JP7014274B1 - 重荷重用タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供する。【解決手段】イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを含み、ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量が5質量%以上50質量%未満であるサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有する重荷重用タイヤであって、前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(1)を満たし、前記サイドウォールの最大幅厚み(mm)、及び前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(2)を満たす重荷重用タイヤ。(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0【選択図】なし
Description
本発明は、重荷重用タイヤに関する。
トラック、バス等に装着される重荷重用タイヤには、耐久性(耐カット性)、操縦安定性などの種々の性能が要求され、近年、輸送の高速化に伴い、高荷重条件下において、連続で高速走行する機会も珍しくなくなっている。そのため、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の向上が望まれている。
本発明は、前記課題を解決し、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供することを目的とする。
本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを含み、ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量が5質量%以上50質量%未満であるサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有する重荷重用タイヤであって、前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(1)を満たし、前記サイドウォールの最大幅厚み(mm)、及び前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(2)を満たす重荷重用タイヤに関する。
(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量
(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0
(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量
(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0
前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記酸化カーボンブラック及び前記ブタジエンゴムの含有率(質量%)が下記式(3)を満たすことが好ましい。
(3)平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率>ブタジエンゴムの含有率
(3)平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率>ブタジエンゴムの含有率
前記ブタジエンゴムは、シス含量95質量%以上のブタジエンゴムを含むことが好ましい。
前記サイドウォール用ゴム組成物がフェニレンジアミン化合物を含み、かつ前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記フェニレンジアミン化合物の含有率(質量%)が下記式(4)を満たすことが好ましい。
(4)イソプレン系ゴムの含有率/フェニレンジアミン化合物の含有率<35
(4)イソプレン系ゴムの含有率/フェニレンジアミン化合物の含有率<35
前記サイドウォール用ゴム組成物が炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを含み、かつ前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有率(質量%)及び前記ノルマルアルカンと前記イソアルカンとの合計含有率(質量%)が下記式(5)を満たすことが好ましい。
(5)イソプレン系ゴムの含有率/炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率<100
(5)イソプレン系ゴムの含有率/炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率<100
前記サイドウォールの最大幅厚みが4.0mm以上10.0mm未満であることが好ましい。
前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記フェニレンジアミン化合物の含有率が1.5~4.0質量%であることが好ましい。
前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率が0.5~1.0質量%であることが好ましい。
本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを含み、ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量が5質量%以上50質量%未満であるサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有する重荷重用タイヤであって、前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が前記式(1)を満たし、前記サイドウォールの最大幅厚み(mm)、及び前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が前記式(2)を満たす重荷重用タイヤであるので、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できる。
本発明は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを所定配合で含むサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有し、かつ前記式(1)、(2)を満たす重荷重用タイヤである。よって、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できる。
このような作用効果が得られるメカニズムは明らかではないが、以下のように推察される。
ゴム成分としてブタジエンゴムを5質量%以上50質量%未満、すなわち半分未満の量で配合し、更に平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを配合することで、イソプレン系ゴム層中にブタジエンゴム層が分散し、各ゴム層及び界面が酸化カーボンブラックにより補強され、耐カット性が向上する。また、酸化カーボンブラックは一般のカーボンブラックと比べ、低発熱性に優れることから、高荷重で悪路を高速で走行した際もサイドウォールの発熱を抑えることができ、タイヤ使用時のゴムの補強性低下を抑制できる。更に、サイドウォールの最大幅厚み、ブタジエンゴム量について、式(2)「最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0」を満たすように調整することにより、一般に少量のブタジエンゴム配合において背反とされ、悪化する傾向がある亀裂進展性に関しても、ブタジエンゴム量の減少に従って、サイドウォール厚みを増加させることで、表面の歪みを緩和させることが可能となり、良好な亀裂成長性を維持できる。従って、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムが酸化カーボンブラックにより補強され、かつサイド部における歪みも最適化できる。また、式(2)を満たすことで最大幅厚みを10.0mmとし、ブタジエンゴム量の増加に従い、最大厚みを小さくすることも可能であるため、良好な燃費性能も付与できる。以上により、燃費性能及び高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を両立した重荷重用タイヤのサイドウォールゴムとして性能を発揮できる。従って、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
ゴム成分としてブタジエンゴムを5質量%以上50質量%未満、すなわち半分未満の量で配合し、更に平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを配合することで、イソプレン系ゴム層中にブタジエンゴム層が分散し、各ゴム層及び界面が酸化カーボンブラックにより補強され、耐カット性が向上する。また、酸化カーボンブラックは一般のカーボンブラックと比べ、低発熱性に優れることから、高荷重で悪路を高速で走行した際もサイドウォールの発熱を抑えることができ、タイヤ使用時のゴムの補強性低下を抑制できる。更に、サイドウォールの最大幅厚み、ブタジエンゴム量について、式(2)「最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0」を満たすように調整することにより、一般に少量のブタジエンゴム配合において背反とされ、悪化する傾向がある亀裂進展性に関しても、ブタジエンゴム量の減少に従って、サイドウォール厚みを増加させることで、表面の歪みを緩和させることが可能となり、良好な亀裂成長性を維持できる。従って、イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムが酸化カーボンブラックにより補強され、かつサイド部における歪みも最適化できる。また、式(2)を満たすことで最大幅厚みを10.0mmとし、ブタジエンゴム量の増加に従い、最大厚みを小さくすることも可能であるため、良好な燃費性能も付与できる。以上により、燃費性能及び高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を両立した重荷重用タイヤのサイドウォールゴムとして性能を発揮できる。従って、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
このように、前記重荷重用タイヤは、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを所定配合で含むサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有し、かつ前記式(1)、(2)を満たす重荷重用タイヤの構成にすることにより、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善するという課題(目的)を解決するものである。すなわち、式(1)「イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量」、式(2)「最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0」のパラメーターは課題(目的)を規定したものではなく、本願の課題は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善することであり、そのための解決手段として当該パラメーターを満たすような構成にしたものである。
サイドウォール用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量(質量%)、ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量(質量%)が、下記式(1)を満たす。
(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量
(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量
高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、前記イソプレン系ゴムの含有量(質量%)-前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、40質量%以上が更に好ましく、50質量%以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましく、60質量%以下が特に好ましい。
重荷重タイヤのサイドウォール(加硫後のサイドウォールゴム)の最大幅厚み(mm)、サイドウォール用ゴム組成物におけるゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量(質量%)が、下記式(2)を満たす。
(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0
(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0
高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、(最大幅厚み)-(-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0)は、0.5以上が好ましく、0.8以上がより好ましく、1.6以上が更に好ましく、2.0以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、7.0以下が好ましく、5.0以下がより好ましく、3.6以下が更に好ましく、3.0以下が特に好ましい。
サイドウォールの最大幅厚みは、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、4.0mm以上10.0mm未満であることが好適である。下限は、5.0mm以上が好ましく、6.0mm以上がより好ましく、7.0mm以上が更に好ましく、7.5mm以上が特に好ましい。上限は、9.5mm以下が好ましく、9.0mm以下がより好ましく、8.5mm以下が更に好ましく、8.0mm以下が特に好ましい。
なお、「最大幅厚み(サイドウォールの最大幅厚み)」とは、規定内圧を充填した状態のタイヤ最大幅位置(タイヤの軸方向外端)におけるサイドウォールの厚みである。
なお、「最大幅厚み(サイドウォールの最大幅厚み)」とは、規定内圧を充填した状態のタイヤ最大幅位置(タイヤの軸方向外端)におけるサイドウォールの厚みである。
(ゴム成分)
サイドウォール用ゴム組成物は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)を含む。イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムは、それぞれ、単独のポリマーで構成してもよく、2種以上のポリマーで構成してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)を含む。イソプレン系ゴム及びブタジエンゴムは、それぞれ、単独のポリマーで構成してもよく、2種以上のポリマーで構成してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。該含有量の上限、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、ゴム工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、ゴム工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、5質量%以上50質量%未満である。下限は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。上限は、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
BRのシス含量は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは97質量%以上である。シス含有量が多いほど、分子が直線的となって低発熱と耐久性のバランスが良好になると考えられ、従って、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
なお、本明細書において、シス含量(シス-1,4-結合量)は、赤外吸収スペクトル分析や、NMR分析により測定されるシグナル強度から算出される値である。
なお、本明細書において、シス含量(シス-1,4-結合量)は、赤外吸収スペクトル分析や、NMR分析により測定されるシグナル強度から算出される値である。
BRとしては特に限定されず、例えば、高シス含量のBR、1,2-シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(希土類系BR)、スズ化合物により変性されたスズ変性ブタジエンゴム(スズ変性BR)等、タイヤ工業において一般的なものが挙げられる。BRは、市販品としては、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
BRは、非変性BRでもよいし、変性BRでもよい。
変性BRとしては、シリカ等の充填材と相互作用する官能基を有するBRであればよく、例えば、BRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性BR(末端に上記官能基を有する末端変性BR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性BRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性BR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性BR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性BR等が挙げられる。
変性BRとしては、シリカ等の充填材と相互作用する官能基を有するBRであればよく、例えば、BRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性BR(末端に上記官能基を有する末端変性BR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性BRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性BR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性BR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性BR等が挙げられる。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1~6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシシリル基)が好ましい。
BRとしては、例えば、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
サイドウォール用ゴム組成物において、使用可能な他のゴム成分としては特に限定されず、タイヤ分野で使用されているゴム等を使用できる。例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合ゴム(SIBR)等のジエン系ゴム等が挙げられる。これらのゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴム及びBRの合計含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上で、100質量%でもよい。
(酸化カーボンブラック)
サイドウォール用ゴム組成物は、平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを含む。該平均粒子径は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、27nm以下が好ましく、25nm以下がより好ましく、24nm以下が更に好ましく、23nm以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、分散性等の観点から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、15nm以上が更に好ましく、20nm以上が特に好ましくい。
なお、平均粒子径は、数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
サイドウォール用ゴム組成物は、平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを含む。該平均粒子径は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、27nm以下が好ましく、25nm以下がより好ましく、24nm以下が更に好ましく、23nm以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、分散性等の観点から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、15nm以上が更に好ましく、20nm以上が特に好ましくい。
なお、平均粒子径は、数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
前記酸化カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、80m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましく、105m2/g以上が更に好ましく、110m2/g以上が特に好ましい。該N2SAは、180m2/g以下が好ましく、150m2/g以下がより好ましく、130m2/g以下が更に好ましく、120m2/g以下が特に好ましい。
なお、N2SAは、JIS K6217-2:2001によって求められる。
なお、N2SAは、JIS K6217-2:2001によって求められる。
前記酸化カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、50ml/100g以上が好ましく、100ml/100g以上がより好ましく、105ml/100g以上が更に好ましく、110ml/100g以上が特に好ましい。該DBPは、180ml/100g以下が好ましく、150ml/100g以下がより好ましく、130ml/100g以下が更に好ましく、120ml/100g以下が特に好ましい。
なお、DBPは、JIS-K6217-4:2001に準拠して測定できる。
なお、DBPは、JIS-K6217-4:2001に準拠して測定できる。
サイドウォール用ゴム組成物において、平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上、特に好ましくは55質量部以上である。上記含有量の上限は特に限定されないが、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは70質量部以下、特に好ましくは65質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
酸化カーボンブラックは、オゾン、ジクロメート、又は酸化性酸による酸化等、公知の酸化技術を用いて酸化し、製造できるもの等が挙げられる。酸化カーボンブラックは、通常、カーボンブラック上に、カルボキシル基、OH、CHO、CO等のヒドロキシル基、アルデヒド基、ケトン基(キノン基)等の官能基を有している。これらの官能基量は、ゴム成分との親和性及び結合性の観点から、カーボンブラック100g当たり、好ましくは0.5~7質量%、より好ましくは1.2~5質量%である。
具体的には、酸化カーボンブラックは、例えば、通常のカーボンブラックに過酸化水素処理又はオゾン処理を施すことにより、表面にカルボキシル基及び/又はヒドロキシル基を有する酸化カーボンブラックを製造できる(米国特許出願公開第2013/0046064号など参照)。
なお、サイドウォール用ゴム組成物には、効果を阻害しない範囲内で、前記酸化カーボンブラック以外のカーボンブラックを配合してもよい。このようなカーボンブラックとしては特に限定されず、例えば、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等のゴム分野で公知のカーボンブラックを使用できる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(他の充填材)
カーボンブラック以外の他の充填材としては特に限定されず、ゴム分野で公知の材料を使用でき、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカなどの無機フィラー等が挙げられる。なかでも、シリカが好ましい。
カーボンブラック以外の他の充填材としては特に限定されず、ゴム分野で公知の材料を使用でき、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカなどの無機フィラー等が挙げられる。なかでも、シリカが好ましい。
使用可能なシリカとしては、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上、更に好ましくは150m2/g以上、特に好ましくは170m2/g以上である。また、シリカのN2SAの上限は特に限定されないが、好ましくは350m2/g以下、より好ましくは250m2/g以下、更に好ましくは200m2/g以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
サイドウォール用ゴム組成物がシリカを含む場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物がシリカを含む場合、更にシランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT-Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。該含有量の上限は、好ましくは50質量部、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物において、充填材の含有量(充填材の合計含有量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上、特に好ましくは55質量部以上である。上記合計含有量の上限は特に限定されないが、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは70質量部以下、特に好ましくは65質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、充填材100質量%中の平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上で、100質量%でもよい。
(フェニレンジアミン化合物)
サイドウォール用ゴム組成物は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、フェニレンジアミン化合物を含むことが好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、フェニレンジアミン化合物を含むことが好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、フェニレンジアミン化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上、より好ましく3.0質量部以上、更に好ましくは4.0質量部以上、特に好ましくは5.0質量部以上である。該含有量の上限は特に限定されないが、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは8.0質量部以下、更に好ましくは6.0質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
フェニレンジアミン化合物としては特に限定されず、例えば、ゴム分野で老化防止剤として公知の化合物を使用できる。具体的には、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)が好ましい。
フェニレンジアミン老化防止剤としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
サイドウォール用ゴム組成物には、他の老化防止剤と併用してもよい。
他の老化防止剤としては特に限定されず、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4’-ビス(α,α’-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、キノリン系老化防止剤が好ましく、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体(TMQ)がより好ましい。
他の老化防止剤としては特に限定されず、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4’-ビス(α,α’-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、キノリン系老化防止剤が好ましく、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体(TMQ)がより好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、他の老化防止剤を含有する場合、他の老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.0質量部以下である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
(ノルマルアルカン、イソアルカン)
サイドウォール用ゴム組成物は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを含むことが好適である。
サイドウォール用ゴム組成物は、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを含むことが好適である。
このような炭素数20~50のノルマルアルカン、イソアルカンは、例えば、ゴム分野で公知のワックスを用いることで、サイドウォール用ゴム組成物に配合させることができる。
このようなワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
なお、ワックスの炭素数分布は、以下の方法により測定できる。
<炭素数分布>
測定装置としてキャピラリーGC、カラムとしてアルミニウムコーティングされたキャピラリーカラムを用い、キャリアガスヘリウム、流量4ml/分、カラム温度180~390℃、昇温速度15℃/分の条件にて測定する。
<炭素数分布>
測定装置としてキャピラリーGC、カラムとしてアルミニウムコーティングされたキャピラリーカラムを用い、キャリアガスヘリウム、流量4ml/分、カラム温度180~390℃、昇温速度15℃/分の条件にて測定する。
サイドウォール用ゴム組成物において、炭素数20~50のノルマルアルカン及び炭素数20~50のイソアルカンの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上である。上記含有量は、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは3.0質量部以下、更に好ましくは2.0質量部以下である。
(可塑剤)
サイドウォール用ゴム組成物には、可塑剤を配合してもよい。可塑剤とは、ゴム成分に可塑性を付与する材料であり、例えば、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)、樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)等が挙げられる。
サイドウォール用ゴム組成物には、可塑剤を配合してもよい。可塑剤とは、ゴム成分に可塑性を付与する材料であり、例えば、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)、樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)等が挙げられる。
サイドウォール用ゴム組成物において、可塑剤の含有量(可塑剤の総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20.0質量部以下、より好ましくは10.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下、特に好ましくは2.0質量部以下である。下限は特に限定されず、0質量部でもよいが、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物に使用可能な液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)としては特に限定されず、オイル、液状ポリマー(液状樹脂、液状ジエン系ポリマー、液状ファルネセン系ポリマーなど)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、液体可塑剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20.0質量部以下、より好ましくは10.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下、特に好ましくは2.0質量部以下である。下限は特に限定されず、0質量部でもよいが、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。なお、後述のオイルの含有量も同様の範囲が望ましい(オイルの含有量には、油展オイルに含まれるオイルも含まれる)。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。市販品としては、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)、日清オイリオグループ(株)等の製品を使用できる。なかでも、プロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等)、植物油が好ましい。
液状樹脂としては、テルペン系樹脂(テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂を含む)、ロジン樹脂、スチレン系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、クマロンインデン系樹脂(クマロン、インデン単体樹脂を含む)、フェノール樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、これらの水素添加物も使用可能である。
液状ジエン系ポリマーとしては、25℃で液体状態の液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)、液状スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(液状SBSブロックポリマー)、液状スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(液状SISブロックポリマー)、液状ファルネセン重合体、液状ファルネセンブタジエン共重合体等が挙げられる。これらは、末端や主鎖が極性基で変性されていても構わない。また、これらの水素添加物も使用可能である。
サイドウォール用ゴム組成物に使用可能な上記樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)としては、例えば、常温(25℃)で固体状態の芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。また、樹脂は、水添されていてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、芳香族ビニル重合体、石油樹脂、テルペン系樹脂が好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、上記樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20.0質量部以下、より好ましくは10.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下、特に好ましくは2.0質量部以下である。下限は特に限定されず、0質量部でもよいが、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上である。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
上記樹脂の軟化点は、60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。上限は、160℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましく、115℃以下が更に好ましい。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
なお、上記樹脂の軟化点は、JIS K6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
なお、上記樹脂の軟化点は、JIS K6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
上記芳香族ビニル重合体は、芳香族ビニルモノマーを構成単位として含むポリマーである。例えば、α-メチルスチレン及び/又はスチレンを重合して得られる樹脂が挙げられ、具体的には、スチレンの単独重合体(スチレン樹脂)、α-メチルスチレンの単独重合体(α-メチルスチレン樹脂)、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体、スチレンと他のモノマーの共重合体などが挙げられる。
上記クマロンインデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂である。クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α-メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
上記クマロン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、クマロンを含む樹脂である。
上記インデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、インデンを含む樹脂である。
上記フェノール樹脂としては、例えば、フェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒド類とを酸又はアルカリ触媒で反応させることにより得られるポリマー等の公知のものを使用できる。なかでも、酸触媒で反応させることにより得られるもの(ノボラック型フェノール樹脂など)が好ましい。
上記ロジン樹脂としては、天然ロジン、重合ロジン、変性ロジン、これらのエステル化合物、これらの水素添加物に代表されるロジン系樹脂等が挙げられる。
上記石油樹脂としては、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、これらの水素添加物などが挙げられる。なかでも、DCPD樹脂、水添DCPD樹脂が好ましい。
上記テルペン系樹脂は、テルペンを構成単位として含むポリマーであり。例えば、テルペン化合物を重合して得られるポリテルペン樹脂、テルペン化合物と芳香族化合物とを重合して得られる芳香族変性テルペン樹脂などが挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂としては、テルペン化合物及びフェノール系化合物を原料とするテルペンフェノール樹脂や、テルペン化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンスチレン樹脂、テルペン化合物、フェノール系化合物及びスチレン系化合物を原料とするテルペンフェノールスチレン樹脂も使用できる。なお、テルペン化合物としては、α-ピネン、β-ピネンなど、フェノール系化合物としては、フェノール、ビスフェノールAなど、芳香族化合物としては、スチレン系化合物(スチレン、α-メチルスチレンなど)が挙げられる。
上記アクリル系樹脂は、アクリル系モノマーを構成単位として含むポリマーである。例えば、カルボキシル基を有し、芳香族ビニルモノマー成分とアクリル系モノマー成分とを共重合して得られる、スチレンアクリル樹脂等のスチレンアクリル系樹脂などが挙げられる。なかでも、無溶剤型カルボキシル基含有スチレンアクリル系樹脂を好適に使用できる。
上記可塑剤としては、例えば、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、ENEOS(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業等の製品を使用できる。
(他の材料)
サイドウォール用ゴム組成物は、ステアリン酸を含むことが好ましい。サイドウォール用ゴム組成物において、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは0.5~5質量部である。
サイドウォール用ゴム組成物は、ステアリン酸を含むことが好ましい。サイドウォール用ゴム組成物において、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは0.5~5質量部である。
なお、ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
サイドウォール用ゴム組成物は、酸化亜鉛を含むことが好ましい。サイドウォール用ゴム組成物において、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。
なお、酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
サイドウォール用ゴム組成物には、ポリマー鎖に適度な架橋鎖を形成し、良好な性能を付与するという点で、硫黄を配合することが好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上である。該含有量は、好ましくは4.0質量部以下、より好ましくは3.0質量部以下、更に好ましくは2.0質量部以下である。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物は、加硫促進剤を含むことが好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は特に制限はなく、要望する加硫速度や架橋密度に合わせて自由に決定すれば良いが、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。上限は、好ましくは8.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下である。
サイドウォール用ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は特に制限はなく、要望する加硫速度や架橋密度に合わせて自由に決定すれば良いが、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。上限は、好ましくは8.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下である。
加硫促進剤の種類は特に制限はなく、通常用いられているものを使用可能である。加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系、グアニジン系、ベンゾチアゾール系加硫促進剤が好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、離型剤等の材料を適宜配合してもよい。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率(質量%)、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中のブタジエンゴムの含有率(質量%)は、下記式(3)を満たすことが好適である。
(3)平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率>ブタジエンゴムの含有率
式(3)を満たす場合、酸化カーボンブラックがイソプレン系ゴムに分配され易いため、イソプレン系ゴムとの相溶性が向上し、酸化カーボンブラックによる補強性を向上させることが可能となると考えられ、従って、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
(3)平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率>ブタジエンゴムの含有率
式(3)を満たす場合、酸化カーボンブラックがイソプレン系ゴムに分配され易いため、イソプレン系ゴムとの相溶性が向上し、酸化カーボンブラックによる補強性を向上させることが可能となると考えられ、従って、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率の含有率(質量%)-ブタジエンゴムの含有率(質量%)は、5.0質量%以上が好ましく、10.0質量%以上がより好ましく、15.0質量%以上が更に好ましく、17.0質量%以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、35.0質量%以下が好ましく、30.0質量%以下がより好ましく、25.0質量%以下が更に好ましく、23.0質量%以下が特に好ましい。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率(質量%)は、22.0~40.0質量%が好適である。下限は、25.0質量%以上が好ましく、27.0質量%以上がより好ましく、28.0質量%以上が更に好ましい。上限は、35.0質量%以下が好ましく、33.0質量%以下がより好ましく、32.0質量%以下が更に好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中のイソプレン系ゴムの含有率(質量%)、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中のフェニレンジアミン化合物の含有率(質量%)は、下記式(4)を満たすことが好適である。
(4)イソプレン系ゴムの含有率/フェニレンジアミン化合物の含有率<35
式(4)を満たし、イソプレン系ゴム含有比率が多いほど、フェニレンジアミン化合物を多くすることで、イソプレン系ゴムの量に応じたフェニレジアミン系化合物を分散させることができ、更にイソプレン系ゴムの2重結合付近に寄り付いたフェニレンジアミン化合物は、周囲に存在する酸化カーボンブラックとの相互作用で、ゴム相内のフェニレンジアミン化合物の移動が抑制され、クラック性能が向上すると考えられる。従って、サイドウォール表面のクラックを起点とした亀裂進展が防止されてサイドウォールの耐久性が確保され、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
(4)イソプレン系ゴムの含有率/フェニレンジアミン化合物の含有率<35
式(4)を満たし、イソプレン系ゴム含有比率が多いほど、フェニレンジアミン化合物を多くすることで、イソプレン系ゴムの量に応じたフェニレジアミン系化合物を分散させることができ、更にイソプレン系ゴムの2重結合付近に寄り付いたフェニレンジアミン化合物は、周囲に存在する酸化カーボンブラックとの相互作用で、ゴム相内のフェニレンジアミン化合物の移動が抑制され、クラック性能が向上すると考えられる。従って、サイドウォール表面のクラックを起点とした亀裂進展が防止されてサイドウォールの耐久性が確保され、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
前記イソプレン系ゴムの含有率/前記フェニレンジアミン化合物の含有率は、25以下が好ましく、20以下がより好ましく、16以下が更に好ましく、12以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、7以上が更に好ましく、9以上が特に好ましい。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中のフェニレンジアミン化合物の含有率(質量%)は、1.0~4.5質量%が好適である。下限は、1.5質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上が更に好ましく、2.9質量%以上が特に好ましい。上限は、4.0質量%以下が好ましく、3.5質量%以下がより好ましく、3.2質量%以下が更に好ましく、3.0質量%以下が特に好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中のイソプレン系ゴムの含有率(質量%)、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率(質量%)は、下記式(5)を満たすことが好適である。
(5)イソプレン系ゴムの含有率/炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率<100
式(5)を満たし、イソプレン系ゴム含有比率が多いほど、炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを多くすることで、イソプレン系ゴムの量に応じたノルマルアルカン、イソアルカンを分散させることができ、更にゴム相中のノルマルアルカン及び/又はイソアルカンと酸化カーボンブラックとの相互作用で、ノルマルアルカン、イソアルカンが過度にゴム表面に析出することが抑制され、クラック性能が向上すると考えられる。従って、サイドウォール表面のクラックを起点とした亀裂進展が防止されてサイドウォールの耐久性が確保され、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
(5)イソプレン系ゴムの含有率/炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率<100
式(5)を満たし、イソプレン系ゴム含有比率が多いほど、炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを多くすることで、イソプレン系ゴムの量に応じたノルマルアルカン、イソアルカンを分散させることができ、更にゴム相中のノルマルアルカン及び/又はイソアルカンと酸化カーボンブラックとの相互作用で、ノルマルアルカン、イソアルカンが過度にゴム表面に析出することが抑制され、クラック性能が向上すると考えられる。従って、サイドウォール表面のクラックを起点とした亀裂進展が防止されてサイドウォールの耐久性が確保され、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性を改善した重荷重用タイヤを提供できるものと推察される。
前記イソプレン系ゴムの含有率/前記ノルマルアルカンとイソアルカンとの合計含有率は、90以下が好ましく、85以下がより好ましく、80以下が更に好ましい。下限は特に限定されないが、40以上が好ましく、50以上がより好ましく、60以上が更に好ましく、65以上が特に好ましい。上記範囲内にすることで、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が改善される傾向がある。
サイドウォール用ゴム組成物において、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性の観点から、サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率(質量%)は、0.3~1.5質量%が好適である。下限は、0.4質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、0.6質量%以上が更に好ましい。上限は、1.2質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.9質量%以下が更に好ましく、0.8質量%以下が特に好ましい。
サイドウォール用ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常50~200℃、好ましくは80~190℃であり、混練時間は、通常30秒~30分、好ましくは1分~30分である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常100℃以下、好ましくは室温~80℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理が施される。加硫温度としては、通常120~200℃、好ましくは140~180℃である。
重荷重用タイヤは、前述のサイドウォール用ゴム組成物を用いて通常の方法により製造される。すなわち、上記成分を配合したサイドウォール用ゴム組成物を未加硫の段階でサイドウォールの形状に合わせて押し出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することで、タイヤが得られる。
重荷重用タイヤとしては、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤなどが挙げられる。なかでも、空気入りタイヤが好ましい。重荷重用タイヤとしては、トラック用タイヤ、バス用タイヤなどが挙げられる。また、タイヤは、夏用タイヤ、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、スタッドタイヤなど)、オールシーズンタイヤなどに適用できる。
<重荷重用タイヤの構造>
本実施形態の重荷重用タイヤの一例を図を用いて説明する。
本実施形態の重荷重用タイヤの一例を図を用いて説明する。
図1は、重荷重用タイヤの一実施形態として、トラック及びバス用タイヤ1(以下タイヤ1ともいう)の概略図の一例を示す。タイヤ1としては、JIS規格で規定する最大負荷能力が2500kg以上のタイヤが挙げられ、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつカーカス6の外側に配されるベルト層7とを具備して構成される。
カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70~90°の角度で配列した1枚以上、本例では90°で配列した1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとして、本例ではスチールコードを用いた好ましいものを例示しているが、要求により芳香族ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ポリエステルなどの有機繊維コードも使用できる。また、カーカスプライ6Aは、ビードコア5、5間に架け渡されるプライ本体部6aの両端に、ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に備える。
ビード部4には、プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間を通り、ビードコア5から半径方向外方にのびる硬質のエーペックスゴム8が配置され、ビード部4からサイドウォール部3にかけて補強している。図中の符号10は、ビード外皮をなすリムずれ防止用のクリンチゴムであって、リムと接触しうるビード底面及び外側面に配される。符号11は、クリンチゴム10とカーカスプライ6Aとの間に配されるスチールコードを用いた補強コード層であって、プライ折返し部6bの外側面に沿ってのびる立ち上げ部11Aの下端に、ビード底面に沿う巻き下ろし部11Bを延設したL字状に形成されている。
ベルト層7は、スチール製のベルトコード(スチールコード)をタイヤ周方向に対して16~22°の角度で傾斜配列した2枚のベルトプライ7A,7Bからなり、各ベルトプライ7A,7Bは、プライ間相互でベルトコードが交差するようにコードの傾斜方向を違えて半径方向内外に重置される。
サイドウォール15は、サイドウォール部3内に配置されている。サイドウォール15は、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを所定配合で含み、かつ前記式(1)「イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量」を満たす前述のサイドウォール用ゴム組成物から作製される。サイドウォール15は、前記式(2)「最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0」を満たす。式(2)における「最大幅厚み(サイドウォールの最大幅厚み)」は、既述のとおり、規定内圧を充填した状態のタイヤ最大幅位置におけるサイドウォールの厚みで、図1のタイヤでは、最大幅厚みTで示される。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
NR:TSR20
BR1:宇部興産(株)製のBR150B(シス含量97質量%)
BR2:日本ゼオン(株)製のBR1250H(シス含量40質量%)
カーボンブラック1:三菱化学(株)製のダイアブラックN550(平均粒子径48nm、N2SA41m2/g、DBP115ml/100g)
酸化カーボンブラック1:下記製造例1(平均粒子径48nm、N2SA41m2/g、DBP115ml/100g)
カーボンブラック2:三菱化学(株)製のダイアブラックN220(平均粒子径23nm、N2SA114m2/g、DBP114ml/100g)
酸化カーボンブラック2:下記製造例2(平均粒子径23nm、N2SA114m2/g、DBP114ml/100g)
カーボンブラック3:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN134(平均粒子径18nm、N2SA148m2/g、DBP吸収量123ml/100g)
酸化カーボンブラック3:下記製造例3(平均粒子径18nm、N2SA148m2/g、DBP吸収量123ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のPS-32(ミネラルオイル)
ワックス:日本精鑞(株)製のオゾエースワックス0355(炭素数20~50のノルマルアルカン及びイソアルカンの含有率100質量%)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD))
ステアリン酸:日油(株)製のつばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
NR:TSR20
BR1:宇部興産(株)製のBR150B(シス含量97質量%)
BR2:日本ゼオン(株)製のBR1250H(シス含量40質量%)
カーボンブラック1:三菱化学(株)製のダイアブラックN550(平均粒子径48nm、N2SA41m2/g、DBP115ml/100g)
酸化カーボンブラック1:下記製造例1(平均粒子径48nm、N2SA41m2/g、DBP115ml/100g)
カーボンブラック2:三菱化学(株)製のダイアブラックN220(平均粒子径23nm、N2SA114m2/g、DBP114ml/100g)
酸化カーボンブラック2:下記製造例2(平均粒子径23nm、N2SA114m2/g、DBP114ml/100g)
カーボンブラック3:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN134(平均粒子径18nm、N2SA148m2/g、DBP吸収量123ml/100g)
酸化カーボンブラック3:下記製造例3(平均粒子径18nm、N2SA148m2/g、DBP吸収量123ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のPS-32(ミネラルオイル)
ワックス:日本精鑞(株)製のオゾエースワックス0355(炭素数20~50のノルマルアルカン及びイソアルカンの含有率100質量%)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD))
ステアリン酸:日油(株)製のつばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
(製造例1)
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)100質量部に対して次亜塩素酸ナトリウムを200質量部(カーボンに対する有効塩素濃度20%)秤量し、その4倍量(800質量部)の精製水に希釈(次亜塩素酸ナトリウム0.2%水溶液)してビーカーに投入した。その後、pHを確認しながら室温で3時間撹拌し、反応を終了させた後にろ過水洗を行った。なお、水洗はカーボンブラックに対して10倍量の温水を用いて2回以上水洗ろ過を繰り返した。その後、130℃で24時間乾燥させて酸化カーボンブラック1を得た。
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)100質量部に対して次亜塩素酸ナトリウムを200質量部(カーボンに対する有効塩素濃度20%)秤量し、その4倍量(800質量部)の精製水に希釈(次亜塩素酸ナトリウム0.2%水溶液)してビーカーに投入した。その後、pHを確認しながら室温で3時間撹拌し、反応を終了させた後にろ過水洗を行った。なお、水洗はカーボンブラックに対して10倍量の温水を用いて2回以上水洗ろ過を繰り返した。その後、130℃で24時間乾燥させて酸化カーボンブラック1を得た。
(製造例2)
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)をカーボンブラック2(ダイアブラックN220)に変更した以外は、製造例1と同様にして酸化カーボンブラック2を得た。
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)をカーボンブラック2(ダイアブラックN220)に変更した以外は、製造例1と同様にして酸化カーボンブラック2を得た。
(製造例3)
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)をカーボンブラック3(ショウブラックN134)に変更した以外は、製造例1と同様にして酸化カーボンブラック3を得た。
カーボンブラック1(ダイアブラックN550)をカーボンブラック3(ショウブラックN134)に変更した以外は、製造例1と同様にして酸化カーボンブラック3を得た。
<サイドウォール用ゴム組成物の製造>
各表に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
各表に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
<重荷重用タイヤの製造>
各表の仕様(配合、サイドウォールの最大幅厚み)に沿って、得られた未加硫サイドウォール用ゴム組成物をサイドウォールの形状に成形し、タイヤ成型機上で、他のタイヤ部材と共に貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃で10分間加硫し、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を製造した。
各表の仕様(配合、サイドウォールの最大幅厚み)に沿って、得られた未加硫サイドウォール用ゴム組成物をサイドウォールの形状に成形し、タイヤ成型機上で、他のタイヤ部材と共に貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃で10分間加硫し、試験用タイヤ(重荷重用タイヤ)を製造した。
〔評価〕
試験用タイヤを以下の方法で評価し、結果を各表に示した。なお、各表は、比較例3を基準比較例とした。
試験用タイヤを以下の方法で評価し、結果を各表に示した。なお、各表は、比較例3を基準比較例とした。
<高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性>
上記試験用タイヤをトラックの全輪に装着し、ダートコースにおいて、高速(80km/h)で150kmの距離を走行させた。そして、リムから取り外したタイヤのサイドウォール表面を目視で観察して、亀裂の数及び大きさを評価し、基準比較例を100として指数表示した。指数が大きいほど、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が良好である。
上記試験用タイヤをトラックの全輪に装着し、ダートコースにおいて、高速(80km/h)で150kmの距離を走行させた。そして、リムから取り外したタイヤのサイドウォール表面を目視で観察して、亀裂の数及び大きさを評価し、基準比較例を100として指数表示した。指数が大きいほど、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性が良好である。
表より、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径が30nm以下の酸化カーボンブラックを所定配合で含むサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有し、かつ前記式(1)、(2)を満たす実施例の重荷重用タイヤは、高荷重かつ高速で走行した際の耐カット性に優れていた。
1 トラック及びバス用タイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6bプライ折返し部
7 ベルト層
7A,7B 内、外のベルトプライ
8 エーペックスゴム
10 クリンチゴム
11 補強コード層
11A 立ち上げ部
11B巻き下ろし部
15 サイドウォール
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6bプライ折返し部
7 ベルト層
7A,7B 内、外のベルトプライ
8 エーペックスゴム
10 クリンチゴム
11 補強コード層
11A 立ち上げ部
11B巻き下ろし部
15 サイドウォール
Claims (8)
- イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム、及び平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックを含み、
ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量が5質量%以上50質量%未満であるサイドウォール用ゴム組成物を用いたサイドウォールを有する重荷重用タイヤであって、
前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(1)を満たし、
前記サイドウォールの最大幅厚み(mm)、及び前記サイドウォール用ゴム組成物における前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量(質量%)が下記式(2)を満たす重荷重用タイヤ。
(1)イソプレン系ゴムの含有量>ブタジエンゴムの含有量
(2)最大幅厚み>-0.14×ブタジエンゴムの含有量+10.0 - 前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記酸化カーボンブラック及び前記ブタジエンゴムの含有率(質量%)が下記式(3)を満たす請求項1記載の重荷重用タイヤ。
(3)平均粒子径30nm以下の酸化カーボンブラックの含有率>ブタジエンゴムの含有率 - 前記ブタジエンゴムは、シス含量95質量%以上のブタジエンゴムを含む請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
- 前記サイドウォール用ゴム組成物がフェニレンジアミン化合物を含み、かつ前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記イソプレン系ゴム及び前記フェニレンジアミン化合物の含有率(質量%)が下記式(4)を満たす請求項1~3のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
(4)イソプレン系ゴムの含有率/フェニレンジアミン化合物の含有率<35 - 前記サイドウォール用ゴム組成物が炭素数20~50のノルマルアルカン及び/又は炭素数20~50のイソアルカンを含み、かつ前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有率(質量%)及び前記ノルマルアルカンと前記イソアルカンとの合計含有率(質量%)が下記式(5)を満たす請求項1~4のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
(5)イソプレン系ゴムの含有率/炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率<100 - 前記サイドウォールの最大幅厚みが4.0mm以上10.0mm未満である請求項1~5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
- 前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の前記フェニレンジアミン化合物の含有率が1.5~4.0質量%である請求項1~6のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
- 前記サイドウォール用ゴム組成物100質量%中の炭素数20~50のノルマルアルカンと炭素数20~50のイソアルカンとの合計含有率が0.5~1.0質量%である請求項1~7のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
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