JP7015145B2 - 住宅用エネルギー消費関連量計算プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、住宅にて消費するエネルギーの消費関連量を計算する、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムに関する。
近年、省エネルギー化の社会的要請が高まっており、住宅分野においても省エネルギー政策の強化が図られている。住宅分野において省エネルギー化を図る有効な政策として、省エネルギー性能に優れる各種住宅設備の導入が挙げられる。
一方、住宅の改修や住宅設備の更新または新規購入(導入)を検討している世帯は、住宅の改修や住宅設備の更新または導入の前に、より正確な省エネルギー効果を事前に把握することが困難であるため、省エネルギー設備の更新、購入の決断ができないケースが多く発生している、と考えられる。そこで、リフォームを含む省エネルギー設備を導入した場合における、光熱費のシミュレーションの精度の向上が望まれている。
例えば、省エネルギー効果を事前に把握するシミュレーションを行うための装置として、特許文献1には、現在の月毎のエネルギー使用量と、現在の帰宅時刻と、導入予定の設備機器と、を入力して、設備更新後の住宅の光熱費を計算(シミュレーション)する、光熱費予測装置が開示されている。
また特許文献2には、リフォーム前の12ヶ月分の実際の光熱費を入力し、リフォーム後の光熱費を予測する、リフォーム後の光熱費を予測するシステムが開示されている。
特許第4153897号公報 特開2011-39627号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、「光熱費から求めたエネルギー量=実際のエネルギー使用量」として考えている。発電システムを有していない住宅では、「光熱費から求めたエネルギー量=実際のエネルギー使用量」であるが、発電システムを有する住宅では、「光熱費から求めたエネルギー量=実際のエネルギー使用量」であるとは限らない。近年では、太陽光発電システムやコージェネレーションシステムが普及し、発電しながら消費している場合があり、この消費量は「光熱費」に計上されていない。従って、太陽光発電システムやコージェネレーションシステム等の発電システムを有している住宅の場合、特許文献1や特許文献2に記載の発明では、精度よく予測することができない、と考えられる。
省エネルギー設備の更新・購入を検討している世帯(発電システムを有している世帯)に対して、より正確に現在のエネルギー使用量を示し、このエネルギー使用量が、新たな省エネルギー設備の導入により、ここまで低減される、と示すことが望ましい。
なお、複数の省エネルギー設備を同時に導入した場合、省エネルギー設備が相互に影響を及ぼし、全体の省エネルギー効果であるトータル省エネルギー効果中における個々の省エネルギー設備による効果を正確に把握できない場合がある。例えば、単独で使用した場合の省エネルギー効果が10%(エネルギーを10%削減)の断熱外壁と、単独で使用した場合の省エネルギー効果が20%(エネルギーを20%削減)のエアコンを同時に(同一の部屋に)導入した場合、トータル省エネルギー効果は30%ではなく28%であり、断熱外壁の効果は10%、エアコンの効果は18%となる(90%に省エネルギーとされた部屋内における20%の省エネルギー効果は、0.9*0.2=0.18で、18%となる)。複数の省エネルギー設備を同時に導入した際において、個々の省エネルギー設備の費用対効果を検討するうえで、トータル省エネルギー効果中における個々の省エネルギー設備のそれぞれの効果を正確に把握することは重要である。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、太陽光発電システムやコージェネレーションシステム等の発電システムを有する住宅において、当該住宅のエネルギーの消費量をより正確に推定可能、あるいは、複数の省エネルギー設備を同時に導入した際において個々の省エネルギー設備のそれぞれの効果をより正確に把握可能、とする住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、太陽光発電システムとコージェネレーションシステムとの少なくとも一方を使用した対象家庭におけるエネルギーの消費関連量を計算する、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。入力された過去所定期間において、前記対象家庭において前記太陽光発電システムを使用して前記コージェネレーションシステムを使用していない場合では、コンピュータを、前記過去所定期間における気象情報と前記太陽光発電システムに関連する太陽光発電関連情報とに基づいて前記過去所定期間における前記太陽光発電システムの発電量である太陽光発電量を推定する太陽光発電量推定手段、前記過去所定期間における前記太陽光発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、前記過去所定期間における売電量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能させる。前記対象家庭において前記コージェネレーションシステムを使用して前記太陽光発電システムを使用していない場合では、コンピュータを、前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムに関連するコージェネ発電関連情報に基づいて前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムの発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を推定するコージェネ発電量推定手段、前記過去所定期間における前記コージェネ発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能させる。前記対象家庭において前記太陽光発電システムと前記コージェネレーションシステムの双方を使用している場合では、コンピュータを、前記過去所定期間における気象情報と前記太陽光発電システムに関連する太陽光発電関連情報とに基づいて前記過去所定期間における前記太陽光発電システムの発電量である太陽光発電量を推定する太陽光発電量推定手段、前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムに関連するコージェネ発電関連情報に基づいて前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムの発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を推定するコージェネ発電量推定手段、前記過去所定期間における前記太陽光発電量と、前記過去所定期間における前記コージェネ発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、前記過去所定期間における売電量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能させる、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。
次に、本発明の第2の発明は、複数の省エネルギー設備を使用した際のトータル省エネルギー効果を求めるとともに、前記トータル省エネルギー効果を個々の前記省エネルギー設備の効果へと分解する、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。前記省エネルギー設備は、エネルギーを直接的に消費する直接省エネルギー設備と、エネルギーを直接的に消費することなく前記直接省エネルギー設備のエネルギー消費量を低減する間接省エネルギー設備と、のいずれかであり、記憶手段に、前記間接省エネルギー設備及び前記直接省エネルギー設備のそれぞれを単独で使用した際の省エネルギー効果である単独省エネルギー効果が、それぞれの前記間接省エネルギー設備及び前記直接省エネルギー設備に対応付けられた単独省エネルギー効果情報を記憶させておく。そしてコンピュータを、入力された複数の前記省エネルギー設備と前記単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力されたそれぞれの前記省エネルギー設備に対応する前記単独省エネルギー効果の相乗効果となる前記トータル省エネルギー効果を算出する、トータル効果算出手段、前記トータル省エネルギー効果と前記単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力された複数の前記省エネルギー設備のそれぞれにおける、前記トータル省エネルギー効果中のそれぞれの省エネルギー効果を算出する、個別効果算出手段、として機能させる、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムであって、入力された複数の前記省エネルギー設備が、1つの前記間接省エネルギー設備と1つの前記直接省エネルギー設備の場合、かつ、前記単独省エネルギー効果がエネルギー低減割合である場合、前記トータル効果算出手段では、100%から前記間接省エネルギー設備の単独省エネルギー効果を減算した第1減算結果に、100%から前記直接省エネルギー設備の単独省エネルギー効果を減算した第2減算結果を乗じた乗算結果を求め、100%から前記乗算結果を減算して前記相乗効果となる前記トータル省エネルギー効果を算出し、前記個別効果算出手段では、前記間接省エネルギー設備の単独省エネルギー効果を、前記トータル省エネルギー効果中における前記間接省エネルギー設備の省エネルギー効果である第1個別効果として求め、前記トータル省エネルギー効果から前記第1個別効果を減算して、前記トータル省エネルギー効果中における前記直接省エネルギー設備の省エネルギー効果である第2個別効果として求める、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明に係る住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムと、上記第2の発明または第3の発明に係る住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムと、を有し、前記太陽光発電システムと前記コージェネレーションシステムとの少なくとも一方を使用した前記対象家庭において、前記過去所定期間における前記対象家庭の前記電力エネルギー使用量を推定し、推定した前記電力エネルギー使用量に対して、入力された複数の前記省エネルギー設備の使用を想定した際の前記トータル省エネルギー効果と、前記トータル省エネルギー効果中における個々の前記省エネルギー設備の省エネルギー効果と、を求める、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムである。
第1の発明によれば、過去所定期間における、太陽光発電システムによる発電量である太陽光発電量、コージェネレーションシステムによる発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を適切に推定することができる。そして、過去所定期間における、太陽光発電量、コージェネ発電量、購入電力エネルギー量(光熱費から求めた電力エネルギー量に相当)、売電量、に基づいて、対象家庭における電力エネルギーの消費量である電力エネルギー使用量を求めることで、対象家庭の電力エネルギー使用量を、より正確に推定できる。
第2の発明によれば、複数の省エネルギー設備を同時に導入した際の相乗効果によるトータル省エネルギー効果と、当該トータル省エネルギー効果中における、それぞれの省エネルギー設備による省エネルギー効果と、を適切かつより正確に求めることができる。
第3の発明によれば、指定された複数の省エネルギー設備が、1つの間接省エネルギー設備と1つの直接省エネルギー設備の場合において、トータル省エネルギー効果と、当該トータル省エネルギー効果中における、それぞれの省エネルギー設備による省エネルギー効果と、を適切に求めることができる。
第4の発明によれば、太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの少なくとも一方を使用している対象家庭におけるより正確な電力エネルギー使用量を推定し、新たな省エネルギー設備を導入した場合において、それぞれの省エネルギー設備が、どれだけ電力エネルギー使用量を低減できるか、把握することができる。これにより、太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの少なくとも一方を有している対象家庭において、省エネルギー設備の更新、購入の決断の手助けをすることができる。
本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムを有する住宅用エネルギー計算システムの全体構成の例を説明する図である。 住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムに基づいた、端末装置及びサーバの処理手順の例を説明するフローチャートである。 図2に示すフローチャートにおける「電力エネルギー使用量推定(SUB100)」の処理の詳細を説明するフローチャートである。 図3に示すフローチャートにおける「太陽光発電量推定(SUB300)」の処理の詳細を説明するフローチャートである。 図3に示すフローチャートにおける「コージェネ発電量推定(SUB400)」の処理の詳細を説明するフローチャートである。 図2に示すフローチャートにおける「省エネルギー効果算出(SUB200)」の処理の詳細を説明するフローチャートである。 表示手段に表示された入力画面の例を説明する図である。 太陽光発電システムを使用しておりコージェネレーションシステムを使用していない場合において、太陽光発電量と購入電力エネルギー量と売電量から電力エネルギー使用量を求める例を説明する図である。 太陽光発電システムを使用せずコージェネレーションシステムを使用している場合において、コージェネ発電量と購入電力エネルギー量から電力エネルギー使用量を求める例を説明する図である。 太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの双方を使用している場合において、太陽光発電量とコージェネ発電量と購入電力エネルギー量と売電量から電力エネルギー使用量を求める例を説明する図である。 図8に対して、太陽光発電量をより詳細に推定した例を示す図である。 図11に対して、推定した太陽光発電量中における売電量をより詳細に推定した例を示す図である。 図12に対して、購入電力エネルギー量をより詳細に推定した例を示す図である。 図13に対して、電力エネルギー使用量をより詳細に推定した例を示す図である。 図9に対して、コージェネ発電量をより詳細に推定した例を示す図である。 図15に対して、購入電力エネルギー量をより詳細に推定した例を示す図である。 図16に対して、電力エネルギー使用量をより詳細に推定した例を示す図である。 図10に対して、太陽光発電量とコージェネ発電量と売電量をより詳細に推定した例を示す図である。 図18に対して、購入電力エネルギー量をより詳細に推定した例を示す図である。 図19に対して、電力エネルギー使用量をより詳細に推定した例を示す図である。 単独省エネルギー効果情報の例を説明する図である。 推定した電力エネルギー使用量と、求めたトータル省エネルギー効果及びそれぞれの省エネルギー設備の省エネルギー効果と、に基づいて、新たな省エネルギー設備を導入した場合において、それぞれの省エネルギー設備が、どれだけ電力エネルギー使用量を低減できるか、の計算結果の表示例を説明する図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
●[住宅用エネルギー計算システム1の全体構成(図1)]
図1に示すように、本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムを有する住宅用エネルギー計算システム1は、通信回線50に接続されたサーバ10と、通信回線50に接続された端末装置21A、22A、21B、22B、32C等にて構成されている。
通信回線50は、例えばインターネットであり、各端末装置とサーバ10は、有線または無線にて、通信回線50を介して互いデータ等を送受信することが可能である。
サーバ10は、入力手段と表示手段と制御手段と記憶手段11とを有し、記憶手段11に各種の情報やプログラム等が記憶されている。そしてサーバ10は、端末装置からの要求に応じて、住宅用エネルギー消費関連量計算サービスを提供する。また、サーバ10の記憶手段には、種々の情報やプログラム等が記憶されているが、これらの詳細については後述する。なお入力手段は、例えばキーボードやタッチパネルやマウスや音声入力手段等であり、表示手段は、例えば液晶モニタやタッチパネル等であり、制御手段は、例えばCPUであり、記憶手段は、例えばHDD等の記憶装置である。
端末装置21A、22A、21B、22B、32Cは、例えばデスクトップ型あるいはノート型パーソナルコンピュータや、タブレット型コンピュータや、スマートフォン等であり、入力手段と表示手段と制御手段と記憶手段とを有し、利用者からの操作によって、サーバ10に対して住宅用エネルギー消費関連量の計算を要求し、サーバ10の計算結果を表示手段に表示する。
なお、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムは、サーバ10に記憶されていてもよいし、各端末装置に記憶されていてもよいし、サーバ10とデータ等の授受が可能な別のサーバに記憶されていてもよい。また、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムで用いる各種の情報も、サーバ10に記憶されていてもよいし、各端末装置に記憶されていてもよいし、サーバ10とデータ等の授受が可能な別のサーバに記憶されていてもよい。例えば住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムと住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムで用いる各種の情報がサーバ10に記憶されている場合、住宅用エネルギー計算システムは図1に示す構成であり、端末装置は、サーバ10に住宅用エネルギー消費関連量の計算を要求し、サーバ10の計算結果を受け取って、受け取った計算結果を端末装置の表示手段に表示する。また例えば住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムと住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムで用いる各種の情報が各端末装置に記憶されている場合、住宅用エネルギー計算システムは端末装置のみの構成であり、端末装置は、住宅用エネルギー消費関連量の計算を実行し、その計算結果を表示手段に表示する。以下の説明では、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムと住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムで用いる各種の情報がサーバ10に記憶されている場合の例にて説明する。
●[住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムに基づいた、端末装置及びサーバの処理手順(図2)]
次に、図2に示すフローチャートを用いて、本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムを搭載した、端末装置(端末装置の制御手段)、サーバ(サーバの制御手段)の処理手順の例について説明する。以下、図1に示す端末装置22A、サーバ10を用いた場合の例で説明する。
利用者が、端末装置22Aの入力手段を操作して住宅用エネルギー消費関連量の計算の実行の指示を入力すると、端末装置22Aは、ステップS10へと処理を進める。
ステップS10にて端末装置22Aは、入力用の画面を表示するための入力画面要求情報を、サーバ10に送信してステップS25に進む。
ステップS115にてサーバ10は、端末装置から入力画面要求情報を受信したか否かを判定し、入力画面要求情報を受信した場合(Yes)はステップS120に進み、入力画面要求情報を受信していない場合(No)はステップS115に戻る。
ステップS120に進んだ場合、サーバ10は、受信した入力画面要求情報に対応する入力画面を含む入力画面情報を、入力画面要求情報を送信してきた端末装置22Aに送信してステップS145に進む。なお、入力画面情報は、予めサーバ10の記憶手段に記憶されている。
ステップS25にて端末装置22Aは、サーバ10から入力画面情報を受信したか否かを判定し、入力画面情報を受信した場合(Yes)はステップS30に進み、入力画面情報を受信していない場合(No)はステップS25に戻る。
ステップS30に進んだ場合、端末装置22Aは、受信した入力画面情報に含まれている画面情報に基づいた入力画面を、自身の表示手段に表示してステップS35に進み、利用者からの入力を待つ。なお、入力画面及び入力項目の例については、図7を用いて後述する。
ステップS35にて端末装置22Aは、表示手段に表示している入力画面への利用者からの入力が完了したか否かを判定し、入力が完了している場合(Yes)はステップS40に進み、入力がまだ完了していない場合(No)はステップS35に戻る。
ステップS40に進んだ場合、端末装置22Aは、利用者からの入力を含む入力情報を、サーバ10に送信してステップS75に進む。
ステップS145にてサーバ10は、端末装置22Aから入力情報を受信したか否かを判定し、入力情報を受信した場合(Yes)はステップS150に進み、入力情報を受信していない場合(No)はステップS145に戻る。
ステップS150に進んだ場合、サーバ10は、電力エネルギー使用量推定(SUB100)の処理にて電力エネルギー使用量を推定してステップS160に進む。なお、電力エネルギー使用量推定(SUB100)の処理の詳細については、図3を用いて後述する。
ステップS160にてサーバ10は、省エネルギー効果算出(SUB200)の処理にて省エネルギー効果を算出してステップS170に進む。なお、省エネルギー効果算出(SUB200)の処理の詳細については、図6を用いて後述する。
ステップS170にてサーバ10は、ステップS150にて推定した電力エネルギー使用量、ステップS160にて求めた省エネルギー効果を含む出力画面情報を端末装置22Aに送信してステップS115に戻る。
ステップS75にて端末装置22Aは、サーバ10から出力画面情報を受信したか否かを判定し、出力画面情報を受信した場合(Yes)はステップS80に進み、出力画面情報を受信していない場合(No)はステップS75に戻る。
ステップS80に進んだ場合、端末装置22Aは、受信した出力画面情報に含まれている画面情報に基づいた出力画面を、自身の表示手段に表示してステップS85に進む。なお、出力画面の例については、図22を用いて後述する。
ステップS85にて端末装置22Aは、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムの処理の終了の指示が、利用者から入力されたか否かを判定し、終了の指示が入力された場合(Yes)は処理を終了し、終了の指示が入力されていない場合(No)はステップS85に戻る。
●[ステップS30にて表示される入力画面の例(図7)]
次に図7を用いて、上記のステップS30にて端末装置の表示手段に表示される入力画面Z10の例について説明する。入力画面Z10の入力項目には、対象家庭における、「1.対象期間(過去所定期間)」、「2.住宅関連情報」、「3.家族関連情報」、「4.現在の発電システム」、「5.希望する省エネルギー設備」等が有る。
「1.対象期間(過去所定期間)」の項目には、例えば、西暦(年)、月が、利用者から入力される。入力された対象期間は、過去所定期間に相当する。また、入力された対象期間における購入(電力)エネルギー量は、当該対象期間における(電力)エネルギー供給会社からの検針票に記載の購入(電力)エネルギー量等が、利用者から入力される。また、入力された対象期間における売電量(売電量が有る場合)は、当該対象期間における(電力)エネルギー供給会社からの検針票に記載の売電量が、利用者から入力される。
「2.住宅関連情報」の項目には、例えば、対象家庭の住宅における、地域(都道府県名等)や、戸建/集合住宅の違い、住宅の構造や断熱性能(Q値または築年数)、間取り(LDK、寝室、子供部屋等の部屋数)、設備(各部屋のエアコンの有無)、等が利用者から入力される。住宅断熱性能(Q値)がわからない場合は、築年数を入力すればよい。
「3.家族関連情報」の項目には、例えば、対象家庭の住宅に同居している家族(家族でない同居人も含む)における、同居家族数、各家族の在宅時間帯、等が利用者から入力される。また、入浴頻度(入浴/毎日、入浴/2日等)や、調理頻度(2回/日、1回/日等)を入力するようにしてもよい。
「4.現在の発電システム」の項目には、太陽光発電関連情報と、コージェネ発電関連情報と、が有る。太陽光発電関連情報には、例えば、太陽光発電システムの有無や、太陽光発電システムの製造メーカ名及び機種・型式や、太陽光発電システムの設置方角及び傾斜角度、等が利用者から入力される。また、コージェネ発電関連情報には、例えば、コージェネレーションシステム(ガスタービン式、燃料電池式等)の有無や、コージェネレーションシステムの製造メーカ名及び機種・型式や、稼働時間帯、お湯使用量(m3/月)、等が利用者から入力される。
「5.希望する省エネルギー設備」の項目には、更新や購入を検討中の省エネルギー設備が、利用者から入力される。例えば、省エネルギー設備には、断熱外壁W1、W2、断熱二重窓S1、S2、高効率エアコンA1、A2、節湯水栓J1、J2、節湯シャワーヘッドH1、H2、高効率給湯器K1、K2、コージェネレーションシステムC1、C2、等が利用者から入力される。
●[ステップS150の電力エネルギー使用量推定(SUB100)の処理の詳細(図3)]
次に図3を用いて、図2に示すフローチャートにおけるステップS150の電力エネルギー使用量推定(SUB100)の処理の詳細について説明する。ステップS150にてサーバ10は、図3に示すSUB100の処理を実行する。
ステップSUB110にてサーバ10は、受信した入力情報の太陽光発電関連情報として太陽光発電システムに「有り」が入力され、かつ、受信した入力情報のコージェネ発電関連情報としてコージェネレーションシステムに「無し」が入力されているか否かを判定する。(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)が(有り、無し)の場合(Yes)はステップSUB112に進み、そうでない場合(No)はステップSUB120に進む。
●[(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)=(有り、無し)の場合(ステップSUB112、SUB116)]
ステップSUB112に進んだ場合、サーバ10は、太陽光発電量推定(SUB300)の処理を実行してステップSUB116に進む。なお、ステップSUB112における太陽光発電量推定(SUB300)の処理の詳細については、以下にて説明する。
●[太陽光発電量推定(SUB300)の処理の詳細(図4)]
次に図4を用いて、太陽光発電量推定(SUB300)の処理の詳細について説明する。
SUB310にてサーバ10は、受信した入力情報に含まれている対象期間(過去所定期間)に対応する気象情報を取得してステップSUB320に進む。なお、気象情報は、予めサーバ10に記憶されていてもよいし、サーバ10が他のサーバ等から取得するようにしてもよい。気象情報には、対象期間における各日の日照時間や、平均日照時間等が含まれている。
ステップSUB320にてサーバ10は、過去所定期間における気象情報と、受信した入力情報に含まれている太陽光発電関連情報と、に基づいて過去所定期間における太陽光発電システムの発電量である太陽光発電量を推定して処理を終了する。ステップSUB320にて、サーバ10は、過去所定期間における太陽光発電量を、受信した入力情報に含まれている太陽光発電システムの機種・型式から取得した仕様(性能)、設置の方角、設置の傾斜角度、過去所定期間の気象情報、から計算(推定)する。なお、ステップSUB320の処理を実行しているサーバ10は、太陽光発電システムを使用してコージェネレーションシステムを使用しない場合、及び太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの双方を使用している場合において、過去所定期間における気象情報と、太陽光発電関連情報と、に基づいて過去所定期間における太陽光発電量を推定する太陽光発電量推定手段、として機能する。なお、太陽光発電量をHEMS等の計測機器で実測していて既知の場合は、入力手段Z10から入力してもよい。
図3に戻り、ステップSUB116にてサーバ10は、推定した太陽光発電量と、受信した入力情報に含まれている過去所定期間における購入電力エネルギー量と、受信した入力情報に含まれている過去所定期間における売電量と、に基づいて過去所定期間における電力エネルギー使用量を推定してステップSUB140に進む。なお、ステップSUB116の処理を実行しているサーバ10は、太陽光発電システムを使用してコージェネレーションシステムを使用しない場合において、過去所定期間の太陽光発電量と、過去所定期間の購入電力エネルギー量と、過去所定期間の売電量と、に基づいて過去所定期間における対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能する。
●[電力エネルギー使用量の推定(図8、図11~図14)]
ステップSUB112にて、過去所定期間における太陽光発電量を求めた後、ステップSUB116にてサーバ10は、例えば、以下の手順にて電力エネルギー使用量を求める。図8に示すように、推定した太陽光発電量は、売電量と対象家庭にて消費した自家消費量に分けられる。なお、自家消費量とは、対象家庭での太陽光発電量のうち、対象家庭で消費した電力エネルギー量である。そして対象家庭の電力エネルギー使用量は、自家消費量と購入電力エネルギー量の和である。つまり、以下の(式1)、(式2)が成立する。なお、以下の(式1)、(式2)において、各量は、過去所定期間における量である。
自家消費量=太陽光発電量-売電量 (式1)
電力エネルギー使用量=購入電力エネルギー量+自家消費量=購入電力エネルギー量+(太陽光発電量-売電量) (式2)
なお、以下のようにしてより詳細な電力エネルギー使用量を推定することもできる。まずサーバ10は、過去所定期間における気象情報と、入力情報に含まれている太陽光発電関連情報に基づいて、図11に示すように、過去所定期間での平均的な1日の太陽光発電量(一点鎖線にて示す)を推定する。
次に図12に示すように、サーバ10は、太陽光発電量を、売電量(ハッチングにて示す)と自家消費量に分ける。売電量と自家消費量との境界線の位置及び形状は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報のQ値や間取りや設備、家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等と、過去所定期間の売電量等、に基づいてサーバ10が推定する。
次に図13に示すように、サーバ10は、購入電力エネルギー量(点線にて示す)を推定する。購入電力エネルギー量の形状は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報のQ値や間取りや設備、家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等と、過去所定期間の購入電力エネルギー量等、に基づいてサーバ10が推定する。
次に図14に示すように、サーバ10は、電力エネルギー使用量(実線にて示す)を推定する。サーバ10は、上記の(式2)より、購入電力エネルギー量+自家消費量=購入電力エネルギー量+(太陽光発電量-売電量)にて、電力エネルギー使用量を求める。
図3に戻り、ステップSUB120に進んだ場合、サーバ10は、受信した入力情報の太陽光発電関連情報として太陽光発電システムに「無し」が入力され、かつ、受信した入力情報のコージェネ発電関連情報としてコージェネレーションシステムに「有り」が入力されているか否かを判定する。(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)が(無し、有り)の場合(Yes)はステップSUB124に進み、そうでない場合(No)はステップSUB130に進む。
●[(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)=(無し、有り)の場合(ステップSUB124、SUB126)]
ステップSUB124に進んだ場合、サーバ10は、コージェネ発電量推定(SUB400)の処理を実行してステップSUB126に進む。なお、ステップSUB124におけるコージェネ発電量推定(SUB400)の処理の詳細については、以下にて説明する。
●[コージェネ発電量推定(SUB400)の処理の詳細(図5)]
次に図5を用いて、コージェネ発電量推定(SUB400)の処理の詳細について説明する。
ステップSUB410にてサーバ10は、受信した入力情報に含まれているコージェネ発電関連情報に基づいて過去所定期間におけるコージェネレーションシステムの発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を推定して処理を終了する。ステップSUB410にて、サーバ10は、過去所定期間におけるコージェネ発電量を、受信した入力情報に含まれているコージェネレーションシステムの機種・型式から取得した仕様(性能)、稼働時間帯、お湯使用量、温水床暖房利用時間等から計算(推定)する。なお、ステップSUB410の処理を実行しているサーバ10は、太陽光発電システムを使用せずコージェネレーションシステムを使用した場合、及び太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの双方を使用している場合において、コージェネ発電関連情報に基づいて過去所定期間におけるコージェネ発電量を推定するコージェネ発電量推定手段、として機能する。
図3に戻り、ステップSUB126にてサーバ10は、推定したコージェネ発電量と、受信した入力情報に含まれている過去所定期間における購入電力エネルギー量と、に基づいて過去所定期間における電力エネルギー使用量を推定してステップSUB140に進む。なお、ステップSUB126の処理を実行しているサーバ10は、太陽光発電システムを使用せずコージェネレーションシステムを使用した場合において、過去所定期間のコージェネ発電量と、過去所定期間の購入電力エネルギー量と、に基づいて過去所定期間における対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能する。
●[電力エネルギー使用量の推定(図9、図15~図17)]
ステップSUB124にて、過去所定期間におけるコージェネ発電量を求めた後、ステップSUB126にてサーバ10は、例えば、以下の手順にて電力エネルギー使用量を求める。図9に示すように、推定したコージェネ発電量は、売電されることは無いので、すべて対象家庭で消費される。従って、対象家庭の電力エネルギー使用量は、コージェネ発電量と購入電力エネルギー量の和である。つまり、以下の(式3)が成立する。なお、以下の(式3)において、各量は、過去所定期間における量である。
電力エネルギー使用量=購入電力エネルギー量+コージェネ発電量 (式3)
なお、以下のようにしてより詳細な電力エネルギー使用量を推定することもできる。まずサーバ10は、受信した入力情報に含まれているコージェネ発電関連情報(特に、お湯使用量、稼働時間帯)に基づいて、図15に示すように、過去所定期間での平均的な1日のコージェネ発電量(二点鎖線にて示す)を推定する。なお図15中における、お湯使用量は、受信した入力情報に含まれている家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等、に基づいてサーバ10が推定する。また、図15~図17におけるコージェネ最大発電量は、コージェネレーションシステムの機種・型式にて決まっている、発電電力量の最大値である。
次に図16に示すように、サーバ10は、購入電力エネルギー量(点線にて示す)を推定する。購入電力エネルギー量の形状は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報のQ値や間取りや設備、家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等と、過去所定期間の購入電力エネルギー量、コージェネ発電量等、に基づいてサーバ10が推定する。
次に図17に示すように、サーバ10は、電力エネルギー使用量(実線にて示す)を推定する。サーバ10は、上記の(式3)より、購入電力エネルギー量+コージェネ発電量にて、電力エネルギー使用量を求める。
図3に戻り、ステップSUB130に進んだ場合、サーバ10は、受信した入力情報の太陽光発電関連情報として太陽光発電システムに「有り」が入力され、かつ、受信した入力情報のコージェネ発電関連情報としてコージェネレーションシステムに「有り」が入力されているか否かを判定する。(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)が(有り、有り)の場合(Yes)はステップSUB132に進み、そうでない場合(No)はステップSUB150に進む。
●[(太陽光発電システム、コージェネレーションシステム)=(有り、有り)の場合(ステップSUB132、SUB134、SUB136)]
ステップSUB132に進んだ場合、サーバ10は、太陽光発電量推定(SUB300)の処理を実行してステップSUB134に進む。なお、ステップSUB132における太陽光発電量推定(SUB300)の処理の詳細については、上述しているので説明を省略する。
ステップSUB134にてサーバ10は、コージェネ発電量推定(SUB400)の処理を実行してステップSUB136に進む。なお、ステップSUB134におけるコージェネ発電量推定(SUB400)の処理の詳細については、上述しているので説明を省略する。
ステップSUB136にてサーバ10は、推定した太陽光発電量と、推定したコージェネ発電量と、受信した入力情報に含まれている過去所定期間における購入電力エネルギー量と、受信した入力情報に含まれている過去所定期間における売電量と、に基づいて過去所定期間における電力エネルギー使用量を推定してステップSUB140に進む。なお、ステップSUB136の処理を実行しているサーバ10は、太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの双方を使用した場合において、過去所定期間の太陽光発電量と、過去所定期間のコージェネ発電量と、過去所定期間の購入電力エネルギー量と、過去所定期間の売電量と、に基づいて過去所定期間における対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、として機能する。
●[電力エネルギー使用量の推定(図10、図18~図20)]
ステップSUB132にて過去所定期間における太陽光発電量を求め、ステップSUB134にて過去所定期間におけるコージェネ発電量を求めた後、ステップSUB126にてサーバ10は、例えば、以下の手順にて電力エネルギー使用量を求める。図10に示すように、推定した太陽光発電量は、売電量と対象家庭にて消費した自家消費量に分けられる。また図10に示すように、推定したコージェネ発電量は、売電されることは無いので、すべて対象家庭で消費される。従って、以下の(式4)、(式5)が成立する。なお、以下の(式4)、(式5)において、各量は、過去所定期間における量である。
自家消費量=太陽光発電量-売電量 (式4)
電力エネルギー使用量=購入電力エネルギー量+自家消費量+コージェネ発電量
=購入電力エネルギー量+(太陽光発電量-売電量)+コージェネ発電量 (式5)
なお、以下のようにしてより詳細な電力エネルギー使用量を推定することもできる。まずサーバ10は、過去所定期間における気象情報と、入力情報に含まれている太陽光発電関連情報に基づいて、図18に示すように、過去所定期間での平均的な1日の太陽光発電量(一点鎖線にて示す)を推定する。またサーバ10は、受信した入力情報に含まれているコージェネ発電関連情報(特に、お湯使用量、稼働時間帯)に基づいて、図18に示すように、過去所定期間での平均的な1日のコージェネ発電量(二点鎖線にて示す)を推定する。なお図18中における、お湯使用量は、受信した入力情報に含まれている家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等、に基づいてサーバ10が推定する。また、図18~図20におけるコージェネ最大発電量は、コージェネレーションシステムの機種・型式にて決まっている、発電電力量の最大値である。また図18に示すように、サーバ10は、太陽光発電量とコージェネ発電量の和である総発電量(第1点線にて示す)を求める。そしてサーバ10は、総発電量の中から売電量(ハッチングにて示す)の領域を推定する。売電量の領域(形状)は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報のQ値や間取りや設備、家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等と、過去所定期間の売電量と、コージェネ発電量等、に基づいてサーバ10が推定する。
次に図19に示すように、サーバ10は、購入電力エネルギー量(第2点線にて示す)を推定する。購入電力エネルギー量の形状は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報のQ値や間取りや設備、家族関連情報の同居家族数や在宅時間帯等と、過去所定期間の購入電力エネルギー量、コージェネ発電量等、に基づいてサーバ10が推定する。
次に図20に示すように、サーバ10は、電力エネルギー使用量(実線にて示す)を推定する。サーバ10は、上記の(式5)より、購入電力エネルギー量+(太陽光発電量-売電量)+コージェネ発電量にて、電力エネルギー使用量を求める。
図3に戻り、ステップSUB140に進んだ場合、サーバ10は、推定した電力エネルギー使用量を、以降の処理で使用する電力エネルギー使用量として記憶して処理を終了する。
ステップSUB150に進んだ場合、サーバ10は、受信した入力情報に含まれている過去所定の購入電力エネルギー量を、以降の処理で使用する電力エネルギー使用量として記憶して処理を終了する。
●[ステップS160の省エネルギー効果算出(SUB200)の処理の詳細(図6)]
次に図6を用いて、図2に示すフローチャートにおけるステップS160の省エネルギー効果算出(SUB200)の処理の詳細について説明する。ステップS160にてサーバ10は、図6に示すSUB200の処理を実行する。
ステップSUB220にてサーバ10は、抽出した省エネルギー設備を用いた場合のトータル省エネルギー効果を算出してステップSUB230に進む。なおサーバ10は、冷暖房関連の省エネルギー設備によるトータル省エネルギー効果と、給湯関連の省エネルギー設備によるトータル省エネルギー効果と、を別々に算出する。以下では、利用者が、図7に示す入力画面において、冷暖房関連の断熱外壁W1、高効率エアコンA1を入力(指定)した場合の例にて説明する。ステップSUB220の処理を実行しているサーバ10は、入力された複数の省エネルギー設備と単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力されたそれぞれの省エネルギー設備に対応する単独省エネルギー効果の相乗効果となるトータル省エネルギー効果を算出するトータル効果算出手段、として機能する。
●[トータル省エネルギー効果の算出方法]
サーバ10には、予め図21に示すように、冷暖房関連の単独省エネルギー効果情報Z20と、給湯関連の単独省エネルギー効果情報Z30と、が記憶されている。単独省エネルギー効果情報Z20、Z30には、省エネルギー設備名に対応させて、当該省エネルギー設備が間接省エネルギー設備であるか直接省エネルギー設備であるかを示す情報と、当該省エネルギー設備を単独で使用した際の省エネルギー効果と、重複時優先順位と、が記憶されている。直接省エネルギー設備は、エネルギーを直接的に消費する設備であり、間接省エネルギー設備は、エネルギーを直接的に消費することなく直接省エネルギー設備のエネルギー消費量を低減する設備である。省エネルギー設備は、直接省エネルギー設備と間接省エネルギー設備のいずれかである。また、単独での省エネルギー効果は、エネルギー低減割合として設定されており、例えば10%の場合、エネルギーを10%低減できることを表している。
サーバ10は、単独省エネルギー効果情報Z20に基づいて、入力情報に入力されている断熱外壁W1は、間接省エネルギー設備であり、単独での省エネルギー効果は10%であり、重複時優先順位は1であることを認識する。同様にサーバ10は、単独省エネルギー効果情報Z20に基づいて、入力情報に入力されている高効率エアコンA1は、直接省エネルギー設備であり、単独での省エネルギー効果は20%であり、重複時優先順位は3であることを認識する。
次にサーバ10は、以下の(式6)に示すように、トータル省エネルギー効果を算出する。
トータル省エネルギー効果=100%-[(100%-断熱外壁W1の単独省エネルギー効果)*(100%-高効率エアコンA1の単独省エネルギー効果) (式6)
従って、断熱外壁W1、高効率エアコンA1を同時に導入した場合のトータル省エネルギー効果は、100%-[(100%-10%)*(100%-20%)=100%-[90%*80%]=100%-72%=28%となる。なお、[]内の乗算は、重複時優先順位の小さいものから順番に乗算する。
図6に戻り、ステップSUB230にてサーバ10は、トータル省エネルギー効果中における各省エネルギー設備の省エネルギー効果を算出してステップSUB240に進む。ステップSUB230の処理を実行しているサーバ10は、トータル省エネルギー効果と単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力された複数の省エネルギー設備のそれぞれにおける、トータル省エネルギー効果中のそれぞれの省エネルギー効果を算出する個別効果算出手段、として機能する。
この場合、サーバ10は、重複時優先順位が最も小さい間接省エネルギー設備である断熱外壁W1の省エネルギー効果である第1個別効果を、断熱外壁W1の単独省エネルギー効果とする。つまり、第1個別効果=10%とする。
次にサーバ10は、次の重複時優先順位となる高効率エアコンの省エネルギー効果である第2個別効果を、以下のようにして求める。
第2個別効果=100%-[(100%-断熱外壁W1の単独省エネルギー効果)*(100%-高効率エアコンA1の単独省エネルギー効果)]-第1個別効果
=100%-[90%*80%]-第1個別効果
=100%-72%-10%
=18%
なおこの場合、トータル省エネルギー効果=第1個別効果+第2個別効果である。つまり、28%=10%+18%である。
ステップSUB240にてサーバ10は、受信した入力情報に含まれている住宅関連情報、家族関連情報に基づいて、ステップS150(図2参照)にて推定した電力エネルギー使用量において、冷暖房に使用される冷暖房エネルギー使用量を推定する。そしてサーバ10は、冷暖房エネルギー使用量とトータル省エネルギー効果を用いて、断熱外壁W1と高効率エアコンA1を同時に導入した場合の(省エネルギー設備導入後の)冷暖房エネルギー使用量を算出する。またサーバ10は、(省エネルギー設備導入後の)冷暖房エネルギー使用量と第1個別効果より、断熱外壁W1によるエネルギー低減量を算出し、(省エネルギー設備導入後の)冷暖房エネルギー使用量と第2個別効果より、高効率エアコンA1によるエネルギー低減量を算出して、処理を終了する。なお、算出した各値は、端末装置の表示手段に表示される。
なお、断熱外壁W1と断熱二重窓S1と高効率エアコンA1とを同時に導入した場合では、トータル省エネルギー効果=100%-[(100%-断熱外壁W1の単独省エネルギー効果)*(100%-断熱二重窓S1の単独省エネルギー効果)*(100%-高効率エアコンA1の単独省エネルギー効果)=100%-[(100%-10%)*(100%-15%)*(100%-20%)]=100%-[90%*85%*80%]=100%-61.2%=38.8%となる。
また、断熱外壁W1と断熱二重窓S1と高効率エアコンA1とを同時に導入した場合では、第1個別効果(断熱外壁W1)、第2個別効果(断熱二重窓S1)、第3個別効果(高効率エアコンA1)は、以下のとおりとなる。第1個別効果=重複時優先順位が最も小さい間接省エネルギー設備である断熱外壁W1の省エネルギー効果=10%となる。
この場合の第2個別効果は、以下のようになる。
第2個別効果=100%-[(100%-断熱外壁W1の単独省エネルギー効果)*(100%-断熱二重窓S1の単独省エネルギー効果)]-第1個別効果
=100%-[90%*85%]-第1個別効果
=100%-76.5%-10%
=13.5%
この場合の第3個別効果は、以下のようになる。
第3個別効果=100%-[(100%-断熱外壁W1の単独省エネルギー効果)*(100%-断熱二重窓S1の単独省エネルギー効果)*(100%-高効率エアコンA1の単独省エネルギー効果)]-第1個別効果-第2個別効果
=100%-[90%*85%*80%]-第1個別効果-第2個別効果
=100%-61.2%-10%-13.5%
=15.3%
●[ステップS80にて端末装置に表示される出力画面の例(図22)]
図22は、図2におけるステップS80にて端末装置の表示手段に表示された出力画面の例を示しており、断熱外壁W1と高効率エアコンA1を同時に導入した場合の例を示している。例えば、出力画面には、上述したトータル省エネルギー効果(この場合、28%)、及び、トータル省エネルギー効果中における断熱外壁W1の第1個別効果(この場合、10%)、トータル省エネルギー効果中における高効率エアコンA1の第2個別効果(この場合、18%)等が含まれている。
また、図22に示すように、現在のエネルギー使用量Qa、現在のエネルギー使用量Qa中における冷暖房エネルギー使用量Q1を表示し、断熱外壁W1と高効率エアコンA1を同時に導入した場合のエネルギー使用量Pa、断熱外壁W1によるエネルギー低減量P11、高効率エアコンA1によるエネルギー低減量P12等を表示するようにしてもよい。
以上に説明したように、本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムは、太陽光発電システムやコージェネレーションシステム等の発電システムを有する住宅において、当該住宅のエネルギーの消費量をより正確に推定可能である。また、本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムは、複数の省エネルギー設備を同時に導入した際において個々の省エネルギー設備のそれぞれの効果をより正確に把握可能である。これにより、太陽光発電システムとコージェネレーションシステムの少なくとも一方を有している対象家庭において、省エネルギー設備の更新、購入の決断の手助けをすることができる。
また本実施の形態の説明では、図2に示すフローチャートにて、太陽光発電システムやコージェネレーションシステム等の発電システムを有する住宅におけるエネルギーの消費量と、複数の省エネルギー設備を同時に導入した際において個々の省エネルギー設備のそれぞれの効果と、の双方を求める例を説明した。しかし、太陽光発電システムやコージェネレーションシステム等の発電システムを有する住宅におけるエネルギーの消費量のみを求めるようにしてもよいし、複数の省エネルギー設備を同時に導入した際において個々の省エネルギー設備のそれぞれの効果のみを求めるようにしてもよい。
本発明の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムは、本実施の形態で説明した構成、処理手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
入力画面及び入力項目の例は、図7に示す例に限定されるものではない。また、出力画面の例及び出力内容は、図22に示す例に限定されるものではない。また、処理手順は、図2~図6の例に示すフローチャートに限定されるものではない。
本実施の形態の説明では、求めたエネルギー使用量や、トータル省エネルギー効果等を端末装置の表示手段に表示する例を説明したが、プリンタ等の印刷手段を介して紙等に印刷出力するようにしてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
1 住宅用エネルギー計算システム
10 サーバ
11 記憶手段
21A、22A、21B、22B、32C 端末装置
50 通信回線
Z20、Z30 単独省エネルギー効果情報

Claims (3)

  1. 太陽光発電システムとコージェネレーションシステムとの少なくとも一方を使用した対象家庭におけるエネルギーの消費関連量を計算する、住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムであって、
    入力された過去所定期間において、
    前記対象家庭において前記太陽光発電システムを使用して前記コージェネレーションシステムを使用していない場合では、
    コンピュータを、
    前記過去所定期間における気象情報と前記太陽光発電システムに関連する太陽光発電関連情報とに基づいて前記過去所定期間における前記太陽光発電システムの発電量である太陽光発電量を推定する太陽光発電量推定手段、
    前記過去所定期間における前記太陽光発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、前記過去所定期間における売電量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、
    として機能させ、
    前記対象家庭において前記コージェネレーションシステムを使用して前記太陽光発電システムを使用していない場合では、
    コンピュータを、
    前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムに関連するコージェネ発電関連情報に基づいて前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムの発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を推定するコージェネ発電量推定手段、
    前記過去所定期間における前記コージェネ発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、
    として機能させ、
    前記対象家庭において前記太陽光発電システムと前記コージェネレーションシステムの双方を使用している場合では、
    コンピュータを、
    前記過去所定期間における気象情報と前記太陽光発電システムに関連する太陽光発電関連情報とに基づいて前記過去所定期間における前記太陽光発電システムの発電量である太陽光発電量を推定する太陽光発電量推定手段、
    前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムに関連するコージェネ発電関連情報に基づいて前記過去所定期間における前記コージェネレーションシステムの発電量のうち、前記対象家庭に供給されて前記対象家庭にて消費された発電量であるコージェネ発電量を推定するコージェネ発電量推定手段、
    前記過去所定期間における前記太陽光発電量と、前記過去所定期間における前記コージェネ発電量と、前記過去所定期間において購入した電力エネルギー量である購入電力エネルギー量と、前記過去所定期間における売電量と、に基づいて前記過去所定期間における前記対象家庭の電力エネルギー使用量を推定する電力エネルギー使用量推定手段、
    として機能させ、
    さらに、
    前記電力エネルギー使用量推定手段にて推定した前記電力エネルギー使用量の電力エネルギーを直接的に消費する直接省エネルギー設備と、前記電力エネルギーを直接的に消費することなく前記直接省エネルギー設備のエネルギー消費量を低減する間接省エネルギー設備と、のいずれかである省エネルギー設備を用い、複数の前記省エネルギー設備を使用した際のトータル省エネルギー効果を求めるとともに、前記トータル省エネルギー効果を個々の前記省エネルギー設備の効果へと分解するために、記憶手段に、前記間接省エネルギー設備及び前記直接省エネルギー設備のそれぞれを単独で使用した際の省エネルギー効果である単独省エネルギー効果が、それぞれの前記間接省エネルギー設備及び前記直接省エネルギー設備に対応付けられた単独省エネルギー効果情報を記憶させておき、
    コンピュータを、さらに、
    入力された複数の前記省エネルギー設備と前記単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力されたそれぞれの前記省エネルギー設備に対応する前記単独省エネルギー効果の相乗効果となる前記トータル省エネルギー効果を算出するとともに、入力された複数の前記省エネルギー設備が、1つの前記間接省エネルギー設備と1つの前記直接省エネルギー設備の場合、前記間接省エネルギー設備の前記単独省エネルギー効果と、前記直接省エネルギー設備の前記単独省エネルギー効果とを単純に加算することなく前記トータル省エネルギー効果を算出する、トータル効果算出手段、
    前記トータル省エネルギー効果と前記単独省エネルギー効果情報とに基づいて、入力された複数の前記省エネルギー設備のそれぞれにおける、前記トータル省エネルギー効果に対するそれぞれの省エネルギー効果を算出する、個別効果算出手段、
    として機能させる、
    住宅用エネルギー消費関連量計算プログラム。
  2. 請求項1に記載の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムであって、
    入力された複数の前記省エネルギー設備が、1つの前記間接省エネルギー設備と1つの前記直接省エネルギー設備の場合、かつ、前記単独省エネルギー効果がエネルギー低減割合である場合、
    前記トータル効果算出手段では、
    100%から前記間接省エネルギー設備の前記単独省エネルギー効果を減算した第1減算結果に、100%から前記直接省エネルギー設備の前記単独省エネルギー効果を減算した第2減算結果を乗じた乗算結果を求め、100%から前記乗算結果を減算して前記相乗効果となる前記トータル省エネルギー効果を算出し、
    前記個別効果算出手段では、
    前記間接省エネルギー設備の前記単独省エネルギー効果を、前記トータル省エネルギー効果における前記間接省エネルギー設備の省エネルギー効果である第1個別効果として求め、
    前記トータル省エネルギー効果から前記第1個別効果を減算して、前記トータル省エネルギー効果における前記直接省エネルギー設備の省エネルギー効果である第2個別効果として求める、
    住宅用エネルギー消費関連量計算プログラム。
  3. 請求項1または2に記載の住宅用エネルギー消費関連量計算プログラムであって、
    前記太陽光発電システムと前記コージェネレーションシステムとの少なくとも一方を使用した前記対象家庭において、
    前記過去所定期間における前記対象家庭の前記電力エネルギー使用量を推定し、
    推定した前記電力エネルギー使用量に対して、入力された複数の前記省エネルギー設備の使用を想定した際の前記トータル省エネルギー効果と、前記トータル省エネルギー効果における個々の前記省エネルギー設備の省エネルギー効果と、を求める、
    住宅用エネルギー消費関連量計算プログラム。

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