JP7001155B2 - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物、並びにセルロース繊維組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物、並びにセルロース繊維組成物 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物、並びにセルロース繊維組成物に関する。
従来、樹脂成形体の強度を向上させる目的で、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、セルロース繊維など、繊維状添加物が利用されている。中でもセルロース繊維は、密度が小さい、弾性率が高い、線熱膨張係数が小さいなどの特徴を有する。また、「カーボンニュートラル」であり持続可能な資源であることから、環境負荷の低減に資する素材になると期待されている。しかしながら、セルロース繊維は親水性、樹脂は疎水性であり、セルロース繊維と樹脂との接着性が悪いためかセルロース繊維の強度が複合体に充分反映させられていない。また、セルロース繊維を樹脂中に高度に分散させることが困難であるため、繊維の絡み合いによる補強効果が充分得られていない場合があった。
これに対してセルロース繊維複合樹脂の強度を向上させる手段として、樹脂中にセルロース繊維の分散性を向上させられる種々の添加剤が提案されている。
例えば、特許文献1には、微細セルロースの分散性を向上させて、微細セルロース繊維と樹脂との複合材料の機械的物性を向上させる目的で尿素や尿素誘導体を添加剤として利用する方法が開示されている。また、特許文献2には、木材由来のパルプに樹脂及び解繊助剤を添加することで混合物を調整し、この混合物を溶融混練することでナノレベルまで解繊されたセルロース繊維を含む複合樹脂を得る方法が開示されている。解繊助剤としては、尿素や尿素誘導体、糖や有機酸が挙げられている。しかしながら、溶融混練時等の高温処理により、尿素や尿素誘導体は分解しアンモニアが生じるため臭気が発生すること、糖や有機酸は複合樹脂の着色が問題となっていた。また、これらの解繊助剤ではセルロース繊維を十分に微細にすることが出来ず、樹脂組成物の成形品の機械強度の向上効果は不充分なものであった。
特許文献3には、微細セルロース繊維と水と極性基含有ポリオレフィン樹脂と疎水基及び親水基の両方を各々1つ以上有する低分子化合物とポリオレフィン系樹脂とを加熱混練すると共に脱揮することで微細セルロースが含まれる樹脂組成物を製造する方法が開示されている。疎水基及び親水基の両方を各々1つ以上有する低分子化合物として脂肪族アルコールや脂肪酸アミド等が挙げられている。しかしながら、特許文献3に記載の製造方法では、樹脂と繊維の混練工程前に繊維原料を湿式粉砕により解繊処理して微細セルロースを得る工程が含まれている。この工程では大量の水を使用し、その水の除去と水の除去に伴う微細セルロースの凝集を防止することが必要となり、工業化するには生産性が低く製造コストが高くなる難点があった。
特開2014-227639号公報 特開2017-105983号公報 特開2015-209439号公報
これに対して本発明は、安価で効率的に熱可塑性樹脂成形品の強度を飛躍的に向上させることのできる熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物、並びにセルロース繊維組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セルロース繊維と熱可塑性樹脂を混練混合する際、セルロース繊維とアミド化合物を熱可塑性樹脂と混練することで得られる熱可塑性樹脂組成物の機械的強度が優れることを見出した。
すなわち、上記の課題を解決しようとする本発明の手段は、
<1>ナノセルロース繊維(A)、少なくとも1つの炭化水素基を有するアミド化合物(B)、熱可塑性樹脂(C)を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であり、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を熱可塑性樹脂(C)と混練し、熱可塑性樹脂中でセルロース繊維(A’)をナノセルロース繊維(A)へ解繊することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<2>前記アミド化合物(B)が、炭素数3~30のアミド化合物および(メタ)アクリルアミド系重合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記<1>に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<3>前記アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有することを特徴とする前記<1>または<2>に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<4>熱可塑性樹脂(C)の融点、又は軟化点が100~220℃であることを特徴とする前記<1>~<3>の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<5>水および/または有機溶媒の存在下で、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を混合する工程の後に熱可塑性樹脂(C)と混練することを特徴とする前記<1>~<4>の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<6>前記アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有することを特徴とするアミド化合物(B’)であることを特徴とする<5>に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
<7>セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)からなるセルロース繊維組成物であって、アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有するアミド化合物(B’)であることを特徴とするセルロース繊維組成物、
<8>前記<7>に記載のセルロース繊維組成物と熱可塑性樹脂(C)を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
である。
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法によれば、少なくとも1つの炭化水素基を有するアミド化合物が、セルロース表面の水酸基と適度に静電的に結合してセルロース表面を被覆するため、水素結合によるセルロース繊維同士の凝集を抑制し、熱可塑性樹脂との混練時にセルロース繊維を効率的に解繊させることができる。また、解繊したセルロース繊維は表面がアミド化合物で被覆されているため再凝集し難い。そのため、熱可塑性樹脂中にセルロース繊維を均一に分散させることができ、熱可塑性樹脂の成形体の強度を飛躍的に向上させることができる。
は、比較例1の熱可塑性樹脂組成物(EH-1)のSEM写真である。
は、実施例1の熱可塑性樹脂組成物(E-1)のSEM写真である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の記載は本発明の実施形態の一例であり、本記載に限定されるものではない。
本発明において、熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、セルロース繊維(A’)と少なくとも1つの炭化水素基を有するアミド化合物(B)を熱可塑性樹脂(C)と混練し、樹脂中でセルロース繊維(A’)をナノセルロース繊維(A)へ解繊することで得られる。
セルロース繊維(A’)は、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが知られており、本発明ではそのいずれも使用できる。好ましくは植物又は微生物由来のセルロース繊維であり、より好ましくは植物由来のセルロース繊維である。植物由来のセルロース繊維の中でも、パルプ(特に針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP))が特に好ましい。
またセルロース繊維原料を湿式粉砕等により解繊処理して微細セルロースを得る方法もあるが、この場合大量の水を使用し、その水の除去と水の除去に伴う微細セルロースの凝集を防止することが必要となるため、生産性が低く製造コストが高い。更にセルロース繊維はその繊維幅が小さくなり、いわゆるセルロースミクロフィブリルになるとセルロースミクロフィブリル間の水素結合が強固になり、乾燥時に凝集を起こす。このためその後の樹脂との混練時に樹脂中へナノセルロース繊維として均一分散することが困難となる。このため本発明では、一般的に入手が容易で且つ繊維幅が20~100μmのセルロース繊維(A’)を原料としている。また原料セルロース繊維(A’)はセルロースの官能基を置換修飾したような変性セルロースでもよい。例えばセルロースの水酸基を無水マレイン酸、無水酢酸、アルケニル無水コハク酸の無水カルボン酸等でエステル化した変性セルロース繊維でもよい。
少なくとも1つの炭化水素基を有するアミド化合物(B)としては、例えば、アセトアミド、プロピルアミド、イソプロピオン酸アミド、ブチルアミド、ピバルアミド、ジメチルプロパンアミド、ヘキサンアミド、デカン酸アミド、ラウリルアミド、パルミチン酸アミド、ステアリルアミド、ヒドロキシステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、N,Nジエチルアセトアミド、N,Nジエチルドデカンアミド、Nステアリルステアリン酸アミド、Nステアリルオレイン酸アミド、Nオレイルステアリン酸アミド、Nステアリルエルカ酸アミド、Nオレイルオレイン酸アミド等のN置換アミド類、メチロールステアリン酸アミド等のメチロールアミド類、マロンアミド、ヘキサンジアミド、マレアミド、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)ヘキサンジアミド等のジアミド類、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、2-アミノマロンアミド等のアルキルアミドアミン類、メチレンビスステアリン酸アミド,エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミド等の不飽和脂肪酸ビスアミド類、ニコチン酸アミド、εカプロラクタム、シクロヘキサンカルボアミド等の環状アミド類、ベンズアミド、4-メトキシベンズアミド、2-フェニルアセトアミド等の芳香族アミド類等が挙げられる。
また、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸無水物、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、テトラプロペニル無水コハク酸、オクテニルコハク酸無水物、2,5-ジケトテトラヒドロフラン、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ヘキサデセニル無水コハク酸、1,3,3a,4,5,9b-ヘキサヒドロ-5(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)ナフト[1,2-c]フラン-1,3-ジオン、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物の無水カルボン酸に対してアンモニア、或いはメチルアミン、エチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン等の一級アミン等を用いてアミド化反応させ、無水カルボン酸の少なくとも一部が一級アミド基あるいは二級アミド基であり、且つカルボン酸塩を形成した化合物なども、前記アミド化合物(B)として用いることができる。これらの中では、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラプロペニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、ヘキサデセニル無水コハク酸とアンモニアを反応させたモノアミドモノカルボン酸塩が好ましい。
アミド化合物(B)は、アミド基を有する骨格を構成単位として繰り返し有するようなポリマーであってもよい。例えば(メタ)アクリルアミド及びジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、N-n-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N-t-オクチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノマー類及びそれらモノマー類を重合してなる重合物(以下、(メタ)アクリルアミド系重合物と称することがある)や、前記したモノアミドモノカルボン酸塩のうち、無水マレイン酸等のラジカル重合可能な不飽和基と無水カルボン酸基を有するモノマーをモノアミドモノカルボン酸塩とした構成単位を含む共重合物やグラフト重合物が挙げられる。これらの中では、(メタ)アクリルアミド系重合物が好ましい。前記(メタ)アクリルアミド系重合物にはその効果を阻害しない程度にその他重合可能なモノマー成分を含んでいても良いが、セルロースとの親和性向上の観点から、共重合物中の(メタ)アクリルアミド系モノマーの組成比が70質量%以上であることが好ましい。
前記したアミド化合物(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素数3~30のアミド化合物および(メタ)アクリルアミド系重合物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。入手のしやすさから、より好ましくはプロピルアミド、イソプロピオン酸アミド、ブチルアミド、ピバルアミド、ジメチルプロパンアミド、ヘキサンアミド、デカン酸アミド、ラウリルアミド、ステアリルアミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、マロンアミド、ヘキサンジアミド、マレアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、2-アミノマロンアミドである。
また、アミド化合物(B)は一級アミド化合物あるいは二級アミド化合物であると、三級アミド化合物に比べてセルロース繊維表面の水酸基との静電的相互作用が促進されより被覆されやすいことから更に好ましく、モノアミドであるとセルロース繊維間の静電的相互作用の媒介にならないため最も好ましい。具体的にはプロピルアミド、イソプロピオン酸アミド、ブチルアミド、ピバルアミド、ヘキサンアミド、デカン酸アミド、ラウリルアミド、ステアリルアミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、マロンアミド、ヘキサンジアミド、マレアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、2-アミノマロンアミドが好ましい。
アミド化合物(B)は、原料セルロース繊維(A’)100質量部に対し1~100質量部用いることが、セルロース繊維の解繊性や熱可塑性樹脂成形体の強度の観点から好ましい。
熱可塑性樹脂(C)は、成形材料用樹脂組成物として通常用いられているものであれば特に限定されない。例えば、ポリアセタール樹脂、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合物などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合物、アクリロニトリル-アクリルゴム-スチレン共重合物、アクリロニトリル-エチレンゴム-スチレン共重合物、(メタ)アクリル酸エステル-スチレン共重合物、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合物などのスチレン系樹脂およびその水素添加樹脂、アイオノマー樹脂、ポリアクリロニトリル、エチレン-酢酸ビニル樹脂、エチレン-アクリル酸樹脂、エチレン-エチルアクリレート樹脂、エチレン-ビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどの塩素樹脂、ポリフッ化ビニルやポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、メチルペンテン樹脂、セルロース樹脂等の熱可塑性樹脂、ならびにオレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマーの単独物およびこれらの二種以上の混合物が挙げられる。中でも、セルロースの熱劣化の観点より融点、または軟化点が220℃以下の熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的にはポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂を用いた場合に好適である。
セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を熱可塑性樹脂(C)と混練する際、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を熱可塑性樹脂(C)に均一に分散することができれば特に添加順序を問わない。セルロース繊維(A’)の表面をアミド化合物(B)で十分に被覆させるために、好ましくは、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)とを予め混合してセルロース繊維組成物(D)を得たのち、セルロース繊維組成物(D)を熱可塑性樹脂(C)と混練する。
アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有するアミド化合物(B’)である場合は、セルロース繊維(A’)と前記アミド化合物(B’)とを予め混合してセルロース繊維組物(D)を得たのち、セルロース繊維組成物(D)を熱可塑性樹脂(C)と混練することが好ましい。
また、セルロース繊維組成物(D)を得る際には、必要に応じて、水および/または有機溶媒の存在下で、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を混合してもよい。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、2-‐ブタノール、t-ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールジアルキルエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ダイアセトンアルコール等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類、トルエンやシクロヘキサン等の炭化水素類、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル類等が挙げられる。これらは1種単独でもよく、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
好ましくは、上記アミド化合物(B)を溶解あるいは微分散可能で、かつセルロース繊維を膨潤させられるメタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、t-ブタノール、アセトン、ダイアセトンアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、Nメチル-2-ピロリドンである。
セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)とを予め混合する方法に特に制限はない。例えば、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を必要に応じて水および/または有機溶媒の存在下、撹拌翼のついた釜やブレンダ―、ヘンシェルミキサ等の撹拌混合機で混合することができる。
得られたセルロース繊維組成物(D)は、溶媒の使用有無にかかわらず、そのまま熱可塑性樹脂との混練に用いることができるが、溶媒を使用した場合は混練前に予め乾燥させて用いることが好ましい。乾燥方法は特に制限がなく、セルロース繊維(A’)やアミド化合物(B)が凝集や分解を伴わない温度で乾燥出来ればよい。この際、セルロース繊維(A’)やアミド化合物(B)が凝集するのを抑制するため内容物を攪拌しながら減圧雰囲気下、動的に乾燥することが好ましい。
本発明で得られる熱可塑性樹脂組成物は、ナノセルロース繊維(A)、アミド化合物(B)、熱可塑性樹脂(C)を少なくとも含有していればよく、本発明の効果を阻害しない程度であればセルロース繊維(A’)を含んでいても良い。セルロース繊維(A’)の含有割合は、ナノセルロース繊維(A)とセルロース繊維(A’)の合計に対し、好ましくは50質量%未満、より好ましくは20質量%未満、さらに好ましくは10質量未満である。また、熱可塑性樹脂組成物におけるナノセルロース繊維(A)とセルロース繊維(A’)の合計の含有割合は、0.1~80質量%であることが、補強効果や成形性の観点から好ましい。
熱可塑性樹脂組成物を組成する各成分の割合は、目的や所望する物性に応じて任意に変えることができるが、質量比で、セルロース繊維(A’)+ナノセルロース繊維(A)/アミド化合物(B)/熱可塑性樹脂(C)=0.1~80/0.001~50/10~99.899(セルロース繊維組成物(D)/熱可塑性樹脂(C)=0.1~90/10~99.9)であることが好ましく、より好ましくはセルロース繊維(A’)+ナノセルロース繊維(A)/アミド化合物(B)/熱可塑性樹脂(C)=5~40/0.1~10/50~94.9(セルロース繊維組成物(D)/熱可塑性樹脂(C)=5.1~50/50~94.9)である。
熱可塑性樹脂組成物は、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)(あるいはこれらの事前混合物であるセルロース繊維組成物(D))を熱可塑性樹脂(C)と混練することで得られるが、その混練方法に特に制限はなく、従来公知の方法をとることができる。例えば、一軸混練機、二軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー、加圧型ニーダー、ロール混練機等がある。混練する温度は熱可塑性樹脂(C)の融点又は軟化点より高ければよい。
また本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、熱可塑性樹脂(C)以外の樹脂、タルク、クレイ、結晶化核剤、架橋剤、加水分解防止剤、酸化防止剤、滑剤、ワックス類、着色剤、安定剤等を配合してもよい。
上記のようにして得られた熱可塑性樹脂組成物を成形体とするには、一般的な成形方法を用いることができる。例えば、射出成形、押出成形、ブロー成型、圧縮成形、発泡成形などが挙げられる。
また本発明品の用途としては特に限られることはないが、例えば、自動車、バイク、自転車、鉄道、ドローン、ロケット、航空機、船舶等の輸送機械用の内外装材や筐体等、風力発電機、水力発電機等のエネルギー機械、エアコン、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、AV機器、ディジタルカメラ、パソコン等の家電筐体、電子基板、携帯電話、スマートホン等の通信機器筐体、松葉づえ、車いす等の医療用器具、スニーカーやビジネスシューズ等の靴、タイヤ、球技スポーツ用のボール、スキーブーツ、スノーボード板、ゴルフクラブ、プロテクタ、釣り糸、疑似餌等のスポーツ用品、テントやハンモックなどのアウトドア用品、電線被覆材、水道管、ガス管等の土木建築資材、柱材、床材、化粧板、窓枠、断熱材等の建築材、本棚、机、椅子等の家具、産業用ロボット、家庭用ロボット、ホットメルト接着剤、積層式3Dプリンタ用フィラメントやサポート剤、塗料、インク、トナー等の記録材料用バインダー樹脂、フィルムやテープなどの包装材、ペットボトル等の樹脂容器、メガネフレーム、ごみ箱、シャープペンシルケース等の生活雑貨等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
セルロース繊維(A’)には、下記に示す(a1)及び(a2)を用いた。
[セルロース繊維(a1)]
本実施例に使用の原料のセルロース繊維(A’)は一般に購入可能な針葉樹漂白クラフトセルロース(a1)を用いた。(a1)を水に分散させ、光学顕微鏡で観察したところその平均繊維径は50μmであった。
(製造例1)
[変性セルロース繊維(a2)の製造例]
容器へセルロース繊維(a1)100質量部と水400質量部とN-メチルピロリドン(以下、NMPと記載する)150質量部を仕込み、減圧脱水により水分を留去し、ヘキサデセニルコハク酸無水物19.9質量部を投入し、80℃で4時間反応した。反応後減圧留去によりNMPを留去し、変性セルロース繊維(a2)を得た。ヘキサデセニルコハク酸無水物によるセルロース水酸基のエステル化にかかる置換度(DS)は0.11、酸価は29であった。
(実施例1)
[熱可塑性樹脂組成物(E-1)の製造]
熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86質量部、セルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)10質量部、アミド化合物(B)としてピバルアミド4質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-1)を得た。
(実施例2~24)
[樹脂組成物(E-2~24)の製造]
セルロース繊維(A’)の種類、アミド化合物(B)の種類及び仕込み量を表1のように変えた以外は、実施例1に記載の方法と同様にして熱可塑性樹脂組成物(E-2~24)を得た。
(実施例25)
[熱可塑性樹脂組成物(E-25)の製造]
熱可塑性樹脂(C)としてポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」 融点165℃)86質量部、セルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)10質量部、アミド化合物(B)としてブチルアミド4質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度170℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-25)を得た。
(実施例26)
[熱可塑性樹脂組成物E-26の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてラウリルアミド40質量部、イソプロパノール400質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水とイソプロパノールを留去し、a1とラウリルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物14質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-26)を得た。
(実施例27)
[熱可塑性樹脂組成物E-27の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてステアリルアミド40質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水を留去し、a1とステアリルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物14質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-27)を得た。
(実施例28)
[熱可塑性樹脂組成物E-28の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてステアリルアミド40質量部、イソプロパノール400質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水とイソプロパノールを留去し、a1とステアリルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物14質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-28)を得た。
(実施例29)
[熱可塑性樹脂組成物E-29の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてステアリルアミド40質量部、イソプロパノール400質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水とイソプロパノールを留去し、a1とステアリルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物7質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)93量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-29)を得た。
(実施例30)
[熱可塑性樹脂組成物E-30の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、アミド化合物(B)としてステアリルアミド40質量部、イソプロパノール800質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下でイソプロパノールを留去し、a1とステアリルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物14質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-30)を得た。
(実施例31)
[熱可塑性樹脂組成物E-31の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてステアリルアミド40質量部、日本ゼオン株式会社製脂肪族系炭化水素樹脂「クイントン R-100」10質量部、イソプロパノール400質量部、テトラヒドロフラン(THF)100質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水と溶剤を留去し、a1とステアリルアミドと脂肪族系炭化水素樹脂からなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物15質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)85量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-31)を得た。
(実施例32)
[熱可塑性樹脂組成物E-32の製造例]
容器へセルロース繊維(A’)としてセルロース繊維(a1)100質量部と、水400質量部とアミド化合物(B)としてステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド40質量部、イソプロパノール400質量部を投入し、70℃で混合した後、減圧下で水とイソプロパノールを留去し、a1とステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドからなるセルロース繊維組成物を得た。次にそのセルロース繊維組成物14質量部と熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-32)を得た。
(実施例33~35)
[熱可塑性樹脂組成物E-33~35の製造例]
熱可塑性樹脂(C)およびアミド化合物(B)の種類と比率が表2に記載のように異なる以外は実施例26~32の記載と同様にして熱可塑性樹脂組成物(E-33~35)を得た。
[一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有するアミド化合物(B’)の製造例]
以下の製造例に示す分析機器のIRとは、Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光分析装置「Spectrum one」を指す。
(製造例2)
[アミド化合物(B’-1)の製造]
容器へ仕込んだヘキサデセニル無水コハク酸100質量部を攪拌しながら80℃まで加温した。次に加熱攪拌下の内容物に対して10質量%の濃度のアンモニア水130質量部を滴下した。更に水を150質量部添加し、系内が完全に均一になったのを確認し、冷却後に取り出し黄色透明の水溶液を得た。固形分は30質量%、pHは9.4であった。得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを確認し、ヘキサデセニルモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-1)であると判断した。
(製造例3)
[アミド化合物(B’-2)の製造]
容器へ仕込んだテトラプロペニル無水コハク酸100量部を攪拌しながら80℃まで加温した。加熱攪拌下の内容物に対して10質量%のアンモニア水160質量部を滴下した。更に水を200質量部添加し、系内が完全に均一になったのを確認し、冷却後に取り出し黄褐色透明の水溶液を得た。固形分は25質量%、pHは9.2であった。得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを観測し、テトラプロペニルモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-2)であると判断した。
(製造例4)
[アミド化合物(B’-3)の製造]
容器へ仕込んだテトラプロペニルモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-2)水溶液100質量部に対して攪拌しながら樹脂が沈降するまで90%濃度の酢酸を添加した。その後沈降物を十分に水洗、ろ過した。ろ過残渣はまた得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸の吸収ピークを確認した。更にろ過残渣に対して10質量%の水酸化ナトリウム水溶液を滴下、攪拌混合し、黄褐色透明の水溶液を得た。固形分は20質量%、pHは10.4であった。得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを確認し、テトラプロペニルモノアミドモノカルボン酸ナトリウム塩(B’-3)水溶液であると判断した。
(製造例5)
[アミド化合物(B’-4)の製造]
容器へ仕込んだ1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸100質量部を攪拌しながら130℃まで加温した。加熱攪拌下の内容物に対して10質量%のアンモニア水190質量部を滴下した。更に水を200質量部添加し、系内が完全に均一になったのを確認し、冷却後に取り出し淡黄色透明の水溶液を得た。固形分は25質量%、pHは9.5であった。また得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを確認し、シクロヘキセンモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-4)であると判断した。
(製造例6)
[アミド化合物(B’-5)の製造]
容器へ仕込んだヘキサヒドロ無水フタル酸100質量部を攪拌しながら130℃まで加温した。加熱攪拌下の内容物に対して10質量%のアンモニア水220質量部を滴下した。更に水を200質量部添加し、系内が完全に均一になったのを確認し、冷却後に取り出し淡黄色透明の水溶液を得た。固形分は23質量%、pHは9.2であった。得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを確認し、シクロヘキサンモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-5)であると判断した。
(製造例7)
[アミド化合物(B’-6)の製造]
容器へ仕込んだオクテニル無水コハク酸100質量部を攪拌しながら80℃まで加温した。加熱攪拌下の内容物に対して10質量%のアンモニア水120質量部を滴下した。更に水を200質量部添加し、系内が完全に均一になったのを確認し、冷却後に取り出し黄色透明の水溶液を得た。固形分は25質量%、pHは9.1であった。得られた物質はIR測定によりアミド基とカルボン酸塩の吸収ピークを確認し、クテニルモノアミドモノカルボン酸アンモニウム塩(B’-6)であると判断した。
[セルロース繊維組成物(D)の実施例]
次に、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B’)を予め混合してセルロース繊維組成物(D)としたのちに、熱可塑性樹脂(C)と混練して熱可塑性樹脂組成物を得る態様について実施例を示す。
(実施例36)
[セルロース繊維組成物(D-1)の実施例]
容器へセルロース繊維(a1)100質量部と水400質量部とアミド化合物(B’-1)160質量部(固形分40質量部)を投入し、70℃で混合した後、減圧脱水により水分を留去し、セルロース繊維組成物(D’-1)を得た。
(製造例37~42)
[セルロース繊維組成物(D-2~7)の実施例]
アミド化合物(B’)の種類や仕込み量を表4のように変えた以外は、実施例36に記載の方法と同様にしてセルロース繊維組成物(D-2~7)を得た。
(実施例43)
[樹脂組成物(E-43)の製造]
熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86量部、セルロース繊維組成物(D-1)14質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-43)を得た。
(実施例44~49)
[熱可塑性樹脂組成物(E-44~49)の製造]
セルロース繊維組成物(D)の種類及び仕込み量を表5のように変えた以外は、実施例43に記載と同様にして熱可塑性樹脂組成物(E-44~49)を得た。
(実施例50)
[熱可塑性樹脂組成物(E-50)の製造]
熱可塑性樹脂(C)としてポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」 融点165℃)72質量部、セルロース繊維組成物(D-1)28質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度170℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-50)を得た。
(実施例51)
[熱可塑性樹脂組成物(E-51)の製造]
熱可塑性樹脂(C)として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂((株)プライムポリマー製「ウルトゼックス4020L」 融点126℃)54質量部、セルロース繊維組成物(D-1)46質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(E-51)を得た。
(比較例1)
[熱可塑性樹脂組成物(EH-1)の製造]
熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)90質量部、セルロース繊維(a1)10質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(EH-1)を得た。
(比較例2)
[熱可塑性樹脂組成物(EH-2)の製造]
熱可塑性樹脂(C)として高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)86質量部、セルロース繊維(a1)10質量部、尿素4質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度140℃、50回転/分で10分間溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(EH-2)を得た。
(比較例3)
[熱可塑性樹脂組成物(EH-3)の製造]
熱可塑性樹脂(C)としてポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」 融点165℃)90質量部、セルロース繊維(a1)10質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、混練温度170℃で溶融混練してナノセルロース繊維に解繊して熱可塑性樹脂組成物(EH-3)を得た。
<樹脂組成物の評価>
(射出成型、曲げ物性の測定)
実施例1~51、比較例1~3で得られた熱可塑性樹脂組成物(E-1~51、EH1~3)を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)を用いてJIS規格 K7171に記載のバー型試験片を成形し、JIS K7171に準拠して、オリエンテック(株)製万能試験機「テンシロンRTM-50」で曲げ強度、曲げ弾性率を測定し、樹脂単独に対する強度の向上率を指数として比較した結果を表1、表2、表5に示す。
弾性率[指数]=(実施例、及び比較例の弾性率)/(樹脂単独の弾性率)
強度[指数]=(実施例、及び比較例の強度)/(樹脂単独の強度)
Figure 0007001155000001
表1,2,5中のアミド化合物(B)の詳細を以下に示す
ポリAAm:アクリルアミドホモポリマー(重量平均分子量1,000,000)
ポリNIPAM:イソプロピルアクリルアミドホモポリマー(重量平均分子量126,000)
ポリACMO:アクリロイルモルフォリンホモポリマー(重量平均分子量126,000))
ポリDEAA:ジエチルアクリルアミドホモポリマー(重量平均分子量792,000)
ポリHEAA:ヒドロキシエチルアクリルアミドホモポリマー(重量平均分子量1,950,000)
HDPE:高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)
HPP:ポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」 融点165℃)
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン樹脂((株)プライムポリマー製「ウルトゼックス4020L」融点126℃)
Figure 0007001155000002
Figure 0007001155000003
Figure 0007001155000004
Figure 0007001155000005
(樹脂組成物中のセルロース繊維の数平均繊維径の算出)
実施例および比較例で得られた熱可塑性樹脂組成物を325meshステンレスメッシュで包み、キシレン還流下、140℃で5時間処理を行うことで樹脂を溶解除去し、ナノセルロース繊維(A)を樹脂組成物から抽出し、これを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、繊維の幅を計測することでナノセルロース繊維(A)の数平均繊維径を算出した。その一例を表6に示す。また、図1、図2のSEM写真より明らかなようにセルロース繊維(a1)を単独で熱可塑性樹脂と混練した比較例1ではセルロース繊維の解繊が不十分なことがわかる。これに対して実施例1のサンプルではセルロース繊維(A’)が均一にナノセルロース繊維(A)になっていることがわかる。その他のサンプルついても同様の結果が得られた。
Figure 0007001155000006
(樹脂組成物のメルトマスフローレイト測定)
実施例および比較例で得られた熱可塑性樹脂組成物(E)をオートメルトインデクサー(テスター産業(株)製;型式TP406)を用いてJIS規格 K7210に準拠してメルトマスフローレイト測定を行った。その一例を表7に示す。
Figure 0007001155000007
比較例1ではマトリックス樹脂である高密度ポリエチレン樹脂(旭化成(株)製「サンテックJ320」 融点130℃)に対してMFRの変化(低下)が小さいのに対して、実施例1ではMFRが著しく低くなっている。一般的にナノファイバーが高度に分散された樹脂のMFRはマトリックス樹脂のMFRに対して極端に低くなることから、実施例で製造されたセルロース繊維複合熱可塑性樹脂組成物(E)においてセルロース繊維(A’)はナノセルロース繊維(A)になっておりかつ高度に分散された状態にあると考えられる。
上記SEM観察とMFR測定結果より、本製造方法により得られる熱可塑性樹脂組成物(E)中のセルロース繊維(A’)は熱可塑性樹脂(C)との混練中に解繊され、ナノセルロース繊維(A)になっていることは明らかである。
実施例1~25と比較例1~3の結果から、本発明に規定するセルロース繊維とアミド化合物を熱可塑性樹脂で混練して得られる熱可塑製樹脂成形体はアミド化合物を使用しないセルロース繊維と熱可塑性樹脂の混練物に対して優れた機械的強度を有することがわかる。
実施例2及び実施例17と実施例13の結果より、アミド化合物(B)が一級アミド基あるいは二級アミド基を有することで三級アミド基を有するアミド化合物を使用した時よりも優れた機械的強度を有することがわかる。
実施例27~28および30と実施例11の結果から、水および/または有機溶媒の存在下で、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を混合する工程の後に熱可塑性樹脂(C)と混練して得られる熱可塑性樹脂成型体は、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を事前混合なしにと熱可塑性樹脂(C)混練して得られる熱可塑製樹脂成形体よりも優れた機械的強度を有することがわかる。

Claims (5)

  1. ナノセルロース繊維(A)、少なくとも1つの炭化水素基を有するアミド化合物(B)、熱可塑性樹脂(C)を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、前記アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有するアミド化合物(B’)であり、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を熱可塑性樹脂(C)と混練し、熱可塑性樹脂中でセルロース繊維(A’)をナノセルロース繊維(A)へ解繊することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂(C)の融点、又は軟化点が100~220℃であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 水および/または有機溶媒の存在下で、セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)を混合する工程の後に熱可塑性樹脂(C)と混練することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. セルロース繊維(A’)とアミド化合物(B)からなるセルロース繊維組成物であって、アミド化合物(B)が、一級アミド基あるいは二級アミド基を有し、且つカルボン酸塩を有するアミド化合物(B’)であることを特徴とするセルロース繊維組成物。
  5. 請求項に記載のセルロース繊維組成物と熱可塑性樹脂(C)を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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