JP6982486B2 - リニア振動モータ - Google Patents
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Description
従来のリニア振動モータには、例えば特許文献1に記載されるように、錘体及び二つのマグネットを一体的に備えた可動子と、この可動子を振動可能に支持する板バネと、可動子の振動方向に対する交差方向の一方側でマグネットに対向するコイルとを具備し、コイルに通電した際のローレンツ力により、可動子を往復振動させるようにしたものがある。前記二つのマグネットは、扁平な直方体状に構成され、その一方のマグネットの平面側がN極であるのに対し、他方のマグネットの同平面側がS極になっている。
固定子と、前記固定子に所定のクリアランスを置いて対向する可動子とを備え、前記固定子と前記可動子のうちの一方に設けられたコイルとその他方に設けられたマグネットとの間の磁気力により前記可動子を前記固定子に沿って振動させるようにしたリニア振動モータであって、前記可動子を支持する弾性体を備え、この弾性体は、前記可動子が初期位置から移動する際に前記固定子から離れる方向へ傾斜して弾性変形するように設けられていることを特徴とするリニア振動モータ。
このコイル12は、マグネット22のコイル対向面における一方の磁極(N極)に対向する片半部12aと、同コイル対向面における他方の磁極(S極)に対向する他半部12bとを、間隔を置いて略線対称に配置している。
一方のマグネット片22aは、N極をコイル12の片半部12aに対向させて錘体21の一方の中空部21aに嵌め合わせられ、他方のマグネット片22bは、S極のコイル12の他半部12bに対向させて同錘体21の他方の中空部21aに嵌め合わせられている。
各弾性体30は、可動子20が振動に伴って初期位置から離れる際の初期のローレンツ力L1の方向(図示のX方向)に対し、固定子10(コイル12)から離れる方向へ傾斜して弾性変形するように、前記傾斜の方向に沿った姿勢(図3及び図4の一例によれば、角度α傾いた姿勢)で、その一端側が可動子20に止着されるとともに、他端側が固定子10側の不動部位に止着されている(図3参照)。
図4(a)(b)は、リニア振動モータ1が、振動方向に沿う一方向へ移動する際の作用を模式的に示している。
先ず、コイル12が通電されていない初期状態では、可動子20は、両側の弾性体30により略均等に付勢され、コイル12の略中央に位置する。
詳細に説明すれば、図4(a)に示すように、コイル12に一方向の電流が流れた際、コイル12の片半部12aと他半部12bにおける電流の向きに対し、それぞれ、マグネット片22a,22bのコイル厚み方向の磁力線M1が略直交するため、可動子20には、コイル12端面に略平行する方向(図示例によればX方向)のローレンツ力L1が発生する。したがって、可動子20は、ローレンツ力L1の方向へ移動を開始する。
なお、同様にコイル12の片半部12aと他半部12bにおける電流の向きに対し、二つのマグネット片22a,22bの間のコイル端面に沿う方向の磁力線M2が略直交するため、可動子20には、コイル12端面に交差してコイル12へ近づく方向(図示例によればZ方向に対する反対方向)のローレンツ力L2とコイル12の端面に交差してコイル12から離れる方向のローレンツ力L3も発生する。
詳細に説明すれば、可動子20が前方へ移動する際、図2に示すように、本体片部31と可動側止着片部32の間の角度が広がりながら同本体片部31と固定側止着片部33の間の角度が狭まり、これに伴い、本体片部31は、接続部分30b側を支軸にして回動する。この際、前記支軸を含む弾性体30全体が角度α傾いているため、接続部分30a側は、回動しながら固定子10から離れようとする。このため、可動子20には、Z方向寄りに傾斜した力E(図4参照)が作用し、この力Eとローレンツ力L2が相殺される。
図5は、本発明の実施形態に係るリニア振動モータ1を備えた電子機器として、携帯情報端末100を例示している。
この携帯情報端末100は、外部信号の受信や、タッチ操作パネル(タッチディスプレイを含む)のタッチ操作等に応じてリニア振動モータ1を振動させるように構成され、リニア振動モータ1の振動時のノイズや騒音等を効果的に低減することができる。
さらに、弾性体30の他例としては、コイルスプリングや、ゴム等の弾性材料を用いた態様とすることも可能である。
10:固定子
11:基部
12:コイル
13:カバー部
20:可動子
21:錘体
22:マグネット
22a,22b:マグネット片
23:ヨーク
30:弾性体
31:本体片部
32:可動側止着片部
33:固定側止着片部
c:クリアランス
100:携帯情報端末(電子機器)
Claims (6)
- 固定子と、前記固定子に所定のクリアランスを置いて対向する可動子とを備え、前記固定子と前記可動子のうちの一方に設けられたコイルとその他方に設けられたマグネットとの間の磁気力により前記可動子を前記固定子に沿って振動させるようにしたリニア振動モータであって、前記可動子を支持する弾性体を備え、この弾性体は、前記可動子が初期位置から移動する際に前記固定子から離れる方向へ傾斜して弾性変形するように設けられていることを特徴とするリニア振動モータ。
- 前記弾性体は、前記傾斜の方向に沿った姿勢で、その一端側が前記可動子に止着されるとともに、他端側が前記固定子側の不動部位に止着されていることを特徴とする請求項1記載のリニア振動モータ。
- 前記弾性体は、前記可動子の振動方向の一端面に沿って設けられた本体片部と、この本体片部の一端側から延設された可動側止着片部と、同本体片部の他端側から延設された固定側止着片部とを有する板バネであり、前記傾斜の方向に沿った姿勢で、前記可動側止着片部を前記可動子に止着するとともに、前記固定側止着片部を前記固定子側の不動部位に止着していることを特徴とする請求項1記載のリニア振動モータ。
- 前記マグネットは、コイル対向面における振動方向の一方側に一方の磁極を有するとともにその他方側に反対向きの磁極を有し、
前記コイルは、前記一方の磁極に対向する片半部と、前記反対向きの磁極に対向する他半部とを有し、前記片半部と前記他半部は、振動方向に交差する電流方向が逆になることを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載のリニア振動モータ。 - 前記固定子に前記コイルを設けるとともに、前記可動子には前記コイルの一端面に対向するように前記マグネットを設けたことを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載のリニア振動モータ。
- 請求項1〜5何れか1項記載のリニア振動モータを備えた電子機器。
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