JP7025141B2 - 蛍光検出方法、インク組成物、塗装体、及び対象物の識別方法 - Google Patents
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Description
基材上に、第1の物質を含む非蛍光塗膜を形成する非蛍光塗膜形成工程と、
前記非蛍光塗膜に第2の物質を接触させて、前記第1の物質と前記第2の物質との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、金属化学種及び配位子化合物、又は、配位子化合物及び金属化学種であり、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、前記金属化学種及び前記配位子化合物であり、
前記非蛍光塗膜形成工程は、
前記基材上に、前記複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記第1の物質を含む前記非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
を含む。
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記金属錯体色素は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる。
基材と、
金属化学種若しくは配位子化合物を含む非蛍光塗膜又は金属錯体色素を含む蛍光塗膜と、
を備え、
前記非蛍光塗膜又は前記蛍光塗膜は、前記基材上に配置され、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記金属錯体色素は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる。
第1の物質を含む非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された識別情報に第2の物質を接触させて、前記第1の物質と前記第2の物質との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する識別情報蛍光化工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、金属化学種及び配位子化合物、又は、配位子化合物及び金属化学種であり、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、前記金属化学種及び前記配位子化合物であり、
非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された前記識別情報は、
前記対象物上に、前記複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記第1の物質を含む前記非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
により形成されたものである。
<第1実施形態>
本発明に係る蛍光検出方法の第1実施形態は、
基材上に、金属化学種と配位子化合物との複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記金属化学種を含む非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
前記非蛍光塗膜に前記配位子化合物を接触させて、前記複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を前記蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。第1実施形態について、図1を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る蛍光検出方法の第1実施形態を示す縦断面図である。
本発明に係る蛍光検出方法の第2実施形態は、
基材上に、金属化学種を含む非蛍光塗膜を形成する非蛍光塗膜形成工程と、
前記非蛍光塗膜に配位子化合物を接触させて、前記金属化学種と前記配位子化合物との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。第2実施形態について、図2を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明に係る蛍光検出方法の第2実施形態を示す縦断面図である。
本発明に係る蛍光検出方法の第3実施形態は、
基材上に、配位子化合物を含む非蛍光塗膜を形成する非蛍光塗膜形成工程と、
前記非蛍光塗膜に金属化学種を接触させて、前記金属化学種と前記配位子化合物との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。第3実施形態は、非蛍光塗膜形成工程において、金属化学種の代わりに配位子化合物を用い、塗膜変換工程において、配位子化合物の代わりに金属化学種を用いた以外、第2実施形態と同様である。
本発明に係るインク組成物は、金属化学種、配位子化合物、及び金属錯体色素からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記金属錯体色素は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる。金属化学種、配位子化合物、及び金属錯体色素は、本発明に係る蛍光検出方法の説明において述べた通りである。以下、金属化学種、配位子化合物、及び金属錯体色素からなる群より選択される少なくとも1種を成分(A)ともいう。なお、上記インク組成物を構成する成分としての金属化合物及び配位子化合物は、それぞれ、遊離の金属化合物及び遊離の配位子化合物であり、金属錯体色素を構成する金属化合物及び金属錯体色素を構成する配位子化合物は含まないものとする。
2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、
1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、
2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、
ベンゾフェノン、
1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、
2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、
フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、
2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、
2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン、
2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、
ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイド、
2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、
1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)]、
エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)、
2,4-ジエチルチオキサントン、
2-イソプロピルチオキサントン、
2-クロロチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、インクの硬化性の観点から、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド、及びビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドが好ましく、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイドが特に好ましい。なお、光重合開始剤(C)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルフォニックアシッド、
2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、
2-ヒドロキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン-2-ヒドロキシ-4-ベンジロキシベンゾフェノン、
ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、
2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2―ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン、
2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
2-[2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス(α,α-(ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2N-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、
メチル-3-[3-t-ブチル-5-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物、
2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,6-ジ-t-ブチルフェニル-3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシベンゾエート、
ヘキサデシル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。光安定剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る塗装体は、
基材と、
金属化学種若しくは配位子化合物を含む非蛍光塗膜又は金属錯体色素を含む蛍光塗膜と、
を備え、
前記非蛍光塗膜又は前記蛍光塗膜は、前記基材上に配置され、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記金属錯体色素は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる。塗装体、基材、金属化学種、配位子化合物、金属錯体色素、非蛍光塗膜、及び蛍光塗膜は、本発明に係る蛍光検出方法の説明において述べた通りである。
<第1実施形態>
本発明に係る、対象物の識別方法の第1実施形態は、
対象物の識別方法であって、
前記対象物上に、金属化学種と配位子化合物との複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記金属化学種を含む非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
前記非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された識別情報に前記配位子化合物を接触させて、前記複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を前記蛍光塗膜に変換する識別情報蛍光化工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。
本発明に係る、対象物の識別方法の第2実施形態は、
対象物の識別方法であって、
金属化学種を含む非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された識別情報に配位子化合物を接触させて、前記金属化学種と前記配位子化合物との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する識別情報蛍光化工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。第2実施形態における識別情報蛍光化工程は、表現の相違を除き、第1実施形態における識別情報蛍光化工程と同様である。第2実施形態における光照射工程及び蛍光検出工程は、それぞれ、第1実施形態における光照射工程及び蛍光検出工程と同様である。第2実施形態によれば、例えば、第1実施形態において例示したのと同様の効果が奏される。
本発明に係る、対象物の識別方法の第3実施形態は、
対象物の識別方法であって、
配位子化合物を含む非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された識別情報に金属化学種を接触させて、前記金属化学種と前記配位子化合物との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する識別情報蛍光化工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である。第3実施形態は、識別情報蛍光化工程において、金属化学種と配位子化合物とを入れ換えた以外、第2実施形態と同様である。第3実施形態によれば、例えば、第1実施形態において例示したのと同様の効果が奏される。
表1又は2に示す配合処方に従い、撹拌しながら各原料を混合した。2時間の撹拌の後、完全に溶解したことを確認し、混合物をフィルターでろ過し、インク1~7を調製した。
2)アミノアクリレート(ダイセルオルネクス株式会社)
3)光重合開始剤(BASFジャパン株式会社)
4)表面調整剤(ビックケミージャパン株式会社)
5)光安定剤(BASFジャパン株式会社)
6)ポリビニルピロリドンK-30(株式会社日本触媒)
7)<エマルションの合成方法>
フラスコに水600g、ネオペレックスNo6(花王社製ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)10g、エマルゲンLS-114(花王社製高級アルコール系エーテル)5.5gを投入し撹拌しながら、上記フラスコの内温を80℃まで昇温させた。一方、スチレン252g、アクリロニトリル108g、アクリル酸40gを混合して単量体混合物を得た後、過硫酸カリウム3.5gを80℃に保った上記フラスコに投入し、上記単量体混合物を分液ロートから撹拌下3時間で上記フラスコに滴下した。その後、1時間かけて重合を完結させ、粒子径0.1μmのエマルションを合成した。
8)表面調整剤(ビックケミージャパン株式会社)
実施例1及び2
インク1及び2として示す各インク組成物を、インクジェットプリンターを用いて、表3に示す条件(基材及び印刷濃度)で平均塗布量6.0~7.0g/m2で印刷し、直後にメタルハライドランプ(800mW/cm2、200mJ/cm2)を照射し硬化させ、塗装体を得た。
インク3~7として示す各インク組成物を、インクジェットプリンターを用いて、表3に示す条件(基材及び印刷濃度)で平均塗布量6.0~7.0g/m2で印刷し、乾燥させ、塗装体を得た。
実施例1~7における紫外線照射下での塗装体の外観(初期)については、作成直後の塗装体に暗室でブラックライト(アズワン社製UVランプ、ピーク波長365nm)を照射して目視によって、下記の評価基準に基づいて評価を行った。結果を表3に示す。
+:塗装部の視認が可能。
-:塗装部の視認が不可能。
実施例1~5における塗装体に対して、ブラックライトブルーランプ(三共電気社製)を用いてピーク強度360nmの紫外線を12時間継続して照射して、金属錯体色素を退色させた。紫外線照射下での塗装体の外観(退色後)については、退色直後の塗装体に暗室で上記ブラックライトを照射して目視によって、上記と同様の評価基準に基づいて評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1~5における退色後の塗装体、及び、実施例6における非蛍光の塗装体に対して、配位子化合物溶液(4,4,4-トリフルオロ-1-フェニル-1,3-ブタンジオンのn-ブチルアルコール溶液、濃度:2質量%)を噴霧して、塗装体表面を配位子化合物溶液に対し十分に接触させた。3時間後、配位子化合物溶液を除去し、塗装体の水洗及び乾燥を行った。紫外線照射下での塗装体の外観(配位後)については、上記乾燥直後の塗装体に暗室で上記ブラックライトを照射して目視によって、上記と同様の評価基準に基づいて評価を行った。結果を表3に示す。
2 蛍光塗膜
3 エネルギー
4 非蛍光塗膜
5 配位子化合物含有液膜
6 光
7 蛍光
10 塗装体
Claims (8)
- 基材上に、第1の物質を含む非蛍光塗膜を印刷することで形成する非蛍光塗膜形成工程と、
前記非蛍光塗膜に第2の物質を接触させて、前記第1の物質と前記第2の物質との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、金属化学種及び配位子化合物、又は、配位子化合物及び金属化学種であり、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である蛍光検出方法。 - 基材上に、第1の物質を含む非蛍光塗膜を形成する非蛍光塗膜形成工程と、
前記非蛍光塗膜に第2の物質を接触させて、前記第1の物質と前記第2の物質との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する塗膜変換工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、金属化学種及び配位子化合物であり、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素であり、
前記非蛍光塗膜形成工程は、
前記基材上に、前記複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記第1の物質を含む前記非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
を含む蛍光検出方法。 - 前記金属化学種は、希土類元素イオン、イリジウムイオン、ルテニウムイオン、及びルビジウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種であり、前記金属錯体色素は、希土類元素錯体色素、イリジウム錯体色素、ルテニウム錯体色素、及びルビジウム錯体色素からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の蛍光検出方法。
- 前記配位子化合物は、β-ジケトンを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の蛍光検出方法。
- 対象物の識別方法であって、
第1の物質を含む非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された識別情報に第2の物質を接触させて、前記第1の物質と前記第2の物質との複合体を形成し、前記非蛍光塗膜を、前記複合体を含む蛍光塗膜に変換する識別情報蛍光化工程と、
前記蛍光塗膜に光の照射を行う光照射工程と、
前記光の照射により前記複合体から発せられる蛍光を検出する蛍光検出工程と、
を含み、
前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、金属化学種及び配位子化合物、又は、配位子化合物及び金属化学種であり、
前記配位子化合物は、前記金属化学種に配位し、
前記複合体は、前記金属化学種と前記金属化学種に配位する前記配位子化合物との配位化合物からなる金属錯体色素である識別方法。 - 前記第1の物質及び前記第2の物質は、それぞれ、前記金属化学種及び前記配位子化合物であり、
非蛍光塗膜の形態で前記対象物に記録された前記識別情報は、
前記対象物上に、前記複合体を含む蛍光塗膜を形成する蛍光塗膜形成工程と、
前記蛍光塗膜形成工程で形成された前記蛍光塗膜にエネルギーを与えることにより、前記蛍光塗膜中の前記複合体から前記配位子化合物を除去して、前記蛍光塗膜を、前記第1の物質を含む前記非蛍光塗膜に変換する配位子除去工程と、
により形成されたものである請求項5に記載の識別方法。 - 前記金属化学種は、希土類元素イオン、イリジウムイオン、ルテニウムイオン、及びルビジウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種であり、前記金属錯体色素は、希土類元素錯体色素、イリジウム錯体色素、ルテニウム錯体色素、及びルビジウム錯体色素からなる群より選択される少なくとも1種である請求項5又は6に記載の識別方法。
- 前記配位子化合物は、β-ジケトンを含む請求項5~7のいずれか1項に記載の識別方法。
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