JP6989896B2 - 遮光装置及び信号機カバー - Google Patents

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Description

本発明は、液晶調光パネル(液晶ブラインド)を利用して信号機の現示が前方より見えないように隠すための遮光装置及び信号機カバーに関し、特に鉄道用信号機カバーに適用して有効な技術に関するものである。
鉄道軌道の沿線には、停止現示や進行現示、注意現示等の表示を行う色灯式の鉄道用信号機が設置されている。従来の信号機は、フィラメント式の電球を光源とするものが一般的であった。近年、電球に比べて長寿命で低消費電力であるLED(発光ダイオード)ランプを光源とする鉄道用信号機が普及しつつある。
例えば電球式の信号機からLED式の信号機への置き換えるような工事においては、鉄道事業の有する高い公共性の観点から、列車の運行を停止させたりダイヤを変更したりすることなく行う必要がある。しかし、複数の信号機を、夜間の限られた短い時間帯に一度にLED式信号機へ置き換えることは困難である。
そこで、既設の電球式信号機と並べて新規のLED式信号機を設置しておき、ある時点(切替え予定日)で一斉に切り替えるという方式がとられている。このような方式の場合、一定の期間、電球式信号機とLED式信号機が並んで設置されている状況が発生するが、2基の信号機が並んで設置されていると、運転士が視認すべき信号機を見間違うおそれがある。そのため、切替え直前まで設置されている新規のLED式信号機に、現示が前方より見えないように隠すための信号機カバー(シート)を被せておくという対策が行われている。
実用新案登録第3199938号公報 国際公開2010/100807号
ところで、旧信号機から新信号機へ切り替える場合、新規に設置した信号機が正常に機能するか否か調べるための動作試験を前もって実施する必要があり、動作試験の際には信号機のランプを点灯させるため、信号機カバーを一旦取り外し、確認後に再びカバーを被せるという作業が不可欠であった。しかるに、信号機は通常、支持柱の高い箇所に固定されているので、カバーの取り外し被着の際には、ハシゴ等を使用して作業者が手作業でカバーの取り外し被着を行う必要があり、作業に多大な時間と労力を要するという課題があった。
そこで、本発明者らは、電子式シャッタを用いてカバーを構成することで、高所作業を行うことなく簡単に信号機の現示を見せたり隠したりすることを考えた。このようなシャッタとしては例えばデジタルスチールカメラで使用されている液晶シャッタが考えられる。しかしながら、完全な遮光状態を作る液晶シャッタは、2枚の偏向板で液晶を挟み込む構造であるため、信号機に使用できるような大型のシャッタを構成すると所要コストが高くなるという課題がある。
一方、液晶を使用して調光するデバイスには、電子カーテンあるいは液晶ブラインドとして提案されているもののように、比較的安価に構成できるものがある。かかるデバイスに関する発明としては、例えば特許文献1や2に開示されているものがある。
しかしながら、特許文献1や2に開示されている電子カーテンあるいは液晶ブラインドは完全な遮光状態を作り出すことができないため、そのままでは信号機のカバーとして使用することができないという課題がある。
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、通常はランプが見えないように遮光して隠す一方、必要な時にはいつでも簡単に現示を確認することができる安価な遮光装置及び信号機カバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本出願に係る発明は、
複数のランプを備えた信号機の前記ランプの前方に配設され、常態において光を透過させず電圧が印加されることで光を透過させる状態に変化する遮光装置であって、
3以上のパネルと、前記パネルを縁部にて保持する枠体と、を備え、
前記3以上のパネルは、互いに所定の間隔を有した状態で配設され、
前記3以上のパネルのうち外側に配置される2つのパネルの外側の面を除く複数の面に液晶シートがそれぞれ接合されているように構成したものである。
なお、前記液晶シートは光を減衰するフィルムを張り付けたものでもよい。
上記のような構成を有する遮光装置によれば、3以上のパネルが間隔をおいて配設されているため、各パネル表面の液晶シートの表面で光が拡散されることで、光の透過量を減らすことでき、これによって後方のランプが点灯していても人の目では視認することができないほぼ完全な遮光状態を作り出し、電圧を印加しない通常の状態では後方のランプが見えないように隠すことができる一方、信号機の動作の確認が必要な時にはスイッチをオンにして液晶シートに電圧を印加することによって光を透過させ、いつでも簡単に現示を確認することができる。
なお、2枚の液晶シートを接合した状態で設けた液晶ブラインドは特許文献2にも開示されているが、2枚の液晶シートを接合すると表面で拡散が起きにくいため光の透過率を下げる作用が少ないとともに、液晶シートの厚さが薄い場合、液晶シート同士あるいは液晶シートと保護パネルを接合することで光の干渉による縞模様が発生してしまい、電圧を印加して光透過状態にした際に現示の見え方が劣化するおそれがあるが、上記のような構成の遮光装置によればそのようなデメリットがなくなる。
また、望ましくは、前記3以上のパネルは、周縁部に配設されたスペーサによって互いに所定の間隔を有するようにされ、
前記液晶シートは、前記パネルよりもスペーサの幅分以上小さくかつ端部が保持枠の内側端部よりも外側に位置するサイズに形成する。
これにより、高価格な液晶シートの使用量を減らしてトータルのコストを低く抑えることができる。また、液晶シートが保持枠やスペーサで挟まれることがないので損傷しにくくなるととともに、液晶シートの端部が保持枠によって隠されることとなるので後方のランプの光が周縁部から漏れて前方より見えてしまうのを回避することができる。なお、前記パネルは、ポリカーボネートからなるグレースモークパネルとすると良い。
さらに、本出願に係る信号機カバーは、複数の表示ランプを有する信号機の前面に、前記複数の表示ランプを囲むようにして装着可能に構成され、前部に開口が形成されてなる本体ケースを備え、前記本体ケースの前記開口に、上述したような構成を有する遮光装置が配設されているように構成したものである。
かかる構成の信号機カバーによれば、既設の信号機に対して容易に取り付けることができるとともに、本体ケースによって西日など外部の光が表示ランプの前面に入り込まないように遮蔽することができるため、電圧を印加して液晶シートを光透過状態に変化させた際に、外部からの光の当たり方で、後方のランプの見え方が変わるのを回避することができる。
本発明によれば、通常はランプが見えないように遮光して隠す一方、必要な時にはいつでも簡単に現示を確認することができる安価な遮光装置及び信号機カバーを実現することができるという効果がある。
本発明に係る信号機カバーを適用して有効な鉄道用信号機の構成例を示す正面図である。 鉄道用信号機及び信号機カバーの構成例を示すもので、図1におけるA-A線に沿って切断した信号機の断面平面図である。 実施形態の信号機カバーを構成する遮光装置としての遮光モジュールの具体例を示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB-B線に沿った要部切断端面図である。 本発明の他の実施形態の信号機カバーを構成する遮光装置としての遮光モジュールの構成を示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB-B線に沿った要部切断端面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遮光装置およびそれを備えた信号機カバーの実施形態について説明する。
図1は本発明に係る信号機カバーを適用して有効な鉄道用信号機の構成例を示す正面図である。図1に示す信号機10は、鉄道軌道の近傍に立設された支柱21にブラケット22A,22Bによって縦姿勢にて取り付けられている。鉄道用信号機10は、内部に電球若しくはLEDランプで構成された青色、黄色、赤色の3色の表示灯13A,13B,13Cを収納した縦長矩形状の灯箱12と、灯箱12の周囲に広がり灯箱12内の各表示灯の点灯状態を視認し易くするため前面が黒色等に塗られた背板11とを備えている。
なお、各表示灯13A,13B,13Cはそれぞれフィラメント式電球若しくはLEDランプ等の発光体(光源)を有し、発光体の前方に集光用のレンズが設けられている。
表示灯13A,13B,13Cの上方には、太陽光や天空光を遮って各表示灯の発光を見易くするための半円筒状のフード14がそれぞれ設けられている。そして、本実施例では、上記フード14の前方位置に、上記表示灯13A,13B,13Cを全体的に覆うように、信号機カバー15が設けられる。この信号機カバー15は、通常の状態では遮光してランプを隠し、電圧が印加されると光を透過させるように動作するように構成されている。
特に限定されるものでないが、本実施例では、信号機カバー15は、表示灯13A,13B、13Cを覆う主カバーと、上下にスライドする副カバーとで構成されている。現存の鉄道用信号機には、2灯式のものや3灯式、4灯式,5灯式のものがあるので、いずれの形式の信号機にも使用できるようにするためである。
さらに、灯箱12内の回路から引き出されたケーブル16が下方へ向かって延出され、先端に信号機カバー15の光透過状態と遮光状態を切替えるためのトグルスイッチ17aを備えたスイッチボックス17が、支柱21に固定されている。
なお、スイッチボックス17に、後述の調光パネルの液晶シートに印加する電圧を供給する電池を内蔵させるようにしてもよい。また、スイッチボックス17を設ける代わりに、無線通信デバイスを設けて無線通信で調光パネルをオン、オフできるように構成しても良い。
トグルスイッチ17aは、電源オフ時に後述の遮光モジュールの電極をショートする構成とし、誘導による遮光モジュールの誤動作は無いが、帯電の影響を全く無くすことができる構造となっている。
図2には、図1におけるA-A線に沿って切断した信号機10の断面図が示されている。なお、図2において、下側は前方、上側は後方である。
図2に示すように、信号機10は、灯箱12の前壁12aに表示灯(13A,13B,13C)を構成するドーム状のレンズ30が押さえ金具18によって固定されている。本実施例では、背板11の前面に、信号機カバー15の筐体を構成する本体ケース15Aが表示灯13A~13Cを囲むようにして装着されている。そして、本体ケース15Aの前部に開口が形成され、この開口に遮光モジュール50または60が設けられている。
また、フード14の前端が遮光モジュール50または60よりもやや後方に位置するように、本体ケース15Aが構成されている。図示しないが、表示灯13A~13Cを構成するランプの点灯駆動回路及び遮光モジュール50または60に電圧を印加して光透過状態にする駆動回路は、信号機カバー15の筐体を構成する本体ケース15Aに内蔵されている。遮光モジュール50に電圧を印加する回路は、背板11の後方に設けられた灯箱12内に設けても良い。表示灯13A~13C及び遮光モジュール50または60の駆動回路の構成は、公知のものと同じであるので、詳しい説明は省略する。
次に、信号機カバー15を構成する遮光モジュール50または60の具体的な構成例について説明する。図3(A),(B)には、第1の実施例の遮光モジュール60が示されている。このうち、(A)は平面図、(B)は断面図である。
第1の実施例の遮光モジュール60は、3枚の透明なパネルと液晶シートが交互に積層されたような構造を有しており、これらの透明パネルと液晶シートが、額縁状をなす断面がコの字状をなす保持枠65および押さえ板66によって所定の間隔を有するようにして保持されている。
具体例には、図3(B)に示すように、外面に耐候処理が施されているポリカーボネートからなる厚さ2mmの有色透明な2枚の保護パネル61,63の内面に液晶シート61aと63aが接合されてなる保護付き調光パネルが外側(図では上側)と内側(図では下側)に配置されている。そして、保護パネル61と63との間に、厚さ2mmの有色透明な支持パネル62の両面に液晶シート62a、62bが接合されてなる調光パネルが配置されることにより遮光モジュール60が構成されている。そして、保護パネル61,63と支持パネル62との間にスペーサ64a,64bが介在され、これらのスペーサ64a,64bは内側へ突出する凸状部を有する形状とされ、この凸状部で液晶シート61a,62aと62b,63aの縁部をそれぞれ押さえるように配置されている。なお、上記液晶シート61a,62a,62b,63aはそれぞれ2枚以上積層されたものであっても良い。
上記保護パネル61と支持パネル62と保護パネル63は、所定の間隔(例えば2mm)を有するように設定されている。保持枠65は、アルミニウムやステンレスのような金属あるいは合成樹脂など強度のある材料によって形成されている。
上記有色透明パネル(61,62,63)にはポリカーボネートからなる厚さ例えば2mmや3mmで光透過率が28%のグレースモークパネルが使用されている。また、液晶シート61a,62a,62b,63aは同一構成であり、本実施例においては、厚さ0.5mmで、液晶シート1枚当たりの電圧印加時の光透過率が約27%、電圧を印加していない時のヘイズ(曇り度合い)が約23%であるダークグレーシートが使用されている。
上記液晶シート61a,62a,62b,63aは、導電性を有する2枚の透明フィルム間に、常態で厚さ方向に光を通さないように配列された液晶を挟んだもので、透明フィルム間に電圧を印加すると液晶の並びが変化して遮光率が低下した状態(透明に近い状態)に変化する。なお、このような液晶シートは、液晶ブラインドフィルムとして提供されているものがあるので、本実施例を実施するに当たってはそのような液晶ブラインドフィルムを使用して調光パネルを構成することができる。
スペーサ64a,64bは、アルミニウムなど保持枠65と同様に剛性のある材料で形成されて保持枠65のLアングル内側に配置されており、上記保持枠65および押さえ板66と、内側へ向かって突出する凸状部を有する形状とすることで液晶シート端部の剥がれ防止を行えるように構成したスペーサ64a、64bおよび上記各パネル61~63の周縁部に、所定の間隔をおいてそれぞれ形成されている複数の貫通孔にネジ70を挿通し、これらのネジ70の先端の雄ネジ部にネジタップ又はセルファスナー71を螺合させて締め付けることで、保持枠65と一体化されるように構成されている。ネジ70とネジタップ又はセルファスナー71による結合構造の代わりに、ナット等を用いて結合しても良い。
また、保持枠65の内側や貫通孔の内側に防水両面テープ69を配設し、符号72の部位に接着剤等で防水処理することで、防水及びねじのゆるみ防止を行なっている。
本発明者らは、開発当初、上記のような複数の有色パネルと調光パネルを互いに接合した状態で重ねた信号機カバーを試作して信号機に装着し、前方からの見え方を確認する試験をしたところ、その試作品は電圧を印加しない状態において、後方の点灯状態のランプがうっすらと見えてしまうことや干渉縞が見えることがあることが分かった。そこで、改良を行なって、上記実施例のように互いに適当な間隔をおいてパネルを重ねた信号機カバーを作成して信号機に装着し、前方からの見え方を確認した。
その結果、上記実施例の信号機カバーは、後方の点灯状態のランプがほとんど見えないことおよび干渉縞が見えないことが明らかとなった。そして、その理由について考察を行なった結果、上記実施例のように互いに適当な間隔をおいてパネルを重ねた信号機カバーの場合には、各液晶シートの表面で光の拡散が生じることで前方へ透過する光の量が減少するためであるとの結論に達した。
本発明は、そのような知見に基づいてなされたものであり、本発明の信号機カバーを使用することによって、旧型の表示灯を備えた信号機を新型の信号機に置き替える際などに、運転士が運用開始前の信号機の現示を誤認するのを防止することができる。また、運用開始前に新規に設置した信号機が正しく現示を行うか試験したい場合には、液晶シートに電圧を印加して光透過率を高くすることで容易に現示を確認することができるという効果がある。
次に、遮光モジュールの第2の実施例について説明する。図4(A),(B)には、第2の実施例の遮光モジュール50の構成が示されている。このうち、(A)は平面図、(B)は断面図である。
第2の実施例の遮光モジュール50は、4枚の透明なパネルと液晶シートが交互に積層されたような構造を有しており、これらの透明パネルと液晶シートが断面コの字状をなす保持枠55によって所定の間隔を有するようにして保持されている。
具体的には、図4(B)に示すように、表面と裏面にそれぞれ表面に耐候処理が施されているポリカーボネートからなる厚さ約3mmの透明な保護パネル51A,51Bが配され、これらの保護パネル51A,51B間に、表裏に液晶シート52a,52bが接合された有色透明パネル52cからなる第1調光パネル52と、表裏に液晶シート53a,53bが接合された有色透明パネル53cからなる第2調光パネル53とが、スペーサ54A,54B,54Cによって、相互間及び上記保護パネル51A,51Bと間に、所定の間隔(例えば5mm)をおいて配置されている。保持枠55は、アルミニウムやステンレスのような金属あるいは合成樹脂など強度のある材料によって形成されている。
上記有色透明パネル52c、53cにはポリカーボネートからなる厚さが例えば3mmで光透過率が28%のグレースモークパネルが使用されている。
液晶シート52a,52bと53a,53bは、同一構成であり、本実施形においては、厚さ0.5mmで、液晶シート1枚当たりの電圧印加時の光透過率が約27%、電圧を印加していない時のヘイズ(曇り度合い)が約23%であるダークグレーシートが使用されている。
上記液晶シート52a~53bは、導電性を有する2枚の透明フィルム間に、常態で厚さ方向に光を通さないように配列された液晶を挟んだもので、透明フィルム間に電圧を印加すると液晶の並びが変化して遮光率が低下した状態(透明に近い状態)に変化する。なお、このような液晶シートは、液晶ブラインドフィルムとして提供されているものがあるので、本発明を実施するに当たってはそのような液晶ブラインドフィルムを使用して調光パネル52,53を構成することができる。
スペーサ54A,54B,54Cは、アルミニウムなど保持枠55と同様に剛性のある材料で形成されて、保持枠55の内側に配置されており、保持枠55とスペーサ54A,54B,54Cおよび上記各パネル51~53の周縁部に所定の間隔をおいて形成された複数の貫通孔にネジ56を挿通し、これらのネジ56の先端の雄ネジ部にネジタップ又はセルファスナー57を螺合させて締め付けることで、保持枠55と一体化されるように構成されている。
なお、上記実施形態では、調光パネル52の有色透明パネル52cにはグレースモークパネルを使用し、調光パネル52の有色透明パネル53cにはブラウンスモークパネルを使用すると説明したが、グレースモークパネルとブラウンスモークパネルとでは、赤、黄、緑の各色の光の減衰率が異なる。また、グレースモークパネルやブラウンスモークパネルの他に、ブルースモークやブロンズのポリカーボネートのパネルが容易に入手できるので、適用する信号機に用いられているLEDの特性に応じて、上記各カラーポリカーボネートパネルを適宜組み合わせて、遮光性を向上させるようにすると良い。
さらに、上記実施例の信号機カバーにあっては、調光パネル52,53を構成する有色透明パネル52c,53cよりも液晶シート52a,52bと53a,53bの方が、ほぼスペーサ54A,54B,54Cの幅分だけ小さくかつ端部が保持枠55の内側端部よりも外側に位置するサイズに形成されている。
これにより、図4(B)に示すように、スペーサ54A,54B,54Cが有色透明パネル52c,53cの縁部に直接接触し、液晶シート52a,52bと53a,53bの縁部を挟み込まないようになる。その結果、ポリカーボネートよりも高価な液晶シートの使用量を減らしてトータルのコストを低く抑えることができる。また、液晶シートが保持枠やスペーサで挟まれることがないので損傷しにくくなるととともに、液晶シートの端部が保持枠によって隠れることとなるので、後方のランプの光が周縁部から漏れて前方より見えてしまうのを回避することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態では、2つのランプの前方を覆う信号機カバーと、1つのランプの前方を覆う信号機カバーとを組み合わせると説明したが、3つのランプの前方を覆う信号機カバーや4つのランプの前方を覆う信号機カバーを予め用意しておくようにしても良いこと言うまでもない。
また、前記実施形態の信号機カバーでは、一対の保護パネル51A,51B間に2枚の調光パネル52、53を配設しているが、適用する信号機に用いられているランプの輝度等によっては調光パネルを1枚としても良いし、3枚以上配設するようにしても良い。ただし、いずれの場合にも、各パネル同士は接合させずに、適当な間隔をおいて配設する。また、電池で駆動する場合には、配設する調光パネルの数は少ないほど消費電力が少なくて済むので、必要最小限の枚数を選択するのが望ましい。また、各パネルの間隔は2mmや5mmに限定されず、使用する液晶シートやパネルの種類に応じて適宜決定すればよい。なお、図4の実施例においても、図3の実施例と同様の防水処理を施しても良い。
また、前記一対の保護パネルの内側面又は調光パネルの表裏の液晶シート又は有色透明パネルに、予め濃い有色の光透過性を有する層を形成した構造又は光を減衰する有色透明フィルムを貼った構造としても良い。また、合わせガラスの様にEVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)の中間膜を用いて複数枚の有色透明板を貼り合わせた構造でも良い。
さらに、額縁状の保持枠55の両側辺に、内側を向いた断面コの字状のレールを上下方向に沿って形成して該レールにポリカーボネート等からなるカラーパネル(有色透明パネル)を挿入可能にし、カラーパネルを追加挿入することで光透過率を変化させることができるように構成しても良い。
また、前記実施形態では、本発明を鉄道用信号機に適用した場合に説明したが、本発明はそれに限定されず、道路用信号機に適用することも可能である。
10 鉄道用信号機
11 背板
12 灯箱
13A,13B,13C 表示灯
14 フード
15 信号機カバー
15A 本体ケース
16 ケーブル
17 スイッチボックス
18 押さえ金具
30 レンズ
50 遮光モジュール(遮光装置)
51A,51B 保護パネル
52 第1調光パネル
53 第2調光パネル
52a,52b,53a,53b 液晶シート
52c,53c 有色透明パネル
54A,54B,54C スペーサ
55 保持枠(枠体)
56 ネジ
57 ネジタップ又はセルファスナー
61,63 有色透明保護パネル(光減衰パネル)
62 有色透明パネル(光減衰パネル)
61a,62a,62b,63a 液晶シート
64a,64b スペーサ
65 保持枠
66 固定板
67 シリコン樹脂
68 シリコン樹脂
69 防水両面テープ
70 ネジ
71 ネジタップ又はセルファスナー
72 防水処理

Claims (5)

  1. 複数のランプを備えた信号機の前記ランプの前方に配設され、常態において光を透過させず電圧が印加されることで光を透過させる状態に変化する遮光装置であって、
    3以上のパネルと、前記パネルを縁部にて保持する枠体と、を備え、
    前記3以上のパネルは、互いに所定の間隔を有した状態で配設され、
    前記3以上のパネルのうち外側に配置される2つのパネルの外側の面を除く複数の面に液晶シートがそれぞれ接合されていることを特徴とする遮光装置。
  2. 前記液晶シートに光を減衰するフィルムが張り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の遮光装置。
  3. 前記3以上のパネルは、周縁部に配設されたスペーサによって互いに所定の間隔を有するようにされ、
    前記液晶シートは、前記パネルよりもスペーサの幅分以上小さくかつ端部が保持枠の内側端部よりも外側に位置するサイズに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮光装置。
  4. 前記パネルは、ポリカーボネートからなるグレースモークパネルであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の遮光装置。
  5. 複数の表示ランプを有する信号機の前面に、前記複数の表示ランプを囲むようにして装着可能に構成され、前部に開口が形成されてなる本体ケースを備え、前記本体ケースの前記開口に請求項1~4のいずれかに記載の遮光装置が配設されていることを特徴とする信号機カバー。
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