JP7013539B2 - ロケーションスペシフィック処理における予測システム誤差補正を実装する装置及び方法 - Google Patents

ロケーションスペシフィック処理における予測システム誤差補正を実装する装置及び方法 Download PDF

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Description

関連技術の相互参照
37 C.F.R.§1.78(a)(4)に基づき、本願は、2014年2月21日に出願された同時係属の米国仮特許出願第61/942835号の利益及び優先権を主張し、その内容は全て参照により本明細書に明示的に援用される。
本発明の分野は、概して、材料処理及び半導体集積回路製造の分野に関し、より詳細には、排他的な意味ではなく、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)技術を用いたロケーションスペシフィック処理を通じた、システム誤差又は不均一性の補正に関連する。
関連技術の説明
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)技術は、マイクロ電子ワークピースを含むワークピース上にある薄膜を修正、エッチング、洗浄、平滑化及び形成するのに有益な処理技術として実証されている。説明上は、ガスクラスターは、標準温度及び標準圧力の条件下でガス状になっている材料のナノサイズ凝集体である。そのようなガスクラスターは、ノズルからの真空への高圧ガスの断熱膨張時の個々のガス原子(又は分子)の凝縮により形成されてよく、それらは、ファンデルワース力と呼ばれる弱い原子間力によって互いに緩く結合された、2千~3千から数千又はそれより多くの原子/分子を含む凝集体からなり得る。ガスクラスターは、電子衝撃によりイオン化することができ、それにより、ガスクラスターが電界を用いて加速されるようにして、制御可能なビームエネルギーを有する指向性ビームを形成する。
制御可能なエネルギーを有する指向性GCIBをワークピースに照射することは、ワークピース上の位置に特有の線量に応じて、ワークピースを処理するのに用いられ得る。その技術は、しばしばロケーションスペシフィック処理と呼ばれ、GCIBの処理線量又は滞留時間は、走査時間を調節することによって、ワークピースを横切る方向で変更される。このため、ワークピース上でのある位置は他の位置とは異なるように処理され得る。
産業規模でワークピースのGCIB処理についての複数の新興用途としては、半導体/マイクロ電子デバイスの製造についてものが存在する。現在のところ、進化型CMOS(相補性金属酸化膜半導体)ロジックにおける寸法スケーリングの継続とともに、寸法変動制御に対する要求が同時に上がっている。複数のテクノロジーノードに対して、ウェハを横切る方向に変化可能なリソグラフィー露光を用いた進化型制御がウェハの平面での限界寸法を制御することを支援するのに用いられている。22nm(ナノメートル)ノードまでは、鉛直方向の次元での主な限界寸法は単一の付着工程又は酸化工程によって良好に制御されてきた。しかし、リプレースメントメタルゲート(RMG)技術及びFINFET(fin field effect transistor)構造の実装とともに、フィン高さ及びゲート高さ等のいくつかの限界寸法は、付着工程、CMP(化学機械研磨)工程及びエッチング工程の組み合わせにより影響を受けるため、精密なフィーチャ高さ制御のための新たな戦略が必要となる。ガスクラスターイオンビーム(GCIB)技術は、LSPアルゴリズムを用いたフィーチャ高さの不均一性の精密な補正を提示している。
そうであっても、ワークピース上に存在する不均一性を補正することに加え、GCIB処理の実装は、システム及び/又はイクイップメント特有の例外により生じる誤差も補正しなくてはならない。それらは、GCIB装置の出力処理パラメータに反復的に影響する。LSPの補正能力を改良するために、GCIB処理システムについてのシステム誤差は、犠牲ワークピースを用いて決定されなくてならず、費用及び時間がかかってしまう。
本発明の実施形態は、概して、材料処理及び半導体集積回路製造の分野に関し、限定的な意味でなく、より詳細には、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)技術を用いたロケーションスペシフィック処理を通じた、システム誤差又は不均一性の補正に関連する。特には、GCIBロケーションスペシフィック処理を行うときにシステム誤差に対応する予測方法が用いられる。
一つの実施形態によれば、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を用いてワークピースの上位層を修正する方法が記載される。その方法は、ワークピースの上位層に関連したパラメータデータを収集し、GCIBを上位層に適用して測定特性の当初プロファイルを変更するための予測システム誤差レスポンスを、パラメータデータを用いることによって決定する。追加的に、その方法は、測定特性の目標プロファイルを特定し、GCIBをワークピースの上位層に向けて指向し、予測システム誤差レスポンス及びパラメータデータに少なくとも部分的に基づいて、GCIBの適用パラメータを、ワークピースの上位層上での位置関数として、空間変調し、測定特性の目標プロファイルを獲得することを含む。
図1は、実施形態に係る、ワークピースを処理する方法を示すフローチャートである。
図2は、実施形態に係る、測定特性のプロファイル例を示す。
図3Aは、実施形態に係る、パラメータデータを予測システム誤差レスポンスに関連づける、予め決められた予測モデルの用意に関連したデータ例をグラフで示す。 図3Bは、実施形態に係る、パラメータデータを予測システム誤差レスポンスに関連づける、予め決められた予測モデルの用意に関連したデータ例をグラフで示す。 図3Cは、実施形態に係る、パラメータデータを予測システム誤差レスポンスに関連づける、予め決められた予測モデルの用意に関連したデータ例をグラフで示す。
図4は、実施形態に係る、予測システム誤差レスポンスを用いて、GCIB処理を補正するデータ例をグラフで示す。
図5は、GCIB処理システムの図である。
図6は、GCIB処理システムの他の図である。
図7は、GCIB処理システムさらに他の図である。
図8は、GCIB処理システムについてのイオン源の図である。
図9は、GCIB処理システムについての他のイオン源の図である。
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)技術を用いたワークピースのロケーションスペシフィック処理を行う方法及びシステムが、種々の実施形態において記載される。当業者であれば、それらの種々の実施形態は、一つ以上の特定の詳細や、他の置換及び/又は追加の方法、材料若しくはコンポーネントがなくても実践され得ると理解するものである。他の例においては、周知の構造、材料又は動作は、本発明の種々の実施形態の観点を不明瞭にすることを回避するため、詳細には示されたり、記載されたりしない。同様に、説明することを目的として、特定の数、材料又は構成が明記され、本発明の完全な理解を提供する。それでもなお、本発明は特定の詳細がなくとも実践され得る。さらに、図に示された種々の実施形態は、説明的表現であり、必ずしも縮尺通りではない。
本明細書を通じて、「一つの実施形態」又は「ある実施形態」についての参照は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、材料又は特性が、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味し、それらが全ての実施形態に存在することを示さない。すなわち、本明細書を通じて、種々の箇所で現れる「一つの実施形態において」又は「ある実施形態において」は、必ずしも本発明の同一の実施形態を示さない。さらに、特定の特徴、構造、材料又は特性は、一つ以上の実施形態においては任意の好適なやり方で組み合わせられ得る。種々の追加の層及び/又は構造が含まれてもよく、及び/又は記載される特徴が他の実施形態において省かれ得る。
本明細書において用いられる「ワークピース」は、概して、本発明に従って処理される対象物を示す。ワークピースは、デバイス、特には半導体又は電子デバイスの任意の材料部分又は構造を含んでよく、例えば、半導体ウェハ等のベースワークピース構造又は、薄膜等のベースワークピース構造の上若しくはこれにオーバーレイする層でもあり得る。ゆえに、ワークピースはある特定のベース構造、下位層若しくは上位層、パターニングされている若しくはパターニングされていないものに限定されることを意図しておらず、むしろ、任意のそのような層若しくはベース構造と、層及び/又はベース構造の任意の組み合わせを含むと考える。以下の記載では、特定のタイプのワークピースを参照し得るが、説明することのみを目的としており、限定ではない。
既に部分的に述べたように、ワークピース上に存在する不均一性を補正するときに、GCIB処理の実装は、GCIB装置の出力処理パラメータに反復的に影響する、システム及び/又はイクイップメント特有の処理例外により生じる誤差も補正しなくてはならない。LSPの補正能力を改良するため、予測方法は、種々の実施形態に従った、GCIBロケーションスペシフィック処理時のシステム誤差に対応するのに用いられる。
このため、種々の実施形態によれば、改良された補正能力を備える、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を用いたワークピースのロケーションスペシフィック処理の方法が記載される。これから図面を参照するが、類似の参照番号は複数の図を通じて対応する部分を示す。図1は、ある実施形態に係る、GCIB処理を用いたワークピースの上位層を修正する方法を示す。
フローチャート1に示される方法は、ワークピースの上位層に関連したパラメータデータを収集する工程10にて開始する。パラメータデータは、上位層の測定特性の当初プロファイルと、測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数と、を含み、nはゼロよりも大きい整数である。パラメータデータは、ワークピース、ワークピース上に形成された任意の層若しくはサブ層及び/又はワークピース上の装置の任意の部分に関連づけられた、形状的(geometrical)、機械的、電気的及び/又は光学的パラメータを含み得る。例えば、計測データは、下記に記載される計測システムにより測定可能な任意のパラメータを含むことができる。追加的に、例えば、測定特性は、膜厚、表面及び/若しくは界面粗さ、表面汚染、フィーチャ深さ、トレンチ深さ、ビア深さ、フィーチャ幅、トレンチ幅、ビア幅、限界寸法(CD)、表面粗さ若しくは電気抵抗又はこれらの二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
例として、図2は、例示の測定特性のプロファイルの空間的マップを示す。ここで、計算された平均値が空間的マップから減算されて、より厚い膜領域(「+」記号で示される)とより薄い膜領域(「-」)を生成し得る。測定特性はワークピース上の様々な位置で測定され、ワークピース上の上位層についての膜厚の空間的マップが生成される。図2に示した本例においては、膜厚の空間的マップは、商業的に入手可能な、KLA-Tencor Corporation製の薄膜測定装置UV-1280SEモデルを用いた分光偏光解析法により計測されている。
パラメータデータは、測定特性を含み、GCIB処理システムにインシチュ(in-situ)又はエクスシチュ(ex-situ)で結合された計測システムを用いて取得され得る。計測システムは、任意の多様なワークピース診断システムを含んでよく、これらに限られないが、形状的、機械的、光学的及び/又は電気的な検査/計測システムを含み得る。例えば、計測システムは、光学デジタル形状測定器(ODP)、散乱器、偏光解析器、反射測定器、干渉器、蛍光X線分析器、走査電気顕微鏡(SEM)、トンネル電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)若しくは四点プローブセンシング又はこれら二つ以上の組み合わせを含み得る。
例えば、計測システムは、光学散乱器システムを構成し得る。散乱器システムは、Therma-Wave社(1250 Buckeye Drive, Milpitas, CA 95035)又はNonometrics社(1550 Buckeye Drive, Milpitas, CA 95035)から商業的に入手可能なビームプロファイル偏光解析法(偏光解析器)及びビームプロファイル反射測定法(反射測定器)を組み込む散乱器を含み得る。追加的に、例えば、インシチュの計測システムは、ワークピース上の計測データを測定するように構成された、統合型光学デジタル形状測定器(iODP)の散乱器モジュールを含み得る。
パラメータデータは、ワークピース上の二箇所以上で測定され得る。さらに、このデータは、一つ以上のワークピースに対して取得及び収集され得る。一つ以上のワークピースは、例えば、ワークピースのカセット(cassette)を含み得る。パラメータデータは、一つ以上のワークピースの少なくとも一つのワークピース上の二箇所以上で測定される。例えば、一つ以上のワークピースの各々のワークピース上の複数箇所で取得され得る。このため、複数のワークピースの各々のワークピース上の複数箇所は、データフィッティングアルゴリズムを用いて測定地点から未測定地点にまで拡張されることができる。例えば、データフィッティングアルゴリズムは、内挿(線形若しくは非線形)若しくは外挿(線形若しくは非線形)又はこれらの組み合わせを含むことができる。
一旦、パラメータデータが計測システムを用いて一つ以上のワークピースについて取集されると、パラメータデータは補正データを計算するコントローラに提供される。パラメータデータは、計測システムとコントローラとの間で物理的接続(例えば、ケーブル)若しくは無線接続又はこれらの組み合わせを介して通信され得る。追加的に、パラメータデータは、イントラネット又はインターネット接続を介して通信され得る。あるいは、パラメータデータは、計測システムとコントローラとの間でコンピュータ読み取り可能媒体でやり取りされ得る。
測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数は、ワークピース上の測定特性の空間的変動の一次導関数を含み得る。一次導関数又は空間的勾配は、ワークピースを横切った方向での測定特性の変化率又は空間的変動を表す。例えば、一次導関数は、測定特性がワークピース上の所与の箇所において、ワークピースを横切った方向に滑らかに変化するのか、又はより鋭く変化するのかを示す。
追加的に、測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数は、ワークピース上の測定特性の空間的変動の二次導関数を含み得る。二次導関数又は空間的曲率は、ワークピースを横切った方向での測定特性の勾配における変化率又は空間的変動を表す。例えば、二次導関数はワークピース上での所与の箇所での測定特性の凹凸の程度を示す。
測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数は、ワークピース上での複数の箇所で測定される及び/又は計算されてよく、測定特性の測定がされた箇所に対応してもよいし、対応しなくてもよい。例として、測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数は、上位層の測定特性が、内挿アルゴリズム若しくはデータフィッティングアルゴリズム又はこれらの組み合わせを用いて取得された箇所で計算される。例えば、測定特性の空間的変動の少なくとも一つのn次導関数は、有限差分スキームを用いて決定され得る。
工程11においては、GCIBを上位層に適用して測定特性の当初プロファイルを変更するための予測システム誤差レスポンスが、少なくとも一つのn次導関数を含むパラメータデータを、予め決められた予測モデルへの入力として用いることによって、決定される。予め決められた予測モデルは、次の工程を行うことによって確立される。(i)一つ以上の代表的ワークピース上での上位層の代表的特性の代表的当初プロファイル及び、代表的特性の空間的変動の少なくとも一つ以上のn次導関数(ここで、nはゼロよりも大きい整数である)と、を含む代表的パラメータデータを測定する工程、(ii)代表的目標プロファイルを確立する工程、(iii)代表的特性に対する代表的当初プロファイルと代表的目標プロファイルと、を用いて、代表的補正データを計算する工程、(iv)代表的GCIBの適用線量を空間変調することによって、代表的補正データをワークピースに適用する工程、(v)代表的実プロファイルを代表的目標プロファイルと比較して、代表的システム誤差を決定する工程、及び(vi)代表的システム誤差と代表的パラメータデータとを関連づける工程がある。
代表的システム誤差と代表的パラメータデータとを関連づけることは、代表的パラメータデータと代表的システム誤差に最小二乗法を適用し、関数的関係によって生成される残差二乗和を最小化する、代表的パラメータデータと代表的システム誤差との間のその関数的関係を定式化することを含み得る。その誤差近似は、測定特性データ、一次導関数及び二次導関数を誤差に関連づける二次モデルを含み得る。つまり、
Figure 0007013539000001
ここで、Zは、測定特性データを表し、dZ/dx及びdZ/dyは、xy方向(例えば、ワークピースの平面内の直交方向)における測定特性の一次導関数(勾配)を表し、dZ/dx及びdZ/dyは、xy方向における測定特性の二次導関数(曲率)を表し、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K及びLは、最小二乗法を用いた誤差モデルについて決定された係数である。あるいは、単純化した誤差近似であれば、測定特性データ及び一次導関数を誤差に関連づける一次モデルを含み得る。つまり、
Figure 0007013539000002
例として、図3Aから図3Cは、パラメータデータを予測システム誤差レスポンスに関連づける、予め決められた予測モデルの用意に関連したデータ例をグラフで示す。図3Aは、予め決められた予測モデルを用いた予測システム誤差対アクチュアル(actual)システム誤差、つまり、目標からアクチュアルプロファイルを引いたもの、をプロットしている。データが線形近似でフィッティングされるとき、また、最小二乗の意味においても、傾き(slope)が一定と等価であることが期待される。二次誤差モデル(式(1)、一次及び二次導関数データを用いる)を用いると、傾きは0.9を超えて観測され、一時誤差モデル(式(2)、一次導関数データを用いる)を用いると、傾きはほぼ0.9と観測される。
図3Bは、代表的ワークピース上での位置関数として、アクチュアルシステム誤差対予測システム誤差の差異をグラフで示している。そして、図3Cは、誤差予測における誤差、つまり、アクチュアル誤差と予測誤差との差異対予測システム誤差を示している。発明者らは、誤差予測における誤差が、予測誤差又はアクチュアル誤差の25%の範囲内にプロットすることができることを発見している。
工程12においては、測定特性の目標プロファイルを特定することが達成される工程がある。目標プロファイルは、除去量(例えば、エッチング量)又は追加量(例えば、付着、成長、ドープ量)を含んでよく、当初プロファイルに端を発する目標プロファイルを達成する。
工程13においては、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)がワークピースの上位層に向けて指向する工程がある。GCIBは、エッチング処理、付着処理、成長処理、平滑化処理、ドーピング処理、修正処理又はこれらの二つ以上の任意の組み合わせを行って、目標プロファイルを達成する。GCIBは、GCIB処理システム内でワークピースを保持するワークピースホルダ周囲を減圧環境に維持することによって生成され得る。ワークピースは、マイクロ電子ワークピースを含み得る。GCIB処理システムは、以下の、図5、図6、図7若しくは図8又はこれらの組み合わせに記載されるGCIB処理システム50、100、100´、100´´の任意の一つを含み得る。
工程14においては、予測システム誤差レスポンス及びパラメータデータに少なくとも部分的に基づいて、GCIBの適用プロパティがワークピースの上位層上の位置関数として空間変調され、測定特性の目標プロファイルを達成する工程がある。GCIBの適用プロパティは、ビーム線量を含み得る。あるいは、GCIBの適用プロパティは、ビーム線量、ビーム領域、ビームプロファイル、ビーム強度、ビーム走査レート若しくは滞留時間又はこれらの二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
その後、収集する工程、決定する工程、特定する工程、指向する工程若しくは空間的に変調する工程又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを反復してよく、目標プロファイルと測定特性のアクチュアルプロファイルとの間の差異をさらに減少させる。さらに、予測誤差モデルを用いて目標プロファイルを達成するため、GCIBにより修正されたワークピースの上位層から取集されたパラメータデータは、現存する(前もって確立された)予測誤差モデルを修正するのに用いることができ、それをその後のワークピースにおける変動に適用する。例えば、予測誤差モデルのパラメータ又は係数(例えば、式(1)又は式(2)に対して決定された係数)は、目標プロファイル、アクチュアルプロファイルと目標プロファイルとの差異、アクチュアルプロファイル又はアクチュアルプロファイルと目標プロファイルとの差異の不均一性等に実質的な全体的変更がある場合は、ワークピース間又はロット間での調整の必要性があり得る。パラメータ又は係数の調整は重み付けされ得る。例えば、更新後のパラメータ又は係数は、旧値コンポーネントと新値コンポーネントとの和でよい。例えば、AUPDATED=W*ANEW+(1-w)*AOLDがある。ここで、Aは更新される係数であり、wは重み付けファクタである。
補正データが、ワークピースのロケーションスペシフィック処理について計算される。より詳細には、補正データは、測定特性についての当初プロファイルと目標プロファイルを用いて計算され得る。所与のワークピースについての補正データは、その後の当初パラメータに関連づけられたパラメータデータと所与のワークピースについての目標プロファイルとの変化を達成するために、ワークピース上の位置関数として、GCIBの線量などのGCIBプロパティの変調についての処理条件を含むことができる。例えば、所与のワークピースについての補正データは、所与のワークピースについてのパラメータデータの不均一性を補正するのにGCIBを用いる処理条件を決定することを含むことができる。あるいは、例えば、所与のワークピースについての補正データは、所与のワークピースについてのパラメータデータの特に意図的に不均一性を生成するのにGCIBを用いる処理条件を決定することを含むことができる。
パラメータデータにおける所望の変化とGCIBの線量との間に確立された関係及び、GCIBの線量とGCIB処理パラメータのセットを有するGCIBの処理条件との間に確立された関係とを用いて、コントローラは各ワークピースについての補正データを決定する。例えば、その後の当初プロファイルに関連づけられるパラメータデータを取り入れ、パラメータデータの当初プロファイルとパラメータデータの目標プロファイルとの差異を計算し、GCIB処理パターン(つまり、エッチングパターン、膜形成/付着パターン、ドープパターン等)を反転してこの差異にフィットさせ、ビーム線量線を形成して、パラメータデータにおける変化とGCIBの線量との関係を用いてGCIB処理パターンを達成する、数学的アルゴリズムを採用することができる。その後、GCIB処理パラメータを、ビーム線量とGCIB処理条件との間に確立された関係性を用いて、計算されたビーム線量線に影響を与えるように決定することができる。以下により詳細に記載するように、GCIB処理パラ―メータは、ビーム線量、ビーム領域、ビームプロファイル、ビーム強度、ビーム走査レート若しくは露出時間(若しくはビーム滞留時間)又はこれらの二つ以上の任意の組み合わせを含むことができる。
数学的アルゴリズムの選択についての多くの異なるアプローチが首尾よく本実施形態においては採用し得る。他の実施形態においては、ビーム線量線は、パラメータデータにおける所望の変化を達成するために、選択的に追加の材料を付着し得る。
補正データは、予測システム誤差レスポンスを組み合わせられて、予測システム誤差調整済補正データを生成する。その後、予測システム誤差調整済補正データは、例えば、適用線量を空間変調することによって、GCIBを用いるワークピースに適用されることができる。
補正データをワークピースに適用すると、ワークピース欠陥の補正、ワークピース表面の平面性の補正、膜厚の補正、膜結着の改良を容易にし得る。一旦GCIB使用に処理されると、ワークピースの不均一性又はワークピースについてのパラメータデータの分布がインシチュ又はエクスシチュで調べられてよく、処理は必要に応じて完了又は改良される。
エッチング処理を行うときは、例えば、GCIBは少なくとも一つのエッチングガスを含有する圧力ガス混合物から形成される。少なくとも一つのエッチングガスは、ハロゲン元素を含み得る。少なくとも一つのエッチングガスは、ハロゲン元素と、C、H、N及びSからなる群から選択された一つ以上の元素と、を含み得る。少なくとも一つのエッチングガスは、ハロゲン元素と、Si及びGeからなる群から選択された一つ以上の元素と、を含み得る。
例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、F、Cl、Br、NF又はSFを含み得る。追加的に、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、HF、HCl、HBr又はHI等のフッ素化合物を含み得る。さらに追加的には、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、一置換ハロシラン又はハロゲルマン(SiHF、GeHF等)、二置換ハロシラン又はハロゲルマン(SiH、GeH等)、三置換ハロシラン又はハロゲルマン(SiHF、GeHF等)又は四置換ハロシラン又はハロゲルマン(SiF、GeF、SiCl、GeCl、SiBr又はGeBr)等のハロシラン又はハロゲルマンを含み得る。さらに、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、一置換ハロメタン(例えば、CHF、CHCl、CHBr、CHI)、二置換ハロメタン(例えば、CH、CHClF、CHBrF、CHFI、CHCl、CHBrCl、CHClI、CHBr、CHBrI、CH)、三置換ハロメタン(例えば、CHF、CHClF、CHBrF、CHFI、CHClF、CHBrClF、CHClFI、CHBrF、CHBrFI、CHFI、CHCl、CHBrCl、CHClI、CHBrCl、CHBrClI、CHClI、CHBr、CHBrI、CHBrI、CHI)、四置換ハロメタン(例えば、CF、CClF、CBrF、CFI、CCl、CBrClF、CClFI、CBr、CBrFI、CF、CClF、CBrClF、CClFI、CBrClF、CBrClFI、CClFI、CBrF、CBrFI、CBrFI、CFI、CCl、CBrCl、CClI、CBrCl、CBrClI、CCl、CBrCl、CBrClI、CBrClI、CClI、CBr、CBrI、CBr、CBrI、CCl)等のハロメタンを含み得る。
GCIBを形成するため、エッチングガスの構成成分は、相対的に高圧(例えば、一気圧又はそれより大きい)での気相中に単独又はキャリアガス(例えば、希ガス元素又は窒素)と組み合わさって存在するものから選択されるべきである。
一つの実施形態において、Si含有及び/又はGe含有材料をエッチングするときは、少なくとも一つのエッチングガスは、F、Cl及びBrからなる群から選択されたハロゲン元素を含む。その少なくとも一つのエッチングガスは、さらに、Si、Ge、N、S、C若しくはH又はC及びHの両方を含み得る。例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、ハロゲン化合物、ハロシラン、ハロゲルマン又はハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、SiF、CHF、SF、NF、F、Cl、Br、HF、HCl、HBr、CClF、CBrF、CHClF若しくはCClF又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
他の実施形態においては、Si含有及び/又はGe含有材料をエッチングするときは、少なくとも一つのエッチングガスは、異なる二つのハロゲン元素を含む。第一ハロゲン元素は、Cl及びBrからなる群から選択されてよく、第二ハロゲン元素は、Fを含み得る。少なくとも一つのエッチングガスは、さらに、C若しくはH又はC及びHの両方を含み得る。例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、ハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、CClF、CBrF、CHClF、CClF又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
他の実施形態においては、Si並びにO、C、N及びGeからなる群から選択された一つ以上の元素を有するSi含有材料をエッチングするときは、少なくとも一つのエッチングガスは、ハロゲン元素並びにSi、Ge、N、S、C及びHからなる群から選択された一つ以上の元素を含む。例えば、エッチングガスは、ハロシラン又はハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、エッチングガスは、SiF、CHF、CHCl、CHBr、CHF、CHClF、CHBrF、CH、CHClF、CHBrF、CHClF、CHBrF、CHCl、CHBrCl、CHBrCl若しくはCHBr又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
他の実施形態においては、金属含有材料をエッチングするときは、エッチングガスはF、Cl及びBrからなる群から選択されたハロゲン元素を含む。エッチングガスは、さらに、Si、Ge、N、S、C若しくはH又はC及びHの両方を含み得る。例えば、エッチングガスは、ハロゲン化合物、ハロシラン、ハロゲルマン又はハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、エッチングガスは、SiF、CHF、SF、NF、F、Cl、Br、HF、HCl、HBr、CClF、CBrF、CHClF若しくはCClF又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
他の実施形態においては、金属含有材料をエッチングするときは、エッチングガスは、異なる二つのハロゲン元素を含む。第一ハロゲン元素は、Cl及びBrからなる群から選択されてよく、第二ハロゲン元素は、Fを含み得る。エッチングガスは、さらに、C若しくはH又はC及びHの両方を含み得る。例えば、エッチングガスは、ハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、少なくとも一つのエッチングガスは、CClF、CBrF、CHClF、CClF又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
さらに他の実施形態においては、カルコゲン化合物材料をエッチングするときは、エッチングガスはハロゲン元素を含む。例えば、エッチングガスは、ハロゲン化合物、ハロシラン、ハロゲルマン、ハロメタンを含み得る。追加的に、例えば、エッチングガスは、F、Cl、Br、HF、HCl、HBr、NF、SF、SiF、CHF、CHCl、CHBr、CHF、CHClF、CHBrF、CH、CHClF、CHBrF、CHClF、CHBrF、CHCl、CHBrCl、CHBrCl若しくはCHBr又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
少なくとも一つのエッチングガスは、第一エッチングガス及び第二エッチングガスを含み得る。一つの実施形態においては、第一エッチングガスは、Cl又はBrを含み、第二エッチングガスはFを含み得る。例えば、第一エッチングガスはClを含んでよく、第二エッチングガスはNFを含み得る。他の実施形態においては、第一エッチングガスは、ハロメタン又はハロゲン化合物を含み、第二エッチングガスは、F、Cl又はBrを含む。他の実施形態においては、第一エッチングガスは、C、H及びハロゲン元素を含み、第二エッチングガスは、F、Cl又はBrを含む。例えば、第一エッチングガスは、CHF、CHCl又はCHBrを含んでよく、第二エッチングガスは、SiF、SF、NF又はClを含み得る。第一エッチングガス及び第二エッチングガスは、連続的にGCIBに導入され得る。あるいは、第一エッチングガス及び第二エッチングガスは、交互かつ連続的にGCIBに導入され得る。
圧力ガス混合物は、さらに、ハロゲン元素、F及びCを含有する化合物、H及びCを含有する化合物、C、H及びFを含有する化合物、Si及びFを含有する化合物、Ge及びFを含有する化合物又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。追加的に、圧力ガス混合物は、さらにに、塩素含有化合物、フッ素含有化合物又は臭素含有化合物を含み得る。追加的に、圧力ガス混合物は、さらに、S、N、Si、Ge、C、F、H、Cl及びBrからなる群から選択された一つ以上の元素を含む化合物を含み得る。追加的にさらに、圧力ガス混合物は、さらに、ケイ素含有化合物、ゲルマニウム含有化合物、窒素含有化合物、酸素含有化合物若しくは炭素含有化合物又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。さらに、圧力ガス混合物は、さらに、B、C、H、Si、Ge、N、P、As、O、S、F、Cl及びBrからなる群から選択された一つ以上の元素を含み得る。さらにまた、圧力ガス混合物は、さらに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、F、HF、SF若しくはNF又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含み得る。
その上さらにまた、GCIBは、少なくとも一つのドーパント又は、薄膜を付着若しくは成長させるための膜形成成分又はこれら二つ以上の任意の組み合わせを含む圧力ガス混合物から生成され得る。例えば、ドーピング、修正、エッチング、洗浄、成長又は付着は、He、Ne、Ar、Xe、Kr、B、C、Se、Te、Si、Ge、N、P、As、O、S、F、Cl及びBrからなる群から選択された一つ以上の元素を導入することを含み得る。
他の実施形態においては、GCIBは、エッチングガスを含有する第一圧力ガス混合物及び膜形成ガスを含有する第二圧力ガス混合物を交互かつ連続的に用いることで、生成され得る。さらに他の実施形態においては、GCIBの組成物及び/又はよどみ圧は、エッチング中で調整され得る。
上記で示唆したように、GCIBのGCIB処理条件の一つ以上のGCIBプロパティは、目標プロファイルを達成するために、GCIBは次の工程、つまり、ビーム加速度ポテンシャル、一つ以上のビーム焦点ポテンシャル及びビーム線量を選択し、一つ以上のビーム焦点ポテンシャルに従ってGCIBを加速させ、ビーム線量に従ってワークピースの少なくとも一部に加速されたGCIBを照射することによって、生成され得る。
さらに、これらのGCIBプロパティに加えて、ビームエネルギー、ビームエネルギー分布、ビーム角度分布、ビーム発散分布、よどみ圧、よどみ温度、質量流量、クラスターサイズ、クラスターサイズ分布、ビームサイズ、ビーム組成、ビーム電極ポテンシャル、ガスノズル設計(ノズル管半径、ノズル長さ、ノズル発散半角等)が選択され得る。上記の一つ以上のGCIBプロパティを選択することができ、上記に指摘したもの等の目標エッチング処理基準の制御を達成する。さらに、上記の一つ以上のGCIBプロパティを修正することができ、上記に指摘したもの等の目標エッチング処理基準の制御を達成する。
GCIBについてのビームエネルギー分布関数は、GCIBの少なくとも一部が上昇圧力領域を横断するように、上昇圧力領域を通じGCIB経路に沿って各GCIBを指向することによって、修正され得る。ビームエネルギー分布への修正程度は、GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離dの積分によって特徴付けられ得る。圧力―距離の積分の値が大きくなる(圧力及び/又は経路距離d大きくなることにより)ときは、ビームエネルギー分布は広がり、ピークエネルギーは下がる。圧力―距離の積分の値が小さくなる(圧力及び/又は経路距離dが小さくなることにより)ときは、ビームエネルギー分布は狭まり、ピークエネルギーは上がる。例として、ビームエネルギー分布を広げて、ビーム発散を増加させてもよく、あるいは、ビームエネルギー分布を狭めて、ビーム発散を減少させてもよい。
GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離の積分は、約0.0001torr―cm以上でよい。あるいは、GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離の積分は、約0.001torr―cm以上でよい。さらに、あるいは、GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離の積分は、約0.01torr―cm以上でよい。例として、GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離の積分は、0.0001torr―cmから0.01torr―cmにまで及ぶ。他の例として、GCIB経路の少なくとも一部分に沿った圧力―距離の積分は、0.001torr―cmから0.01torr―cmにまで及ぶ。
あるいは、GCIBについてのビームエネルギー分布関数は各GCIBの荷電状態を修正又は変更することによって、修正され得る。例えば、荷電状態は、電子束、電子エネルギー又はガスクラスターの電子衝突誘導イオン化で使用される電子の電子エネルギー分布を調整することによって、修正され得る。
一つの実施形態においては、GCIB処理条件の一つ以上のプロパティは、GCIB組成、ビーム線量、ビーム加速度ポテンシャル、ビーム焦点ポテンシャル、ビームエネルギー、ビームエネルギー分布、ビーム角度分布、ビーム発散角、GCIB組成の流量、よどみ圧、よどみ温度、GCIBが通過する圧力上昇領域に対するバックグラウンドガス圧又はCGIBが通過する圧力上昇領域に対するバックグラウンドガス流量(例えば、以下により詳細に説明されるPセル値)を含み得る。
他の実施形態においては、目標プロファイルを達成するための一つ以上のGCIBプロパティの設定は、GCIB組成、ビーム加速度ポテンシャル、GCIB組成の流量及びGCIBが通過する圧力上昇領域に対するバックグラウンドガス流量を設定することを含み得る。
GCIBについて、ビーム加速度ポテンシャルは、100kVにまで及んでよく、ビームエネルギーは100keVにまで及んでよく、クラスターサイズは、複数万原子にまで及んでよく、ビーム線量は、1平方センチメートル当たり約1×1017にまで及んでよい。例えば、GCIBのビーム加速度ポテンシャルは、約1kVから約70kVにまで及び得る(つまり、平均的な単一クラスターの荷電状態を想定すると、ビームエネルギーが約1keVから約70keVにまで及び得る)。追加的に、例えば、GCIBの線量は、1平方センチメートル当たり約1×1012から1平方センチメートル当たり約1×1014にまで及び得る。
GCIBは、一原子当たり約0.25eVから一原子当たり約100eVまで及ぶ一原子比当たり(per atom ratio)のエネルギーを有して確立され得る。あるいは、一原子当たり約0.25eVから一原子当たり約10eVまで及ぶ一原子比当たり(per atom ratio)のエネルギーを有して確立され得る。あるいは、一原子当たり約1eVから一原子当たり約10eVまで及ぶ一原子比当たり(per atom ratio)のエネルギーを有して確立され得る。
一原子比当たりの所望のエネルギーを有するGCIBを確立することは、ビーム加速度ポテンシャル、GCIBの形成に対するよどみ圧若しくはガス流量又はこれらの任意の組み合わせを選択することを含み得る。ビーム加速度ポテンシャルは、ビームエネルギー又は一イオンクラスター当たりのエネルギーを増加させる又は減少させるのに用いられ得る。例えば、ビーム加速度ポテンシャルにおける増加は、最大ビームエネルギーを増加させ、結果として、所与のクラスターサイズに対する一原子比当たりのエネルギーにおける増加を引き起こす。追加的に、よどみ圧は、所与のクラスターについてのクラスターサイズを大きくする又は小さくするのに用いられ得る。例えば、GCIBの形成中のよどみ圧における増加は、クラスターサイズを大きくし(つまり、一クラスター当たりの原子数)、結果として、所与のビーム加速度ポテンシャルに対する一原子比当たりのエネルギーにおける減少を引き起こす。
ここで、ビーム線量には、単位面積当たりのクラスターの個数が与えられる。しかし、ビーム線量は、また、ビーム電流及び/又は時間(例えば、GCIB滞留時間)を含み得る。例えば、ビーム電流は、時間が変動してビーム線量を変化させる間、測定され、一定に維持され得る。あるいは、例えば、クラスターが単位面積当たりでワークピースの表面に衝突する割合(つまり、単位時間当たりで単位面積当たりのクラスターの数は、時間が変動してビーム線量を変化させる間、一定に保持され得る。
図1に記載した方法は、さらに、目標プロファイルを一つ以上の新しい目標プロファイルに変化させること、GCIBについての追加のGCIB処理状況の一つ以上の追加のGCIBプロパティを設定して、一つ以上の新たな目標エッチング処理基準を達成する。
図5を参照する。実施形態に係る、上記のようなワークピースを処理するGCIB処理システム100を示す。GCIB処理システム100は、真空容器102と、処理されるワークピース152が固定されるワークピースホルダ150と、真空ポンプシステム170A、170B及び170Cと、を含む。ワークピース152は、半導体ワークピース、ウェハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ又は他のワークピースである。GCIB処理システム100は、ワークピース152を処理するGCIBを生成するように構成される。
図5のGCIB処理システムをさらに参照する。真空容器102は三つの連絡チャンバ、つまり、ソースチャンバ104と、イオン化/加速チャンバ106と、処理チャンバ108とを含み、減圧エンクロージャを提供する。その三つのチャンバは、それぞれ、真空ポンプシステム170A、170B及び170Cにより好適な動作圧に向けて真空にされる。三つの連絡チャンバ104、106、108において、ガスクラスタービームは第一チャンバ(ソースチャンバ104)で形成することができる一方、GCIBは、ガスクラスタービームがイオン化され、加速される第二チャンバ(イオン化/加速チャンバ106)において形成することができる。その後、第三チャンバ(処理チャンバ108)において、加速されたGCIBがワークピース152を処理するのに使用され得る。
図5に示すように、GCIB処理システム100は、一つ以上のガス又はガスの混合物を真空容器102に導入するように構成された一つ以上のガスソースを含むことができる。例えば、第一ガスソース111に格納されている第一ガス組成物は加圧下で、第一ガス制御バルブ113Aを通じて(複数の)ガスメータバルブ113につながっている。追加的に、例えば、第二ガスソース112に格納されている第二ガス組成物は加圧下で、第二ガス制御バルブ113Bを通じて(複数の)ガスメータバルブ113につながっている。追加的に、例えば、第一ガス組成物若しくは第二ガス組成物又はその両方は、濃縮可能な不活性ガス、キャリアガス又は希釈性ガスを含むことができる。例えば、不活性ガス、キャリアガス又は希釈性ガスは、希ガス、つまり、He、Ne、Ar、Kr、Xe又はRnを含むことができる。
さらに、第一ガスソース111及び第二ガスソース112は、単独で又は互いに組み合わさってイオン化クラスターを生成する。材料組成物は、材料層と反応する又は導入されるのに望ましい主な原子又は分子種を含み得る。
第一ガス組成物若しくは第二ガス組成物又はその両方高圧の濃縮可能なガスは、ガス供給チューブ114を通じて、よどみチャンバ116に導入され、適切な形状のノズル110を通じて実質的に減圧された真空中に排出される。高圧の濃縮可能なガスのよどみチャンバ116から、ソースチャンバ104への低圧領域に向けての膨張の結果、ガス速度は超音速にまで上がり、ガスクラスタービーム118がノズル110から発する。
静的エンタルピーとしてのジェットの固有冷却は運動エネルギーへ交換され、これは、ジェット中の膨張から生じるのであるが、ガスジェットの一部が濃縮し、クラスターを含むガスクラスタービーム118を形成する。各クラスターは、数~数千の弱い結合の原子又は分子からなる。ガススキマー120は、ノズル110の出口の下流、ソースチャンバ104とイオン化/加速チャンバ106との間に位置する。ガススキマー120は、クラスターに凝縮されていないであろう、ガスクラスタービーム118の周辺エッジ上のガス分子を、クラスターが形成されているであろう、ガスクラスタービーム118のコア中のガス分子から、部分的に分離する。他の理由のうち、ガスクラスタービーム118の部分のこの選択により、高圧が有害となる下流領域での圧力低下に繋げることができる(例えば、イオナイザ122及び処理チャンバ108)。さらに、ガススキマー120は、ガスクラスタービームがイオン化/加速チャンバ106に入る初期寸法を規定する。
GCIB処理システム100は、一つ以上のスキマー開口を備える複数のノズルを含み得る。複数のガスクラスターイオンビームシステムの設計に関する付加的な詳細については、「Multiple Nozzle Gas Cluster Ion Beam System」と題する、2009年4月23日に出願された、米国特許出願公開第2010/019370号、「Multiple Nozzle Gas Cluster Ion Beam System and Method of Operating」と題する、2010年3月26日に出願された、米国特許出願公開第2010/0193472号で提供され、これらの内容は全て参照により本明細書に援用される。
ガスクラスタービーム118がソースチャンバ104で形成された後、ガスクラスタービーム118中のガスクラスター成分は、イオナイザ122によりイオン化されて、GCIB128を形成する。イオナイザ122は、一つ以上のフィラメント124から電子を生成する電子衝撃イオナイザを含み得る。それらの電子は、加速され、イオン化/加速チャンバ106内部にあるガスクラスタービーム118中のガスクラスターに衝突するように指向される。ガスクラスターとの衝突衝撃により、十分なエネルギーの電子がガスクラスター中の分子から電子を追放し、イオン化分子を生成する。ガスクラスターのイオン化は、概して、正味の正電荷を有する荷電ガスクラスターイオンの個体数につながり得る。
図5に示されるように、ビーム電子機器130は、GCIB128へのイオン化、抽出、加速、フォーカシングに使用される。ビーム電子機器130は、フィラメント電源136を含む。フィラメント電源136は、電圧Vをイオナイザのフィラメント124に供給する。
追加的に、ビーム電子機器130は、イオン化/加速チャンバ106内に好適にバイアスされた高電圧電極126一式を含む。高電圧電極126は、イオナイザ122からクラスターイオンを抽出する。高電圧電極126は、その後、抽出されたクラスターイオンを所望のエネルギーにまで加速し、それらを集めて(focus)GCIB128を規定する。GCIB128中のクラスターイオンの運動エネルギーは、代表的には、約1000電子ボルト(1keV)かた、数十キロ電子ボルトにまで及ぶ。例えば、GCIB128は1keV~100keVに加速され得る。
図5に示すように、ビーム電子機器130は、さらに、陽極電源134を含む。陽極電源134は、イオナイザのフィラメント124から放出された電子を加速し、ガスクラスタービーム118中のガスクラスターに電子を衝突させて(bombard)、クラスターイオンを生成するため、イオナイザ122の陽極に電圧Vを供給する。
追加的に、図5に示すように、ビーム電子機器130は、さらに、抽出電源138を含む。抽出電源138は、電圧VEEを供給して高電圧電極126の少なくとも一つをバイアスし、イオナイザ122のイオン化領域からイオンを抽出し、GCIB128を形成する。例えば、抽出電源138は、イオナイザ122の陽極電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第一電極に提供する。
さらに、ビーム電子機器130は、加速器電源140を含むことができる。加速器電源140は、電圧VACCを供給して高電圧電極126の一つをイオナイザ122に対してバイアスし、全GCIB加速度エネルギーが約VACC電子ボルト(eV)と等しくなるようにする。例えば、加速器電源140は、イオナイザ122の陽極電圧及び第一電極の抽出電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第二電極に提供する。
さらにまた、ビーム電子機器130は、レンズ電源142、144を含むことができる。レンズ電源142は、高電圧電極126のいくつかをポテンシャル(例えば、VL1及びVL2)でバイアスして、GCIB128を集める。例えば、レンズ電源142は、イオナイザ122の陽極電圧、第一電極の抽出電圧及び第二電極の加速器電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第三電極に提供し、レンズ電源144は、イオナイザ122の陽極電圧、第一電極の抽出電圧、第二電極の加速器電圧及び第三電極の第一レンズ電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第四電極に提供することができる。
イオン化及び抽出スキームの両方について多くの異形物が用いられ得ることに留意されたい。本明細書で記載されるスキームは、インストラクション(instruction)の目的には有用である一方で、他の抽出スキームでは、イオナイザ及び抽出電極(又は抽出光学)の第一要素をVACCとすることを含む。これは、代表的には、イオナイザの電源についての制御電圧のファイバ光学プログラミングを必要とするが、より簡潔な全体的な光学トレーンを形成する。本明細書において記載される発明は、イオナイザ及び抽出レンズバイアスの詳細にかかわらず有用である。
イオン化/加速チャンバ106内で、高電圧電極126の下流にあるビームフィルタ146は、GCIB128から、モノマーか、モノマー及び光クラスターイオンを除去して、処理チャンバ128に入る、フィルタ処理されたGCIB128Aを規定するのに利用することができる。一つの実施形態においては、ビームフィルタ146は、100以下の原子若しくは分子又はその両方を有するクラスタの数を実質的に減少させる。ビームフィルタは、GCIB128を横切る磁界をかける磁石アセンブリを含んでよく、フィルタリング処理で支援する。
さらに、図5を参照する。ビームゲート148はイオン化/加速チャンバ106内で、GCIB128の経路上に配置されている。ビームゲート148は、GCIB128がイオン化/加速チャンバ106から処理チャンバ108に通過して、処理GCIB128を規定することが許容される開状態及びGCIB128が処理チャンバ108に入ることがブロックされる閉状態を有する。制御ケーブルは、制御システム190制御信号をビームゲート148に伝導する。制御信号は、制御可能にビームゲート148を開状態と閉状態とに切り替える。
ワークピース152は、ウェハ又は半導体ウェハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)又はGCIB処理によって処理される他のワークピースであり得る。ワークピース152は、処理チャンバ108内で、処理GCIB128Aの経路上に配置される。ほどんどのアプリケーションは、空間的に均一の結果となる、大きなワークピースの処理を考慮するため、大きな領域を横切って処理GCIB128Aを均一に走査し、空間的に同質な結果を生成する走査システムが望ましい。
X走査アクチュエータ160は、X走査動作方向(紙面の入出方向)で、ワークピースホルダ150の線形動作を提供する。Y走査アクチュエータ162は、Y走査動作方向で、ワークピースホルダ150の線形動作を提供する。X走査及びY走査動作の組み合わせが、ワークピースホルダ150により保持されたワークピース152を、処理GCIB128Aを通じたラスタのような動作に変換し、ワークピース152を処理する処理GCIB128Aによって、ワークピース152の表面の均一な(さもなくば、プログラムされた)照射を引き起こす。
ワークピースホルダ150は、処理GCIB128Aがワークピース152の表面に対してビーム入射角度166を有するように、処理GCIB128Aの軸に対してある角度でワークピース152を配置している。ビーム入射角度166は、90度又は他の角度でよいが、代表的には90度又は90度近傍である。Y走査中、ワークピース152及びワークピースホルダ150は示した位置から指示子152A及び150Aにより示された交互の位置「A」まで、それぞれ移動する。二つの位置の間を移動する際に、ワークピースは処理GCIB128Aを通じて走査され、いずれも端の位置まで移動すると、処理GCIB128Aの経路から完全に外れる(オーバースキャン)。図5には明示的に示していないが、同様の走査及びオーバースキャンが(代表的には)直交するX走査動作方向(紙面の入出方向)で行われる。
ビーム電流センサ180は、ワークピースホルダ150が走査されて、処理GCIB128Aの経路から外れたときに、処理GCIB128Aのサンプルを遮るように、処理GCIB128Aの経路で、ワークピースホルダ150を超えて配置され得る。ビーム電流センサ180は、代表的には、ファラデーカップ又はこれと同様のものであり、ビーム進入開口以外は閉じており、代表的には、電気的絶縁マウント182で真空容器102の壁に固定されている。
図5に示すように、制御システム190は、X走査アクチュエータ160及びY走査アクチュエータに電気ケーブルを通じて接続しており、処理GCIB128Aの内外にワークピース152を載置するために、X走査アクチュエータ及びY走査アクチュエータを制御し、処理GCIB128Aに対して均一にワークピース152を走査して、処理GCIB128Aによるワークピース152の所望の処理を達成する。制御システム190は、電気ケーブルを介してビーム電流センサ180により収集されたサンプルビーム電流を受信し、それにより、GCIBをモニタし、所定の線量が供給されたときは処理GCIB128Aからワークピース152を取り除くことによって、ワークピース152により受信されたGCIB線量を制御する。
図6に示した実施形態においては、GCIB処理システム100´は、図5の実施形態に類似してよく、さらに、X-Y位置決めテーブル253を含む。X-Y位置決めテーブル253は、ワークピース252を保持し、二軸方向にこれを移動させるように動作可能であり、処理GCIB128Aに対してワークピース252を効果的に走査する。例えば、X動作は、紙面の入出方向の動作を含み、Y動作は方向264に沿った動作を含み得る。
処理GCIB128Aは、ワークピース252の表面上の投影衝突領域286において、ワークピース252の表面に対するビーム入射角266で、ワークピース252に衝突する。X-Y動作により、X―Y位置決めテーブル253は、表面の全ての領域が、処理GCIB128Aの処理のため、投影衝突領域286に一致するように、処理GCIB128Aの経路にワークピース252の表面の各部分を位置決めすることができる。X-Yコントローラ262は、電気ケーブルを通じしてX-Y位置決めテーブル253に電気信号を供給し、X軸及びY軸方向の各方向における位置及び速度を制御する。X―Yコントローラ262は、電気ケーブルを通じして、制御システム190から制御信号を受信し、これにより動作可能である。X-Y位置決めテーブル253は、従来のX-Yテーブル位置決め技術に従って、連続動作又は段階的動作により移動し、ワークピース252の異なる領域を投影衝突領域286内に位置決めする。一つの実施形態においては、X-Y位置決めテーブル253は、制御システム190によりプログラムにより動作可能であり、処理GCIB128AによるGCIB処理のため、投影衝突領域286を通じてワークピース252の任意の部分を、プログラムで制御できる速度で走査する。
位置決めテーブル253のワークピース保持面254は、導電性があり、制御システム190により動作する線量測定プロセッサに接続される。位置決めテーブル253の電気的絶縁層255は、ワークピース252及びワークピース保持面254を位置決めテーブル253の基部260から絶縁する。衝突処理GCIB128Aによりワークピース252内に導入された電荷は、ワークピース252及びワークピース保持面254を通じで伝導し、信号が線量測定のため、位置決めテーブル253を通じて、制御システム190に結合されている。線量測定は、GCIB電流を積分する積分手段を有し、GCIB処理線量を判定する。所定の状況下では、電子の目標中和ソース(図示せず)(時々、エレクトロンフラッド(electron flood)と呼ばれる)が用いられてよく、処理GCIB128Aを中和する。そのような場合は、ファラデーカップ(図示されていないが、図5のビーム電流センサに類似してよい)が用いられてよく、電荷の追加ソースにもかかわらず正確な線量測定を保証する。これは、代表的なファラデーカップは、高エネルギー正イオンの進入と計測のみしか許容しないためである。
動作において、制御システム190は、ビームゲート148の開口に信号を送り、ワークピース252に処理GCIB128Aを照射する。制御システム190は、ワークピース252によって受信された累積線量を計算するため、ワークピース252によって収集されたGCIB電流の計測をモニタする。ワークピース252によって受信された線量が所定の線量に到達したときは、制御システム190は、ビームゲート148を閉じて、ワークピース252の処理は完了である。ワークピース252の所与の領域について受信されたGCIB線量の計測に基づいて、制御システム190は、ワークピース252の異なる領域を処理する適切なビーム滞留時間を達成するため、走査速度を調整することができる。
あるいは、処理GCIB128Aは、ワークピース252の表面を横切って、固定パターンでの一定速度で走査され得る。しかし、GCIB強度は調節(modulated)(Z軸調節と呼ばれ得る)されて、意図的に不均一の線量をサンプルに供給する。GCIB強度は、任意の多様な方法により、GCIB処理システム100´内で調節される。任意の多様な方法は、GCIBソース供給からのガスフローを変更すること、フィラメント電圧V又はアノード電圧Vのいずれかを変更することによりイオナイザ122を調節すること、レンズ電圧VL1及び/若しくはVL2を変更することよりレンズ焦点を調節すること、又は可変ビームブロック、調整可能シャッタ若しくは可変アパーチャでGCIBの一部を機械的にブロックすること、を含む。
処理チャンバ108は、さらに、インシチュの計測システムを含み得る。例えば、インシチュの計測システムは、ワークピース252を入射光学信号284で照射して、ワークピース252からの散乱光学信号288を受信する、光学送信機280及び光学受信機282を有する光学診断システムを含み得る。光学診断システムは、光学窓を含み得る。光学窓は、処理チャンバ108の内外への入射光学信号284及び散乱光学信号288の通過を許容する。さらに、光学送信機280及び光学受信機282は、送信光学及び受信光学をそれぞれ含み得る。光学送信機280は、制御システム190から制御電気信号を受信し、これに応答する。光学受信機282は、測定信号を制御システム190に返答する。
インシチュの計測システムは、GCIB処理の進行をモニタするように構成された任意の機器を含み得る。一つの実施形態によれば、インシチュの計測システムは光学散乱器システムを構成し得る。散乱器システムは、Therma-Wave社(1250 Buckeye Drive, Milpitas, CA 95035)又はNonometrics社(1550 Buckeye Drive, Milpitas, CA 95035)から商業的に入手可能なビームプロファイル偏光解析法(偏光解析器)及びビームプロファイル反射測定法(反射測定器)を組み込む散乱器を含み得る。
例えば、インシチュの計測システムは、統合型光学デジタル形状測定器(iODP)の散乱器モジュールを含み得る。散乱器モジュールは、GCIB処理システム100´中のトリートメント処理(treatment process)の実行により生じる処理性能データを計測するように構成されている。計測システムは、例えば、トリートメント処理により生じる計測データを測定又はモニタし得る。計測データは、例えば、トリートメント処理を特徴付ける、処理速度(processing rate)、相対処理速度、フィーチャプロファイル角度、限界寸法、フィーチャ厚さ又は深さ、フィーチャ形状等の処理性能データを決定するように使用され得る。例えば、指向的に材料をワークピース上に付着させる処理において、処理性能データは、フィーチャ(つまり、ビア、ライン等)中の上側、中部、下側の限界寸法などの限界寸法(CD)、フィーチャ深さ、材料厚さ、側壁角度、側壁形状、付着速度、相対付着速度、これらの任意のパラメータの空間的分布、任意の空間的分布の均一性を特徴づけるパラメータ等を含むことができる。制御システム190からの制御信号を介してX-Y位置決めテーブル253を動作させることにより、インシチュの計測システムはワークピース252の一つ以上の特徴をマッピングすることができる。
図7に示す実施形態においては、GCIB処理システム100´´は、図5の実施形態に類似してよく、さらに、圧力セルチャンバ350を含む。例えば、圧力セルチャンバ350は、イオン化/加速チャンバ106の排出口領域に、またはその近傍に位置決めされる。圧力セルチャンバ350は、圧力セルチャンバ350内の圧力を上昇させる、圧力セルチャンバ350へのバックグラウンドガスを供給するように構成された不活性ガスソース352と、圧力セルチャンバ350内の上昇した圧力を測定するように構成された圧力センサ354と、を含む。
圧力セルチャンバ350は、GCIB128のビームエネルギー分布を修正して、修正済処理GCIB128A´を生成するように構成され得る。このビームエネルギー分布の修正は、GCIBの少なくとも一部分が上昇圧力領域を進行するように、圧力セルチャンバ350内の上昇圧力領域を通じたGCIB経路に沿ってGCIB128を指向することによって得られる。ビームエネルギー分布の修正程度は、GCIB経路の少なくとも一部分に沿って圧力―距離の積分により特徴付けられ得る。ここで、距離(又は、圧力セルチャンバ350の長さ)は経路長dにより示される。圧力―距離の積分値が増加するとき(圧力及び/又は経路長dを大きくすることによって)、ビームエネルギー分布が広がり、ピークエネルギーが減少する。圧力―距離の積分値が減少するとき(圧力及び又は経路長dを小さくすることによって)、ビームエネルギー分布は狭まり、ピークエネルギーが増加する。圧力セルのさらなる詳細は、「Method and apparatus for improved processing with a gas-cluster ion beam」と題する米国特許第7060989号から決定されてよく、その内容は全て参照により本明細書に明示的に援用される。
制御システム190は、マイクロプロセッサ、メモリ及びデジタルI/Oを含み、GCIB処理システム100(又は、100´、100´´)からの出力をモニタするとともに、GCIB処理システム100(又は、100´、100´´)との通信及びへの入力を稼働するのに十分な制御電圧生成することが可能である。さらに、制御システム190は、真空ポンプシステム170A、170B及び170C、第一ガスソース111、第二ガスソース112、第一ガス制御バルブ113A、第二ガス制御バルブ113B、ビーム電子機器130、ビームフィルタ146、ビームゲート148、X走査アクチュエータ160、Y走査アクチュエータ162及びビーム電流センサ180に結合することができ、これと情報を交換することができる。例えば、メモリに記憶されたプログラムは、ワークピース152上のGCIB処理を行うため、処理レシピに従って、GCIB処理システム100の上記のコンポーネントへの入力を稼働する。
しかし、制御システム190は、メモリに含まれた一つ以上の命令の一つ以上のシーケンスを実行するプロセッサに応じた、本発明のマイクロプロセッサベースの処理工程の一部又は全てを実行する汎用コンピュータシステムとして実装され得る。そのような命令は、ハードディスク又は着脱可能なメディア媒体等の他のコンピュータ読み取り可能媒体からコントローラメモリに読み出され得る。マルチ処理構成の一つ以上のプロセッサが、また、メインメモリに含まれた命令のシーケンスを実行するコントローラマイクロプロセッサとして採用され得る。別の実施形態においては、ハードワイヤードの回路がソフトウェア命令の代わりに、又はこれと組み合わせて用いられ得る。ゆえに、実施形態は、ハードウェア回路及びソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
制御システム190は、上記のように、任意の数の処理要素を構成するのに用いられることができ、制御システム190は、一つ以上の処理要素を制御する多くのコントローラとともに、多くのアプリケーションを含むことができる。例えば、制御システム190は、ユーザが、一つ以上の処理要素をモニタ及び/又は制御することを可能にするインタフェースを提供することができるグラフィックユーザインタフェース(GUI)コンポーネント(図示せず)を含むことができる。
制御システム190は、GCIB処理システム100(又は、100´、100´´)に対してローカルに位置することができる。また、それは、GCIB処理システム100(又は、100´、100´´)に対してリモートに位置することができる。例えば、制御システム190は、直接接続、イントラネット及び/又はインターネットを用いてGCIB処理システム100とデータを交換することができる。制御システム190は、例えば、カスタマーサイト(つまり、デバイスメーカー等)でイントラネットに結合されることができ、又は、例えば、ベンダーサイト(つまり、機器製造業者)でイントラネットに結合されることができる。あるいは、又は追加的に、制御システム190はインターネットに結合されることができる。さらに、他のコンピュータ(つまり、コントローラ、サーバ等)が制御システム190に、直接接続、イントラネット及び/又はインターネットを介してアクセスして、データを交換することができる。
ワークピース152(又は252)は、機械的クランピングシステム又は電気的クランピングシステム(例えば、静電気クランピングシステム)等のクランピングシステム(図示せず)を介して、ワークピースホルダ150(又はワークピースホルダ250)に固定されることができる。さらに、ワークピースホルダ150(又は250)は、ワークピースホルダ150(又は250)及びワークピース152(又は252)の温度を調節する及び/又は制御するように構成された加熱システム(図示せず)又は冷却システム(図示せず)を含むことができる。
真空ポンプシステム170A、170B及び170Cは、一秒当たり約5000リットル(及びそれ以上)にまでの速度でポンピングすることが可能なターボ分子ポンプ(TMP)と、チャンバ圧力をスロットルで調整するゲートバルブを含むことができる。従来の真空処理デバイスにおいては、1秒当たり1000から3000リットルのTMPが採用されることができる。TMPは、代表的には、約50mTorrより小さい低圧力処理に有用である。図示していないが、圧力セルチャンバ350は、真空ポンプシステムも含み得る。さらに、チャンバ圧力をモニタする装置(図示せず)が、真空容器102又は任意の真空チャンバ104、106、108に結合されることができる。
さて、図8を参照する。ガスクラスタージェット(ガスクラスタービーム118、図5、図6及び図7)をイオン化するイオナイザ(122、図5、図6及び図7)のセクション300が示されている。セクション300はGCIB128の軸に対して垂直である。代表的なガスクラスターサイズ(2000から15000原子)に対して、ガススキマー(120、図5、図6及び図7)を出発し、イオナイザ(122、図5、図6及び図7)に進入するクラスターは、約130から1000電子ボルト(eV)の運動エネルギーで進行するものである。これらの低いエネルギーでは、イオナイザ122内の空間電荷中性から出発すると、ビーム電流の重大な損失を伴う、ジェットの急激な分散を生じるものである。図8は、自己中性化イオナイザを図示する。他のイオナイザと同様に、ガスクラスターは電子衝突によりイオン化される。この設計において、熱電子(310によって7つの例が示されている)が、複数の線形熱電子フィラメント302a、302b及び302c(代表的にはタングステン)から放出され、電子リペラー電極306a、306b及び306c並びにビーム形成電極304a、304b及び304cにより提供される好適な電界の活動によって抽出され、集められる。熱電子310はガスクラスタージェット及びジェット軸を通過して、その後、反対側のビーム形成電極304bに当たり、低エネルギーの二次電子(312、314及び316が例として示されている)を生成する。
(簡潔性のため)示されていないが、線形熱電子フィラメント302b及び302cも、熱電子を生成し、それに続いて、低エネルギーの二次電子を生成する。全ての二次電子の支援により、イオン化クラスタージェットが、空間電荷中性を維持するのに必要とされるように、正のイオン化ガスクラスタージェット空間に引き付けられ得る低エネルギーの電子を提供することによって、空間電荷中性を保つことが保証される。ビーム形成電極304a、304b、304cは線形熱電子フィラメント302a、302b、302cに対して正にバイアスされており、電子リペラー電極306a、306b、306cは線形熱電子フィラメント302a、302b、302cに対して負にバイアスされている。絶縁体308a、308b、308c、308d、308e及び308fは電極304a、304b、304c、306a、306b及び306cを絶縁及び支持する。例えば、この自己中性化イオナイザは、効果的であり、1000マイクロアンペアを超えるアルゴンGCIBを達成する。
あるいは、イオナイザはプラズマから電子抽出を用いて、クラスターをイオン化してもよい。これらのイオナイザの構成は、上記の三つのフィラメントイオナイザとは大きく異なるが、動作原理とイオナイザ制御は非常に類似する。図9を参照する。ガスクラスタージェット(ガスクラスタービーム118、図5、図6及び図7)をイオン化するイオナイザ(122、図5、図6及び図7)のセクション400が示される。セクション400は、GCIB128の軸に対して垂直である。代表的なガスクラスターサイズ(2000から15000原子)に対して、ガススキマー(120、図5、図6及び図7)を出発し、イオナイザ(122、図5、図6及び図7)に進入するクラスターは、約130から1000電子ボルト(eV)の運動エネルギーで進行するものである。これらの低いエネルギーでは、イオナイザ122内の空間電荷中性から出発すると、ビーム電流の重大な損失を伴う、ジェットの急激な分散を生じるものである。図9は、自己中性化イオナイザを図示する。他のイオナイザと同様に、ガスクラスターは電子衝突によりイオン化される。
イオナイザは、支持プレート(図示せず)によって支持され、電気的に接続された薄状ロッド陽極電極452のアレイを含む。薄状ロッド陽極電極452のアレイは、ガスクラスタービーム(例えば、ガスクラスタービーム118、図5、図6及び図7)の軸に実質的に同心である。イオナイザは、他の支持プレート(図示せず)によって支持され、電気的に接続された薄状ロッド電子リペラー電極458のアレイも含む。薄状ロッド電子リペラー電極458のアレイは、ガスクラスタービーム(例えば、ガスクラスタービーム118、図5、図6及び図7)の軸に実質的に同心である。イオナイザは、さらに他の支持プレート(図示せず)によって支持され、電気的に接続された薄状ロッドイオンリペラー電極464のアレイも含む。薄状ロッドイオンリペラー電極464のアレイは、ガスクラスタービーム(例えば、ガスクラスタービーム118、図5、図6及び図7)の軸に実質的に同心である。
エネルギー電子が、プラズマ電子ソース470からビーム領域440に供給される。プラズマ電子ソース470は、その内部でプラズマがプラズマ領域442で形成されるプラズマチャンバ472を含む。プラズマ電子ソース470は、さらに、熱電子フィラメント476、ガス進入アパーチャ426、複数の抽出アパーチャ480を含む。熱電子フィラメント476は、絶縁体477を介してプラズマチャンバ472から絶縁される。例として、熱電子フィラメント476は、一回転半の「ピグテール」構成を有するタングステンフィラメントを含み得る。
ガスクラスターイオンのセクション400は、複数のアパーチャ482を有する電子加速電極488を含む。追加的に、セクション400は、複数のアパーチャ484を有する電子減速電極490を含む。複数のアパーチャ482、複数のアパーチャ484及び複数の抽出アパーチャ480は、プラズマ領域442からビーム領域444まで全て整合している。
希ガスなどのプラズマ形成ガスは、ガス進入アパーチャ426を通じてプラズマチャンバ472に入ることが許容される。絶縁ガス供給ライン422は加圧プラズマ形成ガスを、リモートで制御可能で、プラズマチャンバ472にプラズマ形成ガスが入ることが許容されている状態を規制するガスバルブ424に提供する。
フィラメント電源408は、熱電子フィラメント476を通じて電流を駆動するフィラメント電圧Vを提供して、熱電子放出を誘発する。フィラメント電源408は、制御可能に3から5V(ボルト)で約140から200A(アンペア)を供給する。アーク電源410は、制御可能に、熱電子フィラメントに対して、プラズマチャンバ472を正にバイアスするアーク電圧Vを提供する。アーク電源410は、代表的には固定電圧、代表的には約35Vで動作され、プラズマを形成するため、プラズマチャンバ472内で電子を加速する手段を提供する。フィラメント電流は、アーク電源410によって供給されたアーク電流を規制するように制御される。アーク電極は、5Aアーク電流までをプラズマアークに供給することが可能である。
電子減速電極490は、電子バイアス電源412によってプラズマチャンバ472に対して正にバイアスされる。電子バイアス電源412は、30Vから400Vの範囲で制御可能に調整可能なバイアス電圧Vを提供する。電子加速電極488は、電子抽出電源416によって電子減速電極490に対して正にバイアスされる。電子抽出電源416は、20Vから250Vの範囲で制御可能な電子抽出電圧VEEを提供する。加速電源420は、薄状ロッド陽極電極452のアレイ及び電子減速電極490を接地に対して正にバイアスする加速電圧VACCを供給する。VACCは、セクション400に示されるガスクラスターイオナイザにより生成されるガスクラスターイオンに対する加速ポテンシャルであり、1kVから100kVまでの範囲内で制御可能に調整可能である。電子リペラー電源414は、VACCに対して薄状ロッド電子リペラー電極458のアレイを負にバイアスする電子リペラーバイアス電源VERを提供する。VERは、50Vから100Vまでの範囲内で制御可能である。イオンリペラー電源418は、VACCに対して薄状ロッドイオンリペラー電極464のアレイを正にバイアスするイオンリペラーバイアス電圧VIRを提供する。VIRは、50Vから150Vまでの範囲内で制御可能である。
ファイバ光学コントローラ430は、ケーブル434上で電気制御信号を受信し、それらを制御リンク光学信号に変換し、グラウンドされた制御システムからの信号を用いて高ポテンシャルで動作するコンポーネントを制御する。ファイバ光学制御リンク432は、制御信号をリモートで制御可能なガスバルブ424、フィラメント電源408、アーク電源410、電子バイアス電源412、電子リペラー電源414、電子抽出電源416及びイオンリペラー電源418に搬送する。
例えば、イオナイザの設計は、「Ionizer and method for gas-cluster ion-beam formation」と題する、米国特許第7173252号に記載されたイオナイザに類似してよく、その内容は全て参照により本明細書に援用される。
イオナイザ(122、図5、図6及び図7)は、GCIB128の荷電状態を変更することによって、GCIB128のビームエネルギー分布を修正するように構成される。例えば、荷電状態は、ガスクラスターの電子衝突誘発のイオン化において使用される電子についての、電子束、電子エネルギー又は電子エネルギー分布を調整することによって修正され得る。
本発明の所定の実施形態のみが上記に記載されているが、当業者は容易に、本願の新規な教示及び効果から実質的に逸脱することなく、多くの修正物が実施形態において可能であることを理解するものである。従って、そのような全ての修正物は本発明の範囲内に含まれることを意図している。

Claims (2)

  1. ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を用いてワークピースを処理する方法であって、当該方法は、
    ワークピースに関連するパラメータデータであって、該パラメータデータは、該ワークピースを測定することによって得られる該ワークピースの測定特性の当初プロファイルと、該測定特性の空間的変動の一次導関数及び/又は二次導関数を含む、パラメータデータを収集する工程と、
    前記一次導関数及び/又は二次導関数を含む前記パラメータデータを予め決められた予測モデルに入力することによって予測システム誤差レスポンスを決定する工程と、
    前記測定特性についての目標プロファイルを特定する工程と、
    GCIBを前記ワークピースに向けて指向する工程と、
    前記GCIBを指向している間、前記測定特性の前記目標プロファイルを達成するために前記予測システム誤差レスポンスに少なくとも基づいて、前記GCIBの適用プロパティを、前記ワークピース上での位置関数として空間変調する工程と、を含み、
    前記予測システム誤差レスポンスを決定する工程の前に、
    前記予め決められた予測モデルを、
    1つ以上の代表的ワークピースの代表的特性の代表的当初プロファイルを含む代表的パラメータデータを測定し、該代表的特性の空間的変動の一次導関数及び/又は二次導関数を計算する、工程と、
    代表的目標プロファイルを確立する工程と、
    前記代表的当初プロファイル及び前記代表的目標プロファイルを用いて、代表的補正データを計算する工程と、
    前記代表的ワークピースに対する代表的GCIBの適用プロパティを空間変調することで、前記代表的補正データを前記代表的ワークピースに適用する工程と、
    前記代表的GCIBを適用した後の前記代表的ワークピースについての代表的アクチュアルプロファイルを前記代表的目標プロファイルと比較して、代表的システム誤差を決定する工程と、
    前記代表的システム誤差と前記代表的パラメータデータとを関連づける工程と、により確立し、前記予測システム誤差レスポンスを決定する工程は、前記代表的システム誤差の前記代表的パラメータデータへの関連付けを含む、方法。
  2. 前記関連づける工程は、前記代表的パラメータデータ及び前記代表的システム誤差に最小二乗法を適用する工程と、関数的関係によって生成される残差二乗和を最小化する、前記代表的パラメータデータと前記代表的システム誤差との間の該関数的関係を定式化する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
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