JP6981816B2 - バルブメンテナンス支援装置および方法 - Google Patents

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本発明は、流体の流れを調節するバルブのメンテナンス作業を支援するバルブメンテナンス支援装置および方法に関する。
従来より、石油、化学系のプラントなどで使用されるバルブは、特に安全性に留意する必要があり、このため定期的なメンテナンスが行われる。図9に、石油、化学系のプラントなどで使用されるバルブ(コントロールバルブ)の一例を示す。
このバルブ100は、バルブ本体101と、ポジショナ102と、操作器103とを備えている。操作器103は、スプリング形ダイヤフラム構造とされており、ポジショナ102から供給される空気圧Poに応じてダイヤフラム(操作器のダイヤフラム)103aをスプリング103bの力に抗して変位させることにより、弁軸(ステム)104を上下動させて、バルブの開度(弁体105とシートリング106との間の隙間)を調節する。ポジショナ102は、弁軸104に連結されたフィードバックレバー107の回転角度位置から弁軸104のリフト位置、すなわちバルブの実開度を検出し、この検出した実開度と設定開度との差に応じた空気圧Poを操作器103へ供給する。
なお、図9に示したバルブ100は、操作器103として逆作動操作器を用いているが、正作動操作器が用いられる場合もある。逆作動操作器は、スプリングの力でバルブの開度を閉方向に付勢し、正作動操作器は、スプリングの力でバルブの開度を開方向に付勢する。また、図9に示したバルブ100では、空気圧によって操作器103を作動させているが、油圧によって操作器103を作動させるタイプもある。
このようなバルブが設置されているプラントなどでは、多数のバルブを効率良くメンテナンスする必要があり、そのメンテナンス作業の効率を改善するために、バルブスティックスリップ検出(例えば、特許文献1参照)、バルブハンチング検出(例えば、特許文献2参照)、バルブスケール付着検出(例えば、特許文献3参照)などの手法が提案されている。
特許第3254624号公報 特開2015−114942号公報 特開2015−114943号公報
しかしながら、安全性やメンテナンス作業の効率については、完全とか十分とか言える上限は無い。石油、化学系のプラントなどでは多数のバルブが使用されるので、メンテナンス作業の効率については、さらなる改善が求められている。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、特に、バルブが高温の流体の流量制御を扱う場合について、バルブのメンテナンス作業の効率を改善することができるバルブメンテナンス支援装置および方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、流体の流れを調節するバルブ(100)のメンテナンス作業を支援するバルブメンテナンス支援装置(200)であって、バルブの出口側の温度(Tout)あるいは出口側の温度に対応する温度(Tout’)を計測する温度計測部(21)から送信されてくる温度計測値データ(D1)を記憶する計測値データ記憶部(1)と、計測値データ記憶部に記憶されている温度計測値データに基づいてバルブのヒートサイクルに関する情報をバルブの診断指標(S)として算出する診断指標算出部(3)と、診断指標算出部によって算出されたバルブの診断指標を提示する診断指標提示部(4)とを備えることを特徴とする。
この発明において、計測値データ記憶部には、温度計測部からの温度計測値データが記憶される。診断指標算出部は、計測値データ記憶部に記憶されている温度計測値データに基づいて、バルブのヒートサイクルに関する情報をバルブの診断指標として算出する。例えば、診断対象期間内の「温度差×サイクル数」に相当する情報を診断指標として算出する。この算出されたバルブの診断指標は、ヒートサイクルによる部品の劣化(例えば、シートリングの緩み)を示す指標として、オペレータに提示される。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したように、本発明によれば、計測値データ記憶部に記憶されている温度計測値データに基づいて、バルブのヒートサイクルに関する情報がバルブの診断指標として算出され、この算出された診断指標がヒートサイクルによる部品の劣化を示す指標としてオペレータに提示されるものとなり、特に、バルブが高温の流体の流量制御を扱う場合について、バルブのメンテナンス作業の効率を改善することができるようになる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るバルブメンテナンス支援装置の要部の構成を示すブロック図である。 図2は、シートリングの緩みによるゼロ点推移(開度設定値θspと実際の開度θとの間のずれ)を示す図である。 図3は、バルブの出口側の温度の計測点を示す図である。 図4は、このバルブメンテナンス支援装置の計測値データ記憶部に温度計測値データが蓄積されて行く様子を示すフローチャートである。 図5は、このバルブメンテナンス支援装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図6は、メンテナンス対象のプラントのバルブ配置の一例を示すイメージ図である。 図7は、メンテナンス候補のバルブの診断指標の表示例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係るプラントとその機器管理システムの構成(実施の形態1の実装例)を例示する図である。 図9は、コントロールバルブの一例を示す図である。
〔発明の原理〕
バルブが高温の流体の流量制御を扱う場合、バルブが全閉になると特に流体の出口側で高温流体の熱影響が低下することによる温度下降が発生する。そして、これによる高温と低温の状態が頻繁に発生するほど、実質的なヒートサイクルによる部品劣化が進行しやすくなり、例えばシートリングの緩みによるゼロ点推移という不具合に繋がる。すなわち、図2に示すように、開度設定値θspと実際の開度θとの間にずれが生じ、このずれが不具合に繋がる。
発明者は、この現象を突き止めたことに基づき、ヒートサイクルに関する情報を、診断指標としてオペレータに提示することで、ヒートサイクルによる部品の劣化(例えば、シートリングの緩み)を推定できるようになることに想到した。これにより、特に、バルブが高温の流体の流量制御を扱う場合について、バルブのメンテナンス作業の効率を改善することができるようになる。
なお、本発明では、ヒートサイクルに関する情報を診断指標とするが、温度差が大きいほどサイクル数が少なくても部品劣化に影響を及ぼすのであるから、実質的に例えば「温度差×サイクル数」のような意味になる指標が好適である。
〔実施の形態1〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態1に係るバルブメンテナンス支援装置の要部の構成を示すブロック図である。ここでは、説明を簡潔にするため、バルブのID(識別情報)の事例などは、実際のプラントで利用されるものよりもシンプルなものにする。
本実施の形態のバルブメンテナンス支援装置200は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、計測値データ記憶部1と、バルブID記憶部2と、診断指標算出部3と、診断指標提示部4と、判定部5と、閾値記憶部6と、判定結果提示部7とを備えている。
このバルブメンテナンス支援装置200において、計測値データ記憶部1には、プラントで使用されているバルブ100の温度計測部21から送信されてくる温度計測値データD1が記憶される。
すなわち、プラントで使用されているバルブ100は、そのバルブの出口側の温度Tout(図3に示すP1点の温度)を計測する温度計測部21を備えている。温度計測部21は、計測したバルブの出口側の温度Toutを温度計測値データD1としてバルブメンテナンス支援装置200へ送信する。
バルブメンテナンス支援装置200は、図4にそのフローチャートを示すように、温度計測部21からの温度計測値データD1を受信すると(ステップS101のYES)、その受信した温度計測値データD1を計測値データ記憶部1に記憶させる(ステップS102)。
なお、本実施の形態において、計測値データ記憶部1には、バルブ100の温度計測部21から温度計測値データD1が周期的に送信され、時系列データとして蓄積されて行くものとする。また、本実施の形態において、プラントにはバルブ100が多数設置されており、これらのバルブ100(100−1〜100−N)からの温度計測値データD1(D11〜D1N)が、そのバルブのIDと対応づけて計測値データ記憶部1に蓄積されて行くものとする。
以下、図5に示すフローチャートを参照しながら、このバルブメンテナンス支援装置200の動作について各部の機能を交えながら具体的に説明する。
オペレータは、プラントに設置されているバルブ100−1〜100−Nを計測対象とし、この計測対象のバルブ100−1〜100−Nの中からメンテナンスの候補のバルブを定め、このメンテナンスの候補のバルブをバルブメンテナンス支援装置200に登録する(ステップS201)。この場合、メンテナンスの候補のバルブとして登録されたバルブのID(以下、バルブIDとも呼ぶ。)が、バルブメンテナンス支援装置200のバルブID記憶部2に記憶される。
例えば、プラント内にバルブ100が26個あるとして、これら26個のバルブ100にそれぞれ“A”,“B”,“C”,・・・,“M”,・・・,“X”,“Y”,“Z”という固有のIDが予め割り当てられているものとする。バルブA,M,Cをメンテナンスの候補のバルブと定めた場合、オペレータはバルブIDとして“A”,“M”,“C”を入力する。本実施の形態では、特にバルブA,M,Cが高温の流体の流量制御を行うバルブであるとし、特定の定期プラントメンテナンスにおいて最優先のメンテナンス対象として選定されるものと仮定する。
図6はメンテナンス対象のプラントのバルブ配置の一例を示すイメージ図である。本実施の形態では、バルブID“A”,“M”のバルブ100−A(バルブA),100−M(バルブM)が流路ID“1”の流路11−1に配設され、バルブID“C”のバルブ100−C(バルブC)が流路ID“3”の流路11−3に配設されているものとする。図6における12−A,12−C,12−Mは流量計測器、13はタンク、14は圧力発信器である。なお、図6では、バルブIDが“A”,“C”,“M”以外のバルブについては記載を省略している。
診断指標算出部3は、診断指標の算出指示があると(ステップS202のYES)、バルブID記憶部2に記憶されているメンテナンスの候補のバルブのID“A”,“C”,“M”を読み出し(ステップS203)、この読み出したバルブID“A”,“C”,“M”と対応づけて計測値データ記憶部1に記憶されている温度計測値データD1を読み出す(ステップS204)。この場合、バルブの全使用期間を診断対象期間とし、この診断対象期間内のバルブA,C,Mの温度計測値データD1を読み出す。なお、この例では、バルブの全使用期間を診断対象期間としているが、必ずしもバルブの全使用期間を診断対象期間としなくてもよい。
そして、診断指標算出部3は、計測値データ記憶部1から読み出した温度計測値データD1に基づいて、バルブA,C,Mのヒートサイクルに関する情報をバルブの診断指標S(SA,SC,SM)として算出する(ステップS205)。
本実施の形態では、診断対象期間内の「温度差×サイクル数」に相当する情報を診断指標Sとして算出する。例えば、予め規定された温度上昇率(例:5℃/秒)を超えて温度上昇したことが観測されたときにおける直近の最低温度から最高温度の差(例:312℃)、あるいは予め規定された温度下降率(−5℃/秒)を超えて温度下降したことが観測されたときにおける直近の最高温度から最低温度の差(例:324℃)について、各々の温度差を積算していくという算出方法がある(下記の(1)式参照)。
S=Σ(最高温度−最低温度)=312+324+・・・ …(1)
なお、この算出方法では、規定された温度上昇率や温度下降率を超えない温度変化については、劣化に影響を与えない程度の緩やかな温度変化(ヒートサイクルに該当しない温度変化)と見なしている。
診断指標算出部3で算出された診断指標S(SA,SC,SM)は診断指標提示部4へ送られる。診断指標提示部4は、診断指標算出部3からの診断指標Sをオペレータに提示する(ステップS206)。例えば、図7に診断指標の提示領域を#1として示すように、メンテナンスの候補のバルブA,C,Mに対応づけて、すなわちメンテナンスの候補のバルブのID“A”,“C”,“M”に対応づけて、診断指標算出部3で算出された診断指標SA,SC,SMの数値をディスプレイに表示する。
この際、図7に診断対象部分の提示領域を#2として示すように、診断指標の提示領域#1に提示(表示)されている診断指標SA,SC,SMがバルブA,C,Mのシートリング(図3におけるシートリング106)のメンテナンスを対象としていることを提示(表示)するようにすれば、シートリングのメンテナンスの必要性についての知識が乏しいオペレータに対して、シートリングへの着目の必要性を定量的に示すことになるので、シートリングのチェック漏れが発生する危険性を低減することができる。
診断指標算出部3で算出された診断指標S(SA,SC,SM)は判定部5へも送られる。閾値記憶部6には、診断指標Sに対する正常範囲の上限値が診断指標閾値Sthとして記憶されている。判定部5は、診断指標算出部3から診断指標Sが送られてくると、閾値記憶部6に記憶されている診断指標閾値Sthを読み出し(ステップS207)、診断指標算出部3からの診断指標Sと診断指標閾値Sthとを比較する(ステップS208)。この場合、診断指標算出部3からの診断指標SA,SC,SMのそれぞれについて、診断指標閾値Sthと比較する。
ここで、判定部5は、診断指標算出部3からの診断指標Sが診断指標閾値Sth以上であった場合(ステップS208のYES)、そのバルブをメンテナンスが必要なバルブであると判定する(ステップS209)。例えば、診断指標SA,SC,SMの内、診断指標SMが診断指標閾値Sth以上であった場合、バルブMをメンテナンスが必要なバルブであると判定する。判定部5は、この判定結果を判定結果提示部7へ送る。
判定結果提示部7は、判定部5からの判定結果をオペレータに提示する(ステップS210)。例えば、メンテナンスの候補のバルブA,C,MのうちバルブMがメンテナンスが必要なバルブと判定された場合、図7に示された診断指標の提示領域#1において、バルブMのバルブIDおよび診断指標SMを赤色で表示する。この場合、それ以外のバルブについては、黒色で表示される。この際、診断指標の提示領域#1に、判定の際に用いた診断指標閾値Sthを表示するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、メンテナンスの候補のバルブの診断指標やメンテナンスが必要なバルブであるか否かの判定結果をディスプレイに表示するようにしたが、プリンタなどで打ち出してもよく、音声で知らせるようにしたりしてもよい。
また、この実施の形態では、診断指標算出部3において、メンテナンスの候補のバルブ(バルブA,C,M)についてのみ診断指標Sを算出するようにしたが、計測対象のバルブの全て(バルブA〜Z)について診断指標Sを算出するようにしてもよい。この場合、診断指標提示部4において、計測対象の全てのバルブのバルブIDと診断指標とを対応づけて、例えば、メンテナンスの候補のバルブについては青色で、メンテナンスの候補でないバルブについては黒色で、メンテナンスが必要と判定されたバルブについては赤色でというように、それぞれを区別して表示させるようにする。
また、この実施の形態では、バルブの出口側の温度Tout(図3に示すP1点の温度)を計測するようにしたが、出口側の温度Toutに対応する温度Tout’を計測するようにし、この計測した温度Tout’を温度計測値データD1とするようにしてもよい。例えば、図9において、ポジショナ102がバルブの出口側に設けられているような場合、このポジショナ102内の温度を出口側の温度Toutに対応する温度Tout’とすることが考えられる。
また、実行されるバルブ開度操作が限定的であることから、温度計測値データから温度上昇と温度下降が明確に検出でき、かつ温度上昇率や温度下降率が必ず規定以上になると予め把握できているような場合は、温度上昇率や温度下降率による判定は省略してもよい。
また、実行されるバルブ開度操作が限定的であることから、温度計測値データD1の最高温度や最低温度が概ね一定である場合は、温度上昇と温度下降の回数(ヒートサイクル回数)を診断指標Sとしてもよい。この場合、実質的に「温度差×サイクル数」という情報の意味からは逸脱しない。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の実施の形態2に係るバルブメンテナンス支援装置について説明する。実施の形態2は、実施の形態1の実装例を説明するものである。図8はプラントとその機器管理システムの構成を示す図であり、図6と同一の構成には同一の符号を付してある。
石油、化学系のプラントには、そのプラントの各機器を制御・管理する機器管理システム8が設けられている。実施の形態1で説明した計測値データ記憶部1,バルブID記憶部2、診断指標算出部3、判定部5、閾値記憶部6については、プラント固有の膨大な情報を扱うので、機器管理システム8側に実装されることが好ましい。
一方、診断指標提示部4、判定結果提示部7については、原則的にバルブのメンテナンス判断時に特に必要な処理を提供するものである。また、メンテナンス実施者(メンテナンス受託企業の作業担当者)は、プラントオーナ企業から委託されてプラントのメンテナンスを実施するのが一般的である。したがって、不特定多数のプラントを対象にすることを想定して、メンテナンス受託企業の作業担当者(オペレータ)が持ち歩く携帯型のコンピュータ9に、診断指標提示部4と判定結果提示部7とを実装することが好ましい。
コンピュータ9は、CPU(Central Processing Unit)とメモリとインタフェースとを備えている。プラントの機器管理システム8とコンピュータ9とは、メンテナンス作業実施時にイーサネット(登録商標)などの通信機能を利用して一時的に接続される。
オペレータがコンピュータ9上のアプリケーションソフトウエアを起動すると、コンピュータ9のCPUは、メモリに格納されたプログラムに従って処理を実行し、機器管理システム8に診断指標の算出指示を送り、機器管理システム8に登録されているメンテナンスの候補のバルブについて、その診断指標の算出およびメンテナンスが必要か否かの判定を行わせる。この機器管理システム8で算出されたメンテナンスの候補のバルブの診断指標およびメンテナンスが必要が否かの判定結果はコンピュータ9のディスプレイに表示される。
なお、この例では、機器管理システム8に既にメンテナンスの候補のバルブが登録されているものとしているが、このメンテナンスの候補のバルブの登録や変更はコンピュータ9よりオペレータが行うことも可能である。
オペレータは、コンピュータ9のディスプレイに表示されたメンテナンスの候補のバルブの診断指標およびメンテナンスが必要が否かの判定結果に基づき、特にシートリングの点検に留意すべきバルブを確認する。確認したら、オペレータは、コンピュータ9と機器管理システム8との接続を解除する。
このようにして、実施の形態1で説明したバルブメンテナンス支援装置200を実際のプラントに適用することができる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…計測値データ記憶部、2…バルブID記憶部、3…診断指標算出部、4…診断指標提示部、5…判定部、6…閾値記憶部、7…判定結果提示部、21…温度計測部、100(100−1〜100−N)…バルブ、101…バルブ本体、102…ポジショナ、103…操作器、104…弁軸、105…弁体、106…シートリング、200…バルブメンテナンス支援装置。

Claims (6)

  1. 流体の流れを調節するバルブのメンテナンス作業を支援するバルブメンテナンス支援装置であって、
    前記バルブの出口側の温度あるいは出口側の温度に対応する温度を計測する温度計測部から送信されてくる温度計測値データを記憶する計測値データ記憶部と、
    前記計測値データ記憶部に記憶されている前記温度計測値データに基づいて前記バルブのヒートサイクルに関する情報を前記バルブの診断指標として算出する診断指標算出部と、
    前記診断指標算出部によって算出された前記バルブの診断指標を提示する診断指標提示部と
    を備えることを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
  2. 請求項1に記載されたバルブメンテナンス支援装置において、
    前記診断指標に対する正常範囲の上限値を診断指標閾値として記憶する閾値記憶部と、
    前記診断指標算出部によって算出された前記バルブの診断指標が前記診断指標閾値以上であった場合にそのバルブをメンテナンスが必要なバルブであると判定する判定部と、
    前記判定部によってメンテナンスが必要と判定されたバルブを提示する判定結果提示部と
    を備えることを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたバルブメンテナンス支援装置において、
    前記診断指標算出部は、
    診断対象期間内の「温度差×サイクル数」に相当する情報を前記診断指標として算出する
    ことを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載されたバルブメンテナンス支援装置において、
    前記診断指標提示部は、
    前記バルブの診断指標と合わせて、この診断指標がそのバルブのシートリングのメンテナンスを対象としていることを提示する
    ことを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載されたバルブメンテナンス支援装置において、
    メンテナンスの候補のバルブとして登録されたバルブの識別情報を記憶するバルブ識別情報記憶部を備え、
    前記計測値データ記憶部は、
    前記メンテナンスの候補のバルブを含む複数のバルブを計測対象とし、この計測対象のバルブ毎にそのバルブの識別情報と対応づけて、前記温度計測値データを記憶し、
    前記診断指標算出部は、
    前記バルブ識別情報記憶部に記憶されている前記メンテナンスの候補のバルブの識別情報を読み出し、この読み出した識別情報と対応づけて前記計測値データ記憶部に記憶されている前記温度計測値データに基づいて、前記メンテナンスの候補のバルブ毎に前記診断指標を算出する
    ことを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
  6. 流体の流れを調節するバルブのメンテナンス作業を支援するバルブメンテナンス支援装置により実行されるバルブメンテナンス支援方法であって、
    前記バルブメンテナンス支援装置の計測値データ記憶部が、前記バルブの出口側の温度あるいは出口側の温度に対応する温度を計測する温度計測部から送信されてくる温度計測値データをメモリに記憶させるステップと、
    前記バルブメンテナンス支援装置の診断指標算出部が、前記メモリに記憶されている前記温度計測値データに基づいて前記バルブのヒートサイクルに関する情報を前記バルブの診断指標として算出するステップと、
    前記バルブメンテナンス支援装置の診断指標提示部が、前記診断指標算出ステップによって算出された前記バルブの診断指標を提示するステップと
    を備えることを特徴とするバルブメンテナンス支援方法。
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