本開示のある実施形態による玩具組立体10を示す図1A及び1Bを参照する。玩具組立体10は、ハウジング12、及びハウジング12内に位置決めされた玩具キャラクター14を含む。ハウジング12内の玩具キャラクター14を示すために、ハウジング12の複数の部分は、図1A及び1Bにおいて透明なものとして示されているが、ハウジング12は、この物理的組立体において、典型的な環境照明条件下においてユーザがハウジング12を通して玩具キャラクター14を視認できないという意味で不透明であってよい。図示されている実施形態では、ハウジング12は卵の殻の形状であり、ハウジング12内の玩具キャラクター14は鳥の形状である。しかしながら、ハウジング12及び玩具キャラクター14は他のいずれの好適な形状を有してよい。製造のために、ハウジング12は、第1のハウジグ部材12a、第2のハウジング部材12b及び第3のハウジング部材12cとして別個に図示されている複数のハウジング部材から形成してよく、これらは一体に固定接合されて、玩具キャラクター14を実質的に取り囲む。あるいはいくつかの実施形態では、ハウジング12は玩具キャラクター14を部分的にしか取り囲まなくてよく、これにより玩具キャラクターは、ハウジング12内にある場合であっても、いくつかの角度から視認できる。
玩具キャラクター14は、ハウジング12内からハウジング12を破壊して玩具キャラクター14を露出させるよう構成される。ハウジング12が卵の形状である実施形態では、ハウジング12を破壊する作用は、特に玩具キャラクター14が鳥、又は通常卵から孵化する他の何らかの動物、例えば亀、トカゲ、恐竜若しくは他の何らかの動物の形状である実施形態では、ユーザにとって、玩具キャラクター14が卵から孵化しているように見えることになる。
図2に示す透視図を参照すると、ハウジング12は、ハウジング12内に形成された複数の不規則破断経路16を含んでよい。結果として、玩具キャラクター14がハウジング12を破壊した場合に、ユーザにとっては、ハウジング12が玩具キャラクター14によってランダムに破壊されたように見え、これによりハウジングを破壊するプロセスに現実感が付与される。不規則破断経路16は、いずれの好適な形状を有してよい。例えば破断経路16は一般に弓状であってよく、これにより、玩具キャラクター14によるハウジング12の破壊中、ハウジング12に鋭利な角部が存在するのが防止される。不規則破断経路16はいずれの好適な方法で形成してよい。例えば破断経路は、ハウジング12a〜12cのうちの1つ又は複数の直接成形してよい。図示されている例では、破断経路16は、ハウジング12の破壊前にユーザが視認できないように、ハウジング12の内面(18で示される)に設けられる。破断経路16により、ハウジング12は、十分な力を受けた場合に、破断経路16のうちの少なくとも1つに沿って破断するよう構成される。
ハウジング12は、所望の性能(即ち破壊)特性に応じて、いずれの好適な天然又は合成ポリマー組成物で形成してよい。例えば図1Aに示すように、卵の殻の形態で示されている場合、ポリマー組成物は、玩具キャラクター14の突破機構22からの衝撃時に現実感のある破壊挙動を呈するように選択してよい。一般に、シミュレートされた破壊可能な卵の殻に好適な材料は、低弾性、低可塑性、低展性及び低引張強度のうちの1つ以上を呈してよい。突破機構22による作用時、材料は、衝撃力を有意に吸収することなく破断しなければならない。換言すると、突破機構22による衝突時、材料は有意に曲がってはならず、画定された破断要素のうちの1つ又は複数に沿って破断しなければならない。更に、上記ポリマー組成物は、鋭利な縁部が形成されない破壊を呈するよう選択してよい。破壊イベント中、選択されたポリマー組成物は、分離しなかった点における曲げ又は屈曲による現実感のないぶら下がりを最小限にして、破壊されて自由になった片がハウジング12から分離してきれいに落下できるようにする必要がある。
ベースポリマーに対して高いフィラー含量を有するポリマー組成物が、破壊される卵をシミュレートするために望ましい性能特性を呈することが決定されている。高いフィラー含量を有する例示的な組成物は、約15〜25重量%のベースポリマー、約1〜5重量%の有機酸金属塩、及び約75〜85重量%の無機/微粒子フィラーを含んでよい。所望の性能特性を達成するために、多様なベースポリマー、有機酸金属塩及びフィラーを選択してよいことが理解されるだろう。ハウジング12の形成における使用に好適なある例示的実施形態では、組成物は、15〜25重量%のエチレン‐酢酸ビニル、1〜5重量%のステアリン酸亜鉛、及び75〜85重量%の炭酸カルシウムで構成される。
エチレン‐酢酸ビニルを用いて例示したが、所望の性能特性に応じて多様なベースポリマーを使用してよいことが理解されるだろう。ベースポリマーのための代替物としては、熱可塑性材料、熱硬化性材料及びエラストマが挙げられる。例えばいくつかの実施形態では、ベースポリマーはポリオレフィン(即ちポリプロピレン、ポリエチレン)であってよい。更に、ベースポリマーは、バイオプラスチックの製造に使用される、ある範囲の天然ポリマーから選択してよいことが理解されるだろう。例示的な天然ポリマーとしては、澱粉、セルロース及び脂肪族ポリエステルが挙げられるが、これらに限定されない。
炭酸カルシウムを用いて例示したが、代替的な微粒子フィラーを好適に使用してよいことが理解されるだろう。例示的な代替物としては、タルク、マイカ、カオリン、ウォラストナイト、長石及び水酸化アルミニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
ハウジング12が卵の殻の形状で提供されている図2を参照すると、ハウジング12の、破断要素(図2において破断経路16として示されている)を取り囲む部分である構造的領域17の壁厚さは、0.5〜1.0mmの範囲内であってよい。選択される壁厚さは、特に選択されたポリマー組成物に関する、成形工具を通した溶融流動性能に関して、成形(即ち射出成形)の容易さを含む多数の因子を考慮してよい。上述の例示的なポリマー組成物、即ち15〜25重量%のエチレン‐酢酸ビニル、1〜5重量%のステアリン酸亜鉛、及び75〜85重量%の炭酸カルシウムで構成される組成物に関して、良好な成形性能を達成するために、構造的領域17に関して0.7〜0.8mmの壁厚さを選択してよい。この組成物の場合、構造的領域17に関する0.7〜0.8mmの厚さはまた、輸送及び取り扱い中、特に子供が取り扱う場合に、ハウジング12の完全性を維持するために十分な強度を提供することも分かっている。
ハウジング12の内面18に形成された複数の破断経路16の配設は、突破機構22によるハウジング12の破壊のプロセスを促進する役割を果たす。破壊可能な卵の殻の形状で提供されるハウジング12では、破断経路16は一般に、第1のハウジング部材12aの破壊領域19に設けられる。しかしながら、破断領域19は、様々なハウジング部材12a、12b、12cのうちの1つ又は複数に設けてよいことが理解されるだろう。破断経路16は、所望の破壊挙動に応じて、ランダムな又は規則的な(即ち幾何学的な)パターンのいずれで形成してよい。図15〜19Bに移ると、ハウジング12に形成してよい多数の例示的な破断要素が示されている。
図15は、破断要素が破壊領域19の破断経路16として示されている実施形態を示し、破断経路16は、ハウジング12の内面18に形成された連続した(即ち相互接続した)及び不連続な(即ち行き止まりの)チャネル21の組み合わせを含む。破壊を促進するために、チャネル21は、破壊領域19を通して、概ね連続した、中央に位置する破断経路(点線Cで示されている)を提供するように位置決めされる。破断経路16は、構造的領域17の壁厚さに比べて一般に40〜60%薄い、壁厚さが減少した領域を画定する。いくつかの実施形態では、破断経路は、周囲の構造的領域17の壁厚さよりも50%薄い壁厚さを示すように寸法設定される。従って、構造的領域17において0.8mmの壁厚さを有するハウジング12を提供する場合、破断経路16は一般に、0.4mmの壁厚さを呈することになる。図示されているように、チャネル21の幅は、その長さに沿って0.5〜1.5mmの間で変化し、いくつかのチャネルは、その終端(即ち行き止まり)領域に向かって概ね減少する幅を呈する。
図16は、破断要素が破壊領域19の破断経路16として示されている実施形態を示し、破断経路16はランダムに位置決めされ、破断経路16を形成するチャネル21は、それを通して連続している(即ち相互接続されている)。図15の実施形態と同様に、図16の破断経路16は、構造的領域17の壁厚さに比べて一般に40〜60%薄い、壁厚さが減少した領域を画定する。いくつかの実施形態では、破断経路16は、周囲の構造的領域17の壁厚さよりも50%薄い壁厚さを示すように寸法設定される。従って、構造的領域17において0.8mmの壁厚さを有するハウジング12を提供する場合、破断経路16は一般に、0.4mmの壁厚さを呈することになる。チャネル21の幅は、特に2つ以上のチャネルが交差する領域において変化し得るが、チャネルは一般に0.8〜1.2mmの範囲の幅を有するように形成される。
図17Aは、破断要素が破壊領域19の破断経路16として示されている実施形態を示し、破断経路16はある幾何学的パターンで配設され、破断経路16を形成するチャネル21は、それを通して連続している(即ち相互接続されている)。図示されているように、上記幾何学的パターンは、格子状に配設された複数の六角形を含み、これらの六角形の外周(即ち側部)が破断経路16を画定する。各六角形は更に、対向する頂点又は対向する側部を通って六角形を二分する中央破断経路16aを備える。図15の実施形態と同様に、図17Aの破断経路16/16aは、構造的領域17の壁厚さに比べて一般に40〜60%薄い、壁厚さが減少した領域を画定する。いくつかの実施形態では、破断経路16/16aは、周囲の構造的領域17の壁厚さよりも50%薄い壁厚さを示すように寸法設定される。従って、構造的領域17において0.8mmの壁厚さを有するハウジング12を提供する場合、破断経路16/16aは一般に、0.4mmの壁厚さを呈することになる。各幾何学的形状内において、周囲の破断経路16によって範囲を画定された区域は、均一な壁厚さで形成してよい。ある代替的な構成では、周囲の破断経路16によって範囲を画定された領域25は、図17bに示すように先細であってよい。図示されているように、各領域25は、第1の厚さを有する(即ち構造的領域17の厚さと同様の又はそれ以上の)中央リッジ27と、中央リッジ27から隣接する破断経路16に向かう方向に延在する複数の先細壁29とを含む。図15及び16の実施形態に比べて、チャネル21の幅は、破断経路16がある幾何学的パターンで配設されている場合、より均一である。チャネルの幅は変化し得るが、いくつかの実施形態におけるチャネルは、およそ0.8mmの幅を有するよう形成してよい。
図18は、破断領域19が、密接に関連しているものの不連続でありかつランダムに位置決めされた、一連の破断要素(破断ユニット23として示されている)を含む実施形態を示す。各破断ユニット23は一般に、T又はY字型チャネルの形状を示し、0.5〜1.5mmの幅を有する。破断ユニット23は、構造的領域17の壁厚さに比べて一般に40〜60%の領域において、壁厚さが減少した領域を画定する。いくつかの実施形態では、破断ユニット23は、周囲の構造的領域17の壁厚さよりも50%薄い壁厚さを示すように寸法設定される。従って、構造的領域17において0.8mmの壁厚さを有するハウジング12を提供する場合、破断ユニット23は一般に、0.4mmの壁厚さを呈することになる。
図19A及び19Bを参照すると、破断領域19を確立するために破断要素の不連続なアレイが設けられている、更なる代替実施形態が示されている。図19A及び19Bは、ハウジング12に形成された円形及び/又は楕円形凹部の形状の複数の破断要素(破断ユニット23として示されている)を示す。上記円形及び/又は楕円形破断ユニット23は、概ねランダムな破断挙動を達成するために、様々なサイズ及び配向で設けてよい。更に破断ユニット23は、図19Aに示すように概ねランダムなパターンで、又は図19Bに示すように規則的反復パターンで、配設してよい。図19A及び19Bの破断ユニット23は、構造的領域17の壁厚さに比べて一般に40〜60%薄い、壁厚さが減少した領域を画定する。いくつかの実施形態では、破断ユニット23は、周囲の構造的領域17の壁厚さよりも50%薄い壁厚さを示すように寸法設定される。従って、構造的領域17において0.8mmの壁厚さを有するハウジング12を提供する場合、破断ユニット23は一般に、0.4mmの壁厚さを呈することになる。
破断要素(破断経路16/破断ユニット23)は、破壊領域19内の面積の20〜80%を占めてよい。ハウジングが比較的高い衝撃力で破断する必要があるいくつかの実施形態では、破断経路/ユニットは、破壊領域19内の面積の20〜30%を占めてよい。反対に、ハウジング12を比較的小さい衝撃力で破断する必要があり、破断要素は、破断領域19内の面積の70%〜80%を占めてよい。図15〜19Bに示す実施形態では、破断要素は、破壊領域19内の面積のおよそ40〜60%を占める。ハウジング12の構造的領域に対する破断要素の比率の選択は、使用される材料、ハウジングの破断に必要な力、及びハウジングの形状を含むがこれらに限定されない多数の因子を考慮することになる。例えば、ポリマー組成物が、エチレン‐酢酸ビニルに比べて高い強度特性を有するベースポリマーを組み込んでいるある実施形態では、ハウジングは、同一の衝撃条件下でのハウジングの破断を達成するために、より高い破断要素の比率(即ち70%〜80%)を必要とし得る。他の実施形態は、目的とする用途、及びハウジングの破断を達成するために使用される衝撃力に応じて、20%未満又は80%超であり得る破断要素の比率を採用してよいことが理解されるだろう。
ハウジング12を、卵の殻の形状で例示してきたが、上述の材料及び成形特徴を、他のハウジング構成及び消費者向け包装を含むがこれらに限定されない別の製品に適用してよいことが理解されるだろう。例えば、玩具キャラクターがアクションフィギュアの形態で提供される場合、ハウジングを建物の形状で提供してよく、上記アクションフィギュアは、起動時に内側からハウジングに衝撃を与えるよう構成される。玩具/ハウジングの多数の組み合わせが可能となり得ることが理解されるだろう。
玩具キャラクター14は、図3ではハウジング部材12c上にのみ設置されているものとして図示されている。図4及び5を参照すると、玩具キャラクター14は、玩具キャラクターフレーム20、突破機構22、突破機構動力源24及びコントローラ28を含む。突破機構22は、ハウジング12を破壊して(例えば破断経路16のうちの少なくとも1つに沿ってハウジング12を破断して)玩具キャラクター14を露出させるように動作可能である。突破機構22は、ハンマー30、作動レバー32及び突破機構カム34を含む。ハンマー30は、ハンマー30がハウジング12から離間している引き込み位置(図4)と、ハウジング12を破壊するためにハンマー30が位置決めされる前進位置(図5)との間で可動である。
作動レバー32は、ピン継手40を介して玩具キャラクターフレーム20に枢動可能に設置され、ハンマー30が引き込み位置に移動できるようにするように作動レバー32が位置決めされるハンマー引き込み位置(図4)と、作動レバー32がハンマー30を駆動するハンマー駆動位置(図5)との間で可動である。作動レバー32は、作動レバー付勢部材38によって、ハンマー駆動位置へと付勢される。換言すると、作動レバー32は、付勢部材38によって、ハンマー30を延伸位置へと駆動するように付勢される。作動レバー32は、カム係合表面44を有する第1の端部42と、ハンマー係合表面48を有する第2の端部46とを有し、これらについては以下で更に説明する。
突破機構カム34は、モータ36の出力シャフト(49で示されている)上に直接静置してよく、従ってモータ36によって回転可能である。突破機構カム34は、作動レバー32の第1の端部42上のカム係合表面44と係合するカム表面50を有する。突破機構カム34がモータ36によって(図4及び5に示す図では時計回り方向に、図4に示す位置から図5に示す位置へと)回転されると、カム表面50上の、51で示されている段差付き領域は、カム表面50を作動レバー32から突然落下させ、これにより付勢部材38は作動レバー32を加速させて、比較的高速でハンマー30に衝突させることができ、これにより、ハンマー30を比較的高速でフレーム20から前方に(外向きに)駆動し、これは、ハンマー30がハウジング12に当たるときに高い衝突エネルギを提供して、ハウジング12の破壊を促進する。いくつかの実施形態では、これは、鳥が卵から出る道筋を嘴でつついて開けるような見た目を示すことになる。
突破機構カム34が回転し続けるため、カム表面50は作動レバー32を、図4に示す引き込み位置へと引き戻す。作動レバー32のハンマー係合表面48は、第1の磁石52aを有してよく、これはハンマー30の第2の磁石52bに引きつけられる。その結果、作動レバー32の引き戻し中に、作動レバー32はハンマー30を、図4に示す引き込み位置へと引き戻す。
突破機構カム34は、モータ36によって回転可能であり、それにより、ハンマー30からの作動レバー32の引き込みと、それに続く、作動レバー付勢部材38によってハンマー30内へと圧入するための作動レバー32の解放とを、周期的に引き起こす。従ってモータ36及び作動レバー付勢部材38は一体として、突破機構動力源24を構成する。
作動レバー付勢部材38は、図示されているような螺旋コイル引張ばねであってよく、あるいは他のいずれのタイプの付勢部材であってよい。
更に、玩具キャラクター14は、図6において53で示す回転機構を含む。回転機構53は、ハウジング12内で玩具キャラクター14を回転させるよう構成される。コントローラ28は、ハウジング12を複数の部位において破壊するために突破機構を動作させた場合に、回転機構53を動作させるよう構成される。
回転機構53は、いずれの好適な回転機構であってよい。図6に示す実施形態では、回転機構53は、底部ハウジング部材12cに固定設置された歯車54を含む。モータ36の出力シャフト49は、モータ36の両側から延伸して第1のホイール56a及び第2のホイール56bを駆動する、デュアル出力シャフトである。ホイールのうちの一方には(図示されている例では第1のホイール56aには)、駆動歯部58がある。モータ36が出力シャフト49を回転させると、第1のホイール56a上の駆動歯部58が、出力シャフト49の回転1回につき1回、歯車54と係合し、玩具キャラクター14を駆動してハウジング12に対して回転させる。ブッシュ60は、歯車54の軸(Agで示す)の周りでの回転のために、玩具キャラクター14を支持する。図示されている例では、ブッシュ60は、歯車54のシャフト62と、摺動可能かつ回転可能に係合し、また図6Aに示すように、底部ハウジング部材12cの支持表面64上で軸方向に支持される。玩具キャラクター14は、玩具キャラクターフレーム20のアパーチャ68と係合するブッシュ60の突出部66を介して、ブッシュ60に対して解放可能に保持できる。玩具キャラクター14をブッシュ60から取り外したい場合、ユーザは玩具キャラクター14を突出部66から引っ張って外してよい。ブッシュ60はまた、ホイール56a及び56bを、ハウジング12から離間した状態で支持する。その結果、玩具キャラクター14がハウジング12内にある間、ブッシュ60が底部ハウジング部材12c上で摺動することによって、ホイール56a及び56bがハウジング部材12cと係合することなく、玩具キャラクター14の回転の送り(indexing)が行われる。
以上の説明から分かるように、出力シャフト49の回転1回につき1回、回転機構53は玩具キャラクター14を、選択された角度量だけ回転させ(即ち回転機構53は玩具キャラクター14の回転送りを行い)、作動レバー32は引き込み位置へと引き戻され、その後解放されて、ハンマー30を前方へと駆動してハウジング12と係合し、ハウジング12を破壊する。従って、モータ36の連続的な回転により、玩具キャラクター14は最終的に、ハウジング12の全外周を突破する。
玩具キャラクター14がハウジングを突破すると、ユーザは、玩具キャラクター14がハウジング12から脱出するのを補助できる。いくつかの実施形態では必要に応じて、ハウジング部材12cが残り、玩具キャラクター14のための基部として機能してよいことに留意されたい。玩具キャラクター14がハウジング12から脱出し、ハンマー30がハウジング12を突破する必要がなくなったら、ユーザは少なくとも1つの解放部材を、突破前位置から突破後位置へと移動させてよい。図5に示す例では、2つの解放部材、即ち第1の解放部材70a及び第2の解放部材70bが存在する。玩具キャラクター14を露出させるためのハウジング12の破壊前、解放部材70a及び70bは突破前位置にある。突破前位置にある場合、第1の解放部材70aは、作動レバー付勢部材38の第1の端部(72で示されている)を玩具キャラクターフレーム20に接続する。付勢部材38の第2の端部(74で示されている)は作動レバー32に接続され、これにより付勢部材38は、ハンマー30を(作動レバー32の作動によって)前方に駆動してハウジング12を破壊するために接続される。図示されている例における突破後位置への解放部材70aの運動は、解放部材70aの除去を必然的に伴い、これにより付勢部材38は、図7に示すように、作動レバー32及びこれに伴ってハンマー30を駆動できなくなる。その結果、突破機構カム34の回転を引き起こすモータ36の回転が発生しているとき、カム表面50の段差付き領域51の通過によって作動レバー32がハンマー30内へと圧入されない。
図4を参照すると、第2の解放部材70bは、突破前位置にある場合、ロックレバー78をロック位置に保持することにより、ハンマー付勢構造体80を非使用位置に保持する。この非使用位置では、ハンマー付勢構造体80は、作動レバー32を固定保持し、作動レバー32と一体として作用する。図7及び8を参照すると、第2の解放部材70bが突破前位置から突破後位置へと移動すると、ロックレバー78はハンマー付勢構造体80を解放する。ハンマー付勢構造体80は、作動レバー32に(例えばピン継手84を介して)枢動可能に接続された枢動アーム82と、枢動アーム付勢部材86とを含み、この枢動アーム付勢部材86は、作動レバー32と枢動アーム82との間に作用して枢動アーム82をハンマー30へと付勢し、ハンマー30を図7に示す延伸位置へと付勢する、圧縮ばね又は他のいずれの好適なばねであってよい。その結果、ハンマー30を玩具キャラクターの外見に統合できる。図示されている実施形態では、玩具キャラクター14が鳥の形状であり、ハンマー30は鳥の嘴である。ハンマー30は付勢部材86によって上向きに付勢され、延伸位置でロックされないため、図8に示すように、(例えばユーザによる)外力によって、付勢部材86の付勢力に対抗して押すことができ、これにより、玩具キャラクター14で遊ぶ子供を突いて怪我させるリスクを低減できる。
玩具キャラクター14によるハウジング12の突破を開始するために、いずれの好適なスキームを使用してよい。例えば図9に示すように、少なくとも1つのセンサを玩具組立体10に設けてよく、これは、玩具キャラクター14がハウジング12にある間に、ユーザとの対話を検出する。例えば容量性センサ90をハウジング部材12cの底部に設けることによって、ユーザによる保持を検出できる。玩具キャラクターフレーム20にマイクロフォン92を設けることによって、ユーザによる音声入力を検出できる。玩具キャラクター14の前面にプッシュボタン94を設けてよい。玩具キャラクター14に傾斜センサ96を設けることにより、ユーザによる玩具キャラクター14の傾斜を検出できる。コントローラ28は、ユーザが玩具組立体10と行った対話の回数を計数して、選択された条件が満たされている場合にハウジング12を破壊して玩具キャラクター14を露出させるよう、突破機構22を動作させてよい。例えば上記条件は、選択された回数のユーザとの対話、例えば120回の対話であってよい。マイクロフォン92を用いた玩具キャラクター14との対話は、コントローラ28が認識するコマンドをユーザが言うことを必然的に伴ってよく、あるいはマイクロフォン92が受信することになる手拍子及び叩く音等のいずれの種類の雑音をユーザが出すことを必然的に伴ってよい。対話は、ユーザがハウジング12を、容量性センサがそれを受信する位置において保持する又は触ることを必然的に伴ってよい。別の例では、対話は、ユーザが、ハウジング12上の正確な点を押圧することによって、玩具キャラクター14のプッシュボタン94を押圧することを必然的に伴ってよく、上記点は、押圧力をプッシュボタン94に伝達できるよう十分に柔軟かつ弾性であってよい。プッシュボタン94は、玩具キャラクター14内にある、ハウジング12を通して視認するために十分に明るいLED95の動作を制御してよい。LED95は、(コントローラ28によって制御された)異なる複数の色で発光して、玩具キャラクター14とユーザとの間で発生している対話を含む複数の因子に左右される玩具キャラクター14の「気分(mood)」をユーザに対して示すことができる。他のセンサを用いてユーザとの対話を検出してよい。例えば熱センサを玩具キャラクター14に設けてよく(例えばフレーム20に設置してよく)、又はハウジング12に連結して(例えばハウジング12の内面に接触させて)設けてよい。熱センサは、ハウジング12の選択された部分又はキャラクター14の選択された部分が選択された温度に到達する時点を検出することによって、ユーザが、ハウジング12を保持することによって又は玩具組立体10を熱源の近傍に配置したことによって、玩具組立体10と対話していることを示すことができる。ユーザとの対話を検出するために使用してよい更に他のセンサとしては例えば、選択された波長及び/又は強度の光を検出する光センサを挙げることができ、これは、ユーザが、上記選択された波長及び/又は強度を有する光源を、上記光センサが検出できる位置に配置したことを示す。ユーザとの対話を検出するために使用してよい更に他のセンサとしては例えば、Bluetooth(登録商標)又はBLE(低エネルギBluetooth(Bluetooth Low Energy))レシーバ等の無線信号レシーバを挙げることができ、これは、選択されたタイプの信号を送信できるデバイス(例えばスマートフォン)からユーザが送信した無線信号を受信できる。
玩具キャラクター14がハウジング12の外側にある場合、玩具キャラクター14は、ハウジング12内で実施する運動とは異なる運動を実施してよい。例えば玩具キャラクター14は、少なくとも1つの枝状部96を有してよい。図示されている例では、2つの枝状部96が設けられており、これは翼として図示されているが、いずれの好適なタイプの枝状部であってよい。ハウジング内にある場合、翼96は、図10A、10B及び10Cに示すように、翼96が非機能状態となる突破前位置に位置決めされ、ハウジングの外側にある場合、図10Dに示すように、翼96が機能状態となる突破後位置に位置決めされる。図10Dに示すように、翼96は、翼コネクタリンク100を介してキャラクターフレーム20に接続され、この翼コネクタリンク100は、その一端において、関連する翼96に対して枢動可能に設置され、またもう一端において、キャラクターフレーム20に対して枢動可能に設置される。各翼96に関して、翼ドライバアーム104はその一端において、関連する翼96に対して枢動可能に接続され、またもう一端において翼ドライバアームホイール106を有する。翼ドライバアームホイール106は、玩具キャラクター14が突破後位置にある場合、玩具キャラクターのメインホイール56a及び56b上に静置される。玩具キャラクターのメインホイール56a及び56bは、その上にカム外形を有し、各ホイール上に少なくとも1つの葉状部108を有する(図6に示されており、この図6では2つの葉状部108が各ホイールに設けられている)。葉状部108は2つの目的を有する。第一には、モータ36が回転すると、ホイール56a及び56bが玩具キャラクター14を地面に沿って駆動し、葉状部108は玩具キャラクター14を揺動させることにより、玩具キャラクター14が地面に沿って転がる際に玩具キャラクター14に生物により近い外見を付与する。第二には、ホイール56a及び56bが回転すると、葉状部108の存在により、ホイール56a及び56bが翼ドライバカムとして作用し、これは、翼ドライバアームホイール106がメインホイール56a及び56bのカム外形を辿るに従って翼ドライバアーム104を上下に駆動する。この翼ドライバアーム104の上下運動は、翼96を上下に枢動するように駆動し、玩具キャラクター14に、玩具キャラクター14が地面に沿って移動するに従ってその翼を羽ばたくような外見を付与する。好ましくは、第1のホイール56a上の葉状部108は、第2のホイール56b上の葉状部108に対して回転がずらされており、これにより玩具キャラクター14は、玩具キャラクターが転がる際に横方向に揺動して、その運動の生き物に近い外見を増強する。
各翼コネクタリンク100に関して、翼コネクタリンク付勢部材102(図10C)は、関連する翼コネクタリンク100を付勢することによって、関連する翼96を下向きに付勢し、キャラクターが図10Dに示す突破後位置にあるときに、ドライバアームホイール106とメインホイール56a及び56bとの間の接触を維持する。
枝状部96が翼である、図示されている例では、ドライバアーム104は翼ドライバアームと呼ばれ、ドライバアームホイール106は翼ドライバアームホイール106と呼ばれ、ホイール56a及び56bは翼ドライバカムと呼ばれる。しかしながら、翼96が他のいずれの好適なタイプの枝状部である場合、ドライバアーム104及びドライバアームホイール106は、より広義に、それぞれ枝状部ドライバアーム104及び枝状部ドライバアームホイール106と呼ばれる場合があり、またホイール56a及び56bは枝状部ドライバカムと呼ばれる場合があることが理解されるだろう。
図示されている例では、モータ36は、ホイール56a及び56bを駆動することによって枝状部96を駆動する。従って、枝状部96が突破後位置にある場合、モータ36は枝状部96に動作的に接続される。
よってモータ36は、枝状部動力源である。しかしながらモータ36は、好適な枝状部動力源の単なる一例であり、代替として他のいずれの好適なタイプの枝状部動力源を用いて枝状部96を駆動してよい。
翼96が突破前位置にある場合(図10A〜10C)、リンク100は必要に応じてキャラクターフレーム20に対してヒンジ留めしてよく、これにより翼はハウジング12の範囲内に収まる。図示されている例では、翼コネクタリンク100は、付勢部材102の付勢力に対抗して上向きにヒンジ留めされる。従ってハウジング12内にある間、翼96はその非機能位置に留まり、ここでは翼ドライバアーム104は、翼ドライバアームホイール106が玩具キャラクターのメインホイール56a及び56bから係合解除されるように保持される。従ってモータ36(即ち枝状部動力源)は、枝状部96が突破前位置にある場合、枝状部96から動作的に接続解除される。その結果、玩具キャラクター14がハウジング12内にあり、かつモータ36が(例えば突破機構22の運動を引き起こすために)回転する場合、メインホイール56a及び56bの回転は、翼96の運動を引き起こさない。その結果、翼96は、キャラクター14がハウジング12内にある間、モータ36の動作中にハウジング12に対する損傷を引き起こさない。
図示されているモータ36は、1つ又は複数のバッテリであってよいエネルギ源を含む。
ハウジング12からの玩具キャラクター14の突破前にユーザが玩具組立体10で遊ぶことができる方法を示す、図11を参照する。内部の玩具キャラクター14を示すために、図11では、下側ハウジング部材12bは透明なものとして示されている。第1の時点において、ユーザは、いずれの好適な手段によって、例えばスマートフォン152のカメラ150によって、玩具組立体10をスキャンすることにより、玩具組立体10の第1の進行度スキャン153を生成する(即ちこれは、スマートフォンカメラ150によって撮影された玩具組立体10の画像であってよい)。次にユーザは、玩具組立体10の登録の一部として、又は玩具組立体10の登録後に、156で示されているインターネット等のネットワークを介して、上記スキャン153をサーバ154にアップロードしてよい。サーバ154は、アップロードされたスキャンに応答して、ハウジング12内の玩具キャラクター14の発育の第1の仮想ステージを表す出力画像158aを生成し、ユーザに、玩具キャラクター14がハウジング12内で成長する生命体であるという印象を伝達する。出力画像158aは電子的に(例えばスマートフォン152に)表示してよい。ユーザは、その後の第2の時点において、玩具組立体10の第2の進行度スキャン153を撮影し、これをサーバ154にアップロードしてよく、するとサーバ154は、ハウジング12内の玩具キャラクター14の発育の第2の仮想ステージを表す出力画像158b(図13Bに示されている)を生成する。この発育の第2の仮想ステージにおいて、玩具キャラクター14は、発育の第1の仮想ステージにおいてよりも更に発育したような外見を有してよい。
図14は、図11〜13に示す動作に従ってユーザと玩具組立体10との間の対話を管理する方法200のフローチャートである。方法200は201で始まり、玩具組立体10の登録をユーザから受信するステップ202を含む。これは、玩具組立体10のモデル番号又はシリアル番号に関する情報をユーザから受信することによって行ってよい。ステップ204は、ステップ202の後に、図12に示すような玩具組立体の第1の進行度スキャンをユーザから受信するステップを含む。ステップ206は、図13Aに示すような仮想発育の第1のステージの玩具キャラクター14の画像を表示するステップを含む。ステップ208は、ステップ206の後に、これもまた図12に示すような玩具組立体10の第2の進行度スキャンをユーザから受信するステップを含む。ステップ210は、図13Bに示すような、発育の第1のステージを示す第1の出力画像158aとは異なる、仮想発育の第2のステージにおける玩具キャラクター14の第2の出力画像158bを表示するステップを含む。
玩具組立体10がコントローラ及びセンサを含み、また玩具キャラクター14内に突破機構を含むものとして説明したが、多数の他の構成も可能である。例えば玩具組立体10は、コントローラ又はいずれのセンサを有しないものとして提供してよい。その代わりに、玩具キャラクター14に、ハウジング12の外側から作動させることができる電源スイッチ(例えばこのスイッチは、ハウジング12を通ってハウジング12の外部へと延伸するレバーによって動作させることができる)によって制御される電気モータによって動力供給してよい。
突破機構22は、玩具キャラクター14内に設けられているものとして図示されている。この位置は、その中に突破機構22を位置決めできるハウジング12に関連する位置の単なる一例であることが理解されるだろう。他の実施形態では、突破機構を、ハウジング12に連結したまま、ハウジング12の外側に位置決めできる。例えば、(図示されている例の場合のように)ハウジング12が卵のように成形されている実施形態では、卵を保持できる「巣」を設けることができる。この巣は、巣に組み込まれた突破機構を有してよく、これは、その中の玩具キャラクター14を可視化するために卵を破壊するよう、作動させることができる。従ってある態様では、ハウジング12等のハウジングと、ハウジング内の玩具キャラクターとを含む、玩具組立体を提供してよく、上記玩具キャラクターは、玩具キャラクター14と同様であるものの、上記ハウジングと連結された突破機構を備え、この突破機構はハウジング内にあってもハウジングの外側にあってもよく、又は部分的にハウジング内にあっても部分的にハウジングの外側にあってもよく、ハウジング12を破壊して玩具キャラクター14を露出させるよう動作可能である。突破機構は、ハウジング12に連結された突破機構動力源(例えばばね又はモータ)によって動力供給される。(例えば図3に示すような)いくつかの実施形態では、突破機構はハンマー(例えばハンマー30)を含み、このハンマーを駆動してハウジング12を破壊するために、突破機構動力源がこのハンマーに動作的に接続される。(例えば図4に示すような)いくつかの実施形態では、上記ハンマーを往復運動させてハウジング12を破壊するために、突破機構動力源が上記ハンマーに動作的に接続される。
本発明の別の態様は、突破前位置にある場合及び突破後位置にある場合の、玩具キャラクター14の運動に関する。より具体的には、玩具キャラクター14は、例えば枝状部96、メインホイール56、枝状部コネクタリンク100及び関連する付勢部材102、枝状部ドライバアーム104、ドライバアームホイール106、ハンマー30、作動レバー32、突破機構カム34、モータ36並びに作動レバー付勢部材38を含む、玩具キャラクター14の全ての運動要素を含む、機能性機構セットを含むと言うことができる。玩具キャラクター14はハウジング12から取り外し可能であり、突破後位置に位置決め可能である。玩具キャラクター14が突破前位置にある場合、上記機能性機構セットは、第1の運動のセットを実施するよう動作可能である。図示されている例では、枝状部動力源(即ちモータ36)は、枝状部96から動作的に接続解除され、従って枝状部動力源36の運動は枝状部96の運動を駆動しない。しかしながら突破前位置では、突破機構動力源は(ハンマー30を往復運動させ、ハウジング12内で玩具キャラクター14の回転送りを行うことによって)突破機構22の運動を駆動することにより、ハウジング12を破壊して玩具キャラクター14を露出させる。玩具キャラクター14が突破後位置にある場合、上記機能性機構セットは、第1の運動のセットとは異なる第2の運動のセットを実施するよう動作可能である。例えば玩具キャラクター14が突破後位置にある場合、枝状部動力源36は枝状部96に動作的に接続されて枝状部96の運動を駆動できるが、突破機構22は突破機構動力源によって駆動されない。
玩具組立体を用いた遊びのパターンのいくつかの任意の態様について以下に説明する。玩具キャラクター14がハウジング12内にある間(玩具キャラクター14が依然として発育の突破前ステージにある場合)、ユーザは複数の方法で玩具キャラクターと対話できる。例えばユーザはハウジング12を叩くことができる。この叩く動作は、玩具キャラクター14上のマイクロフォンによって拾うことができる。コントローラ28はマイクロフォンへの入力を解釈でき、この入力が叩く動作によるものであったことを決定すると、コントローラ28は叩く音である音声をスピーカーから出力でき、これにより、玩具キャラクター14がユーザに対して叩く動作を返しているかのように見える。あるいは、又は更に、コントローラ28は、コントローラ28がハンマー30の速度を制御できるかどうかに応じて、上述のようなハンマー30の運動を開始させることにより、ハンマー30をハウジング12の内壁に対して、ユーザが感知できる程度に十分に軽く、ただしハウジング12を破壊する恐れがあるほどには強くなく、打ち付けることができる。コントローラ28は、ユーザが一定時間内に、又は何らかの他の基準に従って、叩く動作をあまりに多くの回数実施した場合に、いらいらした状態を示す音声を発するようにプログラム(又はその他の方法で構成)してよい。任意に、ユーザが玩具組立体10を初めて上下逆にした場合、コントローラ28は、玩具キャラクター14のスピーカーから「ウィー(Weee!)」という音声を発するようプログラムしてよい。ユーザが玩具組立体10を、一定時間内に選択された回数を超えて上下逆にした場合、コントローラ28は、玩具キャラクター14が不安を感じていることを示す音声(又は他の何らかの出力)を発するようプログラムしてよい。任意に、コントローラ28が容量性センサを介して、ユーザがハウジング12を保持していることを検出した場合、コントローラ28は、玩具キャラクター14から心拍音を発するようプログラムしてよい。任意に、コントローラ28は、いずれの好適な基準を用いて、寒いことを示すよう構成してよく、また、ユーザがハウジング12を保持している又は擦っていることをコントローラ28が検出した場合に、寒いことを示すのを止めるようプログラムしてよい。任意に、コントローラ28は、玩具キャラクター14がしゃっくりをしていることを示す音声を発し、ユーザから十分な回数の叩く動作を受信するとこれを示すことを止めるようプログラムしてよい。コントローラ28は、玩具キャラクター14が退屈し、遊びたがっていることをユーザに示すようプログラムしてよく、また、ユーザが玩具組立体10と対話しているときにこのような指示を止めるようプログラムしてよい。
任意に、コントローラ28が、発育の突破前ステージを離れてハウジング12を突破するための基準が満たされたと決定した場合、コントローラ28は、選択されたシーケンスでLEDを発光させてよい。例えばLEDを、虹のシーケンスで(赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の順で)発光させてよい。その後、玩具キャラクター14は、選択された回数だけハウジング12を打ち始めてよく、その後玩具キャラクター14は停止して、ユーザが玩具キャラクター14と更に対話するのを待ち、その後再び選択された回数だけハウジング12を打ち始めてよい。
任意に、玩具キャラクター14が最初にハウジング12を突破した後、コントローラ28は、「孵化」後(即ち玩具キャラクター14がハウジング12から解放された後)の発育の第1のステージにおいて作用して、赤ちゃんのような音声を発し、また例えば円形に旋回することしかできない等の赤ちゃんのような動きをするようにプログラムしてよい。この第1のステージの間、コントローラ28は、玩具キャラクター14を撫でること、玩具キャラクター14に給餌すること、玩具キャラクター14に噫気させること、玩具キャラクター14をあやすこと、玩具キャラクター14が病気の指標である出力を発した場合に玩具キャラクター14を介抱すること、昼寝のために玩具キャラクター14を横たえること、及び玩具キャラクターが退屈の指標である出力を発した場合に玩具キャラクター14と遊ぶことを象徴する選択された方法で、玩具キャラクター14と対話することをユーザに要求するようプログラムしてよい。この第1のステージでは、玩具キャラクター14は、選択された音量を超える音声による恐怖を示す出力を発してよい。このステージでは、玩具キャラクターは一般に、ユーザが言語によって玩具キャラクターと通信することを試みた場合に、喉を鳴らす音等の赤ちゃんのような音声を発してよい。
任意に、第1のステージ中にいくつかの基準が満たされた(例えば十分な時間が経過した、又はユーザと玩具キャラクター14との間で十分な回数の対話(例えば120回の対話)が行われた)後、コントローラ28は、その動作モードを「孵化」後(即ち玩具キャラクター14がハウジング12から解放された後)の第2のステージへと変化させるようプログラムしてよい。任意に、LEDは再び虹のシーケンスを発することによって、上記基準が満たされていること、及び玩具キャラクターがその発育のステージを変化させていることを示す。
この発育の第2のステージでは、玩具キャラクター14は、直線状に運動でき、また円形に運動できる。更に玩具キャラクター14が発する音声は、より成長したもののように聞こえるものであってよい。孵化後の発育の第2のステージの最初、コントローラ28は、玩具キャラクター14を直線状に、ただし滑らかではなく運動するように駆動するようプログラムしてよく、モータ38は、歩くことを学習している子供の外見を与えるよう、ランダムに駆動及び停止させてよい。時間が経過すると、モータ38は停止がより少なくなるように駆動され、これは玩具キャラクター14に、より成長した「歩く」能力の外見を与える。この発育の第2のステージでは、玩具キャラクター14は、ユーザが玩具キャラクター14に話しかける際に使用する抑揚で音声を発することができる。またこの発育の第2のステージでは、玩具キャラクター14との対話を伴うゲームのロックが解除され、ユーザがこれをプレイできる。
図20は、本開示の別の実施形態による突破機構300を示す。突破機構300は、一般にカップ状のベース部材304を含み、これは特徴部分と、その側壁のプランジャロック用凹部308と、その基部壁のスロット312とを有する。プランジャ部材316は、管状本体320及び丸型キャップ324を有する。プランジャ部材316の管状本体320の外周は、ベース部材304の側壁の内周よりも小さくなるように寸法設定され、これにより管状本体320は必要に応じて、ベース部材304内で側方に変移できる。本体320の近位端(即ち丸型キャップ324から対向する端部)の、管状本体320の外側表面に沿った特徴部分、突起328は、ベース部材304のプランジャロック用凹部308内に嵌合するようにサイズ設定される。
特にばね332である付勢要素は、プランジャ部材316の管状本体320の内側に嵌め込まれ、プランジャ部材316とベース部材304との間に付勢力を印加する。カラー336が、プランジャ部材316の管状本体320の周囲に(例えば熱接着、接着剤又は他のいずれの好適な手段によって)設置され、カラー336に対する突起328の衝突によってプランジャ部材316がベース部材304から完全に出てしまうのを防止する。ばね332は、プランジャ部材316が引き込み位置にある場合、プランジャ部材316の丸型キャップ324とベース部材304の基部壁との間で圧縮された状態となり、上記引き込み位置では、図25に示すように、プランジャ部材316はベース部材304内にある。
解放要素、即ち楔340は、プランジャ部材316がベース部材304に完全に挿入されたときにスロット312に挿入され、これにより、プランジャ部材316の管状本体320を、ベース部材304の内部の片側に対して保持し、突起328をプランジャロック用凹部308内に位置決めする。楔340に沿ったリッジ344は、スロット312内への楔340の挿入を制限する。
図21は、圧縮状態の突破機構300を示し、ここでプランジャ部材316はベース部材304内の引き込み位置にあり、ばね332が圧縮されている。楔340はスロット312に挿入され、スロット内の内部隆起部346によって、管状本体320に対抗して付勢され、プランジャ部材316の管状本体320をベース部材304の内部の片側に向かって付勢し、また突起328を凹部308内へと付勢して、ばね332によってプランジャ部材316が付勢されるのを防止する。
いくつかの代替実施形態では、解放要素は、ばね又は他の付勢要素の膨張を制限する。
図22は、膨張状態の突破機構を示す。楔340を除去することにより、プランジャ部材316の管状本体320はベース部材304内で変移でき、これにより突起328がプランジャロック用凹部308から出ることができるようになり、またプランジャ部材316を解放して、ばね332の分離力によってベース部材304から外向きに移動させることができる。
突破機構300は、玩具キャラクター14と同様の玩具キャラクターの一部を形成できる。例えばプランジャ部材316及びベース部材304は共に、玩具キャラクターのハウジング内に含まれてよい。従ってプランジャ部材316及びベース部材304は、必要に応じて、若年の鳥、爬虫類等の外見に寄与するように構成してよい。更に、突破機構300を、卵等のハウジング内に配置でき、上記ハウジングは、ベース部材304に対して延伸位置(図22)に向かって外向きにプランジャ部材316を付勢するばね332の付勢力によって破断できる。ハウジングは、突破機構300から楔340を取り外すことができるようにするアパーチャを有する。ばね332は、プランジャ部材316とベース部材304とを分離させて、突破機構300が配置されたハウジングを破断するために、十分に強い付勢力を印加できる。
図23は、図21〜23の突破機構300を配備できるハウジングの断面図である。この例のハウジングは、その内部に沿って形成された一連の破断経路364を有する、シミュレートされた卵の殻360の形状であり、破断経路364は、卵の殻360の周囲の部分に対して低減された殻厚さを有する。卵の殻360の楔アクセス用アパーチャ368により、楔340の端部が貫通でき、これにより、ユーザが楔340を把持してこれを取り外すことにより、突破機構300を起動できる。
図24は、別の実施形態による突破機構400を示す。突破機構400は、2つのベース部材部分404a、404bで形成されたベース部材404と、2つのプランジャ部材部分408a、408bで形成されたプランジャ部材408とを含む。ベース部材404は、プランジャ部材408を受承する概ね中空の内部を有する管状側壁412と、側壁412の頂部に沿った内部リップ416とを有する。プランジャ部材408は、管状側壁420と、側壁420の底部に沿った外部リッジ424とを有し、外部リッジ424は、ベース部材404の内部リップ416と協働して、プランジャ部材408がベース部材404から完全に出てしまうのを防止する。プランジャ部材408もまた、1つのチャネルを画定する複数の内壁428のセットを有する。スクリュードライブ432は、ベース部材404の内側に固定されており、(特定の用途の梱包要件に基づいて当業者が容易に構成する好適な機械的駆動によって)ねじ山付きシャフト440を回転させるモータ436と、モータ436に給電するバッテリ444とを含む。内部ねじ山付き部分を有するトラベラー(traveler)448は、ねじ山付きシャフト440を受承する。トラベラー448は概ね管状であり、プランジャ部材408の内壁428によって画定されるチャネル内での回転を防止するために寸法設定された長方形の外形を有する。トラベラー448の外面上のリップ450は、内壁428の下縁部に当接するため、内壁428によって画定されたチャネル内への挿入を制限する。付勢要素452(螺旋圧縮ばねとして図示されており、便宜上ばね452と呼ぶこともある)は、ねじ山付きシャフト440と反対側のトラベラー448の端部内に嵌め込まれる。磁気スイッチ453は、突破機構400内に設けられ、バッテリ444からモータ436への電力を制御する。磁気スイッチ453は、図24に示すようなハウジングに近接する磁石454の存在によって作動させることができ(即ち閉回路化され)、これによってスクリュードライブ432に給電する。
図25は、ハウジング内に位置決めされた圧縮状態の突破機構400を示す。図示されている実施形態では、ハウジングは卵の殻460である。卵の殻460は、環状殻部分468に固定された破断可能な殻部分464を含む。環状殻部分468は、ベース殻部分472にスナップ嵌合される。トラベラー448は、プランジャ部材408の内壁428によって生成されたチャネル内に位置決めされ、ねじ山付きシャフト440の下端に位置決めされる。ばね452は、トラベラー448の内部の肩部と上記チャネル内の端面との間で圧縮される。モータ436を用いてスクリュードライブ432を駆動することにより、ばね452の漸増する撓みを駆動し、これにより、プランジャ部材408をベース部材404から外向きに付勢する、ばね452によって印加される付勢力を増大させる。
図26は、モータ436に隣接する卵の殻460に近接する磁石の配置によるスクリュードライブ432の起動後の膨張状態における、突破機構400を示す。スクリュードライブ432は、プランジャ部材408及びベース部材404を離間するように付勢する分離力を動作的に印加する。卵の殻460が十分に破断されると、ばね452は圧縮状態から膨張して、破壊された卵の殻460を突然押圧して引き離し、孵化動作の現実感を高める。
図27は、図24〜26に示す突破機構400と同様の突破機構を含む、玩具キャラクター500を示す。図27に示す突破機構は、ベース部材504と、膨張状態で示されているプランジャ部材508とを有する。玩具キャラクター500は、旋回ホイール組立体512を含み、これは、任意にベース部材504及びプランジャ部材508を離間するように駆動するモータと同一のモータによって駆動される、一対のホイール516を有する。一対の非旋回ホイール520が、ベース部材504に取り付けられている。旋回ホイール組立体は、ホイール組立体512がモータによってある程度の角度だけ間欠的に回転させられるように、モータに接続してよい。これにより、玩具キャラクター500に幾分不安定な運動がもたらされる。この不安定な運動は、キャラクターの運動中に、キャラクターに現実感を伝達できる。
また、いずれの好適なキャラクターの外見をシミュレートするために、本明細書に記載及び図示されている突破機構に装飾カバーを設けてよい。
図28〜30は、ある実施形態によるハウジング破断機構600を示す。ハウジング破断機構600は、内側ボウル612に固定された外側ボウル608を含むベースフレーム部材604を有する。外側ボウル608は、その頂部周囲に内側リップ616を有する。上側フレーム部材620は、外側ボウル608の頂部周囲の周りで、ベースフレーム部材604に回転可能に連結される。上側フレーム部材620の内側リップ624は、外側ボウル608の内側リップ616をしっかりと受承する。3つの切断要素628は、その第1の端部において、部分ねじ山付きねじ632等の締結具によってベースフレーム部材604に枢動可能に連結される。切断要素628の第2の端部636は、上側フレーム部材620の側壁の開口640を通る上記切断要素628の突起によって、上側フレーム部材620に摺動可能に連結される。切断要素628は、幾分弓状になっており、破断されるハウジング648をその中に位置決めできるアパーチャ644を画定する。
理解されるように、ベースフレーム部材604に対する、上側フレーム部材620の反時計回り方向の回転は、切断要素628を枢動させ、アナログカメラのアパーチャのようにアパーチャ644を横断する/収縮させる。切断要素628に沿った鋭利な突起652は、アパーチャ644に向かって突出し、ハウジング648に孔を開ける、及び/又は亀裂を生じさせるように作用する。このようにして、ハウジング破断機構600内に配置されたハウジング648を破断できる。
理解されるように、切断要素は、上側フレーム部材に締結された締結具をその中に固定できるチャネルを切断要素に設ける等の多数の方法によって、上側フレーム部材に摺動可能に接続できる。更に切断要素は、上側フレーム部材に枢動可能に接続してよく、またベースフレーム部材に摺動可能に接続してよい。
1つ又は複数の切断要素を採用でき、また1つ又は複数の切断要素は、破断されるハウジングを他の切断要素に対して、又はフレームの一部分に対して圧縮するように作用できる。
図31A及び31Bは、別の実施形態によるハウジング破断機構700を示す。ハウジング破断機構700は、ボルト又はリベット等の締結具708によって枢動可能に連結された、一対の切断要素704を含む。切断要素704のうちの一方又は両方は、その切断縁部716に凹部712を有する。破壊されるハウジングは、上記1つ又は複数の凹部712内に配置でき、図31Bに示すように、切断要素704の枢動によって破壊でき、これにより、ハウジング内に設けられた玩具キャラクターへのアクセスが可能となる。
上述の突破機構、特に図20〜23及び24〜27に示す突破機構を採用した玩具キャラクターは、上記玩具キャラクターと共にハウジング内に配置してもしなくてもよいコンパニオン玩具キャラクターと併用できる。
図32Aは、膨張状態における、図27の玩具キャラクターと同様の玩具キャラクターのための突破機構800を示す。突破機構800はベース部材804を有し、これは圧縮状態のプランジャ部材808内に入れ子になり、モータを有するスクリュードライブによって、プランジャ部材808から離れて図示されている膨張状態へと付勢される。ある表面上での玩具キャラクターの運動は複数のホイール812によって提供され、これらのホイール812はカム外形を有し、また図6に示したものと同様に、各ホイールに少なくとも1つの葉状部を有する。ホイール812はモータによって駆動される。
図32Bは、(図32Aの突破機構800を採用した)玩具キャラクターと共にハウジング内に配置されるコンパニオン玩具キャラクターのための、コンパニオン機構820を示す。コンパニオン機構820は、本体824及びホイール基部828を有し、ホイール基部828は、本体824内に入れ子になっているものの、内部螺旋金属コイルばねによって、図示されているような膨張状態へと外向きに付勢される。ホイール基部828は、最小の押圧で表面に沿ってコンパニオン機構820を運動させることができるようにする、複数のホイール832のセットを有する。
図33は、図32Aの突破機構800及び図32B及びのコンパニオン機構820を、積層圧縮状態で示す。この圧縮状態では、突破機構800のスクリュードライブは、まだ、プランジャ部材808をベース部材804から離間するよう駆動するために駆動されていない。コンパニオン機構820も圧縮状態であり、ホイール基部828は、螺旋金属コイルばねの力に対抗して、本体824内において圧縮状態で保持されている。コンパニオン機構820は、突破機構800のプランジャ部材808の頂部にある。
図34は、内側に位置決めされた2つの玩具キャラクターを有する卵の殻840の形状のハウジングの断面図である。主要玩具キャラクター844は、圧縮状態である突破機構800を採用する。補助玩具キャラクター848は、これもまた圧縮状態であるコンパニオン機構820を作用する。例えば2つの接点を一体として回路を閉鎖するための磁石による、主要玩具キャラクター844内の突破機構800のモータ及び取り付けられたスクリュードライブの起動時、スクリュードライブはプランジャ部材808をベース部材804から離間するように付勢し、これにより突破機構800を膨張させて、卵の殻840を通して補助玩具キャラクター848を押圧し、卵の殻840を破断する。同時にホイール812が回転を始め、ホイール812の葉状部が、卵の殻840を破断するための卵の殻840の内部に対する押圧を補助する。
卵の殻840が破断すると、玩具キャラクター848内のコンパニオン機構820はもはや圧縮状態に保持されず、ホイール基部828は螺旋金属コイルばねによって本体824から離間するように付勢される。
主要玩具キャラクター844が卵の殻840から脱出したら、ホイール812は主要玩具キャラクター844を、主要玩具キャラクター844が配置された表面を横断して移動させる。
突破機構800及びコンパニオン機構820は、膨張時に起動される電子構成部品を含むことができる。突破機構800の場合、上記電子構成部品は、モータと同一の回路上に配置でき、回路の閉鎖時に起動できる。コンパニオン機構820に関しては、その電子構成部品は、本体824及びホイール基部828が螺旋金属コイルばねによって離間するように付勢された場合の回路の閉鎖時に起動できる。
上記電子構成部品により、主要玩具キャラクター844及び補助玩具キャラクター848は、鳥の鳴き声等の可聴雑音を発生させる、光を表示する等を行うことができるようになる。更に主要玩具キャラクター844及び補助玩具キャラクター848は、他方を感知することによって「対話」できる。例えば主要玩具キャラクター844は、鳥の鳴き声のような雑音を生成するためのオーディオスピーカーを備えることができ、補助玩具キャラクター848は、オーディオセンサ(即ちマイクロフォン)、上記鳥の鳴き声のような雑音を他のオーディオ信号から弁別するためのプロセッサ、及び対応するより高い音程の鳥の鳴き声を出力するためのオーディオスピーカーを備えることができる。主要玩具キャラクター844及び補助玩具キャラクター848の両方が、マイクロフォン、光検出器、ネットワークアンテナ等のセンサと、プロセッサと、オーディオスピーカー、発光ダイオード、ネットワークラジオ等の出力デバイスとを備えることができる。このようにして、主要玩具キャラクター844及び補助玩具キャラクター848は対話して、一方が他方を補足できる。
一実施形態では、補助玩具キャラクターが出力したオーディオ及び/又は光信号を主要玩具キャラクターが受信して使用し、補助玩具キャラクターに対して位置設定及び移動できる。
図35は、別の実施形態による、図32Bのコンパニオン機構820と同様の、より小さい補助玩具キャラクターのための別のコンパニオン機構900を示す。コンパニオン機構900は、本体904及びホイール基部908を有し、ホイール基部908は、本体904内に入れ子になっており、また内部螺旋金属コイルばねによって、図示されているような膨張状態へと外向きに付勢される。ホイール基部908は、最小の押圧で表面に沿ってコンパニオン機構900を運動させることができるようにする、複数のホイール912のセットを有する。
図36は、図32Aの突破機構と同様の突破機構920と、2つの図35のコンパニオン機構900とを、積層圧縮状態で示す。突破機構920はベース部材924を有し、これは、図示されているような圧縮状態において、プランジャ部材928内に入れ子になり、スクリュードライブによってプランジャ部材928から離れて膨張状態へと付勢される。ある表面上での突破機構920の運動は複数のホイール932によって提供され、これらのホイール932はカム外形を有し、また図6に示したものと同様に、各ホイールに少なくとも1つの葉状部を有する。
2つのコンパニオン機構900はそれぞれ、螺旋金属コイルばねの力に対抗して圧縮下で本体904内に保持される、ホイール基部908を有する。コンパニオン機構900のうちの一方は、他方のコンパニオン機構900の頂部に位置決めされ、この他方のコンパニオン機構900は、突破機構920のプランジャ部材928の頂部に位置決めされる。
図37は、内側に位置決めされた3つの玩具キャラクターを有する卵の殻940の形状のハウジングの断面図である。主要玩具キャラクター944は、圧縮状態である突破機構920を採用する。3つの補助玩具キャラクター948はそれぞれ、これもまた圧縮状態であるコンパニオン機構900を作用する。例えば2つの接点を一体として回路を閉鎖するための磁石による、主要玩具キャラクター944内の突破機構920のスクリュードライブの起動時、スクリュードライブはプランジャ部材928をベース部材924から離間するように付勢し、これにより主要玩具キャラクター944の突破機構920を膨張させて、卵の殻940を通して、頂部に位置決めされた玩具キャラクター948を押圧し、卵の殻940を破断する。卵の殻940が破断すると、各補助玩具キャラクター948内のコンパニオン機構900はもはや圧縮状態に保持されず、ホイール基部908は螺旋金属コイルばねによって本体904から離間するように付勢される。
主要玩具キャラクター944及び補助玩具キャラクター948は、主要玩具キャラクター844及び補助玩具キャラクター848に関して上述したような追加の機能を提供するために、電子構成部品を含むことができる。
突破機構は、この突破機構がハウジング内の後部に配置された場合の1つ又は複数の追加の挙動を有して構成できる。例えばこの突破機構は、運動すること、可聴雑音を発すること、発光すること等が可能である。
図38は、ハウジング内に配置された場合の追加の挙動を有して構成された、例示的な突破機構1000を示す。ハウジングは、盛り上がった内側リング1008を有する卵の殻1004である。小型磁石1012は、卵の殻1004の底部内側表面の中央から突出する金属ロッド1016を帯磁させる。アダプタディスク1020は、卵の殻1004の上記盛り上がった内側リング1008の頂部に位置決めされる。アダプタディスク1020は突破機構1000上に嵌っており、追加の挙動の一部として卵の殻1004に対する突破機構1000の運動を可能とする。円錐台状金属ディスク1024は、突破機構1000の底部に固定され、突破機構1000の内側のホールセンサに対する金属ロッド1016の配置を案内する。ホールセンサ1028は、金属ロッド1016の磁性を感知することにより、突破機構1000が卵の殻1004の内側に位置決めされた時点を検出する。
図39は、その内側表面に沿って盛り上がった内側リング1008を有する、卵の殻1004の底部を示す。切り欠きを有するリング1032は、上記盛り上がった内側リング1008内において、卵の殻1004の底部の内部表面から突出する。上記切り欠きを有するリング1032内のポストアンカー1036はアパーチャを有し、金属ロッド1016が上記アパーチャ内に固定される。
図40A及び40Bは、下向きに延伸する周縁リップ1044を有する環状プレート1040を有する、アダプタディスク1020を示す。一対のホイール凹部1048a、1048bは、突破機構1000のホイールを受承するよう寸法設定される。ホイール凹部のうちの一方である1048aは、突破機構1000のホイールを受承するために必要な深さより深い。ディスクグリップ1052は、環状プレート1040の底面から突出する。同時に、ホイール凹部1048a及びディスクグリップ1052により、アダプタディスク1020を、アダプタディスク1020が嵌め込まれた突破機構1000から離れるように引っ張ることができ、これにより、突破機構1000のホイールを露出させて、突破機構1000をある表面上で可動化するために使用できる。中央歯車ディスク1056は、環状プレート1040に回転可能に連結され、その上面に多数の歯を有する。2つの弓状壁1060は、中央歯車ディスク1056の下面から延伸する。これら弓状壁1060は、厚くなった垂直縁部1064を有する。貫通孔1068により、金属ロッド1016がアダプタディスク1020を貫通できる。一対の固定ポスト1072は、環状プレート1040の上面から延伸することによって、突破機構1000の底面の対応する孔と解放可能に係合する。
突破機構1000は、卵の殻1004を破断するために突破機構1000をトリガする前に、金属ロッド1016の磁性の検出によって突破機構1000のモータがトリガされないように構成される。その後、突破機構1000の追加の挙動をトリガするために、アダプタディスク1020が、固定ポスト1072を介して突破機構1000の底部に固定され、組み合わされた突破機構1000とアダプタディスク1020とが、卵の殻1004の底部に配置される。アダプタディスク1020の弓状壁1060は、卵の殻1004の、切り欠きを有するリング1032に嵌め込まれ、厚くなった垂直縁部1064は、切り欠きを有するリング1032と係合して、卵の殻1004に対する中央歯車ディスク1056の回転を防止する。
突破機構1000及びアダプタディスク1020の配置中、金属ロッド1016は、円錐台状金属ディスク1024によって案内されて突破機構1000に挿入され、これにより金属ロッド1016はホールセンサ1028と係合する。金属ロッド1016の磁性は、ホールセンサ1028によって感知されて、突破機構1000のモータの起動をトリガする。
突破機構1000は、モータに連結された角度付きピストンアームを含み、これは突破機構1000の底面から突出する。モータは、突破機構1000の底面の下方に角度を有して延伸する状態と、上記モータによって駆動される回転ディスクに中心をずらして取り付けられていることによって突破機構1000内に戻るように引き込まれる状態との間の、上記角度付きピストンアームのサイクルを駆動する。上記角度付きピストンアームは、その下向きのストローク時に、中央歯車ディスク1056の上面の歯車の歯に係合して、突破機構1000及び突破機構1000に固定された環状プレート1040を、中央歯車ディスク1056に対して回転させる。上記角度付きピストンアームの上向きのストローク時には、突破機構1000及び突破機構1000に固定された環状プレート1040は、卵の殻1004に対して静止したままとなる。理解されるように、突破機構1000のモータの連続的な動作により、突破機構1000は卵の殻1004内で間欠的に回転する。
突破機構1000のモータはまた、延伸している翼部材の回転等の他の機構も駆動でき、これには、突破機構1000がその翼を羽ばたいているような錯覚を提供する。
更にホールセンサ1028は、突破機構1000の他の要素をトリガしてよい。例えば突破機構1000は、ホールセンサ1028によってトリガできる、1つ又は複数のライト、鳥の鳴き声を発するオーディオスピーカー等を含むことができる。
追加の挙動をトリガするために、ホールセンサの代わりに他のタイプのセンサ及び機構を用いることができる。例えば金属ロッドは、突破機構に挿入された場合に、モータを駆動するための電気回路を完成させることができる。更なる例では、ロッドは、突破機構に挿入された場合に、2つの金属接点を接触するように付勢して、モータを駆動するための回路を完成させることができる。
ハウジングに対する突破機構の運動は、他の様式で達成できる。例えばハウジング内の円形トラックにより、1つのホイールの回転によって、ハウジングに対して突破機構を回転させることができるようにすることができる。
上記凹部の寸法及び形状、並びに上記切断要素の材料は、ハウジングの形状、材料及び寸法に適合するように変化させることができる。
突破機構及びコンパニオン機構は、それらの挙動を変更するための1つ又は複数のスイッチを備えることができる。上記スイッチは、ボタン、物理スイッチ等の形態を取ることができ、オーディオセンサ、光/運動センサ、磁気センサ、電気センサ、熱センサ等を含むことができる。
図では、玩具キャラクターはハウジング内に設けられるものとして図示されている。しかしながら、上記玩具キャラクターは、ハウジング内に設けられる内部物体の単なる一例であることに留意されたい。本明細書に記載のいくつかの実施形態では、内部物体は生物タイプであってよく、突破機構を含んでよい。いくつかの実施形態では、内部物体は生物タイプでなくてよい。いくつかの実施形態では、内部物体は生物タイプであってよいが、それ自体は突破機構を含まなくてよい。いくつかの実施形態では、内部物体は玩具キャラクターであってよい。いくつかの実施形態では、内部物体は、知覚的実体として実体化されるように構成できないという意味において、キャラクターではなくてよい。
更なる可能な代替実装形態及び修正形態が存在すること、並びに上述の例が1つ又は複数の実装形態の単なる例示であることは、当業者には理解されるだろう。従って、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定されるものとする。
(付記)
付記1の玩具組立体は、ハウジング;前記ハウジング内の内部物体であって、前記内部物体は、前記ハウジングを破壊して前記内部物体を露出させるように動作可能な、突破機構を含む、内部物体;ユーザとの対話を検出する、少なくとも1つのセンサ;並びにコントローラであって、前記ユーザとの少なくとも1つの前記対話に基づいて、選択された条件が満たされているかどうかを決定するよう、及び前記条件が満たされている場合に、前記ハウジングを破壊して前記内部物体を露出させるために前記突破機構を動作させるよう、構成される、コントローラ
を備える。
付記2の玩具組立体は、付記1に記載の玩具組立体において、前記条件は、選択された回数の前記ユーザとの前記対話を有することに基づいて満たされる。
付記3の玩具組立体は、付記1又は2に記載の玩具組立体において、前記内部物体は、発光時に前記ハウジングを通して視認可能であるLEDを内包する。
付記4の玩具組立体は、付記1〜3のいずれか1項に記載の玩具組立体において、前記少なくとも1つのセンサは、皮膚との接触を検出するよう構成された、前記ハウジング上の容量性センサを含む。
付記5の玩具組立体は、付記1〜4のいずれか1項に記載の玩具組立体において、前記少なくとも1つのセンサは、マイクロフォンを含む。
付記6の玩具組立体は、付記1〜5のいずれか1項に記載の玩具組立体において、前記内部物体は、前記ハウジング内で前記内部物体を回転させるよう構成される回転機構を含み、前記コントローラは、前記ハウジングを複数の箇所において破壊するために前記突破機構を動作させる際に、前記回転機構を動作させるよう構成される、。
付記7の玩具組立体は、ハウジング;前記ハウジング内の内部物体;並びに突破機構であって、前記突破機構は前記ハウジングに連結され、また前記ハウジングを破壊して前記内部物体を露出させるよう動作可能である、突破機構
を備える、玩具組立体であって、前記突破機構は、前記ハウジングに連結された突破機構動力源によって動力供給される。
付記8の玩具組立体は、付記7に記載の玩具組立体において、前記突破機構は前記ハウジング内にあり、前記ハウジングの外側から操作可能である。
付記9の玩具組立体は、付記7又は8に記載の玩具組立体において、前記突破機構は、前記内部物体に関連して位置決めされたハンマーを含み、前記突破機構動力源は、前記ハンマーを駆動して前記ハウジングを破壊するために、前記ハンマーに動作的に接続される。
付記10の玩具組立体は、付記9に記載の玩具組立体において、前記突破機構動力源は、前記ハンマーを往復運動させて前記ハウジングを破壊するために、前記ハンマーに動作的に接続される。
付記11の玩具組立体は、付記7〜10のいずれか1項に記載の玩具組立体において、前記突破機構は、前記ハウジング内で前記内部物体を機械的に膨張させるよう動作可能である。
付記12の玩具組立体は、付記11に記載の玩具組立体において、前記突破機構は:ベース部材;プランジャ部材;前記プランジャ部材及び前記ベース部材を離間するように付勢する分離力をもたらす、付勢要素;並びにモータによって駆動されるスクリュードライブを含み、前記スクリュードライブは、前記付勢要素の漸増する撓みを駆動することによって、前記プランジャ部材を前記ベース部材から外向きに付勢する前記付勢要素によって印加される付勢力を増大させる。
付記13のポリマー組成物は、約15〜25重量%のベースポリマー;約1〜5重量%の有機酸金属塩;及び約75〜85重量%の無機/微粒子フィラーを含む。
付記14の玩具組立体は、ハウジング;前記ハウジング内の玩具キャラクターであって、前記玩具キャラクターは、前記ハウジングを破壊して前記玩具キャラクターを露出させるように動作可能な、突破機構を含む、玩具キャラクター
を備える、玩具組立体であって、前記ハウジングは、前記突破機構からの衝撃時の破断を促進するために、前記ハウジングの内面上に設けられた複数の破断要素を含む。
付記15の玩具組立体は、ハウジングと、突破前位置にある前記ハウジング内の内部物体とを備える、玩具組立体であって、前記内部物体は、機能性機構セットを含み、前記内部物体は、前記ハウジングから取り出し可能であり、突破後位置に位置決め可能であり、前記内部物体が前記突破前位置にある場合、前記機能性機構セットは、第1の一連の運動を実施するよう動作可能であり、前記内部物体が前記突破後位置にある場合、前記機能性機構セットは、前記第1の一連の運動とは異なる第2の一連の運動を実施するよう動作可能である。