JP7004771B2 - デバイスコントローラー - Google Patents
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Description
本明細書中の用語は、当業者によって使用される通常の意味を持つ。しかしながら、特に他の指示がない場合は、以下のものが各用語の意味を規定する。
ピアノは音響弦楽器である。本明細書中で使用されるピアノの種類には、グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノ(また、電気ピアノとも称される)、キーボード、エレクトーン、およびオルガンが含まれる。現代のピアノのほぼすべては、52個の白鍵と36個の短い黒鍵からなる88個の鍵の並びを有している。ピアノには通常2個または3個のペダルがある。
本明細書中での用法では、演奏者に相対的なピアノに対する各具体的サイドを以下のように定義する。
正面側:ピアノに対して演奏者側;
背面側:鍵盤後方の板に対してアクション機構側;
左側:演奏者から見て左側;
右側:演奏者から見て右側;
上側:ある点に対してより高い位置;および
下側:ある点に対してより低い位置。
一般的に、音楽の音は定まった周期音であり、その長さ、音の高低、強さ(大きさ)、および音色(または音質)を特徴としている。
音の長さがペダル動作によって延長される場合、その音は伸びる。本明細書中で使用される用語「伸びた音」とは、この型の伸びた音のことを指す。
音楽では、音符は音の高低と長さである。音符は通常、C、D、E、F、G、A、およびBまたはド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、およびシのいずれかで表現される。本明細書中で使用する音符はド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、およびシで表す。
ピアノペダルはピアノの基底にある足で操作するレバーである。ペダルはピアノの音をいろいろ変化させることができる。ペダルには、通常左から右に、ソフトペダル、ソステヌートペダル、およびサスティンペダルが含まれる。サイレントピアノのいくつかでは、真ん中のソステヌートペダルが消音機能を持つペダルと置換されている場合がある。ソフトペダルはよりソフトでより微妙な音を出す。サスティンペダルはより頻繁に使用され、そして、全てのダンパーを弦から離れるように持ち上げて、演奏者が鍵を放した後も弦が振動を続けられるようにする。サスティンペダルは、演奏者がさもなくば弾くことのできない音符をレガート様式に繋げることを可能とするペダルを兼ねている。
ピアノペダルが演奏者の足で踏み込まれると、演奏者は足に反力(キックバック力)を受ける。本明細書中で使用するこの力を「反力」と称する。
各ピアノペダルは通常ペダルの遊びを有していて、それは自動車のクラッチ装置にも採用されている。
本明細書中で使用する用語「ペダルの遊び」は、ピアノペダルがアクション(例、音を伸ばす又は音を弱めること)を起こす前にそのペダルが踏み込まれる距離または余裕代を指す。
本明細書中で使用する用語「駆動幅」は、ペダルの遊びオフセット値の地点から、ユーザーが本システムを操作するのに従ってペダルが踏み込まれる地点までの距離を指す。
本明細書中で使用する用語「作動域値」は、ペダルの遊びオフセット値の地点から、ペダルが最大限踏み込まれる地点までの距離を指す。
ピアノの前に座った際に足がピアノペダルに届かない子供達用の各種補助ペダルがある。そのほとんどが機械式のものである。各補助ペダルは通常、演奏者がそのような補助装置上の別のペダルを踏み込んだ際にその演奏者がピアノペダルを踏み込むのを補助する。しかしながら、足に障害を持つ者はそれでもそのような補助ペダルを操作することはできない。
近年、ユニバーサルデザインが公共設備や施設と共にビルや住宅にもますます取り入れられてきている。この語句「ユニバーサルデザイン」は、「バリアフリー」概念と同じ文脈で使用される。しかしながら、足に障害を持つ者を含む誰もが使用可能な市販補助ピアノペダルはほとんどない。本発明の各実施形態は、足に障害を持つ者を含むほぼ誰もが使用可能な補助ピアノペダルシステムを提供する。本明細書中で使用される本システムは、「barrier-free assist as a pedal(バリアフリー補助ペダル)(bFaaaP)」とも称される場合がある。
頭部動作は、X-Y-Z軸座標系の3つの各軸回りの頭部回転を含む場合があり、その座標系では、X軸はユーザー側からピアノ側へと延びる水平方向にあり(すなわち、上記正面側から背面側へ);Z軸はユーザーの左側から右側に延びる別の水平方向にあり(すなわち、上記左側から右側へ);そして、Y軸はそれらX軸とZ軸に直交する垂直方向にある(すなわち、上記下側から上側へ)。X、Y、およびZ軸回転のいずれもが使用可能である。その回転は回転速度や頭部傾き角度に関与する場合がある。Z軸回転はユーザーの頷き動作を反映していて、そして、使用可能である。X回転軸またはY回転軸に対する傾き角度もまた使用可能である。また、各軸方向への加速度も本発明に利用することができる。
本明細書中で使用する頭部傾き角度は、地面に平行な面(すなわち、水平面)に対する角度として決定される。本明細書中で使用する「(頭部傾き角度)オフセット範囲」は、アクチュエータが駆動しない範囲であり、各ユーザーによって設定可能である。本明細書中で使用する「(頭部傾き角度)オフセット値」はこのオフセット範囲の上限であって、0度ではない。
本明細書中で使用する「倍率」は各ユーザーによって設定されて、そして、頭部傾き角度はこの倍率で掛け算される。各ユーザーは好みに従って倍率を選択することができる。
本明細書では、ピアノ演奏者(ユーザー)をクラスI、II、およびIII被験者にグループ分けする。クラスI被験者は、自身の足でペダルを踏み込むことができる者である(本明細書中では成人と称する場合もある)。クラスII被験者は、足を動かすことができるが従来の補助ペダル無しではピアノペダルを操作できない者である(例、子供ら(子供達))。クラスIII被験者は、足に障害があって従来の補助ペダルを用いてもピアノペダルを操作することができない者(例、足に障害を持つ者)である(以後、足に障害を持つ者は足に障害をもつチャレンジドと称する場合がある)。もし、クラスII被験者がクラスIII被験者にも該当する(例、足に障害を持つ子供達)ならば、これらの被験者はクラスIII被験者として処理する。本明細書では、プロのピアニストもピアノ演奏者と称する。
本補助ペダルシステムの効果を、本システムのアクチュエータを駆動させることによって各音がどのくらい伸びるかを測定することによって評価することができる。この効果を示す証拠を提供するために、上記クラスI~III被験者をテストした。伸びた音を測定する方法として、各音波波形の音振動面積(以後、「TVA」と称される場合もある)を、各クラスおよび個々のクラス被験者に関して測定および評価する。詳細な手順を下記実施例6で説明する。以後、このテストを、補助ペダル効果評価試験(APEE試験)と呼ぶ。
統計学の標準的用語が本明細書中で使用され、それには、t検定、F検定、一元配置ANOVA(分散分析)、平均値、標準偏差(SD)、およびp値が含まれる。
(A)本発明の一実施形態に係るbFaaaPの概要
あるbFaaaPは本発明の一実施形態に係る補助ペダルシステムであり、検出器と処理器(制御器)とアクチュエータとを含む場合がある。図1と2はこの実施形態のbFaaaPの概要を示す。検出器はユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成するように構成される。次に、処理機はその検出シグナルを処理してアクチュエータ制御シグナルを生成するように構成される。そして、アクチュエータはアクチュエータ制御シグナルに従ってペダルを制御するように構成される。ここで、動きは頭部動作に関与し;その頭部動作はアクチュエータが駆動しないオフセット範囲を有し;そして、アクチュエータ制御シグナルはユーザーの好みに従って変更可能である。なので、このbFaaaPは3種類のメンバーからなる構成を有していてもよい。以下、図面を参照して各メンバーを詳細に説明する。
(1)ジャイロスコープ
各ジャイロスコープは方位や角速度を測定または維持するために使用される装置である。各種ジャイロスコープが存在するが、頭部動作を検出して検出シグナルを得ることができる限り、任意のジャイロスコープが本発明中に使用可能である。
(2)加速度計
各加速度計は適切な加速度を測定する装置である。各種加速度計があるが、様々な分野に広く適用可能である。任意の加速度計が、頭部動作を検出して検出シグナルを得ることができる限り、本発明中で使用可能である。
(3)地磁気センサー
各地磁気センサーは地球を取り巻く磁場に対する物体の方位を測定するために使用される装置である。このセンサーは、局所的磁場に対する方位、地球の磁場の局所的減衰を測定するために使用される場合もあるし、動いている磁気ポテンシャルを追跡するポインターとしても使用可能である。
(4)組み合わせ
本検出器は、ジャイロスコープ、加速度計、および/または地磁気センサーの組み合わせを含む場合がある。本検出器は、頭部動作を検出する別の装置をさらに含んでいてもよい。
(5)他の装置
頭部動作はスマートフォンのカメラまたはウエブカメラによってモニターされる場合があり、そのカメラ画像はその後、そのスマートフォンまたはインターネットサーバー上の画像処理器に送られて解析してもよい。頭部動作画像は深層学習を介して処理されて検出器シグナルを生成してもよい。
(6)頭部への検出器の装着方法
図3は、ユーザーの頭部へ検出器(ケース)を装着する方法を示す。好ましい実施形態では、検出器1000を眼鏡のサイドフレーム1100に取り付ける。図3では、各部品のサイズ(mm)を説明目的で提供するが、そのサイズはこれらの数値に限定されない。図3Aはこの実施形態の側面図である。図3Bは検出器ケース1010がサイドフレーム1100に嵌合するスリット1020を有する場合を示す。図3Cは検出器ケース1010がサイドフレーム1100に嵌合する溝1020を有する場合を示す。どの場合も、センサーモジュール1050が検出器ケース1010内に収納される。サイドフレーム1100がユーザーの耳と目の間にほぼ水平に設置されるので、センサーモジュール1050もほぼ水平にセット可能である。ここで、検出器ケース1010は、各ユーザーの好みに応じて左側または右側に装着されてもよい。また、検出器またはサイドフレームは輪ゴム(複数可)またはマジックテープ(登録商標)(複数化)を使用してさらに固定される場合がある。
(1)無線通信
任意の種類の無線通信機器が、例えば、検出器と処理器(制御器)との間、処理器(制御器)とアクチュエータ(アクチュエータ制御器またはアクチュエータ用ドライバー)との間、および/または制御器と電子機器(電子機器用コントローラー)との間の通信を可能とする限り使用可能である。例には、Wi-Fi機器、Bluetooth(登録商標)機器、およびBLE(Bluetooth Low Energy)機器が含まれる。
(2)有線通信
任意の種類のケーブル(例、コード、ワイヤー、ライン)が上記通信に使用可能である。
また、任意の対象ユニットを一体化するか、または、組み込み型ユニットとして提供可能である。
(1)Arduinoハードウエア
Arduinoハードウエアは、実在およびデジタルワールド中の物体を感知および制御可能なデジタル機器やインタラクティブオブジェクトを構築するためのシングルボードのマイクロコントローラーやマイクロコントローラーキットを含む。Arduino基板設計では、各種マイクロプロセッサーやコントローラーを使用する。それら基盤は、各種拡張基板またはブレッドボード(シールド)および他の回路のインターフェースとなることができるデジタルおよびアナログ入力/出力(I/O)ピンのセットが備わっている。それら基板はシリアル通信インターフェース(いくつかのモデルのユニバーサルシリアルバス(USB)を含ももの)を有していて、それらインターフェースはパソコンからプログラムをロードするためにも使用される。Arduinoハードウエアの例には、Arduino Uno、Arduino Leonardo、Arduino Mega、Arduino Nano、およびM5Stackが含まれる。
マイクロコントローラーは一般的にはプログラミング言語CおよびC++由来の方言の一種を用いてプログラミングされる。従来のコンパイラーツールチェインを使用することに加え、Arduinoプロジェクトは、Processing言語プロジェクトベースの統合開発環境(IDE)を提供する。
(2)他の処理器
検出器からの検出シグナルを処理して制御(指令)シグナルを生成することのできる任意の種類の処理器が採用可能である。例にはSPRESENSEシリーズ(SONY社)が含まれる場合がある。各処理器はIC基板上に設置可能である。
(3)どのように各処理器を配置するか
各処理器は図2に示すように検出器側制御ユニットとアクチュエータ側制御ユニットを含む場合がある。この検出器側制御ユニット単独またはアクチュエータ側制御器と共に、本発明の特徴に従って検出器のシグナルを処理する場合がある。
(4)頭の動きのオフセット範囲用の調節器と倍率用の調節器
処理器(制御器)は、図2に示すように頭部傾き角度オフセット範囲値と倍率を得るための調節器(入力ユニット)(すなわち、図3Aの1210と1220)を有する場合がある。任意の種類の調節器が使用可能である。各調節器の例には、ボタン、ダイアル、レバー、スライダー、およびスイッチが含まれる。また、処理器用のon/offスイッチ1230が含まれる場合もある。
(5)ペダルの遊びオフセット値用の調節器と作動域値用の調節器
処理器(制御器)はまた、図2に示すペダルの遊びオフセット値と作動域値を得るための追加的調節器(図1の初期化装置810)を有していてもよい。任意の種類の調節器(初期化装置)が使用可能である。その調節器の例には、ボタン、ダイアル、レバー、スライダー、およびスイッチが含まれる。
制御器プログラムは任意の既存コンピュータープログラミング言語で書くことができる。例には、Java(登録商標)、C、C++、C#、Python、JavaScript(登録商標)、PHP、Visual Basic、Ruby、Perl、Swift、Go、およびProcessingが含まれる。制御器がArduinoベースの制御器である場合は、Arduino IDEを使用して各プログラムを書いたりデバッグしたりしてもよい。プログラムはUSBを介してArduino基板にインストールすることができる。
(1)ステップモーター
各ステップモーター、ステッパーモーター、ステッピングモーター(以後、ステップモーターと称することもある)は、回転全体を複数の等しいステップに分割するDC電動モーターである。そのモーター位置がその後指令されて移動してこれらのステップの一つで止まる。各モーターを使用してペダルを踏み込無ことができる限りは、任意の種類のモーターが本発明中で使用可能である。ペダル動作を精密に制御する視点からは、好ましくはステップモーターが使用される。
(2)リニアモーター
各リニアモーターはその固定子と回転子が「展開された」電動モーターであって、(回転)トルクを生み出す代わりに長さ方向に沿って直線的力を生み出す。ペダル動作(上下に相互にペダルは動くのであるが)に関しては、リニアモーターを使用するのが有利である場合がある。本発明には、アクチュエータとしてリニアステップモーターを使用するのが好ましい。
各電源はAC電源またはDC電源であってもよい。AC電圧はAC/DC変換器によってDC電圧に変換されて、アクチュエータを操作する。また、各電源は電池である場合がある。電池の例にはリチウムイオン二次電池が含まれる。電源や電池の数は限定されない。図2では、各電源へのおよび各電源からの具体的連結は説明目的のために省略している。
(B-1)本システム中のユニット
本実施形態の構成を図2に示し、その構成には、角度センサー(1)、データ処理器(2)、送信機(3)、受信機(4)、アクチュエータ制御器(5)、アクチュエータ(6)、並びに検出器側およびアクチュエータ側電源(7)が含まれる。
(B-2-1)角度センサー
角度センサー(1)はユーザーの頭部の傾き角度の変化を検出してアナログ電圧またはデジタル値として検出器シグナルを生成する。その後、検出器シグナルはデータ処理器(2)へと送られる。
1)角度センサーは十分な精度を有する;
2)演奏者が身体を動かしても負荷がかからない;
3)センサーは耐久性がある;
4)センサーは演奏者が演奏中に歌を歌うことを妨げない;
5)センサーは小型である;
6)センサーは市販されているか、または、容易に作製可能である;
7)センサーは高価ではないこと。
角度センサー(1)で得たデータをフィルタ処理に掛けてノイズとドリフトを減らす。頭部傾き角度オフセット値とユーザー定義倍率を、それぞれ、データ処理器(2)に接続されるオフセット調節器と倍率調節器によって設定する。オフセット値は実際の角度から引き算され、得られた値は倍率で掛け算される。得られた値が適切な範囲になければ(例、上限を超えると)、値は補正されて、制御データとして送信機(3)へと送られる。
1)データ処理器は角度センサーからのデータを遅延なしに処理することができる;
2)検出器制御器は小型である;
3)検出器制御器はエネルギーの消費が低い;
4)送信機がその制御器に収納されている;
5)データ処理器は二つ以上のA/D変換器を有している;
6)データ処理器は十分な数の(角度センサーと通信するための)ユニバーサルデジタルポートを有している;
7)制御器は、(角度センサーと通信するための)I2C通信ポートを有している;
8)データ処理器はデバッグすることが容易である;および
9)制御器はバッテリー駆動できる。
送信機(3)は上記制御データを、受信機(4)を介してアクチュエーター制御器(5)に送信する。通信は、適切な規格と適当なプロトコルを使用する無線通信または有線通信である場合がある。
受信機(4)は上記通信プロトコルを使用して上記制御データを受信し、そのデータをアクチュエータ制御器(5)へと送る。
アクチュエータ制御器(5)は、(ペダルの遊びオフセット値により規定される)操作開始点と作動域値を決定することによって初期化される。次に、入力データ(0~上限までの値)が作動域に合うように変換される。その後、変換された値を指令値としてアクチュエータ(6)に送る。
1)アクチュエータ制御器はエネルギーの消費が低い;
2)受信機がその制御器に収納されている;
3)データ処理器は二つ以上のA/D変換器を有している;
4)データ処理器は十分な数の(アクチュエータと通信するための)ユニバーサルデジタルポートを有している;
5)データ処理器は容易にデバッグできる;および
6)制御器はバッテリー駆動できる。
アクチュエータ(6)はアクチュエータドライバーとモーターを含む場合があり、アクチュエータ制御器からの指令値に従って操作される。
1)アクチュエータはペダルを動かすのに十分な力を発揮する;
2)アクチュエータの応答速度は演奏者の演奏の遅れを生じないようにするために十分である;
3)アクチュエータのノイズが演奏者の演奏から見て許容できる;および
4)アクチュエータはバッテリー駆動できる。
各電源はAC電源またはDC電源であってもよい。AC電圧はAC/DC変換器によってDC電圧に変換されて、アクチュエータ(6)を操作する。また、各電源は電池である場合がある。電池の例にはリチウムイオン二次電池が含まれる。
頭部傾き角度を検出して、その角度の変化に従ってピアノのペダルを踏み込んだり放したりするように検出器側とアクチュエータ側のプログラムを作成してもよい。ここでは、以下の点を考慮にいれる。
図4と5のフローチャートIおよびIIは、頭部の動きを検出および処理して本発明の実施形態の検出器信号を生成する方法を示す。数値や具体的操作は状況に応じて変更される場合がある。Nassi-Shneiderman図(NSD)を使用して本処理を説明する。「T」は真(TRUE)を表し、被検条件が成立していることを示す。「F」は偽(FALSE)を表し、被検条件が不成立なことを示す。
図6と7のフローチャートIおよびIIはアクチュエータを制御する方法を示す。
図8のフローチャートは上記駆動ルーチンを使用することによってアクチュエータを操作する方法を示す。
まず、検出シグナルを生成するためにユーザーの動きを検出する。次に、その検出シグナルを処理してアクチュエータ制御シグナルを生成する。そして、そのアクチュエータ制御シグナルに従って、アクチュエータによってペダルを制御する。ここで、その動きは頭部動作に関与し;その頭部動作はアクチュエータが駆動しないオフセット範囲を有し;そして、そのアクチュエータ制御シグナルはユーザーの好みに従って変更可能である。その頭部動作は頭部傾き角度に関与する場合があり、その頭部傾き角度のオフセット範囲はユーザーによって定義可能である。そのオフセット範囲の上限の例には、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20度が含まれる。その上限は上記数値の任意の二つの間の値である場合がある。しかしながら、実施例6に記載されるAPEE試験被験者によって、3、5、または10度が特に選択された。また、アクチュエータ制御シグナルの基底値は、ユーザーによって設定された1~50で掛け算される場合がある。倍率の例には、1、2、3、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50が含まれる。倍率は上記数値の任意の二つの間の値である場合がある。特に、実施例6に記載されるAPEE試験被験者によって、20、30、または40が特に選択された。
工程
(1)第一電源を入れることによってアクチュエータ側制御器のスイッチをオンにする。
(2)第二電源を入れることによって検出器側制御器のスイッチをオンにする。
(3)鍵盤上の鍵を断続的に押下しながら、ペダルの遊びオフセット値用調節器を使用してオフセット値を設定する。
(4)作動域値用調節器を使用して、ペダルが最大限踏み込まれるように作動域値を設定する。
(5)ペダルをbFaaaPによって駆動させながら、頭部傾き角度オフセット値用調節器を使用して各ユーザーの好みに合わせてそのオフセット値を設定する。
(6)ペダルをbFaaaPによって駆動させながら、倍率用調節器を使用して各ユーザーの好みに合わせてその倍率を設定する。
(7)各ユーザーが例えばピアノを弾く際にbFaaaPを操作する。
ピアノペダル
本発明の一実施形態によると、前記ペダルはピアノペダルである。ピアノの種類には、グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノ、キーボード、エレクトーン、およびオルガンが含まれる。
ユーザーの頭部への検出器の装着方法
ユーザーの頭部動作を検出するためには、検出器はユーザーの頭部の一部に好ましくは装着される。頭部に検出器を装着するための部材(例、ツール、装置)の例には、特に限定はされないが、縁なし帽子、縁あり帽子、ヘッドバンド、耳装飾品、および眼鏡が含まれる。本発明の好ましい実施形態によると、検出器は図3Aに示されるように眼鏡に装着される。より具体的には、検出器はユーザーの目と耳の間の眼鏡サイドフレーム部に装着してもよい。これにより、検出器を実質的に水平に配置することが可能となり、初期傾き角度がほぼ0度となり、ユーザーが傾き角度オフセット値を設定するのを容易にする。図3に示すように、検出器の位置決めを容易にするために、検出器1000は眼鏡のサイドフレーム部に嵌合するスリット(図3B)または溝(図3C)を有する場合がある。また、検出器は軽量の検出器である場合がある。これにより、ユーザーの操作(例、演奏者のピアノ演奏)が容易になる場合がある。その理由は、ユーザーが頭部に負荷を感じることなく本装置を制御することができるからだ。さらに、検出器は眼鏡サイドフレーム部に固定または着脱可能にされていてもよい。各ユーザーが眼鏡を使用する場合は、検出器は自身の眼鏡に装着可能である。もし各ユーザーが眼鏡を常用していない場合は、伊達眼鏡がこの目的のために使用可能である。また、検出器が演奏者の頭部にヘッドバンドを使って装着される場合よりも検出器が眼鏡のサイドフレームに装着される場合の方が聴衆の前での検出器の外見は良いかもしれない。検出器を身に付けた演奏者の外見が良いことは、ピアノ演奏のための重要な要素である。
(A)携帯可能な筐体の構成
本発明の一実施形態によれば、上記補助ペダルシステムの各々は、前記アクチュエータと着脱可能な重り(複数可)を有する携帯可能な筐体をさらに含み、前記着脱可能な重り(複数可)は前記筐体が動かないように前記アクチュエータの反力に抵抗し、および前記筐体は前記アクチュエータを含む防音室を有する。
図9~15は、本発明の一実施形態に係る筐体100の構造を示す。図9は正面図であり;図10は背面図であり;図11は左側および右側断面図であり;図12は左側面図と右側面図であり;図13~14は上面図、底面図、および中間図を含む断面図であり;そして、図15は間隔板部材630の拡大図である。筐体100は区切られた構造を有していて、図9と10に示すように防音室200、第一重り室300、第二重り室350、およびアクチュエータ制御器室800を備える。それら室は、板部材と当該技術分野で通常の固定方法(例、ボルトとナット、ネジ、接着剤)を使用して構築される。筐体が装置(例、アクチュエータ、制御器、ドライバー、初期化装置、重り)を支持するように構築可能である限り、各板部材は任意の材料(例、木、プラスチック、金属および/またはセラミック)で作製可能である。
上記着脱可能な重りは、各々、鉄、真ちゅう、青銅、および/または銅で構成される金属であってもよいし、または、コンクリートで構成されていてもよい。目的のペダルの反力に耐えることができる限り、任意の種類の重りが許容可能である。いくつかのピアノでは、二つの5kgの重りまたは20個の400gの金属シートがこの目的に十分である。本筐体が重りを収納できる限り、重りの数は制限されない。この目的のために、本筐体は重り用の部屋を複数有する場合がある。筐体の携帯性の観点からは、一つの重い重りを提供するよりはむしろ別々の複数の重りを提供するのが好ましい場合がある。
アクチュエータが前記検出器シグナルに応答して駆動する場合、アクチュエータ関連音(ノイズ)が発生する。このノイズを最小限にするか無効にするために、本筐体はアクチュエータ用防音室を有する。この室は、壁に吸音材を有する場合がある。吸音材は音響フォームであってもよい。その音響フォームは、音響処理に使用する連続気泡フォームである。それは、空気抵抗を増加させることによって空気伝播音波を減弱し、従って、その波の大きさを小さくする。音響フォームは壁、天井、ドア、および部屋の他の設備に貼り付けて、ノイズレベル、振動、およびエコーを制御することができる。この吸音材の材料の例には、ポリウレタンおよびグラスウールが含まれる。
ペダル操作方法
本発明の一実施形態が提供するのは、ペダル操作方法であって、ユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成する工程と、前記検出シグナルを処理してアクチュエータ制御シグナルを生成する工程と、前記アクチュエータ制御シグナルに従ってペダルを制御する工程とを含み、前記動きが頭部動作に関与し、前記頭部動作が、前記アクチュエータが駆動しないオフセット範囲を有し、および前記アクチュエータ制御シグナルが前記ユーザーの好みに従って変更可能である、方法である。実施形態1から実施形態4までを通しての上記技術的特徴が、この実施形態にも同様に適用可能である。
アクチュエータ無しのbFaaaP
本発明の一実施形態が提供するのは、補助ペダルシステムであって、ユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成する検出器と、前記検出シグナルを処理して、ペダル媒介指令シグナルを代替する電子機器制御指令シグナルを生成および伝達する制御器とを含み、前記動きが頭部動作に関与し、前記頭部動作が、前記電子機器が前記頭部動作に応答しないオフセット範囲を有し、および前記電子機器制御指令シグナルが前記ユーザーの好みに従って変更可能である、補助ペダルシステムである。
電子ピアノ
本発明の一実施形態によれば、前記電子機器は電子ピアノである場合がある。各電子ピアノは電子ピアノコントローラーを有するので、本発明は、機械式ピアノよりも電子ピアノの方が、価値が高いかもしれない。電子機器制御指令シグナルを電子ピアノコントローラーに送信するだけで、特に足に障害をもつチャレンジドや子供達によるピアノ演奏を効率的に高めるやり方を実現する。
電子機器操作方法
本発明の一実施形態が提供するのは、電子機器操作方法であって、ユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成する工程と、前記検出シグナルを処理して、ペダル媒介指令シグナルを代替する電子機器制御指令シグナルを生成および伝達する工程とを含み、前記動きが頭部動作に関与し、前記頭部動作が、前記電子機器が前記頭部動作に応答しないオフセット範囲を有し、および前記電子機器制御指令シグナルが前記ユーザーの好みに従って変更可能である、方法である。この実施形態では、上記特徴が適用可能とされて、足に障害を持つチャレンジドや子供達を含むほぼ誰によっても電子機器を制御することができる効率的でユニバーサルなやり方を提供する。
ゲーム機器用コントローラー
本発明の一実施形態が提供するのは、デバイスコントローラーであって、ユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成する検出器と、前記検出シグナルを処理して、電子機器制御指令シグナルを生成および伝達する制御器とを含み、前記動きが頭部動作に関与し、前記頭部動作が、前記電子機器が前記頭部動作に応答しないオフセット範囲を有し、前記電子機器制御指令シグナルが前記ユーザーの好みに従って変更可能であり、および前記検出器が眼鏡のサイドフレームに装着される、デバイスコントローラーである。
bFaaaP4の概要
bFaaaP4は補助ピアノペダルシステムであって、以下の点を考慮して製造した。
1)上半身の動作、つまり頭部の動きを検出しながらピアノのサスティンペダルを踏み込む。
2)本システムの操作は、演奏者がピアノを弾き、演奏中に歌を歌うことを妨げない。
3)bFaaaP4は比較的容易に構築可能であること。
構成
図16~22に示すように、bFaaaP4は、角度センサー(1)、データ処理器(2)、送信機(3)、受信機(4)、アクチュエータ制御器(5)、アクチュエータ(6)、並びに検出器側およびアクチュエータ側電源(7)が含まれるように構成した。図16~22は、それぞれ、図9~15に対応していて、各部品のサイズをmmで表示する。
まず、6軸センサー(加速度計とジャイロスコープとの組み合わせ物)と9軸センサー(加速度計とジャイロスコープと地磁気センサーとの組み合わせ物)を角度センサーとしてテストした。傾き角度を検出する際に、9軸センサーはドリフトがより少なく、市販されていて比較的安価であった。従って、MPU9250(TDK社製)を角度センサーとして使用した。MPU9250は市販モジュールとして提供されていたので、そのモジュールをケースの中に収納した。そのケースを、その後、眼鏡のサイドフレームに着脱可能に装着した。
ESP32(Espressif Systems社製)をデータ処理器として使用した。その理由は、プログラム開発が比較的容易だからである。図3に示すように、データ処理器はオフセット値(上記オフセット範囲の上限値)用の調節器1210と倍率用の調節器1220とを備えていた。
送信機は、受信機と通信するためにBluetooth BLEを使用した。
ESP32(Espressif Systems社製)をアクチュエータ制御器として使用した。その理由は、プログラム開発が比較的容易だからである。図2に示すように、アクチュエータ制御器は、ペダルの遊びオフセット値用の調節器と作動域値用の調節器を備えていた。
電動シリンダー(EAC4W-D05-AZAAD-1-G;オリエンタルモーター社製)をアクチュエータとして使用し、そして、DC24V AZ-シリーズα-step(EAC4-D05-AZAAD-1)をドライバーとして使用した。また、MEXE02(オリエンタルモーター社)をセットアップソフトウエアとして使用した。
検出器側制御器プログラム
適切なドライバーをインストールしたArduino IDE 1.8.5を使用することによって、図4~5の検出器側処理フローチャートに従って検出器側制御器プログラムを作成した。ピッチ角度データをMadgwickフィルタ処理に掛けてノイズとドリフトを減らし、さらに、オフセット処理と倍率処理に掛けた。その後、処理値を0~99の範囲の制御値へと変換した。この制御値をアクチュエータ制御器へとBLEを介して伝達した。
アクチュエータ側制御器プログラム
適切なドライバーをインストールしたArduino IDE 1.8.5を使用することによって、図6~7のアクチュエータ側処理フローチャートに従ってアクチュエータ側制御器プログラムを作成した。受信機を介してアクチュエータ制御器に入力された制御値は、ペダル遊び値と作動域値とを考慮して設定されたアクチュエータ指令値(駆動幅)に変換されて、アクチュエータを制御および操作した。
アクチュエータ(ステップモーター)を有する携帯可能な筐体の構築
bFaaaP4筐体を、実施形態4に従って構築した。筐体の各部品または部材のサイズを、図16~22中に入れた。各部品および各部材(各板部材は木で作製されて、黒色に色付けした)を準備し、当該技術分野の常法によって組み立てた(各ネジを木製板部材に電動スクリュードライバーを使用してねじ込んだ)。アクチュエータは上記リニアステップモーター(オリエンタルモーター社製)であった。また、20個の400gの金属重りを二つの別々の重り室に配置した(各室は10個の重りを有していた)。アクチュエータ制御器とドライバーはアクチュエータ制御器室に入れた。筐体の底面の側端は、筐体をさらに安定化するために通常の粘着テープを使用して床に取り付けた。
bFaaaP4の操作方法
bFaaaP4は実施形態(1-D-2)に記載される操作手順に従って操作した。
bFaaaP4W
bFaaaP4Wでは、送信機と受信機との間の通信のために、ケーブルを使用した。従って、BLE通信を使用しなかった。何故なら、いくつかの報告がESP32中でのBLEの不具合を示していたからだ。制御プログラムはbFaaaP4のものと実質的に同じであった。なお、ユーザーの頭部の動きに対するアクチュエータの応答が改善した。その理由の一部は、送信機と受信機との間の通信速度が上昇したからだ。
bFaaaP3
bFaaaP3は、bFaaaP4と実質的に同一の構成を有していた。重複を避けるために、bFaaaP4との違いを記載する。
両者には3つの主要な差があった。第一の差は検出器側制御器に関係していた。bFaaaP3の検出器側制御器はbFaaaP4と実質的に同一の構成を有していたが、頭部角度傾き角度オフセット値用の調節器と倍率用の調節器は、各々、調節器ボタンの視認可能な目盛りがなかった。従って、オフセット値と倍率は各ユーザーによって調節可能であったが、実際の値は正確に決定できなかった。
二つ目の差は防音室に関係していた。bFaaaP4はアクチュエータを収納する防音室を有していたが、bFaaaP3のアクチュエータはボルトとナットを使用して側壁部材に取り付けられていて、カバーなしに外部へ暴露されていた。従って、アクチュエータ由来のノイズは減衰されなかった。
第三の差は重りに関係する。20個の400g金属プレートを使用する代わりに、2個の5kgのセメントブロックを重り室に設置した。
操作手順はbFaaaP4のものと同一であった。
bFaaaP2
bFaaaP2は、bFaaaP3と実質的に同一の構成を有していた。重複を避けるために、bFaaaP3との違いを記載する。
両者には一つの主要な差があった。この差は検出器側制御器に関係していた。角度センサーとデータ処理器として使用したのは、MPU9250を含むM5Stack_Gray(SWITCH SCIENCEから購入)であった。そのプログラムはbFaaaP3またはbFaaaP4のものと実質的に同一であった。このM5Stackを縁なし帽子に取り付けたポケット中に入れて、この帽子を身に着けた各ユーザーの頭部にM5Stackを配置した。頭部には装着されているけれども、正確に頭部傾き角度を検出するために水平に角度検出器を設置することは難しかった。そのM5Stackのボタンを使用して、頭部傾き角度オフセット値と倍率は簡単に入力できた。
bFaaaP1
bFaaaP1は、bFaaaP2と実質的に同一の構成を有していた。重複を避けるために、bFaaaP2との違いを記載する。
両者には3つの主要な差があった。第一の差はアクチュエータに関係していた。bFaaaP1のアクチュエータは、(リニアシリンダーではない)ステップモーターVESTA UOK5141(オリエンタルモーター社製)であった。このステップモーターをピアノの右側から操作した。
二つ目の差はアクチュエータ制御器に関係していた。bFaaaP1のアクチュエータ制御器はArduino基板上のESP32(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-11819/)であった。ペダルの遊びオフセット値用の調節器と作動域値用の調節器はbFaaaP2のものと実質的に同一であった。
第三の差は検出器側制御器用のプログラムに関係していた。検出器側制御器として使用したのは上記M5Stackであった。しかしながら、そのプログラムは各ユーザーの頭部のZ軸回転速度を検出して検出器シグナルを生成するものであった。検出器シグナルは二値化制御値へと変換されて、ペダルを踏み込むかまたは放すかのいずれかを行った。頭部の動きのオフセット範囲をそのプログラム中で設定した。しかし、倍率は各ユーザーによって設定されなかった。
補助ペダル効果評価試験(APEE試験)
本補助ペダルシステムをクラスI~III被験者で評価した。ここで、7名のクラスI被験者、5名のクラスII被験者、および3名のクラスIII被験者が本補助ペダル効果評価試験(APEE試験)に参加した。クラスII被験者は山口恭子ピアノ教室フルール(https://www.fleur-pianok.com/)の生徒さんであった。
まず、全ての被験者はピアノペダルテスト手順を読んで、そして、図23の楽譜のピアノの音符(すなわち、音符はド、ド、ド、レ、レ、レ、およびミ、ミ、ミを4回繰り返す単位からなっている)を練習するよう指示された。
1.テスト楽譜を読んで、ペダル操作をイメージする。
2.bFaaaPを使用しないでそのテスト楽譜の音符を練習する。
3.bFaaaPを使用して音符を練習する。
4.オフセット値と倍率を調整し、そして、自身の好みに従ってそれらを選択する(クラスII被験者(子供達)は、オフセット値を5度に設定し、倍率を20または30に設定した)。
5.レコーディングを開始して、音符を弾く。
5-1.自身の名前、このレコーディングの日付、選択したオフセット値と倍率を言う。
5-2.ペダルを使用せずに音符を弾く。
5-3.bFaaaPを使用してペダルパターン1で音符を弾く。
5-4.bFaaaPを使用してペダルパターン2で音符を弾く。
5-5.レコーディングを終了する。
6.アンケートに記入する。
各wavファイルをSonic Visualiserリリース3.0.3に取り込んで、目的の領域をpngファイルとしてエクスポートした。各pngファイルをその後ImageJ 1.51j8で開いた。その画像タイプと閾値をそれぞれ、8ビットと200に設定した。ペダル動作が有るかまたは無い(すなわち、ペダル無し、パターン1またはパターン2)音符部分の各々を選択した後、各部分の面積を「Analyze Particles」コマンドによって音振動面積(TVA)として計算した。テスト番号17のデータを図25Aに示す。ある音符部分が4つを超える繰り返し単位を含んでいた場合、最初の4つの反復単位を解析に使用した。また、ある音符部分が3つの繰り返し単位しか含んでいなかった場合、3つの繰り返し単位だけをその他の音符部分にも使用してTVAを計算した。その後、図25Bに示すように、ペダル動作の無い部分の面積(すなわち、TVA0)を1に設定し、そして、ペダル動作(パターン1またはパターン2)を有する他の面積(すなわち、TVA1またはTVA2)をそれぞれスコア(TVA0に対する比率)として、各部分の面積(すなわち、TVA0、TVA1、およびTVA2)を比較した。
表1はAPEE試験のクラスI被験者の結果を示す。表2はクラスIIとIII被験者の結果を示す。
ペダルパターン0(ペダルを使用しない場合)の結果をペダルパターン1または2の結果(各bFaaaPを使用することによって得られたもの)と比較した。まず、ペダルパターン0とペダルパターン1との間で、対応のある両側t検定をスコア(相対比率)に関して実施した。次に、ペダルパターン0とペダルパターン2との間で、対応のある両側t検定をスコアに関して実施した。その後、ペダルパターン1とペダルパターン2との間で、対応のある両側t検定をスコアに関して実施した。表3に結果を示す。
bFaaaPを使用して得たスコアが自身の足を使用して得たスコアと異なるか否かを検証するために、これらのスコアをまずF検定(二つの群が統計学的に等分散を有するかどうかを検定するもの)に掛け、その後、t検定(その二つの群が統計学的に異なるかどうかを検定するもの)に掛けた。まず、各bFaaaPを使用するペダルパターン1または2のスコア(相対比率)と自身の足を使用するペダルパターン1または2のスコアをF検定に掛けた。結果は、帰無仮説は棄却されない(p>0.05)ことを示すので、両者間の統計学的な等分散が仮定され得る。その後、等分散を仮定した両側t検定を実施した。表4に結果を示す。
本試験では、異なる被験者は異なるピアノ経験を有していた。各被験者のピアノ経験がスコアに影響を与えたかどうかを確認するために、5年以上のピアノ経験を有する被験者(グループI)のスコアを5年未満のピアノ経験を有するもの(グループII)と比較した。まず、グループIのスコアとグループIIのスコアをF検定に掛けた。結果は、帰無仮説は棄却されない(p>0.05)ことを示すので、両者間の統計学的な等分散が仮定され得る。その後、等分散を仮定した両側t検定を実施した。表5に結果を示す。
被験者クラス間に差があったか否かを検討するために、一元配置ANOVA(分散分析)を実施した。表6に結果を示す。
使用したピアノ間に差があったか否かを検討するために、一元配置ANOVA(分散分析)を実施した。表7に結果を示す。
全ての被験者に図24の用紙に記入するように依頼した。表8に結果を示す。得票数を感想に関する各評価項目の下に示した。
試験被験者のコメントのいくつかは以下のようなものである。
(1)眼鏡装着型センサーはコンパクトで良い。
(2)アクチュエータのノイズがあるが、そのノイズはユーザーにペダルON/OFFタイミングを知らせる可能性がある。
(3)ペダルを放す操作はペダルを踏み込む操作より難しい。
(4)アクチュエータは思ったよりも自然に頭部動作に従う。
(5)頭部の水平方向の動きを使用するのも一つのオプションである。
(6)練習すればするほど装置をもっと容易に使用することができると思う。
表3で証明されるように、bFaaaPは音を伸ばすのに効果的であることが実証された。また、各bFaaaPを使用して演奏された異なるペダルパターンがそれに応じて統計学的に異なるスコアを生じさせた(すなわち、ペダルパターン1対ペダルパターン2(p=0.00023))。このことは各bFaaaPにより実行されるペダル制御が精密なことを示唆している。さらに、各bFaaaPを使用して得られたスコアは自身の足を使用して得られたスコアと統計学的に有意に異ならなかった(すなわち、それぞれのp値は0.33および0.43(>0.05))。このことは、各bFaaaPと自身の足の間でのペダル制御が同等であることを示唆している(表4を参照されたい)。しかしながら、各TVAは被験者によって異なる。何故なら、被験者は好みのピアノキータッチを有していたからだ。また、bFaaaPをどれだけ練習したかがスコアに影響を与えたのかもしれない。
ペダルの遊びの測定
本明細書中で使用した各上記ピアノのペダルの遊びをデジタルノギス(シンワ測定株式会社製)で測定した。ペダルを踏み込むことによって音が伸び始める地点を手作業で決定した。初期ペダル位置から上記地点までの距離を測定して、mm単位で表示されるペダルの遊びとして設定した。表9に結果を示す。
反力の測定
本明細書中で使用した各上記ピアノのペダルの反力を手作業で測定した。その測定のために、メカニカルフォースゲージNK-100(プッシュプルゲージ;Hanchen JP製)を製造者のマニュアルに従って使用した。上記ペダルの遊び地点までペダルが踏み込まれた際のペダル力とペダルが最大限踏み込まれた際のペダル力を測定した。表10に結果を示す。
ピアノ演奏中の頭部傾き角度の測定
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが作曲したピアノソナタ第8番ハ短調作品13(ソナタ悲愴)の第二楽章をクラスIII被験者番号15が2018年9月19日に演奏した。そのピアノ演奏を、上記bFaaaP制御器プログラムによって以下のように解析した。(1)ピアノ演奏中の頭部傾き角度をbFaaaP4によって検出し;(2)その傾き角度を経時的にUSBポートを介してPCに出力し;(3)得られたデータを統計学的に分析した。表11と図26に結果を示す。
傾き角度の最大値は19.13度で、傾き角度の最小値は-15.02であった。表11と図26のヒストグラム分析が実証したのは、2.5度以下の傾き角度範囲が記録された全ての検出イベントの61%を占め;5.0度以下の傾き角度範囲が86%を占め;7.5度以下の傾き角度範囲が95%を占め;および、10.0度以下の傾き角度範囲が99%を占めたことである。従って、自発的な頭部動作の観点からは、頭部傾き角度オフセット範囲は、好ましくは2.5度(3度)以下、より好ましくは5.0度以下、さらに好ましくは7.5度以下、および、さらに好ましくは10.0度以下に設定される。
200 防音室
210 吸音材
250 穴
300 第一重り室
310 ボルト
350 第二重り室
360 ボルト
500 床板部材
510 防音室底板部材
520 第一水平板部材
530 第二水平板部材
540 天板部材
550 第一側板部材
560 第二側板部材
570 第三側板部材
580 背面板部材
590 正面板部材
592b1~b2 内側ゴム栓
592a1~a2 外側ゴム栓
594b1~b2 内側ゴム栓
594a1~a2 外側ゴム栓
595 栓ボルト
600 アクチュエータ(モーター)
610 本体部分
615 アクチュエータ装着板
620 足部分
630 間隔板部材
700a1~n 重り
750b1~n 重り
800 アクチュエータ制御器室
810 初期化装置(ペダルの遊びオフセット値用と作動域値用の調節器)
820 アクチュエータ制御器
830 ドライバーユニット(ドライバーと電源)
900 振動防止シート
1000 検出器(センサー)
1010 ケース
1020 スリットまたは溝
1050 センサーモジュール(MPU9250)
1100 眼鏡のサイドフレーム
1200 検出器側制御器
1210 オフセット範囲値用の調節器
1220 倍率用の調節器
1230 オン/オフスイッチ
Claims (5)
- デバイスコントローラーであって、
ユーザーの動きを検出して検出シグナルを生成する検出器と、
前記検出シグナルを処理して、デバイスの制御指令シグナルを生成および伝達する制御器と、を含み、
前記動きが頭部動作に関与し、
前記頭部動作が、前記デバイスが前記頭部動作に応答しないオフセット範囲を有し、および、
前記オフセット範囲と、前記頭部動作がオフセット範囲を超えて動作したときの頭部動作による応答速度とが前記ユーザーの好みに従って事前に変更可能であり、
前記オフセット範囲の上限は、3~10度の間の値を含み、前記オフセット範囲の上限から2~10度の間の値を含む頭部傾き角度を使用して、前記デバイスの制御指令シグナルが生成されることによって足に障害を持つヒトも気管切開したヒトも利用可能な、デバイスコントローラー。 - 前記頭部動作がオフセット範囲を超えて動作したときの前記デバイスの駆動幅をユーザーの好みに従って事前に変更可能である、請求項1に記載のデバイスコントローラー。
- 前記制御指令シグナルは、前記頭部の傾き角度から前記オフセット範囲の上限を差し引いて得られる値と、倍率との掛け算によって変更可能である、請求項1又は2に記載のデバイスコントローラー。
- 前記倍率は、前記ユーザーの好みに従って事前に変更可能である、請求項3に記載のデバイスコントローラー。
- 前記検出器が眼鏡に装着される、請求項1~4のいずれかに記載のデバイスコントローラー。
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