JP7015532B2 - ヒートシンク及び電子部品パッケージ - Google Patents
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このヒートシンクは、前記複数の筒状突起や複数の溝により、良好な放熱性能を得ることができる。
一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面に複数段積み重ねられた放熱ユニットとを備え、各放熱ユニットは、外部空間へ連通する通気路を前記ベース部側に確保するとともに前記他方の面に沿って延設された放熱片と、この放熱片を前記ベース部に支持する支柱とを有し、前記放熱片には、前記通気路に連通し且つ前記他方の面へ臨む開口部が設けられ、前記開口部には、前記ベース部の端部側に対応して配置された第二の開口部を含むことを特徴とするヒートシンク。
また、このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面に複数段積み重ねられた放熱ユニットとを備え、各放熱ユニットは、外部空間へ連通する通気路を前記ベース部側に確保するとともに前記他方の面に沿って延設された放熱片と、この放熱片を前記ベース部に支持する支柱とを有し、前記放熱片には、前記通気路に連通し且つ前記他方の面へ臨む開口部が設けられ、前記支柱には、前記各放熱ユニットに設けられた第一の支柱と、前記ベース部に設けられた第二の支柱とを含み、前記第一の支柱は、前記ベース部に開口を向けた筒状に形成され、前記第二の支柱は、前記ベース部の前記他方の面から突出して前記第一の支柱に挿通されていることを特徴とするヒートシンク。
第一の特徴は、一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面に複数段積み重ねられた放熱ユニットとを備え、各放熱ユニットは、外部空間へ連通する通気路を前記ベース部側に確保するとともに前記他方の面に沿って延設された放熱片と、この放熱片を前記ベース部に支持する支柱とを有し、前記放熱片には、前記通気路に連通し且つ前記他方の面へ臨む開口部が設けられている(図1~図8参照)。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すヒートシンクAは、一方の面を電子部品接触面11とした板状のベース部10と、このベース部10の他方の面12に複数段積み重ねられ接続された放熱ユニットUとを備える。
そして、このヒートシンクAは、電子部品接触面11を電子部品X(例えば、CPUや、トランジスタ、サイリスタ、その他の半導体や電子部品等)に接触させて電子部品パッケージ(図2参照)を構成する。なお、この電子部品パッケージの周囲には、必要に応じてファンを設けるようにしてもよい。
ベース部10及び放熱ユニットUは、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル又はマグネシウム等を含む金属材料から形成され、その表面にはアルマイト処理が施される。
このベース部10の他方(反対側)の面12は、図示例によれば、貫通孔や凹凸のない平坦状に形成されるが、必要に応じて、適宜形状の放熱フィン等を設けることも可能である。
この放熱片30には、通気路v1に連通し且つ他方の面12の中央側部分へ臨む貫通状の第一の開口部31が設けられる。
通気路v1は、側方の外部空間S1と、第一の開口部31の内側に確保された内部空間S2とを連通している(図2参照)。
これら複数の支柱20は、ベース部10における外縁の内側に位置するように設けられる。この配置によれば、当該ヒートシンクAにおいて、水平方向へ突出する部分のない省スペースな構成にすることができ、その上、通気路v1を流通する気体に支柱20が接触するので、放熱性能の向上が期待できる。
ベース部10の電子部品接触面11を、発熱中の電子部品Xに接触させた状態(図2参照)において、ベース部10上方側の内部空間S2には、ベース部10の熱により上昇する空気の流れが形成される。このため、この上昇する気流に、比較的温度の低い外部空間S1の空気が引き込まれて、通気路v1に沿う空気の流れが形成される。
したがって、通気路v1に沿って流れる空気と、支柱20及び放熱片30との間で、熱交換が効率的に行われ、ベース部10及び電子部品Xの温度上昇が抑制される。
すなわち、水平方向の面積を変化させることのない省スペースな構成により、放熱能力を容易に増減することができる。
前記着脱の手段は、例えば、ベース部10又は放熱片30に対し、支柱20を嵌合やねじ止め等によって着脱可能に接続すればよい。
次に、本発明に係るヒートシンクの他の実施態様について説明する。なお、以下に示す実施態様は、上述した実施態様を一部変更したものであるため、主にその変更部分について詳述し、共通部分の説明は同一符号を用いる等して適宜省略する。
放熱片30’は、他方の面12の連続方向における端部寄りの部分に対応して、通気路v1に連通し且つ他方の面12へ臨む第二の開口部32を有する。
詳細に説明すれば、第二の開口部32は、平面視枠状の放熱片30’の各辺側の部分に、それぞれ設けられる。各第二の開口部32は、放熱片30’の各辺に沿う長尺状の貫通孔であり、図示例によれば、隣接する支柱20,20の間に対応して平面視長方形状に形成される。そして、この放熱片30’とその下側の複数の支柱20は、一体的な放熱ユニットU’を構成する。
このヒートシンクBによれば、上述した通気路v1に加えて、外部空間S1から第二の開口部32へ連通する通気路v2が形成される(図4参照)。したがって、これら二つの通気路v1,v2に沿って流れる空気により、支柱20及び放熱片30’の放熱を効率的に行うことができ、ひいては、ベース部10及び電子部品Xの温度上昇を効果的に抑制することができる。
また、上述したヒートシンクAと同様に、電子部品Xの発熱量に応じて、放熱ユニットU’を増減し、適宜な放熱能力を得ることができる。
図5に示すヒートシンクCは、上記構成のヒートシンクBに対し、放熱片30’を放熱片30”に置換したものである。
放熱片30”は、上記放熱片30に加えて、第二の開口部32に、ベース部10へ向かって突出する突片部33を複数有するものである。
突片部33は、第二の開口部32の長手方向を分割して仕切るように複数設けられる。各突片部33は、第二の開口部32を構成する一方の長辺から他方の長辺に跨る平板状の部材であり、ベース部10側へ突出している。
そして、突片部33を有する放熱片30”と、その下側の複数の支柱20は、一体的な放熱ユニットU”を構成する。
このヒートシンクCによれば、上記ヒートシンクBと同様に、二種類の通気路v1,v2を形成することができる上、これら通気路v1,v2中に位置する突片部33によって効果的な放熱を行うことができる。
また、上述したヒートシンクAと同様に、電子部品Xの発熱量に応じて放熱ユニットU”を増減すれば、適宜な放熱能力を得ることができる。
なお、他例としては、突片部33を第二の開口部32の短手方向を分割するように設けたたり、図示例以外の態様の突片部を設けたりすることも可能である。
図6~図8に示すヒートシンクDは、上記ヒートシンクAに対し、ベース部10をベース部10xに置換するとともに、放熱ユニットUを放熱ユニットUxに置換したものであり、各放熱片をベース部10xに支持する支柱を、各放熱ユニットUxに設けられた第一の支柱Ux2と、ベース部10xに設けられた第二の支柱10x2とによって構成している。
この第二の支柱10x2は、放熱ユニットUx側の第一の支柱Ux2に挿通され嵌り合っている。
この第一の支柱Ux2は、放熱片Ux1の角側において、該放熱片Ux1からベース部10x側へ突出しており、その突端部を、対向するベース本体10x1又は放熱片Ux1に当接させることで、放熱片Ux1とベース本体10x1の間隔、又は隣接する放熱片Ux1,Ux1の間隔を略一定にするスペーサとして機能する。
次に、上記構成のヒートシンクA及びBについて、空気の流れを可視化するようにしたコンピュータ解析の結果を説明する。このコンピュータ解析では、図9及び図10に示すように、ヒートシンクA及びBについて、ベース部10を下方へ向けた縦置き姿勢とし、その下端の電子部品接触面11に熱源が接触しているものとする。
また、ヒートシンクBでは、上述した空気の流れF1,F2に加えて、第二の開口部32内を上方へ通過する空気の流れF3が確認できた。
これら解析結果より、外部空間S1の比較的低温の空気が、内部空間S2に引き込まれて、第一の開口部31及び/又は第二の開口部32b内を上昇する過程において、この流れる空気に、各放熱片30,30’の熱が伝達して、効果的な放熱が行われるものと考えられる。
これらの結果より、第二の開口部32のないものよりも第二の開口部32のあるものの方が放熱効果が高く、さらに、放熱ユニットの数を増やした方が放熱効果が高いものといえる。
10:ベース部
20:支柱
30,30’,30”:放熱片
31:第一の開口部
32:第二の開口部
33:突片部
A,B,C:ヒートシンク
S1:外部空間
S2:内部空間
U,U’,U”:放熱ユニット
v1,v2:通気路
Claims (10)
- 一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面に複数段積み重ねられた放熱ユニットとを備え、
各放熱ユニットは、外部空間へ連通する通気路を前記ベース部側に確保するとともに前記他方の面に沿って延設された放熱片と、この放熱片を前記ベース部に支持する支柱とを有し、
前記放熱片には、前記通気路に連通し且つ前記他方の面へ臨む開口部が設けられ、
前記開口部には、前記ベース部の端部側に対応して配置された第二の開口部を含むことを特徴とするヒートシンク。 - 前記開口部には、前記ベース部の中央側に対応して配置された第一の開口部を含むことを特徴とする請求項1記載のヒートシンク。
- 前記第二の開口部には、前記ベース部へ向かって突出する単数又は複数の突片部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク。
- 前記支柱は、前記ベース部における外縁の内側に設けられていることを特徴とする請求項1~3何れか1項記載のヒートシンク。
- 一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面に複数段積み重ねられた放熱ユニットとを備え、
各放熱ユニットは、外部空間へ連通する通気路を前記ベース部側に確保するとともに前記他方の面に沿って延設された放熱片と、この放熱片を前記ベース部に支持する支柱とを有し、
前記放熱片には、前記通気路に連通し且つ前記他方の面へ臨む開口部が設けられ、
前記支柱には、前記各放熱ユニットに設けられた第一の支柱と、前記ベース部に設けられた第二の支柱とを含み、
前記第一の支柱は、前記ベース部に開口を向けた筒状に形成され、
前記第二の支柱は、前記ベース部の前記他方の面から突出して前記第一の支柱に挿通されていることを特徴とするヒートシンク。 - 前記開口部には、前記ベース部の中央側に対応して配置された第一の開口部を含むことを特徴とする請求項5記載のヒートシンク。
- 前記開口部には、前記ベース部の端部側に対応して配置された第二の開口部を含むことを特徴とする請求項5又は6記載のヒートシンク。
- 前記第二の開口部には、前記ベース部へ向かって突出する単数又は複数の突片部が設けられていることを特徴とする請求項7記載のヒートシンク。
- 前記支柱は、前記ベース部における外縁の内側に設けられていることを特徴とする請求項5~8何れか1項記載のヒートシンク。
- 前記ベース部の電子部品接触面には、電子部品が接触していることを特徴とする請求項1~9何れか1項記載のヒートシンクを用いた電子部品パッケージ。
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