JP6981605B1 - ギアボックス装置及びエアガン - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1の図44等のように、従来のエアガンでは、モータがグリップに配置されたものがあった。グリップに配置されたモータの動力は、減速機構を介してグリップの外に配置されるピストンに伝達され、ピストンが駆動される。
また、グリップの取り付け角度が固定されてしまうので、ユーザの好みに応じてグリップの取り付け角度を変更することができない。
さらに、モータが回転する際に、グリップに内蔵されたモータの回転軸方向を軸とした反トルクが発生することにより、銃が左右方向に振れてしまったり、グリップを持つ手に違和感を感じるなど、エアガンの性能又はユーザの使用感を損なう可能性があった。
特許文献1及び特許文献2のいずれの場合も、モータ回転軸と、ピストンを駆動する減速部のギアの回転軸が直交するため、減速部のいずれかの段階で回転軸の向きを変更する必要がある。例えば、減速部の入力側にベベルギア(かさ歯車)のような伝動機構を採用することで、直交する2軸の間で回転を伝動するよう構成している。
また、特許文献1のように、ギアボックス装置がエアガン本体から完全に分離できるものがあった。ギアボックス装置がエアガン本体から完全に分離できると、減速部の機構の交換や修理を簡単に行うことができる。
さらに望ましくは、エアガンの振動、騒音、摩耗の低減を図ることを目的とする。
さらに望ましくは、エアガンのメンテナンス性の向上を図ることを目的とする。
モータと、
前記モータの回転速度を減少させるとともに、弾丸を発射する弾丸発射部に前記モータの動力を伝える減速部と、
前記モータと前記減速部を収容する収容部と、を有し、
前記モータは、前記モータの回転軸であるモータ回転軸が前記エアガンの銃身の長手方向に対して垂直になるように設けられる。
ここで、
「エアガン」とは、空気やその他の気体の圧縮力を用いて弾丸を発射する装置であれば足り、エアソフトガン、空気銃、等、名称は任意である。
「モータ」は、磁場と電流の相互作用(ローレンツ力)による力を利用して回転運動を出力するものの他、超音波振動を利用する超音波モータ、静電気力を利用する静電モータを含む。さらに、空気モータや油圧モータを用いることもできる。
「弾丸」は、銃身から発射される物体を意味し、BB弾のような球形の他、弾頭と薬莢からなる実弾に近い形状であってもよい。また、弾丸の材質は、プラスチックの他、石膏や粘土等、他の材質のものでもよい。
「収容部」は、モータや減速機を構成する歯車等の部品を収容する空間を有する構造であればよく、必ずしも密閉された構造でなくてもよく、また、収容する部品の一部が露出、突出してもよい。さらに、金属、ファイバ板、プラスチック等、材質は問わない。
「垂直」とは、2つの直線のいずれかを平行移動させたとき、2つの直線が直角に交わる関係をいい、2つの直線はねじれの関係であってもよい。また、正確に90度でなくてもよく、誤差や遊びがあってもよい。
「銃身の長手方向に対して垂直」とは、銃身の内部の円筒状空間の軸線に対して垂直であることをいい、銃身の外側の形状や凹凸に依存しない。
前記減速部は、ギアを有し、
前記モータ回転軸は、前記ギアの回転軸と平行である。
ここで、
「ギア」とは、歯を有する歯車の他、歯を有しないローラーやカム、及びプーリーも含む。
前記減速部は、複数のギアを有し、
前記複数のギアの回転軸は、互いに平行である。
前記モータは、ブラシレスモータである。
前記モータは、前記収容部と接するように設けられている。
さらに、前記モータの制御を行うための制御基板を有し、
前記制御基板は、前記収容部の少なくとも一面に装着される。
ここで、
「一面」とは、収容部の内面又は外面のいずれも含む。また、制御基板を設ける面において、収容部を構成する部材の全部又は一部を欠いていてもよい。
前記制御基板は、前記収容部と接するように設けられている。
当該ギアボックス装置は、前記銃身の長手方向における位置が、前記エアガンの引き金の後方にあるグリップと、前記エアガンのフォアグリップ又は前記銃身との間となるように設けられる。
前記モータは、前記モータの回転により生じる反トルクが前記銃身の先端を押し上げる方向に働くような方向に回転する。
前記モータは、回転開始時は次第に速く、回転終了時には次第に遅くなるように回転する。
当該ギアボックス装置は、前記エアガンに対し着脱可能である。
弾丸を発射する弾丸発射部と、
モータと、
前記モータの回転速度を減少させるとともに、前記弾丸発射部に前記モータの動力を伝える減速部と、
前記弾丸発射部から発射された前記弾丸が通過する銃身と、を有し、
前記モータは、前記モータの回転軸であるモータ回転軸が当該エアガンの銃身の長手方向に対して垂直になるように設けられる。
当該エアガンは、さらに、
前記モータ及び前記減速部を収容する収容部を有する。
本発明のエアガンは、エアガンの性能や使用感を向上させることができる。
本実施形態のエアガン1の構成について説明する。
図1は、アサルトライフルを模した玩具銃であるエアガン1の主要部の内部構造を示す。エアガン1は、銃身11、フォアグリップ12、アッパーレシーバ13、ロアレシーバ14、グリップ15、及びマガジン16を有する。
ロアレシーバ14は、後述するギアボックス装置100を収容するフレームである。
アッパーレシーバ13とロアレシーバ14は、固定ピン等の任意の係合手段で係合されており、固定ピンを外すことにより分離することができる。
図2から図5を用いて、本発明の実施形態のギアボックス装置100について説明する。
モータ101は、図示しない電池から供給される電気エネルギーを力学的エネルギーに変換することで回転運動からなる動力を発生する。
また、ブラシレスモータは、ブラシ付きモータのように消耗部品であるブラシと整流子を必要としないので、寿命が長く信頼性が高い。
さらに、ブラシレスモータは、ステータのコイルに流れる電流をモータドライバ等の制御基板により制御するので、回転・停止、動力の変更等、種々の動作設定が可能である。
なお、フォアグリップ12がないエアガン1の場合は、ギアボックス装置100は、グリップ15と銃身11との間の位置となるように設けてもよい。
減速部102には、モータ101の動力が入力される。減速部102は、モータ101の回転速度を減少させるとともに、弾丸発射部20にモータ101の動力を伝える。
中間ギア102bは、大径ギアと小径ギアの2つから構成され、大径ギアと入力ギア102aとの歯数比で決まる減速比で中間ギア102bの回転速度は減少する。
出力ギア102cも、大径ギアと小径ギアの2つから構成され、出力ギア102cの大径ギアと中間ギア102bの小径ギアとの歯数比で決まる減速比で中間ギア102bの回転速度が減少する。
図3及び図4に示すように、駆動ギア102dはその外周部に、ギアとしての歯を有する歯有り部Tと、歯が無い歯無し部Nを有する。
収容部103は、モータ101と減速部102を収容する。
例えば、グリップ15にモータ101を収容する空間を設けた特別な構造にする必要がないため、グリップ15は、ユーザの好みに合わせてグリップの形やデザイン、角度、重さを自由に変更することができる。または、グリップ15は実銃のグリップを使用することもできる。
このような構成は、特にモータ101にブラシレスモータを用いる場合に好適である。ブラシレスモータは、ステータのコイルがモータの背面に接して設けられているので、収容部103を介して効率的に排熱することが可能である。
また、モータ101と減速部102を備えるギアボックス装置100を一体として着脱できるので、ギアボックス装置100をエアガンに装着する際には、モータと減速部のギアとをかみ合わせる作業は不要となり、簡単に装着することができる。
ギアボックス装置100は、モータ101の制御を行うための制御基板104を有する。制御基板104は、収容部103の少なくとも一面に装着される。
本実施形態では、図5のように、制御基板104は、収容部103の背面に装着される。
さらに、制御基板104を含めて、ギアボックス装置100をコンパクトに集約することによって、電池のためのスペースをより広く確保することができ、エアガンの動作時間を長くすることができる。具体的には、従来アッパーレシーバ13の後部に設けられたバックチューブ内に制御基板104及び電池を設けていたが、制御基板104をギアボックス装置100と一体に設けることにより、バックチューブ内を全て電池用のスペースとして利用することが可能になる。
以上の実施形態に記載した特徴は、それぞれ独立した発明として把握することができる。例えば、構成の視点では、モータ101の軸方向、モータ101の回転制御、減速部102を構成するギアの軸方向、収容部103の構成、及び収容部103と他の構成部品との関係等は、独立した発明として把握できる。また、機能の視点では、反トルク対策、騒音若しくは振動若しくは摩耗対策、熱対策、互換性対策、及び趣味性対策等は、独立した発明として把握できる。
本実施形態のエアガン1の弾丸発射までの動作を説明する。
具体的には、駆動ギア102dの歯有り部Tとラックギア24がかみ合うことにより、図1において、ピストン21は左方向に移動する。
ピストン21の移動により、圧縮ばね23が圧縮される。
以上、本発明の実施形態におけるギアボックス装置及びエアガンの特徴について説明した。
各実施形態で使用した用語は例示であるので、同義の用語、あるいは同義の機能を含む用語に置き換えてもよい。
Claims (12)
- ユーザが握持するためのグリップを有するエアガンに設けるギアボックス装置であり、
モータと、
前記モータの回転速度を減少させるとともに、弾丸を発射する弾丸発射部に前記モータの動力を伝える減速部と、
前記モータと前記減速部を収容する収容部と、を有し、
前記モータは、前記モータの回転軸であるモータ回転軸が前記エアガンの銃身の長手方向に対して垂直になり、かつ当該ギアボックスが前記エアガンに装着された際に、前記モータ回転軸が鉛直方向に対して垂直となるように設けられ、
当該ギアボックス装置は、前記銃身の長手方向における位置が、前記エアガンの引き金の後方にある前記グリップと、前記エアガンのフォアグリップ又は前記銃身との間となるように設けられる、
ギアボックス装置。 - 前記減速部は、ギアを有し、
前記モータ回転軸は、前記ギアの回転軸と平行である、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 前記減速部は、複数のギアを有し、
前記複数のギアの回転軸は、互いに平行である、
請求項2記載のギアボックス装置。 - 前記モータは、ブラシレスモータである、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 前記モータは、前記収容部と接するように設けられている、
請求項1記載のギアボックス装置。 - さらに、前記モータの制御を行うための制御基板を有し、
前記制御基板は、前記収容部の少なくとも一面に装着される、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 前記制御基板は、前記収容部と接するように設けられている、
請求項6記載のギアボックス装置。 - 前記モータは、前記モータの回転により生じる反トルクが前記銃身の先端を押し上げる方向に働くような方向に回転する、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 前記モータは、回転開始時は次第に速く、回転終了時には次第に遅くなるように回転する、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 当該ギアボックス装置は、前記エアガンに対し着脱可能である、
請求項1記載のギアボックス装置。 - 弾丸を発射する弾丸発射部と、
モータと、
前記モータの回転速度を減少させるとともに、前記弾丸発射部に前記モータの動力を伝える減速部と、
前記モータ及び前記減速部を収容する収容部と、
前記弾丸発射部から発射された前記弾丸が通過する銃身と、
ユーザが握持するためのグリップと、
を有するエアガンであって、
前記モータは、前記モータの回転軸であるモータ回転軸が当該エアガンの銃身の長手方向に対して垂直になり、かつ前記モータ回転軸が鉛直方向に対して垂直になるように設けられ、
前記収容部は、前記銃身の長手方向における位置が、前記エアガンの引き金の後方にある前記グリップと、前記エアガンのフォアグリップ又は前記銃身との間となるように設けられた、
エアガン。 - 請求項2〜10のいずれかに記載のギアボックス装置を備える、
エアガン。
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