JP7013919B2 - 固体二次電池の再生方法 - Google Patents

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Description

本開示は、負極活物質にケイ素粒子を含む固体二次電池の再生方法に関する。
特開2011-108558号公報(特許文献1)には、負極活物質としてグラファイトが用いられているリチウム固体二次電池の再生方法が開示されている。この再生方法は、リチウム固体二次電池に60MPaの圧力を付加しながら充放電を行なうことによって、リチウム固体二次電池の容量を回復させるものである。
特開2011-108558号公報 特開2012-248414号公報 特開2017-59534号公報
固体二次電池の容量が劣化する要因には、経年による化学劣化に加えて、通電(充放電)による機械劣化が存在し得る。機械劣化は、電極活物質の膨張および収縮による可逆的な物理変化に起因するため、特許文献1のように加圧しながら充放電を行なうことによって、取り除くことが可能である。
しかしながら、固体二次電池のなかには、負極活物質として、特許文献1に開示されたグラファイトではなく、ケイ素粒子(Si)が用いられるものが存在する。ケイ素粒子を含む負極活物質は、グラファイトを含む負極活物質に比べて、充電による膨張の度合いおよび放電による収縮の度合いがより大きいという特性を有する。したがって、負極活物質にケイ素粒子を含む固体二次電池においては、容量を回復させる過程で充電し過ぎると、高電圧となってケイ素粒子が大きく膨張して負極活物質に新たな割れ等が発生し得るため、容量回復効果が十分に得られなくなることが懸念される。また、容量を回復させる過程で放電し過ぎると、低電圧となってケイ素粒子Siが大きく収縮することで、固体二次電池に付加される圧力が低下し得るため、機械劣化を十分に取り除くことができなくなることが懸念される。したがって、負極活物質にケイ素粒子Siを含む固体二次電池に適した容量回復手法を開発することが望まれる。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、負極活物質にケイ素粒子を含む固体二次電池の容量を十分に回復させることである。
本開示による再生方法は、正極活物質層と、ケイ素粒子を含む負極活物質層と、正極活物質層および負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを備える固体二次電池の再生方法である。この再生方法は、固体二次電池の電圧が第1電圧に達するまで固体二次電池を充電し、その後に固体二次電池の電圧が第1電圧よりも低い第2電圧に低下するまで固体二次電池を放電する充放電処理を、5MPa以上40MPa以下の第1圧力を固体二次電池に加えた状態で行なうステップと、充放電処理を行なった後、固体二次電池の電圧が第2電圧以下である状態で、5MPa以上40MPa以下であってかつ第1圧力以上の第2圧力を固体二次電池に加えるステップとを含む。
本開示によれば、負極活物質にケイ素粒子を含む固体二次電池の容量を十分に回復させることができる。
固体二次電池および容量回復装置の全体構成の一例を模式的に示す図である。 固体二次電池の内部構造を模式的に示す図である。 固体二次電池の容量劣化のパターンを例示的に示す図である。 制御装置が再利用可否判定を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。 拘束圧の検証実験の結果を示す図である。 充放電条件の検証実験の結果を示す図である。 拘束タイミングの検証実験の結果を示す図である。 制御装置が実行する高拘束処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態による再生方法に用いられる固体二次電池200および容量回復装置1の全体構成の一例を模式的に示す図である。本実施の形態による再生方法は、容量の劣化した固体二次電池200を容量回復装置1を用いて加圧した状態で充放電することによって、その固体二次電池200の容量を回復させるものである。
固体二次電池200は、負極活物質にケイ素粒子を含む固体二次電池(たとえばリチウム固体二次電池)である。固体二次電池200は、繰り返し充放電できるため、たとえば車載用電池として有用である。
固体二次電池200は、正極端子201と、負極端子202とを備える。固体二次電池200の内部構造については後に詳しく説明する。
容量回復装置1は、固体二次電池200を加圧および充放電可能に構成される。容量回復装置1は、充放電器10と、計測端子T1,T2と、リード線L1,L2と、加圧機20と、制御装置100とを備える。
計測端子T1,T2は、固体二次電池200の正極端子201および負極端子202とそれぞれ接続可能に構成される。計測端子T1,T2は、リード線L1,L2によって充放電器10に接続される。たとえば作業者の手動操作によって固体二次電池200の正極端子201および負極端子202に計測端子T1,T2がそれぞれ接続されると、充放電器10による固体二次電池200の充電および放電が可能な状態となる。この状態で、充放電器10は、制御装置100からの制御信号に応じて動作して、固体二次電池200の充電および放電を行なう。
加圧機20は、固体二次電池200を挟み込んで固体二次電池200を加圧するための加圧治具21,22を備える。加圧機20は、制御装置100からの制御信号に応じて加圧治具21,22の位置を調整することによって、固体二次電池200に付加される圧力を調整することができる。
さらに、容量回復装置1には、電圧センサ11および電流センサ12が設けられる。電圧センサ11は、リード線L1,L2間の電圧(固体二次電池200の正極端子201、負極端子202間の電圧)を計測し、計測結果を制御装置100に送信する。電流センサ12は、リード線L1を流れる電流(固体二次電池200と充放電器10との間で流れる電流)を計測し、計測結果を制御装置100に送信する。なお、固体二次電池200に電圧センサ、電流センサなどが内蔵された監視ユニットが内蔵されている場合には、その監視ユニットからの情報を制御装置100に送信するようにしてもよい。
制御装置100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵し、当該メモリに記憶された情報や各センサ11,12からの情報に基づいて充放電器10および加圧機20を制御する。
図2は、固体二次電池200の内部構造を模式的に示す図である。固体二次電池200は、正極活物質層210と、負極活物質層220と、固体電解質層230と、正極集電体240と、負極集電体250とを有する。
正極活物質層210は、正極活物質を含有する層である。正極活物質としては、たとえばLiNi1/3Co1/3Mn1/32(NCM)を用いることができる。
負極活物質層220は、負極活物質を含有する層である。本実施の形態においては、負極活物質として、グラファイトよりも容量が大きいケイ素粒子Siが用いられる。
固体電解質層230は、正極活物質層210および負極活物質層220の間に形成される、固体電解質材料を含有する層である。固体電解質材料としては、硫化物固体電解質材料等の無機固体電解質材料を用いることができる。
正極集電体240は、正極活物質層210の集電を行なう。正極集電体240は、正極端子201に接続される。負極集電体250は、負極活物質層220の集電を行なう。負極集電体250は、負極端子202に接続される。
<固体二次電池の再利用可否判定>
資源を有効利用する観点から、使用後の固体二次電池200を市場から回収して再利用することが望ましい。しかしながら、市場から回収された固体二次電池200のなかには、再利用ができないほど容量が劣化してしまっているものが存在する。
そのため、制御装置100は、市場から回収された使用後の固体二次電池200の状態を測定して固体二次電池200の容量劣化量を算出し、算出された容量劣化量が再利用閾値未満であるか否かに応じて固体二次電池200の再利用の可否を判定する処理(以下「再利用可否判定」ともいう)を行なう。
図3は、固体二次電池200の容量劣化のパターンを例示的に示す図である。図3の縦軸は、固体二次電池200の容量劣化量を示す。固体二次電池200の容量が劣化する要因には、経年による化学劣化と、通電(充放電)による機械劣化とが存在する。化学劣化と機械劣化との合計が固体二次電池200の全体の容量劣化量である。
図3には、容量劣化のパターンとして、パターン1~4が示される。パターン1は、化学劣化量および機械劣化量の双方が少なく、かつ全体の容量劣化量が再利用閾値未満であるパターンである。パターン2は、化学劣化量は再利用閾値未満であるが、機械劣化量が多いために全体の容量劣化量が再利用閾値を超えているパターンである。パターン3は、機械劣化量は少ないが、化学劣化量が単独で再利用閾値を超えているパターンである。パターン4は、化学劣化量および機械劣化量の双方が多く、かつ化学劣化量が単独で再利用閾値を超えているパターンである。
全体の容量劣化量のうち、化学劣化は、固体二次電池200の内部の不可逆的な化学反応に起因するため、取り除くことは難しい。一方、機械劣化は、負極活物質層220の膨張および収縮による可逆的な物理変化に起因するため、固体二次電池200を加圧しながら充放電する処理(以下「高拘束処理」ともいう)を施すことによって、取り除くことが可能である。
そこで、制御装置100は、容量劣化量が再利用閾値を超える固体二次電池200に対して、上述の高拘束処理を施し、高拘束処理後の容量劣化量が再利用閾値未満であるか否かを判定する。これにより、回収当初(高拘束処理前)において容量劣化量が再利用閾値を超えているパターン2~4のうち、化学劣化量が再利用閾値よりも小さいパターン2については、高拘束処理によって全体の容量劣化量が再利用閾値未満に低下し、再利用可能と判定される。これにより、化学劣化の少ない固体二次電池200を最大限に再利用することができる。
図4は、制御装置100が再利用可否判定を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御装置100は、再利用可否の判定対象となる固体二次電池200の状態を測定して固体二次電池200の容量劣化量(化学劣化および機械劣化を含む全体の容量劣化量)を算出する(ステップS10)。なお、容量劣化量の算出手法そのものは公知の技術を用いることができるので、ここでの詳細な説明は行なわない。
次いで、制御装置100は、容量劣化量が再利用閾値未満であるか否かを判定する(ステップS20)。容量劣化量が再利用閾値未満である場合(ステップS20においてYES)、制御装置100は、固体二次電池200が再利用可能であると判定する(ステップS30)。
容量劣化量が再利用閾値を超えている場合(ステップS20においてNO)、制御装置100は、固体二次電池200に対して高拘束処理を施す(ステップS40)。これにより、固体二次電池200の機械劣化が取り除かれる。なお、高拘束処理の詳細については後述する。
高拘束処理の完了後、制御装置100は、ステップS10と同様の処理を行なって、固体二次電池200の容量劣化量を再び算出する(ステップS50)。そして、制御装置100は、高拘束処理後の容量劣化量が再利用閾値未満であるか否かを判定する(ステップS60)。
高拘束処理後の容量劣化量が再利用閾値未満である場合(ステップS60においてYES)、制御装置100は、固体二次電池200が再利用可能であると判定する(ステップS30)。
高拘束処理後の容量劣化量が再利用閾値を超えている場合(ステップS60においてNO)、制御装置100は、固体二次電池200が再利用不可であると判定する(ステップS70)。なお、再利用不可と判定された固体二次電池200は、再利用されることなく破棄される。
このように、制御装置100は、容量劣化量が再利用閾値を超える固体二次電池200に対して、高拘束処理を施す。これにより、機械劣化量が低下するため、高拘束処理後の容量劣化量が再利用閾値未満に低下し得る(すなわち容量が回復し得る)。そのため、化学劣化の少ない固体二次電池200を最大限に再利用することができる。
<<高拘束処理>>
以下、高拘束処理の詳細について説明する。既に述べたように、本実施の形態による固体二次電池200は、負極活物質としてケイ素粒子Siが用いられる。ケイ素粒子Siを含む負極活物質は、グラファイトを含む負極活物質に比べて、充電による膨張の度合いおよび放電による収縮の度合いがより大きいという特性を有する。
したがって、本実施の形態による固体二次電池200においては、高拘束処理中の充電過程で充電し過ぎると、高電圧となってケイ素粒子Siが大きく膨張して負極活物質に新たな割れが発生し、容量回復効果が十分に得られなくなることが懸念される。また、高拘束処理中の放電過程で放電し過ぎると、低電圧となってケイ素粒子Siが大きく収縮することで、固体二次電池200に付加される圧力が低下し、機械劣化を十分に取り除くことができなくなることが懸念される。そのため、負極活物質にケイ素粒子Siを含む固体二次電池200に適した高拘束処理を行なうことが望まれる。
上記の課題に鑑み、本願発明者等は、高拘束処理における、固体二次電池200の適切な拘束圧、充放電状条件、拘束タイミングをそれぞれ検証するための実験を重ねた。なお、検証実験は、いずれも25℃、2C、200サイクルの耐久条件下で行なわれた。
(1) 拘束圧の検証
本願発明者等は、固体二次電池200の電圧が3.0Vに達するまで充電し、その後に1.5Vに低下するまで放電する充放電処理を、下記の複数の拘束圧1~5でそれぞれ拘束(加圧)した状態で行ない、その後の容量維持率を測定した。
・拘束圧1:1MPa
・拘束圧2:5MPa
・拘束圧3:20MPa
・拘束圧4:40MPa
・拘束圧5:60MPa
図5は、拘束圧の検証実験の結果、すなわち各拘束圧と容量維持率との関係を示す。なお、容量維持率が大きいほど、容量が回復していることを意味する。図5に示される結果から、拘束圧としては、5MPaから40Mpaまでの値が容量回復に効果的であることが理解できる。
(2) 充放電条件の検証
本願発明者等は、拘束圧を一定値20MPaとした状態で下記の複数の充放電条件1~4で充放電をそれぞれ行ない、その後の容量維持率を測定した。
・充放電条件1:未処理(充放電せず)
・充放電条件2:充電電圧3.0V-放電電圧1.5V
・充放電条件3:充電電圧3.0V-放電電圧2.0V
・充放電条件4:充電電圧4.2V-放電電圧2.0V
図6は、充放電条件の検証実験の結果、すなわち各充放電条件と容量維持率との関係を示す。図6に示される結果から、充放電条件としては、充電電圧3.0V-放電電圧1.5Vとする(電圧が3.0Vに達するまで充電し、その後、電圧が1.5Vに低下するまで放電する)のが容量回復に効果的であることが理解できる。
(3) 拘束タイミングの検証
本願発明者等は、下記の複数の拘束タイミング1~3でそれぞれ固体二次電池200を拘束圧20MPaで拘束し、その後の容量維持率を測定した。
・拘束タイミング1:未処理(拘束せず)
・拘束タイミング2:電池電圧が3.0V(高電圧)である時に拘束
・拘束タイミング3:電池電圧が1.5V(低電圧)である時に拘束
図7は、拘束タイミングの検証実験の結果、すなわち各拘束タイミングと容量維持率との関係を示す。図7に示される結果から、拘束タイミングとしては、電池電圧が1.5V(低電圧)である時に拘束することが容量回復に効果的であることが理解できる。
<<<高拘束処理のフロー>>>
以上の検証結果を踏まえ、本願発明者等は、固体二次電池200の高拘束処理を図8に示す手順で行なうことにした。
図8は、制御装置100が実行する高拘束処理(図4のステップS40の処理)の詳細な手順を示すフローチャートである。
ステップS42において、制御装置100は、圧力A(第1圧力)で固体二次電池200を加圧した状態で、固体二次電池200の電圧が充電電圧V1(第1電圧)に達するまで充電し、その後に電圧が放電電圧V2(V2<V1)に低下するまで放電する充放電処理を行なうように、充放電器10および加圧機20を制御する(第1ステップ)。
ここで、充電電圧V1および放電電圧V2は、上述の充放電条件の検証結果(図6参照)を踏まえ、それぞれ3.0Vおよび1.5Vに設定される。また、圧力Aは、上述の拘束圧の検証結果(図5参照)を踏まえ、5MPa以上40MPa以下の値に設定される。
このように、電圧が3.0V(高電圧)となる時に5MPa以上40MPa以下の圧力Aで拘束しておくことで、高電圧時にケイ素粒子Siが大きく膨張しても負極活物質に新たな割れが発生することが適切に抑制される。そのため、より大きな容量回復効果が得られ易くなる。
なお、ステップS42において、固体二次電池200に圧力Aを加える方法は、(i)充電開始前に固体二次電池200に圧力Aが加えられるように加圧治具21,22の初期位置を調整し、その初期位置を充電中および放電中にも維持するものであってもよいし、(ii)充電中および放電中において、固体二次電池200に加えられる圧力を計測し、計測された圧力が圧力Aとなるように加圧治具21,22の位置をフィードバック制御するものであってもよい。
ステップS42の処理後、すなわち固体二次電池200の電圧が放電によって1.5V(低電圧)に低下した状態で、制御装置100は、ステップS44において、圧力Bで固体二次電池200を加圧するように加圧機20を制御する(第2ステップ)。
ここで、圧力Bは、上述の拘束圧の検証結果(図5参照)を踏まえ、5MPa以上40MPa以下の値に設定される。そして、圧力Bによる拘束タイミングは、上述の拘束タイミングの検証結果(図7参照)を踏まえて、定電圧時(1.5V時)に設定される。そのため、充放電処理後の定電圧時に圧力Bで加圧しない場合に比べて、より大きな容量回復効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態においては、圧力Bは、圧力Aよりも大きい値に設定される。ステップS42(第1ステップ)での放電中には、電圧が低下してケイ素粒子Siが大きく収縮する。そのため、たとえば充放電中に加圧治具21,22の位置を初期位置に維持している場合には、放電中のケイ素粒子Siの収縮によって固体二次電池200に加えられる圧力が充電開始前の圧力Aよりも低下してしまい、その影響で固体二次電池200の拘束力が不足し得る。この点に鑑み、ステップS44(第2ステップ)で圧力Aよりも大きい圧力Bで固体二次電池200を拘束することによって、ケイ素粒子Siの収縮によって固体二次電池200の拘束力が不足することが適切に抑制される。そのため、より大きな容量回復効果が得られ易くなる。
以上のように、本実施の形態による制御装置100は、負極活物質にケイ素粒子Siを含む固体二次電池200の高拘束処理を、以下の手順で行なう。
(第1ステップ) 電圧が3.0Vに達するまで充電し、その後に電圧が1.5Vに低下するまで放電する充放電処理を、5MPa以上40MPa以下の圧力Aで固体二次電池200を拘束した状態で行なう。
(第2ステップ) 充放電処理後の定電圧時(1.5V時)に、5MPa以上40MPa以下であってかつ圧力Aよりも大きい圧力Bで固体二次電池200を加圧する。
このように、第1ステップで圧力Aで固体二次電池200を加圧しながら充放電を行なった後、第2ステップで圧力Aよりも大きい圧力Bで固体二次電池200をさらに加圧することによって、固体二次電池200に加えられる圧力がケイ素粒子Siの収縮によって低下してしまうことが適切に抑制される。そのため、固体二次電池200の容量を十分に回復させることができる。
<変形例1>
上述の実施の形態においては、第2ステップで固体二次電池200に加えられる圧力Bを、第1ステップで固体二次電池200に加えられる圧力Aよりも大きい値に設定する例を説明した。
しかしながら、第2ステップで固体二次電池200に加えられる圧力Bは、第1ステップで固体二次電池200に加えられる圧力Aと同じ値であってもよい。すなわち、第1ステップでの放電後に、第1ステップと同じ圧力Aでの加圧を継続するようにしてもよい。このようにすることによって、第1ステップでの放電後に圧力Aでの加圧を継続しない場合によりも、より大きな容量回復効果が期待できる。
<変形例2>
上述の実施の形態においては、第2ステップにおいて、電池電圧が1.5V(低電圧)に低下した状態で、固体二次電池200に圧力Bを加える例を説明した。
しかしながら、第2ステップにおいて、電池電圧を1.5Vよりも所定値低い電圧に低下させた上で、固体二次電池200に圧力Bを加えるようにしてもよい。このようにしても、第1ステップでの放電後に圧力Bでの加圧を継続しない場合よりも、より大きな容量回復効果が期待できる。
<変形例3>
上述の実施の形態においては、第1ステップの充放電処理における充電電圧V1および放電電圧V2が、それぞれ3.0Vおよび1.5Vに設定される例について説明した。
しかしながら、第1ステップの充放電処理における充電電圧V1および放電電圧V2は、それぞれ3.0Vおよび1.5Vに必ずしも限定されるものではない。たとえば、上述の充放電条件の検証結果(図6参照)において充放電条件3(充電電圧3.0V-放電電圧2.0V)が2番目に良好であることに鑑み、充電電圧V1を3.0Vとしつつ、放電電圧V2を2.0Vに設定するようにしてもよい。このようにしても、第1ステップでの放電後に圧力Bが加えられるため、第1ステップでの放電後に圧力Bが加えない場合よりも、より大きな容量回復効果が期待できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 容量回復装置、10 充放電器、11 電圧センサ、12 電流センサ、20 加圧機、21,22 加圧治具、100 制御装置、200 固体二次電池、201 正極端子、202 負極端子、210 正極活物質層、220 負極活物質層、230 固体電解質層、240 正極集電体、250 負極集電体、T1,T2 計測端子。

Claims (1)

  1. 正極活物質層と、ケイ素粒子を含む負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された固体電解質層とを備える固体二次電池の再生方法であって、
    前記固体二次電池の電圧が第1電圧に達するまで前記固体二次電池を充電し、その後に前記固体二次電池の電圧が前記第1電圧よりも低い第2電圧に低下するまで前記固体二次電池を放電する充放電処理を、5MPa以上40MPa以下の第1圧力で前記固体二次電池を加圧した状態で行なうステップと、
    前記充放電処理を行なった後、前記固体二次電池の電圧が前記第2電圧以下である状態で、5MPa以上40MPa以下であってかつ前記第1圧力以上の第2圧力で前記固体二次電池を加圧するステップとを含む、固体二次電池の再生方法。
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