JP2023064391A - 重荷重用タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高速走行時の耐チッピング性能に優れた重荷重用タイヤを提供する。【解決手段】トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤ。(1)Tb/Tc≦0.50(2)Eb’/Ec’≦0.60(3)Bca/(Tb/Tc)≧40【選択図】なし
Description
本開示は、重荷重用タイヤに関する。
従来より、トラック、バスなどの重荷重車において、タイヤの耐チッピング性能を向上する手法が種々検討されているが、近年、高速走行時の耐チッピング性能を向上することが望まれている。
本開示は、前記課題を解決し、高速走行時の耐チッピング性能に優れた重荷重用タイヤを提供することを目的とする。
本開示は、トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤに関する。
(1)Tb/Tc≦0.50
(2)Eb’/Ec’≦0.60
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤに関する。
(1)Tb/Tc≦0.50
(2)Eb’/Ec’≦0.60
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
本開示は、トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、前記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤであるので、高速走行時の耐チッピング性能に優れている。
本開示は、トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、前記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤである。
前記重荷重用タイヤで前述の効果が得られる理由は、以下のように推察される。
トレッド部において低発熱性に優れたベースゴム層を取り入れたキャップゴム層/ベースゴム層構造を採用することで、トレッド部のショルダー部の発熱を抑制し、低燃費性能が向上することが知られているが、路面の骨材から入力が加わった際に、トレッド部内に界面が存在している為、トレッド部が欠けてしまうチッピングが発生することが懸念される。特に高速での走行時においては、トレッド部に伝わる入力も大きくなる為、よりその傾向が顕著になる懸念がある。
一方、本開示では、ショルダー部においてキャップゴム層の厚さTcに対するベースゴム層の厚さTbの比率を半分以下、すなわち、式(1)「Tb/Tc≦0.50」とすることにより、ショルダー部のキャップゴム層の厚みが十分に確保され、骨材にあたった際もキャップゴム層が変形して、路面からの入力を逃しやすい状態になると考えられる。加えて、ゴム層の界面を路面から遠ざけることが可能になる為、界面にかかる負荷を小さくできるようになると考えられる。
更に、ショルダー部においてベースゴム層の複素弾性率Eb’とキャップゴム層の複素弾性率Ec’の比率をベースゴム層側が小さい状態とすること、すなわち、式(2)「Eb’/Ec’≦0.60」とすることで、ベースゴム層も変形し易くなる為、界面において応力が集中することを抑制することが可能になると考えられる。また、キャップゴム層においてもタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となる為、トレッド表面で応力集中を招くことを防ぐことができると考えられる。
同時に、ショルダー部においてベースゴム層の厚さTbとキャップゴム層の厚さTcの比率(Tb/Tc)に対してキャップゴム層のブタジエンゴム量Bcaを多くすること、すなわち、式(3)「Bca/(Tb/Tc)≧40」の関係式を満たすことで、Tb/Tc≦0.50の範囲の中で比較的キャップゴム層が薄い場合においても、フレキシブルに動きやすいブタジエンゴム量を多くすることで、耐チッピング性能が向上すると考えられる。
以上により、重荷重用タイヤにおいて、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能を向上させることが可能となったと推察される。
トレッド部において低発熱性に優れたベースゴム層を取り入れたキャップゴム層/ベースゴム層構造を採用することで、トレッド部のショルダー部の発熱を抑制し、低燃費性能が向上することが知られているが、路面の骨材から入力が加わった際に、トレッド部内に界面が存在している為、トレッド部が欠けてしまうチッピングが発生することが懸念される。特に高速での走行時においては、トレッド部に伝わる入力も大きくなる為、よりその傾向が顕著になる懸念がある。
一方、本開示では、ショルダー部においてキャップゴム層の厚さTcに対するベースゴム層の厚さTbの比率を半分以下、すなわち、式(1)「Tb/Tc≦0.50」とすることにより、ショルダー部のキャップゴム層の厚みが十分に確保され、骨材にあたった際もキャップゴム層が変形して、路面からの入力を逃しやすい状態になると考えられる。加えて、ゴム層の界面を路面から遠ざけることが可能になる為、界面にかかる負荷を小さくできるようになると考えられる。
更に、ショルダー部においてベースゴム層の複素弾性率Eb’とキャップゴム層の複素弾性率Ec’の比率をベースゴム層側が小さい状態とすること、すなわち、式(2)「Eb’/Ec’≦0.60」とすることで、ベースゴム層も変形し易くなる為、界面において応力が集中することを抑制することが可能になると考えられる。また、キャップゴム層においてもタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となる為、トレッド表面で応力集中を招くことを防ぐことができると考えられる。
同時に、ショルダー部においてベースゴム層の厚さTbとキャップゴム層の厚さTcの比率(Tb/Tc)に対してキャップゴム層のブタジエンゴム量Bcaを多くすること、すなわち、式(3)「Bca/(Tb/Tc)≧40」の関係式を満たすことで、Tb/Tc≦0.50の範囲の中で比較的キャップゴム層が薄い場合においても、フレキシブルに動きやすいブタジエンゴム量を多くすることで、耐チッピング性能が向上すると考えられる。
以上により、重荷重用タイヤにおいて、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能を向上させることが可能となったと推察される。
以下、本開示の重荷重用タイヤの実施の一形態を、図示例とともに説明するが、本開示はこのような形態に限定されるものではない。
本明細書において、重荷重用タイヤとは、最大負荷能力が1400kg以上のものを指す。ここで、最大負荷能力とはそのタイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定める最大負荷能力であり、例えば、JATMA規格(日本自動車タイヤ協会規格)であれば、ロードインデックス(LI)に基づく最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。
本明細書において、重荷重用タイヤとは、最大負荷能力が1400kg以上のものを指す。ここで、最大負荷能力とはそのタイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定める最大負荷能力であり、例えば、JATMA規格(日本自動車タイヤ協会規格)であれば、ロードインデックス(LI)に基づく最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。
また、本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した基準状態において特定される値とする。なお、前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、ETRTOであれば“Measuring Rim”を意味する。
図1は、本開示の重荷重用タイヤに50kPaの内圧を充填した基準状態を示す断面図、図2はそのトレッド部を拡大して示す断面図である。
図1の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2内に配されるベルト層7とを少なくとも具えた形態が一例と示されている。
図1の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2内に配されるベルト層7とを少なくとも具えた形態が一例と示されている。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道に対して、例えば80~90°の角度で配列した少なくとも一枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成された形態が示されている。カーカスコードとしては、スチールコードが好適に使用されるが、必要に応じてナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードも用い得る。前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るトロイド状のプライ本体部6aの両側に、該ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されて係止されるプライ折返し部6bを具えた形態が示されている。本形態では、前記プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間に、ビードコア5から半径方向外側に向かって先細でのびるビードエーペックスゴム8が配置され、ビード部4からサイドウォール部3にかけて補強している。なお、プライ折返し部6bをビードコア5の周りに巻き付け、その先端部をビードコア5とビードエーペックスゴム8との間で挟持させたワインドビード構造や、ビードエーペックスを2層以上に分割する等をしても良い。
前記ベルト層7は、ベルトコードとしてスチールコードを用いた複数枚、通常3~4枚のベルトプライで形成された形態が示されている。本形態では、ベルト層7が、ベルトコードをタイヤ周方向に対して、例えば60±15°の角度で配列した半径方向最内側の第1のベルトプライ7Aと、タイヤ周方向に対して例えば10~35°の小角度で配列した第2~4のベルトプライ7B~7Dとの4枚構造の場合を例示している。
このベルトプライ7A~7Dのうちで、第2のベルトプライ7Bが最大巾を有し、その巾をトレッド巾TWの例えば0.80~0.95倍とするとともに、第1、第3のベルトプライ7A、7Cの巾を、前記第2のベルトプライ7Bの巾の例えば85~95%とした形態が示されている。これにより、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して補強するとともに、各ベルトプライのタイヤ軸方向外端に生じる応力の集中を緩和している。なお、少なくとも第2のベルトプライ7Aのタイヤ軸方向外端、本形態では第1~3のベルトプライ7A~7Cのタイヤ軸方向外端は、薄いカバリングゴム13によってU字状に被覆保護され、ベルトコード端からの損傷を防止した形態が示されている。このカバリングゴム13のゴム硬度は60~70°の範囲が好適であり、また、その厚さは、好ましくは0.1~1.5mm、より好ましくは0.3~0.6mmの範囲である。なお、硬度は、ショアA硬度であり、JIS K 6253に準拠し、タイプAデュロメーター(ショアA)、温度23℃の条件下で、測定される値である。
前記ベルト層7は、その両端部がカーカス6からしだいに離間し、この離間部分には断面三角形状のベルトクッションゴム10が配された形態が示されている。このベルトクッションゴム10は、前記第2のベルトプライ7Bの外端7Beの位置で最大厚さを有し、該外端7Beの位置からは、厚さを漸減しながらカーカス6の外面に沿って延在する。このベルトクッションゴム10は、前記カバリングゴム13と同様、60~70゜のゴム硬度のものが好適に採用される。これにより、ベルトコードとカーカスコード間のせん断力を緩和しつつベルト層7のタガ効果を保持しかつトレッド形状を維持することができる。また、最大巾の第2のベルトプライ7Bの外端7Beからのびることにより、構造損傷の起点となりやすい内のベルトプライ7Aの外端を保護することもできる。
前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側には、トレッドゴム2Gが配された形態が示されている。トレッドゴムは、路面と接地するトレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなるものであり、図1、2には、その一例として、路面と接地するトレッド外表面2Sをなすキャップゴム層2Gcと、そのタイヤ半径方向内側に配されるベースゴム層2Gbとからなる2層構造をなすトレッドゴム2Gの形態が示されているが、該キャップゴム層2Gcと、該ベースゴム層2Gbとの間に更に1層以上のゴム層を含む形態でもよい。
前記トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部2Geは、前記最大巾のベルトプライ7Bのタイヤ軸方向外端7Beからタイヤ軸方向にのびる横基準線Xを半径方向内方に超え、かつ前記ベルトクッションゴム10に接して終端する形態が示されている。また、前記カーカス6の外側かつサイドウォール部3に配されるサイドウォールゴム3Gは、その半径方向外端部3Geが、前記トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部2Geを覆い、かつ前記横基準線Xを半径方向外方に超えて終端する形態が示されている。
トレッド部2には、ウエットグリップ性能などを確保するために種々のパターンでトレッド溝gが形成される。そして、図2に示されるように、トレッドゴム2Gは、ショルダー部Yeを具えている。ここで、ショルダー部Yeとは、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝geよりもタイヤ軸方向外側の陸部(ショルダ陸部)を意味する。
重荷重用タイヤ1は、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さTc(mm)、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さTb(mm)が、下記式(1)を満たす。
(1)Tb/Tc≦0.50
Tb/Tcの上限は、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下、更に好ましくは0.35以下、特に好ましくは0.30以下である。Tb/Tcの下限は、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.20以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
(1)Tb/Tc≦0.50
Tb/Tcの上限は、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下、更に好ましくは0.35以下、特に好ましくは0.30以下である。Tb/Tcの下限は、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.20以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記Tcの下限は、10mm以上が好ましく、13mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましい。一方、前記Tcの上限は特に限定されないが、25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、18mm以下が更に好ましい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記Tbの下限は、1.5mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましく、2.5mm以上が更に好ましい。一方、前記Tbの上限は、8.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましく、5.0mm以下が更に好ましく、4.5mm以下が特に好ましい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
キャップゴム層の厚さTc、ベースゴム層の厚さTbを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部Yeにおいて、キャップゴム層の厚みが十分に確保されて路面からの入力を逃しやすい状態になる、ゴム層の界面が路面から遠ざかって界面にかかる負荷が小さくなる、ことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
キャップゴム層の厚さTc、ベースゴム層の厚さTbを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部Yeにおいて、キャップゴム層の厚みが十分に確保されて路面からの入力を逃しやすい状態になる、ゴム層の界面が路面から遠ざかって界面にかかる負荷が小さくなる、ことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
なお、本開示において、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さTc、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さTbは、以下の方法で測定される。
図2において、符号Pは、トレッド外表面2S上の点である。両矢印Tcが点Pにおけるショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さ、両矢印Tbが点Pにおけるショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さである。Tc、Tbは、点Pにおけるトレッド外表面2Sの法線に沿って計測される。そして、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さTc、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さTbは、それぞれ、ショルダー部のうち、路面に接地する部分のトレッド外表面2Sの各点におけるキャップゴム層2Gcの厚さの平均値、ベースゴム層2Gbの厚さの平均値を意味する。ここで、ベルト層又はベルト補強層を備える場合は、それらの幅方向の端部のうちもっとも幅方向外側にある箇所を接地端部とする。
図2において、符号Pは、トレッド外表面2S上の点である。両矢印Tcが点Pにおけるショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さ、両矢印Tbが点Pにおけるショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さである。Tc、Tbは、点Pにおけるトレッド外表面2Sの法線に沿って計測される。そして、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さTc、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さTbは、それぞれ、ショルダー部のうち、路面に接地する部分のトレッド外表面2Sの各点におけるキャップゴム層2Gcの厚さの平均値、ベースゴム層2Gbの厚さの平均値を意味する。ここで、ベルト層又はベルト補強層を備える場合は、それらの幅方向の端部のうちもっとも幅方向外側にある箇所を接地端部とする。
重荷重用タイヤ1は、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの複素弾性率Ec’(MPa)、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの複素弾性率Eb’(MPa)が、下記式(2)を満たす。
(2)Eb’/Ec’≦0.60
Eb’/Ec’の上限は、好ましくは0.55以下、より好ましくは0.50以下、更に好ましくは0.49以下、特に好ましくは0.47以下である。Eb’/Ec’の下限は、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.35以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
(2)Eb’/Ec’≦0.60
Eb’/Ec’の上限は、好ましくは0.55以下、より好ましくは0.50以下、更に好ましくは0.49以下、特に好ましくは0.47以下である。Eb’/Ec’の下限は、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.35以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記Ec’の下限は、好ましくは7.0MPa以上、より好ましくは8.0MPa以上、更に好ましくは9.0MPa以上、特に好ましくは10.0MPa以上である。前記Ec’の上限は、好ましくは20.0MPa以下、より好ましくは17.0MPa以下、更に好ましくは15.0MPa以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記Eb’の下限は、好ましくは2.0MPa以上、より好ましくは2.5MPa以上、更に好ましくは3.0MPa以上である。前記Eb’の上限は、好ましくは8.0MPa以下、より好ましくは6.0MPa以下、更に好ましくは5.0MPa以下、特に好ましくは4.7MPa以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
キャップゴム層2Gcの複素弾性率Ec’ベースゴム層2Gbの複素弾性率Ebを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部において、ベースゴム層が変形し易くなって界面での応力集中が抑制される、キャップゴム層でタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となってトレッド表面での応力集中を防ぐ、ことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
キャップゴム層2Gcの複素弾性率Ec’ベースゴム層2Gbの複素弾性率Ebを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部において、ベースゴム層が変形し易くなって界面での応力集中が抑制される、キャップゴム層でタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となってトレッド表面での応力集中を防ぐ、ことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
複素弾性率E’は、ゴム組成物(キャップゴム層2Gc、ベースゴム層2Gb)に配合される薬品(特に、ゴム成分、充填剤、可塑剤、硫黄、加硫促進剤)の種類や量によって調整することが可能であり、例えば、充填剤量を増やしたり、硫黄量や加硫促進剤量を増やしたりすることにより、E’が大きくなる傾向がある。
なお、本明細書において、Ec’、Eb’は、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hz、伸長モードの条件下で測定した複素弾性率である。
具体的には、Ec’、Eb’は、タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、例えばGABO社のイプレクサーシリーズなどの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzで測定した複素弾性率を意味する。
なお、測定の際、サンプルの長手方向とタイヤの周方向を一致させ、動歪はサンプルの長手方向にかけられる。
具体的には、Ec’、Eb’は、タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、例えばGABO社のイプレクサーシリーズなどの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzで測定した複素弾性率を意味する。
なお、測定の際、サンプルの長手方向とタイヤの周方向を一致させ、動歪はサンプルの長手方向にかけられる。
重荷重用タイヤ1は、効果がより良好に得られる観点から、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの損失正接tanδc、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの損失正接tanδbが、下記式を満たすことが望ましい。
tanδb/tanδc≧0.40
tanδb/tanδcの下限は、好ましくは0.45以上、より好ましくは0.47以上、更に好ましくは0.50以上、特に好ましくは0.54以上である。tanδb/tanδcの上限は、好ましくは1.50以下、より好ましくは1.20以下、更に好ましくは1.00以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
tanδb/tanδc≧0.40
tanδb/tanδcの下限は、好ましくは0.45以上、より好ましくは0.47以上、更に好ましくは0.50以上、特に好ましくは0.54以上である。tanδb/tanδcの上限は、好ましくは1.50以下、より好ましくは1.20以下、更に好ましくは1.00以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
ショルダー部において、キャップゴム層2Gcの損失正接tanδcに対するベースゴム層2Gbの損失正接tanδbの比率を比較的大きくすること、すなわち、「tanδb/tanδc≧0.50」とすることで、ベースゴム層で変形による衝撃を吸収しやすくなる為、界面において応力が集中することを抑制することが可能になると考えられる。また、キャップゴム層においてもタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となる為、トレッド表面で応力集中を招くことを防ぐことができると考えられる。
以上により、重荷重用タイヤにおいて、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能を向上させることが可能となったと推察される。
ショルダー部において、キャップゴム層2Gcの損失正接tanδcに対するベースゴム層2Gbの損失正接tanδbの比率を比較的大きくすること、すなわち、「tanδb/tanδc≧0.50」とすることで、ベースゴム層で変形による衝撃を吸収しやすくなる為、界面において応力が集中することを抑制することが可能になると考えられる。また、キャップゴム層においてもタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となる為、トレッド表面で応力集中を招くことを防ぐことができると考えられる。
以上により、重荷重用タイヤにおいて、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能を向上させることが可能となったと推察される。
前記tanδcの下限は、好ましくは0.11以上、より好ましくは0.12以上、更に好ましくは0.13以上である。前記tanδcの上限は、好ましくは0.20以下、より好ましくは0.18以下、更に好ましくは0.17以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
前記tanδbの下限は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.04以上である。前記tanδbの上限は、好ましくは0.09以下、より好ましくは0.08以下、更に好ましくは0.07以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
キャップゴム層2Gcの損失正接tanδc、ベースゴム層2Gbの損失正接tanδbを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部において、ベースゴム層で衝撃を吸収しやすくなることで、キャップゴム層でタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となってトレッド表面での応力集中を防ぐことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
キャップゴム層2Gcの損失正接tanδc、ベースゴム層2Gbの損失正接tanδbを上記範囲に調整することで、多層構造のショルダー部において、ベースゴム層で衝撃を吸収しやすくなることで、キャップゴム層でタイヤ半径方向内側から変形させることが可能となってトレッド表面での応力集中を防ぐことがより効果的に実現される。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
損失正接tanδは、ゴム組成物に配合される薬品(特に、ゴム成分、充填剤、可塑剤、硫黄、加硫促進剤、シランカップリング剤)の種類や量によって調整することが可能であり、例えば、イソプレン系ゴムの含有量を増やしたり、充填剤量を減らしたり、液体可塑剤量を減らしたりすることにより、tanδが小さくなる傾向がある。
なお、本明細書において、tanδc、tanδbは、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hz、伸長モードの条件下で測定した損失正接である。
具体的には、tanδc、tanδbは、タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、例えばGABO社のイプレクサーシリーズなどの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzで測定した損失正接を意味する。
なお、測定の際、サンプルの長手方向とタイヤの周方向を一致させ、動歪はサンプルの長手方向にかけられる。
具体的には、tanδc、tanδbは、タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、例えばGABO社のイプレクサーシリーズなどの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzで測定した損失正接を意味する。
なお、測定の際、サンプルの長手方向とタイヤの周方向を一致させ、動歪はサンプルの長手方向にかけられる。
前記ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcはキャップゴム層用ゴム組成物、前記ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbはベースゴム層用ゴム組成物で構成される。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、ゴム成分を含む。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分は、架橋に寄与する成分であり、一般的に、重量平均分子量(Mw)が1万以上のポリマーであり、アセトンにより抽出されないポリマー成分がゴム成分に該当する。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分は、架橋に寄与する成分であり、一般的に、重量平均分子量(Mw)が1万以上のポリマーであり、アセトンにより抽出されないポリマー成分がゴム成分に該当する。
ゴム成分の重量平均分子量は、好ましくは5万以上、より好ましくは15万以上、更に好ましくは20万以上であり、また、好ましくは200万以下、より好ましくは150万以下、更に好ましくは100万以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
ゴム成分としては特に限定されず、タイヤ分野で公知のものを使用できる。例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンスブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合ゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、イソプレン系ゴム、BR、SBRが好ましい。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、NRが好ましい。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)等を使用できる。市販品としては、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品が挙げられる。
SBRのスチレン量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、特に好ましくは20質量%以上、最も好ましくは25質量%以上である。また、該スチレン量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、特に好ましくは35質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、SBRのスチレン量は、1H-NMR測定により算出される。
なお、本明細書において、SBRのスチレン量は、1H-NMR測定により算出される。
BRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR150B、LG Chem社製のBR1280等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等の1,2-シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)を含むBR、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(希土類系BR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
BRのシス量(シス含量)は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは97質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、BRのシス量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、BRのシス量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
ゴム成分は、オイルで伸展された油展ゴム、樹脂で伸展された樹脂伸展ゴムであってもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、油展ゴムが好ましい。
なお、油展ゴムに使用されるオイル、樹脂伸展ゴムに使用される樹脂は、後述の可塑剤で説明したものと同様である。また、油展ゴム中のオイル分、樹脂伸展ゴム中の樹脂分は特に限定されないが、通常、ゴム固形分100質量部に対して10~50質量部程度である。
なお、油展ゴムに使用されるオイル、樹脂伸展ゴムに使用される樹脂は、後述の可塑剤で説明したものと同様である。また、油展ゴム中のオイル分、樹脂伸展ゴム中の樹脂分は特に限定されないが、通常、ゴム固形分100質量部に対して10~50質量部程度である。
ゴム成分は、変性により、シリカ等の充填材と相互作用する官能基が導入されていてもよい。
上記官能基としては、例えば、ケイ素含有基(-SiR3(Rは、同一又は異なって、水素、水酸基、炭化水素基、アルコキシ基など)、アミノ基、アミド基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、ケイ素含有基が好ましく、-SiR3(Rは、同一又は異なって、水素、水酸基、炭化水素基(好ましくは炭素数1~6の炭化水素基(より好ましくは炭素数1~6のアルキル基))又はアルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基))であり、Rの少なくとも一つが水酸基)がより好ましい。
上記官能基としては、例えば、ケイ素含有基(-SiR3(Rは、同一又は異なって、水素、水酸基、炭化水素基、アルコキシ基など)、アミノ基、アミド基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、ケイ素含有基が好ましく、-SiR3(Rは、同一又は異なって、水素、水酸基、炭化水素基(好ましくは炭素数1~6の炭化水素基(より好ましくは炭素数1~6のアルキル基))又はアルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基))であり、Rの少なくとも一つが水酸基)がより好ましい。
上記官能基を導入する化合物(変性剤)の具体例としては、2-ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
前述のゴム成分について、キャップゴム層用ゴム組成物は、少なくともBRを含むが、効果がより良好に得られる観点から、更にイソプレン系ゴムを含むことが望ましい。また、ベースゴム層用ゴム組成物は、効果がより良好に得られる観点から、イソプレン系ゴムを含むことが望ましい。
キャップゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、特に好ましくは60質量%以上である。上限は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中、BRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、特に好ましくは40質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
キャップゴム層用ゴム組成物において、BRの含有量を上記範囲、特に20質量%以上にする、すなわち、フレキシブルに動きやすいブタジエンゴム量を多くすることで、キャップゴム層が動きやすくなると考えられる。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。
キャップゴム層用ゴム組成物において、BRの含有量を上記範囲、特に20質量%以上にする、すなわち、フレキシブルに動きやすいブタジエンゴム量を多くすることで、キャップゴム層が動きやすくなると考えられる。よって、高速走行時のショルダー部における耐チッピング性能がより向上したものと推察される。
キャップゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴム及びBRの合計含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上で、100質量%でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ベースゴム層用ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上で、100質量%でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、充填剤を含むことが望ましい。
充填剤としては、効果がより良好に得られる観点から、カーボンブラックが好ましく、キャップゴム層用ゴム組成物は、少なくともカーボンブラックを含んでいる。
充填剤としては、効果がより良好に得られる観点から、カーボンブラックが好ましく、キャップゴム層用ゴム組成物は、少なくともカーボンブラックを含んでいる。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。カーボンブラックの原料は、リグニン、植物油等のバイオマス材料であってもよい。また、カーボンブラックの製造方法は、ファーネス法等の燃焼によるものであってもよいし、水熱炭化(HTC)によるものであってもよい。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、50m2/g以上が好ましく、70m2/g以上がより好ましく、75m2/g以上が更に好ましい。また、上記N2SAは、200m2/g以下が好ましく、170m2/g以下がより好ましく、150m2/g以下が更に好ましい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217-2:2001によって求められる。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217-2:2001によって求められる。
カーボンブラック以外に使用可能な充填剤としては、例えば、無機充填剤が挙げられる。
無機充填剤としては、シリカ、クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、シリカが好ましい。
無機充填剤としては、シリカ、クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、シリカが好ましい。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。シリカの原料は、水ガラス(珪酸ソーダ)であってもよいし、もみ殻等のバイオマス材料であってもよい。市販品としては、EVONIK社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上、更に好ましくは150m2/g以上である。また、シリカのN2SAの上限は特に限定されないが、好ましくは350m2/g以下、より好ましくは250m2/g以下、更に好ましくは200m2/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
前述の充填剤について、効果がより良好に得られる観点から、キャップゴム層用ゴム組成物は、好ましくはN2SA80~150m2/g、より好ましくはN2SA110~150m2/g、更に好ましくはN2SA130~150m2/gのカーボンブラックを含むことが好適である。ベースゴム層用ゴム組成物は、N2SA60~120m2/g、より好ましくはN2SA70~100m2/g、更に好ましくはN2SA75~85m2/gのカーボンブラックを含むことが好適である。
キャップゴム層用ゴム組成物において、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上、特に好ましくは55質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、特に好ましくは75質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用ゴム組成物において、充填剤の含有量(総量)は、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上、特に好ましくは55質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、特に好ましくは75質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
効果がより良好に得られる観点から、キャップゴム層用ゴム組成物において、充填剤100質量%中のカーボンブラック含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ベースゴム層用ゴム組成物において、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、特に好ましくは40質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは70質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ベースゴム層用ゴム組成物において、充填剤の含有量(総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、特に好ましくは40質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは70質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
効果がより良好に得られる観点から、ベースゴム層用ゴム組成物において、充填剤100質量%中のカーボンブラック含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、可塑剤を含んでもよい。ここで、可塑剤とは、ポリマー成分に可塑性を付与する材料であり、例えば、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)、樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)等が挙げられる。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物に使用可能な液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)としては特に限定されず、オイル、液状ポリマー(液状樹脂、液状ジエン系ポリマー、液状ファルネセン系ポリマーなど)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。なかでも、プロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等)、植物油が好ましい。なお、これらのプロセスオイル及び植物油は、ライフサイクルアセスメントの観点から、ゴム混合用ミキサーやエンジンなどの潤滑油として用いられた後のオイルや廃食油などを適宜用いても良い。
液状樹脂としては、テルペン系樹脂(テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂を含む)、ロジン樹脂、スチレン系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、クマロンインデン系樹脂(クマロン、インデン単体樹脂を含む)、フェノール樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、これらの水素添加物も使用可能である。
液状ジエン系ポリマーとしては、25℃で液体状態の液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)、液状スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(液状SBSブロックポリマー)、液状スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(液状SISブロックポリマー)、液状ファルネセン重合体、液状ファルネセンブタジエン共重合体等が挙げられる。これらは、末端や主鎖が極性基で変性されていても構わない。また、これらの水素添加物も使用可能である。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物に使用可能な上記樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)としては、例えば、常温(25℃)で固体状態の芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。また、樹脂は、水添されていてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、芳香族ビニル重合体、石油樹脂、テルペン系樹脂が好ましい。
上記樹脂の軟化点は、50℃以上が好ましく、55℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。上限は、160℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、145℃以下が更に好ましい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。なお、上記樹脂の軟化点は、JIS K6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
キャップゴム層用ゴム組成物において、可塑剤の含有量(可塑剤の総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは1質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.01質量部以下であり、0質量部でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ベースゴム層用ゴム組成物において、可塑剤の含有量(可塑剤の総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは1質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.01質量部以下であり、0質量部でもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
可塑剤としては、例えば、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)、日清オイリオグループ(株)、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、RutgersChemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、ENEOS(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業(株)等の製品を使用できる。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系等があげられる。市販されているものとしては、例えば、エボニックデグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系等があげられる。市販されているものとしては、例えば、エボニックデグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは6質量部以上、更に好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは16質量部以下、より好ましくは14質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、老化防止剤を含有してもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、また、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、ワックスを含有してもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、ステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは2.0質量部以上、更に好ましくは3.0質量部以上であり、また、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1.0質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、更に好ましくは3.0質量部以上であり、また、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、硫黄を含有してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に架橋剤として用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に架橋剤として用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、また、好ましくは3.5質量部以下、より好ましくは2.8質量部以下、更に好ましくは2.5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、また、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは8.0質量部以下、更に好ましくは7.0質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物には、上記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物等を更に配合してもよい。これらの添加剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1~200質量部が好ましい。
キャップゴム層用、ベースゴム層用ゴム組成物は、例えば、上述の各成分をオープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常100~180℃、好ましくは120~170℃である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常120℃以下、好ましくは85~110℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫等の加硫処理が施される。加硫温度としては、通常140~190℃、好ましくは150~185℃である。加硫時間は、通常5~15分である。
図1、2の重荷重用タイヤ1において、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さTc(mm)、ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さTb(mm)、ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcに含まれるゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量Bca(質量%)が、下記式(3)を満たす。
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
Bca/(Tb/Tc)[質量%]の下限は、好ましくは60以上、より好ましくは100以上、更に好ましくは120以上、特に好ましくは130以上である。Bca/(Tb/Tc)[質量%]の上限は、好ましくは200以下、より好ましくは170以下、更に好ましくは160以下、特に好ましくは150以下である上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
Bca/(Tb/Tc)[質量%]の下限は、好ましくは60以上、より好ましくは100以上、更に好ましくは120以上、特に好ましくは130以上である。Bca/(Tb/Tc)[質量%]の上限は、好ましくは200以下、より好ましくは170以下、更に好ましくは160以下、特に好ましくは150以下である上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
以上、本開示の特に好ましい実施形態について詳述したが、本開示は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
実施例に基づいて、本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のBR150B(ビニル量1質量%、シス量97質量%)
カーボンブラックN220:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA114m2/g)
カーボンブラックN134:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN134(N2SA148m2/g)
カーボンブラックN330:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA78m2/g)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:細井化学工業(株)製のHK-200-5(5質量%オイル含有粉末硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のBR150B(ビニル量1質量%、シス量97質量%)
カーボンブラックN220:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA114m2/g)
カーボンブラックN134:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN134(N2SA148m2/g)
カーボンブラックN330:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA78m2/g)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:細井化学工業(株)製のHK-200-5(5質量%オイル含有粉末硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表1、2のキャップゴム層用ゴム組成物、表3のベースゴム層用ゴム組成物に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫のキャップゴム層用ゴム組成物、未加硫のベースゴム層用ゴム組成物を得た。
表1、2の仕様に従い、未加硫のキャップゴム層用ゴム組成物をキャップゴム層、未加硫のベースゴム層用ゴム組成物ベースゴム層の形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃の条件下で30分間プレス加硫して試験用タイヤ(重荷重用タイヤ、サイズ:11R22.5)を得た。
表1、2のキャップゴム層用ゴム組成物、表3のベースゴム層用ゴム組成物に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫のキャップゴム層用ゴム組成物、未加硫のベースゴム層用ゴム組成物を得た。
表1、2の仕様に従い、未加硫のキャップゴム層用ゴム組成物をキャップゴム層、未加硫のベースゴム層用ゴム組成物ベースゴム層の形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃の条件下で30分間プレス加硫して試験用タイヤ(重荷重用タイヤ、サイズ:11R22.5)を得た。
得られた試験用タイヤを用いて下記評価を行い、結果を表1、2に示した。
なお、下記評価において、指数を計算する際の評価基準は以下のとおりである。
表1、2:比較例8
なお、下記評価において、指数を計算する際の評価基準は以下のとおりである。
表1、2:比較例8
<粘弾性試験>
Ec’及びEb’、tanδc及びtanδbについて、試験用タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、GABO社のイプレクサーシリーズの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzの条件下で、複素弾性率及び損失正接をそれぞれ測定した。
Ec’及びEb’、tanδc及びtanδbについて、試験用タイヤのキャップゴム層およびベースゴム層から幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmの大きさで切り出した試験片サンプルを、GABO社のイプレクサーシリーズの粘弾性試験機を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hzの条件下で、複素弾性率及び損失正接をそれぞれ測定した。
<高速走行時の耐チッピング性>
試験用タイヤについて、ドラム式走行試験機を用い、ドラム上に金属製のスラット(凸部)を周方向2ヶ所に装着し、80km/h、荷重26.72kNで30分走行させた。その後、タイヤ表面に発生した欠けに関して、欠け数×傷の深さを計測、指数化した。数値は大きい方が耐欠け性能に優れていることを示す。
試験用タイヤについて、ドラム式走行試験機を用い、ドラム上に金属製のスラット(凸部)を周方向2ヶ所に装着し、80km/h、荷重26.72kNで30分走行させた。その後、タイヤ表面に発生した欠けに関して、欠け数×傷の深さを計測、指数化した。数値は大きい方が耐欠け性能に優れていることを示す。
表1、2より、実施例は、高速走行時の耐チッピング性能が優れていた。
本開示(1)は、トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤである。
(1)Tb/Tc≦0.50
(2)Eb’/Ec’≦0.60
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤである。
(1)Tb/Tc≦0.50
(2)Eb’/Ec’≦0.60
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40
本開示(2)は、下記式を満たす本開示(1)記載の重荷重用タイヤである。
Tb/Tc≦0.30
Tb/Tc≦0.30
本開示(3)は、下記式を満たす本開示(1)又は(2)記載の重荷重用タイヤである。
Eb’/Ec’≦0.50
Eb’/Ec’≦0.50
本開示(4)は、下記式を満たす本開示(1)~(3)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
Bca/(Tb/Tc)≧60
Bca/(Tb/Tc)≧60
本開示(5)は、下記式を満たす本開示(1)~(3)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
Bca/(Tb/Tc)≧120
Bca/(Tb/Tc)≧120
本開示(6)は、前記ショルダー部における前記キャップゴム層の損失正接tanδc、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の損失正接tanδbが、下記式を満たす本開示(1)~(5)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
tanδb/tanδc≧0.50
tanδb/tanδc≧0.50
本開示(7)は、下記式を満たす本開示(1)~(6)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
Tc≧13mm
Tc≧13mm
本開示(8)は、下記式を満たす本開示(1)~(7)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
Eb’≦5.0MPa
Eb’≦5.0MPa
本開示(9)は、下記式を満たす本開示(6)~(8)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
tanδb≧0.04
tanδb≧0.04
本開示(10)は、前記ショルダー部における前記キャップゴム層が、ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が20質量%以上である本開示(1)~(9)のいずれかに記載の重荷重用タイヤである。
1 重荷重用タイヤ
2 トレッド部
2S トレッド外表面
2G トレッドゴム
2Gb ベースゴム層
2Gc キャップゴム層
3 サイドウォール部
3G サイドウォールゴム
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
Ye ショルダー部
Tc ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さ
Tb ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さ
ge 縦主溝
P トレッド外表面2S上の点
C タイヤ赤道
2 トレッド部
2S トレッド外表面
2G トレッドゴム
2Gb ベースゴム層
2Gc キャップゴム層
3 サイドウォール部
3G サイドウォールゴム
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
Ye ショルダー部
Tc ショルダー部Yeにおけるキャップゴム層2Gcの厚さ
Tb ショルダー部Yeにおけるベースゴム層2Gbの厚さ
ge 縦主溝
P トレッド外表面2S上の点
C タイヤ赤道
Claims (10)
- トレッド部を有する重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部は、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝よりもタイヤ軸方向外側のショルダー部を含み、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、タイヤ半径方向最内側に配されるベースゴム層とを含む多層構造体からなり、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ブタジエンゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックとを含み、
前記ショルダー部における前記キャップゴム層の厚さTc及び複素弾性率Ec’、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の厚さTb及び複素弾性率Eb’、前記キャップゴム層に含まれる前記ゴム成分100質量%中の前記ブタジエンゴムの含有量Bcaが、下記式(1)~(3)を満たす重荷重用タイヤ。
(1)Tb/Tc≦0.50
(2)Eb’/Ec’≦0.60
(3)Bca/(Tb/Tc)≧40 - 下記式を満たす請求項1記載の重荷重用タイヤ。
Tb/Tc≦0.30 - 下記式を満たす請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
Eb’/Ec’≦0.50 - 下記式を満たす請求項1~3のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
Bca/(Tb/Tc)≧60 - 下記式を満たす請求項1~3のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
Bca/(Tb/Tc)≧120 - 前記ショルダー部における前記キャップゴム層の損失正接tanδc、前記ショルダー部における前記ベースゴム層の損失正接tanδbが、下記式を満たす請求項1~5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
tanδb/tanδc≧0.50 - 下記式を満たす請求項1~6のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
Tc≧13mm - 下記式を満たす請求項1~7のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
Eb’≦5.0MPa - 下記式を満たす請求項6~8のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
tanδb≧0.04 - 前記ショルダー部における前記キャップゴム層は、ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が20質量%以上である請求項1~9のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
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JP2022038969A (ja) * | 2020-08-27 | 2022-03-10 | 住友ゴム工業株式会社 | 重荷重用タイヤ |
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- 2022-06-22 CN CN202210711917.7A patent/CN116021925A/zh active Pending
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