JP7015164B2 - ギアードモータ及び通信機器 - Google Patents

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Description

本発明の一態様は、携帯電話及び基地局等の通信機器、ロボットなどに搭載されるギアードモータに関する。
例えば通信機器のカメラやアンテナ、ロボット等に用いられる駆動機構には、モータの回転速度を変化させたり、逆回転を行ったりするギアードモータが用いられている。
特許文献1は、モータ本体とギヤ機構部とを備え、モータ本体の端面には、回転軸を貫通するフランジが固定され、ギヤ機構部は、一端側の開口にフランジの外周が固定され、他端側から出力軸を突出させ、内面に遊星歯車伝動機構の固定内歯を有するギヤケースを備え、フランジの外周部には弾性リング収容部が設けられ、弾性リング収容部は、回転軸に対して一定角度で傾斜して、モータ本体の端面に対面する弾性リング圧接面を有するギヤドモータについて開示している。
特開2017-158298号公報
特許文献1に記載のようなギア機構部では、多くの歯車を介して出力を得ており、ギア機構部内でのより損失の少ない、効率のよい駆動が求められている。
本発明は、上記課題を解決するために次のような手段を採る。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記するが、本発明の各構成要素はこれらの付記したものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
本発明の一の手段は、
中心軸を中心に回転する第1太陽歯車(21)と、
前記第1太陽歯車に噛合する複数の第1遊星歯車(31)と、
円板状の第1円板部(41)、及び前記第1円板部の、前記複数の第1遊星歯車が配置された側の第1面(411)に形成され、前記複数の第1遊星歯車のそれぞれの回転軸(49)となる複数の第1支持シャフト(44)を有する第1キャリア(4)と、
を備え、
前記第1面は、前記第1円板部の同心円で突出する突出面(46)を有し、
前記突出面は、前記第1遊星歯車の摺動面(35)と接している、
ギアードモータである。
上記構成のギアードモータによれば、第1遊星歯車と摺動面の一部のみが第1面と接するため、第1遊星歯車の回転の抵抗を低減し、ギア効率を向上させることができる。また第1遊星歯車及び第1キャリアの摩耗を軽減することができ、歯車の耐久性を向上させることができると共に、潤滑剤の使用量を減らすことができる。また、潤滑剤の使用量の低減により、低温時において硬化する潤滑剤の量が少なくなるため、例えば低温時の起動性能を向上させた構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記突出面(46)の半径は、
前記中心軸(48)と前記第1支持シャフト(44)の中心との距離に前記第1遊星歯車(31)の前記摺動面(35)の外円の半径を足した長さより小さく、
前記中心軸と前記第1支持シャフトの中心との距離から前記外円の半径を引いた長さより大きい。
上記構成のギアードモータによれば、第1円板部の同心円状に突出面を形成することにより、より容易に第1遊星歯車と摺動する面と、第1遊星歯車と摺動しない面とを形成することができ、第1遊星歯車の回転の抵抗を低減した構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記突出面(46)の半径は、前記中心軸(48)と前記第1支持シャフト(44)の中心との距離よりも小さい。
上記構成のギアードモータによれば、第1面に対するスラストは中心軸に近い方で発生するため、中心軸から離れた遊星歯車の摺動面は突出面と接していない構成とすることができる。また摺動面をより小さくすることにより、抵抗を低減しギア効率を改善した構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記第1円板部(41)の、前記第1面(411)とは逆側の第2面(412)側に配置され、前記第1円板部と共通の中心軸(48)を有する第2太陽歯車(22)と、
前記第2太陽歯車に噛合する複数の第2遊星歯車(32)と、
円板状の第2円板部(51)、及び前記第2円板部の、前記複数の第2遊星歯車が配置された側の第3面(511)に形成された前記複数の第2遊星歯車のそれぞれの回転軸(49)となる複数の第2支持シャフト(54)を有する第2キャリア(5)と、を備え、
前記第2支持シャフトの端部は、前記第1円板部に隙間を有しながら対向しており、
前記第1キャリア(4)は、軸方向において前記第1円板部と前記第2遊星歯車との間に、前記第1円板部の同心円形状で突出し、前記複数の第2遊星歯車と接する座面(45)を有している。
上記構成のギアードモータによれば、第2支持シャフトの第2端部に近づく第2遊星歯車を座面で止めることができるため、第2遊星歯車の軸穴及び第2支持シャフトの摩耗を軽減する構成とすることができる。また、これにより歯車の耐久性を向上させることができると共に、潤滑剤の使用量を減らすことができる。また、第2遊星歯車を傾くことなく、回転させことができるため、駆動時の損失を低減し、ギア効率を向上させることができる。また、潤滑剤の使用量の低減により、例えば低温時において硬化する潤滑剤の量が少なくなるため、低温時の起動性能を向上させる構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記中心軸(48)を中心とする前記第1キャリア(4)の前記座面(45)の半径は、
前記中心軸と前記第2キャリア(5)の前記第2支持シャフト(54)の中心との距離から前記第2キャリアの前記第2遊星歯車(32)の摺動面(35)の外円の半径を引いた長さより大きく、
前記中心軸と前記第2キャリアの前記第2支持シャフトの中心との距離から前記第2キャリアの前記第2支持シャフトの前記端部の半径を引いた長さより小さい。
上記構成のギアードモータによれば、より効果的に第2遊星歯車の軸穴及び第2支持シャフトの摩耗を低減した構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記第1キャリア(4)及び前記第2キャリア(5)は、互いに同じ大きさ及び形状である。
上記構成のギアードモータによれば、同じ部品を複数段の遊星歯車機構で利用することができ、製造コストを低減した構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
前記第2キャリア(5)の前記第2支持シャフト(54)は、軸方向において、前記座面(45)よりも前記第2面(412)に近接する位置まで延びている。
上記構成のギアードモータによれば、第2遊星歯車は、第2支持シャフトの第2端部に近づいたとしても、第2支持シャフトの第2端部まで移動する前に座面に接触して止まるため、第2遊星歯車の軸穴及び第2支持シャフトの摩耗をより低減した構成とすることができる。
上記ギアードモータにおいて、好ましくは、
モータ(11)と、
前記モータにより回転し、前記第1太陽歯車(21)を駆動するモータシャフト(12)と、
前記第2キャリア(5)の回転に起因して回転する出力シャフト(7)と、を更に備える。
上記構成のギアードモータによれば、出力シャフトにおいてモータの回転を減速させて出力するギアードモータを構成することができる。
本発明の一の手段は、
上述のいずれかのギアードモータを備える、
通信装置である。
上記構成の通信装置によれば、例えば無線通信の基地局のアンテナ又は、アンテナ内部周波数調整用可動部等を移動させるギアードモータとして使用する場合には、通信装置がアンテナ又は、アンテナ内部周波数調整用可動部等を移動させる際の消費電力を低減すると共に、耐久性を向上させた構成とすることができる。
図1は、本実施形態のギアードモータの分解斜視図である。 図2は、本実施形態のギアードモータの断面図である。 図3は、本実施形態の第1キャリアの斜め上方からの斜視図である。 図4は、本実施形態の第1キャリアの斜め下方からの斜視図である。 図5は、本実施形態の第1キャリアの正面図である。 図6は、第1キャリアの突出面の半径を計算するための、第1キャリアの底面図である。 図7は、変形例に係るギアードモータの断面図である。 図8は、変形例に係る第1キャリアの斜め上方からの斜視図である。 図9は、変形例に係る第1キャリアの正面図である。 図10は、第1キャリアの座面の半径を計算するための、第2キャリアの底面図である。
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.実施形態
2.補足事項
<1.実施形態>
本実施形態のギアードモータは、遊星歯車機構において、キャリアにおける太陽歯車の周囲に座面を有することにより、対向するキャリアの支持シャフトに貫挿された遊星歯車の軸穴及び支持シャフトの摩耗を軽減することができる構成となっている。以下、本実施形態のギアードモータについて具体的に説明する。
図1は、本実施形態のギアードモータ1の分解斜視図である。図2は、本実施形態のギアードモータ1の断面図である。図3は、本実施形態の第1キャリア4の斜め上方からの斜視図である。図4は、本実施形態の第1キャリア4の斜め下方からの斜視図である。図5は、本実施形態の第1キャリア4の正面図である。
<全体構成>
図1~図5に示されるように、ギアードモータ1は、モータ11と、モータシャフト12と、第1太陽歯車21と、複数の第1遊星歯車31と、第1キャリア4と、第2太陽歯車22とを有している。更に、ギアードモータ1は、複数の第2遊星歯車32と、第2キャリア5と、第3太陽歯車23と、複数の第3遊星歯車33と、第3キャリア6と、出力シャフト7と、第1軸受13と、筐体8と、第2軸受14と、ワッシャー15と、リテーナ16とを有している。
ここで、モータ11は、外部から供給される電力によりモータシャフト12を回転させる。モータ11には、例えばコアードモータ等のDC(Direct Current)モータを用いることができる。第1太陽歯車21は中心部に貫通孔として形成された軸穴にモータシャフト12が貫挿され、モータシャフト12の回転と共に回転する。第1太陽歯車21は複数の第1遊星歯車31と噛合する。複数の第1遊星歯車31は、第1太陽歯車21の回転により、自ら回転すると共に、第1太陽歯車21を中心とした円軌道で移動し、第1キャリア4及び第2太陽歯車22を回転させる。第2太陽歯車22は複数の第2遊星歯車32と噛合する。複数の第2遊星歯車32は、第2太陽歯車22の回転により、自ら回転すると共に、第2太陽歯車22を中心とした円軌道で移動し、第2キャリア5及び第3太陽歯車23を回転させる。第3太陽歯車23は複数の第3遊星歯車33と噛合する。複数の第3遊星歯車33は、第3太陽歯車23の回転により、自ら回転すると共に、第3太陽歯車23を中心とした円軌道で移動し、第3キャリア6及び出力シャフト7を回転させる。
出力シャフト7には、第1軸受13、筐体8、第2軸受14、ワッシャー15及びリテーナ16が順に貫挿される。筐体8は、モータシャフト12、第1太陽歯車21、複数の第1遊星歯車31、第1キャリア4、第2太陽歯車22、複数の第2遊星歯車32、第2キャリア5、第3太陽歯車23、複数の第3遊星歯車33、第3キャリア6及び第1軸受13を収容する。筐体8の内側に形成された内歯車81には、すべての第1遊星歯車31、第2遊星歯車32及び第3遊星歯車33が噛合する。リテーナ16は、出力シャフト7の所定位置に固定され、第1軸受13、筐体8、第2軸受14及びワッシャー15が出力シャフト7から抜けないように保持する。出力シャフト7は、モータシャフト12の回転に基づいて、モータシャフト12とは異なる回転数で回転する。本実施形態においては、3段の遊星歯車機構を直列に接続し、各段で回転速度を1/6に減速することとしている。これにより、全体で回転速度を1/216に減速するものとなっている。本実施形態においては、各段には3つの遊星歯車を配置している。
<第1キャリア>
第1キャリア4は、円板状の第1円板部41と、第1円板部41の第1面411に形成された複数の第1支持シャフト44を有する。第1面411は、モータ11が配置された側の面である。複数の第1支持シャフト44は、それぞれ円柱状に突出した軸状部分であり、複数の第1遊星歯車31のそれぞれの回転軸49(図2参照)となる。第2太陽歯車22は、第1円板部41の、第1面411とは逆側の第2面412側に配置され、第1円板部41と共通の中心軸48を有する。第2太陽歯車22は、第1キャリア4と一体に形成される。第1キャリア4の第1面411は、円板形状の同心円で突出する第1突出面46を有している。ここで第1突出面46は、第1遊星歯車31の摺動面35と接している。第1遊星歯車31の摺動面35での摺動は、中心軸48から離れるほど摩擦抵抗が大きくなり、駆動損失となる。このため、第1遊星歯車31の摺動面35での摺動を、中心軸48から近い位置に形成された第1突出面46との摺動とすることにより、より効率的にギアードモータ1を駆動することができる。図2のAの部分は、第1遊星歯車31の摺動面35が中心軸48から遠い位置で第1キャリア4と接しておらず、摺動による摩擦抵抗を低減していることを示している。
図2に示されるように、第1キャリア4の第1円板部41は、第2支持シャフト54の第2端部541に対して軸方向に隙間を有しながら対向している。複数の第1支持シャフト44の第1端部441は、それぞれ貫挿された複数の第1遊星歯車31が抜けないようにする部材を配置しない開放端となっている。
<第2キャリア>
第2キャリア5は、第1キャリア4と同様に、円板状の第2円板部51と、第2円板部51の第3面511に形成された複数の第2支持シャフト54を含む。第3面511は、第1キャリア4側の面である。複数の第2支持シャフト54は、それぞれ円柱状に突出した軸状部分であり、複数の第2遊星歯車32のそれぞれの回転軸49(図2参照)となる。第3太陽歯車23は、第2円板部51の、第3面511とは逆側の第4面512に配置され、第2円板部51と共通の中心軸を有する。第3太陽歯車23は、第2キャリア5と一体に形成される。第2キャリア5の第3面511は、円板形状の同心円で突出する第2突出面56を有している。ここで第2突出面56は、第2遊星歯車32の摺動面35と接しており、第1キャリア4の場合と同様に、より効率的にギアードモータ1を駆動することができる。
図2に示されるように、第2キャリア5の第2円板部51は、第3支持シャフト64の第3端部641に対して軸方向に隙間を有しながら対向している。複数の第2支持シャフト54の第2端部541は、それぞれ貫挿された複数の第2遊星歯車32が抜けないようにする部材を配置しない開放端となっている。ここで、第2キャリア5は、第1キャリア4と互いに同じ大きさ及び形状である。
<第3キャリア>
第3キャリア6は、円板状の第3円板部61と、第3円板部61の第5面611に形成された複数の第3支持シャフト64を含む。第5面611は、第2キャリア5側の面である。複数の第3支持シャフト64は、それぞれ円柱状に突出した軸状部分であり、複数の第3遊星歯車33のそれぞれの回転軸49(図2参照)となる。第3円板部61の複数の第3支持シャフト64が形成された面とは逆側の面には、第3キャリア6と共通の中心軸を有する出力シャフト7が形成されている。出力シャフト7は、第3円板部61から円柱状に延びている。複数の第3支持シャフト64の第3端部641は、それぞれ貫挿された複数の第3遊星歯車33が抜けないようにする部材を配置しない開放端となっている。
<第1太陽歯車~第3太陽歯車>
図2に示されるように、第1太陽歯車21~第3太陽歯車23の各太陽歯車は、それぞれ対応する複数の第1遊星歯車31~第3遊星歯車33と噛合する。第1太陽歯車21はモータシャフト12と篏合し、モータシャフト12と共に回転する。第2太陽歯車22及び第3太陽歯車23は、それぞれ第1キャリア4及び第2キャリア5と一体に形成され、第1キャリア4及び第2キャリア5と共に回転する。
<第1遊星歯車~第3遊星歯車>
図2に示されるように、第1遊星歯車31~第3遊星歯車33は、それぞれ対応する第1太陽歯車21~第3太陽歯車23に噛合とすると共に、筐体8の内歯車81と噛合する。内歯車81と噛合することにより、各遊星歯車は中心軸48を中心とした円軌道で移動し、これにより第1遊星歯車31~第3遊星歯車33は、それぞれ第1キャリア4~第3キャリア6を回転させる。第1遊星歯車31~第3遊星歯車33は、それぞれ摺動面35を有し、摺動面35は、それぞれ接続された第1キャリア4~第3キャリア6と接触して摺動する。
<第1キャリアの突出面半径の算出>
図6は、第1キャリア4の突出面46の半径を計算するための、第1キャリア4の底面図である。突出面46は、第1遊星歯車31の摺動面35の一部と接する範囲で形成されることが望ましい。このため突出面46の半径は、中心軸48と第1支持シャフト44の中心との距離Rcに第1遊星歯車31の摺動面35の外側の円の半径を足した長さR1maxより小さいことが望ましい。また突出面46の半径は、距離Rcから外側の円の半径Rsを引いた長さR1minより大きいことが望ましい。図6では第1キャリア4の突出面46の半径を例に説明したが、第2キャリア5及び第3キャリア6についても同様に計算することができる。
以上説明したように、本実施形態のギアードモータ1においては、第1遊星歯車31と摺動面35の一部のみが第1面411と接するため、第1遊星歯車31の回転の摩擦抵抗を低減し、ギア効率を向上させることができる。また第1遊星歯車31及び第1キャリア4の摩耗を軽減することができ、歯車の耐久性を向上させることができると共に、潤滑剤の使用量を減らすことができる。また、潤滑剤の使用量の低減により、低温時において硬化する潤滑剤の量が少なくなるため、低温時の起動性能を向上させることができる。
図6及び図6の説明に示すように、突出面46の半径は、長さR1min~R1maxの範囲に定めて、同心円状に突出面46を形成することとしている。このため、より容易に第1遊星歯車31と摺動する摺動面35と、第1遊星歯車31と摺動しない面を形成することができ、第1遊星歯車31の回転の摩擦抵抗を低減することができる。
また、突出面46の半径は、中心軸48と第1支持シャフト44の中心との距離よりも小さくすることができる。これにより、第1面411に対するスラストは中心軸48に近い方で発生するため、中心軸48から離れた遊星歯車の摺動面35は突出面46と接していない構成とすることができる。また摺動面35をより小さくすることにより、より摩擦抵抗を低減しギア効率を改善することができる。
上述の第1遊星歯車31及び第1キャリア4に生じる効果は、第2遊星歯車32及び第2キャリア5においても同様に得られる。
また本実施形態のギアードモータ1によれば、出力シャフト7においてモータ11の回転を減速させて出力するギアードモータ1を構成することができる。
また本実施形態のギアードモータ1は、例えば無線通信の基地局のアンテナ又は、アンテナ内部周波数調整用可動部等を移動させるギアードモータ1として使用することができ、この場合には通信装置がアンテナ又は、アンテナ内部周波数調整用可動部等を移動させる際の消費電力を低減すると共に、耐久性を向上させることができる。特に、基地局のアンテナは屋外に配置され、耐久性を要求されるため、本発明のような耐久性を向上させる構成が効果的である。
<変形例>
図7は、変形例に係るギアードモータの断面図である。図8は、変形例に係る第1キャリアの斜め上方からの斜視図である。図9は、変形例に係る第1キャリアの正面図である。変形例に係るギアードモータは、第1キャリアの第2面、及び第2キャリアの第4面にそれぞれ第1座面45及び第2座面55が形成されている点で、上述の実施形態に係るギアードモータと異なり、その他の構成は同様である。以下の説明では、実施形態と同様の構成については重複する説明を省略する。
図7~図9に示すように、本実施形態の変形例のギアードモータ1において、第1キャリア4は、軸方向において第1円板部41と第2遊星歯車32との間(第2面412側)で、第1円板部41の同心円形状で突出し、複数の第2遊星歯車32と接する第1座面45を更に有している。第2キャリア5においても、第1キャリア4と同様に、軸方向において第2円板部51と第3遊星歯車33との間(第4面512側)で、第2円板部51の同心円形状で突出し、複数の第3遊星歯車33と接する第2座面55を有している。
また、第2キャリア5の第2支持シャフト54は、軸方向において、第1座面45よりも第2面412に近接する位置まで延びている。また、図7のBの部分に示されるように、第3キャリア6の第3支持シャフト64も、軸方向において、第2キャリア5の第2座面55よりも第4面512に近接する位置まで延びている。このように構成することにより、第2遊星歯車32が、第2支持シャフト54の第2端部541に近づいた際には、摺動面35は、入力側のキャリアである第1キャリア4の第1座面45に接触して摺動する。また第3遊星歯車33が、第3支持シャフト64の第3端部641に近づいた際には、摺動面35は、入力側のキャリアである第2キャリア5の第2座面55に接触して摺動する。
図10は、第1キャリア4の第1座面45の半径を計算するための、第2キャリア5の底面図である。第1キャリア4の第1座面45は、第2遊星歯車32が第2支持シャフト54の第2端部541に近づいた際に第2遊星歯車32の摺動面35と接するような半径を有することが望ましい。このため、第1座面45の半径は、中心軸48と第2キャリア5の第2支持シャフト54の中心との距離Rcから第2キャリア5の第2遊星歯車32の摺動面35の外側の円の半径Reを引いた長さR2minより大きいことが望ましい。また、第1座面45の半径は、距離Rcから第2支持シャフト54の第2端部541の半径を引いた長さR2maxより小さいことが望ましい。図10では第1キャリア4の第1座面45の半径を例に説明したが、第2キャリア5の第2座面55についても第3キャリア6の底面の寸法を用いて同様に計算することができる。
以上説明したように、変形例のギアードモータ1によれば、第2支持シャフト54の第2端部541に近づく第2遊星歯車32を第1座面45で止めることができるため、第2遊星歯車32の軸穴及び第2支持シャフト54の摩耗を軽減することができる。これにより、歯車の耐久性を向上させることができると共に、潤滑剤の使用量を減らすことができる。また、第2遊星歯車32が傾くことなく、回転することができることから駆動時の損失を低減し、ギア効率を向上させることができる。また、潤滑剤の使用量の低減により、低温時において硬化する潤滑剤の量が少なくなるため、低温時の起動性能を向上させることができる。
図10及び図10の説明に示すように、第1座面45の半径を長さR2min~R2maxの範囲に定めることにより、より効率的に第2遊星歯車32の軸穴及び第2支持シャフト54の摩耗を低減することができる。
また本実施形態のギアードモータ1によれば、第1キャリア4及び第2キャリア5は、互いに同じ大きさ及び形状であるため、同じ部品を複数段の遊星歯車機構で利用することができ、製造コストを低減することができる。
また本実施形態のギアードモータ1によれば、第2キャリア5の第2支持シャフト54は、軸方向において、第1座面45よりも第2面412に近接する位置まで延びていることとしている。このため、第2遊星歯車32は、第2支持シャフト54の第2端部541に近づいたとしても、第2支持シャフト54の第2端部541まで移動する前に第1座面45に接触して止まるため、第2遊星歯車32の軸穴及び第2支持シャフト54の摩耗をより低減することができる。
上述の変形例における第2支持シャフト54及び第2遊星歯車32に生じる効果は、第3支持シャフト64及び第3遊星歯車33においても同様に得られる。
<2.補足事項>
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明は、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、同様の技術思想に基づいて当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
上述の実施形態においては、樹脂により形成されたキャリア及び歯車を用いることとしたが、金属等他の材料により形成されたキャリア又は歯車を用いることとしてもよい。
上述の実施形態においては、3段の遊星歯車機構を直列に接続することとしたが、遊星歯車機構は2段その他何段であってもよい。また本実施形態においては、各段で回転速度を1/6に減速するものとしたが、減速比は適宜変更することができる。また、各段に配置される遊星歯車の数も適宜変更することができる。
上述の実施形態においては、第2キャリア5は、第1キャリア4と互いに同じ大きさ及び形状としたが、配置される遊星歯車機構は互いに異なる形状及び大きさであってもよい。
また、上記実施形態では本発明で特徴的な部分のみについて説明したが、本発明のギアードモータは、従来のギアードモータが有する種々の構成をさらに備えている。
本発明のギアードモータは、携帯電話及び基地局等の通信機器、ロボットなどに搭載されるギアードモータに好適に利用される。
1…ギアードモータ
21…第1太陽歯車
22…第2太陽歯車
23…第3太陽歯車
31…第1遊星歯車
32…第2遊星歯車
33…第3遊星歯車
35…摺動面
4…第1キャリア
41…第1円板部
411…第1面
412…第2面
44…第1支持シャフト
441…第1端部
45…第1座面
46…第1突出面
48…中心軸
49…回転軸
5…第2キャリア
51…第2円板部
511…第3面
512…第4面
54…第2支持シャフト
541…第2端部
55…第2座面
56…第2突出面
6…第3キャリア
61…第3円板部
611…第5面
64…第3支持シャフト
641…第3端部
7…出力シャフト
8…筐体
81…内歯車
11…モータ
12…モータシャフト
13…第1軸受
14…第2軸受
15…ワッシャー
16…リテーナ

Claims (8)

  1. 中心軸を中心に回転する第1太陽歯車と、
    前記第1太陽歯車に噛合する複数の第1遊星歯車と、
    円板状の第1円板部、及び前記第1円板部の、前記複数の第1遊星歯車が配置された側の第1面に形成され、前記複数の第1遊星歯車のそれぞれの回転軸となる複数の第1支持シャフトを有する第1キャリアと、
    を備え、
    前記第1面は、前記第1円板部の同心円で突出する突出面を有し、
    前記突出面は、前記第1遊星歯車の摺動面と接しており
    前記突出面の半径は、
    前記中心軸と前記第1支持シャフトの中心との距離に前記第1遊星歯車の前記摺動面の外円の半径を足した長さより小さく、
    前記中心軸と前記第1支持シャフトの中心との距離から前記外円の半径を引いた長さより大きい、
    ギアードモータ。
  2. 前記突出面の半径は、前記中心軸と前記第1支持シャフトの中心との距離よりも小さい、
    請求項に記載のギアードモータ。
  3. 前記第1円板部の、前記第1面とは逆側の第2面側に配置され、前記第1円板部と共通の中心軸を有する第2太陽歯車と、
    前記第2太陽歯車に噛合する複数の第2遊星歯車と、
    円板状の第2円板部、及び前記第2円板部の、前記複数の第2遊星歯車が配置された側の第3面に形成された前記複数の第2遊星歯車のそれぞれの回転軸となる複数の第2支持シャフトを有する第2キャリアと、を備え、
    前記第2支持シャフトの端部は、前記第1円板部に隙間を有しながら対向しており、
    前記第1キャリアは、軸方向において前記第1円板部と前記第2遊星歯車との間に、前記第1円板部の同心円形状で突出し、前記複数の第2遊星歯車と接する座面を有している、
    請求項1または2に記載のギアードモータ。
  4. 前記中心軸を中心とする前記第1キャリアの前記座面の半径は、
    前記中心軸と前記第2キャリアの前記第2支持シャフトの中心との距離から前記第2キャリアの前記第2遊星歯車の摺動面の外円の半径を引いた長さより大きく、
    前記中心軸と前記第2キャリアの前記第2支持シャフトの中心との距離から前記第2キャリアの前記第2支持シャフトの前記端部の半径を引いた長さより小さい、
    請求項に記載のギアードモータ。
  5. 前記第1キャリア及び前記第2キャリアは、互いに同じ大きさ及び形状である、
    請求項に記載のギアードモータ。
  6. 前記第2キャリアの前記第2支持シャフトは、軸方向において、前記座面よりも前記第2面に近接する位置まで延びている、
    請求項からのいずれか1項に記載のギアードモータ。
  7. モータと、
    前記モータにより回転し、前記第1太陽歯車を駆動するモータシャフトと、
    前記第2キャリアの回転に起因して回転する出力シャフトと、を更に備える、
    請求項1からのいずれか1項に記載のギアードモータ。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載のギアードモータを備える、
    通信装置。


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