以下、添付図面に従って本開示の技術に係る撮像装置の実施形態の一例について説明する。
先ず、以下の説明で使用される用語の意味について説明する。
また、以下の説明において、CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。また、以下の説明において、RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、ROMとは、“Read Only Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、DRAMとは、“Dynamic Random Access Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、SRAMとは、“Static Random Access Memory”の略称を指す。
また、以下の説明において、LSIとは、“Large-Scale Integration”の略称を指す。また、以下の説明において、ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。また、以下の説明において、PLDとは、“Programmable Logic Device”の略称を指す。また、以下の説明において、FPGAとは、“Field-Programmable Gate Array”の略称を指す。
また、以下の説明において、SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、DVD-ROMとは、“Digital Versatile Disc Read Only Memory”の略称を指す。また、以下の説明において、USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。また、以下の説明において、HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。また、以下の説明において、EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。
また、以下の説明において、CCDとは、“Charge Coupled Device”の略称を指す。また、以下の説明において、CMOSとは、“Complementary Metal Oxide Semiconductor”の略称を指す。また、以下の説明において、ELとは、“Electro-Luminescence”の略称を指す。また、以下の説明において、A/Dとは、“Analog/Digital”の略称を指す。また、以下の説明において、FIFOとは、“First in First out”の略称を指す。また、以下の説明において、I/Fとは、“Interface”の略称を指す。また、以下の説明において、MFとは、“Manual-Focus”の略称を指す。また、以下の説明において、AFとは、“Auto-Focus”の略称を指す。また、以下の説明において、AEとは、“Automatic Exposure”の略称を指す。
[第1実施形態]
一例として図1に示すように、撮像装置10は、レンズ交換式カメラである。撮像装置10は、撮像装置本体12と、交換レンズ14と、を含み、レフレックスミラーが省略されたデジタルカメラである。
撮像装置本体12には、ハイブリッドファインダー(登録商標)16が設けられている。ここで言うハイブリッドファインダー16とは、例えば光学ビューファインダー(以下、「OVF」という)及び電子ビューファインダー(以下、「EVF」という)が選択的に使用されるファインダーを指す。なお、OVFとは、“optical viewfinder”の略称を指す。また、EVFとは、“electronic viewfinder”の略称を指す。
撮像装置本体12の正面視中央部には撮像素子44が設けられている。撮像素子44は、例えば、CMOSイメージセンサである。詳しくは後述するが、撮像素子44は、本開示の技術に係る「積層型撮像素子」の一例である。なお、ここでは、撮像素子44としてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、撮像素子44がCCDイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
交換レンズ14は、撮像装置本体12に対して交換可能に装着される。交換レンズ14の鏡筒には、撮像レンズ40が設けられている。交換レンズ14が撮像装置本体12に装着されると、撮像レンズ40の光軸L1が撮像素子44の受光面44Aの中央部に位置し、被写体を示す被写体光は、撮像レンズ40を介して受光面44Aに結像される。
交換レンズ14には、撮像装置10がマニュアルフォーカスモードの場合に使用されるフォーカスリング13が設けられている。撮像レンズ40は、フォーカスレンズ40Aを有しており、フォーカスリング13の手動による回転操作に伴って、フォーカスレンズ40Aは光軸方向に移動し、被写体距離に応じた合焦位置で受光面44Aに被写体光が結像される。ここで「合焦位置」とは、ピントが合っている状態でのフォーカスレンズ40Aの光軸L1上での位置を指す。
撮像装置本体12の前面には、ファインダー切替レバー18が設けられている。OVFで視認可能な光学像とEVFで視認可能な電子像であるライブビュー画像とは、ファインダー切替レバー18を矢印SW方向に回動させることで切り換わる。ここで言う「ライブビュー画像」とは、撮像素子44によって被写体が撮像されることで得られた表示用の動画像を指す。ライブビュー画像は、一般的には、スルー画像とも称されている。
撮像装置本体12の上面には、レリーズボタン20及びダイヤル22が設けられている。ダイヤル22は、撮像系の動作モード及び再生系の動作モード等の設定の際に操作される。
レリーズボタン20は、撮像準備指示部及び撮像指示部として機能し、撮像準備指示状態と撮像指示状態との2段階の押圧操作が検出可能である。撮像準備指示状態とは、例えば待機位置から中間位置(半押し位置)まで押下される状態を指し、撮像指示状態とは、中間位置を超えた最終押下位置(全押し位置)まで押下される状態を指す。なお、以下では、「待機位置から半押し位置まで押下される状態」を「半押し状態」といい、「待機位置から全押し位置まで押下される状態」を「全押し状態」という。
撮像装置10では、動作モードとして撮像モードと再生モードとがユーザの指示に応じて選択的に設定される。撮像モードは、表示動画用撮像モードと記録用撮像モードとに大別される。
表示動画用撮像モードは、連続的な撮像により得られた連続する複数フレーム分のライブビュー画像が後述の第1ディスプレイ32及び/又は第2ディスプレイ86(図3参照)に表示される動作モードである。
記録用撮像モードは、静止画像用撮像モードと動画像用撮像モードとに大別される。静止画像用撮像モードは、撮像装置10により被写体が撮像されることで得られた静止画像を記録する動作モードであり、動画像用撮像モードは、撮像装置10により被写体が撮像されることで得られた動画像を記録する動作モードである。
記録用撮像モードは、ライブビュー画像が後述の第1ディスプレイ32及び/又は第2ディスプレイ86に表示され、かつ、記録用画像データが後述の二次記憶装置80(図3参照)及び/又はメモリカード等に記録される動作モードである。記録用画像データは、静止画像データと動画像データとに大別され、静止画像データは、静止画像用撮像モードで得られる画像データであり、動画像データは、動画像用撮像モードで得られる画像データである。
撮像モードが設定されると、先ず、撮像装置10は、表示動画用撮像モードになる。表示動画用撮像モードでは、レリーズボタン20が押圧操作された場合に、撮像装置10は、表示動画用撮像モードから記録用撮像モードに移行する。
撮像モードでは、MFモードとAFモードとがユーザの指示に応じて選択的に設定される。オートフォーカスモードでは、レリーズボタン20が半押し状態にされることにより撮像条件の調整が行われ、その後、引き続き全押し状態にすると露光が行われる。つまり、レリーズボタン20が半押し状態にされることによりAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、レリーズボタン20を全押し状態にすると撮像が行われる。
一例として図2に示すように、撮像装置本体12の背面には、タッチパネル・ディスプレイ26、指示キー28、及びファインダー接眼部30が設けられている。
タッチパネル・ディスプレイ26は、第1ディスプレイ32及びタッチパネル34(図3も参照)を備えている。第1ディスプレイ32としては、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイが挙げられる。
第1ディスプレイ32は、画像及び文字情報等を表示する。第1ディスプレイ32は、撮像装置10が撮像モードの場合に連続的な撮像により得られたライブビュー画像の表示に用いられる。また、第1ディスプレイ32は、静止画像用撮像の指示が与えられた場合に撮像されることで得られた静止画像の表示にも用いられる。更に、第1ディスプレイ32は、撮像装置10が再生モードの場合の再生画像の表示及びメニュー画面等の表示にも用いられる。
タッチパネル34は、透過型のタッチパネルであり、第1ディスプレイ32の表示領域の表面に重ねられている。タッチパネル34は、例えば、指又はスタイラスペン等の指示体による接触を検知し、検知結果を後述のCPU46A(図3参照)等の既定の出力先に出力する。
指示キー28は、1つ又は複数のメニューの選択、選択内容の確定、選択内容の消去、ズーム、及びコマ送り等の各種の指示を受け付ける。
一例として図3に示すように、撮像装置10は、マウント36,38を備えている。マウント36は、撮像装置本体12に設けられている。マウント38は、交換レンズ14において、マウント36の位置に対応する位置に設けられている。交換レンズ14は、マウント36にマウント38が結合されることにより撮像装置本体12に交換可能に装着される。
一例として図3に示すように、撮像レンズ40は、フォーカスレンズ40Aの他に、対物レンズ40B、及び絞り40Cを備えている。フォーカスレンズ40A、対物レンズ40B、及び絞り40Cは、被写体側から撮像装置本体12側にかけて、光軸L1に沿って、対物レンズ40B、フォーカスレンズ40A、及び絞り40Cの順に配置されている。
撮像レンズ40は、スライド機構41及びモータ45,47を含む。絞り40Cにはモータ47が接続されており、絞り40Cは、モータ47から付与された動力に応じて作動することで露出を調節する。
スライド機構41は、動力を受けることでフォーカスレンズ40Aを光軸L1に沿って移動させる。スライド機構41には、モータ45及びフォーカスリング13が接続されており、スライド機構41に対しては、モータ45からの動力又はフォーカスリング13が操作されることにより得られる動力が付与される。すなわち、スライド機構41は、モータ45からの動力又はフォーカスリング13が操作されることにより得られる動力に従ってフォーカスレンズ40Aを光軸L1に沿って移動させる。
モータ45,47は、マウント36,38を介して撮像装置本体12に接続されており、撮像装置本体12からの命令に従って駆動が制御される。なお、本実施形態では、モータ45,47の一例として、ステッピングモータを適用している。従って、モータ45,47は、撮像装置本体12からの命令によりパルス電力に同期して動作する。また、図3に示す例では、モータ45,47が撮像レンズ40に設けられている例が示されているが、これに限らず、モータ45,47のうちの少なくとも1つは撮像装置本体12に設けられていてもよい。
撮像装置本体12には、ロータリエンコーダ43が設けられている。ロータリエンコーダ43は、マウント36,38を介して撮像装置本体12に接続されている。ロータリエンコーダ43は、フォーカスリング13の位置を検出し、検出結果を撮像装置本体12に出力する。
撮像装置本体12は、メカニカルシャッタ42を備えている。メカニカルシャッタ42は、後述のCPU46Aの制御下で、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。交換レンズ14がマウント36,38を介して撮像装置本体12に装着された場合に、被写体光は、撮像レンズ40を透過し、メカニカルシャッタ42を介して受光面44Aに結像される。
撮像装置本体12は、コントローラ46及びUI系デバイス48を備えている。コントローラ46は、撮像装置10の全体を制御する。UI系デバイス48は、ユーザに対して情報を提示したり、ユーザからの指示を受け付けたりするデバイスである。コントローラ46には、バスライン88を介してUI系デバイス48が接続されており、コントローラ46は、UI系デバイス48からの各種情報の取得、及びUI系デバイス48の制御を行う。
コントローラ46は、CPU46A、ROM46B、RAM46C、制御I/F46D、及び入力I/F46Eを備えている。CPU46A、ROM46B、RAM46C、制御I/F46D、及び入力I/F46Eは、バスライン88を介して相互に接続されている。
ROM46Bには、各種プログラムが記憶されている。CPU46Aは、ROM46Bから各種プログラムを読み出し、読み出した各種プログラムをRAM46Cに展開する。CPU46Aは、RAM46Cに展開した各種プログラムに従って撮像装置10の全体を制御する。
制御I/F46Dは、FPGAを有するデバイスであり、撮像素子44に接続されている。CPU46Aは、制御I/F46Dを介して撮像素子44を制御する。また、制御I/F46Dは、マウント36,38を介してモータ45,47に接続されており、CPU46Aは、制御I/F46Dを介してモータ45,47を制御する。更に、制御I/F46Dは、マウント36,38を介してロータリエンコーダ43に接続されており、CPU46Aは、ロータリエンコーダ43から入力される検出結果に基づいてフォーカスリング13の位置を特定する。
バスライン88には、二次記憶装置80及び外部I/F82が接続されている。二次記憶装置80は、フラッシュメモリ、SSD、HDD、又はEEPROMなどの不揮発性のメモリである。CPU46Aは、二次記憶装置80に対して各種情報の読み書きを行う。
外部I/F82は、FPGAを有するデバイスである。外部I/F82には、USBメモリ及びメモリカード等の外部装置(図示省略)が接続される。外部I/F82は、CPU46Aと外部装置との間の各種情報の授受を司る。
CPU46Aは、後述の間引き画像データ69B1(図6参照)を二次記憶装置80及び/又は上述の外部装置に記憶させる。なお、CPU46Aは、本開示の技術に係る「記憶制御部(記憶制御プロセッサ)」の一例である。また、二次記憶装置80及び上記の外部装置は、本開示の技術に係る「記憶装置」の一例である。
UI系デバイス48は、ハイブリッドファインダー16、タッチパネル・ディスプレイ26、及び受付部84を備えている。第1ディスプレイ32及びタッチパネル34は、バスライン88に接続されている。従って、CPU46Aは、第1ディスプレイ32に対して各種情報を表示させ、タッチパネル34によって受け付けられた各種指示に従って動作する。
受付部84は、タッチパネル34及びハードキー部25を備えている。ハードキー部25は、複数のハードキーであり、レリーズボタン20、ダイヤル22、及び指示キー28を有する。ハードキー部25は、バスライン88に接続されており、CPU46Aは、ハードキー部25によって受け付けられた各種指示に従って動作する。
ハイブリッドファインダー16は、第2ディスプレイ86を備えている。CPU46Aは、第2ディスプレイ86に対して各種情報を表示させる。
一例として図4に示すように、ハイブリッドファインダー16は、OVF90及びEVF92を含む。OVF90は、逆ガリレオ式ファインダーであり、接眼レンズ94、プリズム96、及び対物レンズ98を有する。EVF92は、第2ディスプレイ86、プリズム96、及び接眼レンズ94を有する。
対物レンズ98の光軸L2に沿って対物レンズ98よりも被写体側には、液晶シャッタ100が配置されており、液晶シャッタ100は、EVF92を使用する際に、対物レンズ98に光学像が入射しないように遮光する。
プリズム96は、第2ディスプレイ86に表示される電子像又は各種の情報を反射させて接眼レンズ94に導き、且つ、光学像と第2ディスプレイ86に表示される電子像及び/又は各種情報とを合成する。第2ディスプレイ86に表示される電子像の一例としては、ライブビュー画像が挙げられる。
CPU46Aは、OVFモードの場合、液晶シャッタ100が非遮光状態になるように制御し、接眼レンズ94から光学像が視認できるようにする。また、CPU46Aは、EVFモードの場合、液晶シャッタ100が遮光状態になるように制御し、接眼レンズ94から第2ディスプレイ86に表示される電子像のみが視認できるようにする。
なお、以下では、説明の便宜上、第1ディスプレイ32(図3参照)及び第2ディスプレイ86を区別して説明する必要がない場合は、符号を付さずに「ディスプレイ」と称する。ディスプレイは、本開示の技術に係る「表示部」の一例である。また、CPU46Aは、本開示の技術に係る「表示制御部(表示制御プロセッサ)」の一例である。
一例として図5に示すように、撮像素子44には、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が内蔵されている。撮像素子44は、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が1チップ化された撮像素子である。すなわち、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64は1パッケージ化されている。撮像素子44では、光電変換素子61に対して処理回路62及びメモリ64が積層されている。具体的には、光電変換素子61及び処理回路62は、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されており、処理回路62及びメモリ64も、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されている。なお、メモリ64は、本開示の技術に係る「記憶部」の一例である。
処理回路62は、例えば、LSIであり、メモリ64は、例えば、DRAMである。但し、本開示の技術はこれに限らず、メモリ64としてDRAMに代えてSRAMを採用してもよい。
処理回路62は、ASIC及びFPGAによって実現されており、コントローラ46との間で各種情報の授受を行う。なお、ここでは、処理回路62がASIC及びFPGAによって実現される例を挙げているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、処理回路62がASIC、PLD、又はFPGAのみで実現されてもよいし、ASIC、PLD、及びFPGAのうち、ASIC及びPLDの組み合わせ、又はPLD及びFPGAの組み合わせによって実現されてもよい。また、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータが採用されてもよい。CPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、処理回路62は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
光電変換素子61は、マトリクス状に配置された複数のフォトダイオードを有している。複数のフォトダイオードの一例としては、“4896×3265”画素分のフォトダイオードが挙げられる。
光電変換素子61は、カラーフィルタを備えており、カラーフィルタは、輝度信号を得るために最も寄与するG(緑)に対応するGフィルタ、R(赤)に対応するRフィルタ、及びB(青)に対応するBフィルタを含む。本実施形態では、光電変換素子61の複数のフォトダイオードに対してGフィルタ、Rフィルタ、及びBフィルタが行方向(水平方向)及び列方向(垂直方向)の各々に既定の周期性で配置されている。そのため、撮像装置10は、R,G,B信号のデモザイク処理等を行う際に、繰り返しパターンに従って処理を行うことが可能となる。なお、デモザイク処理とは、単板式のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に対応したモザイク画像から画素毎に全ての色情報を算出する処理を指す。例えば、RGB3色のカラーフィルタからなる撮像素子の場合、デモザイク処理とは、RGBからなるモザイク画像から画素毎にRGB全ての色情報を算出する処理を意味する。
撮像素子44は、いわゆる電子シャッタ機能を有しており、コントローラ46の制御下で電子シャッタ機能を働かせることで、光電変換素子61内の各フォトダイオードの電荷蓄積時間を制御する。電荷蓄積時間とは、いわゆるシャッタスピードを指す。
撮像装置10では、ローリングシャッタ方式で、静止画像用の撮像と、動画像用の撮像とが行われる。静止画像用の撮像は、電子シャッタ機能を働かせ、かつ、メカニカルシャッタ42(図3参照)を作動させることで実現され、動画像用の撮像は、メカニカルシャッタ42を作動させずに、電子シャッタ機能を働かせることで実現される。なお、ここでは、ローリングシャッタ方式が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、ローリングシャッタ方式に代えてグローバルシャッタ方式を適用してもよい。
一例として図6に示すように、処理回路62は、読出回路62A、デジタル処理回路62B、画像処理回路62C、出力回路62D、及び制御回路62Eを含む。読出回路62A、デジタル処理回路62B、画像処理回路62C、及び制御回路62Eは、ASICによって実現され、出力回路62Dは、FPGAによって実現される。なお、画像処理回路62C及び制御回路62Eは、本開示の技術に係る「処理部」の一例であり、出力回路62Dは、本開示の技術に係る「出力部」の一例であり、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例である。
制御回路62Eは、コントローラ46に接続されている。具体的には、制御回路62Eは、コントローラ46の制御I/F46D(図3参照)に接続されており、CPU46A(図3参照)の指示に従って、撮像素子44の全体を制御する。
読出回路62Aは、光電変換素子61、デジタル処理回路62B、及び制御回路62Eに接続されている。デジタル処理回路62Bは、制御回路62Eに接続されている。メモリ64は、デジタル処理回路62B、画像処理回路62C、及び制御回路62Eに接続されている。画像処理回路62Cは、制御回路62Eに接続されている。
出力回路62Dは、制御回路62E及びコントローラ46に接続されている。具体的には、出力回路62Dは、コントローラ46の入力I/F46E(図3参照)に接続されている。
読出回路62Aは、制御回路62Eの制御下で、光電変換素子61から光電変換素子61に蓄積された信号電荷であるアナログの撮像画像データ69Aを読み出す。具体的には、読出回路62Aは、制御回路62Eから入力される垂直同期信号に従って、撮像画像データ69Aを1フレーム毎に読み出す。また、読出回路62Aは、1フレームの読出期間内において制御回路62Eから入力される水平同期信号に従って、撮像画像データ69Aを1行毎に読み出す。
デジタル処理回路62Bは、読出回路62Aにより読み出されたアナログの撮像画像データ69Aに対して相関二重サンプリングの信号処理を行ってからA/D変換を行うことでアナログの撮像画像データ69Aをデジタル化する。そして、デジタル処理回路62Bは、撮像画像データ69Aをデジタル化して得た撮像画像データ69Bをメモリ64に記憶する。なお、以下では、撮像画像データ69A,69Bを区別して説明する必要がない場合、「撮像画像データ69」と称する。
メモリ64は、複数フレームの画像データを記憶可能なメモリである。メモリ64は、画素単位の記憶領域(図示省略)を有しており、画像データがデジタル処理回路62Bによって、画素単位で、メモリ64のうちの対応する記憶領域に記憶される。なお、図6に示す例では、メモリ64に撮像画像データ69Bが記憶されている。
画像処理回路62Cは、撮像画像データ69Bを用いた処理を行う。具体的には、画像処理回路62Cは、メモリ64から撮像画像データ69Bを取得し、取得した撮像画像データ69Bに対して各種の信号処理を施す。ここで言う「各種の信号処理」には、色調補正、ホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、及び階調補正などの公知の信号処理が含まれる他、本開示の技術に係る信号処理も含まれる。詳しくは後述するが、本開示の技術に係る信号処理とは、例えば、図8に示す画像データ取得部62C1、間引き画像データ生成部62C2、及び合焦評価値算出部62C3による信号処理を指す。
画像処理回路62Cは、撮像画像データ69Aに対して各種の信号処理を施すことで間引き画像データ69B1を生成し、生成した間引き画像データ69B1を制御回路62Eに出力する。制御回路62Eは、入力された間引き画像データ69B1をメモリ64に記憶する。なお、間引き画像データ69B1は、本開示の技術に係る「出力画像データ」の一例である。
出力回路62Dは、画像処理回路62Cでの各種の信号処理の結果に基づいて、撮像画像データ69Bに基づく間引き画像データ69B1を出力する。具体的には、制御回路62Eがメモリ64から間引き画像データ69B1を取得し、取得した間引き画像データ69B1を出力回路62Dに出力する。そして、出力回路62Dが、制御回路62Eから入力された間引き画像データ69B1をコントローラ46に出力する。
撮像素子44では、撮像フレームレートで被写体が撮像され、出力フレームレートで間引き画像データ69B1がコントローラ46に出力される。撮像フレームレートは、本開示の技術に係る「第1フレームレート」の一例であり、出力フレームレートは、本開示の技術に係る「第2フレームレート」の一例である。
なお、ここで言う「撮像」とは、光電変換素子61での1フレーム分の露光が開始されてからメモリ64に1フレーム分の撮像画像データ69Bが記憶されるまでの処理を指す。また、ここで言う「撮像フレームレート」は、光電変換素子61での1フレーム分の露光が開始されてから、1フレーム分の露光により得られた撮像画像データ69Bが出力回路62Dに転送されるまでに行われる処理に適用されるフレームレートである。換言すると、撮像フレームレートは、光電変換素子61、読出回路62A、デジタル処理回路62B、制御回路62E、及びメモリ64が協働して行う撮像に適用されるフレームレートである。
これに対し、ここで言う「出力フレームレート」は、出力回路62Dによる間引き画像データ69B1のコントローラ46への出力に適用されるフレームレートである。なお、撮像素子44の後段のデバイスで用いられるフレームレートは、出力フレームレートと同一のフレームレートである。
撮像フレームレートと出力フレームレートは、“撮像フレームレート≧出力フレームレート”の関係性を有していればよい。例えば、撮像フレームレートが、図7Aに示すように、期間T内に8フレーム分の撮像が行われるフレームレートであり、出力フレームレートが、図7Bに示すように、期間T内に3フレーム分の出力が行われるフレームレートであればよい。
なお、本実施形態では、撮像フレームレートとして120fps(frames per second)が採用されている。また、出力フレームレートは、変更可能なフレームレートである。高フレームレートは、低フレームレートよりも高く、かつ、撮像フレームレート(図7A参照)よりも低いフレームレートである。ここでは、高フレームレートの一例として60fpsが適用され、低フレームレートの一例として20fpsが適用されている。
一例として図8に示すように、画像処理回路62Cは、画像データ取得部62C1、間引き画像データ生成部62C2、及び合焦評価値算出部62C3を有する。画像データ取得部62C1は、メモリ64に接続されており、メモリ64から撮像画像データ69Bを取得する。間引き画像データ生成部62C2は、画像データ取得部62C1に接続されており、画像データ取得部62C1によって取得された撮像画像データ69Bに対して後述の間引き処理を行い、間引き画像データ69B1を生成する。合焦評価値算出部62C3は、間引き画像データ生成部62C2に接続されており、間引き画像データ生成部62C2によって生成された間引き画像データ69B1に対して合焦の度合いを示す合焦評価値(以下、単に「合焦評価値」と称する)を算出する。なお、ここで言う「合焦評価値」は、本開示の技術に係る「評価値」の一例である。
制御回路62Eは、合焦評価値算出部62C3に接続されており、合焦評価値算出部62C3による合焦評価値の算出対象とされた間引き画像データ69B1を合焦評価値算出部62C3から取得する。制御回路62Eは、合焦評価値算出部62C3から取得した間引き画像データ69B1をメモリ64に記憶する。従って、メモリ64には、デジタル処理回路62Bから入力された撮像画像データ69B、及び制御回路62Eから入力された間引き画像データ69B1が記憶される。
また、制御回路62Eは、メモリ64から間引き画像データ69B1を読み出し、読み出した間引き画像データ69B1を出力回路62Dに出力する。
制御回路62Eは、フレームレート設定部62E1を有する。詳しくは後述するが、フレームレート設定部62E1は、出力フレームレートとして高フレームレート又は低フレームレートを設定する。
一例として図9に示すように、メモリ64には、複数フレーム分の撮像画像データ69Bが記憶される。図9に示す例では、MFモードで撮像されることで得られた複数フレーム分の撮像画像データ69Bがメモリ64に時系列で記憶されている態様が示されている。具体的には、図9に示す例では、非合焦画像データ及び合焦画像データがメモリ64に記憶されている。非合焦画像データとは、非合焦状態で撮像されることで得られた撮像画像データ69Bを指し、合焦画像データとは、合焦状態で撮像されることで得られた撮像画像データ69Bを指す。
メモリ64にはFIFO方式で撮像画像データ69Bが入出力され、画像データ取得部62C1は、メモリ64に撮像画像データ69Bが記憶される毎にメモリ64から出力される撮像画像データ69Bを取得する。
間引き画像データ生成部62C2は、画像データ取得部62C1によって取得された撮像画像データ69Bに対して間引き処理を行う。具体的には、間引き画像データ生成部62C2は、画像データ取得部62C1によって取得された撮像画像データ69Bの各々に対して間引き処理を行い、間引き画像データ69B1を合焦評価値算出部62C3に出力する。
間引き処理は、撮像画像データ69Bから画素を間引くことによって撮像画像データ69Bを圧縮する処理である。一例として図10に示すように、撮像画像データ69Bは、R画素、G画素、及びB画素を有するカラー画像データである。撮像画像データ69Bは、複数の原色画素が周期的に配列された画像データである。具体的には、撮像画像データ69Bでは、R画素、G画素、及びB画素がX-Trans(登録商標)配列に対応した周期性で配列されている。
図10に示す例では、1行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にG画素、B画素、R画素、G画素、R画素、及びB画素の順に循環して配列されている。また、2行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にR画素、G画素、G画素、B画素、G画素、及びG画素の順に循環して配列されている。また、3行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にB画素、G画素、G画素、R画素、G画素、及びG画素の順に循環して配列されている。また、4行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にG画素、R画素、B画素、G画素、B画素、及びR画素の順に循環して配列されている。また、5行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にB画素、G画素、G画素、R画素、G画素、及びG画素の順に循環して配列されている。更に、6行目で、R画素、G画素、及びB画素が、行方向にR画素、G画素、G画素、B画素、G画素、及びG画素の順に循環して配列されている。そして、1行目~6行目のR画素、G画素、及びB画素の配列パターンが6行単位で列方向に繰り返されることによって撮像画像データ69Bの全体のR画素、G画素、及びB画素の配列パターンが形成されている。
間引き画像データ69B1は、撮像画像データ69Bに対して行単位での間引き処理が行われることによって得られた画像データである。具体的には、一例として図10に示すように、間引き画像データ69B1は、撮像画像データ69Bにより示される撮像画像から列方向に偶数行のラインの画素を間引くことによって得られた垂直1/2間引き画像を示す画像データである。すなわち、垂直1/2間引き画像の各行の画素は、撮像画像の奇数行の画素に相当する画素である。
一例として図11に示すように、合焦評価値算出部62C3は、間引き画像データ生成部62C2によって生成された間引き画像データ69B1の各々を対象にして、合焦評価値を算出する。
合焦評価値算出部62C3は、合焦評価値としては、間引き画像データ69B1により示される画像のコントラスト値が挙げられる(図12参照)。図11に示す例では、間引き画像データ69B1のフレーム毎の合焦評価値としてα1~α11が示されている。合焦評価値算出部62C3は、合焦評価値としてα1~α11の各々と閾値TH1とを比較することで合焦評価値が閾値TH1以上か否かを判定する。閾値TH1は、本開示の技術に係る第1~第5閾値の一例である。閾値TH1は、受付部84(図3参照)によって受け付けられた指示に応じて変更可能な可変値であっても良いし、固定値であってもよい。
合焦評価値算出部62C3は、合焦評価値が閾値TH1以上の場合、合焦評価値の算出対象とされた間引き画像データが合焦画像データであると判定する。また、合焦評価値算出部62C3は、合焦評価値が閾値TH1未満の場合、合焦評価値の算出対象とされた間引き画像データが非合焦画像データであると判定する。合焦評価値算出部62C3は、合焦評価値が閾値TH1以上であるか否かを判定することで、間引き画像データ69B1についての合焦の度合いを評価した評価結果を導出する。
図11に示す例では、評価結果として、合焦画像データに対しては合焦状態であることを示す“○”が示されており、非合焦画像データに対しては非合焦状態であることを示す“×”が示されている。
本第1実施形態では、評価結果が“×”から“○”に変化するタイミングを第1変更タイミングとし、評価結果が“○”から“×”に変化するタイミングを第2変更タイミングとしている。第1変更タイミングとは、出力フレームレートを低フレームレートから高フレームレートに変更するタイミングを指す。第2変更タイミングとは、出力フレームレートを高フレームレートから低フレームレートに変更するタイミングを指す。
合焦評価値として用いられるコントラスト値は、一例として図12に示すように、フォーカスレンズ40Aの位置に応じて変化し、コントラスト値が最も高いときのフォーカスレンズ40Aの位置が合焦位置である。フォーカスレンズ40Aの位置が合焦位置から遠ざかる程、コントラスト値が小さくなり、画像のボケが大きくなる。
一例として図13に示すように、合焦評価値算出部62C3は、評価結果が“×”(図11参照)の間引き画像データ69B1に対して低FRタグを付与し、評価結果が“○”(図11参照)の間引き画像データ69B1に対して高FRタグを付与する。ここで、“FR”とは、“Frame Rate”の略称を指す。低FRタグは、出力フレームレートとして低フレームレートを設定することを指示するタグであり、高FRタグは、出力フレームレートとして高フレームレートを設定することを指示するタグである。
このように間引き画像データ69B1に対して低FRタグ又は高FRタグが付与されることで、間引き画像データ69B1は、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aと高FRタグ付き間引き画像データ69B1bとに大別される。
なお、以下では、説明の便宜上、低FRタグ及び高FRタグを区別して説明する必要がない場合、「FRタグ」と称する。また、以下では、説明の便宜上、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aと高FRタグ付き間引き画像データ69B1bとを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「タグ付き間引き画像データ」と称する。
一例として図14に示すように、合焦評価値算出部62C3は、低FRタグ付き間引き画像データ69B1a及び高FRタグ付き間引き画像データ69B1bを制御回路62Eに出力する。制御回路62Eは、合焦評価値算出部62C3から入力された低FRタグ付き間引き画像データ69B1a及び高FRタグ付き間引き画像データ69B1bをメモリ64に記憶する。メモリ64には、撮像画像データ69Bの時系列に対応させて間引き画像データ69B1が記憶される。すなわち、メモリ64に時系列で記憶されている撮像画像データ69Bの各々に対して、時系列で対応関係にある低FRタグ付き間引き画像データ69B1a又は高FRタグ付き間引き画像データ69B1bが対応付けられてメモリ64に記憶される。
一例として図15に示すように、制御回路62Eは、メモリ64から時系列で間引き画像データ69B1を取得し、取得した間引き画像データ69B1を出力回路62Dに転送する。
メモリ64から制御回路62Eによって取得された間引き画像データ69B1は、低FRタグ付き間引き画像データ69B1a又は高FRタグ付き間引き画像データ69B1bである。制御回路62Eでは、メモリ64から間引き画像データ69B1が取得されると、フレームレート設定部62E1が、取得された間引き画像データ69B1に低FRタグが付与されているか、或いは、高FRタグが付与されているかを判定する。すなわち、フレームレート設定部62E1は、取得された間引き画像データ69B1が低FRタグ付き間引き画像データ69B1aであるか、或いは、高FRタグ付き間引き画像データ69B1bであるかを判定する。
フレームレート設定部62E1は、取得された間引き画像データ69B1が低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの場合、出力回路62Dに対して、出力フレームレートとして低フレームレートを設定する。フレームレート設定部62E1は、取得された間引き画像データ69B1が高FRタグ付き間引き画像データ69B1bの場合、出力回路62Dに対して、出力フレームレートとして高フレームレートを設定する。
ここで、低フレームレートの設定には、高フレームレートを低フレームレートに変更するという意味の他に、低フレームレートの設定を維持するという意味も含まれる。すなわち、既に出力フレームレートとして低フレームレートが設定されている状態で、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aが制御回路62Eに入力された場合、フレームレート設定部62E1は、低フレームレートの設定を維持する。高フレームレートの設定には、低フレームレートを高フレームレートに変更するという意味の他に、高フレームレートの設定を維持するという意味も含まれる。すなわち、既に出力フレームレートとして高フレームレートが設定されている状態で、高FRタグ付き間引き画像データ69B1bが制御回路62Eに入力された場合、フレームレート設定部62E1は、高フレームレートの設定を維持する。
つまり、フレームレート設定部62E1は、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aから高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに変化したタイミングで出力フレームレートを低フレームレートから高フレームレートに変更する。また、フレームレート設定部62E1は、高FRタグ付き間引き画像データ69B1bから低FRタグ付き間引き画像データ69B1aに変化したタイミングで出力フレームレートを高フレームレートから低フレームレートに変更する。
出力回路62Dは、制御回路62Eから転送された間引き画像データ69B1を、フレームレート設定部62E1によって設定された出力フレームレートでコントローラ46に出力する。なお、本第1実施形態では、出力回路62Dは、低FRタグ付き間引き画像データ69B1a及び高FRタグ付き間引き画像データ69B1bからFRタグを外し、FRタグを外して得た間引き画像データ69Bをコントローラ46に出力している。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、出力回路62Dは、FRタグを外すことなく低FRタグ付き間引き画像データ69B1a及び高FRタグ付き間引き画像データ69B1bのFRタグをそのままコントローラ46に出力するようにしてもよい。
図16には、MFモードで被写体が撮像されることによりメモリ64に時系列で記憶された複数フレーム分の間引き画像データ69B1、フレーム毎の評価結果、及び出力フレームレートの関係の一例を示す概念図が示されている。一例として図16に示すように、評価結果が“×”の間引き画像データ69B1は、低フレームレートで出力され、評価結果が“○”の間引き画像データ69B1は、高フレームレートで出力される。そして、評価結果が“×”から“○”に変化するタイミングが第1変更タイミングであり、第1変更タイミングで出力フレームレートが低フレームレートから高フレームレートに変更される。また、評価結果が“○”から“×”に変化するタイミングが第2変更タイミングであり、第2変更タイミングで出力フレームレートが高フレームレートから低フレームレートに変更される。
次に、撮像装置10の作用について図17を参照しながら説明する。なお、図17には、撮像素子44の処理回路62によって実行される撮像処理の流れの一例が示されている。
図17に示す撮像処理では、先ず、ステップST10で、制御回路62Eは、撮像を開始するタイミング(以下、「撮像タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。撮像タイミングは、上述した撮像フレームレートによって周期的に規定されたタイミングである。ステップST10において、撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST40へ移行する。ステップST10において、撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST12へ移行する。
ステップST12で、制御回路62Eは、処理回路62及びメモリ64を制御することで撮像を行う。すなわち、ステップST12の処理が実行されることで、先ず、読出回路62Aが、光電変換素子61に対して1フレーム分の露光を行わせる。次に、読出回路62Aは、光電変換素子61から1フレーム分の撮像画像データ69Aを読み出す。次に、デジタル処理回路62Bは、読出回路62Aによって読み出された撮像画像データ69Aに対して相関二重サンプリングの信号処理を行ってからA/D変換を行うことで撮像画像データ69Aをデジタル化する。そして、デジタル処理回路62Bは、デジタル化して得た撮像画像データ69Bをメモリ64に記憶する。
次のステップST14で、画像データ取得部62C1は、メモリ64から撮像画像データ69Bを取得する。そして、間引き画像データ生成部62C2は、画像データ取得部62C1によって取得された撮像画像データ69Bに対して間引き処理を行うことで間引き画像データ69B1を生成する。
次のステップST16で、合焦評価値算出部62C3は、ステップST14で生成された間引き画像データ69B1についての合焦評価値を算出する。
次のステップST18で、合焦評価値算出部62C3は、ステップST16で算出した合焦評価値が閾値TH1以上か否かを判定する。ステップST18において、合焦評価値が閾値TH1以上の場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST20へ移行する。ステップST18において、合焦評価値が閾値TH1未満の場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST30へ移行する。
ステップST20で、合焦評価値算出部62C3は、間引き画像データ69B1に対して高FRタグを付与することで高FRタグ付き間引き画像データ69B1bを生成し、生成した高FRタグ付き間引き画像データ69B1bを制御回路62Eに出力する。ステップST20の処理が実行された後、撮像処理はステップST22へ移行する。
ステップST30で、合焦評価値算出部62C3は、間引き画像データ69B1に対して低FRタグを付与することで低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを生成し、生成した低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを制御回路62Eに出力する。ステップST30の処理が実行された後、撮像処理はステップST22へ移行する。
制御回路62Eは、ステップST20及びステップST30の処理が実行されることで入力されたタグ付き間引き画像データをメモリ64に時系列で記憶する。
ステップST22で、制御回路62Eは、メモリ64からタグ付き間引き画像データを時系列に従って取得し、その後、撮像処理はステップST24へ移行する。なお、ステップST22で取得されたタグ付き間引き画像データは、出力回路62Dに転送される。
ステップST24で、フレームレート設定部62E1は、ステップST22で取得されたタグ付き間引き画像データが高FRタグ付き間引き画像データ69B1bか否かを判定する。ステップST24において、ステップST22で取得されたタグ付き間引き画像データが高FRタグ付き間引き画像データ69B1bの場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST26へ移行する。ステップST24において、ステップST22で取得されたタグ付き間引き画像データが低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST32へ移行する。
ステップST26で、フレームレート設定部62E1は、現時点で出力フレームレートとして低フレームレートが設定されているか否かを判定する。ステップST26において、現時点で出力フレームレートとして低フレームレートが設定されている場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST28へ移行する。ステップST26において、現時点で出力フレームレートとして高フレームレートが設定されている場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST40へ移行する。
ステップST28で、フレームレート設定部62E1は、出力フレームレートとして高フレームレートを設定し、その後、撮像処理はステップST40へ移行する。
ステップST32で、フレームレート設定部62E1は、現時点で出力フレームレートとして高フレームレートが設定されているか否かを判定する。ステップST32において、現時点で出力フレームレートとして高フレームレートが設定されている場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST34へ移行する。ステップST32において、現時点で出力フレームレートとして低フレームレートが設定されている場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST40へ移行する。
ステップST34で、フレームレート設定部62E1は、出力フレームレートとして低フレームレートを設定し、その後、撮像処理はステップST40へ移行する。
このようにして出力フレームレートが設定されると、出力回路62Dは、制御回路62Eから転送されたタグ付き間引き画像データからFRタグを外し、FRタグを外して得た間引き画像データ69B1を、現時点で設定されている出力フレームレートでコントローラ46に出力する。
ステップST40で、制御回路62Eは、撮像処理を終了する条件(以下、「撮像処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。撮像処理終了条件としては、例えば、撮像処理を終了させる指示が受付部84によって受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST40において、撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST10へ移行する。ステップST40において、撮像処理終了条件を満足した場合は、撮像処理が終了する。
以上説明したように、撮像素子44では、合焦評価値算出部62C3により間引き画像データ69B1についての合焦評価値が算出される。そして、合焦評価値に基づいて出力フレームレートが変更される。従って、全ての間引き画像データ69B1が出力される場合に比べ、間引き画像データ69B1の出力に要する消費電力を低減することができる。
また、撮像素子44では、合焦評価値が閾値TH1未満から閾値TH1以上に変化したタイミング(上述の第1変更タイミング)で低フレームレートから高フレームレートに変更される。また、合焦評価値が閾値TH1以上から閾値TH1未満に変化したタイミング(上述の第2変更タイミング)で高フレームレートから低フレームレートに変更される。
これにより、合焦評価値が閾値TH1未満の間引き画像データ69B1が出力されるデータ量は、合焦評価値が閾値TH1以上の間引き画像データ69B1が出力されるデータ量よりも少なくなる。従って、全ての間引き画像データ69B1が出力される場合に比べ、間引き画像データ69B1の出力に要する消費電力を低減することができる。
また、撮像素子44では、間引き画像データ69B1を対象にして合焦評価値の算出が行われる。よって、撮像画像データ69Bを対象にして合焦評価値が算出される場合に比べ、合焦評価値の算出にかかる負荷が軽減される。これにより、撮像画像データ69Bを対象にして合焦評価値が算出される場合に比べ、撮像素子44での消費電力を低減することができる。
また、撮像素子44は、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が1チップ化された撮像素子である。これにより、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が1チップ化されていない撮像素子に比べ、撮像素子44の可搬性が高くなる。また、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が1チップ化されていない撮像素子に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子61、処理回路62、及びメモリ64が1チップ化されていない撮像素子に比べ、撮像装置本体12の小型化にも寄与することができる。
また、図5に示すように、撮像素子44として、光電変換素子61にメモリ64が積層された積層型撮像素子が採用されている。これにより、光電変換素子61とメモリ64とが積層されていない場合に比べ、光電変換素子61からメモリ64への撮像画像データ69の転送速度を高めることができる。転送速度の向上は、処理回路62全体での処理の高速化にも寄与する。また、光電変換素子61とメモリ64とが積層されていない場合に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子61とメモリ64とが積層されていない場合に比べ、撮像装置本体12の小型化にも寄与することができる。
また、撮像装置10では、出力画像データ70に基づくライブビュー画像等が第2ディスプレイ86に表示される。これにより、出力画像データ70により示される画像をユーザに視認させることができる。また、被写体が撮像されることで得られた全ての撮像画像データ69Bがディスプレイに表示される場合に比べ、消費電力を低減することができる。また、ユーザにとって必要性が高いと予想される画像のみをユーザに視認させることができる。
更に、撮像装置10では、出力画像データ70が二次記憶装置80及び/又はメモリカード等に記憶される。これにより、被写体が撮像されることで得られた全ての撮像画像データ69Bが二次記憶装置80等に記憶される場合に比べ、二次記憶装置80及び/又はメモリカードの記憶容量を長持ちさせることができる。
なお、上記第1実施形態では、低フレームレートと高フレームレートとが設定されるようにしたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図18に示すように、低フレームレートの代わりにフレームレートを“0”とし、間引き画像データ69B1が出力回路62Dによってコントローラ46に出力されないようにしてもよい。すなわち、合焦評価値が閾値TH1未満の場合に、閾値TH1未満の合焦評価値の算出対象とされた間引き画像データ69B1が出力されないようにする、ということである。これにより、合焦評価値が閾値未満の間引き画像データ69B1を出力する場合に比べ、間引き画像データ69B1の出力に要する消費電力を低減することができる。
図18に示す例では、間引き画像データ69B1を出力しない形態例を挙げたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、低フレームレートの期間に画素値が“0”のダミーデータが出力されるようにしてもよい。この場合、低フレームレートの期間に間引き画像データ69B1が出力される場合に比べ、データのトグルレートを小さくすることができる。
また、上記第1実施形態では、全ての間引き画像データ69B1の各々に対して低FRタグ又は高FRタグが付与される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、評価結果が変化したタイミングでの間引き画像データ69B1に対してのみ、FRタグが付与されるようにしてもよい。具体的には、評価結果が“×”から“○”に変化した場合にのみ、評価結果が変化したタイミングでの間引き画像データ69B1に対して高FRタグが付与されるようにする。また、この場合、評価結果が“○”から“×”に変化した場合にのみ、評価結果が変化したタイミングでの間引き画像データ69B1に対して低FRタグが付与されるようにする。
また、上記第1実施形態では、フレームレート設定部62E1に対して、FRタグを用いて評価結果が変化するタイミングを特定させる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、合焦評価値算出部62C3に対して、評価結果が変化したことを示す信号をフレームレート設定部62E1に出力させるようにしてもよい。
この場合、例えば、合焦評価値算出部62C3は、評価結果が“×”から“○”に変化したタイミングで、評価結果が“×”から“○”に変化したことを示す高評価結果信号を制御回路62Eに出力する。また、高評価結果信号には、高評価値フレーム番号が含まれる。高評価値フレーム番号とは、評価結果が“×”から“○”に変化したタイミングでの間引き画像データ69B1のフレームを特定する番号を指す。
また、合焦評価値算出部62C3は、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングで、評価結果が“○”から“×”に変化したことを示す低評価結果信号を制御回路62Eに出力する。また、低評価結果信号には、低評価値フレーム番号が含まれる。低評価値フレーム番号とは、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングでの間引き画像データ69B1のフレームを特定する番号を指す。
フレームレート設定部62E1は、高評価結果信号が入力された場合、高評価結果信号に含まれるフレーム番号により特定されるフレームの間引き画像データ69B1が入力されると、出力フレームレートとして高フレームレートを設定する。また、フレームレート設定部62E1は、低評価結果信号が入力された場合、低評価結果信号に含まれるフレーム番号により特定されるフレームの間引き画像データ69B1が入力されると、出力フレームレートとして低フレームレートを設定する。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、評価結果が“×”から“○”に変化したタイミングで低フレームレートから高フレームレートに変更する形態例を挙げて説明したが、本第2実施形態では、高フレームレートに変更するタイミングを前倒しする形態例について説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下では、上記第1実施形態と異なる部分について説明する。
本第2実施形態に係る撮像装置10の撮像素子44では、一例として図19に示すように、上記第1実施形態に比べ、第1変更タイミングが3フレーム分前倒しされたタイミングとされている。図19に示す例では、評価結果が“×”から“○”に変化するタイミングよりも3フレーム分前に第1変更タイミングが設定される。
一例として図20に示すように、制御回路62Eは、タグ変更部62E2を有する。タグ変更部62E2は、タグ付き間引き画像データに付与されているFRタグの種類を変更する。本第2実施形態では、タグ変更部62E2は、タグ変更対象画像データである特定の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの低FRタグを高FRタグに変更することで高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに変更する。
図20に示す例では、上記のタグ変更対象画像データは、合焦状態の前の3フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aである。すなわち、上記のタグ変更対象画像データは、評価結果が“×”から“○”に変化したタイミングでの高FRタグ付き間引き画像データ69B1bから過去に3フレーム分だけ遡った期間に得られた3フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データである。評価結果が“×”から“○”に変化したタイミングとは、換言すると、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aからに変化したタイミングをいう。
なお、ここで言う「3フレーム」とは、本開示の技術に係る「第1フレーム数」及び「第3フレーム数」の一例である。本第2実施形態では「3フレーム」を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、1フレーム分以上のフレーム数であればよく、タグ変更対象画像データを定めるフレーム数は、受付部84(図3参照)によって受け付けられた指示に応じて変更可能な可変値であっても良いし、固定値であってもよい。
タグ変更部62E2は、タグ変更対象画像データとして合焦状態の前の3フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを取得する。タグ変更部62E2は、取得した低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの低FRタグを高FRタグに変更することで、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに変更する。そして、一例として図21に示すように、タグ変更部62E2は、FRタグを変更して得た高FRタグ付き間引き画像データ69B1bをメモリ64に戻す。すなわち、FRタグの変更対象とされた低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを、FRタグ変更後の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに置き換える。
これにより、図21に示すように、図20に示す状態に比べ、メモリ64に記憶されている高FRタグ付き間引き画像データ69B1bが合焦状態の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bよりも過去に遡って3フレームだけ増加する。
次に、本第2実施形態に係る撮像装置10の作用について図22を参照しながら説明する。図22には、撮像素子44の処理回路62によって実行される本第2実施形態に係る撮像処理の流れの一例が示されている。なお、図22に示す撮像処理は、図17に示す撮像処理に比べ、ステップST200~ステップST204を有する点が異なる。そのため、図22に示す撮像処理のフローチャートには、図17に示す撮像処理と同一のステップについては同一のステップ番号が付されている。以下、図22に示す撮像処理については、図17に示す撮像処理と異なる点のみを説明する。
図22に示す撮像処理では、ステップST20の処理が実行された後、撮像処理はステップST200へ移行する。ステップST200で、制御回路62Eは、現時点が高評価値変更点か否かを判定する。高評価値変更点とは、合焦評価値算出部62C3から入力されたタグ付き間引き画像データが低FRタグ付き間引き画像データ69B1aから高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに変更されたタイミングを指す。高評価値変更点か否かは、制御回路62Eによってメモリ64に記憶された最新のタグ付き間引き画像データと、合焦評価値算出部62C3から入力された最新のタグ付き間引き画像データとの比較によって判定される。すなわち、メモリ64に記憶された最新のタグ付き間引き画像データが低FRタグ付き間引き画像データ69B1aであり、合焦評価値算出部62C3から制御回路62Eに入力された最新のタグ付き間引き画像データが高FRタグ付き間引き画像データ69B1bであれば、高評価値変更点であると判定される。
ステップST200において、現時点が高評価値変更点の場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST202へ移行する。ステップST200において、現時点が高評価値変更点でない場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST22へ移行する。
ステップST202で、タグ変更部62E2は、上述したようにメモリ64から、タグ変更対象画像データとして、合焦状態の前の3フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを取得し、その後、撮像処理はステップST204へ移行する。
ステップST204で、タグ変更部62E2は、ステップST202で取得した合焦状態の前の3フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの低FRタグを高FRタグに変更することで高FRタグ付き間引き画像データ69B1bを生成する。そして、タグ変更部62E2は、メモリ64において、FRタグの変更対象とされた低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを、FRタグ変更後の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに置き換える。ステップST204の処理が実行された後、撮像処理はステップST22へ移行する。
これにより、一例として図19に示すように第1変更タイミングが上記第1実施形態の場合に比べ、3フレーム分だけ前倒しされる。従って、ステップST24~ステップST28の処理が実行されることで、合焦状態の前の3フレーム分の非合焦画像データが出力され、非合焦画像データの出力に続いて合焦画像データが出力される。よって、ユーザに対して、画像を通して非合焦状態から合焦状態への遷移態様を視覚的に認識させることができる。
[第3実施形態]
上記第1実施形態では、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングで高フレームレートから低フレームレートに変更する形態例を挙げて説明したが、本第3実施形態では、低フレームレートに変更するタイミングを先延ばしにする形態例について説明する。なお、本第3実施形態では、上記第1及び第2実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下では、上記第1及び第2実施形態と異なる部分について説明する。
本第3実施形態に係る撮像装置10の撮像素子44では、一例として図23に示すように上記第1実施形態に比べ、第2変更タイミングが3フレーム分先延ばしのタイミングとされている。なお、ここで言う「3フレーム」とは、本開示の技術に係る「第2フレーム数」及び「第4フレーム数」の一例である。本第3実施形態では「3フレーム」を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、1フレーム分以上のフレーム数であればよく、タグ変更対象画像データを定めるフレーム数は、受付部84(図3参照)によって受け付けられた指示に応じて変更可能な可変値であっても良いし、固定値であってもよい。
図23に示す例では、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングから3フレーム分後に第2変更タイミングが設定される。換言すると、評価結果が“○”から“×”に変化したときの“○”の時点よりも4フレーム後に第2変更タイミングが設定される。
一例として図24に示すように、タグ変更対象画像データは、合焦状態から非合焦状態に変化した時点から3フレーム先までの低FRタグ付き間引き画像データ69B1aである。換言すると、上記のタグ変更対象画像データは、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングでの低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを含めて4フレーム分だけ先延ばした期間に得られた4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aである。評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングとは、換言すると、高FRタグ付き間引き画像データ69B1bから低FRタグ付き間引き画像データ69B1aに変化したタイミングをいう。
タグ変更部62E2は、タグ変更対象画像データとして、合焦状態から非合焦状態に変化した時点以降の4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを取得する。タグ変更部62E2は、取得した低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの低FRタグを高FRタグに変更することで、低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに変更する。そして、一例として図25に示すように、タグ変更部62E2は、FRタグを変更して得た高FRタグ付き間引き画像データ69B1bをメモリ64に戻す。すなわち、FRタグの変更対象とされた低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを、FRタグ変更後の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに置き換える。
これにより、図25に示すように、図20に示す状態に比べ、メモリ64に記憶されている高FRタグ付き間引き画像データ69B1bは、合焦状態の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bよりも先延ばした期間の4フレームだけ増加する。
次に、本第3実施形態に係る撮像装置10の作用について図26を参照しながら説明する。図26には、撮像素子44の処理回路62によって実行される本第3実施形態に係る撮像処理の流れの一例が示されている。なお、図26に示す撮像処理は、図17に示す撮像処理に比べ、ステップST300~ステップST304を有する点が異なる。そのため、図26に示す撮像処理のフローチャートには、図17に示す撮像処理と同一のステップについては同一のステップ番号が付されている。以下、図26に示す撮像処理については、図17に示す撮像処理と異なる点のみを説明する。
図26に示す撮像処理では、ステップST30の処理が実行された後、撮像処理はステップST300へ移行する。ステップST300で、制御回路62Eは、現時点が低評価値変更点か否かを判定する。低評価値変更点とは、合焦評価値算出部62C3から入力されたタグ付き間引き画像データが高FRタグ付き間引き画像データ69B1bから低FRタグ付き間引き画像データ69B1aに変更されたタイミングを指す。低評価値変更点か否かは、制御回路62Eによってメモリ64に記憶された最新のタグ付き間引き画像データと、合焦評価値算出部62C3から入力された最新のタグ付き間引き画像データとの比較によって判定される。すなわち、メモリ64に記憶された最新のタグ付き間引き画像データが高FRタグ付き間引き画像データ69B1bであり、合焦評価値算出部62C3から制御回路62Eに入力された最新のタグ付き間引き画像データが低FRタグ付き間引き画像データ69B1aであれば、低評価値変更点であると判定される。
ステップST300において、現時点が低評価値変更点の場合は、判定が肯定されて、撮像処理はステップST302へ移行する。ステップST300において、現時点が低評価値変更点でない場合は、判定が否定されて、撮像処理はステップST22へ移行する。
ステップST302で、タグ変更部62E2は、上述したようにメモリ64から、タグ変更対象画像データとして、4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを取得し、その後、撮像処理はステップST304へ移行する。ここで言う「4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1a」とは、評価結果が“○”から“×”に変化したタイミングでの低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを含めて4フレーム分だけ先延ばした期間に得られる4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを指す。
ステップST304で、タグ変更部62E2は、ステップST302で取得した4フレーム分の低FRタグ付き間引き画像データ69B1aの低FRタグを高FRタグに変更することで高FRタグ付き間引き画像データ69B1bを生成する。そして、タグ変更部62E2は、メモリ64において、FRタグの変更対象とされた低FRタグ付き間引き画像データ69B1aを、FRタグ変更後の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bに置き換える。ステップST304の処理が実行された後、撮像処理はステップST22へ移行する。
これにより、一例として図23に示すように第2変更タイミングが上記第1実施形態の場合に比べ、3フレーム分だけ先延ばしされる。第2変更タイミングが3フレーム分だけ先延ばしされるということは、高FRタグ付き間引き画像データ69B1bが4フレーム分だけ増えることを意味する(図23~図25参照)。従って、ステップST24~ステップST28の処理が実行されることで、合焦画像データの出力に続いて4フレーム分の高FRタグ付き間引き画像データ69B1bが出力されてから、非合焦画像データが出力される。よって、ユーザに対して、画像を通して合焦状態から非合焦状態への遷移態様を視覚的に認識させることができる。
なお、上記第3実施形態では、低フレームレートに変更するタイミングを先延ばしにする形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図27に示すように、低フレームレートに変更するタイミングを先延ばしにするだけでなく、上記第2実施形態と同様に、高フレームレートに変更するタイミングも前倒してもよい。すなわち、第1変更タイミングを上記第1実施形態よりも前倒しのタイミングとし、第2変更タイミングを上記第1実施形態よりも先延ばしのタイミングとする、ということである。図27に示す例では、第1変更タイミングが上記第1実施形態よりも3フレーム分だけ前倒しに設定されており、第2変更タイミングが上記第1実施形態よりも3フレーム分だけ先延ばしに設定されている。
このようにして第1変更タイミング及び第2変更タイミングを設定する場合、図28に示すように、上記第1実施形態に係る撮像処理に対して、上述のステップST200~ST204の処理及び上述のステップST300~ST304の処理を追加する。すなわち、上記第1実施形態の撮像処理のステップST18とステップST22との間にステップST200~ST204を追加し、ステップST30とステップST22との間にステップST300~ST304を追加すればよい。この場合、上記第2実施形態で説明した効果と上記第3実施形態で説明した効果との2つの効果を得ることが可能となる。
[第4実施形態]
上記各実施形態では、合焦評価値としてコントラスト値を適用する形態例を挙げて説明したが本第4実施形態では、合焦評価値として位相差及び位相差評価値を適用する形態例について説明する。なお、本第4実施形態では、上記各実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下では、上記各実施形態と異なる部分について説明する。
本第4実施形態に係る撮像装置10は、上記各実施形態に比べ、撮像素子44に代えて撮像素子444を有する点が異なる。一例として図29に示すように、撮像素子444は、撮像素子44に比べ、光電変換素子61に代えて光電変換素子444Aを有する点が異なる。光電変換素子444Aは、第1の画素L、第2の画素R、及び通常画素Nを有する。通常画素Nは、上記第1実施形態で説明した光電変換素子61が有する画素と同様の画素であり、後述の遮光部材21L,21R(図30参照)を有しない画素である。光電変換素子444Aでは、複数列間隔で、第1の画素L及び第2の画素が行方向に複数の通常画素Nを介在させて周期的に配置されている。
一例として図30に示すように、第1の画素L及び第2の画素Rの各々は、マイクロレンズ19及びフォトダイオードPDを有する。第1の画素Lは、遮光部材21Lを有し、第2の画素Rは、遮光部材21Rを有する。
第1の画素Lは、遮光部材21LによってフォトダイオードPDの受光面における行方向(図29参照)の左半分(受光面から被写体を臨む場合の左側(換言すると、被写体から受光面を臨む場合の右側))が遮光された画素である。第2の画素Rは、遮光部材21RによってフォトダイオードPDの受光面における行方向(図29参照)の右半分(受光面から被写体を臨む場合の右側(換言すると、被写体から受光面を臨む場合の左側))が遮光された画素である。
マイクロレンズ19及び遮光部材21L,21Rは瞳分割部として機能する。すなわち、撮像レンズ40の射出瞳を通過する光束は、マイクロレンズ19及び遮光部材21L,21Rにより左右に分割され、第1の画素Lが左領域通過光を受光し、第2の画素Rが右領域通過光を受光する。この結果、左領域通過光に対応する被写体像及び右領域通過光に対応する被写体像は、視差が異なる視差画像として得られる。
このように構成された第1の画素L及び第2の画素Rは、本開示の技術に係る「像面位相差画素」の一例である。以下では、説明の便宜上、第1の画素L及び第2の画素Rを区別して説明する必要がない場合は「像面位相差画素」と称する。
一例として図31に示すように、光電変換素子444Aに含まれる全画素のうちの像面位相差画素が含まれる一行について、像面位相差画素での受光結果が関数f(x)及び関数g(x)で表される。関数f(x)は、第1の画素Lによる画素値の分布を示す関数であり、関数g(x)は、第2の画素Rによる画素値の分布を示す関数である。
合焦評価値算出部62C3(図8参照)は、関数f(x)及び関数g(x)から、合焦評価値として、位相差d及び位相差評価値を算出する。位相差dは、関数f(x)と関数g(x)とのピーク間の距離に相当する。合焦状態に近付く程、すなわち、フォーカスレンズ40Aが合焦位置に近付く程、位相差dは小さくなる。位相差評価値は、以下の数式(1)又は数式(2)で表される。位相差評価値も、位相差dと同様に、合焦状態に近付く程、値が小さくなる。
合焦評価値=∫|f(x)-g(x)|dx・・・・・・(1)
合焦評価値=∫{f(x)-g(x)}2dx・・・・・(2)
このように、本第4実施形態では、合焦評価値算出部62C3により、像面位相差画素での受光結果に基づく位相差d及び位相差評価値が合焦評価値として算出される。よって、本第4実施形態に係る撮像素子444であっても、上記各実施形態と同様の効果が得られる。また、像面位相差画素を用いているので、コントラスト値を合焦評価値として算出する場合に比べ、迅速に合焦評価値を得ることができる。
なお、上記第4実施形態では、位相差d及び位相差評価値の双方が算出される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されず、位相差d、位相差評価値、及びコントラスト値の少なくとも1つが合焦評価値として算出されるようにすればよい。
また、上記第4実施形態では、像面位相差画素を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、撮像装置10に対して、第1の画素L及び第2の画素Rを含む位相差センサと撮像素子44とを別々に設けるようにしてよい。
また、上記各実施形態では、間引き画像データ69B1として垂直1/2間引き画像を示す画像データを例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、nを3以上の自然数とした場合、垂直1/n間引き画像を示す画像データを間引き画像データとして適用してもよい。また、列単位で間引いた水平間引き画像を示す画像データを間引き画像データとして適用してもよいし、行単位及び列単位で間引いた画像を示す画像データを間引き画像データとして適用してもよい。
また、上記各実施形態では、間引き画像データ69B1が出力される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。間引き画像データ69B1に代えて撮像画像データ69B、又は撮像画像データ69Bに対して信号処理を施して得た処理済み画像データが出力されるようにしてもよい。なお、撮像画像データ69B及び処理済み画像データは、本開示の技術の「出力画像データ」の一例である。
また、上記各実施形態では、X-Trans配列を例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、画素の配列は、ベイヤ配列等の他の配列であってもよい。
また、上記各実施形態では、撮像画像データ69Bに対して間引き処理を行う形態例を挙げて説明したが、光電変換素子61に含まれる全画素のうちの一部の画素を間引いた状態で光電変換素子61を駆動させることによって撮像が行われるようにしてもよい。画素を間引く方法としては、例えば、行方向及び/又は列方向に特定の間隔で画素を間引く方法が挙げられる。
また、上記第1実施形態で説明した出力方式と、上記第2実施形態で説明した出力方式と、上記第3実施形態で説明した出力方式とが、受付部84によって受け付けられた指示に従って選択的に実施されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、演算式を用いて解を導き出すことを意味する「算出」を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、「算出」に代えて、ルックアップテーブルを用いた「導出」を適用してもよいし、演算式及びルックアップテーブルを併用してもよい。ルックアップテーブルを用いた「導出」は、例えば、演算式の独立変数を入力値と演算式の従属変数(解)を出力値とを有するルックアップテーブルを用いて出力値としての解を導き出す処理を含む。
また、上記各実施形態では、処理回路62がASICによって実現される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、上述した撮像処理は、コンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。
この場合、例えば、図33に示すように、撮像素子44に内蔵されたコンピュータ852に、上述した撮像処理を実行させるための撮像処理プログラム902を記憶媒体900に記憶させておく。
コンピュータ852は、CPU852A、ROM852B、及びRAM852Cを備えている。そして、記憶媒体900の撮像処理プログラム902がコンピュータ852にインストールされ、コンピュータ852のCPU852Aは、撮像処理プログラム902に従って、上述した撮像処理を実行する。
ここでは、CPU852Aとして、単数のCPUを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、CPU852Aに代えて複数のCPUを採用してもよい。なお、記憶媒体900の一例としては、SSD又はUSBメモリなどの任意の可搬型の記憶媒体が挙げられる。
図33に示す例では、記憶媒体900に撮像処理プログラム902が記憶されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、ROM852Bに撮像処理プログラム902を予め記憶させておき、CPU852AがROM852Bからプログラムを読み出し、RAM852Cに展開し、展開したプログラムを実行するようにしてもよい。
また、通信網(図示省略)を介してコンピュータ852に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に撮像処理プログラム902を記憶させておき、撮像処理プログラム902が撮像装置10の要求に応じてコンピュータ852にダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ダウンロードされた撮像処理プログラム902がコンピュータ852のCPU852Aによって実行される。
また、コンピュータ852は、撮像素子44の外部に設けられるようにしてもよい。この場合、コンピュータ852が撮像処理プログラム902に従って処理回路を制御するようにすればよい。
上記各実施形態で説明した撮像処理を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、上述したように、ソフトウェア、すなわち、プログラムを実行することで、撮像処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが挙げられる。また、プロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路が挙げられる。
撮像処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、本開示の技術に係る各種処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、撮像素子内処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoC(System-on-a-chip)などに代表されるように、撮像処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、撮像素子内処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路を用いることができる。
また、上記各実施形態では、撮像装置としてレンズ交換式カメラを例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図34に示すスマートデバイス950に対して本開示の技術を適用するようにしてもよい。一例として図34に示すスマートデバイス950は、本開示の技術に係る撮像装置の一例である。スマートデバイス950には、撮像素子44が搭載されている。このように構成されたスマートデバイス950であっても、上記各実施形態で説明した撮像装置と同様の作用及び効果が得られる。なお、スマートデバイス950に限らず、パーソナル・コンピュータ又はウェアラブル端末装置に対しても本開示の技術は適用可能である。
また、上記各実施形態では、第1ディスプレイ32及び第2ディスプレイ86を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、撮像装置本体12に対して後付けされた別体のディスプレイを、本開示の技術に係る「表示部」として用いるようにしてもよい。
また、上記の撮像処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。