JP6998259B2 - 銅鉱石の処理方法 - Google Patents
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Description
一の実施形態に係る銅鉱石の処理方法は、砒素を含有するとともに、可溶性鉄鉱物を含有しない銅鉱石を処理するに当り、図1に例示するように、銅鉱石を、銅イオン、鉄イオンおよびハロゲン化物イオンを含む酸性水溶液と接触させて、銅鉱石中の銅を浸出させる銅浸出工程と、銅浸出工程で得られる浸出後液中の銅イオンとともに鉄イオンを酸化させる酸化工程とを含むものである。
処理の対象とする銅鉱石は、たとえば、輝銅鉱、斑銅鉱、銅藍、黄銅鉱、黄鉄鉱、硫砒銅鉱、硫砒鉄鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、硫砒鉄鉱、輝安鉱、磁硫鉄鉱から選択される少なくとも一種を含む硫化鉱物や珪酸鉱等の金及び硫黄を含有する硫化鉱物、または、それら硫化鉱物を製錬処理した後に得られる中間物(製錬中間物)とすることができる。
銅鉱石は、必要に応じて、浮遊選鉱や比重選別といった慣用の選鉱処理を経た銅精鉱とすることができる。また、粉砕摩鉱して鉱石の粒径を小さくしたものとすることもできる。
銅鉱石には、上述した硫化鉱物や製錬中間物、銅精鉱等が含まれる。
銅イオンを18g/L、鉄イオンを2g/L、塩化物イオンを180g/L、臭化物イオンを20g/Lで含有する浸出液を用いて、空気を0.1L/min/Lで吹き込みながら、銅鉱石を浸出させる。浸出時の温度は85℃とし、浸出時間は12時間とする。ここで、パルプ濃度は、上記の浸出液1Lに対して6gの銅が浸出するように(つまり、浸出終了時に銅濃度が6g/L増加するように)設定する。この条件の下で銅鉱石の浸出を行い、浸出の終了時に上記の浸出液1Lに対して浸出した鉄が1g未満であれば(つまり、鉄濃度の増加が1g/L未満であれば)、その銅鉱石を「可溶性鉄鉱物を含有しない銅鉱石」とする。すなわち、上記の条件で、銅が6g/L(=約0.1mоl/L)浸出されるのに対して鉄が1g/L(=約0.02mоl/L)未満で浸出される銅鉱石、言い換えると、モル百分率で銅鉱物の浸出を100%とした場合に鉄鉱物の浸出がその20%未満となる銅鉱石を、「可溶性鉄鉱物を含有しない銅鉱石」とする。なお、この試験を行う際の銅鉱石の粒径等のその他の条件は、銅浸出工程の条件と実質的に同じとし、当業者であれば適宜設定することができる。
銅浸出工程では、上述した銅鉱石に、銅イオン、鉄イオンおよびハロゲン化物イオンを含む酸性水溶液を酸化剤の供給下で接触させて、銅鉱石中の銅を浸出させ、浸出後液を得る。銅浸出工程では、銅鉱石中の銅の他、砒素も浸出されるので、浸出後液には砒素イオンも含まれることになる。
銅浸出工程によって得られた浸出後液中の銅イオンや鉄イオンの多くは、浸出時に酸化剤として用いられた結果として、Cu(I)やFe(II)になっていると考えられる。これらの銅イオンや鉄イオンは、後述の銅抽出工程で有効に銅を抽出するため、また浸出後液を再度の銅浸出工程で使用するために酸化して、Cu(II)、Fe(III)とすることが望ましい。
この観点から、鉄イオン酸化前のFe/As比は、好ましくは50以上とする。
この場合、上述したように可溶性鉄鉱物を含有しない銅鉱石に対して、同じ酸性水溶液を繰り返し用いると、銅鉱石からの鉄の供給が少ないことに起因して、液中の鉄濃度が次第に低下し、それに伴って酸化工程で鉄とともに共沈する砒素の量も減少する。それ故に、特に酸化後液を酸性水溶液として繰り返し用いる場合に、この実施形態のように鉄含有物質を添加することが、各回での砒素の有効な除去の観点から重要になる。
他方、鉄イオンは、銅浸出工程で酸化剤として作用して銅の浸出促進にも有効に働くことから、この観点では、鉄含有物質は、図1に示す実施形態のように、銅浸出工程での銅の浸出前に酸性水溶液に添加することが好ましい。
鉄含有物質の添加量は、鉄イオン酸化前のFe/As比が上述した値となるように適宜決定することができる。
酸素含有気体を吹き込む場合は、浸出後液1L当たり0.01L/min~1.5L/minの流量で供給することが好ましい。0.01L/minは、水60℃での溶存酸素が低下しない程度の供給量であり、このように酸素含有気体の供給流量が少なすぎる場合は酸化に時間を要する。この一方で、酸素含有気体の供給流量が多すぎる場合は、気泡中への液の蒸発で奪われる蒸発熱を補償するために電力などのエネルギーを多く消費する。
このような条件の下で酸化工程を実施することにより、酸化後液中の砒素イオンをほぼすべて除去することが可能である。
銅抽出工程では、上記の酸化工程を経た後の酸化後液から銅を回収することができる。ここでの銅の回収方法としては特に制限はないが、例えば溶媒抽出、イオン交換、卑な金属との置換析出及び電解採取などを利用することができる。酸化後液中の銅は1価及び2価の状態が混在しているが、溶媒抽出やイオン交換を円滑に行うために、全部が2価の銅イオンとなるように予め酸化しておくことが好ましい。酸化の方法は特に制限はないが空気や酸素を酸化後液中に吹き込む方法が簡便である。
図2に示す割合で各鉱物を含有する銅精鉱について、銅浸出工程、酸化工程および銅抽出工程を1サイクルとして繰り返し行った。酸性水溶液は図1に示すように循環させて使用した。当該銅精鉱の成分を表1に示す。
この銅精鉱中の銅鉱物はCu2Sが主体であり、黄銅鉱をほぼ含まないものであった。また砒素の含有量は3000ppmであった。
一方、発明例では、試薬を添加したことにより比較的高い鉄濃度が維持され、その結果として、全てのサイクルで砒素を共沈除去することができた。
上記の試験例1の発明例と同様の条件でサイクルを繰り返す試験を行った。その結果を表2に示す。この試験では、1サイクル目~3サイクル目に試薬で鉄濃度を調整し、それ以降は試薬を添加しなかった。
なお、8サイクル目で鉄濃度が微増しているが、これは原料に含まれる黄銅鉱やボーナイト(Cu5FeS4)が浸出し、酸化時に沈殿しなかったことによるものと考えられる。
以上より、Fe/As比を30以上とすることにより、砒素を有効に除去できることが解かった。
Claims (6)
- 砒素を含有するとともに、可溶性鉄鉱物を含有しない銅鉱石を処理するに当り、前記銅鉱石を、銅イオン、鉄イオンおよびハロゲン化物イオンを含む酸性水溶液と接触させて、前記銅鉱石中の銅を浸出させる銅浸出工程と、銅浸出工程で得られる浸出後液中の銅イオンとともに鉄イオンを酸化させる酸化工程とを含み、
銅浸出工程で前記銅鉱石中の砒素を浸出させ、鉄含有物質の添加により、酸化工程での鉄イオン酸化前の浸出後液の砒素濃度(質量濃度)に対する鉄濃度(質量濃度)の比(Fe/As比)を30以上とし、酸化工程で砒素を鉄と共沈させる、銅鉱石の処理方法。 - 酸化工程で鉄イオンを酸化した後に酸化残渣を除去して得られる酸化後液を、銅浸出工程の前記酸性水溶液として用いて、銅浸出工程および酸化工程を複数回にわたって繰り返し行い、各回における酸化工程での前記Fe/As比を30以上とする、請求項1に記載の銅鉱石の処理方法。
- 鉄含有物質を、銅浸出工程での銅の浸出前に、前記酸性水溶液に添加する、請求項1又は2に記載の銅鉱石の処理方法。
- 鉄含有物質を、塩化鉄(II)及び/又は塩化鉄(III)とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の銅鉱石の処理方法。
- 酸化工程で、鉄イオンを酸化した後に得られる酸化後液のpHを1.5~2.0とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の銅鉱石の処理方法。
- 前記銅鉱石が砒素を0.1質量%~20質量%で含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の銅鉱石の処理方法。
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