(第一の実施形態)
以下に図面を参照して、第一の実施形態について説明する。図1は、第一の実施形態の情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態の情報処理システム100は、電子黒板(電子情報ボード)200と、サーバ装置300と、を有する。情報処理システム100において、電子黒板200とサーバ装置300とは、ネットワークを介して接続される。
本実施形態の情報処理システム100において、電子黒板200は、電子黒板200の画面をキャプチャした画像データ(キャプチャ画像データ)、電子黒板200に対して手書き入力された文字や画像等を示すストローク画像データ、マイク等の集音装置よって集音された音声データ等を取得し、サーバ装置300に送信する。尚、本実施形態の電子黒板200は、取得した情報と対応付けて各種のデータを取得したときの日時を、サーバ装置300に送信しても良い。
また、電子黒板200は、複数の端末装置と通信が可能であり、各端末装置から画像データや音声データを取得しても良い。この場合、電子黒板200に表示される画像は、複数の端末装置によって共有されても良く、電子黒板200は、複数の端末装置に共有される画面を表示させる共有端末となる。
以下の説明では、電子黒板200が取得し、サーバ装置300に送信する各種のデータをコンテンツデータと呼ぶ。したがって、本実施形態のコンテンツデータは、音声データ、電子黒板200の画面のキャプチャ画像データ、手書き入力されたストローク画像データ、ストローク画像を示すストローク情報、動画データと、それぞれの情報を受信した日時を示す情報等を含む。
尚、本実施形態のストローク画像データは、タッチパネルに対して手書き入力が行われた場合において、利用者による一画毎の軌跡を示す点群により示される画像データである。また、ストローク画像は、ストローク画像データに基づき、電子黒板200のディスプレイに描画(表示)された画像である。
本実施形態のストローク情報は、ストローク画像を数値や式として表現した形式(ベクタ)の情報である。本実施形態のストローク情報の詳細は、後述される。
また、例えば、電子黒板200がある会議において使用された場合、本実施形態の電子黒板200は、会議名を特定する情報と、会議中に電子黒板200が取得したコンテンツデータとを対応付けてサーバ装置300へ送信しても良い。
本実施形態のサーバ装置300は、受信したコンテンツデータを格納する。このとき、サーバ装置300は、電子黒板200から取得したコンテンツデータを、会議毎に格納しても良い。また、本実施形態の電子黒板200は、サーバ装置300の有する音声認識機能を用いて、発話データに基づく操作指示(コマンド)を受け付ける音声操作が行われても良い。
尚、本実施形態の音声データは、電子黒板200の周辺で発話した人の声や、人の声以外の様々な音等、集音装置が集音した全ての音を示す波形をデジタル化したデータである。したがって、本実施形態では、電子黒板200の周辺で発話した人の声を示す発話データは、音声データの一部である。
さらに、本実施形態のサーバ装置300は、電子黒板200から受信したコンテンツデータから、電子黒板200を用いて行われた会議等における重要事項を示す重要事項情報を抽出する。
ここで、本実施形態では、電子黒板200に表示された画面において、利用者が重要だと思う部分には、利用者によって、特定のマーク等が手書きで入力されることを前提としている。言い換えれば、本実施形態では、電子黒板200に表示された画面のキャプチャ画像に、利用者の手書き入力によるストローク画像が含まれる場合、このキャプチャ画像には、重要事項が含まれる可能性がある、と考えられる。
言い換えれば、ストローク画像を示すストローク情報が含まれるコンテンツデータは、利用者が重要であると考える重要事項を含んでいる可能性がある。
そこで、本実施形態の電子黒板200は、電子黒板200が取得したコンテンツデータにストローク情報が含まれる場合に、このコンテンツデータを、重要事項情報を抽出するための解析の対象として選択し、サーバ装置300に送信する。
サーバ装置300は、電子黒板200から受信したコンテンツデータにおいて、特定の属性で描画されたストローク画像によって示される領域内の画像データを、重要事項情報として抽出し、保存する。
また、本実施形態のサーバ装置300は、例えば、電子黒板200からの重要事項情報の表示要求を受けて、重要事項情報を電子黒板200に表示させても良い。
以上のように、本実施形態の電子黒板200は、ストローク情報が含まれないコンテンツデータについては、サーバ装置300に送信せず、ストローク情報が含まれるコンテンツデータのみをサーバ装置300へ送信する。
したがって、サーバ装置300では、ストローク情報が含まれるコンテンツデータについてのみ、重要事項情報を抽出する処理が実行される。つまり、サーバ装置300は、ストローク情報を含むコンテンツデータについてのみ、重要事項情報であることを示す特定の属性で描画されたストローク画像を検出する処理を行う。そして、サーバ装置300は、特定の属性で描画されたストローク画像が検出された場合に、このストローク画像により特定される領域の画像データを重要事項情報として抽出する。
したがって、本実施形態の情報処理システム100では、電子黒板200が記録した全てのコンテンツデータから重要事項情報(特定の情報)を抽出するための処理を行う必要がなく、重要事項情報の抽出の処理負荷を軽減することができる。このため、本実施形態によれば、重要事項情報の抽出にかかる時間を短縮することができる。
また、本実施形態の電子黒板200は、ストローク情報が含まれるコンテンツデータのみをサーバ装置300へ送信するため、電子黒板200とサーバ装置300との間の通信負荷も軽減することができる。
以下の説明では、電子黒板200に対する手書き入力を受け付けることを、ストローク画像の入力を受け付ける、と表現する。言い換えれば、以下の説明では、電子黒板200が、ディスプレイに対する利用者の手又は電子ペン等の接触を検出してから、利用者の手又は電子ペン等が離れたことを検出するまでの間は、ストローク画像が入力されている状態となる。
本実施形態では、コンテンツデータから重要事項情報を抽出して保存しておくことで、電子黒板200を用いた会議の途中や、会議終了時等の任意のタイミングで、会議の参加者に、会議で決定された重要事項を迅速に提示することができる。
つまり、本実施形態のサーバ装置300は、電子黒板200から送信されたコンテンツデータに含まれる重要事項情報を抽出し、電子黒板200に提供する重要事項抽出サービスを提供するものと言える。
以下に、図2及び図3を参照して、本実施形態の情報処理システム100の有する各装置のハードウェア構成について説明する。図2は、電子黒板のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されているように、電子黒板200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F(Interface)205、及び、外部機器接続I/F206を備えた端末装置である。
これらのうち、CPU201は、電子黒板200全体の動作を制御する。尚、CPU201は、例えば、複数のCPUを含んでいても良い。
ROM202は、CPU201やIPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークI/F205は、通信ネットワークとの通信を制御する。外部機器接続I/F206は、USB(Universal Serial Bus)メモリ2600、外付け機器(カメラ2400、スピーカ2300、マイク2200)との通信を制御する。
また、電子黒板200は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイコントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、電子ペンコントローラ216、近距離通信回路219、近距離通信回路219のアンテナ219a、及び電源スイッチ222を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス211は、PC400-1のディスプレイに対して映像情報を静止画または動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ213は、GPU212からの入力画像をディスプレイ230(表示装置)等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ214は、ディスプレイ230上に電子ペン2500や利用者の手H等が接触したことを検知する。
センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。接触センサ214は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ230の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ230に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ230の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ214は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ215に出力し、センサコントローラ215が、物体の接触位置である座標位置を特定する。
電子ペンコントローラ216は、電子ペン2500と通信することで、ディスプレイ230へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路219は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
電源スイッチ222は、電子黒板200の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
また、電子黒板200は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図2に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
更に、電子黒板200は、RS-232Cポート223、変換コネクタ224、Bluetoothコントローラ225を有する。
RS-232Cポート223は、バスライン210と接続されており、PC400-2等をCPU201等に接続する。変換コネクタ224は、PC400-2のUSB(Universal Serial Bus)ポートに電子黒板200を接続するためのコネクタである。
Bluetoothコントローラ225は、例えば、PC400-1等と、Bluetoothによる通信を行うためのコントローラである。
尚、接触センサ214は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ216が、電子ペン2500のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン2500の利用者が握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
次に、図3を参照して、本実施形態のサーバ装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
サーバ装置300は、コンピュータによって構築されており、図3に示されているように、CPU301、ROM302、RAM303、HD(Hard Disk)304、HDD(Hard Disk Drive)305、記録メディア306、メディアI/F307、ディスプレイ308、ネットワークI/F309、キーボード311、マウス312、CD-ROMドライブ314、及び、バスライン310を備えた情報処理装置である。
これらのうち、CPU301は、サーバ装置300全体の動作を制御する。また、本実施形態では、CPU301は、複数のCPUを含んでいても良い。
ROM302は、IPL等のCPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。HD304は、プログラム等の各種データを記憶する。HDD(Hard Disk Drive)305は、CPU301の制御にしたがってHD304に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。メディアI/F307は、フラッシュメモリ等の記録メディア306に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。ディスプレイ308は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。ネットワークI/F309は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。キーボード311は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。マウス312は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。CD-ROMドライブ314は、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)313に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
また、サーバ装置300は、バスライン310を備えている。バスライン310は、図3に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
次に、図4を参照して、本実施形態の電子黒板200を利用する状態について説明する。図4は、利用者が電子黒板を利用する状態を示したイメージ図である。
例えば、利用者Aが電子黒板200を利用する場合、電源スイッチ222を押下すると、後述する表示制御部が、ディスプレイ230上にログイン画面を表示させる。このとき、利用者Aが、電子黒板200の近距離通信回路219に、自身のICカード10を近接させると、電子黒板200は、ICカード10からICカード10の識別情報を読み取る。そして、電子黒板200は、サーバ装置300に対して、ICカード10の識別情報を含む認証要求を送信する。そして、電子黒板200は、サーバ装置300から、利用者Aが認証されたことを示す通知を受けると、利用者Aによって入力された情報をICカード10の識別情報と対応付けてサーバ装置300に保存することができるようになる。
次に、図5を参照して、情報処理システム100の有する各装置の機能について説明する。図5は、第一の実施形態の情報処理システムの有する各装置の機能を説明する図である。
始めに、電子黒板200の機能について説明する。以下に説明する電子黒板200の各部は、電子黒板200の有する1又は複数のCPU201がROM202等に格納されたプログラムを読み出して実行することで実現される。
本実施形態の電子黒板200は、ページ記憶部250、表示制御部260、入力部261、集音部262、ページ生成部263、ページ選択部264、通信部265、カード読取部266、カード情報対応付け部266、属性設定部268を有する。
本実施形態のページ記憶部250は、ページ生成部263の処理により取得された各種のデータを記憶する。具体的には、ページ記憶部250には、重畳画像データ251、ストローク画像データ252、ページデータ253、PDF(Portable Document Format)データ254が格納される。各データの詳細は、後述される。尚、本実施形態のページ記憶部250は、例えば、電子黒板200のSSD204等に設けられても良い。
本実施形態の表示制御部260は、例えば、電子黒板200と接続されたコンピュータから出力される映像や、電子黒板200に入力された各種のファイル、遠隔地に設置された他の電子黒板200に表示されている画像等を、ディスプレイ230に表示させる。また、本実施形態の表示制御部260は、サーバ装置300から受信した属性情報にしたがって、ストローク画像を表示させる。
本実施形態の入力部261は、ディスプレイ230に対して手書き入力された文字や画像を示すストローク画像や、ディスプレイ230に設けられたタッチパネルに表示された画像の画像データ等を取得する。
また、入力部261は、カメラ2400により撮影された動画データ等を取得する。本実施形態では、動画データは、画像データに含まれる。また、入力部261は、電子黒板200に対する各種の指示を受け付ける。また、入力部261は、PC400-2等から出力され、電子黒板200に入力される入力画像データ等を取得する。
本実施形態の集音部262は、マイク2200に入力された音声を音声データとして取得する。また、集音部262は、映像と共に入力される音声データを取得する。
本実施形態のページ生成部263は、ディスプレイ230に表示された1ページの画像(表示画像)から、重畳画像データ251、ページデータ253、PDFデータ254を取得する。また、ページ生成部263は、1ページの画像にストローク画像が入力された場合には、ストローク画像データ252を取得する。
具体的には、ページ生成部263は、ディスプレイ230に入力された入力画像やストローク画像等を重畳させた重畳画像の画像データを取得し、重畳画像データ251としてページ記憶部250に格納する。尚、ページ生成部263は、ディスプレイ230に対してストローク画像が入力されていない場合には、ディスプレイ230に表示された画像を重畳画像データとする。
本実施形態の重畳画像とは、ディスプレイ230の画面をキャプチャしたキャプチャ画像であり、重畳画像データとは、キャプチャ画像データである。言い換えれば、重畳画像とは、ディスプレイ230の画面に表示されている表示画像であり、重畳画像データとは、ディスプレイ230の画面に表示された表示画像を示す表示画像データである。
また、ページ生成部263は、ディスプレイ230に対してストローク画像が入力された場合には、ストローク画像の画像データを取得し、ストローク画像データ252として、ページ記憶部250に格納する。
また、ページ生成部263は、ディスプレイ230に表示された画像から、この画像を表示させるための表示用のページデータを生成し、ページデータ253としてページ記憶部250に格納する。ページデータ253の詳細は、後述される。
また、ページ生成部263は、重畳画像データ251と、ストローク画像データ252と、ページデータ253と、から、重畳画像データ251をPDF形式に変換したPDFデータ254を生成し、ページ記憶部250に格納する。
このように、本実施形態のページ生成部263は、ディスプレイ230に表示された表示画像データから、コンテンツデータを生成する生成部である。
本実施形態のPDFデータ254は、重畳画像データにストローク画像データが含まれる場合には、重畳画像データから生成されるPNG(Portable Network Graphics)形式の画像データと、ページデータから生成されるベクタ形式のストローク情報とを含む。また、本実施形態のPDFデータ254は、重畳画像データにストローク画像データが含まれない場合には、PNG形式の画像データのみを含む。本実施形態のPDFデータ254の詳細は後述される。
本実施形態では、重畳画像データ251には、例えば、ページを識別するページ識別情報(ページID)が含まれ、重畳画像データ251、ストローク画像データ252、ページデータ253、PDFデータ254のそれぞれが、ページIDによって対応付けられていても良い。
本実施形態では、ページ記憶部250に格納されたデータのうち、ページデータ253以外の重畳画像データ251、ストローク画像データ252、PDFデータ254が、コンテンツデータの一部として、サーバ装置300に送信されても良い。また、本実施形態では、ページ記憶部250に格納されたデータが、コンテンツデータの一部としてサーバ装置300に送信されても良い。
ページ選択部264は、ページ生成部263により生成されたPDFデータ254から、ストローク情報が含まれるPDFデータを選択する。また、ページ選択部264は、選択したPDFデータを通信部265によって、サーバ装置300に送信させる。
つまり、本実施形態において、コンテンツデータに含まれるストローク情報とは、PDFデータ254に含まれるベクタ形式のストローク情報である。また、本実施形態において、ストローク情報の有無に応じて選択されるコンテンツデータは、PDFデータ254である。したがって、本実施形態のページ選択部264は、ストローク情報が含まれるコンテンツデータを選択する選択部である。
本実施形態の通信部265は、入力部261が受け付けた各種のデータや、集音部262が取得した音声データや、ページ選択部264が選択したPDFデータ254を含むコンテンツデータをサーバ装置300へ送信する。
本実施形態のカード読取部266は、アンテナ219aにICカード等が翳されると、ICカードに記録されている識別情報(カードID)を読み取る。本実施形態のカードIDは、例えば、ICカードの所有者(電子黒板200の利用者)を特定するためのカード識別情報である。
カード情報対応付け部267は、カード読取部266が読み取ったカードIDと、コンテンツデータとを対応付ける。具体的には、カード情報対応付け部266は、例えば、カード読取部266によりカードIDが読み取られてから所定時間内に取得したコンテンツデータを、読み取ったカードIDと対応付けても良い。
このようにすれば、本実施形態では、例えば、会議の参加者が、発話する前や文字や数字等を書き込む前等に、自身が所持しているICカードをアンテナ219aに翳すだけで、文字、画像、音声等のコンテンツデータと、コンテンツデータを入力した参加者とを対応付けることができる。
本実施形態の通信部265は、コンテンツデータを送信する際に、コンテンツデータに対応付けられたカードIDと共に、サーバ装置300へ送信する。
本実施形態の属性設定部268は、ストローク画像に対する属性の変更指示に基づき、サーバ装置300から、特定の属性情報を受信し、属性の変更の対象とされたストローク画像に対し、この特定の属性情報を設定する。
本実施形態における特定の属性情報とは、このストローク画像が重要事項を特定する画像であることを示す識別情報でもある。また、本実施形態の属性の変更指示とは、例えば、ディスプレイ230の所定の位置をタッチする操作を行うことや、予め決められた特定の形状のストローク画像を描画することによって、与えられても良い。
次に、本実施形態のサーバ装置300の機能について説明する。本実施形態のサーバ装置300は、コンテンツデータベース330、属性データベース340、重要事項データベース350を有する。図5では、これらの各データベースは、サーバ装置300に設けられるものとしているが、これに限定されない。これらの各データベースは、サーバ装置300の外部の記憶装置等に設けられていても良い。
また、本実施形態のサーバ装置300は、通信部361、音声認識部362、コンテンツ格納部363、属性制御部364、重要事項抽出部365、重要事項格納部366を有する。本実施形態のサーバ装置300の有する各部は、サーバ装置300が有する1又は複数のCPU301が、ROM302等に格納されたプログラムを読み出して実行することで実現される。
コンテンツデータベース330は、電子黒板200から受信した各種のデータ(コンテンツデータ)が格納される。属性データベース340は、ストローク画像に対して設定される各種の属性情報が格納される。属性情報とは、例えば、ストローク画像の色や、線の太さ等を示す情報である。重要事項データベース350は、重要事項抽出部365により抽出された重要事項情報が格納される。各データベースの詳細は、後述される。
本実施形態の通信部361は、サーバ装置300と他の装置との通信を行う。具体的には、通信部361は、サーバ装置300と電子黒板200との間の情報の送受信を行う。
本実施形態の音声認識部362は、コンテンツデータに含まれる音声データを、音声認識機能によってテキストデータに変換する。音声認識部362の音声認識機能は、例えば、人工知能等によって実現されても良い。
本実施形態のコンテンツ格納部363は、通信部361がコンテンツデータを受信すると、このコンテンツデータをコンテンツデータベース330に格納する。
属性制御部364は、通信部361が、電子黒板200から、ストローク画像の属性の変更指示を受信すると、予め保持された特定の属性情報を通信部361に渡し、電子黒板200に送信させる。属性制御部364に予め保持された特定の属性情報とは、重要事項であることを示す特定の属性を示す情報である。
また、本実施形態の属性制御部364は、例えば、電子黒板200から属性情報の設定要求を受け付けると、属性データベース340に格納された属性情報の一覧を電子黒板200のディスプレイ230に表示させる。そして、属性制御部364は、電子黒板200において選択された属性情報を、特定の属性情報として保持しても良い。
重要事項抽出部365は、電子黒板200から受信したコンテンツデータから、重要事項情報を抽出する。より具体的には、重要事項抽出部365は、ページ選択部264により選択されたPDFデータ254に含まれるPNG形式の画像データから、特定の属性情報が設定されたストローク画像データを検出し、検出されたストローク画像データが示すストローク画像によって囲われた領域内の画像データを、重要事項情報として抽出する。
重要事項格納部366は、重要事項抽出部365により抽出された重要事項情報を重要事項データベース350に格納する。尚、本実施形態の重要事項格納部366は、重要事項情報を格納する際に、重要事項情報を、重要事項情報が抽出されたPDFデータが取得された日時や、PDFデータと対応付けられた会議の名称等と対応付けて格納しても良い。
次に、図6乃至図8を参照して、本実施形態のサーバ装置300の有する各データベースについて説明する。図6は、第一の実施形態のコンテンツデータベースの一例を示す図である。
本実施形態のコンテンツデータベース330は、情報の項目として、会議ID、日付、カードID、時刻、コンテンツデータを有する。
項目「会議ID」の値は、電子黒板200を用いて開催されている会議を特定するための識別情報である。項目「日付」の値は、対応する会議IDで特定される会議が開催された日付を示す。項目「カードID」の値は、ICカードに格納されたカード識別情報を示す。項目「時刻」の値は、対応するコンテンツデータが取得された時刻を示す。項目「コンテンツデータ」の値は、コンテンツデータそのものである。
図6の例では、2017年2月10日に開催された会議ID「001」の会議において、電子黒板200は、10:00に、カードID「100」と対応付けられた音声データを取得したことがわかる。同様に、電子黒板200は、10:01に、カードID「100」と対応付けられた重畳画像データを取得し、10:03に、カードID「100」と対応付けられたストローク画像データを取得したことがわかる。
尚、コンテンツデータベース330には、音声認識部362によって音声データから変換されたテキストデータが格納されても良い。この場合、テキストデータは、HD304等に格納されても良い。また、コンテンツデータベース330には、会議IDと対応付けられた会議名等が含まれても良い。
図7は、第一の実施形態の属性データベースの一例を示す図である。本実施形態の属性データベース340は、情報の項目として、線種、線色、線幅を有し、それぞれが対応付けられている。尚、図7に示す「線」とは、直線と曲線を含み、ストローク画像である一画の画像を示す。つまり、本実施形態では、「線」と「ストローク画像」とは、同義である。
項目「線種」の値は、線の種類を示す。項目「線色」の値は、線の色を示す。項目「線幅」の値は、線の太さを示す。
図7では、例えば、線種として、実線、点線1、点線2、・・と行った線種が存在することがわかる。また、図7では、例えば、線色として、赤、橙、黄等といった色が存在することがわかる。また、図7では、例えば、線幅として、××mm、○○mmといった線幅が存在することがわかる。
以下の説明では、属性データベース340の有する各項目と、項目の値とを含む情報を属性情報と呼ぶ。
ここで、本実施形態の属性制御部364に保持される属性情報の設定について説明する。本実施形態の情報処理システム100において、電子黒板200は、入力部261が、ストローク画像の属性情報の設定要求を受け付けると、設定要求をサーバ装置300へ通知する。サーバ装置300は、通信部361が設定要求を受信すると、属性制御部364により、属性データベース340に格納された属性情報を選択させるための画面を電子黒板200に表示させる。
属性情報を選択させるための画面とは、例えば、属性データベース340の有する項目毎に、項目の値を設定させる画面等である。
電子黒板200は、ディスプレイ230に表示された画面において、項目「線種」、「線色」、「線幅」毎の値が選択されると、属性設定部268により、項目毎の選択内容をサーバ装置300に通知する。
サーバ装置300は、この通知を受けて、項目毎に選択された値を、属性情報として、属性制御部364に保持させる。したがって、本実施形態の属性制御部364に保持される属性情報は、ストローク画像を描画する際の線種と、線色と、線幅を示す情報である。例えば、電子黒板200において、項目「線種」の値に点線1、項目「線色」に橙、項目「線幅」に0.8mmが選択された場合、属性情報は、「点線1、橙、0.8mm」となる。
図8は、第一の実施形態の重要事項データベースの一例を示す図である。本実施形態の重要事項データベース350は、情報の項目として、会議ID、日付、重要事項、ページIDを有し、それぞれの項目が対応付けられている。本実施形態の重要事項情報は、重要事項データベース350において、項目「会議ID」、「日付」、「カードID」、「重要事項」、「ページID」の値を含む情報であっても良い。
項目「日付」は、「重要事項」が含まれるが取得された日付を示す。項目「重要事項」の値は、重畳画像データから抽出された、重要事項を示す画像データを示す。項目「ページID」の値は、重要事項を示す画像データが含まれる重畳画像データ251を識別するためのページ識別情報である。
尚、重要事項データベース350は、情報の項目として、図8に示す全ての項目を有していなくても良い。重要事項データベース350は、情報の項目として、項目「会議ID」と項目「重要事項」が含まれれば良い。
図8の例では、2017年2月10日に開催された会議ID「001」の会議において、カードID「100」と対応付けられた画像データ11.jpgが重要事項として抽出されたことがわかる。
尚、本実施形態のサーバ装置300では、OCR(Optical Character Recognition)を有し、重要事項情報として抽出された画像データによって示される画像の文字認識を行っても良い。その場合、サーバ装置300は、重要事項情報に、画像データから文字認識されたテキストデータを含めてもよい。本実施形態では、この処理を行うことで、重要事項をテキストデータとして記憶することができる。
尚、上述した情報処理システム100では、サーバ装置300を一台のサーバ装置としたが、これに限定されない。情報処理システム100の有するサーバ装置300は複数台であっても良く、その場合、どのサーバ装置にどの機能やどのデータベースを備えさせても良い。さらに、本実施形態で説明する電子黒板200と、サーバ装置300とが接続された情報処理システム100のシステム構成は一例であり、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
次に、図9を参照して、本実施形態のPDFデータ254について説明する。図9は、PDFデータの構造について説明する図である。
本実施形態のPDFデータ254は、情報の種類として、ページIDと、PNG形式の画像データと、ストローク情報とを含む。
PNG形式の画像データは、重畳画像データに基づき生成される。ストローク情報は、重畳画像データを表示させるためのページデータから生成されるベクタ形式のデータである。尚、ベクタ形式のデータとは、幾何図形を作成するための情報を数値や式として表現したデータである。
また、本実施形態のPDFデータは、重畳画像にストローク画像か含まれない場合には、ページIDと、PNG(Portable Network Graphics)形式の画像データとを含むデータとなる。
図9に示すPDFデータ254において、ページID「p001」には、PNG形式の画像データ911と、ストローク情報ST911とが対応付けられている。したがって、ページID「p001」で特定される重畳画像データには、ストローク画像データが含まれることがわかる。したがって、ページID「p001」のPDFデータ254-1は、ページ選択部264に選択される。
また、図9において、ページID「p002」には、PNG形式の画像データ912が対応付けられており、ストローク情報は存在しない。したがって、ページID「p002」で特定される重畳画像データには、ストローク画像データが含まれないことがわかる。したがって、ページID「p002」のPDFデータ254-2は、ページ選択部264に選択されない。
次に、図10乃至図14を参照して、本実施形態のページ生成部263により生成され、記録されるページデータについて説明する。はじめに、本実施形態の電子黒板200のディスプレイ230に表示される画面について説明する。
図10は、電子黒板のディスプレイに表示される画面について説明する図である。図10(A)は、重畳される画像を説明する図であり、図10(B)は、重畳画像の一例を示す図である。
本実施形態の電子黒板200において、表示制御部260は、入力部261により取得される入力画像や、ストローク画像、UI(User Interface)画像及び背景画像を予め指定されたレイアウトにしたがって重畳して表示させる。
尚、UI画像とは、予め設定された画像である。また、背景画像は、例えば、無地の画像やグリッド線を含む画像等であり、重畳画像に含まれるメディアデータである。メディアデータの詳細は、後述される。
表示制御部260は、図10に示すように、UI画像を表示させるためのレイヤ91、ストローク画像を表示させるためのレイヤ92、PCから出力されて電子黒板200に入力される入力画像を表示させるレイヤ93、背景画像を表示させるためのレイヤ94を有する。
本実施形態の表示制御部260は、電子黒板200の利用者からディスプレイ230を見たとき、レイヤ91が1層目、レイヤ92が2層目、レイヤ93が3層目、レイヤ94が4層目となるように、各レイヤを重畳させる。
そして、表示制御部260は、UI画像の画像データ(UI画像データ)、ストローク画像データ、入力画像の画像データ(入力画像データ)、背景画像の画像データ(背景画像データ)を合成することで、4層の重畳画像90の画像データを生成する。
つまり、本実施形態の重畳画像とは、ディスプレイ230の各レイヤに表示された画像を合成した画像である。
次に、図11を参照して、本実施形態のページデータについて説明する。図11は、第一の実施形態のページデータを説明する図である。
本実施形態の電子黒板200のページ生成部263は、図11に示すような構造のページデータを生成して、ページ記憶部250に格納しても良い。
本実施形態のページデータは、情報の項目として、ページデータID、開始時刻、終了時刻、ストローク配列データID、メディアデータIDを有する。
項目「開始時刻」の値は、ページの表示が開始された時刻を示す。項目「終了時刻」の値は、ページデータの更新が終了した時刻を示す。項目「ストローク配列データID」の値は、ストローク画像の入力により生成されたストローク配列データを識別するための識別情報を示す。本実施形態のストローク配列データは、特定の形状を示す点群の座標情報を含む。つまり、本実施形態のストローク配列データが、一画毎の軌跡を示す点群であるストローク情報である。
項目「メディアデータID」の値は、メディアデータを識別するための識別情報を示す。メディアデータとは、背景画像をディスプレイ230に表示させるためのデータである。
このように、本実施形態では、ページデータを保存する際に、入力されたストローク画像をディスプレイ230に表示させるためのストローク配列データを、ページデータと対応付ける。
また、本実施形態では、ストローク画像が入力されなかった場合には、ページデータと対応付けられるストローク配列データが存在しないため、ページデータにおける項目「ストローク配列データID」の値が空欄となる。
例えば、図11の例では、ページデータID「pg001」は、ストローク配列データID「st001」と対応付けられている。したがって、ページデータID「pg001」の元となる重畳画像には、ストローク画像が含まれることがわかる。
また、図11の例では、ページデータID「pg002」は、ストローク配列データIDの値が入力されていない。したがって、ページデータID「pg002」の元となる重畳画像には、ストローク画像が含まれないことがわかる。
次に、図12を参照して、本実施形態のストローク配列データについて説明する。図12は、ストローク配列データを説明する図である。
本実施形態のストローク配列データは、複数のストロークデータを含んでいる。各ストロークデータは、利用者が手書き入力によってストローク画像を描画する度に生成される。例えば、利用者が電子ペン2500でアルファベットの「S」を描く場合、一筆書きとなるため、1つのストロークデータIDで、一文字が示される。また、例えば、利用者が電子ペン2500でアルファベットの「T」を描く場合、2画となるので、2つのストロークデータIDで、一文字のアルファベットの「T」が示されることになる。
本実施形態のストローク配列データは、情報の項目として、ストロークデータID、開始時刻、終了時刻、色、幅、及び座標廃立データIDを含む。
項目「ストロークデータID」は、ストロークデータを識別するための識別情報である。項目「開始時刻」の値は、利用者がストロークを書き始めた時刻を示す。項目「終了時刻」の値は、利用者がストロークを書き終わった時刻を示す。
項目「色」の値は、そのストロークの色を示し、項目「幅」の値は、ストロークの幅を示す。項目「座標配列データID」の値は、ストロークの通過点に関する情報が含まれる座標配列データ(座標群)を識別するための識別情報を示す。
次に、図13を参照して、本実施形態の座標配列データについて説明する。図13は、座標配列データを説明する図である。
本実施形態の座標配列データは、座標配列データID毎に設けられる。本実施形態の座標配列データは、情報の項目として、X座標値、Y座標値、差分時刻、筆圧を有する。
項目「X座標値」と項目「Y座標」の値は、ストロークが通過した点毎の、ディスプレイ230上での位置を示す。項目「差分時刻」の値は、利用者がストロークを書き始めた時刻から、項目「X座標値」と項目「Y座標」の値とが示す位置を通過した時刻までの差分を示す。項目「筆圧」の値は、電子ペン2500の筆圧を示す。
次に、図14を参照して、本実施形態のメディアデータについて説明する。図14は、メディアデータを説明する図である。
本実施形態のメディアデータは、情報の項目として、メディアデータID、データの種類、記録時刻、X座標値、Y座標値、幅、高さ、及びデータを含む。
項目「メディアデータID」の値は、メディアデータを識別するための識別情報を示す。項目「データの種類」の値は、メディアデータの種類を示す。項目「記録時刻」の値は、電子黒板200において、ページデータが保存された時刻を示す。項目「X座標値」と項目「Y座標」の値は、ディスプレイ230上に表示されるメディアデータの位置を示す。尚、より具体的には、項目「X座標値」と項目「Y座標」の値は、ディスプレイ230の左上端の座標を基準としたときのメディアデータの左上端の位置を示している。
項目「幅」の値と、項目「高さ」の値は、メディアデータのサイズを示す。より具体的には、項目「幅」の値と、項目「高さ」の値は、メディアデータの種類が画像であった場合の画像の幅と高さを示す。項目「データ」の値は、メディアデータの内容を示している。
本実施形態のページデータは、以上のような構造のデータとして、電子黒板200に格納されている。
次に、図15を参照して、本実施形態の情報処理システム100の動作について説明する。図15は、第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明するシーケンス図である。
本実施形態の情報処理システム100において、電子黒板200は、入力部261がサーバ装置300への接続要求を受け付けると、通信部265によってサーバ装置300と接続する(ステップS1501)。尚、サーバ装置300への接続要求とは、例えば、情報処理システム100を用いた会議の開始指示等であっても良い。
続いて、電子黒板200は、入力部261がPC400-2等から取得した入力画像を、表示制御部260によりディスプレイ230に表示させる(ステップS1502)。
続いて、電子黒板200は、ページ生成部263により、コンテンツデータを生成してページ記憶部250に格納させる(ステップS1503)。尚、ステップS1503の処理の詳細は、後述される。
続いて、電子黒板200は、ページ選択部264に、ページ生成部263が会議の開始指示を受け付けてから会議の終了指示を受け付けるまで取得したコンテンツデータの中から、ストローク情報が含まれるコンテンツデータを選択させる(ステップS1504)。
言い換えれば、ページ選択部264は、会議の開始指示(第一の指示)を受け付けてから、会議の終了指示(第二の指示)を受け付けるまでの所定期間において取得されたPDFデータから、ストローク情報を含むPDFデータを選択する。
続いて、電子黒板200は、通信部265に、ページ選択部264により選択されたコンテンツデータ(PDFデータ)をサーバ装置300に送信させる(ステップS1505)。
サーバ装置300は、通信部361がページデータを受信すると、コンテンツ格納部363に、受信したコンテンツデータをコンテンツデータベース330に格納させる(ステップS1506)。
続いて、サーバ装置300は、重要事項抽出部365に、受信したコンテンツデータの解析を行わせる(ステップS1507)。
より具体的には、サーバ装置300は、重要事項抽出部365に、受信したPDFデータに含まれるPNG形式の画像データに、特定の属性情報が設定されたストローク画像データが含まれるか否かを検出させる。
続いて、サーバ装置300は、重要事項抽出部365に、検出されたストローク画像により指定される領域内の画像データを、重要事項情報として抽出させ、重要事項格納部366に、抽出された重要事項情報を重要事項データベース350に格納させる(ステップS1508)。
続いて、サーバ装置300は、通信部361に、抽出された重要事項情報の一覧を示す情報を読み出して(ステップS1509)、電子黒板200に送信させる(ステップS1510)。
電子黒板200は、通信部265が重要事項情報の一覧を示す情報を受信すると、表示制御部260により、受信した重要事項情報の一覧を示す情報をディスプレイ230に表示させ(ステップS1511)、処理を終了する。
尚、図15では、サーバ装置300は、重要事項情報が抽出されると、重要事項情報の一覧を示す情報を電子黒板200へ送信するものとしたが、これに限定されない。サーバ装置300は、例えば、電子黒板200から、重要事項情報の一覧の取得要求を受け付けた場合に、重要事項情報の一覧を示す情報を電子黒板200に送信しても良い。
このように、本実施形態では、コンテンツデータの一部であるPDFデータにストローク情報が含まれない場合には、このPDFデータを、重要事項情報を抽出するための解析の対象から除外する。
つまり、本実施形態では、利用者によって手書きで入力された情報が含まれないコンテンツデータに対しては重要事項情報を検出する処理を実行せず、利用者によって手書きで入力された情報が含まれるコンテンツデータに対してのみ、重要事項情報を検出する処理を実行する。
したがって、本実施形態では、重要事項情報を抽出する処理の負荷を低減することができ、重要事項情報を抽出して電子黒板200にその一覧を表示させるまでの時間を短縮することができる。
以下に、図16を参照して、本実施形態の電子黒板200におけるページデータの記録の処理を説明する。図16は、第一の実施形態のページデータの記録の処理を説明するフローチャートである。図16では、図15のステップS1503の処理の詳細を示している。
電子黒板200は、ディスプレイ230に入力画像が表示されると、入力部261が、ストローク画像の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS1601)。ステップS1601において、ストローク画像の入力を受け付けない場合、電子黒板200は、後述するステップS1604へ進む。
ステップS1601において、ストローク画像の入力を受け付けると、電子黒板200は、表示制御部260により、入力されたストローク画像を描画する(ステップS1602)。続いて、電子黒板200は、ページ生成部263に、描画されたストローク画像を示すストローク画像データを取得してページ記憶部250に格納させる(ステップS1603)。
続いて、電子黒板200は、入力部261が、ディスプレイ230に表示された画像の切り替え指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS1604)。ステップS1604において、入力部261が切り替え指示を受け付けていない場合、電子黒板200は、ステップS1601へ戻る。
ステップS1604において、入力部261が切り替え指示を受け付けた場合、電子黒板200は、ページ生成部263に、重畳画像データを取得させ、ページ記憶部250に格納させる(ステップS1605)。続いて、電子黒板200は、ページ生成部263に、ページデータを生成させて、ページ記憶部250に格納させる(ステップS1606)。続いて、電子黒板200は、ページ生成部263に、PDFデータを生成させて、ページ記憶部250に格納させる(ステップS1607)。
続いて、電子黒板200は、入力部261が会議終了の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS1608)。ステップS1608において、入力部261が会議終了の指示を受け付けていない場合、電子黒板200は、ステップS1601へ戻る。
ステップS1608において、入力部261が会議終了の指示を受け付けた場合、電子黒板200は、図15のステップS1504へ進む。
以下に、図17乃至図19を参照して、本実施形態の情報処理システム100の動作について具体的に説明する。図17は、第一の実施形態の情報処理システムの動作を説明する第一の図である。図17(A)は、ストローク画像を含む重畳画像の表示例を示す図であり、図17(B)は、ストローク画像が含まれない重畳画像の表示例を示す図である。
図17(A)に示すページデータP1では、ストローク画像ST171と、ストローク画像群ST172とが含まれる。また、重畳画像P1において、ストローク画像ST171は、属性設定部268によって設定された特定の属性情報により描画されたストローク画像とした。
この場合、重畳画像P1と対応するPDFデータ254には、重畳画像P1から生成されたPNG形式の画像データと、ストローク画像ST171を示すストローク情報と、ストローク画像群ST172に含まれる各ストローク画像を示すストローク情報と、が含まれることになる。
これに対し、図17(B)に示す重畳画像P2には、手書きで入力されたストローク画像が存在しない。したがって、重畳画像P2と対応するPDFデータ254には、重畳画像P2から生成されたPNG形式の画像データのみず含まれ、ストローク情報は含まれない。
したがって、サーバ装置300では、重畳画像P1と対応するPDFデータが、重要事項情報を抽出するための解析の対象となり、重畳画像P2と対応するPDFデータは、解析の対象から除外される。
図18は、重要事項情報の抽出の処理を説明する図である。本実施形態のサーバ装置300では、ストローク情報が含まれるPDFデータが選択されると、選択されたPDFデータに含まれる画像データから、特定の属性情報で描画されたストローク画像の検出を行う。
図18に示す画像P3は、ページ選択部264により選択されたPDFデータに含まれる、PNG形式の画像データにより示される画像の例を示している。
画像P3は、特定の属性情報で描画されたストローク画像ST181、ST182を含む。
したがって、サーバ装置300では、重要事項抽出部365が、画像P3から、ストローク画像ST181、ST182を検出する。そして、重要事項抽出部365は、ストローク画像ST181が示す領域R1と、ストローク画像ST181が示す領域R2と、を特定する。尚、領域R1は、ストローク画像ST181に外接する矩形内の領域であり、領域R1は、ストローク画像ST182に外接する矩形内の領域である。
続いて、重要事項抽出部365は、画像P3を示す画像データから、領域R1内の画像データと、領域R2内の画像データと、を重要事項情報として抽出する。
次に、図19を参照して、重要事項情報の一覧の表示について説明する。図19は、第一の実施形態における重要事項情報の一覧の表示について説明する図である。
電子黒板200は、サーバ装置300において、PDFデータから重要事項情報の抽出が完了すると、重要事項情報の一覧を示す情報を受信し、ディスプレイ230に表示させる。
図19の例では、重要事項情報の一覧として、画像P3における領域R1内の画像データに基づく画像G1と、画像P3における領域R2内の画像データに基づく画像G2と、が、ディスプレイ230に表示される。
以上のように、本実施形態の情報処理システム100では、電子黒板200がストローク情報を含むPDFデータを選択してサーバ装置300へ送信し、サーバ装置300においてPDFデータから抽出された重要事項情報を電子黒板200に表示させる。
また、本実施形態によれば、ストローク情報が含まれるPDFデータについてのみ、重要事項情報の抽出を行うための解析を行う。このため、本実施形態によれば、電子黒板200がPDFデータをサーバ装置300に送信してから、電子黒板200が重要事項情報の一覧を示す情報を受信するまでの時間を短縮することができ、操作性を向上させることができる。
尚、本実施形態では、PDFデータにおけるストローク情報の有無に応じてサーバ装置300へ送信するが否かを判定しているが、これに限定されない。
本実施形態の電子黒板200は、例えば、カメラ2400によって、ディスプレイ230の画像を撮像することで、ディスプレイ230に対する電子ペン2500や手の動きを監視し、監視の結果に応じて解析の対象とするPDFデータを選択しても良い。例えば、電子黒板200は、カメラ2400に撮像された画像データから、電子ペン2500や手によってストローク画像の入力を行っていると判定した場合に、そのときディスプレイ230に表示されている画面の重畳画像と対応するPDFデータを解析の対象として選択し、サーバ装置300へ送信しても良い。
また、電子黒板200は、例えば、ストローク画像を含むPDFデータの代わりに、ストローク画像データが含まれる重畳画像データを選択して、サーバ装置300へ送信しても良い。この場合、サーバ装置300は、重畳画像データから、特定の属性情報が設定されたストローク画像を検出すれば良い。
また、本実施形態の情報処理システム100を構成するサーバ装置は、複数台でも良く、どのサーバに機能を備えさせても良い。尚、この実施形態で説明する電子黒板200と、サーバ装置300とが接続された情報処理システム100の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
また、本実施形態では、ストローク情報が含まれないPDFデータも、例えば、各種のコンテンツデータと共にサーバ装置300へ送信されても良い。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して、第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、電子黒板において表示される画像が切り替わる度に、コンテンツデータをサーバ装置へ送信するか否かを判定する点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図20は、第二の実施形態の情報処理システムの動作を説明するシーケンス図である。
本実施形態の情報処理システム100において、電子黒板200は、入力部261がサーバ装置300への接続要求を受け付けると、通信部265によってサーバ装置300と接続する(ステップS2001)。続いて、電子黒板200は、入力部261がPC400-2等から取得した入力画像を、表示制御部260によりディスプレイ230に表示させる(ステップS2002)。
次に、電子黒板200は、入力部261により、入力画像の切り替え指示を受け付けて(ステップS2003)、ページ生成部263によりコンテンツデータを取得して、ページ記憶部250に格納する(ステップS2004)。
続いて、電子黒板200は、ページ選択部264により、格納したPDFデータにストローク情報が含まれる場合に、このPDFデータを選択し(ステップS2005)、選択したPDFデータをサーバ装置300へ送信する(ステップS2006)。
図20のステップS2007からステップS2009までの処理は、図15のステップS1506からステップS1508までの処理と同様であるから、説明を省略する。
情報処理システム100は、入力部261が会議の終了指示を受け付けるまで、ステップS2001からステップS2009までの処理を繰り返す。
電子黒板200は、入力部261により、会議の終了指示を受け付けると(ステップS2010)、サーバ装置300に対して、重要事項情報の一覧の取得要求を行う(ステップS2011)。
図20のステップS2012からステップS2014までの処理は、図15のステップS1509からステップS1511までの処理と同様であるから、説明を省略する。
以上のように、本実施形態では、電子黒板200においてPDFデータが生成される度に、PDFデータにストローク情報が含まれる否かが判定される。そして、本実施形態の電子黒板200は、PDFデータにストローク情報が含まれると判定される度に、このPDFデータをサーバ装置300に送信する。
サーバ装置300は、PDFデータを受信する度に、重要事項抽出部365による特定の属性情報のストローク画像の検出を行う。
このため、本実施形態によれば、コンテンツデータが取得される度に重要事項情報を抽出することができる。したがって、本実施形態では、電子黒板200は、例えば、会議の途中であっても、それまでに取得したページデータから取得した重要事項情報の一覧をサーバ装置300から受信することができる。
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して、第三の実施形態について説明する。第三の実施形態は、電子黒板が重要事項情報の抽出を行う点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図21は、第三の実施形態の情報処理システムの有する各装置の機能構成を説明する図である。
本実施形態の情報処理システム100Aは、電子黒板200Aとサーバ装置300Aとを有する。
電子黒板200Aは、ページ記憶部250、表示制御部260、入力部261、集音部262、ページ生成部263、ページ選択部264、通信部265、カード読取部266、カード情報対応付け部267、属性設定部268、重要事項抽出部365、属性データベース340を有する。
電子黒板200Aにおいて、重要事項抽出部365により抽出された重要事項情報は、通信部265によって、サーバ装置300Aへ送信される。
また、本実施形態の電子黒板200Aの属性設定部268は、属性データベース340に格納された属性情報の一覧をディスプレイ230に表示させ、属性情報の一覧から選択された属性情報を特定の属性情報として保持しても良い。
本実施形態のサーバ装置300Aは、コンテンツデータベース330、重要事項データベース350、通信部361、音声認識部362、コンテンツ格納部363、重要事項格納部366を有する。
サーバ装置300Aは、電子黒板200Aから重要事項情報を受信すると、重要事項格納部366により、重要事項データベース350へ格納する。
このように、本実施形態では、重要事項情報の抽出まで電子黒板200Aで行うため、サーバ装置300Cの処理負荷を軽減することができる。
(第四の実施形態)
以下に図面を参照して、第四の実施形態について説明する。第四の実施形態は、情報処理システムにおいて、電子黒板の代わりに、画像投影装置を用いた点が、第一の実施形態と相違する。よって、以下の第四の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図22は、第四の実施形態の情報処理システムを説明する図である。図22に示す情報処理システム100Bは、画像投影装置(プロジェクタ)700とサーバ装置300とを有する。
画像投影装置700は、例えば、画像投影装置700と接続された端末装置から入力された画像データを、スクリーン800に投影する。スクリーン800は、例えば、ホワイトボードや壁面等が代用されても良く、ディスプレイ230に相当するものとなる。
また、画像投影装置700は、電子ペンや利用者の手等の動作を検出することで、スクリーン800に対する手書き入力を検出し、スクリーン800にストローク画像を投影させる。
また、画像投影装置700は、例えば、スクリーン800に表示された保存ボタン285が操作されると、スクリーン800に投影されている画像の画像データを、コンテンツデータとして、サーバ装置300へ送信する。このとき、画像投影装置700は、第一乃至第三の実施形態と同様に、画像投影装置700から受信したコンテンツデータのうち、ストローク情報が含まれるコンテンツデータを、重要事項情報を抽出するための解析の対象として選択し、サーバ装置300に送信する。
また、画像投影装置700は、例えば、保存ボタン285が操作された場合に、サーバ装置300にページデータを送信する以外に、例えば、USBメモリ等の可搬型の記録媒体にページデータを出力し、保存させても良い。
以上のように、本実施形態では、画像投影装置700とサーバ装置300のシステムにおいても、特定の情報(重要事項情報)を抽出する処理の負荷を軽減できる。
次に、図23乃至図25を参照して、上述した各実施形態の情報処理システムの変形例について説明する。
図23は、情報処理システムの変形例を示す第一の図である。図23の例では、電子黒板200の代わりに、端末装置600、画像投影装置700A、ペン動作検出装置810を有する。
端末装置600は、画像投影装置700A及びペン動作検出装置810と有線で接続されている。
画像投影装置700Aは、端末装置600により入力された画像データをスクリーン800に投影させる。
ペン動作検出装置810は、電子ペン820と通信を行っており、スクリーン800の近傍における電子ペン820の動作を検出する。具体的には、電子ペン820は、スクリーン800上において、電子ペン820が示している点を示す座標情報を検出し、端末装置600へ送信する。
端末装置600は、ペン動作検出装置810から受信した座標情報に基づき、電子ペン820によって入力されるストローク画像を示すストローク画像データを生成し、画像投影装置700Aによってストローク画像をスクリーン800に描画させる。
また、端末装置600は、画像投影装置700Aに投影させている画像を示す重畳画像データを含むコンテンツデータを生成する。そして、端末装置600は、コンテンツデータから、ストローク情報を含むコンテンツデータを選択し、サーバ装置300に送信する。
図24は、情報処理システムの変形例を示す第二の図である。図24の例では、電子黒板200の代わりに、端末装置600とディスプレイ800Aと、ペン動作検出装置810とを有する。
ペン動作検出装置810は、ディスプレイ800Aの近傍に配置され、ディスプレイ800A上に、電子ペン820Aが示している点を示す座標情報を検出し、端末装置600へ送信する。尚、図24の例では、電子ペン820Aは、端末装置600によってUSBコネクタを介して充電されても良い。
端末装置600は、ペン動作検出装置810から受信した座標情報に基づき、電子ペン820Aによって入力されるストローク画像の画像データを生成し、ディスプレイ800Aに表示させる。
また、本実施形態の端末装置600は、画像投影装置700Aに投影させている画像を示す重畳画像データを含むコンテンツデータを生成する。そして、端末装置600は、コンテンツデータから、ストローク情報を含むコンテンツデータを選択し、サーバ装置300に送信する。
図25は、情報処理システムの変形例を示す第三の図である。図25の例では、電子黒板200の代わりに、端末装置600と、画像投影装置700Aとを有する。
端末装置600は、電子ペン820Bと無線通信(Bluetooth等)を行って、スクリーン800上において電子ペン820Bが示す点の座標情報を受信する。そして、端末装置600は、受信した座標情報に基づき、電子ペン820Bにより入力されるストローク画像の画像データを生成し、画像投影装置700Aによって、スクリーン800上にストローク画像を投影させる。
また、端末装置600は、画像投影装置700Aに投影させている画像を示す重畳画像データを含むコンテンツデータを生成する。そして、端末装置600は、コンテンツデータから、ストローク情報を含むコンテンツデータを選択し、サーバ装置300に送信する。
以上のように、上述した各実施形態は、様々なシステム構成において適用することができる。
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。