JP7006570B2 - ユーザーインタフェースシステム - Google Patents
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Description
これらのユーザーインタフェースシステムでは、ユーザーの動作やユーザーが発した音声によって、ユーザーから機械に情報すなわち要求が伝達される。そして、当該ユーザーの要求に応じて、機械が運転される。ユーザーが当該機械の運転状況を感知することで、機械からユーザーへの情報の伝達がなされる(例えば、特許文献1、2参照)。
その他、人や動物の表情、動作等を視覚情報出力装置に表示する場合もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、視覚情報や音声情報を必須としない新規なユーザーインタフェースシステムを提供することを目的とする。
表面形状が変化可能な変形部を有する本体と、
外界の状況の変化及び/又はユーザーの感情の変化を検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて複数の感情モードから表現すべき感情モードを選択する演算部と、
前記演算部が選択した前記感情モードの各々に応じて、前記変形部に対して異なる種類の変形駆動を行う駆動部と、を有し、
前記変形部は、前記本体の表面に露出し、前記ユーザーに触れられることで前記表面形状の変化を前記ユーザーに伝達するものである。
以下、本発明のユーザーインタフェースシステムの各構成要素を個別に説明する。
変形部が真円でない場合には、当該長さは一定ではないが、この場合には、当該長さの最小値を変化領域の幅とする。変化領域の幅が過小であれば、ユーザーが変化領域における表面形状の変化を触感で知覚できない場合があるため、当該変化領域の幅にもまた、好ましい範囲があると考えられる。
なお、変形部が部分的に硬化または軟化する場合、当該硬化した部分または軟化した部分は上記した変化領域とみなし得る。
変形部の表面形状の変化は、一種のみでなく、上記の複数種を組み合わせたものであるのが好ましい。当該複数種の表面形状の変化の組み合わせによって、変形部の表面形状が多彩に変化し、当該表面形状の変化により表現されるユーザーインタフェースシステムからのリアクション、換言すると、システムからユーザーに伝達される感情表現もまた多彩になる。なお、変形部は、凹凸形状に変化しつつ振動しても良い。または、硬度変化しつつ振動しても良い。振動は、凹凸形状の変形や硬度変化よりも迅速に行い得るため、これらを組み合わせることで、システムからユーザーに伝達される感情表現を更に多様にできる。
更には、上記の硬度変化、変形、振動に、光等の視覚情報、及び/又は、音、音楽、話し声等の音声情報を組み合わせても良い。
また、検知部は変形部に取り付けても良い。この場合、検知部として加速度センサや歪みセンサ等、変形部に作用する外力を検知するセンサを用いれば、ユーザーが変形部に触れたことや、ユーザーが変形部を触れる強さ等を検知できる。この検知結果を基に、ユーザーの感情の変化を検知することもできる。
これらの場合には、変形部にはガス流路を設け、駆動部には圧縮機等のガス供給装置を設ければ良い。
或いは、芯部に対応する行き止まり孔状の孔部をクッション部に設けても良い。この場合には、パッド部をクッション部に近づけて孔部に芯部を入り込ませて、当該芯部によってクッション部を表面側に向けて変形させることで、クッション部の表面側に芯部に由来する凸形状を付与することができる。
更には、芯部に対応する貫通孔状の孔部をクッション部に設け、当該クッション部の表面側を変形可能な表皮材で覆っても良い。詳しくは後述する実施例の欄で説明するが、この場合にも、クッション部の表面側に位置する表皮材に、芯部に由来する凸形状を付与することができる。
何れの場合にも、変形部におけるクッション部の表面側の部分は変形し、当該変形によって、システムからユーザーへの情報伝達を行うことができる。
実施例1のユーザーインタフェースシステムは、本発明のユーザーインタフェースシステムを車両用のアームレストとして具現化した例である。
図1及び図2は実施例1のユーザーインタフェースシステムの概要を模式的に表す説明図である。詳しくは、図1は実施例1のユーザーインタフェースシステムにおいて変形部の表面形状が平坦になっている様子を表し、図2は実施例1のユーザーインタフェースシステムにおいて変形部の表面が凹凸形状になっている様子を表す。図3は実施例1のユーザーインタフェースシステムにおける変形部を表面側から見た様子を模式的に表す図である。
以下、表面側、裏面側とは図1に示す表面側、裏面側を意味するものとする。なお、実施例1においては、表面側及び裏面側は各々鉛直方向の上側及び下側に相当する。
変形部2は、クッション部20、パッド部25及び表皮材29を有する。
クッション部20のうち表面側の部分には、光源部92が埋設されている。光源部92は複数のLEDライトからなり、演算部91及び図略の電源に接続される。光源部92は、光を照射することで、強さ、色、照射時間の異なる複数の光パターンを表現し得る。
駆動部8は、パッド部25を表面側に向かう第1方向と、裏面側に向かう第2方向とに駆動するといい得る。
なお、パッド部25の材料としては、アルミニウム等の比較的比重の小さな金属を用いるのが望ましい。駆動部8に作用する負荷を抑える為である。
また、図2及び図3に示す凸部23の頂部23tが、実施例1のユーザーインタフェースシステムにおける変形部2の変化領域28である。実施例1のユーザーインタフェースシステムにおいて、当該変化領域28の幅W1は5mmである。隣り合う変化領域28の間隔Iは狭い箇所では5mmである。
また、図2に示すように、実施例1のユーザーインタフェースシステムにおける変形部2は複数の変化領域28を有し、当該変化領域28は同じタイミングで変化する。したがって、変形部2の表面のうち、当該複数の変化領域28が配置されている領域全体は、同時変化領域28sといえる。実施例1のユーザーインタフェースシステムにおいて、同時変化領域28sの幅W2は300mmである。
音源部93は、音を再生することで、大きさ、高さ、長さの異なる複数種の音パターンを表現可能である。
その他、変形部2の表面形状、光パターン及び音パターンの組み合わせによって、システムの感情表現を種々に行うことが可能である。
なお、実施例1のユーザーインタフェースシステムにおいては、変形部2の表面形状の変化に加えて、音及び光によってもユーザーに情報伝達を行うことで、システムの感情表現をより多様化できる。
実施例2のユーザーインタフェースシステムは、主として、変形部の構造において実施例1のユーザーインタフェースシステムと異なる。また、実施例2のユーザーインタフェースシステムは、音源部及び光源部を有さず、変形部の表面形状の変化のみでシステムからユーザーへの情報伝達を行うものである。その他の構成要素については、実施例2のユーザーインタフェースシステムは実施例1のユーザーインタフェースシステムと概略同じである。
図4及び図5は実施例2のユーザーインタフェースシステムにおける変形部を模式的に表す説明図である。詳しくは、図4は変形部が柔らかくなっている様子を表し、図5は変形部が硬くなっている様子を表す。以下、実施例1のユーザーインタフェースシステムとの相違点、特に変形部を中心として、実施例2のユーザーインタフェースシステムを説明する。
クッション部20は、クッション体30とライナー体31とで構成される。
なお、ライナー体31の材料としては、摺動性や耐摩耗性に優れ、かつ、可撓性を備えたエンジニアプラスチック系の樹脂材料を用いるのが望ましい。
図4に示すように、第2位置において、クッション体30の孔部21における裏面側部分にはパッド部25の芯部27が入っているが、当該孔部21における表面側部分には芯部27が入っておらず空洞である。当該空洞の長さ分だけ、クッション体30は表側-裏側方向に変形可能である。また、クッション体30の表面側にあるライナー体31は、クッション体30よりも硬質ではあるものの、表面側-裏面側方向に変形可能である。このため、パッド部25が第2位置にある場合、クッション部20における芯部27よりも表面側の部分は、比較的変形し易いといえる。したがって、パッド部25が第2位置にあるときに、変形部2の表面に触れたユーザーは、当該変形部2が柔らかいと知覚する。
実施例2のユーザーインタフェースシステムでは、このように、変形部2の表面を硬度変化させることで、システムからユーザーへの情報伝達を行い得る。また、当該情報伝達は、ユーザーの触感を介して行われるため、実施例2のユーザーインタフェースシステムもまた、視覚情報及び聴覚情報を必須とせずに、システムからユーザーへの情報伝達を行い得る。
実施例3のユーザーインタフェースシステムは、主として、変形部の構造において実施例1のユーザーインタフェースシステムと異なる。また、実施例3のユーザーインタフェースシステムは、音源部及び光源部を有さず、変形部の表面形状のみでシステムからユーザーへの情報伝達を行うものである。その他の構成要素については、実施例3のユーザーインタフェースシステムは実施例1のユーザーインタフェースシステムと概略同じである。
図6及び図7は実施例3のユーザーインタフェースシステムにおける変形部を模式的に表す説明図である。詳しくは、図6は変形部が柔らかくなっている様子を表し、図7は変形部が硬くなっている様子を表す。以下、実施例1のユーザーインタフェースシステムとの相違点、特に変形部を中心として、実施例3のユーザーインタフェースシステムを説明する。
パッド部25はABS製であり略円板状をなす。ガス流路部40は、ポリ塩化ビニル製の袋状をなし、パッド部25よりも表面側に配置される。連絡流路部41はパッド部25と一体に設けられ、ガス流路部40と筒部81とを連絡する。
筒部81の内部には空気が入っており、ピストン80が表面側すなわち第1方向に位置変化すると、図6に示すように、ガス流路部40に空気が供給され、ガス流路部40が膨張変形する。また、ピストン80が裏面側すなわち第2方向に位置変化すると、図7に示すように、ガス流路部40の空気が筒部81に向けて吸い出され、ガス流路部40が収縮変形する。つまり、ガス流路部40は膨張-収縮変形し得る。
実施例3のユーザーインタフェースシステムでは、このように、変形部2の表面形状を2種の異なる変形機構によって変化させることで、システムからユーザーへの情報伝達を多彩に行うことが可能である。また、実施例3のユーザーインタフェースシステムにおいてもまた、当該情報伝達はユーザーの触感を介して行われるため、視覚情報及び聴覚情報は必須でない。
8:駆動部 20:クッション部
21:孔部 25:パッド部
27:芯部 40:ガス流路部
90:検知部 91:演算部
92:光源部 93:音源部
Claims (7)
- 凹凸変形により表面形状が変化可能な変形部を有する本体と、
外界の状況の変化及び/又はユーザーの感情の変化を検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて複数の感情モードから表現すべき感情モードを選択する演算部と、
前記演算部が選択した前記感情モードの各々に応じて、前記変形部に対して異なる種類の変形駆動を行う駆動部と、を有し、
前記変形部は、
裏面側に開口する複数の孔部を有する軟質のクッション部と、
前記クッション部よりも硬質であり、前記クッション部の前記裏面側に配置され、前記孔部に出入りする複数の芯部を有する1つのパッド部と、を有し、
前記駆動部は、前記芯部が前記孔部に入り込む第1方向と、前記孔部内の前記芯部が前記孔部の外部に出る第2方向と、に前記パッド部を位置変化させ、
前記変形部は、前記本体の表面に露出し、前記ユーザーに触れられることで前記表面形状の変化を前記ユーザーに伝達する、ユーザーインタフェースシステム。 - 凹凸変形により表面形状が変化可能な変形部を有する本体と、
外界の状況の変化及び/又はユーザーの感情の変化を検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて複数の感情モードから表現すべき感情モードを選択する演算部と、
前記演算部が選択した前記感情モードの各々に応じて、前記変形部に対して異なる種類の変形駆動を行う駆動部と、を有し、
前記変形部は前記変形部の表面において一体的にまたは一塊になって変化する変化領域を複数有し、前記複数の変化領域は同じタイミングで変化し、
前記変形部は、前記本体の表面に露出し、前記ユーザーに触れられることで前記表面形状の変化を前記ユーザーに伝達する、ユーザーインタフェースシステム。 - 前記変形部は、
裏面側に開口する複数の孔部を有する軟質のクッション部と、
前記クッション部よりも硬質であり、前記クッション部の前記裏面側に配置され、前記孔部に出入りする複数の芯部を有するパッド部と、を有し、
前記駆動部は、前記芯部が前記孔部に入り込む第1方向と、前記孔部内の前記芯部が前記孔部の外部に出る第2方向と、に前記パッド部を位置変化させる、請求項2に記載のユーザーインタフェースシステム。 - 前記変形部は膨張変形及び収縮変形可能なガス流路部を有し、前記駆動部は前記ガス流路部にガスを供給するガス供給装置を有する、請求項2に記載のユーザーインタフェースシステム。
- 前記変形部の前記表面形状の変化は、前記ユーザーが手のひらの触感で知覚可能である、請求項1~請求項4の何れか一項に記載のユーザーインタフェースシステム。
- 前記本体は、更に、光を照射する光源部を有し、
前記光源部は前記変形部と連動する、請求項1~請求項5の何れか一項に記載のユーザーインタフェースシステム。 - 前記本体は、更に、音を発する音源部を有し、
前記音源部は前記変形部と連動する、請求項1~請求項6の何れか一項に記載のユーザーインタフェースシステム。
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