JP6988330B2 - スプロケット及びその製造方法 - Google Patents

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この発明は、バルブタイミング制御装置に用いるスプロケット及びその製造方法に関する。
従来、エンジンのクランクシャフトと同期回転するスプロケットと、カムシャフトとの組付け角の位相を制御することにより、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを可変制御するバルブタイミング制御装置が提供されている(特許文献1、2を参照)。バルブタイミング制御装置は、内周側に複数のベーンが突設され、スプロケットおよびプレートにより密封されて固定されたハウジングと、各ベーン間を進角作動室及び遅角作動室に隔成する複数のベーンを外周側に有し、カムシャフトの端部に固定されたベーン部材とを有し、進角作動室及び遅角作動室に油圧が選択的に供給されて位相が制御される。
バルブタイミング制御装置では、ベーン部材に設けられたロックピンがスプロケットに形成されたストッパ穴部に嵌合することにより、エンジン始動時の位相を最遅角とするように制御している。ストッパ穴部には、耐摩耗性を確保するために溶製材のスリーブが圧入されている。近年、最遅角と最進角との中間位置での始動位相の固定を可能とするようなロック機構が求められている。このため、中間位置で固定できるような異形状のストッパ穴部が提案されている。
一方、粉末冶金法において、金型の壁面に潤滑剤を塗布することにより、従来の原料粉末に潤滑剤を混入する粉末潤滑成形法よりも高密度の成形体を実現することができる金型潤滑成形法が提供されている(特許文献3を参照)。また、分割した金型機構を使用することにより、成形体の各部分を一体に成形する技術も提供されている。
特願2017−57742号公報 特願2002−70512号公報 国際公開第2016/152778号
中間位置で固定できるような異形状のストッパ穴部において、耐摩耗性を確保するためには異形状に適合するようなスリーブが必要となるが、このようなスリーブは高価であった。また、スリーブを廃止して耐摩耗性を確保するためにストッパ穴部に部分高周波やレーザ焼入を施すことがあったが、熱処理工程が増加する上に、耐摩耗性が満足できないこともあった。
この発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、異形状のストッパ穴部が形成されたスプロケットについて、ストッパ穴部の耐摩耗性を確保するために圧入するスリーブを必要とすることなく、ストッパ穴部の熱処理工程も必要なく、ストッパ穴部に十分な耐摩耗性を有するようなスプロケット及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、この出願に係るスプロケットは、バルブタイミング制御装置に用いるものであって、鉄系焼結合金から構成され、スプロケットの軸に直交する面内において軸を中心とする所定半径の円周に沿って所定径の小円が所定角度にわたり移動して形成された異形状の断面を有するストッパ穴部が一方の面に所定深さで形成され、所定の密度を有する低密度部と、少なくともストッパ穴部の周囲を含み、低密度部より密度の高い高密度部とから構成されている。
高密度部は、7.4Mg/m以上であってもよい。ストッパ穴部は、第1深さを有する部分と、第1深さよりも大きい第2深さを有する部分を含んでもよい。ストッパ穴部は、高密度部の一部材から形成されていてもよい。
この出願に係るスプロケットの製造方法は、バルブタイミング制御装置に用いるスプロケットの製造方法であって、スプロケットは鉄系焼結合金から構成され、スプロケットの軸に直交する面内において軸を中心とする所定半径の円周に沿って所定径の小円が所定角度にわたり移動して形成された異形状の断面を有するストッパ穴部が一方の面に形成され、所定の密度を有する低密度部とともに、低密度部より密度が高く、少なくともストッパ穴部の周囲を含む高密度部を形成する工程とを含んでいる。
低密度部及び高密度部を形成する工程は、分割された金型機構を用いて実施してもよい。低密度部及び高密度部を形成する工程は、金型潤滑成形を用いてもよい。
この発明によると、異形状のストッパ穴部が形成されたスプロケットについて、ストッパ穴部にスリーブを圧入する必要なく、ストッパ穴部を熱処理をする必要もなく、ストッパ穴部の耐摩耗性を確保することができる。
本実施の形態のスプロケットを示す上面図である。 本実施の形態のスプロケットを示す側面図である。 本実施の形態のスプロケットを示す斜視図である。
以下、本実施の形態のスプロケット及びスプロケットの製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態のスプロケットを示す上面図である。図2は、本実施の形態のスプロケットを示す側面図である。図3は、本実施の形態のスプロケットを示す斜視図である。
図1から図3に示すように、本実施のスプロケット10は、一軸について、軸方向に所定厚さを有し、軸を中心として所定の径を有する内周面と、所定の径を有する外周面によって規定されている。外周面には、所定形状を有する歯11が形成されている。
スプロケット10の一方の面には、軸を中心とした所定の径を有する円周に沿って所定の径を有する小円が所定角度にわたり移動して形成された異形状の断面を有するストッパ穴部13が形成されている。この異形状のストッパ穴部13の断面形状は、「まゆ形状」と称されることもある。ストッパ穴部13は、スプロケット10の一方の面に形成され、軸について対称になるように2箇所に形成されてもよい。
ストッパ穴部13は、前記小円が軸について半時計回りに所定の角度にわたり第1深さで形成した第1底面13aと、第1底面の形成に続いて半時計回りに所定の角度にわたり第1深さよりも深い第2深さで形成した第2底面13bとを有している。ストッパ穴部13は、第1深さの第1底面13aと、第2深さの第2底面13bを有するため、底面に段差が形成されている。スプロケット10は、このようなストッパ穴部13の段差によって、ストッパ穴部13に挿入されるロックピンを2段階で固定することを可能にしている。したがって、ストッパ穴部13は、最遅角だけではなく、最遅角と最進角との中間位置での始動位相の固定を可能にしている。
スプロケット10には、軸Lと平行に一方の面から他方の面に貫通する複数の通孔12が形成されている。この通孔12は、図示しないボルト及びナットを通すことによって、スプロケット10をバルブタイミング制御装置の図示しないハウジングに密封して固定することを可能にしている。
本実施の形態のスプロケット10は、鉄系焼結合金によって形成されている。詳しくは、所定の密度を有する低密度部10aと、少なくともストッパ穴部13の周囲を含む、低密度部よりも密度の高い高密度部10bから構成されている。図1に示すように、内周面及びストッパ穴部13から所定距離までの範囲が高密度部10bから構成されてもよい。高密度部10bは、これに限らず、ストッパ穴部13の周囲を含むものであればよい。
鉄系焼結合金は、熱処理を施す場合と、熱処理を施さない場合(熱処理レス)について、それぞれ適切な材料を選択することができる。熱処理は、焼結により焼結部品を製造した後で、さらに焼き戻し等の所定の工程を実施することにより所望の性質を確保するものである。
熱処理を実施する場合、低密度部10a及び高密度部10bには、ともにFe−0.5Ni−0.5Mo−C系材を使用することができる。Fe−0.5Ni−0.5Mo−C系材は、ニッケル、モリブデン、マンガン及び炭素を含み、残部が鉄によって構成されている。
低密度部10aは、密度が7.4Mg/mに達しなければよい。低密度部10aは、Fe−0.5Ni−0.5Mo−C系材に限らず、密度が7.4Mg/mに達しないような適切な鉄系焼結金属であってもよい。高密度部10bは、密度が7.4Mg/m以上であればよい。高密度部10bは、Fe−0.5Ni−0.5Mo−C系材に限らず、密度が7.4Mg/m以上の適切な鉄系焼結金属であってもよい。
熱処理を実施しない場合(熱処理レス)、低密度部10a及び高密度部10bには、ともにFe−3Cr−0.5Mo−1Cu−C系材を使用することができる。この場合にも、低密度部10aは密度が7.4Mg/mに達しなければよく、高密度部10bは密度が7.4Mg/m以上であればよい。また、低密度部10a及び高密度部10bは、Fe−3Cr−0.5Mo−1Cu−C系材に限らず、適切な鉄系焼結金属であってもよい。
本実施の形態のスプロケット10は、ストッパ穴部13の周囲が、鉄系焼結金属により密度が7.4Mg/m以上になるように形成されている。したがって、十分な耐摩耗性が確保され、ストッパ穴部13へのスリーブの圧入や、部分高周波やレーザ焼入の必要がない。
本実施の形態のスプロケット10の製造方法においては、分割した金型機構を使用し、低密度部10a及び高密度部10bを同時に成形する。分割した金型機構を使用することにより、低密度部10a及び高密度部10bから構成されるスプロケット10を一体として形成することができる。
本実施の形態では、密度7.4Mg/m以上を得るために原料内の潤滑剤を通常に比べて少なくしている。このため、低密度部10a及び高密度部10bは、ともに金型潤滑成形により成形する。金型潤滑成形は、金型の壁面に潤滑剤を塗布し、原料内の潤滑剤が通常より少なくても原料粉末を成形することができる。
本実施の形態では、分割した金型機構を使用することにより、所望の部分を高密度化することができるため、成形時の加圧力不足を解消し、かつ軽量化が可能である。
10 スプロケット
10a 低密度部
10b 高密度部
13 ストッパ穴部

Claims (7)

  1. バルブタイミング制御装置に用いるスプロケットであって、
    鉄系焼結合金から構成され、スプロケットの軸に直交する面内において前記軸を中心とする所定半径の円周に沿って所定径の小円が所定角度にわたり移動して形成された異形状の断面を有するストッパ穴部が一方の面に所定深さで形成され、
    所定の密度を有する低密度部と、前記軸に対向する内周面から所定の範囲と前記ストッパ穴部の周囲の所定の範囲とを含み、前記低密度部より密度の高い高密度部とから構成され、前記内周面から所定の範囲と前記ストッパ穴部の周囲の所定の範囲とは連結されているスプロケット。
  2. 前記高密度部は、7.4Mg/m3以上である請求項1に記載のスプロケット。
  3. 前記ストッパ穴部は、第1深さを有する部分と、前記第1深さよりも大きい第2深さを有する部分を含む請求項1又は2に記載のスプロケット。
  4. 前記ストッパ穴部は、前記高密度部の一部材から形成された請求項1から3のいずれか一項に記載のスプロケット。
  5. バルブタイミング制御装置に用いる鉄系焼結合金から構成されたスプロケットの製造方法であって、
    金型機構を用いて、前記スプロケットの軸に直交する面内において前記軸を中心とする所定半径の円周に沿って所定径の小円が所定角度にわたり移動して形成された異形状の断面を有するストッパ穴部が一方の面に形成されるように、所定の密度を有する低密度部とともに、前記低密度部より密度が高く、少なくとも前記ストッパ穴部の周囲を含む高密度部とから構成された成形体を形成する工程と
    前記成形体を焼結する工程と
    を含み、
    前記高密度部は、前記軸に対向する内周面から所定の範囲と前記ストッパ穴部の周囲の所定の範囲とを含み、前記内周面から所定の範囲と前記ストッパ穴部の周囲の所定の範囲とは連結されている製造方法。
  6. 前記低密度部及び前記高密度部を形成する工程は、分割された金型機構を用いて実施する請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記低密度部及び前記高密度部を形成する工程は、金型潤滑成形を用いる請求項5又は6に記載の製造方法。
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