JP7021985B2 - 鉄骨工事における仮ボルト不要接合装置及び接合工法 - Google Patents

鉄骨工事における仮ボルト不要接合装置及び接合工法 Download PDF

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本発明は、鉄骨工事において、鉄骨柱と梁鉄骨との接合連結時に仮止めボルトを不要とする接合装置及び該接合装置を使用した柱梁接合工法に関するものである。
この種の鉄骨工事における梁接合工事において、同一出願人に係る鳶工などの省力化が達成できる梁接合治具と、該治具を使用した自動施工化方法が公知になっている。この公知技術の治具については、揚重装置に吊持された鉄骨梁材を、接続用相手方の梁材と係合する所定の接続位置に搬入して接続する際に使用される梁接合治具であって、前記吊持された鉄骨梁材の接続側の端部に、スプライスプレートをその一部を接続方向へ突設させて固着するとともに、前記突設したスプライスプレートの一部に、接続相手方の梁材の接続用の孔に挿入されて当該接続相手方の梁材への落とし込み時におけるガイドとなる位置決め手段が設けられていること、を特徴とする鉄骨工事自動施工化用の梁接合治具、である(特許文献1)。
また、上記治具を使用した自動施工化方法については、梁接合治具を揚重装置に吊持された鉄骨梁材と接続用相手方の梁材とに備え、前記揚重装置で搬入された前記鉄骨梁材に設けられた反射プリズムにより、同階層における建て入れ調整済みの鉄骨柱の頂部近傍に設けられたトータルステーションで前記反射プリズムの位置を計測しながら、該トータルステーションに接続された制御装置で前記揚重装置の揚重を制御し、前記吊持された鉄骨梁材を前記鉄骨工事自動施工化用の梁接合治具により自動で位置調整して前記接続用相手方の梁材に接合させること、を特徴とする鉄骨梁材の建て入れ自動施工化方法、である。
上記鉄骨工事自動施工化用の梁接合治具と、鉄骨梁材の建て入れ自動施工化方法とによれば、揚重装置に吊り上げられた鉄骨梁材が、接続相手方の梁材に自動的に位置調整されて接合される。よって、従来の鉄骨梁建て方作業や仮ボルト入れの高所作業等をする鳶工が不要となり、省力化されるとともに、工期が短縮されて鉄骨作業の作業効率が向上すると言う優れた効果を奏するものである、というものである。
特開2016-121494号の公開公報
前記公知技術1の発明においては、建て入れ調整済みの鉄骨柱の頂部に設けられたトータルステーションで、吊持された鉄骨梁材の接続側の端部に設けた反射プリズムの位置を計測し、制御装置で揚重装置の揚重を制御して、位置決め手段(スプライスプレート)のガイドピンを孔に落とし込むというものであるが、反射プリズムの位置を計測して高さと角度等を演算するためと、その演算に基づき揚重装置を制御するための制御装置、即ち、コンピュータが必要であり、特に、梁が取り付けられる鉄骨柱又はその近傍の柱の頂部にトータルステーションを設ける必要があるため、トータルステーションをその都度、取り外して付け変えなければならず、そのための鳶工が必要であるとともに、高価なコンピュータも必要であることから、実質的にコスト高になるという課題を有している。
本発明は、前記課題を解決するために、簡単な構成及び操作で、予定した位置に確実に梁鉄骨を設置し、仮ボルト不要で安定した状態で梁鉄骨を設置できる接合装置及び該接合装置を使用した接合工法を提供することを目的とするものである。
本発明は前述の課題を解決する具体的手段として、第1の発明は、鉄骨柱と梁鉄骨との接合連結に使用される接合装置であって、該接合装置は、長方形のベースプレートの下面側中央部に先細に形成した所要長さの接合ピンを垂下状態に一体的に設け、前記接合装置は接合ピンの外れ止め機構を有しており、前記ベースプレートは梁鉄骨に取り付けるための取付ボルトが装着できる孔を有していることを特徴とする仮ボルト不要接合装置を提供するものである。
上記第1の発明において、前記外れ止め機構は、前記ベースプレートの上面中央部に設けられ、互いに対をなす支持突起に軸部を介して鉤状部に形成された外れ防止部材の鉤状部が前記接合ピン側に付勢されて回動可能に取り付けられていること;前記接合ピンの長さは、梁およびスプライスプレートの厚さの合計の約2倍であり、前記外れ防止部材の鉤状部の位置は、前記接合ピンの約1/2の高さ位置であること;前記外れ止め機構は、垂直にセットされ、外れ止め機構が機能した際には、LEDライトが点灯し、目視で確認できる機能を有していること;及び、前記ベースプレートは、接合ピンを中心として長手方向に左右対称に形成され、鉄骨梁の左右どちらにも使用可能であること;を付加的要件として含むものである。
本発明に係る第2の発明は、前記第1の発明に係る仮ボルト不要接合装置を使用して鉄骨柱と梁鉄骨とを仮固定する方法であって、梁鉄骨の上面端部に予めスプライスプレートを所要長さ突出させて取り付け、該スプライスプレートの突出部の少なくとも一方の側面に前記仮ボルト不要接合装置の接合ピンと外れ防止部材が位置するように配設して取付ボルトにより、スプライスプレートも一緒に梁鉄骨に取り付けられ、梁鉄骨は、所要のクレーンで吊り上げられて設置されるべき位置に移送され、該位置において、梁鉄骨を降ろし、外れ防止部材と協働して接合ピンが鉄骨柱のブラケットのボルト孔に挿入されると共に外れ防止部材の鉤状部が鉄骨柱側のブラケットの上部フランジの下部に入り込んで仮固定されることを特徴とする鉄骨柱と梁鉄骨との仮固定方法を提供するものである。
本発明に係る仮ボルト不要接合装置および該接合装置を使用した鉄骨柱と梁鉄骨との仮固定方法によれば、面倒な作業を必要とする仮ボルトを使用しなくても、接合ピンがブラケットのボルト孔に装着され、外れ止部材の鉤状部ブラケットの上部フランジの下側に位置する状態になり、仮に、この状態で巨大地震により、大きな上下動の振動を受けても、または強風に煽られても、鉤状部の存在により、接合ピンがボルト孔から抜け出すことはないため、その後水平方向の大きな揺れを受けても、接合ピンと外れ防止部材とによって設置された梁鉄骨は脱落することなく設置位置に安定して留まっており、安全性と作業性が良好であると共に、コスト削減につながる等の種々の優れた効果を奏するのである。
本発明の実施の形態に係る仮ボルト不要接合装置を示した斜視図である。 同仮ボルト不要接合装置を梁鉄骨に取り付けた一例の使用例を示した斜視図である。 同仮ボルト不要接合装置の使用例における梁鉄骨と柱鉄骨のブラケットと接合構造を説明するための下側から見た斜視図である。 同使用例において、梁鉄骨の移送方向で柱鉄骨のブラケットとの位置合わせで、少し行き過ぎた状態を示すブラケット側から見た略示的に示した端面図である。 同使用例において、梁鉄骨の移送で柱鉄骨のブラケットの位置より少し行き過ぎた状態で、外れ防止部材の位置合わせ機能を略示的に示した端面図である。 同使用例において、外れ防止部材の位置合わせにより梁鉄骨とブラケットとの端部が一致して接合ピンブラケット側のボルト孔に装着した状態を略示的に示した端面図である。 同仮ボルト不要接合装置の使用例における梁鉄骨と柱鉄骨のブラケットと他の接合構造を説明するための斜視図である。 同仮ボルト不要接合装置における接合ピンの外れ止機能を有する他の例を示す図であり、図8(a)はブラケットのボルト孔に接合ピンが挿入された直後の状態を示し、図8(b)は外れ止のストッパー片が自動的に突出(開)した状態を示す説明図である。
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳しく説明する。
図1は、第1の発明に係る好ましい実施の形態、即ち、仮ボルト不要接合装置1を示すものであり、該接合装置1は長方形で両端部が円弧状に加工されたベースプレート2の下面側に、先端の周囲を所要範囲にわたってガイド部となるテーパー面に形成されて先細3aに形成した所要長さの接合ピン3を垂下状態に一体的に設け、上面側に設けた対をなす支持突起4に軸部5を介して回動可能に取り付けた外れ止部材6を取り付け、該外れ止部材6は、板状部材を鉤状部6aに形成し、該鉤状部6aの下方側を円弧状側面6bに形成すると共に、該鉤状部6aの位置は接合ピン3の略中央部であって、鉤状部6aが常に接合ピン3側、つまり、閉まる方向に位置付けされており、該外れ止部材6の先端が、後述する鉄骨柱のブラケットに当接すると自動的に外側にひらくようになっている。そして、ベースプレート2の両端部側には、架設しようとする鉄骨梁に取り付けるための取付ボルトが装着できる孔7が設けられており、該孔7の一方に予め取付ボルト8が、好ましくは、下方から上方に向けて装着され、締付けナット9が上方から螺着されて保持されている。
このような構成を有する仮ボルト不要接合装置1は、図2、3に示したように、架設しようとする梁鉄骨10の端部に取り付けて使用される。この場合に、鉄骨柱11に取り付けられているブラケット12と接合連結させるために、梁鉄骨10の端部には、予めスプライスプレート13が所要長さ突出させて取り付けてあり、該スプライスプレート13の突出部(梁鉄骨の端部から外れた)の両側の端部でも良いが、少なくとも一方の側面に、1個の仮ボルト不要接合装置1の接合ピン3と外れ止部材6が位置するように取り付けられ、取付ボルト8はスプライスプレート13のボルト孔14aを介して梁鉄骨10の連結用ボルト孔14に挿着し、ナット9をしっかり締めて梁鉄骨10に固定されている。このように取り付けられた仮ボルト不要接合装置1の先細3aに形成された接合ピン3の全体の長さは、梁板およびスプライスプレート13の厚さの合計の約2倍であり、つまり、先端3aが梁鉄骨10の高さの約半分(略1/2)の位置に達する長さである。なお、スプライスプレート13には、前記連結用ボルト孔14に対応させた複数のボルト孔14aが形成されており、梁鉄骨10側においては、予め複数の連結ボルト15でスプライスプレート13が固定されている。ブラケット12側にもボルト孔14aに対応する複数のボルト孔16が設けられている。
このように仮ボルト不要接合装置1が取り付けられた、大梁骨材10は、所要のクレーン(揚重装置)で吊り上げられて設置(架設)されるべき位置、つまり、鉄骨柱11間に移送(搬送)され、該鉄骨柱11間において方向を合わせてゆっくりと垂下させるが、鉄骨柱11のブラケット12と方向性と位置が完全に一致しないと、連結状態にはならないのである。
そこで、図4、5に基づき、仮ボルト不要接合装置1の作用について説明する。該接合装置1は、一例として少なくとも、梁鉄骨10の移送方向(矢印a)に対して後方となる一方の側のフランジ部に取り付けられ、図示の位置は、梁鉄骨10が僅かに行き過ぎた状態を示すものであるが、これを人為的に位置を直すか、または、この状態で梁鉄骨10をゆっくりと降ろす(下げる)と、外れ止部材6の下方側の円弧状側面6bに鉄骨柱11側のブラケット12のフランジ部が当接することになり、当接の初期段階では外れ止部材6が外側方向に少し開くが、円弧状側面6bの作用によって、僅かに行き過ぎた梁鉄骨10がゆっくりと戻す方向に作用(協働)されながら、梁鉄骨10が降ろされるので、接合ピン3の先細3aの先端部分がブラケット12側のボルト孔16に僅かに入り込みさえすれば、後は先細3aのテーパー面によってガイドされるので梁鉄骨10を降ろすだけで、図6に示したように、ブラケット12と梁鉄骨10との端部同士が突合せ状態で、スプライスプレート13の下面に当接状態に直線状に設置され、所要のクレーン(揚重装置)から外される。
このように設置されることにより、面倒な作業を必要とする仮ボルトを使用しなくても、接合ピン3がブラケット12のボルト孔16に装着され、外れ止部材6の鉤状部6aがブラケット12の上部フランジの下側に位置する状態になり、仮に、この状態で巨大地震により、大きな上下動の振動を受けても、または強風に煽られても、鉤状部6aの存在により、接合ピン3がボルト孔16から抜け出すことはないため、その後水平方向の大きな揺れを受けても、接合ピン3と外れ防止部材6とによって設置された梁鉄骨10は脱落することなく設置位置に留まっているのである。
その後、スプライスプレート13の各ボルト孔14aとブラケット12の対応する各ボルト孔16とに所要の連結ボルト15を装着して連結後に、接合装置1における取付ボルト8を取り外し、外れ防止部材6を外側に開きながら全体を持ち上げることにより、接合ピン3をボルト孔14a、14、16から抜き取り、接合装置1を完全に取り外すことができる。そして、取り外した後の各ボルト孔にそれぞれ前記同様に連結ボルト15を挿着して締め付けると共に、従来から行っているように、人為的な手作業で、梁鉄骨10とブラケット12との繋ぎ部分のH鋼の下側のフランジ部分及び縦鋼の部分にも両側からスプライスプレートを配設して、それぞれボルト孔に連結ボルトを取り付けて、梁鉄骨10が鉄骨柱11間に安全且つ強固に取り付けることができるのである。前記の連結構造(方法を含む)は、あくまでも一実施例であって、他の実施例に係る連結構造(方法)については、以下に説明する。
即ち、他の実施例は図7に示したように、鉄骨柱11と梁鉄骨10との接合連結をさらに強固にするための例として、上面のスプライスプレート13だけでなく、下面のスプライスプレート17、18を付加して接合連結するものである。
この場合に、前記図2で説明したようにスプライスプレートは梁鉄骨10に取り付けられるが、この実施例では、上面のスプライスプレート13も下面側のスプライスプレート17、18も仮の状態で梁鉄骨10に取り付けておき、仮ボルト不要接合装置1については前記と同様に、取付ボルト8とナット9により上面のスプライスプレート13も一緒に安定した状態で取り付けられる。なお、必要があれば、外れ止部材6の側面には、前記図5で説明したように、外れ止部材6がブラケット12で一旦開いて閉じた(垂直になった)時に点灯するLEDライト20を設け、該LEDライト20の点灯により、地上からでも梁骨材10が接続状態に位置して適正に仮止めされたことを目視で確認でき、クレーンの玉掛を外すことができる。
そして、下面側のスプライスプレート17、18については、図示したように、上面のスプライスプレート13の長さと同じで約半巾の細長い長方形に形成され、長さ方向に沿ってボルト孔14、14a、16と同じ間隔で複数のボルト孔19が形成されている。さらに、下面側の両スプライスプレート17、18は、鉄骨柱11のブラケット12との位置合わせの際に、梁鉄骨10を下降させながら位置合わせを行うため、仮に、上面のスプライスプレート13との間に所要の隙間を設けて取り付けても、位置合わせに支障を来すため、その支障を回避する手段として下面側のスプライスプレート17、18の先端側は、梁鉄骨10から概ね30~45度の角度範囲で外側にそれぞれ開いた状態で梁鉄骨10の上部フランジの下面側に配設し、連結ボルト15によって仮止めされた状態で取り付けられる。
このように、上面のスプライスプレート13と、下面側のスプライスプレート17、18及び仮ボルト不要接合装置1が取り付けられた梁鉄骨10を、所要のクレーン(揚重装置)で吊り上げられて設置(架設)されるべき位置の鉄骨柱11間に移送され、前記実施例で説明したように外れ止部材6の作用により、接合ピン3の先細3a部分がブラケット12側のボルト孔16に入り、テーパー面でガイドされてブラケット12と梁鉄骨10との端部同士が突合せ状態で、スプライスプレート13の下面に当接状態に直線状に設置され、所要のクレーン(揚重装置)から外される。
このような設置状態であっても、前記実施例で説明したように、仮ボルトを使用しなくても、仮ボルト不要接合装置1の接合ピン3の先細3aのテーパー面がガイド部となってブラケット12のボルト孔16に適切に装着され、外れ止部材6の鉤状部6aがブラケット12の上部フランジの下側に位置する状態になり、仮に、この状態で巨大地震により、大きな上下動の振動を受けても、または強風に煽られても、鉤状部6aの存在により、接合ピン3がボルト孔16から抜け出すことはないし、その後水平方向の大きな揺れや吹き上げによる強風を受けても、設置された梁鉄骨10は脱落することはないのである。
次に、鳶工による手作業で、接合装置1が取り付けられていない側の下面側のスプライスプレート18の先端部を引き寄せて閉めることにより、梁鉄骨10とブラケット12とのフランジ部の下側に納まり、連通状態にあるボルト孔14a、14、16、19にそれぞれ連結ボルト15を挿通してナットを締め付けることにより、片側の下面側のスプライスプレート18が固定される。続いて、接合装置1を取り外してから、下面側のスプライスプレート17の先端を引き寄せて閉め、前記と同様に連通状態にあるボルト孔14a、14、16、19にそれぞれ連結ボルト15を挿通してナットを締め付けることにより上下のスプライスプレート13、17、18により連結部が強固に補強される。なお、下面側のスプライスプレート17、18を仮止めしてあった連結ボルト15も最終的にキチンと締め込むことは言うまでもないし、また、前記実施例でも説明したように、従来から行っているように、梁鉄骨10とブラケット12との繋ぎ部分の周囲にも適切に適宜のスプライスプレート等を配設して、それぞれボルト孔に連結ボルトを取り付けて、梁鉄骨10が鉄骨柱11間に安全且つ強固に取り付けることができるのである。
また、図8に示したように、仮ボルト不要接合装置1に係る接合ピンについては、接合ピン自体に外れ止機能を付与した他の例を示す図であり、仮ボルト不要接合装置1は、前記実施例と同様に、長方形で両端部が円弧状に加工されたベースプレート22が用いられ、該ベースプレート22の下面側に、先端の周囲を所要範囲にわたってガイド部となるテーパー面に形成された先細23aに形成した所要長さの接合ピン23を垂下状態に一体的に設け、さらに、該接合ピン23の先細23aに近い位置に、ストッパー片24を軸25を介して接合ピン23の側面から出没(又は開閉)自在に設けたものである。
そして、図8(a)においては、梁鉄骨の端部に取り付けた接合装置1の接合ピン23が鉄骨柱11側のブラケット12のボルト孔16に挿入された直後の状態であり、ストッパー片24がまだ没入状態になっていることを示しているのである、つまり、ボルト孔16に挿入される前、接合ピン23が垂直状態にあるときは、常にストッパー片24は出た状態であり、ボルト孔16に装着されるとストッパー片24がボルト孔16の縁に当接して軸25により回転して側面に没入(閉)状態になってボルト孔16内に接合ピン23が根元まで挿入されるのである。接合ピン23が根元まで挿入されると、図8(b)に示したように、外れ止のストッパー片24が自動的に突出(開)状態になるのであり、この突出状態になることによって、仮ボルトを取り付けなくても、例えば、巨大地震により、大きな上下動の振動を受けても、または強風に煽られても、接合ピン23がボルト孔16から抜け出すことはないし、その後水平方向の大きな揺れや吹き上げによる強風を受けても、設置された梁鉄骨10は脱落することはないのである。
したがって、鉤状部を有する外れ止部材が不要になる可能性もあり、全体として接合装置1の構成が簡略化され、軽量化されると共に、現場においての取り扱いも容易になる等の可能性もある。
いずれにしても、本発明に係る仮ボルト不要接合装置1は、構成が簡単であり、地上において設置しようとする梁鉄骨10の両端部に取り付けて所定の位置(設置位置)まで移送して、梁鉄骨10を鉄骨柱11間に安全に仮固定することができるのである。
また、鉄骨柱11と梁鉄骨10との仮固定方法においては、梁鉄骨10の上面端部に予めスプライスプレート13が所要長さ突出させて取り付け、該スプライスプレート13も一緒に仮ボルト不要連結装置1で固定した状態で所定位置まで移送でき、該所定位置で接合ピン3の先細3aを相手側のボルト孔16に挿着しさえすれば、その後は、ガイド部によって梁鉄骨10を降ろしさえすれば、適正な位置状態でセットされ、セットされた梁鉄骨10が脱落することはないのであり、安全性が極めて高いのである。
本発明に係る仮ボルト不要接合装置1は、鉄骨柱11と梁鉄骨10との接合連結に使用される接合装置1であって、該接合装置1は、長方形のベースプレート2の下面側中央部に先細に形成した所要長さの接合ピン3を垂下状態に一体的に設け、前記ベースプレート2の上面中央部に対をなす支持突起4に軸部5を介して鉤状部6aに形成された外れ防止部材6の鉤状部が前記接合ピン3側に付勢されて回動可能に取り付けられた構成であるから構成が簡単でありながら、実際の使用において1個の仮ボルト不要接合装置1でも位置合わせの機能を果たすと共に、安全性も高く、且つ、従来使用されていた仮止めボルトの使用を解消し、作業性も高いのである。
また、上記仮ボルト不要接合装置を使用して鉄骨柱と梁鉄骨とを仮固定する方法であって、梁鉄骨10の上面端部に予めスプライスプレート13が所要長さ突出させて取り付け、該スプライスプレート13の突出部の両側面でも良いが、少なくとも一方の側面に前記仮ボルト不要接合装置1の接合ピン3と外れ止部材6が位置するように配設して取付ボルト8により、スプライスプレート13も一緒に梁鉄骨10に取り付けられ、梁鉄骨10は、所要のクレーンで吊り上げられて設置されるべき位置に移送され、該位置において、梁鉄骨10を降ろし、外れ止部材6と協働して接合ピン3が鉄骨柱11のブラケット12のボルト孔16に挿入されると共に外れ防止部材6の鉤状部6aが鉄骨柱側のブラケット12の上部フランジの下部に入り込んで仮固定されることにより、大地震や強風を受けても、仮固定された梁鉄骨10は安定した状態で仮設状態を維持するのであり、従来使用されていた鳶工による仮止めボルトの取付や取り外し等の厄介な作業が解消され、大幅なコストダウンが図れるので、この種の建築業界において広い範囲で使用可能である。
1 仮ボルト不要接合装置(単に接合装置ともいう)
2,22 ベースプレート
3、23 接合ピン
3a、23a 先細
4 支持突起
5 軸部
6 外れ防止部材
6a 鉤状部
7,14、14a、16,19 ボルト孔
8 取付ボルト
9 ナット
10 梁鉄骨
11 鉄骨柱
12 ブラケット
13 スプライスプレート
15 連結ボルト
17、18 下面側のスプライスプレート
20 LEDランプ
24 ストッパー片
25 軸

Claims (6)

  1. 鉄骨柱と梁鉄骨との接合連結に使用される接合装置であって、
    該接合装置は、長方形のベースプレートの下面側中央部に先細に形成した所要長さの接合ピンを垂下状態に一体的に設け、
    前記接合装置は接合ピンの外れ止め機構を有しており、
    前記ベースプレートは梁鉄骨に取り付けるための取付ボルトが装着できる孔を有していること
    を特徴とする仮ボルト不要接合装置。
  2. 前記外れ止め機構は、前記ベースプレートの上面中央部に設けられ、互いに対をなす支持突起に軸部を介して鉤状部に形成された外れ防止部材の鉤状部が前記接合ピン側に付勢されて回動可能に取り付けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の仮ボルト不要接合装置。
  3. 前記接合ピンの長さは、梁およびスプライスプレートの厚さの合計の2倍であり、前記外れ防止部材の鉤状部の位置は、前記接合ピンの約1/2の高さ位置であること
    を特徴とする請求項2に記載の仮ボルト不要接合装置。
  4. 前記外れ止め機構は、垂直にセットされ、外れ止め機構が機能した際には、LEDライトが点灯し、目視で確認できる機能を有していること
    を特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の仮ボルト不要接合装置。
  5. 前記ベースプレートは、接合ピンを中心として長手方向に左右対称に形成され、鉄骨梁の左右どちらにも使用可能であること
    を特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の仮ボルト不要接合装置。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれか一項に記載した仮ボルト不要接合装置を使用して鉄骨柱と梁鉄骨とを仮固定する方法であって、
    梁鉄骨の上面端部に予めスプライスプレートを所要長さ突出させて取り付け、該スプライスプレートの突出部の少なくとも一方の側面に前記仮ボルト不要接合装置の接合ピンと外れ防止部材が位置するように配設して取付ボルトにより、スプライスプレートも一緒に梁鉄骨に取り付けられ、
    梁鉄骨は、所要のクレーンで吊り上げられて設置されるべき位置に移送され、
    該位置において、梁鉄骨を降ろし、外れ防止部材と協働して接合ピンが鉄骨柱のブラケットのボルト孔に挿入されると共に外れ防止部材の鉤状部が鉄骨柱側のブラケットの上部フランジの下部に入り込んで仮固定されること
    を特徴とする鉄骨柱と梁鉄骨との仮固定方法。
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