以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、システム10の一例を概略的に示す。本実施形態に係るシステム10は、発電装置100、発電所サーバ150、及び、発電管理サーバ300を備える。発電管理サーバ300は、装置の一例であってよい。図1では、1つの発電装置100を図示しているが、システム10は、2つ以上の発電装置100を備えてよい。システム10は、気象サーバ200を備えてよい。
発電装置100は、太陽電池120及びPCS(Power Conditioning Subsystem)140を有する。太陽電池120は、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換することによって発電する。太陽電池120は、例えば、複数の太陽電池セルが接続された太陽電池アレイである。PCS140は、太陽電池120が発電した直流電力を交流電力に変換する。
発電装置100は、任意の場所に設置される。発電装置100は、例えば、発電所に設置される。
発電所サーバ150は、発電装置100が実際に発電した発電量である実発電量を、発電装置100から取得する。発電所サーバ150は、発電装置100の実発電量を、インターネット等のネットワーク20を介して発電管理サーバ300に送信する。
気象サーバ200は、気象衛星40から日射量情報を取得する。気象サーバ200は、取得した日射量情報を、ネットワーク20を介して発電管理サーバ300に送信する。
発電管理サーバ300は、発電装置100の発電を管理する。発電管理サーバ300は、例えば、発電所サーバ150から取得した発電装置100の実発電量と、気象サーバ200から取得した日射量情報とに基づいて、発電装置100の発電を管理する。
例えば、発電管理サーバ300は、気象サーバ200から取得した日射量情報から太陽電池120の設置位置の日射量を示す日射量情報を取得する。発電管理サーバ300は、発電装置100の発電量を計算するための発電量計算モデルに、太陽電池120の設置位置の日射量を適用することによって、発電装置100よって発電されることが推測される発電量である推測発電量を取得する。発電管理サーバ300は、発電装置100の実発電量と発電装置100の推測発電量とを比較する。発電管理サーバ300は、比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定する。
発電管理サーバ300は、発電装置100が異常であると判定した場合、ネットワーク20を介して、発電所サーバ150にアラートを通知してよい。発電管理サーバ300は、発電装置100が異常であると判定した場合、発電管理サーバ300が備える不図示の表示装置にアラートを表示してもよい。
発電管理サーバ300は、例えば、過去の発電装置100の実発電量と発電装置100の推測発電量との比較結果に基づいて、発電量計算モデルを定期的に補正する。発電管理サーバ300は、発電量計算モデルを補正した場合、補正後の発電量計算モデルを用いて、発電装置100の異常を判定する。
図2は、発電管理サーバ300の機能構成の一例を概略的に示す。発電管理サーバ300は、格納部302、実発電量取得部304、気象情報取得部306、気象情報処理部307、発電量計算モデル生成部308、第1推測発電量取得部310、第2推測発電量取得部312、第1発電量比較部314、第2発電量比較部316、発電量計算モデル補正部318、第3推測発電量取得部320、第4推測発電量取得部322、第3発電量比較部324、第4発電量比較部326、ロス率生成部328、第5推測発電量取得部330、第6推測発電量取得部332、第5発電量比較部334、第6発電量比較部336、異常判定部338、及び、異常通知部340を有する。なお、発電管理サーバ300がこれらの全ての構成を有することは必須とは限らない。
格納部302は、各種情報を格納する。格納部302は、例えば、発電装置100に関する発電装置関連情報を格納する。発電装置関連情報は、例えば、発電装置100が発電可能な発電量である発電容量を示す発電容量情報を含む。発電容量情報は、例えば、太陽電池120が発電可能な発電容量を示す情報を含む。発電容量情報は、PCS140が発電可能な発電容量を示す情報を含んでもよい。発電装置関連情報は、例えば、太陽電池120の設置位置を示す設置位置情報を含む。発電装置関連情報は、例えば、太陽電池120の設置角度を示す設置角度情報を含む。
実発電量取得部304は、ネットワーク20を介して、発電所サーバ150から発電装置100の実発電量を取得する。発電装置100の実発電量は、例えば、発電装置100が複数のPCS140を有する場合、複数のPCS140の各PCS140の実発電量の合計実発電量である。実発電量取得部304は、発電装置100が複数のPCS140を有する場合、発電所サーバ150から複数のPCS140の各PCS140の実発電量を取得してもよい。実発電量取得部304は、取得した発電装置100の実発電量を格納部302に格納する。
実発電量取得部304は、例えば、予め定められた発電期間毎に発電装置100の実発電量を取得する。発電期間は、例えば、1日より短い期間である。発電期間は、例えば、1時間である。
気象情報取得部306は、ネットワーク20を介して、気象サーバ200から気象情報を取得する。気象情報取得部306は、例えば、発電期間毎に気象情報を取得する。気象情報は、例えば、太陽電池120の設置位置の気象情報を含む。気象情報取得部306は、取得した気象情報を格納部302に格納する。
気象情報は、例えば、日射量を示す日射量情報を含む。気象情報は、例えば、雲量を示す雲量情報を含む。気象情報は、太陽高度及び太陽方位を示す情報を含んでもよい。
気象情報処理部307は、気象情報取得部306が取得した気象情報に対する処理を実行する。気象情報処理部307は、例えば、格納部302に格納されている設置位置情報に基づいて、気象情報取得部306が取得した気象情報から太陽電池120の設置位置の気象情報を決定する処理を実行する。気象情報処理部307は、決定した太陽電池120の設置位置の気象情報を格納部302に格納する。
気象情報処理部307は、例えば、太陽電池120の設置位置の第1日射量を示す日射量情報を決定する処理を実行する。第1日射量は、太陽電池120の設置位置の実際の天候の日射量である。気象情報処理部307は、例えば、太陽電池120の設置位置の雲量を示す雲量情報を決定する処理を実行する。気象情報処理部307は、太陽電池120の設置位置の太陽高度及び太陽方位を示す情報を決定する処理を実行してもよい。
気象情報処理部307は、例えば、太陽電池120の設置位置の雲量を予め定められた量に減少させた雲量に基づいて第1日射量を修正することによって、第2日射量を決定する処理を実行する。第2日射量は、太陽電池120の設置位置の天候が快晴であると仮定した場合の日射量である。予め定められた量は、例えば、0である。気象情報処理部307は、決定した第2日射量を格納部302に格納する。
発電量計算モデル生成部308は、発電装置100の発電量を計算するための発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、生成した発電量計算モデルを格納部302に格納する。
発電量計算モデルは、影係数及び発電装置100の設計係数を含む複数の補正係数で定義され、太陽電池120に照射される有効日射量から発電量を計算するモデルである。影係数は、太陽電池120に影がかかることによる太陽電池120に照射される有効日射量の減少を補正する補正係数である。設計係数は、発電装置100の発電損失を補正する補正係数である。
設計係数は、例えば、発電装置100の設置位置に応じて決定される補正係数を含む。発電装置100の設置位置に応じて決定される補正係数は、例えば、日射量変動補正係数を含む。日射量変動補正係数は、有効日射量の確からしさを表す補正係数である。発電装置100の設置位置に応じて決定される補正係数は、例えば、経時変化補正係数を含む。経時変化補正係数は、太陽電池120の汚れ、太陽電池120の劣化、及び太陽電池120のガラス面反射等による発電装置100の発電損失を補正する補正係数である。
設計係数は、例えば、発電装置100の発電容量に応じて決定される補正係数を含む。発電装置100の発電容量に応じて決定される補正係数は、例えば、アレイ負荷整合補正係数を含む。アレイ負荷整合補正係数は、太陽電池120に負荷が接続された場合に、太陽電池120の実際の動作電圧が最大発電量を発電する場合における太陽電池120の動作電圧からずれることによる発電装置100の発電損失を補正する補正係数である。発電装置100の発電容量に応じて決定される補正係数は、例えば、パワーコンディショナ回路補正係数を含む。パワーコンディショナ回路補正係数は、PCS140の変換効率による発電装置100の発電損失を補正する補正係数である。
発電量計算モデル生成部308は、例えば、発電装置100の発電量を計算するための基本発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、例えば、影係数及び設計係数を設定することによって、発電装置100の基本発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、例えば、発電装置100の基本発電量計算モデルの影係数を1に設定する。
発電量計算モデル生成部308は、例えば、発電装置100の発電容量、太陽電池120の設置位置、及び太陽電池120の設置角度に基づいて、発電装置100の基本発電量計算モデルの設計係数を設定する。例えば、発電量計算モデル生成部308は、既に基本発電量計算モデルが生成されている他の発電装置うち、発電装置100と類似した発電装置の発電容量、太陽電池の設置位置、及び太陽電池の設置角度である発電装置を選択する。発電量計算モデル生成部308は、選択した発電装置の基本発電量計算モデルの設計係数を、発電装置100の基本発電量計算モデルの設計係数に設定する。
第1推測発電量取得部310は、発電装置100の発電量を計算するための第1発電量計算モデルに、第1日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第1推測発電量を取得する。第1推測発電量は、太陽電池120の設置位置の実際の天候の推測発電量である。第1発電量計算モデルは、例えば、基本発電量計算モデルである。
第2推測発電量取得部312は、第1発電量計算モデルに、第2日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第2推測発電量を取得する。第2推測発電量は、太陽電池120の設置位置の天候が快晴であると仮定した場合の推測発電量である。
第1発電量比較部314は、発電期間毎に発電装置100の実発電量と第2推測発電量とを比較する。第1発電量比較部314は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差と、予め定められた第1発電量閾値とを比較する。第1発電量比較部314は、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差が第1発電量閾値より小さい場合に、比較結果を第2発電量比較部316に通知する。
発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差は、太陽電池120の設置位置の実際の天候が良好であるほど小さくなる。第1発電量閾値は、例えば、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量を抽出できるように設定される。
第2発電量比較部316は、第1発電量比較部314の比較結果が通知されたこと応じて、発電装置100の実発電量と第1推測発電量とを比較する。第2発電量比較部316は、例えば、発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差が第1発電量閾値より小さい発電期間の、発電装置100の実発電量と第1推測発電量とを比較する。第2発電量比較部316は、比較結果を格納部302に格納する。
第2発電量比較部316は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差と、予め定められた第1乖離閾値とを比較する。第2発電量比較部316は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい場合、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差と、第1乖離閾値より大きい値の閾値である予め定められた第2乖離閾値とを比較してもよい。第2発電量比較部316は、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きくない場合、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差と、第1乖離閾値より小さい値の閾値である予め定められた第3乖離閾値とを比較してもよい。
第1乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第2乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第3乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。
発電量計算モデル補正部318は、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、補正した第1発電量計算モデルを格納部302に格納する。
発電量計算モデル補正部318は、例えば、予め定められた発電量計算モデル補正期間毎に第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正期間は、例えば、1月である。発電量計算モデル補正期間は、例えば、1年であってもよい。以下では、格納部302に格納されている過去1月分のデータを用いて、1月毎に第1発電量計算モデルを補正する一例を示す。
第1推測発電量取得部310は、第1発電量計算モデルに、過去1月における発電期間毎の第1日射量を適用することによって、過去1月における発電期間毎の第1推測発電量を取得する。第2推測発電量取得部312は、第1発電量計算モデルに、過去1月における発電期間毎の第1日射量を適用することによって、過去1月における発電期間毎の第2推測発電量を取得する。
第1発電量比較部314は、過去1月における発電期間毎の発電装置100の実発電量と第2推測発電量とを比較する。第2発電量比較部316は、発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差が第1発電量閾値より小さい発電期間の、発電装置100の実発電量と第1推測発電量とを比較する。第2発電量比較部316は、例えば、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差を計算する。第2発電量比較部316は、比較結果として、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差を格納部302に格納する。
発電量計算モデル補正部318は、格納部302に格納されている第2発電量比較部316の比較結果から、第1発電量計算モデルを補正するために用いられる第2発電量比較部316の比較結果を選択する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、1日における第2発電量比較部316の比較結果の数が予め定められた数より多い日の第2発電量比較部316の比較結果を、第1発電量計算モデルを補正するために用いられる第2発電量比較部316の比較結果として選択する。これにより、発電量計算モデル補正部318は、太陽電池120の設置位置の実際の天候が1日を通じて快晴である日の第2発電量比較部316の比較結果を、第1発電量計算モデルを補正するために用いられる第2発電量比較部316の比較結果として選択できる。
発電量計算モデル補正部318は、選択した第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、実発電量と第1推測発電量との差が小さくなるように、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、1日における発電期間毎の実発電量と第1推測発電量との差の平均が小さくなるように、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、第1発電量計算モデルを補正するために用いられる第2発電量比較部316の比較結果として複数日の第2発電量比較部316の比較結果を選択した場合、当該複数日における発電期間毎の実発電量と第1推測発電量との差の平均が小さくなるように、第1発電量計算モデルを補正してもよい。
発電量計算モデル補正部318は、例えば、影係数を補正することによって、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、発電装置100の設計係数を補正することによって、第1発電量計算モデルを補正してもよい。
第1推測発電量取得部310は、発電量計算モデル補正部318が第1発電量計算モデルを補正したことに応じて、補正後の第1発電量計算モデルに第1日射量を適用することによって、第1推測発電量を取得する。第2推測発電量取得部312は、発電量計算モデル補正部318が第1発電量計算モデルを補正したことに応じて、補正後の第1発電量計算モデルに第2日射量を適用することによって、第2推測発電量を取得する。
発電量計算モデル補正部318は、格納部302に格納されている過去2年分のデータを用いて、1年毎に第1発電量計算モデルを補正してもよい。例えば、発電量計算モデル補正部318は、発電装置100の劣化速度を計算する。発電装置100の劣化速度は、例えば、(今年度の発電装置100の実発電量の合計実発電量)÷(今年度の第1日射量の合計日射量)-(前年度の発電装置100の実発電量の合計実発電量)÷(前年度の第1日射量の合計日射量)である。発電量計算モデル補正部318は、計算した劣化速度に基づいて、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、設計係数を補正することによって、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、経時変化補正係数を補正することによって、第1発電量計算モデルを補正する。
第3推測発電量取得部320は、発電装置100の発電量を計算するための第2発電量計算モデルに、第1日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第3推測発電量を取得する。第3推測発電量は、太陽電池120の設置位置の実際の天候の推測発電量である。第2発電量計算モデルは、例えば、基本発電量計算モデルである。
第4推測発電量取得部322は、第2発電量計算モデルに、第2日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第4推測発電量を取得する。第4推測発電量は、太陽電池120の設置位置の天候が快晴であると仮定した場合の推測発電量である。
第3発電量比較部324は、発電期間毎に発電装置100の実発電量と第4推測発電量とを比較する。第3発電量比較部324は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差と、予め定められた第2発電量閾値とを比較する。第3発電量比較部324は、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差が第2発電量閾値より小さい場合に、比較結果を第4発電量比較部326に通知する。
発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差は、太陽電池120の設置位置の実際の天候が良好であるほど小さくなる。第2発電量閾値は、例えば、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量を抽出できるように設定される。
第2発電量閾値は、例えば、第1発電量閾値と同一の閾値である。第2発電量閾値は、第1発電量閾値とは異なる閾値であってもよい。
第4発電量比較部326は、第3発電量比較部324の比較結果が通知されたこと応じて、実発電量と第3推測発電量とを比較する。第4発電量比較部326は、例えば、実発電量と第4推測発電量との差が第2発電量閾値より小さい発電期間の、発電装置100の実発電量と第3推測発電量とを比較する。第4発電量比較部326は、例えば、実発電量÷第3推測発電量を計算する。第4発電量比較部326は、比較結果を格納部302に格納する。
ロス率生成部328は、発電装置100のロス率を生成する。ロス率は、例えば、太陽電池120に影がかかることによる、発電装置100の実発電量のロス率を含む。ロス率生成部328は、例えば、予め定められたロス率生成期間の間、発電装置100のロス率を生成する。ロス率生成部328は、ロス率生成期間が経過した後も発電装置100のロス率を生成してもよい。
ロス率生成期間は、例えば、6月以上の期間である。ロス率生成期間は、例えば、1年である。
ロス率生成部328は、第4発電量比較部326の比較結果に基づいて、発電装置100のロス率を生成する。ロス率は、例えば、1-(実発電量)÷(第3推測発電量)である。ロス率生成部328は、生成したロス率を、発電装置100が実発電量を発電したときの太陽電池120の設置位置の太陽高度及び太陽方位に対応付けて格納部302に格納する。
発電量計算モデル生成部308は、例えば、格納部302に格納されているロス率に基づいて、当該ロス率に対応付けられて格納部302に格納されている太陽高度及び太陽方位における発電装置100の発電量を計算するための第3発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、例えば、影係数を1-ロス率に設定して、第3発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、生成した第3発電量計算モデルを格納部302に格納する。
発電量計算モデル生成部308は、例えば、第1太陽高度及び第1太陽方位に対応する発電装置100のロス率がロス率生成部328によって生成されていない場合、ロス率生成部328によって生成された発電装置100のロス率のうち、第1太陽高度から予め定められた範囲内の太陽高度及び第1太陽方位から予め定められた範囲内の太陽方位に対応付けられて格納部302に格納されている発電装置100のロス率に基づいて、第1太陽高度及び第1太陽方位における第3発電量計算モデルを生成する。発電量計算モデル生成部308は、例えば、第1太陽高度から予め定められた範囲内の太陽高度及び第1太陽方位から予め定められた範囲内の太陽方位に対応付けられて格納部302に格納されている発電装置100のロス率が複数存在する場合、当該複数のロス率の平均を、第1太陽高度及び第1太陽方位における発電装置100の発電量を計算するための第3発電量計算モデルのロス率とする。
第5推測発電量取得部330は、第3発電量計算モデルに、第1日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第5推測発電量を取得する。第5推測発電量は、太陽電池120の設置位置の実際の天候の推測発電量である。
第6推測発電量取得部332は、第3発電量計算モデルに、第2日射量を適用することによって、発電期間毎に発電装置100によって発電されることが推測される発電量である第6推測発電量を取得する。第6推測発電量は、太陽電池120の設置位置の天候が快晴であると仮定した場合の推測発電量である。
第5発電量比較部334は、発電期間毎に発電装置100の実発電量と第6推測発電量とを比較する。第5発電量比較部334は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差と、予め定められた第3発電量閾値とを比較する。第5発電量比較部334は、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差が第3発電量閾値より小さい場合に、比較結果を第6発電量比較部336に通知する。
発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差は、太陽電池120の設置位置の実際の天候が良好であるほど小さくなる。第3発電量閾値は、例えば、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量を抽出できるように設定される。
第3発電量閾値は、例えば、第1発電量閾値と同一の閾値である。第3発電量閾値は、第1発電量閾値とは異なる閾値であってもよい。
第6発電量比較部336は、第5発電量比較部334の比較結果が通知されたことに応じて、発電装置100の実発電量と第5推測発電量とを比較する。第6発電量比較部336は、例えば、発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差が第3発電量閾値より小さい発電期間の、発電装置100の実発電量と第5推測発電量とを比較する。第6発電量比較部336は、比較結果を格納部302に格納する。
第6発電量比較部336は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差と、予め定められた第4乖離閾値とを比較する。第6発電量比較部336は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい場合、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差と、第4乖離閾値より大きい値の閾値である予め定められた第5乖離閾値とを比較してもよい。第6発電量比較部336は、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きくない場合、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差と、第4乖離閾値より小さい値の閾値である予め定められた第6乖離閾値とを比較してもよい。
第4乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第5乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第6乖離閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。
第4乖離閾値は、例えば、第1乖離閾値と同一の閾値である。第4乖離閾値は、第1乖離閾値とは異なる閾値であってもよい。第5乖離閾値は、例えば、第2乖離閾値と同一の閾値である。第5乖離閾値は、第2乖離閾値とは異なる閾値であってもよい。第6乖離閾値は、例えば、第3乖離閾値と同一の閾値である。第6乖離閾値は、第3乖離閾値とは異なる閾値であってもよい。
異常判定部338は、発電装置100の異常を判定する。異常判定部338は、例えば、予め定めされた第1単位時間毎に発電装置100の異常を判定する。第1単位時間は、例えば、発電期間である。異常判定部338は、第1単位期間より長い期間である予め定められた第2単位時間毎に発電装置100の異常を判定してもよい。第2単位時間は、例えば、1日である。
異常判定部338は、例えば、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定する。異常判定部338は、例えば、第1単位時間毎に、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定する。
例えば、異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい場合、発電装置100に異常が発生していると判定する。異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きくない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
例えば、異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第2乖離閾値より大きい場合、発電装置100に重度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きく、且つ、第2乖離閾値より大きくない場合、発電装置100に軽度の異常が発生していると判定する。
異常判定部338は、第2単位時間毎に、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定してもよい。例えば、異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい頻度が、予め定められた第1頻度閾値より高い場合、発電装置100に異常が発生していると判定する。異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい頻度が、第1頻度閾値より高くない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
例えば、異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第2乖離閾値より大きい頻度が、予め定められた第2頻度閾値より高い場合、発電装置100に重度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい頻度が、第1頻度閾値より高く、且つ、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第2乖離閾値より大きい頻度が、第2頻度閾値より高くない場合、発電装置100に軽度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第1乖離閾値より大きい頻度が、第1頻度閾値より高くなく、且つ、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第2乖離閾値より大きい頻度が、第2頻度閾値より高くない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
第1頻度閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第2頻度閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。
第2頻度閾値は、例えば、第1頻度閾値と同一の閾値である。第2頻度閾値は、第1頻度閾値とは異なる閾値であってもよい。
異常判定部338は、例えば、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第1乖離閾値を変更する。異常判定部338は、例えば、予め定められた期間の間、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第3乖離閾値より小さい場合、第1乖離閾値を小さくする。
異常判定部338は、例えば、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第2乖離閾値を変更する。異常判定部338は、例えば、予め定められた期間の間、発電装置100の実発電量と第1推測発電量との差が第3乖離閾値より小さい場合、第2乖離閾値を小さくする。
異常判定部338は、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定してもよい。異常判定部338は、例えば、第1単位時間毎に、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定する。
例えば、異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい場合、発電装置100に異常が発生していると判定する。異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きくない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
例えば、異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第5乖離閾値より大きい場合、発電装置100に重度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きく、且つ、第5乖離閾値より大きくない場合、発電装置100に軽度の異常が発生していると判定する。
異常判定部338は、第2単位時間毎に、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、発電装置100の異常を判定してもよい。例えば、異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい頻度が、予め定められた第3頻度閾値より高い場合、発電装置100に異常が発生していると判定する。異常判定部338は、例えば、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい頻度が、第3頻度閾値より高くない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
例えば、異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第5乖離閾値より大きい頻度が、予め定められた第4頻度閾値より高い場合、発電装置100に重度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい頻度が、第3頻度閾値より高く、且つ、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第5乖離閾値より大きい頻度が、第4頻度閾値より高くない場合、発電装置100に軽度の異常が発生していると判定する。異常判定部338は、第2単位時間の間に、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第4乖離閾値より大きい頻度が、第3頻度閾値より高くなく、且つ、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第5乖離閾値より大きい頻度が、第4頻度閾値より高くない場合、発電装置100に異常が発生していないと判定する。
第3頻度閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。第4頻度閾値は、発電装置100に応じて異なる値に設定されてよい。
第4頻度閾値は、例えば、第3頻度閾値と同一の閾値である。第4頻度閾値は、第3頻度閾値とは異なる閾値であってもよい。
第3頻度閾値は、例えば、第1頻度閾値と同一の閾値である。第3頻度閾値は、第1頻度閾値とは異なる閾値であってもよい。第4頻度閾値は、例えば、第2頻度閾値と同一の閾値である。第4頻度閾値は、第2頻度閾値とは異なる閾値であってもよい。
異常判定部338は、例えば、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、第4乖離閾値を変更する。異常判定部338は、例えば、予め定められた期間の間、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第6乖離閾値より小さい場合、第4乖離閾値を小さくする。
異常判定部338は、例えば、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、第5乖離閾値を変更する。異常判定部338は、例えば、予め定められた期間の間、発電装置100の実発電量と第5推測発電量との差が第6乖離閾値より小さい場合、第5乖離閾値を小さくする。
異常判定部338は、ロス率生成期間が経過しているか否かに応じて、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて発電装置100の異常を判定するか、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて発電装置100の異常を判定するかを決定してもよい。例えば、異常判定部338は、ロス率生成期間が経過していない場合、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて発電装置100の異常を判定する。異常判定部338は、ロス率生成期間が経過している場合、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて発電装置100の異常を判定する。
異常判定部338は、発電装置100が複数の同一のPCS140を有する場合、発電装置100に異常が発生していると判定したことに応じて、複数のPCS140のうちの2つのPCS140のそれぞれの実発電量に基づいて、PCS140の異常を判定してもよい。異常判定部338は、例えば、予め定められた期間における第1PCS140の実発電量と第2PCS140の実発電量との差が、予め定められた実発電量より大きい場合、第1PCS140及び第2PCS140のうち実発電量が少ない方のPCS140に異常が発生していると判定する。
発電量計算モデル補正部318は、発電装置100のPCS140に異常が発生している場合、第1発電量計算モデルを補正してもよい。発電量計算モデル補正部318は、例えば、設計係数を低く補正することによって、第1発電量計算モデルを補正する。発電量計算モデル補正部318は、例えば、パワーコンディショナ回路補正係数を低く補正することによって、第1発電量計算モデルを補正する。
異常通知部340は、発電装置100に異常が発生していると異常判定部338が判定した場合、アラートを通知する。異常通知部340は、例えば、ネットワーク20を介して、発電所サーバ150にアラートを通知する。異常通知部340は、発電管理サーバ300が備える不図示の表示装置にアラートを表示してもよい。
異常通知部340は、例えば、発電装置100に軽度の異常が発生していると異常判定部338が判定した場合、発電装置100を管理する作業員等による発電装置100の詳細調査を要請する第1アラートを通知する。発電装置100の詳細調査は、発電装置100の過去のデータを分析することを含む。発電装置100の詳細調査は、例えば、発電装置100が有する複数のPCS140の各PCS140の実発電量を分析することを含む。
異常通知部340は、例えば、発電装置100に重度の異常が発生していると異常判定部338が判定した場合、発電装置100を管理する作業員が発電装置100に駆け付けることを要請する第2アラートを通知する。第2アラートは、発電装置100を管理する作業員等による発電装置100の詳細調査をさらに要請してもよい。
本実施形態に係る発電管理サーバ300によれば、発電管理サーバ300は、発電装置100の実発電量と第2推測発電量とを比較することによって、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量を抽出できる。発電管理サーバ300は、抽出した発電装置100の実発電量と第1推測発電量とを比較し、当該比較結果に基づいて第1発電量計算モデルを補正する。実際の天候が快晴である場合における気象情報の精度は実際の天候が快晴でない場合の気象情報の精度より高いので、本実施形態に係る発電管理サーバ300は、発電量計算モデルを高精度に生成することができる。
また、本実施形態に係る発電管理サーバ300によれば、発電管理サーバ300は、発電装置100の実発電量と第4推測発電量とを比較することによって、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量を抽出できる。発電管理サーバ300は、抽出した発電装置100の実発電量と第3推測発電量とを比較し、当該比較結果に基づいて、発電装置100のロス率を生成する。発電管理サーバ300は、生成したロス率に基づいて、第3発電量計算モデルを生成する。これにより、本実施形態に係る発電管理サーバ300は、発電量計算モデルを高精度に生成することができる。
図3は、実発電量、第1推測発電量、及び第2推測発電量を示すグラフの一例を概略的に示す。図3において、12月の第1週目のうち12月1日、12月4日、及び12月7日の太陽電池120設置位置の実際の天候が快晴であるものとする。
図3で示されるように、太陽電池120設置位置の実際の天候が快晴である場合の発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差は、太陽電池120設置位置の実際の天候が快晴でない場合の発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差と比較して小さくなる。図3の場合、発電量計算モデル補正部318は、12月の第1週目のうち12月1日、12月4日、及び12月7日の第2発電量比較部316の比較結果を、第1発電量計算モデルを補正するために用いられる第2発電量比較部316の比較結果として選択する。
図4は、実発電量、及び補正前の第1発電量計算モデルを用いて推定された第1推測発電量を示すグラフの一例を概略的に示す。図5は、実発電量、及び補正後の第1発電量計算モデルを用いて推定された第1推測発電量を示すグラフの一例を概略的に示す。図4及び図5は、太陽電池120の設置位置の実際の天候が快晴である場合の実発電量、及び第1推測発電量であるものとする。図4及び図5における発電期間は、1時間である。
図4及び図5で示されるように、発電量計算モデル補正部318が第1発電量計算モデルを補正することによって、1日における発電期間毎の実発電量と第1推測発電量との差の平均が小さくなることが分かる。
図6は、太陽高度及び太陽方位に対応付けられて格納部302に格納されているロス率の表の一例を概略的に示す。ここでは、発電量計算モデル生成部308が図6に示されるロス率の表に基づいて第3発電量計算モデルを生成する一例を説明する。
発電量計算モデル生成部308は、例えば、太陽高度=20°及び太陽方位=80°における第3発電量計算モデルを生成する場合、格納部302に格納されているロス率の表から、太陽高度=20°及び太陽方位=80°に対応するロス率=0.022を取得する。発電量計算モデル生成部308は、取得したロス率=0.022を用いて、太陽高度=20°、太陽方位=80°における第3発電量計算モデルの影係数を1-ロス率=1-0.022=0.978に設定して、太陽高度=20°及び太陽方位=80°における第3発電量計算モデルを生成する。
図7は、発電装置100が有するPCS140の実発電量を示すグラフの一例を概略的に示す。図7において、発電装置100は、PCS1、PCS2、及びPCS3を有するものとする。また、図7において、PCS1、PCS2、及びPCS3は同一のPCS140であるものとする。図7における発電期間は、1時間である。
発電装置100を管理する作業員等は、異常通知部340によって通知されたアラートを確認し、PCS1、PCS2、及びPCS3の実発電量を分析する。発電装置100を管理する作業員等は、PCS3の1日における発電期間毎の実発電量の合計実発電量がPCS1の1日における発電期間毎の実発電量の合計実発電量やPCS2の1日における発電期間毎の実発電量の合計実発電量と比較して少ないと分析する。発電装置100を管理する作業員等は、分析結果に基づいて、PCS3が異常であると判定する。
図8は、発電管理サーバ300の処理の流れの一例を説明するための説明図である。図8では、ロス率生成部328が発電装置100のロス率を生成していない状態を開始状態として説明する。
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102において、第1発電量比較部314は、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量とを比較する。第1発電量比較部314は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差と、第1発電量閾値とを比較する。
S104において、第1発電量比較部314による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差が第1発電量閾値より小さい場合、S106に進む。S104において、第1発電量比較部314による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第2推測発電量との差が第1発電量閾値より小さくない場合、S110に進む。
S106において、第2発電量比較部316は、発電期間における発電装置100の実発電量と第1推測発電量とを比較する。S108において、異常判定部338は、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第1単位時間毎の発電装置100の異常判定を実行する。
S110において、第3発電量比較部324は、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量とを比較する。第3発電量比較部324は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差と、第2発電量閾値とを比較する。
S112において、第3発電量比較部324による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差が第2発電量閾値より小さい場合、S114に進む。S112において、第3発電量比較部324による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第4推測発電量との差が第2発電量閾値より小さくない場合、S118に進む。
S114において、第4発電量比較部326は、発電期間における発電装置100の実発電量と第3推測発電量とを比較する。S116において、ロス率生成部328は、第4発電量比較部326の比較結果に基づいて、発電装置100のロス率を生成する。
S118において、第2単位時間が経過している場合、S120に進む。S118において、第2単位時間が経過していない場合、S124に進む。
S120において、異常判定部338は、第2単位時間毎の発電装置100の異常判定を実行する。S122において、終了指示がある場合、処理が終了する。S122において、終了指示がない場合、S124に進む。
S124において、ロス率生成期間が経過している場合、S126に進む。S124において、ロス率生成期間が経過していない場合、S102に戻る。
S126において、第5発電量比較部334は、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量とを比較する。第5発電量比較部334は、例えば、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量の差と、第3発電量閾値とを比較する。
S128において、第5発電量比較部334による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差が第3発電量閾値より小さい場合、S130に進む。S128において、第5発電量比較部334による比較結果が、発電期間における発電装置100の実発電量と第6推測発電量との差が第3発電量閾値より小さくない場合、S110に進む。
S130において、第6発電量比較部336は、発電期間における発電装置100の実発電量と第5推測発電量とを比較する。S132において、異常判定部338は、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、第1単位時間毎の発電装置100の異常判定を実行する。その後、S110に進む。
S120において、異常判定部338は、ロス率生成期間が経過していない場合、第2発電量比較部316の比較結果に基づいて、第2単位時間毎の発電装置100の異常判定を実行する。S120において、異常判定部338は、ロス率生成期間が経過している場合、第6発電量比較部336の比較結果に基づいて、第2単位時間毎の発電装置100の異常判定を実行する。
図8に示す処理の流れにおいて、発電量計算モデル補正部318は、発電量計算モデル補正期間毎に、第1発電量計算モデルを補正してよい。
図9は、発電管理サーバ300として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。