JP7009771B2 - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents
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Description
ところで、無線通信においては、通信相手機にも複数の伝送方式及びチャネルが用意されている場合がある。
本発明は、通信相手機との通信を行うにあたって、通信相手機が用意している伝送方式及びチャネルに合わせた通信を行うことができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
請求項1の発明は、少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネルを有しており、複数の伝送方式で無線通信可能な通信手段と、前記伝送方式及び前記チャネルの予め定められた選択順序と通信相手機が通信可能な伝送方式又はチャネルとにしたがって、該通信相手機との通信におけるチャネル及び伝送方式を選択する選択手段を有し、前記選択手段は、自情報処理装置で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルと、前記通信相手機で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルとが合致するが、いずれか又は両方が使用できない場合は、使用できるようになるまで待つ、又は、他の伝送方式及びチャネルを選択し、予め定められたチャネル又は伝送方式による通信ができるようになるのを待って、該通信を行った場合における通信に要する時間と、他のチャネル及び伝送方式による通信を行った場合における通信に要する時間とを比較して、通信終了時間が短い方を選択する、情報処理装置である。
予め定められたチャネル又は伝送方式による通信ができるようになるのを待って、該通信を行った場合における通信に要する時間と、他のチャネル及び伝送方式による通信を行った場合における通信に要する時間とを比較して、通信終了時間が短い方を選択する、情報処理プログラムである。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
通信機器180は、通信回線を介して、情報処理装置100の無線通信モジュール140と接続されている。通信機器180は、無線通信可能な機器であって、例えば、携帯情報端末、ノートPC、アクセスポイント等がある。なお、情報処理装置100と無線通信可能な通信機器180は、複数あってもよい。例えば、WiGigを搭載した複数の通信機器180があり、情報処理装置100でWiGig通信可能な回線数よりも多い通信機器180が通信要求してくる場合がある。例えば、認証用のデバイスである通信機器180、記憶装置としての通信機器180、表示用装置である通信機器180等が、通信要求をしてきた場合が該当する。このような場合に、WiGigで通信が行われる通信機器180とともに、WiGig以外の伝送方式(WiGigよりも遅い通信速度である伝送方式)で通信が行われる通信機器180が発生することになる。しかし、通信時間はそれぞれ異なるのが一般的である。そこで、情報処理装置100は、WiGigで通信が行われている通信機器180での通信が終了したときに、他の通信機器180で既にWiGig以外の伝送方式で通信が行われていたとしても、WiGigに切り替えることを行う。これによって、WiGig以外の伝送方式で通信を続けた場合よりも早く終了させることができるようになる。
また、無線通信モジュール140が有している伝送方式のうち、少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネル(無線通信路)を有している。もちろんのことながら、すべての伝送方式が、それぞれ複数のチャネルを有しているものであってもよい。
また、無線通信モジュール140が無線通信可能な伝送方式として、少なくともIEEE802.11adを含むようにしてもよい。
また、通信機器情報記憶モジュール115は、通信相手機である通信機器180が通信可能な伝送方式又はチャネルを記憶している。例えば、後述する図6の例に示す通信相手機通信能力情報テーブル600等を記憶している。
また、選択モジュール120は、通信相手機である通信機器180毎に、その通信機器180との通信におけるチャネル及び伝送方式を選択してもよい。
また、選択モジュール120は、自情報処理装置で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルと、前記通信相手機で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルとが、合致するが、いずれか又は両方が使用できない場合は、使用できるようになるまで待つ、又は、他の伝送方式及びチャネルを選択してもよい。
ここで「予め定められた伝送方式及びチャネル」として、最も通信品質のよい伝送方式及びチャネルとしてもよい。なお、「通信品質のよい」こととしては、例えば、通信速度が速いこと、エラー回数が少ないこと等がある。
切替判断モジュール130は、通信中の通信品質よりもよい通信品質であるチャネル又は伝送方式が通信可能となったか否かを判断する。
ここで「通信中の通信品質よりもよい通信品質であるチャネル又は伝送方式」とは、現在、通信を行っているチャネル又は伝送方式で通信を行っているよりも、例えば、通信速度、エラー回数等において優れているチャネル又は伝送方式をいう。
また、「チャネルB1又は伝送方式B2が通信可能となった場合」とは、通信を開始した際には、そのチャネルB1又は伝送方式B2による通信を選択できない状況であったため、他のチャネルA1又は伝送方式A2による通信を行ったが、通信途中で、チャネルB1又は伝送方式B2が通信可能になった場合をいう。ここで、「チャネルB1又は伝送方式B2による通信を選択できない状況」として、例えば、そのチャネルB1又は伝送方式B2による通信が既に行われていた場合、そのチャネルB1又は伝送方式B2による通信がエラー等で通信できない状況であった場合等が該当する。
また、切替判断モジュール130は、通信残量に応じて、切り替えを行うか否かの判断を行うようにしてもよい。ここで「通信残量に応じて」として、現在、チャネルA1又は伝送方式A2による通信を続けた場合の残りの通信に要する時間と、切り替え可能となったチャネルB1又は伝送方式B2による通信を最初から行った場合における通信に要する時間とを比較して、短い時間となる場合をいう。
伝送方式・チャネル切替モジュール135は、通信中の通信品質よりもよい通信品質であるチャネル又は伝送方式が通信可能となった場合は、通信中の通信をそのチャネル又は伝送方式に切り替える。つまり、切替判断モジュール130による判断結果(通信中の通信品質よりもよいチャネル又は伝送方式が通信可能となったか否かの判断結果)にしたがって、通信品質がよくなるチャネル又は伝送方式に切り替える。
また、伝送方式・チャネル切替モジュール135は、通信残量に応じて、切り替えを行う。つまり、切替判断モジュール130による判断結果(通信残量に応じて、通信の切り替えを行うか否かの判断結果)にしたがって、チャネル又は伝送方式に切り替える。
また、伝送方式・チャネル切替モジュール135は、伝送方式に切り替える場合は、伝送方式をIEEE802.11adに切り替えるようにしてもよい。
図2(a)の例に示すように、情報処理装置100は、複数の通信機器180(通信機器180A、通信機器180B、通信機器180C)と無線通信を行う。情報処理装置100と通信機器180とで互いに通信可能な伝送方式で無線通信が行われる。通信開始時に、予め定められたアルゴリズムにしたがって、チャネルが決定される。
無線通信においては、通信中に通信品質が変化することがある。例えば、利用環境、混雑状況、故障等によって、通信品質が変化し得る。より具体的には、無線にとっての障害物(例えば、自動車、ドアの開閉、人間等)の移動、情報処理装置100又は通信機器180の移動(例えば、情報処理装置100又は通信機器180が携帯機器である場合の所有者の移動)、他の機器(例えば、電子レンジ、他の通信機器等)の使用、トラフィック等によって、通信品質は変わり得る。
情報処理装置100は、情報処理装置100が通信可能な伝送方式及びチャネルと通信相手機である通信機器180が通信可能な伝送方式及びチャネルのうち、最も通信品質のよい伝送方式及びチャネルで通信を行う。
そして、情報処理装置100は、通信中の通信品質よりも良い通信品質である通信が可能となった場合に、その可能となった通信における伝送方式又はチャネルに切り替える。
画像処理装置200と、ユーザー280Dの通信機器180D、ユーザー280Eの通信機器180Eとは、無線通信可能である。
例えば、ユーザー280Dは、通信機器180Dを操作して、画像処理装置200に印刷指示を送信し、画像処理装置200で印刷物を取得する。また、ユーザー280Eは、画像処理装置200でスキャン操作をして、通信機器180Eにスキャンイメージである画像を送信し、通信機器180E内にその画像を取り込む。
11b:310aは、アンテナ320、SoC300と接続されている。11a:310bは、アンテナ320、SoC300と接続されている。11ac:310cは、アンテナ320、SoC300と接続されている。WiGig:310dは、アンテナ320、SoC300と接続されている。WiGig:310eは、アンテナ320、SoC300と接続されている。11ac:310fは、アンテナ320、SoC300と接続されている。11n:310gは、アンテナ320、SoC300と接続されている。11g:310hは、アンテナ320、SoC300と接続されている。ブルートゥース310iは、アンテナ320、SoC300と接続されている。アンテナ320は共有してもよい。また、複数あってもよい。通信装置(通信用チップ)310とアンテナ320の組み合わせは、図1の例に示した無線通信モジュール140を具現化した一例である。11b:310a~11g:310hは、国際標準の無線通信規格である「IEEE 802.11規格」に準拠したものであり、「a」「a/b」「b/g」「a/b/g/n」等がある。もちろんのことながら、この規格に準拠した製品であるWi-Fi(Wireless Fidelity)であってもよい。特に、60GHz帯の無線通信規格であるIEEE802.11adを採用してもよい。つまり、IEEE802.11adに準拠した製品であるWiGig(Wireless Gigabit、ワイギグ)であってもよい。また、無線通信の伝送方式として、ブルートゥース310iのように、「IEEE 802.11規格」以外の伝送方式であってもよい。
システムメモリ342は、SoC300と接続されている。システムメモリ342は、例えば、通信制御モジュール110のプログラムを実施するにあたり利用されるメモリである。
ハードディスク344は、SoC300と接続されている。ハードディスク344には、例えば、通信内容等が格納される。
USBデバイス346は、SoC300と接続されている。USBデバイス346は、例えば、外部接続機器であるリムーバブル記録媒体、ICカード等の読み込み、書き込み等を行う。また、他の通信装置を接続してもよい。
ユーザーインタフェース332は、ASIC330と接続されている。ユーザーインタフェース332は、例えば、タッチパネルを兼ねる液晶ディスプレイを制御して、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーに対してメッセージ等を提示する。この他、マウス、キーボード、カメラ、マイク等を用いたユーザーの操作(視線、ジェスチャ、音声等も含む)を受け付けるようにしてもよいし、スピーカーによる音声出力、触覚デバイスを用いた触感によって、ユーザーへのメッセージを提示するようにしてもよい。
スキャナ334は、ASIC330と接続されている。スキャナ334は、原稿の画像を読み取って、その画像を送信する。
プリンタ336は、ASIC330と接続されている。プリンタ336は、通信装置(通信用チップ)310又はユーザーインタフェース332が受け取った印刷指示にしたがって印刷を行う。
例えば、「IEEE 802.11規格」の周波数「2.4GHz帯」と「5GHz帯」におけるチャネルを説明する。
「2.4GHz帯」を利用した無線規格は他の機器による影響を受けやすく安定した通信がしにくい。例えば、近くに電子レンジや同じ無線LAN機器があると、その通信は不安定なものになることが多い。一方、「5GHz帯」と比べると電波は遠くに届き、障害物等の影響が少ない。また、多くの機器が利用しており、互換性が高い。
「5GHz帯」は、この周波数帯を利用している機器が少ないため、電子レンジ等の影響も少なく安定した通信が期待できる。一方、遮蔽物があると「2.4GHz帯」と比べ影響を受けやすく、壁が多くなると安定した通信ができなくなる。
また、前述した60GHz帯のIEEE802.11adは、通信可能な距離は10mほどと短いが、大容量・高速通信ができる。そして、直進性が強いために遮蔽物を越えられないが、複数のアンテナによる指向性制御を取り入れることで送受信特性を向上させることも可能である。このように、伝送方式によって、メリット、デメリットがあるため、通信途中であっても、他の伝送方式に切り替えることは有効である。
無線通信で利用できる周波数の範囲は定まっている。その範囲内で、複数の通信機器が同時に通信できるように利用する周波数帯域を分割し、「チャネル」に分けている。
2.4GHz帯を使用するIEEE802.11b/g/nでは、チャネル幅:20MHzであり、1ch~13chの13チャネルに分かれている。
5GHz帯を使用するIEEE802.11a/n/acでは、チャネル幅:20/40MHz、80/160MHzであり、36ch~64ch、100ch~140chの19チャネルに分かれている。
60GHz帯を使用するIEEE802.11adでは、チャネル幅:9GHzであり、1ch~4chの4チャネルに分かれている。
このように、チャネルは隣り合っているチャネルの周波数帯と被ってしまっている。これをオーバーラップ(overlap)という。具体的には、「チャネル幅20MHz」の場合は前後3チャネル分、「チャネル幅22MHz」の場合は前後4チャネル分重複しており、互いに干渉してしまう関係にある。
つまり、無線通信で1台が「1ch」でもう一台が「2ch」を利用していると、互いに干渉してしまい通信が不安定になってしまうことがある。
3チャネル分(又は4チャネル分)重なっているのならば、重複分+1だけチャネル数をずらせばお互いのチャネルは干渉しなくなる。「チャネル幅20MHz」の場合は「1ch、5ch、9ch、13ch」、「チャネル幅22MHz」の場合は「1ch、6ch、11ch(2ch、7ch、12chや3ch、8ch、13ch)」をそれぞれ利用させればお互いの通信は安定する。したがって、安定した通信が期待できるチャネル(非オーバーラップチャネル)は、4チャネル分(又は3チャネル)ある。
また、伝送方式の切り替えとして、「MIMO(Multiple Input, Multiple Output)」を含めてもよい。つまり、伝送方式の切り替えとして、MIMOを用いていない無線通信からMIMOを用いた無線通信への変更、MIMOを用いた無線通信からMIMOを用いていない無線通信への変更、MIMOにおけるアンテナの変更が加わる。MIMOは、無線通信において送信機と受信機の双方で複数のアンテナを使って通信を高速化する技術である。なお、親機と子機が、MIMOに対応していることが必要である。
ステップS502では、通信機器情報記憶モジュール115から通信相手機である通信機器180において可能な伝送方式を取得する。例えば、通信機器情報記憶モジュール115に記憶されている通信相手機通信能力情報テーブル600の可能伝送方式欄650から取得する。図6は、通信相手機通信能力情報テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。通信相手機通信能力情報テーブル600は、通信相手機ID欄610、通信相手機名称欄620、通信相手機ユーザー欄630、可能伝送方式数欄640、可能伝送方式欄650を有している。通信相手機ID欄610は、本実施の形態において、通信相手機である通信機器180を一意に識別するための情報(通信相手機ID:IDentification)を記憶している。通信相手機名称欄620は、その通信相手機の名称を記憶している。通信相手機ユーザー欄630は、その通信相手機を所有しているユーザー(又は使用者であるユーザー)を記憶している。可能伝送方式数欄640は、その通信相手機で可能な伝送方式の数を記憶している。可能伝送方式欄650は、その通信相手機において可能な伝送方式を記憶している。可能伝送方式数欄640内の数だけ可能伝送方式欄650内に伝送方式が記憶されている。
図7は、優先順位テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。優先順位テーブル700は、優先順位欄710、伝送方式欄720を有している。優先順位欄710は、優先順位を記憶している。伝送方式欄720は、その優先順位での伝送方式を記憶している。この例では、送信速度の速い順に優先順位を振っている。
図8は、優先順位テーブル800のデータ構造例を示す説明図である。優先順位テーブル800は、優先順位欄810、伝送方式欄820、チャネル欄830を有している。優先順位欄810は、優先順位を記憶している。伝送方式欄820は、その優先順位での伝送方式を記憶している。チャネル欄830は、その優先順位でのチャネルを記憶している。優先順位テーブル800は、例えば、通信速度だけでなく、通信エラーの回数が少ない伝送方式とチャネルの組み合わせを選択できるようにしたものである。通信エラーの回数は、過去の通信履歴から算出すればよい。また、優先順位テーブル800を、図9の例に示したフローチャートの処理によって順位付けされた伝送方式とチャネルの組み合わせとしてもよい。
ステップS508では、i=1とする(変数iに1を代入する)。なお、iは伝送方式の順位を示している。
ステップS510では、i番目の伝送方式でのチャネル数をMとする。
ステップS512では、j=1とする(変数jに1を代入する)。なお、jはチャネルの順位を示している。チャネルに優先順位を付していない場合(前述の優先順位テーブル700を用いた順位付けの場合)は、任意の順付け(例えば、チャネル番号順)を行えばよい。
ステップS514では、i番目の伝送方式、j番目のチャネルでの通信は可能か否かを判断し、通信可能である場合はステップS526へ進み、それ以外の場合(例えば、既に、情報処理装置100、通信機器180のいずれかで使用されている、又は、故障している等)はステップS516へ進む。
ステップS518では、M≦jであるか否かを判断し、M≦jである場合(i番目の伝送方式におけるチャネルを全てステップS514で判断した場合)はステップS520へ進み、それ以外の場合はステップS514へ戻る。
ステップS520では、i=i+1とする(変数iをインクリメントする)。
ステップS522では、N≦iであるか否かを判断し、N≦iである場合(対象としている通信機器180で可能な伝送方式を全てステップS514で判断した場合)はステップS524へ進み、それ以外の場合はステップS512へ戻る。
ステップS526では、そのi番目の伝送方式、j番目のチャネルを選択する。
ステップS528では、無線通信モジュール140は、ステップS526で選択した伝送方式、チャネルでの通信を開始する。これによって、情報処理装置100と通信機器180で互いに通信可能な伝送方式、チャネルのうちで、優先順位にしたがった伝送方式、チャネルで通信を行うことになる。
ステップS904では、伝送方式を選択する。複数の伝送方式から、対象とする伝送方式の選択の順序として予め定められていてもよい。
ステップS906では、チャネルを選択する。複数のチャネルから、対象とするチャネルの選択の順序として予め定められていてもよい。
ステップS910では、通信品質を取得する。
ステップS912では、すべての組み合わせを試したか否かを判断し、試した場合はステップS914へ進み、それ以外の場合はステップS904へ戻る。
ステップS916では、最適なもの又はユーザーが選択した伝送方式とチャネルの組み合わせに設定する。予め定められた値よりもよい通信品質であった伝送方式とチャネルの組み合わせが複数ある場合には、ユーザーに選択させてもよい。
ステップS1002では、最も優先度の高い伝送方式A、チャネルAを選択する。具体的には、情報処理装置100と通信機器180との間で通信可能(可能性で足りる)な伝送方式、チャネルのうち、優先順位テーブル700又は優先順位テーブル800で最も優先度の高い伝送方式、チャネルを選択すればよい。
ステップS1004では、その選択された伝送方式A、チャネルAは情報処理装置100又は通信機器180で既に使用されているか否かを判断し、使用されている場合はステップS1006へ進み、それ以外の場合はステップS1024へ進む。
ステップS1010では、伝送方式A、チャネルAにおける通信残時間Xを算出する。伝送方式Aにおける公称値の通信速度を用いてもよいし、伝送方式A、チャネルAにおける実績としての通信速度を用いるようにしてもよい。
ステップS1014では、伝送方式A、チャネルAにおける通信時間Yを算出する。伝送方式Aにおける公称値の通信速度を用いてもよいし、伝送方式A、チャネルAにおける実績としての通信速度を用いるようにしてもよい。
ステップS1016では、伝送方式B、チャネルBにおける通信時間Zを算出する。伝送方式Bにおける公称値の通信速度を用いてもよいし、伝送方式B、チャネルBにおける実績としての通信速度を用いるようにしてもよい。
ステップS1022では、無線通信モジュール140は、伝送方式B、チャネルBでの通信を開始する。
ステップS1024では、無線通信モジュール140は、伝送方式A、チャネルAでの通信を開始する。
ステップS1102では、切替判断モジュール130が、切替判断処理を行う。ステップS1102の詳細な処理については、図12又は図14の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS1104では、ステップS1102での処理結果が切替必要か否かを判断し、必要な場合はステップS1106へ進み、それ以外の場合はステップS1108へ進む。
ステップS1106では、伝送方式・チャネル切替モジュール135が、伝送方式・チャネル切替処理を行う。ステップ1106の詳細な処理については、図13の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS1108では、無線通信モジュール140は、従前の伝送方式、チャネルでの通信を継続する。
ステップS1202では、他の伝送方式又はチャネルは通信可能となったか否かを判断し、通信可能となった場合はステップS1204へ進み、それ以外の場合は通信可能となるまで待機する。なお、図13の例に示すフローチャートのステップS1308において、ステップS1202で通信可能となった「他の伝送方式又はチャネル」で、新しい通信を開始することになる。
ステップS1204では、現通信の通信品質を取得する。
ステップS1208では、通信可能となった通信における通信品質は、現通信の通信品質よりも良いか否かを判断し、良い場合はステップS1210へ進み、それ以外の場合はステップS1212へ進む。
ステップS1210では、切替必要と判断する。
ステップS1212では、切替不要と判断する。
ステップS1302では、通信相手機である通信機器180に対して、伝送方式又はチャネル切替可否の問い合わせを行う。
ステップS1304では、通信機器180からの返信が切替可能か否かを判断し、切替可の場合はステップS1306へ進み、それ以外の場合はステップS1310へ進む。
ステップS1306では、現通信を切断する。
ステップS1308では、新しい伝送方式又はチャネルでの通信を開始する。例えば、新しい伝送方式又はチャネルで最初から通信をやり直してもよいし、残りの通信を新しい伝送方式又はチャネルで行ってもよい。
ステップS1310では、無線通信モジュール140は、従前の通信を継続する。
ステップS1402では、現通信の優先順位を取得し、変数Nの値に代入する。
ステップS1404では、N=1(変数Nが1)であるか否かを判断し、N=1である場合はステップS1414へ進み、それ以外の場合はステップS1406へ進む。
ステップS1406では、X=1とする(変数Xに1を代入する)。
ステップS1412では、X=N(変数Xと変数Nの値は同じ)であるか否かを判断し、X=Nである場合(現通信の優先順位よりも高い伝送方式を全て検討した場合)はステップS1414へ進み、それ以外の場合はステップS1408へ戻る。
ステップS1414では、切替不要と判断する。
ステップS1416では、切替必要、優先順位:Xを返す。図13の例に示したフローチャートのステップS1308で、優先順位Xの伝送方式、チャネルで新しい通信を開始することになる。
図12の例に示すフローチャートのステップS1210にかえて、図15の例に示すフローチャートによる処理を行ってもよい。
また、図14の例に示すフローチャートのステップS1416にかえて、図15の例に示すフローチャートによる処理を行ってもよい。ただし、ステップS1510では「切替必要、優先順位:Xを返す」とする。
ステップS1504では、通信残量と、その伝送方式又はチャネルの通信速度(公称値、又は実績値)を用いて、通信残時間Aを算出する。
ステップS1506では、新しい伝送方式又はチャネルで通信を行った場合の通信時間Bを算出する。例えば、新しい伝送方式又はチャネルで最初から通信をやり直す場合は、通信容量と、新しい伝送方式又はチャネルの通信速度(公称値、又は実績値)を用いて、通信時間Bを算出する。残りの通信を新しい伝送方式又はチャネルで行う場合は、通信残量と、新しい伝送方式又はチャネルの通信速度(公称値、又は実績値)を用いて、通信時間Bを算出する。
ステップS1510では、切替必要と判断する。
ステップS1512では、切替不要と判断する。
情報処理装置100において、情報処理装置100が同時通信可能な数を超える通信機器180と通信(例えば、同報等がある)を行うために、キューを用いる。つまり、通信待ちになっている通信ジョブを、キューにセットし、通信機器180が通信可能になった場合(通信中の通信が終了した場合)に、そのキューから通信ジョブを取り出して、通信を開始すればよい。情報処理装置100では、キューを通信装置(通信用チップ)310毎に用意してもよい。例えば、図16に示すように、IEEE802.11adの通信装置(通信用チップ)310用の11adキュー1600、IEEE802.11acの通信装置(通信用チップ)310用の11acキュー1610、IEEE802.11nの通信装置(通信用チップ)310用の11nキュー1620がある。
11adキュー1600には、待機通信ジョブとして、順にA通信ジョブ、C通信ジョブ、H通信ジョブ、I通信ジョブ、J通信ジョブがある。
11acキュー1610には、待機通信ジョブとして、順にB通信ジョブ、E通信ジョブ、F通信ジョブがある。
11nキュー1620には、待機通信ジョブとして、順にD通信ジョブ、G通信ジョブがある。
ここでは、通信相手機である通信機器180の無線通信の伝送方式別に、キューを用意し、そのキュー毎に通信ジョブを処理する。
この場合、先のジョブが終了するまで、そのキューにて待つことになる。
ステップS1702では、伝送方式又はチャネル毎(通信装置(通信用チップ)310毎としてもよい)のキューは空になったか否かを判断し、空になった場合(その伝送方式又はチャネルでの通信が終了し、通信可能になった場合)はステップS1704へ進み、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS1799)。
ステップS1704では、最も遅い終了時となるキューAから通信ジョブを選択する。
ステップS1706では、空となったキューBにステップS1704で選択したジョブをセットする。
ステップS1708では、キューAからステップS1706でセットしたジョブを削除する。
なお、通信ジョブの移動先のキューの伝送方式は、移動元のキューの伝送方式よりも必ずしも速いとは限らない。空きとなったキューの伝送方式が遅い場合であっても、通信資源を有効利用している。
また、移動候補となっている通信ジョブで送信するデータ量から、移動先のキューの伝送方式で送信した場合の通信終了時間と、移動させない場合の元のキューの伝送方式で送信した場合の通信終了時間とを比較して、通信終了時間が早くなるように、移動させるか否かを判断してもよい。
ステップS1802では、キューに対応する伝送方式又はチャネル(通信装置(通信用チップ)310としてもよい)は使用不可であるか否かを判断し、使用不可である場合(例えば、故障による通信断等)はステップS1804へ進み、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS1899)。
ステップS1804では、他のキューを選択する。例えば、空であるキューを選択してもよい。また、例えば、キュー毎に終了時間を算出し、最も早く終了するキューを選択してもよい。また、複数の他のキューを選択してもよい。例えば、キューの終了時間が同じになるように、キュー、セットするジョブを選択してもよい。なお、その際に、使用不可となったキューにおけるジョブの終了時間が保たれるようにキュー、セットするジョブを選択してもよい。具体的には、仮にキューにジョブをセットした場合の終了時間を算出し、その終了時間のジョブの順序が元のキューにおけるジョブの順序と同じになるように、キュー、ジョブを選択すればよい。
ステップS1808では、使用不可となった伝送方式又はチャネルのキュー内の通信ジョブを削除する。
なお、使用不可であった伝送方式又はチャネル(又は通信装置(通信用チップ)310)が回復/復活した場合には、元の状態に戻す。つまり、移動した通信ジョブ(通信終了した通信ジョブ、通信開始した通信ジョブを除く)を、回復/復活したキューに移動させる。
また、伝送方式を変更して、通信品質が改善されない場合には、異なるチャネルに切り替えるようにしてもよい。ここで「通信品質が改善されない場合」として、具体的には、伝送方式変更前後の通信品質の値の差分が予め定められた値以内である場合、又は、伝送方式変更前よりも伝送方式変更後の通信品質が悪くなっている場合がある。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
[A1]少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネルを有しており、複数の伝送方式で無線通信可能な通信手段と、
通信中の通信品質よりもよい通信品質であるチャネル又は伝送方式が通信可能となった場合は、該チャネル又は伝送方式に切り替える切替手段
を有する情報処理装置。
[A1]に記載の情報処理装置。
[A1]に記載の情報処理装置。
少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネルを有しており、複数の伝送方式で無線通信可能な通信手段と、
通信中の通信品質よりもよい通信品質であるチャネル又は伝送方式が通信可能となった場合は、該チャネル又は伝送方式に切り替える切替手段
として機能させるための情報処理プログラム。
[A1]の情報処理装置によれば、通信中の通信品質に応じて、チャネル又は伝送方式を切り替える場合に、チャネルを優先して切り替えることができる
110…通信制御モジュール
115…通信機器情報記憶モジュール
120…選択モジュール
125…通信品質取得モジュール
130…切替判断モジュール
135…伝送方式・チャネル切替モジュール
140…無線通信モジュール
180…通信機器
200…画像処理装置
280…ユーザー
Claims (4)
- 少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネルを有しており、複数の伝送方式で無線通信可能な通信手段と、
前記伝送方式及び前記チャネルの予め定められた選択順序と通信相手機が通信可能な伝送方式又はチャネルとにしたがって、該通信相手機との通信におけるチャネル及び伝送方式を選択する選択手段
を有し、
前記選択手段は、自情報処理装置で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルと、前記通信相手機で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルとが合致するが、いずれか又は両方が使用できない場合は、使用できるようになるまで待つ、又は、他の伝送方式及びチャネルを選択し、
予め定められたチャネル又は伝送方式による通信ができるようになるのを待って、該通信を行った場合における通信に要する時間と、他のチャネル及び伝送方式による通信を行った場合における通信に要する時間とを比較して、通信終了時間が短い方を選択する、
情報処理装置。 - 前記予め定められた伝送方式及びチャネルとして、最も通信品質のよい伝送方式及びチャネルとする、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記通信手段は、複数の通信相手機との通信が可能であって、
前記選択手段は、通信相手機毎に、該通信相手機との通信におけるチャネル及び伝送方式を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。 - コンピュータを、
少なくとも1つの伝送方式は複数のチャネルを有しており、複数の伝送方式で無線通信可能な通信手段と、
前記伝送方式及び前記チャネルの予め定められた選択順序と通信相手機が通信可能な伝送方式又はチャネルとにしたがって、該通信相手機との通信におけるチャネル及び伝送方式を選択する選択手段
として機能させ、
前記選択手段は、自情報処理装置で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルと、前記通信相手機で用意されている伝送方式及びチャネルのうち予め定められた伝送方式及びチャネルとが合致するが、いずれか又は両方が使用できない場合は、使用できるようになるまで待つ、又は、他の伝送方式及びチャネルを選択し、
予め定められたチャネル又は伝送方式による通信ができるようになるのを待って、該通信を行った場合における通信に要する時間と、他のチャネル及び伝送方式による通信を行った場合における通信に要する時間とを比較して、通信終了時間が短い方を選択する、
情報処理プログラム。
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