JP7017899B2 - タイヤ接地状態評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、湿潤路面における走行時のタイヤ接触面積と摩擦係数との相関関係からタイヤ接地状態を評価する方法に関するものである。
従来、タイヤの接地状態を評価する方法としては、平板上にタイヤを接地させ、その時の接地形状を可視化して観察する方法が用いられ、具体的には、光干渉法、全反射法などの可視化手法が知られている。
しかしながら、平板上にタイヤを押しつけたときのタイヤ特性と実際の路面でのタイヤ特性とは解離しているため、実路面相当の凹凸面において評価可能な方法が求められている。その目的のため、例えば特許文献1では、表面に実路面相当の凹凸を設けた接地面にタイヤを接地させて、タイヤの接地形状を撮影する方法が提案されており、実車評価との整合性を高めるために、接地面上の空間部分に着色液体を充填してタイヤを接地させ、撮影することも提案されている。
この特許文献1に記載の方法では、湿潤路面での接地状態の評価も可能ではあるが、着色液体を用いた手法では原理的に保証される測定精度に難があり、拡張性の面で課題があった。
特に、実路では大小さまざまなスケールの凹凸が混在しており、(株)ミツトヨの接触式粗さ計で実路骨材表面の表面粗さを測定したところ、その算術平均粗さ(Ra)は20μm程度であった。動的なすべり状態ではこのような表面粗さを持つ骨材表面に形成される薄い水膜の影響があると考えられ、膜厚の薄い部分も検出することのできる測定精度に優れた手法が求められる。
そこで、実路面相当の凹凸面を有する湿潤路面におけるタイヤの接地状態を評価する方法として、非特許文献1では、光励起蛍光法を採用することが提案されている。光励起蛍光法では、ゴム試験片と接地面との間の蛍光液の膜厚が薄い場合、輝度は蛍光液の膜厚に比例するため、測定精度に優れており、膜厚10μm以下の測定事例も確認されている。
しかしながら、実路面相当の凹凸面における静止状態のタイヤの接地状態を評価しても、実路面における走行時のタイヤの接地状態の評価との整合性がとれないという問題があった。
特開2003-240681号公報 特開2012-154858号公報 特開2004-9880号公報 特開2016-8950号公報 特開2017-58244号公報
江口正夫氏著「光誘起蛍光法を用いたゴム平板-凹凸面間接接触部の解析 -可視化と輝度ヒストグラム解析-」、トライボロジスト第58巻第10号(2013)763~772頁
タイヤ走行時の評価方法に関しては、特許文献2では、白色の液体から成る液体層を表面に設けた透明板にタイヤを接地させて、タイヤを前後方向に相対的に移動させながらタイヤの接地形状を撮影する方法が開示されているが、上記特許文献1と同様に、着色液体を用いた計測方法であり、評価の精度が十分ではない。また、平滑なガラス平板における動的な接地面形状の輪郭を得ることに主眼を置いており、実路面のランダム凹凸との接地状態を評価することは想定していない。
また、湿潤路面において同じ接触面積が得られるタイヤであっても、グリップ性能等に寄与する摩擦係数が異なるものがあり、本発明者は、単純な接触面積の大小関係だけでなく接地状態の特徴を知る必要があると考えた。そして、タイヤ接触面積と摩擦係数との相関関係から、他のパラメータの与える影響について評価することで、タイヤ接地状態をより優れた精度で評価できることを見出した。例えば、接触面積が同じでも摩擦係数に大小関係がある状態を、実験パラメータ違いで選定し、両者を比較することで摩擦係数の高い接地状態の特徴を明らかにすることができる。しかしながら、両者の差異は微小であることが予測され、精度の高い測定手法が必要である。
本発明は、以上の点に鑑み、湿潤路面における走行時のタイヤ接触面積と摩擦係数との相関関係からタイヤ接地状態を高精度で評価する方法を提供することを目的とする。
なお、特許文献3には、タイヤ走行時のタイヤ踏面の接地形状を測定する装置が記載され、特許文献4には、スリップ角の付与されたゴム等の弾性材料の変形を観察できる観察方法が記載されている。
また、特許文献5には、骨材を含んで実路面を模擬してなる試験路面にゴム試験片の平坦面を押し当て、平坦な試験路面上でゴム試験片をすべらせながら直進移動させたときの荷重を計測し、試験路面とゴム試験片との間の摩擦係数を測定するゴム摩擦試験方法が記載されている。
しかしながら、これらは湿潤路面でのタイヤの特性を評価するものではなく、これらの方法を湿潤路面での評価にそのまま適用することはできない。また、特許文献5は、摩擦係数を測定しているだけであり、湿潤路面における走行時のタイヤ接触面積と摩擦係数との相関関係を評価することは開示されていない。
本発明に係るタイヤ接地状態評価方法は、透明板の一方の面に設けた実路面相当の凹凸を有する接地面に、ピラニンを含有する蛍光液を介在させてゴム試験片を押し当て、すべらせながら直進移動させたときの荷重を計測し、接地面とゴム試験片との摩擦係数を測定する第1工程と、透明板の接地面とは反対側から、接地面とゴム試験片との間に介在する蛍光液に対して励起光を照射し、蛍光液から放出された蛍光の輝度分布を測定する第2工程と、得られた輝度分布を基準に、任意の輝度を閾値とし2値化画像を得て接触面積を求める第3工程と、測定パラメータの異なる、2種以上の2値化画像の差から接触面積の増減を求める第4工程を有し、上記第1工程と上記第2工程とを同時に行い、摩擦係数と接触面積との相関関係を求めるものとする。
上記異なる測定パラメータは、測定時点、ゴム試験片の移動速度、ゴム試験片の硬さ、ゴム試験片を接地面に対して押し当てる圧力、及びゴム試験片の形状からなる群より選択される少なくとも1種であるものとすることができる。
本発明の評価方法によれば、湿潤路面における走行時のタイヤ接触面積と摩擦係数との相関関係からタイヤ接地状態を高精度で評価することができる。
一実施形態に係るタイヤ接地状態評価方法を行う試験機の全体の構成を示す簡略図。 一実施形態に係るタイヤ接地状態評価方法を行う蛍光測定装置の構成を示す簡略図。 蛍光色素としてピラニンを用いた場合の励起スペクトルと蛍光スペクトルとの関係を示す簡略図。
以下、本発明に係る一実施形態のタイヤ接地状態評価方法について、図1~3に基づいて説明する。
本実施形態のタイヤ接地状態評価方法は、透明板の一方の面に設けた実路面相当の凹凸を有する接地面に、蛍光液を介在させてゴム試験片を押し当て、すべらせながら直進移動させたときの荷重を計測し、接地面とゴム試験片との摩擦係数を測定する工程と、透明板の接地面とは反対側から、接地面とゴム試験片との間に介在する蛍光液に対して励起光を照射し、蛍光液から放出された蛍光の輝度分布を測定する工程と、得られた輝度分布を基準に、任意の輝度を閾値とし2値化画像を得て接触面積を求める工程と、測定パラメータの異なる、2種以上の2値化画像の差から接触面積の増減を求める工程を有するものとする。
図1は、本実施形態のタイヤ接地状態評価方法を行う試験機の全体の構成を示す簡略図である。
試験機10は、実路面相当の凹凸を有する接地面を一方の面に備えた透明板1と、ゴム試験片2を保持するホルダー3と、透明板1にゴム試験片2を押し当てる荷重装置4と、透明板1に対してゴム試験片2を相対移動させるための駆動装置5と、ゴム試験片2に作用する荷重を計測する荷重センサ6と、試験に必要な動作の制御を行う制御装置7とを備える。また、透明板1は、透明板設置台18の上に設置され、透明板設置台18の下には、蛍光測定装置20を備える。
実路面相当の凹凸を有する接地面を備えた透明板1の作製方法は、特に限定されず、例えば、実際の路面に対応するアスファルトから、シリコーンゴムで真空注型用シリコン型を型取り、この型に透明樹脂を流し込み、真空脱気状態で硬化させることにより作製することができる。透明樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂を挙げることができる。
ゴム試験片2は、加硫ゴムにより作製され、透明板1に押し当てられる平坦面を有するものであり、タイヤ溝に相当する溝やテーパーを有するものであってもよい。
ホルダー3は荷重装置4に接続されている。荷重装置4は、透明板1に対して垂直なZ方向(図1の上下方向)に沿ってホルダー3を往復動可能に構成されている。このホルダー3の位置(ホルダー3と透明板1との間隔)を適宜に設定することで、ゴム試験片2に入力されるZ方向の荷重を調整でき、よって所定の圧力条件下でゴム試験片2を透明板1に押し当てることができる。荷重装置4は、サーボモータにより構成されているが、他のアクチュエータ機構を利用することもできる。
駆動装置5は、荷重装置4を支持するテーブル8をX方向(図1における左右方向)に沿って往復動可能に構成されている。このテーブル8の移動によってホルダー3が移動し、透明板1上でゴム試験片2をすべらせながら移動させることができる。アクチュエータ9は、X方向とZ方向の両方に垂直なY方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿ってテーブル8を往復動可能に構成されていて、Y方向におけるゴム試験片2と透明板1との位置合わせに利用される。本実施形態では、駆動装置5とアクチュエータ9が、それぞれサーボモータにより構成されているが、これに限定されない。
荷重センサ6は、垂直成分及び水平二成分の計三成分の荷重を計測可能であり、ゴム試験片2に作用するZ方向の荷重(垂直力)、X方向の荷重(前後力)及びY方向の荷重(横力)を計測することができる。荷重センサ6は、例えばロードセルによって構成される。本実施形態では、ホルダー3の上側(ゴム試験片2とは反対側)に荷重センサ6が取り付けられている。
制御装置7は、摩擦係数の測定に必要な計算を行う演算部7aと、荷重装置4や駆動装置5などの作動を制御する作動制御部7bと、試験作業者からの入力を受け付ける入力部7cと、試験機10の操作や設定などに関する各種情報を画面上に表示する表示部7dとを備える。荷重センサ6による計測値は制御装置7に送られ、それに基づいて演算部7aが摩擦係数を計算する。
また、図2に示すように、透明板設置台18の下部には、蛍光測定装置20として、光源12と、光源12から照射される光から特定の波長の光のみを透過し分離するフィルタ16と、特定の波長の光のみを反射するダイクロイックミラー14と、蛍光液11から放出された蛍光を反射するミラー15と、放出された蛍光から特定の波長の光のみを透過させて分離するフィルタ17と、フィルタ17を透過した蛍光を測定する撮影手段13が配されている。
蛍光測定装置20は、透明板設置台18の下部に固定されていてもよく、テーブル8に支持され、駆動装置5により、荷重装置4と連動してX方向に沿って往復動可能に構成されていてもよい。
本実施形態のタイヤ接地状態評価方法は、例えば、親水性蛍光色素としてピラニンを使用し、上記の試験機10を用いて次のように実施することができる。すなわち、実路面に相当する凹凸を有する透明板1にピラニンを含有する蛍光液11を介在させて、ゴム試験片2の平坦面を押し当て、その透明板1上でゴム試験片2をすべらせながら直進移動させたときの荷重を計測し、透明板1とゴム試験片2との間の摩擦係数を測定する。静止摩擦係数と動摩擦係数のいずれも測定可能である。透明板1に押し当てられるゴム試験片2の圧力条件、並びに、速度や経路などの直進移動に関する条件は、制御装置7によって制御される。移動速度は、ゴム試験片2が所定の区間を一様な速度ですべるように設定することができる。
その際、光源12として紫外線LED(ピーク波長365nm)を用いて励起光を照射し、フィルタ16(400nmローパスフィルタ)によって、波長が400nm以下の励起光を分離する。分離した励起光をダイクロイックミラー14に反射させて、透明板1の接地面とは反対側から、ゴム試験片2と接地面との間に介在する蛍光液11に対して励起光を照射することにより、蛍光液11に含まれるピラニンを基底状態から励起状態へと遷移させる。その後、励起状態のピラニンは基底状態へと戻り、その際蛍光が放出される。放出された蛍光は、ダイクロイックミラー14を透過した後、ミラー15によって反射し、フィルタ17(480nmハイパスフィルタ)によって、波長が480nm以上の蛍光が分離される。分離された蛍光を撮影手段13で撮影することにより、輝度分布(蛍光強度画像)を得ることができる。
本実施形態のタイヤ接地状態評価方法は、上記で得られた輝度分布を基準に、任意の輝度を閾値とし、2値化を行う工程をさらに有するものである。具体的には、ある特定の輝度を閾値に設定することで、輝度が閾値以下である領域をゴム試験片2と接地面とが接触している領域として2値化画像を得ることができる。このような2値化画像からは、例えば、実際にゴム試験片2と接地面が接触している面積を算出することができる。
上記試験を行うことにより、湿潤路面での摩擦係数と、湿潤路面とゴム試験片2との接地状態を示す2値化画像とが同時に得られ、これらの相関関係を求めることができる。
本実施形態のタイヤ接地状態評価方法は、上記工程に加えて、測定パラメータの異なる2種以上の2値化画像の差から接触面積の増減を求める工程を有する。2値化画像の差から接触面積の増減を求めることにより、測定パラメータが接地状態に与える影響について評価することができる。例えば、接触面積が同じであるが、摩擦係数が異なる2値化画像がある場合、両者の比較から摩擦係数の高い接地状態の特徴を明らかにすることができる。なお、2種以上の2値化画像は、同じ閾値で処理したものとする。
測定パラメータとしては、例えば、測定時点、ゴム試験片2の移動速度、ゴム試験片2の硬さ、ゴム試験片2を接地面に対して押し当てる圧力、ゴム試験片2の形状などが挙げられる。すなわち、測定パラメータの異なる2種以上の2値化画像は、一回の試験で得られた測定時点の異なる2値化画像同士を対比してもよく、ゴム試験片2の移動速度、ゴム試験片2の硬さ、ゴム試験片2を接地面に対して押し当てる圧力、ゴム試験片2の形状などの測定パラメータを変えて行った異なる試験において得られた2値化画像同士を対比してもよい。
上記実施形態においては、親水性蛍光色素としてピラニンを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。蛍光液11には、種々の親水性蛍光色素を使用することができるが、優れた測定精度が得られる観点から、励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差が100nm以上である親水性蛍光色素を含有する水溶液であることが好ましい。励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差が100nm以上である親水性蛍光色素の具体例としては、ピラニンや、Dyomics社製のDY-481XL-Carboxylic Acid、DY-521XL-Carboxylic Acid、ATTO-TEC社製のATTO 490LS carboxyなどが挙げられ、安全性やコストの観点からピラニンを好適に用いることができる。また、励起スペクトル及び/又は蛍光スペクトルのピーク波長が複数ある親水性蛍光色素の場合は、励起スペクトル及び/又は蛍光スペクトルについて、フィルタなどを使用することにより、励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差が100nm以上となるようにピーク波長を選択して使用してもよい。
ピラニンは、親水性のpH感受性蛍光色素であり、pHが中性~酸性では、励起スペクトルのピーク波長が365nm付近と400nm付近に表れ、pHがアルカリ性では、励起スペクトルのピーク波長が450nm付近に表れる。また、蛍光スペクトルのピーク波長は、pHに関わらず主に510nm付近であり、400nm以下の蛍光スペクトルはほとんど検出されない。従って、親水性蛍光色素としてピラニンを用いる場合には、励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差を100nm以上とする観点から、蛍光液11のpHは中性~酸性であることが好ましく、pHが5~8であることがより好ましい。また、本実施形態においては400nm以下の波長のみを透過するフィルタ16を励起光に対して用いたことにより、ピラニンの励起スペクトルのピーク波長は主に365nmであり、励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差は最大145nmとなる。
図3に示すように、蛍光液11として励起スペクトルと蛍光スペクトルとのピーク波長の差が100nm以上である蛍光色素を使用することにより、励起スペクトルと蛍光スペクトルとの波長域の重複がほとんど生じず、励起スペクトルと蛍光スペクトルとを十分に分離することができるため、優れた測定精度が得られ易い。
蛍光液中の親水性蛍光色素の濃度は、特に限定されないが、ピラニンを使用する場合には、100~10000mg/Lであることが好ましい。
上記光源12は、使用する親水性蛍光色素の励起スペクトルに合わせて、適宜選択して使用することができ、特に限定されないが、使用する親水性蛍光色素の励起スペクトルのピーク波長付近にピーク波長を有する光源12であることが好ましく、単一波長であることがより好ましい。使用する親水性蛍光色素がピラニンである場合は、照射される光のピーク波長が350~400nmであることが好ましい。
ダイクロイックミラー14や、フィルタ16,17は、特に限定されず、使用する親水性蛍光色素の励起スペクトルと蛍光スペクトルに合わせて、適宜選択して使用することができる。フィルタ16,17としては、例えば、蛍光検出を行う際にノイズを除去する波長選択型の蛍光フィルタや、規定波長よりも短波長側の光をカットして長波長側の光を透過させるハイパスフィルタ(ロングパスフィルタ)、規定波長よりも長波長側の光をカットして短波長側の光を透過させるローパスフィルタ(ショートパスフィルタ)、一定の波長域の光のみ透過させ、それ以外の短波長側及び長波長側の光をカットするバンドパスフィルタなどが挙げられる。
本実施形態のタイヤ接地状態評価方法は、得られた輝度分布を、蛍光液11の膜厚分布に変換する工程をさらに有するものであってもよい。この場合、膜厚分布画像を2値化処理し、2値化画像を得て、異なる測定パラメータの画像同士を対比する。ゴム試験片2と接地面との間の蛍光液11の膜厚が薄い場合、輝度は膜厚に比例するため、数値化した輝度を膜厚に換算することで、得られた輝度分布を膜厚分布に変換することが可能である。また、この工程の前段階として輝度と膜厚の校正を行ってもよい。例えば、寸法既知のガラス板を使用して膜厚と輝度の校正曲線を得て、それを適用することで輝度を膜厚に換算することができる。これにより、輝度と膜厚が比例関係にない場合でも適用可能である。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本発明のタイヤ接地状態評価方法は、乗用車、ライトトラック・バス等の各種タイヤの接地状態の評価に用いることができる。
1・・・透明板
2・・・ゴム試験片
3・・・ホルダー
4・・・荷重装置
5・・・駆動装置
6・・・荷重センサ
7・・・制御装置
8・・・テーブル
9・・・アクチュエータ
10・・試験機
11・・蛍光液
12・・光源
13・・撮影手段
14・・ダイクロイックミラー
15・・ミラー
16・・フィルタ
17・・フィルタ
18・・透明板設置台
20・・蛍光測定装置

Claims (2)

  1. 透明板の一方の面に設けた実路面相当の凹凸を有する接地面に、ピラニンを含有する蛍光液を介在させてゴム試験片を押し当て、すべらせながら直進移動させたときの荷重を計測し、接地面とゴム試験片との摩擦係数を測定する第1工程と、
    透明板の接地面とは反対側から、接地面とゴム試験片との間に介在する蛍光液に対して励起光を照射し、蛍光液から放出された蛍光の輝度分布を測定する第2工程と、
    得られた輝度分布を基準に、任意の輝度を閾値とし2値化画像を得て接触面積を求める第3工程と、
    測定パラメータの異なる2種以上の2値化画像の差から接触面積の増減を求める第4工程を有し、
    前記第1工程と前記第2工程とを同時に行い、摩擦係数と接触面積との相関関係を求めることを特徴とする、タイヤ接地状態評価方法。
  2. 前記異なる測定パラメータが、測定時点、ゴム試験片の移動速度、ゴム試験片の硬さ、ゴム試験片を接地面に対して押し当てる圧力、及びゴム試験片の形状からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ接地状態評価方法。
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