JP7023107B2 - 飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤 - Google Patents

飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤 Download PDF

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Description

本発明は、飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤に関するものである。
従来、蚊、蚋、ユスリカなどの飛翔害虫に対して、ディート(N,N-ジエチル-トルアミド)を含む忌避剤を皮膚表面に塗布する方法が汎用されてきたが、ディートは通常の香料成分と比べると揮散性が幾分低いために空間的な忌避効果は期待できない。
そこで、忌避成分として揮散性の天然精油やその組成成分を利用しようとする提案がいくつかある。例えば、シトロネラ油やその主成分であるシトロネラールが蚊に対して忌避効果を示すことはよく知られており、アメリカではシトロネラ油を有効成分として含有するキャンドルが市販された。しかしながら、キャンドルの熱を利用してシトロネラールを放散させる方法はシトロネラールの揮散効率が悪く、実用的な忌避効果を奏しえない。
また、特開2002-173407号公報(特許文献1)には、シトロネラ油の外、オレンジ油、カシア油などから選ばれた天然精油を有効成分とする飛翔害虫忌避剤が記載され、更に、特開2003-201203号公報(特許文献2)には、害虫忌避成分(A)として、シトロネラールと、ターピネオール、メントール、リモネン、ゲラニオール、シトロネロール、カンフェン等から選ばれる1種又は2種以上とを含み、害虫忌避成分(A)中におけるシトロネラールの含有量が2~10質量%である害虫忌避剤揮散組成物が開示されている。これらの忌避剤は、天然産志向と安全性への配慮を謳っているものの、その忌避効果は必ずしも満足のいくものではない。
加えて、特許第4743825号公報(特許文献3)は、有用な蚊、蚋、ユスリカ忌避成分として、アリルヘキサノエート及び/又はアリルヘプタノエートを開示し、これとシトロネラール、シトロネロール、シトラール、リナロール等との混合物について述べているが、飛翔害虫忌避剤に適用するに際して最適な忌避成分の組合せ並びにそれらの配合比率にまで言及しているわけではない。
特開2002-173407号公報 特開2003-201203号公報 特許第4743825号公報
本発明は、いくつかの特定の飛翔害虫忌避成分を含有し、それらの配合比率を特定することによって、従来のものよりも顕著に優れた忌避効果を示す飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成が上記目的を達成するために優れた効果を奏することを見出したものである。
(1)飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]は0.3~5.0の範囲である飛翔害虫忌避組成物。
(2)前記炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物は、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn-アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート及びアリルフェノキシアセテートから選ばれる少なくとも1種である(1)に記載の飛翔害虫忌避組成物。
(3)更に飛翔害虫忌避成分として、リモネン、カンフェン、メンタン、ベンジルアセテート、スチラリルアセテート、リナリルアセテート、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、シトロネリルアセテート、フェネチルアセテート、ゲラニルアセテート、シンナミルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、アニシルアセテート、ベンジルベンゾエート、ジヒドロミルセノール、フェネチルアルコール、メントール、ボルネオール、ゲラニオール、オイゲノール、シトロネロール、ネロール、エチルリナロール、チモール、p-メンタン-3,8-ジオール、シトロネラール、シトラール、1,8-シネオール、及びジフェニルオキサイドから選ばれる1種又は2種以上を配合してなる(1)又は(2)に記載の飛翔害虫忌避組成物。
(4)(1)ないし(3)のいずれか1に記載の飛翔害虫忌避組成物を配合してなる飛翔害虫忌避剤。
(5)前記飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を3.0~12部、低級アルコールを2.0~10部及び適量の水を配合し全体を100部としてなり、飛翔害虫忌避効果が60日以上にわたり持続するように構成された水性リキッドタイプである(4)に記載の飛翔害虫忌避剤。
(6)前記飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を0.5~10部及び適量の水を含有する含浸液と吸水性ポリマー1.0~5.0部とを配合し全体を100部としてなり、飛翔害虫忌避効果が60日以上にわたり持続するように構成された水性ゲルビーズタイプである(4)に記載の飛翔害虫忌避剤。
本発明の飛翔害虫忌避組成物は、飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、それらの配合比率を特定することによって、従来のものよりも顕著に優れた忌避効果を示すのでその実用性は極めて高い。また、この飛翔害虫忌避組成物を配合してなる飛翔害虫忌避剤も極めて有用なものである。
本発明は、飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~8の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]を0.3~5.0の範囲に特定した飛翔害虫忌避組成物を提供することを特徴とする。
ここで前記炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物としては、例えばアリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn-アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート及びアリルフェノキシアセテート等があげられる。
上記したリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物は、飛翔害虫忌避成分として既に公知であるが、3種類の忌避成分を特定の配合比率で組合わせた時に顕著な相乗効果を示すことは知られていなかった。しかるに、本発明者らは、これら3種類の忌避成分を含む数多の飛翔害虫忌避成分群から任意の組合わせを抽出し、それらの配合比率を鋭意検討するとともに生物試験を繰り返し行った結果、本発明の組成物が顕著な飛翔害虫忌避効果を奏することを知見するに至ったものである。
即ち、本発明では、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]を0.3~5.0の範囲に特定する必要があり、この範囲を外れると3種類の忌避成分を組合わせたとしても十分な飛翔害虫忌避効果が得られない。
本発明の飛翔害虫忌避組成物は、他の飛翔害虫忌避成分を更に配合して、飛翔害虫忌避効果の向上を図ったり、芳香性を付与することもできる。
かかる飛翔害虫忌避成分としては、例えばリモネン、カンフェン、メンタン、α-ピネン、β-ピネン、ベンジルアセテート、スチラリルアセテート、リナリルアセテート、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、シトロネリルアセテート、フェネチルアセテート、ゲラニルアセテート、シンナミルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、アニシルアセテート、ベンジルベンゾエート、ベンジルサクシネート、ジヒドロミルセノール、フェネチルアルコール、メントール、ボルネオール、ゲラニオール、オイゲノール、シトロネロール、ネロール、エチルリナロール、シンナミックアルコール、ファルネソール、チモール、p-メンタン-3,8-ジオール、シトロネラール、シトラール、1,8-シネオール、及びジフェニルオキサイドがあげられるが、これらに限定されない。
加えて、上記成分を含む種々の精油類、例えば、シトロネラ油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、ヒバ油、ラベンダー油、オレンジ油、グレープフルーツ油、シダーウッド油、ゼラニウム油、タイムホワイト油、ハッカ油等を適宜添加することもできる。
更には、ジプロピレングリコールやトリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール及び/又はグリコールエーテル類を、前記飛翔害虫忌避成分の揮散後の忌避効果持続成分として必要に応じ添加しても構わない。
本発明の飛翔害虫忌避組成物には、本発明の効果に支障を来たさない限りにおいて他の機能性成分を配合してもよく、例えば、殺虫成分、消臭成分、除菌・抗菌成分等があげられる。殺虫成分としては、常温揮散性ピレスロイド系のエムペントリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン等があげられるが、本発明の趣旨に照らし、配合する場合は極力微量に留めるのが好ましい。消臭成分としては、イネ科、ツバキ科、イチョウ科、モクセイ科、クワ科、ミカン科、キントラノオ科、カキノキ科等の中から選ばれる植物抽出物が代表的である。また、「緑の香り」と呼ばれる青葉アルコールや青葉アルデヒド等を添加してリラックス効果を付与することもできる。これらの機能性成分は、単独で使用してもよいし、任意に組合わせて使用してもよい。
本発明の飛翔害虫忌避組成物(飛翔害虫忌避成分と他の機能性成分を含む構成)は、これのみで使用に供しても構わないが、通常各種の成分を加え、使用場面のニーズに合わせてリキッド状、ゲル状、固形状、シート状など種々の形態の飛翔害虫忌避剤に調製される。なかでも、水性リキッドタイプや水性ゲルビーズタイプは、飛翔害虫忌避効果がより的確に発揮されるので好ましい形態である。
例えば、水性リキッドタイプの忌避剤の場合、界面活性剤、有機溶剤及び水などを配合して製するが、飛翔害虫忌避組成物の配合比率は忌避剤全体量を100部として1.0~7.0部程度に設定するのが好ましい。1.0部未満であると忌避効果が十分でなく、一方、7.0部を超えると匂いが強くなりすぎるので実用的でない。
また、水性ゲルビーズタイプは、飛翔害虫忌避組成物の外、界面活性剤、水及び吸水ポリマー等から構成され、飛翔害虫忌避組成物の配合比率は水性リキッドタイプと同様、忌避剤全体量を100部として1.0~7.0部程度が適当である。
一方、固形状、シート状などの形態の飛翔害虫忌避剤は、本発明の飛翔害虫忌避組成物に界面活性剤、有機溶剤等の補助成分を適宜配合して含浸液を調製後、これを各種担体に含浸させて製することができる。このような担体としては、パルプ、リンター、レーヨン等のセルロース製担体、ケイ酸塩、シリカ、ゼオライト等の無機多孔質担体、トリオキサン、アダマンタン等の昇華性担体、シリコーンゴムやシリコーン樹脂、熱可塑性エラストマー等の樹脂担体があげられる。
本発明で用いる界面活性剤としては、飛翔害虫忌避組成物の安定性と放散性等の点から高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤や非イオン系界面活性剤が好ましい。高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤としては、例えばラウリルアミンオキサイド、ステアリルアミンオキサイド、ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド等があげられ、一方、非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル)、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等を例示できる。
界面活性剤の配合量は、飛翔害虫忌避組成物に対して0.5~4倍程度が適当である。
また、有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノールのような低級アルコール、プロピレングリコールのようなグリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル系水溶性有機溶剤、ノルマルパラフィン及びイソパラフィン等の炭化水素系溶剤等が適宜用いられる。
ゲル状の飛翔害虫忌避剤は、上記した水性ビーズタイプに限らず油性タイプであってもよく、種々のゲル化剤、例えば、吸水性ポリマー(アクリル酸系、マレイン酸系、ポリアルキレンオキサイド架橋物等)、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、ゼラチン、オクチル酸アルミニウム、12-ヒドロキシステアリン酸等が適宜用いられる。
なお、上記した各種補助成分に加え、BHT等の安定化剤、イソチアゾリン系等の防腐剤、ビトレックス等の苦味剤、pH調整剤、分散剤、着色剤などを適宜配合してもよいことはもちろんである。
次に、本発明の飛翔害虫忌避剤の好ましい形態である水性リキッドタイプと水性ゲルビーズタイプについて詳述する。
水性リキッドタイプは、飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を3.0~12部、低級アルコールを2.0~10部及び適量の水を配合し全体を100部として調製される。得られた水性処方液は、吸液芯を介して吸液素材の蒸発部に導き飛翔害虫忌避成分を空間に放散させる方式、いわゆる置き型方式や、スプレー方式、あるいは噴射剤(液化石油ガスやジメチルエーテル等)の充填を伴ってエアゾール方式の忌避剤に好適に適用される。
ここで、界面活性剤の配合量が3.0部未満であると飛翔害虫忌避成分の可溶化が劣り、12部を越えると飛翔害虫忌避成分の放散性に影響を及ぼす恐れがある。
一方、低級アルコールの配合量が2.0部未満の場合、特に高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤との相溶性が劣り、一方10部を超えると火気に対する危険性が増大し、消防法上の非危険物に該当しない場合が生ずる。
置き型方式の忌避剤においては、上記水性処方液が吸液芯を有する容器本体に充填される。ここで容器本体は、その材質や構造に特に制限はなく、例えばプラスチック、ガラス、陶器製などがあげられる。内部の液量を視認できる透明ないし半透明のプラスチックあるいはガラス容器が好ましく、表面をダイアカットやボヘミアンカット状に加工してもよい。通常、容器本体の容量としては100ないし400mL程度のものが実用的である。そして、容器本体の底部は、液剤が残りなく吸い上げられるように、後記する吸液芯の当接部を幾分凹状に構成するのがよい。
この容器本体上部の開口部には吸液芯を保持する中栓が冠着される。中栓はプラスチック製が好ましく、また、開口部冠着位置から下方に向けて筒状に形成し吸液芯を挿入するようにすれば、吸液芯を確実に保持できるのでより好適である。
吸液芯は、水性処方液に対して安定でかつ毛細管現象を介してこれを吸液するものであり、具体的な材質として例えばナイロン、ポリエステルなどのプラスチック繊維、天然繊維、木材などがあげられる。このうちプラスチック繊維又は天然繊維製フェルト吸液芯が使いやすく、外径3~10mm程度の棒状もしくは撚芯状に形成して使用に供される。
通常、吸い上げた水性処方液を放散させる蒸発部が吸液芯の上部に設けられる。蒸発部の構造はフェルトもしくはシート状であり、またその材質としては吸液芯の場合と同様、例えばナイロン、ポリエステルなどのプラスチック繊維、天然繊維、木材などを使用できる。このうちプラスチック繊維又は天然繊維製のフェルトもしくはシート状のものが好ましく、厚み2~15mmで、表面積が10~60cm2の略円形もしくは長方状に成型し、これを吸液芯の頂面に当接するように配設すれば、吸い上げられた水性処方液は吸液芯から蒸発部に移行し、ここから徐々に空中に放散する。蒸発部の表面積が10cm2未満であると蒸発量が低くなる傾向があるし、一方60cm2を超えると蒸発量過多となって持続性に問題を生じる場合がある。通常、水性処方液の1日あたりの空中への蒸発量を1~6mLとし、有効持続時間は60~200日程度に調整される。
また、蒸発部支持体を付設したり、蒸発部に指などが触れないように蒸発部をカバーするメッシュ状の蓋部材を備えるのが一般的である。
更に、インテリア性を付与するために、蒸発部支持体を介して布又はプラスチック製の造花を装填してもよい。
一方、水性ゲルビーズタイプの忌避剤を製するにあたっては、飛翔害虫忌避組成物、界面活性剤及び水を含有する含浸液を調製し、これを吸水性ポリマーに配合するのが一般的である。ここで、各配合成分の比率としては、例えば、飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を0.5~10部及び適量の水を含む含浸液となし、これに配合する吸水性ポリマーは1.0~5.0部程度とするのが好ましい。
なお、界面活性剤の配合量は、飛翔害虫忌避組成物に対して0.5~4倍程度に設定するのが好ましいが、アニオン系界面活性剤は吸水性ポリマーの吸水力を低下させる恐れがあるので留意を要する。
本発明では、吸水性ポリマーとしてアクリル酸系吸水性ポリマーが好適に使用される。アクリル酸系吸水性ポリマーは、吸水性に優れ、自重の100倍以上の水を吸水する性質を有する。粒径約2mm程度のものであれば吸水後ほぼ透明で粒径約10mm程度のビーズにまで膨張するので使用に適している。アクリル酸系吸水性ポリマーとしては、アクリル酸/アクリル酸塩共重合体(アクリル酸/アクリル酸ナトリウム塩共重合体やアクリル酸/アクリル酸カリウム塩共重合体等)やアクリルアミド/アクリル酸又はその塩の共重合体があげられる。ゲル安定性の点で前者が好ましく、当該吸水性ポリマーの配合量は、含浸液に対して0.01~0.1倍程度で十分である。
飛翔害虫忌避剤が固形状やシート状等の場合も常法に従って調製することができ、使用目的や使用場面に適した形態(ファン式虫よけ器具用の忌避剤含浸シート、シリコーンゴム製の虫よけリング、不織布製の虫よけシール等)に適用して飛翔害虫忌避成分を効率よく空間に放散させることができる。
こうして得られた本発明の飛翔害虫忌避剤は、リビングや和室、玄関などの室内、倉庫、飲食店、キャンプなどで、アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカなどの蚊類、蚋、ユスリカ類、ハエ類、チョウバエ類、イガ類などの飛翔害虫に対して実用的な忌避効果を奏するものである。そして、本発明の飛翔害虫忌避剤によれば、およそ60日ないし200日間の長期間にわたり、実用的な忌避効果と同時に芳香感を満喫することができるのでその実用性は極めて高い。
次に具体的な実施例に基づき、本発明の飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤について更に詳細に説明する。
飛翔害虫忌避成分として、(a)リナロールを18質量%とテルピネオールを22質量%、(b)アリルヘキサノエートを7.0質量%とアリルヘプタノエートを13質量%、及びその他の飛翔害虫忌避成分(アニシルアセテート、1,8-シネオール、ボルネオール等)を40質量%含有する本発明の飛翔害虫忌避組成物を調製した。この組成物における[(a)/(b)]比率は2.0であった。
この飛翔害虫忌避組成物2.0部に、ラウリルアミンオキサイドを1.2部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を1.4部、ポリオキシエチレンラウリルエーテルを3.5部、エタノールを7.0部、消臭剤としての緑茶抽出成分を1.0部、クエン酸を0.02部、及び適量の精製水を配合し全体を100部として本発明で用いる水性処方液を調製した。なお、この水性処方液は、消防法上の非危険物に該当した。
当該水性処方液400gを透明ポリエステル容器本体に充填し、その上部開口部に、外径9mmで棒状のフェルト製吸液芯を挿通した中栓を冠着させた。蒸発部支持体に設置された、厚さ10mm、表面積42cmの長方状のフェルト製蒸発部を、吸液芯の頂面に当接させて取り付け、置き型の本発明飛翔害虫忌避剤[本発明1]を作製した。
この忌避剤をリビングルームのサイドボード上に置いて使用したところ、約6ケ月間にわたり芳香感を満喫できるとともに、蚊等の飛翔害虫に悩まされることはなかった。
実施例1に準じて、表1に示す各種飛翔害虫忌避組成物を調製した(必要に応じ、溶剤としてのプロピレングリコールを配合した)。次に、実施例1と同様の手順に基づき、この忌避組成物1.0部に、界面活性剤、エタノール及び水等を配合して水性処方液となした。ここで、忌避組成物の配合比率を2.0部から1.0部に変更したのは、忌避効力試験において各種供試飛翔害虫忌避剤の忌避効力差が明確になるように意図したためである。水性処方液400gを実施例1と同仕様の容器本体に充填し、得られた置き型の飛翔害虫忌避剤[本発明2~6、及び比較例1~8]につき下記の忌避効力試験を実施した。結果を合わせて表1に示す。
[忌避効力試験]
密閉した6畳の部屋の中央に、金網で固定したマウス(吸血源)と供試飛翔害虫忌避剤を設置した。アカイエカ雌成虫50匹を放ち、3時間後に供試虫を回収して吸血虫数を数え、吸血率を求めた(処理区)。同時に同じ広さの部屋で飛翔害虫忌避剤を設置せずに同様の試験を行い(コントロール区)、その吸血率から次式に従って忌避率(吸血阻止率)を算出した。試験は繰り返し3回実施した。
忌避率(%)=[コントロール区の吸血率-処理区の吸血率]/コントロール区の吸血率
×100
Figure 0007023107000001

試験の結果、本発明の飛翔害虫忌避剤[本発明2~6]、即ち、飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]が0.3~5.0の範囲である飛翔害虫忌避組成物を配合した水性リキッドタイプの飛翔害虫忌避剤は、飛翔害虫に対して顕著に優れた忌避効果を示し、またいずれも火気に対する危険性が低く使用性の面でも優れたものであった。
これに対し、比較例1ないし比較例8に示すように、リナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物のいずれかを含有しないか、もしくは3種類の忌避成分を含有しても配合比率[(a)/(b)]が0.3~5.0の範囲から外れる場合は、忌避効果が低かった。
例えば、本発明2は比較例1と比較例6を合体したものと言えるが、本発明2の忌避率100%は、比較例1の忌避率53%と比較例6の忌避率21%の相加的効力74%をはるかに凌いだ。同様な評価は、本発明2と[比較例2+比較例7]、及び本発明2と[比較例3+比較例8]を較べた場合についても認められた。従って、本発明の飛翔害虫忌避剤が最適な忌避成分の組合せ並びにそれらの配合比率に基づく相乗効果に立脚していることは明らかである。
飛翔害虫忌避成分として、(a)リナロールを18質量%とテルピネオールを25質量%、(b)アリルオクタノエートを13質量%とアリルイソブチルオキシアセテートを9.5質量%、その他の飛翔害虫忌避成分(シンナミックアルコール、β-ピネン等)を18.9質量%、及び溶剤としてのプロピレングリコールを15.6質量%含有する本発明の飛翔害虫忌避組成物を調製した。この組成物における[(a)/(b)]比率は1.9であった。
この飛翔害虫忌避組成物2.0部に、ラウリルアミンオキサイドを1.6部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を1.0部、エタノールを4.0部、消臭剤としての緑茶抽出成分を0.1部、安定化剤としてのBHTを0.2部、微量のイソチアゾリン系防腐剤、微量の苦味剤、及び適量の水を配合し全体を100部として本発明で用いる含浸液を調製した。
上面に総面積24cm2の開口部を有し、容量が500mLの円筒状のプラスチック容器(φ:8cm、高さ:10cm)に、吸水性ポリマーとして、粒径が約2mmのアクリル酸/アクリル酸ナトリウム塩共重合体12gを入れた。これに上記含浸液388gを注ぎ込んだところ、吸水性ポリマーが膨張し、粒径が約10mmの本発明の水性ゲルビーズタイプの飛翔害虫忌避剤[本発明7]を得た。
この忌避剤を玄関の棚上に置いて使用したところ、約200日間にわたり、蚊やコバエ等の飛翔害虫に煩わされることがなく、実用的な忌避効果が確認された。この水性ゲルビーズは時間の経過とともに徐々に縮小したが、変質や離液を伴うことがなくゲル安定性に優れ、使用の終点も明確に視認できた。また、玄関の周囲空間には初期香調のままの芳香が漂い、快適な爽やかさを周囲に提供することができ、極めて実用性の高いものであった。
実施例3における飛翔害虫忌避組成物を表2に示すように調製して、各種の水性ゲルビーズタイプの飛翔害虫忌避剤を作製した(実施例2の場合と同様、飛翔害虫忌避組成物の配合比率を2.0部から1.0部に変更した)。実施例2と同様の忌避効力試験を実施し、供試忌避剤の忌避効果を評価した。結果を合わせて表2に示す。
Figure 0007023107000002
試験の結果、本発明の飛翔害虫忌避剤[本発明8~12]、即ち、飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]が0.3~5.0の範囲である飛翔害虫忌避組成物を配合した水性ゲルビーズタイプの飛翔害虫忌避剤は、飛翔害虫に対して顕著に優れた忌避効果を示し、またいずれも火気に対する危険性が低く使用性の面でも優れたものであった。
これに対し、比較例9ないし比較例16に示すように、リナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物のいずれかを含有しないか、もしくは3種類の忌避成分を含有しても配合比率[(a)/(b)]が0.3~5.0の範囲から外れる場合は、忌避効果が低かった。
例えば、本発明8は比較例9と比較例14を合体したものと言えるが、本発明8の忌避率98%は、比較例9の忌避率56%と比較例14の忌避率20%の相加的効力76%をはるかに凌いだ。同様な評価は、本発明8と[比較例10+比較例15]、及び本発明8と[比較例11+比較例16]を較べた場合についても認められた。従って、水性リキッドタイプの飛翔害虫忌避剤と同様、水性ゲルビーズタイプの本発明品においても、最適な忌避成分の組合わせ並びにそれらの配合比率に基づく相乗効果に立脚していることは明らかである。
本発明の飛翔害虫忌避組成物、及びこれを配合した飛翔害虫忌避剤は、飛翔害虫用だけでなく広範な害虫忌避を目的として利用することが可能である。

Claims (4)

  1. 飛翔害虫忌避成分として、少なくともリナロール、テルピネオール及び炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物を含有し、かつ、(a)リナロールとテルピネオールの合計量の(b)炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物に対する配合比率[(a)/(b)]は0.3~5.0の範囲である飛翔害虫忌避組成物を配合してなる飛翔害虫忌避剤であって、
    前記炭素数が5~10の脂肪酸のアリルエステル化合物は、アリルヘキサノエート、及びアリルヘプタノエートを含む2種以上、又はアリルヘキサノエート、アリルオクタノエート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、及びアリルフェノキシアセテートから選ばれる1種又は2種以上である飛翔害虫忌避剤(但し、シリコーンゴムを含有する飛翔害虫忌避剤を除く)。
  2. 更に飛翔害虫忌避成分として、リモネン、カンフェン、メンタン、ベンジルアセテート、スチラリルアセテート、リナリルアセテート、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、シトロネリルアセテート、フェネチルアセテート、ゲラニルアセテート、シンナミルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、アニシルアセテート、ベンジルベンゾエート、ジヒドロミルセノール、フェネチルアルコール、メントール、ボルネオール、ゲラニオール、オイゲノール、シトロネロール、ネロール、エチルリナロール、チモール、p-メンタン-3,8-ジオール、シトロネラール、シトラール、1,8-シネオール、及びジフェニルオキサイドから選ばれる1種又は2種以上を配合してなる請求項1に記載の飛翔害虫忌避剤。
  3. 前記飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を3.0~12部、低級アルコールを2.0~10部及び適量の水を配合し全体を100部としてなり、飛翔害虫忌避効果が60日以上にわたり持続するように構成された水性リキッドタイプである請求項1又は2に記載の飛翔害虫忌避剤。
  4. 前記飛翔害虫忌避組成物を1.0~7.0部、界面活性剤を0.5~10部及び適量の水を含有する含浸液と吸水性ポリマー1.0~5.0部とを配合し全体を100部としてなり、飛翔害虫忌避効果が60日以上にわたり持続するように構成された水性ゲルビーズタイプである請求項1又は2に記載の飛翔害虫忌避剤。
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