以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1~図7は、本発明に係る支柱体用アタッチメントを備えて構成された取付構造物装着セットの第1実施形態を示す。本実施形態の取付構造物装着セットB1は、支柱体用アタッチメントA1と、取付構造物20と、を備え、支柱体としてのベルトパーティションスタンド10に取り付けて使用するものである。図2は、ベルトパーティションスタンド10の一例を示す。
図2に示すように、本実施形態のベルトパーティションスタンド10は、ベース11と、このベース11から起立する支柱部12と、支柱部12に連結されるベルト収納ヘッド13と、パーティションベルト14と、を備えている。
ベース11は、床面に載置される部材であり、平面視略円形の板状とされている。支柱部12は、円柱状に形成されている。図示説明は省略するが、支柱部12は、ベース11に対して、たとえばねじを用いた締結によって着脱可能に連結されている。ベース11には、一定幅の切欠き111が形成されている。この切欠き111の幅寸法は、支柱部12の外径よりも少し大とされている。複数のベルトパーティションスタンド10を収納する際には、支柱部12が別のベルトパーティションスタンド10の切欠き111に嵌り込むようにすると、収納スペースを縮小することができる。
ベルト収納ヘッド13は、支柱部12の上端に連結されており、円筒状の外形を有している。ベルト収納ヘッド13の外周直径は支柱部12の外周直径よりも大きくなっている。ベルト収納ヘッド13の軸方向における長さは、たとえば15cm程度とされる。ベルト収納ヘッド13は、パーティションベルト14を収容する。なお、図示説明は省略するが、ベルト収納ヘッド13は、支柱部12に対して、たとえばねじを用いた締結によって着脱可能に連結されている。
パーティションベルト14は、ベルト収納ヘッド13に設けられたスリット状のベルト導出部131を通じてベルト収納ヘッド13の外部に繰り出し可能とされている。ベルト収納ヘッド13内部の詳細な図示は省略するが、パーティションベルト14は、たとえば、その基端部がベルト収納ヘッド13内に設けられたリールの巻軸に固定され、かつベルト全体がこの巻軸に巻回されており、付勢手段によって巻き取り方向に付勢されている。パーティションベルト14の先端部には、ベルトエンド141が設けられている。ベルトエンド141は、概略円柱状とされており、このベルトエンド141の下端から上端近傍にかけて横断面略T字状の溝が形成されている。なお、上記のようなパーティションベルト14が繰り出し可能に収納される構造自体は、周知の技術(たとえば実用新案登録第3008762号公報に記載の技術)によって実現される。
ベルト収納ヘッド13の外面には、複数のベルトエンド受け部132が設けられている。これらベルトエンド受け部132は、上記ベルト導出部131に対して周方向に90°ずつずれた3箇所に位置している。各ベルトエンド受け部132は、軸方向に沿って一定長さ延びるようにして横断面略T字状に形成されており、ベルトエンド141に設けられた溝に嵌合可能となっている。ベルトパーティションスタンド10の使用時には、パーティションベルト14を繰り出すとともに、当該パーティションベルト14のベルトエンド141の溝に他のベルトパーティションスタンド10のベルトエンド受け部132を嵌合させる。これにより、隣接するベルトパーティションスタンド10の相互間にパーティションベルト14を張設することができる。
図1、図3~図7に示すように、支柱体用アタッチメントA1は、ベルトパーティションスタンド10に取付構造物20を取り付ける際に用いられるものである。支柱体用アタッチメントA1は、天井部30と、一対の側方取付部40と、屈曲部50と、を備えている。
天井部30は、第1板部31および接続部32を有する。第1板部31は、所定厚さを有する平板状とされており、天井部30の主要部分である。図5、図8、図10に示すように、第1板部31の中央には、座ぐり穴311および貫通孔312が形成されている。接続部32は、取付構造物20を取り付けるための接続構造部分である。図5~図7に示すように、接続部32は、たとえば皿小ねじなどのねじ軸部材321と、ねじ軸部材321に螺合するナット部材322とを有する。
一対の側方取付部40は、天井部30を挟んで対をなして設けられている。これら側方取付部40は、ベルトパーティションスタンド10の側方部に取り付けられる部位である。
図8~図11に示すように、側方取付部40は、第2板部41と、係合溝42と、係止部43と、凸部44と、を有する。第2板部41は、所定厚さを有する平板状とされており、側方取付部40の主要部分である。
係合溝42は、一対の側方取付部40が互いに離れる方向に沿って形成されている。係合溝42は、第2板部41の一方の面41aから突出する部位に形成されている。係合溝42は、ベルトパーティションスタンド10のベルトエンド141に形成された溝と同様に横断面略T字状とされており、ベルトパーティションスタンド10のベルトエンド受け部132が嵌合可能となっている。係合溝42は、その長手方向の両端が開放している。図1、図4、図6等から理解されるように、支柱体用アタッチメントA1をベルトパーティションスタンド10に取り付けた状態において、係合溝42は上下方向に沿って延びている。そして、係合溝42は、ベルトエンド受け部132と上下方向にスライド可能に嵌合する。ベルトエンド受け部132は、本発明で言う突起に相当する。
図1、図3、図4等に示した係止部43は、支柱体用アタッチメントA1をベルトパーティションスタンド10に取り付けた状態において、係合溝42の上方へのスライド移動を阻止するものである。係止部43は、各側方取付部40において係合溝42に対して天井部30から離れた位置に設けられている。図8、図10に示すように、本実施形態において、第2板部41には厚さ方向に貫通するねじ孔431が形成されており、係止部43は、たとえば上記ねじ孔431に螺合されたユリアねじである。なお、図8~図11において係止部43を省略している。
凸部44は、第2板部41の他方の面41bから突出しており、一対の側方取付部40が互いに離れる方向に沿って形成されている。凸部44は、横断面略T字状とされており、ベルトパーティションスタンド10のベルトエンド141に形成された溝に嵌合可能となっている。
本実施形態において、各側方取付部40は、平板状の第3板部61を介して天井部30につながっている。具体的には、第3板部61は、天井部30の第1板部31と一対の側方取付部40における一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして配置されている。
屈曲部50は、一対の側方取付部40の間に設けられており、一対の側方取付部40が近接ないし離間するように屈曲可能な部位である。本実施形態において、屈曲部50は、天井部30の第1板部31と一対の側方取付部40における一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして設けられている。より具体的には、図8~図10に示すように、各屈曲部50は、第1板部31と第3板部61との間、および第2板部41と第3板部61との間にそれぞれ設けられた一対のヒンジ部51を含む。各ヒンジ部51は、一対の側方取付部40が離間する方向xに対して直角である軸線Oy周りに屈曲可能である。
図1、図3、図5~図7に示すように、取付構造物20は、支柱体用アタッチメントA1に取り付けられて当該支柱体用アタッチメントA1に支持される。本実施形態において、取付構造物20は、平板状のパネル90を支持固定するためのものである。取付構造物20は、たとえば連結部21と、ベース部22と、押圧部23と、ねじ部24とを備えて構成されている。
連結部21は、支柱体用アタッチメントA1の接続部32により当該支柱体用アタッチメントA1と連結固定される部分である。連結部21は、概略水平方向に延びており、断面略コの字状である。図5に示すように、連結部21の中央には貫通孔211が形成されている。この貫通孔211にねじ軸部材321が挿通され、かつねじ軸部材321にナット部材322が締め付けられる。このようにして、連結部21は、支柱体用アタッチメントA1の天井部30(第1板部31)上に重なる状態で第1板部31に連結固定される。
ベース部22は、概略水平方向に長状に延びており、断面略コの字状とされている。
押圧部23は、概略水平方向に長状に延びており、ベース部22の内側空間に配置されている。押圧部23は、断面略コの字状とされている。ねじ部24は、押圧部23をベース部22側に向けて押圧するためのねじ軸部材である。ねじ部24は、たとえば押圧部23の長手方向において離れた2箇所以上に設けられ、ねじ部24を締め付けることによって、ベース部22と押圧部23の間にパネル90を挟み付けて固定する。
取付構造物20をベルトパーティションスタンド10に取り付ける場合、まず、支柱体用アタッチメントA1に取付構造物20を取り付ける。図5を参照して上述したように、取付構造物20の支柱体用アタッチメントA1への取り付けは、取付構造物20の連結部21と支柱体用アタッチメントA1の天井部30(第1板部31)とを重ね合わせ、これら連結部21および第1板部31を接続部32(ねじ軸部材321およびナット部材322)により連結固定する。
次いで、取付構造物20が取り付けられた支柱体用アタッチメントA1を、ベルトパーティションスタンド10(支柱体)に取り付ける。ベルトパーティションスタンド10への支柱体用アタッチメントA1の取り付けは、支柱体用アタッチメントA1の各側方取付部40の係合溝42にベルトパーティションスタンド10のベルトエンド受け部132が嵌まるように当該各側方取付部40を位置合わせしつつ、支柱体用アタッチメントA1を下方にスライドさせることにより行う。一対の側方取付部40の間に屈曲部50が介在することにより、これら側方取付部40の間の距離をベルトパーティションスタンド10(ベルト収納ヘッド13)の太さに合うように調整することが可能である。支柱体用アタッチメントA1が所定距離下方へ移動すると、天井部30(第1板部31)がベルトパーティションスタンド10のベルト収納ヘッド13(支柱体の頂部)に上方から当接し、下方へのスライド移動が止まる。ここで、係止部43を各側方取付部40のねじ孔431に螺合する。これにより、図1に示すように、取付構造物20は、支柱体用アタッチメントA1を介してベルトパーティションスタンド10によって支持される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA1は、天井部30と、天井部30につながる側方取付部40と、を備える。側方取付部40はベルトパーティションスタンド10(支柱体)の側方部に取り付けられ、天井部30はベルトパーティションスタンド10のベルト収納ヘッド13(頂部)に上方から当接し得る。ベルトパーティションスタンド10への支柱体用アタッチメントA1の取り付け時において、当該支柱体用アタッチメントA1は、側方取付部40によりベルトパーティションスタンド10に対する位置決めが図られつつ、ベルトパーティションスタンド10の頂部に支持される。このような構成の支柱体用アタッチメントA1は、ベルトパーティションスタンド10に対して容易に取り付け可能である。
本実施形態において、側方取付部40は、天井部30を挟んで対をなして設けられている。このような構成によれば、ベルトパーティションスタンド10に対する支柱体用アタッチメントA1の取り付け状態が安定する。
本実施形態において、一対の側方取付部40の間には、これら一対の側方取付部40が近接ないし離間するように屈曲可能な屈曲部50が設けられている。このような構成によれば、ベルトパーティションスタンド10(ベルト収納ヘッド13)の太さに応じて、一対の側方取付部40の間の距離を調整しながら、ベルトパーティションスタンド10に支柱体用アタッチメントA1を容易に取り付けることが可能である。
天井部30は平板状の第1板部31を含んでおり、各側方取付部40は、平板状の第2板部41を有する。また、屈曲部50は、天井部30の第1板部31と一対の側方取付部40における一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして設けられている。このような構成によれば、各側方取付部40のベルトパーティションスタンド10への取付状態および天井部30のベルトパーティションスタンド10への当接状態が安定する。加えて、一対の側方取付部40に対応して設けられた一対の屈曲部50により、一対の側方取付部40をバランス良くベルトパーティションスタンド10に取り付けることができる。
本実施形態において、第1板部31と一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして配置された平板状の第3板部61を備える。各屈曲部50は、第1板部31と第3板部61との間、および第2板部41と第3板部61との間にそれぞれ設けられた一対のヒンジ部51を含む。各ヒンジ部51は、一対の側方取付部40が離間する方向xに対して直角である軸線Oy周りに屈曲可能である。このようなヒンジ部51を有する構成によれば、一対の側方取付部40が互いに対向する姿勢を容易にとらせることができ、ベルトパーティションスタンド10に支柱体用アタッチメントA1をより簡単に取り付けることが可能である。
ベルトパーティションスタンド10には、上下に延びるベルトエンド受け部132(突起)が設けられている。各側方取付部40には係合溝42が設けられており、当該係合溝42は、ベルトエンド受け部132と上下方向にスライド可能に嵌合する。このような構成によれば、ベルトエンド受け部132が設けられたベルトパーティションスタンド10に対し、支柱体用アタッチメントA1を容易に支持させることができる。
また、一対の側方取付部40をベルト収納ヘッド13に取り付ける際、ベルト収納ヘッド13の外周直径に応じて一対の側方取付部40の間の距離が適宜調整される。そして、一対の側方取付部40の間の距離が比較的小さいと、ベルトエンド受け部132(突起)と係合溝42との嵌合長さが相対的に大きくなり、一対の側方取付部40の間の距離が比較的大きいと、ベルトエンド受け部132(突起)と係合溝42との嵌合長さが相対的に小さくなる。本実施形態では、係合溝42の長手方向両端が開放している。このため、ベルト収納ヘッド13の外周直径が種々異なる場合でも、ベルトエンド受け部132(突起)と係合溝42とは、上下方向の相対動に制約を受けることなく所望の嵌合長さにすることが可能であり、支柱体用アタッチメントA1の安定した取り付けが実現する。
各側方取付部40には、係合溝42の上方へのスライド移動を阻止する係止部43が設けられている。このような構成によれば、係合溝42がベルトエンド受け部132(突起)から不用意に外れることは防止される。
図12~図14は、上記第1実施形態の変形例を示している。本変形例の取付構造物装着セットB1’は、支柱体用アタッチメントA1と、取付構造物20と、を備え、ベルトパーティションスタンド10に取り付けて使用するものである。本変形例の取付構造物装着セットB1’は、上記の取付構造物装着セットB1と比べて取付構造物20の構成が異なる。取付構造物装着セットB1’の他の構成については、上記の取付構造物装着セットB1と実質的に同一である。なお、図12以降の図においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
本変形例において、取付構造物20は、フレーム25およびトレイ26を備えて構成されており、物品を置いて使用するためのものである。フレーム25は、支柱体用アタッチメントA1の接続部32により当該支柱体用アタッチメントA1と連結固定される部分である。フレーム25は、トレイ26を支持するとともに背面側において上方に起立する部分を有する。フレーム25の適所には貫通孔251が形成されている。この貫通孔251は、接続部32により支柱体用アタッチメントA1と連結固定するため利用される。トレイ26は、受け皿状とされており、フレーム25支持固定されている。
例の取付構造物装着セットB1’においても、上記の取付構造物装着セットB1に関して説明したのと同様の作用効果を奏することができる。また、取付構造物20がトレイ26を具備する構成によれば、たとえば取付構造物装着セットB1’を建物の入口等に配置し、消毒用の薬剤が入ったボトルをトレイ26(取付構造物20)上に置くといった使用が可能である。このように、取付構造物20は、この取付構造物20により支持すべき物品の相違に応じて種々の形態を取り得る。
図15~図19は、本発明に係る支柱体用アタッチメントおよび取付構造物装着セットの第2実施形態を示している。本実施形態の取付構造物装着セットB2は、支柱体用アタッチメントA2と、取付構造物20と、を備え、支柱体としての円柱状支柱10’に取り付けて使用するものである。本実施形態においては、円柱状支柱10’および支柱体用アタッチメントA2の具体的構成が上記実施形態(ベルトパーティションスタンド10および支柱体用アタッチメントA1)の対応する要素と異なっている。ただし、取付構造物20の構成については、上記の取付構造物装着セットB1の場合と実質的に同一である。
本実施形態の円柱状支柱10’は、ベース11と、このベース11から起立する支柱部12と、支柱部12に連結される上部ヘッド13’と、を備えている。
ベース11および支柱部12の構成は、上記実施形態のベルトパーティションスタンド10におけるベース11および支柱部12と同様である。上部ヘッド13’は、支柱部12の上端に連結されており、太さが略一様の円柱状である。上部ヘッド13’の外周直径は支柱部12の外周直径よりも大きくなっている。本実施形態では、上記実施形態のベルトパーティションスタンド10と異なり、ベルトエンド受け部132を具備していない。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、上記したベルトエンド受け部132を具備しないことに対応させて、係合部材70を追加的に備えている。図18、図19に示すように、係合部材70は、一対の側方取付部40に対応して対をなして設けられる。係合部材70は、基部71と、突起72と、取付孔73と、を有する。基部71は、一定方向(図中上下方向)に延びるブロック状とされている。突起72は、基部71につながり、上下方向に所定長さ延びている。突起72は、側方取付部40の係合溝42に嵌合可能となっている。取付孔73は、基部71において上下に離間して形成されている。本実施形態において、係合部材70は、たとえば所定の強度を有する合成樹脂により一体形成されている。
本実施形態において、係合部材70には緩衝部材80が設けられている。緩衝部材80は、基部71において突起72が形成された面と反対側の内側面に固定されている。緩衝部材80は、たとえば、ウレタンまたはポリエチレン製の発泡材からなり、外力で容易に変形させることができる。
係合部材70は、円柱状支柱10’の上部ヘッド13’に対して着脱可能に取り付けられる。上部ヘッド13’への係合部材70の取り付けは、たとえば結束バンド81を用いて行う。図18に示した一対の結束バンド81を、一対の係合部材70それぞれの取付孔73に通し、かつ上部ヘッド13’を囲んで締め付ける。ここで、一対の係合部材70を、上部ヘッド13’(円柱状支柱10’)の中心軸を間に挟むように配置する。このようにして、一対の係合部材70が上部ヘッド13’(円柱状支柱10’)に取り付けられる(図16参照)。なお、図15、図17、図19においては、結束バンド81を省略している。また、本実施形態において、側方取付部40の係止部43は省略している。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、天井部30と、天井部30につながる側方取付部40と、を備える。側方取付部40は円柱状支柱10’(支柱体)の側方部に取り付けられ、天井部30は円柱状支柱10’の上部ヘッド13’(頂部)に上方から当接し得る。円柱状支柱10’への支柱体用アタッチメントA2の取り付け時において、当該支柱体用アタッチメントA2は、側方取付部40により円柱状支柱10’に対する位置決めが図られつつ、円柱状支柱10’の頂部に支持される。このような構成の支柱体用アタッチメントA2は、円柱状支柱10’に対して容易に取り付け可能である。
本実施形態において、側方取付部40は、天井部30を挟んで対をなして設けられている。このような構成によれば、円柱状支柱10’に対する支柱体用アタッチメントA2の取り付け状態が安定する。
本実施形態において、一対の側方取付部40の間には、これら一対の側方取付部40が近接ないし離間するように屈曲可能な屈曲部50が設けられている。このような構成によれば、円柱状支柱10’(上部ヘッド13’)の太さに応じて、一対の側方取付部40の間の距離を調整しながら、円柱状支柱10’に支柱体用アタッチメントA2を容易に取り付けることが可能である。
天井部30は平板状の第1板部31を含んでおり、各側方取付部40は、平板状の第2板部41を有する。また、屈曲部50は、天井部30の第1板部31と一対の側方取付部40における一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして設けられている。このような構成によれば、各側方取付部40の円柱状支柱10’への取付状態および天井部30の円柱状支柱10’への当接状態が安定する。加えて、一対の側方取付部40に対応して設けられた一対の屈曲部50により、一対の側方取付部40をバランス良く円柱状支柱10’に取り付けることができる。
本実施形態において、第1板部31と一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして配置された平板状の第3板部61を備える。各屈曲部50は、第1板部31と第3板部61との間、および第2板部41と第3板部61との間にそれぞれ設けられた一対のヒンジ部51を含む。各ヒンジ部51は、一対の側方取付部40が離間する方向xに対して直角である軸線Oy周りに屈曲可能である(図8~図10参照)。このようなヒンジ部51を有する構成によれば、一対の側方取付部40が互いに対向する姿勢を容易にとらせることができ、円柱状支柱10’に支柱体用アタッチメントA2をより簡単に取り付けることが可能である。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、係合部材70を備えている。係合部材70は、円柱状支柱10’に着脱可能に取り付けられ、上下に延びる突起72を有する。各側方取付部40に設けられた係合溝42は、突起72と上下方向にスライド可能に嵌合する。このような構成によれば、上記実施形態と異なり円柱状支柱10’(上部ヘッド13’)が突起を具備しない場合においても、追加的に設けられた係合部材70によって、支柱体用アタッチメントA2を円柱状支柱10’に容易に取り付けることができる。
係合部材70には、円柱状支柱10’(支柱体)に当接させられる緩衝部材80が設けられている。このような構成によれば、円柱状支柱10’への係合部材70の取り付け時に当該係合部材70の位置ずれ等を防止することができる。したがって、係合部材70を含んで構成された支柱体用アタッチメントA2を、円柱状支柱10’に適切に取り付けることが可能となる。
また、係合部材70を介して一対の側方取付部40を上部ヘッド13’に取り付ける際、上部ヘッド13’の外周直径に応じて一対の側方取付部40の間の距離が適宜調整される。そして、一対の側方取付部40の間の距離が比較的小さいと、係合部材70における突起72と係合溝42との嵌合長さが相対的に大きくなり、一対の側方取付部40の間の距離が比較的大きいと、突起72と係合溝42との嵌合長さが相対的に小さくなる。本実施形態では、係合溝42の長手方向両端が開放している。このため、上部ヘッド13’の外周直径が種々異なる場合でも、突起72と係合溝42とは、上下方向の相対動に制約を受けることなく所望の嵌合長さにすることが可能であり、支柱体用アタッチメントA2の安定した取り付けが実現する。
図20、図21は、本発明に係る支柱体用アタッチメントおよび取付構造物装着セットの第3実施形態を示している。本実施形態の取付構造物装着セットB3は、支柱体用アタッチメントA2と、取付構造物20と、を備え、支柱体としての三角コーン10”に取り付けて使用するものである。本実施形態においては、三角コーン10”の具体的構成が上記第2実施形態の対応する要素(円柱状支柱10’)と異なっている。ただし、支柱体用アタッチメントA2および取付構造物20の構成については、上記の取付構造物装着セットB2の場合と実質的に同一である。
本実施形態の三角コーン10”は、床面や地面に載置される基台15と、この基台15上に設けられた錐形状部16を有する。本実施形態において、錐形状部16は、中空状の概略円錐形状とされている。なお、図示説明は省略するが、基台15上に、錐形状部16を囲う錘部材を載置してもよい。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、上記第2実施形態の場合と同様に係合部材70を含んで構成されており、係合部材70には緩衝部材80が設けられている。係合部材70は、三角コーン10”における錐形状部16の上端付近に着脱可能に取り付けられる。錐形状部16への係合部材70の取り付けは、たとえば結束バンド81を用いて行う。図21に示した一対の結束バンド81を、一対の係合部材70にそれぞれの取付孔73(図示略)に通し、かつ錐形状部16の上端付近を囲んで締め付ける。ここで、一対の係合部材70を、錐形状部16(三角コーン10”)の中心軸を間に挟むように配置する。このようにして、一対の係合部材70が錐形状部16(三角コーン10”)に取り付けられる。なお、図20においては、結束バンド81を省略している。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、天井部30と、天井部30につながる側方取付部40と、を備える。側方取付部40は三角コーン10”(支柱体)の側方部に取り付けられ、天井部30は三角コーン10”の錐形状部16の上端(頂部)に上方から当接し得る。本実施形態では、傾斜状の錐形状部16に対する係合部材70の取付位置に応じて側方取付部40および天井部30の高さ位置が決まり、係合部材70の上端に天井部30が当接している。三角コーン10”への支柱体用アタッチメントA2の取り付け時において、当該支柱体用アタッチメントA2は、側方取付部40および係合部材70により三角コーン10”に対する位置決めが図られつつ、錐形状部16(三角コーン10”)に支持される。このような構成の支柱体用アタッチメントA2は、三角コーン10”に対して容易に取り付け可能である。
本実施形態において、側方取付部40は、天井部30を挟んで対をなして設けられている。このような構成によれば、三角コーン10”に対する支柱体用アタッチメントA2の取り付け状態が安定する。
本実施形態において、一対の側方取付部40の間には、これら一対の側方取付部40が近接ないし離間するように屈曲可能な屈曲部50が設けられている。このような構成によれば、三角コーン10”(錐形状部16)の太さに応じて、一対の側方取付部40の間の距離を調整しながら、三角コーン10”に支柱体用アタッチメントA2を容易に取り付けることが可能である。
天井部30は平板状の第1板部31を含んでおり、各側方取付部40は、平板状の第2板部41を有する。また、屈曲部50は、天井部30の第1板部31と一対の側方取付部40における一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして設けられている。このような構成によれば、各側方取付部40の三角コーン10”への取付状態が安定する。また、天井部30が三角コーン10”(錐形状部16)の頂部に当接する場合、天井部30の錐形状部16頂部への当接状態が安定する。加えて、一対の側方取付部40に対応して設けられた一対の屈曲部50により、一対の側方取付部40をバランス良く三角コーン10”に取り付けることができる。
本実施形態において、第1板部31と一対の第2板部41それぞれとの間に対をなして配置された平板状の第3板部61を備える。各屈曲部50は、第1板部31と第3板部61との間、および第2板部41と第3板部61との間にそれぞれ設けられた一対のヒンジ部51を含む。各ヒンジ部51は、一対の側方取付部40が離間する方向xに対して直角である軸線Oy周りに屈曲可能である(図8~図10参照)。このようなヒンジ部51を有する構成によれば、一対の側方取付部40が互いに対向する姿勢を容易にとらせることができ、三角コーン10”に支柱体用アタッチメントA2をより簡単に取り付けることが可能である。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA2は、係合部材70を備えている。係合部材70は、三角コーン10”に着脱可能に取り付けられ、上下に延びる突起72を有する。各側方取付部40に設けられた係合溝42は、突起72と上下方向にスライド可能に嵌合する。このような構成によれば、上記第1実施形態と異なり三角コーン10”(錐形状部16)が突起を具備しない場合においても、追加的に設けられた係合部材70によって、支柱体用アタッチメントA2を三角コーン10”に容易に取り付けることができる。
係合部材70には、傾斜状の錐形状部16(支柱体)に当接させられる緩衝部材80が設けられている。このような構成によれば、錐形状部16(三角コーン10”)への係合部材70の取り付け時に当該係合部材70の位置ずれ等を防止することができる。したがって、係合部材70を含んで構成された支柱体用アタッチメントA2を、錐形状部16(三角コーン10”)に適切に取り付けることが可能となる。
また、係合部材70を介して一対の側方取付部40を錐形状部16に取り付ける際、錐形状部16の外周直径に応じて一対の側方取付部40の間の距離が適宜調整される。そして、一対の側方取付部40の間の距離が比較的小さいと、係合部材70における突起72と係合溝42との嵌合長さが相対的に大きくなり、一対の側方取付部40の間の距離が比較的大きいと、突起72と係合溝42との嵌合長さが相対的に小さくなる。本実施形態では、係合溝42の長手方向両端が開放している。このため、錐形状部16の外周直径が種々異なる場合でも、突起72と係合溝42とは、上下方向の相対動に制約を受けることなく所望の嵌合長さにすることが可能であり、支柱体用アタッチメントA2の安定した取り付けが実現する。
図22~図25は、本発明に係る支柱体用アタッチメントの第4実施形態を示している。図22に示すように、本実施形態の支柱体用アタッチメントA4は、支柱体としてのベルトパーティションスタンド10に取り付けて使用するものである。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA4は、天井部30および側方取付部40を備えている。上記実施形態では一対の側方取付部40を具備していたが、本実施形態では単一の側方取付部40のみを備える。また、支柱体用アタッチメントA4は、上記実施形態と異なり、屈曲部を具備していない。
天井部30は平板状とされており、たとえば金属製の薄板である。天井部30の適所には、一対の貫通孔33が形成されている。側方取付部40は、天井部30から直角に折れ曲がってつながる金属製の薄板部分40Aと、この薄板部分の内側面に固定された樹脂成形部分40Bとを有する。樹脂成形部分40Bは、係合溝42を有する。係合溝42は、ベルトパーティションスタンド10のベルトエンド141に形成された溝と同様に横断面略T字状とされており、ベルトパーティションスタンド10のベルトエンド受け部132が嵌合可能となっている。係合溝42は、その長手方向の両端が開放している。図22から理解されるように、支柱体用アタッチメントA4をベルトパーティションスタンド10に取り付けた状態において、係合溝42は上下方向に沿って延びている。そして、係合溝42は、ベルトエンド受け部132と上下方向にスライド可能に嵌合する。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA4は、天井部30と、天井部30につながる側方取付部40と、を備える。側方取付部40はベルトパーティションスタンド10(支柱体)の側方部に取り付けられ、天井部30はベルトパーティションスタンド10のベルト収納ヘッド13(頂部)に上方から当接し得る。ベルトパーティションスタンド10への支柱体用アタッチメントA4の取り付け時において、当該支柱体用アタッチメントA4は、側方取付部40によりベルトパーティションスタンド10に対する位置決めが図られつつ、ベルトパーティションスタンド10の頂部に支持される。このような構成の支柱体用アタッチメントA4は、ベルトパーティションスタンド10に対して容易に取り付け可能である。
本実施形態の支柱体用アタッチメントA4によれば、たとえば天井部30に物品を載置し、この天井部30に形成された一対の貫通孔33にベルト等を通して天井部30上の物品を締め付ける等といった使用により、所望の物品を簡単にベルトパーティションスタンド10(支柱体)に安定して支持させることができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係る支柱体用アタッチメントおよび支柱体への取付構造物装着セットの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。