に焼鈍を施すことが好ましい。次に、この圧延材を円環状に打抜き、前記製造工程により生じた歪み等を除去するため、円環状としたアルミニウム合金板を積層し、両端部の両面から加圧しつつ焼鈍を施して平坦化する加圧焼鈍を行って、円環状アルミニウム合金板が作製される。
このようにして作製された円環状アルミニウム合金板に、前処理として切削加工、研削加工、脱脂、エッチング及びジンケート処理(Zn置換処理)を施し、次いで下地処理として硬質非磁性金属であるNi-Pを無電解めっきし、該めっき表面にポリッシングを施した後に、Ni-P無電解めっき表面に磁性体をスパッタリングしてアルミニウム合金製磁気ディスクが製造される。
ところで、近年、磁気ディスクには、マルチメディア等のニーズから大容量化及び高密度化、更に高速化が求められている。大容量化のため、記憶装置に搭載される磁気ディスクの枚数が増加しており、それに伴い磁気ディスクの薄肉化も求められている。
しかしながら、薄肉化、高速化に伴い剛性の低下や高速回転による流体力の増加に伴う励振力が増加し、ディスク・フラッタが発生し易くなる。これは、磁気ディスクを高速で回転させると不安定な気流がディスク間に発生し、その気流により磁気ディスクの振動(フラッタリング)が発生することに起因する。このような現象は、基板の剛性が低いと磁気ディスクの振動が大きくなり、ヘッドがその変化に追従できないために発生するものと考えられる。フラッタリングが起きると、読み取り部であるヘッドの位置決め誤差が増加する。そのためディスク・フラッタの減少が強く求められている。
また、磁気ディスクの高密度化により、1ビット当たりの磁気領域が益々微細化されることになる。この微細化に伴い、ヘッドの位置決め誤差のズレによる読み取りエラーが発生し易くなっており、ヘッドの位置決め誤差の主要因であるディスク・フラッタの減少が強く求められている。
また、磁気ディスクの高密度化により、1ビット当たりの磁気領域が益々微小化されるため、磁気ディスクのめっき表面に微細なピット(孔)があっても、データ読み取り時にエラーを起こす原因となる。このため磁気ディスクのめっき表面にはピットが少ない高い平滑性が求められる。
このような実情から、近年ではめっき性に優れ、ディスク・フラッタが小さい特性を有する磁気ディスク用アルミニウム合金基板が強く望まれ、検討がなされている。例えば、ハードディスクドライブ内に、ディスクと対向するプレートを有する気流抑制部品を実装することが提案されている。特許文献1には、アクチュエータの上流側にエア・スポイラを設置した磁気ディスク装置が提案されている。このエア・スポイラは、磁気ディスク上のアクチュエータに向かう空気流を弱めて、磁気ヘッドの風乱振動を低減するものである。また、エア・スポイラは、磁気ディスク上の気流を弱めることで、ディスク・フラッタを抑制する。更に、特許文献2では、アルミニウム合金板の剛性向上に寄与するSiを多く含有させて、剛性を向上させる方法が提案されている。
特開2002-313061号公報 WO2016/068293号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、設置したエア・スポイラと磁気ディスク用基板との間隔の違いによりフラッタリング抑制効果が異なり、部品の高精度を必要とするため部品コストの増大を招いている。
また、特許文献2に示すSiを多く含有させる方法は、剛性向上には効果的であるが、目標とする優れためっき性が得られていないのが現状であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、めっき性とディスクのフラッタリング特性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金板、ならびに、これを用いた磁気ディスクを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は請求項1において、Fe:0.4~3.0mass%、Cu:0.005~1.000mass%、Zn:0.005~1.000massを含有し、残部Al及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなり、表面に存在するFe摩耗粉量が5.0mg/m以下であることを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金板とした。
本発明は請求項2では請求項1において、前記アルミニウム合金が、Mn:0.1~3.0mass%、Si:0.1~0.4mass%、Mg:0.1~0.4mass%、Ni:0.1~3.0mass%、Cr:0.01~1.00mass%及びZr:0.01~1.00mass%からなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有するものとした。
本発明は請求項3では請求項1又は2において、前記アルミニウム合金が、含有量の合計が0.005~0.500mass%のTi、B及びVからなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有するものとした。
本発明は請求項4では請求項1~3のいずれか一項において、前記表面に存在するFe摩耗粉量が3.0mg/m以下であるものとした。
本発明は請求項5では請求項4において、前記表面に存在するFe摩耗粉量が1.0mg/m以下であるものとした
本発明は請求項6において、請求項1~5のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板からなるアルミニウム合金基板の表面に、無電解Ni-Pめっき処理層とその上の磁性体層が設けられていることを特徴とする磁気ディスクとした。
本発明は請求項7において、請求項1~5のいずれか一項に記載される磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法であって、前記アルミニウム合金を用いて鋳塊を鋳造する鋳造工程と、鋳塊を冷間圧延する冷間圧延工程と、冷間圧延板を洗浄する洗浄工程とを含み、前記洗浄工程が、40℃以上の温度の洗浄水で冷間圧延板を水洗する水洗段階と、水洗した圧延板を薬品処理する化学的処理段階とを含むことを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法とした。
本発明は請求項8では請求項7において、前記水洗段階で用いる洗浄水の比抵抗が0.010MΩcm以上であるものとした。
本発明は請求項9では請求項7又は8において、前記水洗段階における洗浄水の吐出量が50~2000L/min/mであるものとした。
本発明は請求項10では請求項7~9のいずれか一項において、前記化学的処理段階が、40℃以下の温度で0.10~8.00%の硝酸水溶液又は塩酸水溶液で圧延板を処理するものとした。
本発明は請求項11では請求項7~10のいずれか一項において、前記鋳造工程と冷間圧延工程の間に、鋳造した鋳塊を280~620℃で0.5~60時間加熱処理する均質化熱処理工程と、均質化熱処理した鋳塊を250~600℃の開始温度と230~450℃の終了温度で熱間圧延する熱間圧延工程を更に含むものとした。
本発明は請求項12では請求項7~11のいずれか一項において、前記冷間圧延の前又は途中において、鋳塊又は圧延板を焼鈍する焼鈍処理工程であって、300~500℃で0.1~30時間のバッチ焼鈍処理工程、又は、400~600℃で0~60秒の連続焼鈍処理工程を更に含むものとした。
本発明により、めっき性とディスクのフラッタリング特性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金板及びその製造方法、ならびに、当該磁気ディスク用アルミニウム合金板を用いた磁気ディスクを提供することができる。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板及び磁気ディスクの製造方法を示すフロー図である。
本発明者らは、基板のめっき性及びフラッタリング特性と基板の素材との関係に着目し、これら特性と基板(磁気ディスク材料)の特性との関係について鋭意調査研究した。この結果、Fe、Cu及びZn含有量とFe摩耗粉量がめっき性とフラッタリング特性に大きな影響を与えることを見出した。この結果、本発明者らは、Fe含有量が0.4~3.0mass%(以下、「%」と略記する)、Cu含有量が0.005~1.000%、Zn含有量が0.005~1.000%の範囲で、表面に存在するFe摩耗粉量が5.0mg/m以下とする磁気ディスク用アルミニウム合金板において、めっき性とフラッタリング特性の向上を可能とすることを見出した。これらの知見に基づいて、本発明者らは本発明を完成するに至ったものである。
A.磁気ディスク用アルミニウム合金板
以下に、本発明の実施形態に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板について詳細に説明する。本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板は、アルミニウム合金組成、ならびに、表面に存在するFe摩耗粉量によって規定される。
なお、以下において、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板を「本発明に係るアルミニウム合金板」又は、単に「アルミニウム合金板」と略記する場合がある。
1.アルミニウム合金組成
以下、本発明に係るAl-Fe系合金を用いた磁気ディスク用アルミニウム合金板のアルミニウム合金成分及びその含有量について説明する。
Fe:
Feは必須元素であり、主として第二相粒子(Al-Fe系金属間化合物等)として、一部はマトリックスに固溶して存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。このような材料に振動を加えると、第二相粒子とマトリックスとの界面における粘性流動により振動エネルギーが速やかに吸収され、極めて良好なフラッタリング特性が得られる。アルミニウム合金中のFe含有量が0.4%未満では、十分な強度とフラッタリング特性が得られない。一方、Fe含有量が3.0%を超えると、粗大なAl-Fe系金属間化合物粒子が多数生成する。このような粗大なAl-Fe系金属間化合物粒子が、エッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時において脱落して大きな窪みが発生し、めっきピット発生によるめっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離を発生させる。また、圧延工程における加工性低下も生じる。そのため、アルミニウム合金中のFe含有量は、0.4~3.0%の範囲とする。Fe含有量は、好ましくは0.6~2.0%、より好ましくは0.8~1.8%の範囲である。
Cu:
Cuは必須元素であり、ジンケート処理時のAl溶解量を減少させ、また、ジンケート皮膜を均一に、薄く、緻密に付着させ、次工程のめっき工程での平滑性及び密着性を向上させる効果を発揮する。アルミニウム合金中のCu含有量が0.005%未満では、ジンケート皮膜が不均一となり、めっき表面にピットが発生し、めっき表面の平滑生を低下させる。一方、アルミニウム合金中のCu含有量が1.000%を超えると、粗大なAl-Cu系金属間化合物粒子が多数生成し、エッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生し、めっき表面にピットが生じ、めっき表面の平滑性が低下する。また、めっき剥離が生じ易くなる。そのため、アルミニウム合金中のCu含有量は、0.005~1.000%の範囲とする。Cu含有量は好ましくは、0.005~0.400%の範囲である。
Zn:
Znは必須元素であり、ジンケート処理時のAl溶解量を減少させ、またジンケート皮膜を均一に、薄く、緻密に付着させ、次工程のめっき工程での平滑性及び密着性を向上させる効果を発揮する。アルミニウム合金中のZn含有量が0.005%未満では、ジンケート皮膜が不均一となり、めっき表面にピットが発生し、めっき表面の平滑生を低下させる。一方、アルミニウム合金中のZn含有量が1.000%を超えるとジンケート皮膜が不均一となり、めっき表面にピットが発生し、めっき表面の平滑生を低下させる。また、めっき剥離が生じ易くなる。そのため、アルミニウム合金中のZn含有量は、0.005~1.000%の範囲とする。Zn含有量は好ましくは、0.100~0.700の範囲である。
磁気ディスク用アルミニウム合金板のめっき性やフラッタリング特性を更に向上させるために、第1の選択的元素として、Mn:0.1~3.0%、Si:0.1~0.4%、Mg:0.1~0.4%、Ni:0.1~3.0%、Cr:0.01~1.00%及びZr:0.01~1.00%からなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有させてもよい。また、第2の選択的元素として、含有量の合計が0.005~0.500%のTi、B及びVからなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有させてもよい。以下に、これらの選択元素について説明する。
Mn:
Mnは、主として第二相粒子(Al-Mn系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。このような材料に振動を加えると、第二相粒子とマトリックスとの界面における粘性流動により振動エネルギーが速やかに吸収され、極めて良好なフラッタリング特性が得られる。アルミニウム合金中のMn含有量が0.1%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のMn含有量が3.0%以下であることによって、粗大なAl-Mn系金属間化合物粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大なAl-Mn系金属間化合物粒子が、エッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のMn含有量は、0.1~3.0%の範囲とするのが好ましく、0.1~1.0%の範囲とするのがより好ましい。
Si:
Siは、主に第二相粒子(Si粒子やMg-Si系金属間化合物、Al-Fe-Si系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。このような材料に振動を加えると、第二相粒子とマトリックスとの界面における粘性流動により振動エネルギーが速やかに吸収され、極めて良好なフラッタリング特性が得られる。アルミニウム合金中のSi含有量が0.1%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のSi含有量が0.4%以下であることによって、粗大な第二相粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大な第二相粒子が、エッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のSi含有量は、0.1~0.4%の範囲とするのが好ましく、0.1~0.3%の範囲とするのがより好ましい。
Mg:
Mgは、マトリックス中に固溶して、又は、第二相粒子(Mg-Si系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。アルミニウム合金中のMg含有量が0.1%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のMg含有量が0.4%以下であることによって、粗大な第二相粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大な第二相粒子がエッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のMg含有量は、0.1~0.4%の範囲とするのが好ましく、0.1~0.3%の範囲とするのがより好ましい。
Ni:
Niは、主として第二相粒子(Al-Ni系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。このような材料に振動を加えると、第二相粒子とマトリックスとの界面における粘性流動により振動エネルギーが速やかに吸収され、極めて良好なフラッタリング特性が得られる。アルミニウム合金中のNi含有量が0.1%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のNi含有量が3.0%以下であることによって、粗大なAl-Ni系金属間化合物粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大なAl-Ni系金属間化合物粒子が、エッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のNi含有量は、0.1~3.0%の範囲とするのが好ましく、0.1~1.0%の範囲とするのがより好ましい。
Cr:
Crは、主として第二相粒子(Al-Cr系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。アルミニウム合金中のCr含有量が0.01%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のCr含有量が1.00%以下であることによって、粗大なAl-Cr系金属間化合物粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大なAl-Cr系金属間化合物粒子がエッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のCr含有量は、0.01~1.00%の範囲とするのが好ましく、0.10~0.50%の範囲とするのがより好ましい。
Zr:
Zrは、主として第二相粒子(Al-Zr系金属間化合物等)として存在し、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を発揮する。アルミニウム合金中のZr含有量が0.01%以上であることによって、アルミニウム合金板の強度とフラッタリング特性を向上させる効果を一層高めることができる。また、アルミニウム合金中のZr含有量が1.00%以下であることによって、粗大なAl-Zr系金属間化合物粒子が多数生成することを抑制する。このような粗大なAl-Zr系金属間化合物粒子がエッチング時、ジンケート処理時、切削加工時や研削加工時に脱落して大きな窪みが発生することを抑制し、めっき表面の平滑性の低下及びめっき剥離が生じることを一層抑制することができる。また、圧延工程における加工性低下を一層抑制することができる。そのため、アルミニウム合金中のZr含有量は、0.01~1.00%の範囲とするのが好ましく、0.10~0.50%の範囲とするのがより好ましい。
Ti、B、V
Ti、B及びVは、鋳造時の凝固過程において、第二相粒子(TiBなどのホウ化物、或いは、AlTiやTi-V-B粒子等)を形成し、これらが結晶粒核となるため、結晶粒を微細化することが可能となる。その結果、めっき性が改善する。また、結晶粒が微細化することで、第二相粒子のサイズの不均一性を小さくし、アルミニウム合金板中の強度とフラッタリング特性のバラツキを低減させる効果を発揮する。但し、Ti、B及びVの含有量の合計が0.005%未満では、上記の効果が得られない。一方、Ti、B及びVの含有量の合計が0.500%を超えてもその効果は飽和し、それ以上の顕著な改善効果が得られない。そのため、Ti、B及びVを添加する場合のTi、B及びVの含有量の合計は、0.005~0.500%の範囲とするのが好ましく、0.005~0.100%の範囲とするのがより好ましい。なお、合計量とは、Ti、B及びVのいずれか1種のみを含有する場合にはこの1種の量であり、いずれか2種を含有する場合にはこれら2種の合計量であり、3種全てを含有する場合にはこれら3種の合計量である。
その他の元素:
また、本発明に用いるアルミニウム合金の残部は、Al及び不可避的不純物からなる。ここで、不可避的不純物としてはGa、Snなどが挙げられ、各々が0.10%未満で、かつ合計で0.20%未満であれば、本発明で得られるアルミニウム合金板としての特性を損なうことはない。
2.アルミニウム合金板の表面に存在するFe摩耗粉量
次に、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板におけるFe摩耗粉量について説明する。ここで、上記Fe摩耗粉とは、圧延の際に鉄ロールとアルミニウム合金板が摩耗することに伴い発生するFeを主成分とする摩耗粉のことをいう。
本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板では、アルミニウム合金板の表面に存在するFe摩耗粉量を5.0mg/m以下に規定する。これによって、めっき表面のピットが低減し、めっき表面の平滑性が向上する。
Fe摩耗粉については、めっき前処理のエッチング時等においてこのFe摩耗粉上でカソード反応が起こり、このFe摩耗粉の周囲ではアノード反応(Alマトリックスの溶解)が起こると考えられる。Fe摩耗粉量が5.0mg/mを超える場合、アノード・カソード反応が多数発生し、アルミニウム合金板表面に窪みが多数発生し、めっき表面にピットが生成すると考えられる。一方、Fe摩耗粉量が5.0mg/m以下の場合、窪みの発生が少なくなり、めっき表面のピットが低減すると考えられる。そのため、Fe摩耗粉量は5.0mg/m以下と規定する。また、Fe摩耗粉量は、3.0mg/m以下が好ましく、1.0mg/m以下がより好ましい。Fe摩耗粉量の下限値としては、0mg/mとするのが最も好ましいが、鉄ロールを用い圧延している以上、0mg/mとするのは困難である。
なお、アルミニウム合金板の表面に存在するFe摩耗粉は、円板の打抜き工程以降で一部除去されるが、加圧焼鈍工程や研削・切削の工程において一部がアルミニウム合金板内部に押し込まれ、めっき前処理まで残存するため、打抜き工程までのところで、Fe摩耗粉量を5.0mg/m以下とする。
3.フラッタリング特性
次にフラッタリング特性であるが、フラッタリング特性は、ハードディスクドライブのモーター特性によっても影響を受ける。本発明においては、フラッタリング特性は、空気中では、50nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。50nm以下であれば一般的なHDD向けの使用に耐え得ると判断される。50nmを超える場合は、読み取り部であるヘッドの位置決め誤差が増加する。
また、フラッタリング特性は、ヘリウム中では、30nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。30nm以下であれば一般的なHDD向けの使用に耐え得ると判断される。30nmを超える場合は、読み取り部であるヘッドの位置決め誤差が増加する。
ここで、使用するハードディスクドライブによって必要なフラッタリング特性が異なるため、このフラッタリング特性に対して、適宜、金属間化合物の分布状態を決定すれば良い。これらは、添加元素の含有量、ならびに、以下に述べる鋳造時の冷却速度を含めた鋳造方法、その後の熱処理と加工による熱履歴及び加工履歴、をそれぞれ適正に調整することによって得られる。
本発明の実施態様においては、アルミニウム合金板の厚さは、0.45mm以上であることが好ましい。アルミニウム合金基板の厚さが0.45mm未満であると、ハードディスクドライブの取り付け時などに発生する落下などによる加速力により基板が変形する虞がある。但し、耐力を更に増加することによって変形が抑制できればこの限りではない。なお、アルミニウム合金基板の厚さが1.30mmを超えると、フラッタリング特性は改善するがハードディスク内に搭載できるディスク枚数が減ってしまうため好適ではない。従って、アルミニウム合金基板の厚さは、0.45~1.30mmとするのがより好ましく、0.50~1.00mmとするのが更に好ましい。
なお、ハードディスク内にヘリウムを充填することで流体力を下げることができる。これは、ヘリウムのガス粘度が空気と比べるとその約1/8と小さいためである。ハードディスクの回転に伴うガスの流れによって発生するフラッタリングを、ガスの流体力を小さくすることによって低減するものである。
B.磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法
以下に、本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造工程の各工程及びプロセス条件を詳細に説明する。
アルミニウム合金板を用いた磁気ディスクの製造方法を、図1のフローに従って説明する。ここで、アルミニウム合金成分の調製(ステップS101)~洗浄(ステップS106)は、アルミニウム合金板を製造する工程であり、ディスクブランクの作製(ステップS107)~磁性体の付着(ステップS112)は、製造されたアルミニウム合金板を磁気ディスクとする工程である。
最初に、アルミニウム合金板を製造する工程について説明する。まず、上述の成分組成を有するアルミニウム合金素材の溶湯を、常法に従って加熱・溶融することによって調製する(ステップS101)。次に、調製されたアルミニウム合金素材の溶湯から半連続鋳造(DC鋳造)法や連続鋳造(CC鋳造)法等によりアルミニウム合金を鋳造する(ステップS102)。ここで、DC鋳造法とCC鋳造法は、以下の通りである。
DC鋳造法においては、スパウトを通して注がれた溶湯が、ボトムブロックと、水冷されたモールドの壁、ならびに、インゴット(鋳塊)の外周部に直接吐出される冷却水で熱を奪われ、凝固し、鋳塊として下方に引き出される。
CC鋳造法では、一対のロール(又は、ベルトキャスタ、ブロックキャスタ)の間に鋳造ノズルを通して溶湯を供給し、ロールからの抜熱で薄板を直接鋳造する。
DC鋳造法とCC鋳造法の大きな相違点は、鋳造時の冷却速度にある。冷却速度が大きいCC鋳造法では、第二相粒子のサイズがDC鋳造に比べ小さいのが特徴である。
次に、鋳造されたアルミニウム合金の鋳塊に、必要に応じて均質化熱処理工程を設けてもよい(ステップS103)。均質化熱処理を行う場合には、280~620℃で0.5~60時間、好ましくは280~620℃で1.0~50時間の加熱処理を行う。処理温度が280℃未満又は加熱時間が0.5時間未満の場合には、均質化熱処理が不十分で、アルミニウム合金板毎のめっき性とフラッタリング特性のバラツキが大きくなる虞がある。処理温度が620℃を超えると、溶融が発生する虞がある。均質化熱処理時の処理時間が60時間を超えてもその効果は飽和し、それ以上の顕著な改善効果が得られない。
次に、鋳造したアルミニウム合金の鋳塊、或いは、均質化熱処理を実施した場合には均質化熱処理したアルミニウム合金の鋳塊に、必要に応じて熱間圧延を実施してアルミニウム合金板材とてもよい(ステップS104)。熱間圧延の条件は特に限定されるものではないが、熱間圧延の開始温度を250~600℃、好ましくは270~500℃とする。また、熱間圧延の終了温度を、230~450℃、好ましくは230~380℃とする。熱間圧延の開始温度が250℃未満では熱間圧延加工性が確保できず、600℃を超えると結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合がある。熱間圧延の終了温度が230℃未満では熱間圧延加工性が確保できず、450℃を超えると結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合がある。なお、熱間圧延では、通常、鋳塊を熱間圧延開始温度で0.5~10.0時間加熱保持後に熱間圧延を行なう。均質化処理を実施する場合には、前記加熱保持を均質化処理で代替してもよい。
次に、熱間圧延を行なった熱間圧延板、或いは、熱間圧延を行なわない場合には鋳塊を冷間圧延することによって、厚さが0.3~2.0mm、好ましくは0.5~1.0mmのアルミニウム合金板材とする(ステップS105)。すなわち、熱間圧延板又は鋳塊を、冷間圧延によって所要の製品板厚に仕上げるものである。冷間圧延の条件は特に限定されるものではなく、必要な製品板強度や板厚に応じて定めればよく、全圧延率を20~95%とするのが好ましく、50~90%とするのがより好ましい。この全圧延率が20%未満では加圧平坦化焼鈍で結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合がある。一方、この全圧延率が95%を超えると、製造時間が長くなり生産性の低下を招く。
良好な冷間圧延加工性を確保するために、冷間圧延の前又は冷間圧延の途中において、焼鈍処理を施してもよい。焼鈍処理を実施する場合には、例えばバッチ式の焼鈍では、300~500℃で0.1~30時間の条件で行うのが好ましく、300~400℃で1~15時間の条件で行うのがより好ましい。焼鈍温度が300℃未満の場合や焼鈍時間が0.1時間未満の場合には、十分な焼鈍効果が得られないことがある。また、焼鈍温度が500℃を超える場合には、結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合があり、焼鈍時間が30時間を超える場合は生産性の低下を招く。
一方、連続式の焼鈍では、400~600℃で0~60秒間保持の条件で行うのが好ましく、400~500℃で5~30秒間保持の条件で行うのがより好ましい。焼鈍温度が400℃未満の場合には、十分な焼鈍効果が得られないことがある。また、焼鈍温度が600℃を超える場合には、結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合があり、焼鈍時間が60秒を超える場合には、結晶粒が粗大化し、めっきの密着性が低下する場合がある。なお、保持時間が0秒とは、所望の焼鈍温度に達した後、直ちに冷却することを意味する。
次に、アルミニウム合金板材を洗浄する(ステップS106)。洗浄工程は、40℃以上の温度の洗浄水で冷間圧延板を水洗する水洗段階と、水洗した圧延板を薬品処理する化学的処理段階とを含む。このような洗浄工程を設けることによって、アルミニウム合金板の表面に存在するFe摩耗粉量を5.0mg/m以下とすることができ、その結果、めっき表面の平滑性の向上を可能とする。
水洗段階で用いる洗浄水の温度が40℃未満の場合は、Fe摩耗粉の除去が不十分となり、めっき表面の平滑性が低下する。そのため、洗浄水の温度は40℃以上とする。また、洗浄水の温度は50℃以上が好ましい。洗浄水の温度の上限値は特に規定するものではないが、温度が高過ぎるとアルミニウム合金板材の表面性状が大きく変化するため、本発明では上限値を90℃とするのが好ましい。
なお、洗浄水の比抵抗は、0.010MΩcm以上であることが好ましく、0.050
MΩcm以上であることがより好ましい。洗浄水の比抵抗が0.010MΩcm未満の場合は、水に含有される不純物が多いためFe摩耗粉の除去能力が低下し、めっき表面の十分な平滑性が得られない虞がある。洗浄水の比抵抗の上限値は特に規定するものではないが、比抵抗を高くするには処理のためのコストが増加するため、本発明では上限値を10MΩcmとする。
また、洗浄水の吐出量は50~2000L/min/mであることが好ましく、100~1500L/min/mであることがより好ましい。洗浄水の吐出量が50L/min/m未満の場合は、Fe摩耗粉の除去能力が低く、めっき表面の平滑性を低下させる虞がある。一方、洗浄水の吐出量が2000L/min/mを超える場合は、アノード反応が活発になり、Fe摩耗粉が除去しきれずアルミニウム合金板材の表面に大きな窪みが発生し、めっき表面の平滑性が低下する。
水洗段階後に化学的処理段階を実施しない場合には、水洗段階時に再付着したFe摩耗粉の影響によりめっき表面の平滑性が低下するため、水洗段階後に化学的処理段階を実施する。化学的処理段階では、水洗段階時に再付着したFe摩耗粉の除去のために行われる。なお、水洗段階を実施することなく化学的処理段階を実施すると、Fe摩耗粉がアルミニウム合金板材の表面に多数存在するため、アノード反応が活発になり、Fe摩耗粉が除去しきれずアルミニウム合金板材の表面に大きな窪みが発生して、めっき表面の平滑性が低下する。そのため、水洗段階後に化学的処理段階を実施する必要がある。
化学的処理段階では、硝酸水溶液又は塩酸水溶液を用いて圧延板を処理することが好ましい。化学的処理段階で用いる硝酸水溶液又は塩酸水溶液の濃度が0.10%未満の場合には、水洗段階時に再付着したFe摩耗粉の除去が不十分なため、めっき表面の平滑性が低下する虞がある。一方、硝酸水溶液又は塩酸水溶液の濃度が8.00%を超える場合には、アノード反応が活発になり、Fe摩耗粉の除去能力が低くなり、めっき表面の平滑性が低下する虞がある。そのため、0.10~8.00%の硝酸水溶液又は塩酸水溶液で処理するのが好ましい。硝酸水溶液又は塩酸水溶液の濃度は、0.5~7.0%であるのがより好ましい。
化学的処理段階で用いる硝酸水溶液又は塩酸水溶液の温度は、40℃以下であるのが好ましく、30℃以下であるのがより好ましい。この温度が40℃を超える場合には、アノード反応が活発になり、Fe摩耗粉の除去能力が低くなり、めっき表面の平滑性が低下する虞がある。なお、この温度の下限値は、製造上の支障がなければ特に限定するものではないが、0℃未満では、硝酸水溶液や塩酸水溶液の洗浄能が低下する。従って、本発明では、0℃を下限値とするのが好ましい。
洗浄工程における水洗段階と化学的処理段階の処理時間はそれぞれ、5秒以上とするのが好ましく、20秒以上とするのがより好ましい。各々の処理時間が5秒未満の場合には、Fe摩耗粉の除去が不十分となる虞がある。なお、各々の処理時間の上限は特に限定するものではないが、長過ぎると製造コストが増加するため、本発明では処理時間の上限を1000秒とする。
次に、上述のようにして製造されたアルミニウム合金板を磁気ディスクに製造する工程について説明する。アルミニウム合金板を磁気ディスク用として加工するには、アルミニウム合金板を円環状に打ち抜き、ディスクブランクを作製する(ステップS107)。次に、ディスクブランクを大気中にて、例えば100~480℃で30分以上の加圧焼鈍を行い加圧平坦化したブランクを作製する(ステップS108)。次に、ブランクに切削加工、研削加工、ならびに、好ましくは、250~400℃の温度で5~15分の歪取り加熱処理をこの順序で施して、アルミニウム合金板を作製する(ステップS109)。次に、アルミニウム合金板表面に、めっき前処理として、脱脂、酸エッチング処理、デスマット処理、ジンケート処理(Zn置換処理)を施す(ステップS110)。
脱脂処理段階は市販のAD-68F(上村工業製)脱脂液等を用い、温度40~70℃、処理時間3~10分、濃度200~800mL/Lの条件で脱脂を行うことが好ましい。酸エッチング処理段階は、市販のAD-107F(上村工業製)エッチング液等を用い、温度50~75℃、処理時間0.5~5分、濃度20~100mL/Lの条件で酸エッチングを行うことが好ましい。酸エッチング処理の後、通常のデスマット処理として、HNOを用い、温度15~40℃、処理時間10~120秒、濃度:10~60%の条件でデスマット処理を行うことが好ましい。
1stジンケート処理段階は市販のAD-301F-3X(上村工業製)のジンケート処理液等を用い、温度10~35℃、処理時間0.1~5分、濃度100~500mL/Lの条件で行うことが好ましい。1stジンケート処理段階の後、HNOを用い、温度15~40℃、処理時間10~120秒、濃度:10~60%の条件でZn剥離処理を行うことが好ましい。その後、1stジンケート処理と同じ条件で2ndジンケート処理段階を実施する。
2ndジンケート処理したアルミニウム合金板材表面に、下地めっき処理として無電解でのNi-Pめっき処理工程が施される(S111)。無電解でのNi-Pめっき処理は、市販のニムデンHDX(上村工業製)めっき液等を用い、温度80~95℃、処理時間30~180分、Ni濃度3~10g/Lの条件でめっき処理を行うことが好ましい。このような無電解でのNi-Pめっき処理工程によって、下地めっき処理した磁気ディスク用のアルミニウム合金板が得られる。
C.磁気ディスク
最後に、下地めっき処理した磁気ディスク用のアルミニウム合金基盤の表面を研磨により平滑し、表面に下地層、磁性層、保護膜及び潤滑層等からなる磁性媒体をスパッタリングにより付着させ磁気ディスクとする(ステップS112)。
以下に、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
磁気ディスク用アルミニウム合金基板の実施例について説明する。表1~3に示す成分組成の各合金素材を常法に従って溶解し、アルミニウム合金溶湯を溶製した(ステップS101)。表1~3における「-」は、測定限界値未満を示す。
Figure 0007027210000001
Figure 0007027210000002
Figure 0007027210000003
次に、No.A40~42及びAC1以外は、アルミニウム合金溶湯をDC法により鋳造し、厚さ400mmの鋳塊を作製してその両面を15mm面削した(ステップS102)。No.A40~42及びAC1は、アルミニウム合金溶湯をCC法により鋳造し、鋳塊を作製した。次に、面削したDC鋳塊に550℃で10時間の均質化熱処理を施した(ステップS103)。次に、均質化処理を施したDC鋳塊を熱間圧延開始温度540℃、熱間圧延終了温度200℃の条件で熱間圧延を行ない、熱間圧延板とした(ステップS104)。CC鋳塊の板厚と熱間圧延板の板厚は3mmとした。
熱間圧延後に、No.A1、A3、A40の合金は360℃で2時間の条件で焼鈍(バッチ式)処理を施した。以上のようにして作製した圧延板又は鋳塊は、冷間圧延により最終板厚の0.8mmまで圧延し、表4~6に示す条件で洗浄工程を実施し、アルミニウム合金板とした(ステップS106)。このアルミニウム合金板から外径96mm、内径24mmの円環状のものを打抜き、ディスクブランクを作製した(ステップS107)。
Figure 0007027210000004
Figure 0007027210000005
Figure 0007027210000006
このようにして作製したディスクブランクに、0.5MPaの圧力下において250℃で3時間の加圧平坦化処理を施した(ステップS108)。次いで、加圧平坦化処理したディスクブランクに端面加工を行い外径95mm、内径25mmとし、グラインディング加工(表面70μm研削)を行ってアルミニウム合金板を作製した(ステップS109)。その後、AD-68F(商品名、上村工業製)により60℃で5分の脱脂を行った後、AD-107F(商品名、上村工業製)により65℃で1分の酸エッチングを行い、さらに30%HNO水溶液(室温)で20秒間デスマットした(ステップS110)。
このようにして表面状態を整えた後に、ディスクブランクをAD-301F-3X(商品名、上村工業製)の20℃のジンケート処理液に0.5分間浸漬して表面にジンケート処理を施した(ステップS110)。なお、ジンケート処理は合計2回行い、ジンケート処理の間に室温の30%HNO水溶液に20秒間浸漬して表面を剥離処理した。ジンケート処理した表面に無電解Ni-Pめっき処理液(ニムデンHDX(商品名、上村工業製))を用いてNi-Pを13.5μm厚さに無電解めっきした後、羽布により仕上げ研磨(研磨量2.3μm))を行って磁気ディスク用のアルミニウム合金板とした(ステップS111)。
洗浄工程(ステップS106)後のアルミニウム合金板、ならびに、めっき処理研磨(ステップS111)工程後のアルミニウム合金基盤について以下の評価を行った。
〔Fe摩耗粉量〕
洗浄工程(ステップS106)後のアルミニウム合金板の表面をマスキングした後、200mm角に切断し、側面をマスキング後、表面のマスキングを剥がし、ヘキサンが入ったビーカーにアルミニウム合金板を入れて、10分間超音波洗浄して磨耗粉を脱着した。次いで、1μmのメンブレンフィルターを用い、ヘキサンをろ過し、ろ過後にフィルターを取り出した。このフィルターをビーカーに入れ、混酸(塩酸:硝酸:超純水=2:1:3)10mlを加えて、磨耗粉が混酸中に溶解するまで加熱・煮沸を行った。磨耗粉の溶解の基準は、加熱・煮沸中に目視で観察を行い、摩耗粉が見えなくなったところを溶解と判断した。磨耗粉を溶解させた混酸を、1μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液中のFe量をICPで分析し、単位面積当たりのFe摩耗粉量として算出した。
〔ディスク・フラッタの測定〕
めっき処理研磨(ステップS111)工程後のアルミニウム合金基盤を用いディスク・フラッタの測定を行った。ディスク・フラッタの測定は、市販のハードディスクドライブに空気の存在下、アルミニウム合金基盤を設置して測定を行った。ドライブはSeagate製ST2000(商品名)を用いて、モーター駆動はテクノアライブ製SLD102(商品名)をモーターに直結することにより駆動させた。回転数は7200rpmとし、ディスクは常に複数枚設置してその上部の磁気ディスクの表面にレーザードップラー計である小野測器製LDV1800(商品名)によって表面の振動を観察した。観察した振動は、小野測器製FFT解析装置DS3200(商品名)によってスペクトル分析した。観察はハードディスクドライブの蓋に孔を開けることにより、その穴からディスク表面を観察して行った。また、市販のハードディスクに設置されていたスクイーズプレートは外して評価を行った。
フラッタリング特性の評価は、フラッタリングが現れる300~1500Hzの付近のブロードなピークの最大変位(ディスクフラッタリング(nm))によって行った。このブロードなピークはNRRO(Non-Repeatable Run Out)と呼ばれ、ヘッドの位置決め誤差に対して大きな影響があることがわかっている。フラッタリング特性の評価は、空気中にて、30nm以下の場合をA(優)、30nmを超えて40nm以下をB(良)、40nmを超えて50nm以下をC(可)、50nmより大きい場合はD(劣)とした。
〔下地処理した磁気ディスク用アルミニウム合金板の平滑性〕
めっき処理研磨(ステップS111)工程後のアルミニウム合金板の表面における微細ピットの個数を求めた。SEMにより2000倍の倍率で観察視野を1mmとし、最長径2.0μm以上6.0μm未満の大きさのピットの個数を計測し、単位面積当たりの個数(個数密度:個/mm)を求めた。
ここで、ピットの最長径とは、SEMで観測されるピットの平面画像において、まず、輪郭線上における一点と輪郭線上の他の点との距離の最大値を計測し、次に、この最大値を輪郭線上における全ての点について計測し、最後に、これら全最大値のうちから選択される最も大きなものをいう。また、ピットの最長径の下限は限定されるものではないが、最長径が2.0μm未満のものは観察されなかったので対象外とした。なお、1mmの観察視野中にピットの全体が存在している場合は勿論、ピットの一部のみが観察されたものも一個として数えた。評価基準としては、ピットの個数密度が0個/mmの場合をA(優)とし、1~2個/mmの場合をB(良)とし、3~7個/mmの場合をC(可)とし、8個/mm以上の場合をD(劣)とした。
以上の評価結果を、表7~9に示す。
Figure 0007027210000007
Figure 0007027210000008
Figure 0007027210000009
表7、8に示すように、実施例1~50では良好なめっき表面の平滑性(めっき性)とフラッタリング特性を得ることが出来た。
これに対して、比較例1~3では、アルミニウム合金のFe含有量が少な過ぎたために、フラッタリング特性が劣った。
比較例4、5では、アルミニウム合金のFe含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例6では、アルミニウム合金のMn含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例7では、アルミニウム合金のSi含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例8では、アルミニウム合金のNi含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例9では、アルミニウム合金のCu含有量が多過ぎたためにジンケート性が不均一となり、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例10では、アルミニウム合金のMg含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例11では、アルミニウム合金のCr含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例12では、アルミニウム合金のZr含有量が多過ぎたために粗大な金属間化合物が多数存在し、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例13では、アルミニウム合金のZn含有量が多過ぎたためにジンケート性が不均一となり、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例14、15では、洗浄工程の水洗段階及び化学的処理段階を実施しなかったため、Fe摩耗粉が表面に多く残存し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例16、17では、洗浄工程の水洗段階を実施しなかったため、Fe摩耗粉が表面に多く残存し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例18、19では、洗浄工程の化学的処理段階を実施しなかったため、Fe摩耗粉が表面に多く残存し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例20、21、22では、洗浄工程の水洗段階で用いた洗浄水の温度が低過ぎたためFe摩耗粉が表面に多く残存し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例23では、アルミニウム合金のCu含有量が少な過ぎたためにジンケート性が不均一となり、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
比較例24では、アルミニウム合金のZn含有量が少な過ぎたためにジンケート性が不均一となり、めっき表面にピットが多数発生し、めっき表面の平滑性が劣った。
本発明により、良好なめっき性とディスクのフラッタリング特性に優れた磁気ディスク用アルミニウム合金基板及びその製造方法、ならびに、これを用いた磁気ディスクが得られる。

Claims (12)

  1. Fe:0.4~3.0mass%、Cu:0.005~1.000mass%、Zn:0.005~1.000massを含有し、残部Al及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなり、表面に存在するFe摩耗粉量が5.0mg/m以下であることを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  2. 前記アルミニウム合金が、Mn:0.1~3.0mass%、Si:0.1~0.4mass%、Mg:0.1~0.4mass%、Ni:0.1~3.0mass%、Cr:0.01~1.00mass%及びZr:0.01~1.00mass%からなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有する、請求項1に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  3. 前記アルミニウム合金が、含有量の合計が0.005~0.500mass%のTi、B及びVからなる群から選択される1種又は2種以上を更に含有する、請求項1又は2に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  4. 前記表面に存在するFe摩耗粉量が3.0mg/m以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  5. 前記表面に存在するFe摩耗粉量が1.0mg/m以下である、請求項4に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板からなるアルミニウム合金基板の表面に、無電解Ni-Pめっき処理層とその上の磁性体層が設けられていることを特徴とする磁気ディスク。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載される磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法であって、前記アルミニウム合金を用いて鋳塊を鋳造する鋳造工程と、鋳塊を冷間圧延する冷間圧延工程と、冷間圧延板を洗浄する洗浄工程とを含み、前記洗浄工程が、40℃以上の温度の洗浄水で冷間圧延板を水洗する水洗段階と、水洗した圧延板を薬品処理する化学的処理段階とを含むことを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
  8. 前記水洗段階で用いる洗浄水の比抵抗が0.010MΩcm以上である、請求項7に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
  9. 前記水洗段階における洗浄水の吐出量が50~2000L/min/mである、請求項7又は8に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
  10. 前記化学的処理段階が、40℃以下の温度で0.10~8.00%の硝酸水溶液又は塩酸水溶液で圧延板を処理する、請求項7~9のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
  11. 前記鋳造工程と冷間圧延工程の間に、鋳造した鋳塊を280~620℃で0.5~60時間加熱処理する均質化熱処理工程と、均質化熱処理した鋳塊を250~600℃の開始温度と230~450℃の終了温度で熱間圧延する熱間圧延工程を更に含む、請求項7~10のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
  12. 前記冷間圧延の前又は途中において、鋳塊又は圧延板を焼鈍する焼鈍処理工程であって、300~500℃で0.1~30時間のバッチ焼鈍処理工程、又は、400~600℃で0~60秒の連続焼鈍処理工程を更に含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金板の製造方法。
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