JP7005057B1 - 吸収ショーツ - Google Patents
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Abstract
Description
この他、使用済みの生理用品の廃棄による、環境への悪影響も懸念されていた。
さらに、タンポンは、未成熟の女性には使用が困難であり、使用に抵抗を感じる女性も多く、特に日本での使用率は2割程度と言われている。
この吸収ショーツに設けられた吸収部材は、股下部に当たる部分において左右に一対の羽部を有し、この吸収部材は、前端部、後端部、及び羽部において前記ショーツ本体に縫い付けられている。
このように、吸収部材が、その外周のみで縫合されていることで、洗濯時に、吸収部材を引っ張り出してもみ洗いしやすい構成となされている。
また、このような場合、吸収部材の左右方向へのズレが生じやすく、このズレに伴う横漏れも生じてしまう。
前記吸収ショーツ本体は、前身頃と、後身頃と、を有し、
前記吸収部は、前記前身頃及び前記後身頃に連結され、前記着用者の内腿及び股下に当接する、吸収部本体を有する。
前記防水層の側部は、前記吸収層における他の層の側方を覆い、前記吸収層における最上層の側辺に連結されている。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る吸収ショーツを示す。
なお、図4以降で示す、上記した各構成要素が分解されている状態においては、分解されている各構成要素の外形線を実線で示している。
また、上記した各構成要素は、肌に当たる負担を極力抑制するために、平縫いにより縫合されることが好ましい。
また、後述する2Wayストレッチ素材は、合成繊維により形成された40デニール程度の糸により縫製されることが好ましい。
また、前身頃11は、縦横に伸縮性を有する所謂2Wayストレッチ素材を用いた布材を、二枚積層することで形成されている(図6参照)。
なお、図1では、便宜上、前身頃11における下腹部当接部11aと前腿当接部11bとの境界線を、細線で示しているが、これらは縫合により連結されているわけではなく、上記した布材により、一体形成されている(図6参照)。
また、各後身頃12は、それぞれが着用者の臀裂に相当する位置で縫合されている。
さらに、各後身頃12は、縦横に伸縮性を有する所謂2Wayストレッチ素材を用いた布材を外面側、防水性を有する素材により形成される防水布を内面側とし、これら二枚を積層することで形成されている(図6参照)。
なお、図1では、便宜上、各後身頃12における臀部当接部12aと腿裏当接部12bとの境界線を、細線で示しているが、これらは縫合により連結されているわけではなく、上記した布材により、一体形成されている(図6参照)。
また、各マチ形成部13は、縦横に伸縮性を有する所謂2Wayストレッチ素材を用いた、一枚の布材により形成されている(図6参照)。
また、各腿裏当接部12bの折り返された下端部は、後述する補助吸収部Bの側辺の一部が挟持された状態で、ロック縫いが施される。
なお、図1~図3において、外面から見た、ロック縫いが施されている部分を、細い点線で示し、内面から見た、ロック縫いが施されている部分を、太い点線で示している。
このように、全体がリブ編みにより形成されていることで、例えば、上腹部当接部14に、単にゴム紐を通した場合、ゴム紐の部分のみが着用者の上腹部に食い込む事態を防止でき、快適な着け心地を実現することができる。
なお、図1及び図2において、外面から見た、上腹部当接部14における両端部同士の縫合部分を、細い点線で示し、内面から見たこの縫合部分を、太い点線で示している。
なお、吸収部本体Aは、前腿当接部11b、腿裏当接部12b及びマチ形成部13と同様に、その左右側部が内面側に折り返され、ロック縫いが施されることで、端部処理がなされている。
なお、図4(a)に示す吸収部本体Aは、ロック縫いによる端部処理がなされる前の状態で示している。
また、図5に示す吸収部本体A及び後身頃12も、ロック縫いによる端部処理がなされる前の状態で示している。
なお、図2及び図3は、吸収ショーツXを裏返した状態の図のため、肌接地層A1が外部に露出している状態となされている。
これにより、吸収パッドPを、点線矢印で示すように、一対の吸収パッド取付け部kと肌接地層A1との間を挿通させることで、吸収パッドPは、一対の吸収パッド取付け部kと肌接地層A1との間に挟持される態様で、吸収部本体Aに取付けられる。
このように構成することで、吸収パッドPの型崩れが防止される。
このように構成することで、着用者がトイレで吸収ショーツXを脱いだ際等に、吸収パッドPが吸収部本体Aから脱離してしまう事態を防止することができる。
下方の露出層A21は、縦横に伸縮性を有する所謂2Wayストレッチ素材を用いた布材により形成されている。
上方の露出層A22は、防水性を有する素材を用いた布材により形成されている。
このように、吸収層Sを、肌接地層A1や露出層A2と同一形状とせず、略中央の限定された領域に配置される程度の大きさとすることで、着用時の動きやすさを阻害せず、また、使用する布を節約しつつ、必要十分な吸収能力を確保することができる。
なお、吸収層Sの吸収能力を、より高めたい場合には、吸収層Sを、肌接地層A1や露出層A2と略同一の形状とする等、その面積を左右方向に広げても良い。
詳述すれば、吸収層Sは、図4(b)に示すように、消臭性を有する素材により構成される消臭層S1と、保水性を有する素材により構成される保水層S2と、抗菌防臭性を有する素材により構成される抗菌防臭層S3と、防水性を有する素材により構成される防水層S4と、を含む。
なお、防水層S4は、その露出側(露出層A2に当接する側)の面が防水性を有する素材により構成され、肌側の面は吸収性を有する素材により構成される、積層構造となされている。
なお、消臭層S1、保水層S2や防水層S4には、例えば、ポリエステルやナイロン等の種々の化学繊維が好適に用いられる。
また、抗菌防臭層S3、例えば、銀繊維が好適に用いられる。
これにより、防水層S4の左右側部は、図4(b)に示すように、他の層S1~S3の側方を覆い、左右側部の各端辺は、一度折り返されたされた後、最上層である消臭層S1の側辺に縫合されている。
また、他の層S1~S3は、ぞれぞれの左右側辺で縫合されている。
なお、吸収層Sの各層S1~S4における縫合糸の図示は省略する。
詳述すれば、補助吸収部Bは、その前端辺が、肌接地層A1における後方の防水部A12の後端辺ではなく、吸収速乾部A11の後端辺に縫合されている。
即ち、補助吸収部Bの内、前方に向かうに連れてその間隔が広がっていく一対の側辺m2は、後身頃12に縫合されていない。
なお、補助吸収部Bの内、前方に向かうに連れてその間隔が狭まっていく一対の側辺m3は、吸収部本体A及び後身頃12の端部処理がなされる折り返し部分で挟持され、ロック縫いにより縫合される部分である。
上層B1は、上層B1の略全面を構成し、消臭性を有する素材により構成される消臭部B11と、消臭部B11の周縁に縫合され、防水性を有する素材により構成される5つの防水部B12と、により構成されている。
中層B2及び下層B3は、防水性を有する素材により構成されている。
また、吸収層Sは、その前後端辺が、肌接地層A1及び露出層A2それぞれに縫合されることで、肌接地層A1と露出層A2との間で位置決めされる。
なお、図6及び図7において、2枚の布材を積層して構成されている構成要素については、外形線を太線で示している。
また、下記に説明する縫製過程は一例であり、その順番は前後しても良い。
なお、吸収部本体Aの分解図については、図4(a)を参照されたい。
次に、縫製者は、各マチ形成部13の側辺それぞれに、後身頃12を縫合する(矢印b)。
次に、縫製者は、各後身頃12を縫合する(矢印c)。
次に、縫製者は、前身頃11、各後身頃12及び各マチ形成部13の上端部と、上腹部当接部14の下端部と、を縫合する(矢印d)。
なお、吸収ショーツ本体1は、マチ形成部13により前後方向に広がり、立体的となるが、この他に、上記各構成要素の外形状が曲線的に裁断されていることから、これらを縫合することで、吸収ショーツ本体1がより立体的となり、着用者の臀部及び下腹部を包み込む形状となされる。
次に、縫製者は、上層B1に、中層B2及び下層B3を積層し、これらの周縁を縫合することで、補助吸収部Bを形成する(矢印f)。
次に、縫製者は、肌接地層A1、露出層A2及び吸収層Sを積層及び縫合することで、吸収部本体Aを形成する。
次に、縫製者は、補助吸収部Bの前端部と吸収速乾部A11の上端とを縫合する(矢印g)。
最後に、縫製者は、正面視で逆U字状となされた吸収部本体Aの左右下端部(図5における左右側部)及び前身頃11、各後身頃12及び各マチ形成部13の下端部を内面側に折り返してロック縫いを施した後、吸収部本体Aの前端辺及び後端辺それぞれを、前身頃11及び各後身頃12の股下辺m4、m5に縫合する。
なお、これらの工程は、まとめて矢印hとして示す。
また、このとき、上記したように、補助吸収部Bの一対の側辺m3は、折り返された吸収部本体Aの左右下端部及び各後身頃12の下端部に挟持されることで、吸収部本体Aと共に、吸収ショーツ本体1に縫合される。
1 吸収ショーツ本体
11 前身頃
12 後身頃
13 マチ形成部
14 上腹部当接部
2 吸収部
A 吸収部本体
A1 肌接地層
A2 露出層
S 吸収層
S1 消臭層
S2 保水層
S3 抗菌防臭層
S4 防水層
B 補助吸収部
B1 上層
B2 中層
B3 下層
P 吸収パッド
Claims (10)
- 着用者の腹部及び腿部に当接する吸収ショーツ本体と、前記吸収ショーツ本体に連結され、前記着用者の体液を吸収する吸収部と、を備え、
前記吸収ショーツ本体は、前身頃と、後身頃と、を有し、
前記吸収部は、前記前身頃及び前記後身頃に連結され、前記着用者の内腿及び股下に当接する、吸収部本体と、前記吸収部本体に連結され、前記後身頃の内面に積層される補助吸収部と、を有し、
前記補助吸収部は、前記吸収部本体における前記後身頃との連結部分を覆って設けられる、吸収ショーツ - 前記前身頃は、前記着用者の下腹部に当接する下腹部当接部と、前記下腹部当接部から延設され、前記着用者の前腿に当接する前腿当接部と、を含み、
前記後身頃は、前記着用者の臀部に当接する臀部当接部と、前記臀部当接部から延設され、前記着用者の腿裏に当接する腿裏当接部と、を含み、
前記吸収部本体は、前記前腿当接部及び前記腿裏当接部の下端部に連結されている、請求項1に記載の吸収ショーツ。 - 前記吸収部本体は、最上層の肌接地層と、最下層の露出層と、前記肌接地層と前記露出層との間に設けられた吸収層と、を含むことにより、多層構造となされ、
前記肌接地層は、吸収速乾性を有するメッシュ生地により構成される吸収速乾部を含む、請求項1又は2に記載の吸収ショーツ。 - 前記肌接地層は、前記吸収速乾部の周縁に連結され、防水性を有する素材により構成される防水部を含む、請求項3に記載の吸収ショーツ。
- 前記吸収層は、多層構造となされている、請求項3又は4に記載の吸収ショーツ。
- 前記吸収層は、消臭性を有する素材により構成される消臭層と、保水性を有する素材により構成される保水層と、抗菌防臭性を有する素材により構成される抗菌防臭層と、防水性を有する素材により構成される防水層と、を含む、請求項5に記載の吸収ショーツ。
- 前記防水層は、前記吸収層の最下層に配置され、
前記防水層の側部は、前記吸収層における他の層の側方を覆い、前記吸収層における最上層の側辺に連結されている、請求項6に記載の吸収ショーツ。 - 前記吸収部本体には、前記肌接地層を覆う吸収パッドが着脱自在に取付け可能な、吸収パッド取付け部が設けられている、請求項3~7の何れかに記載の吸収ショーツ。
- 前記補助吸収部は、その後端部が前記後身頃と連結され、その側辺が部分的に前記後身頃と分離して構成されている、請求項1に記載の吸収ショーツ。
- 前記吸収ショーツ本体は、前記前身頃及び前記後身頃の間に設けられ、前記前身頃及び前記後身頃それぞれに連結されるマチ形成部を有する、請求項1~9の何れかに記載の吸収ショーツ。
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