JP6976445B2 - 質量分析装置および質量分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS)等、クロマトグラフと組み合わせる質量分析装置および質量分析方法に関する。
質量分析の一つの手法としてMS/MS分析(タンデム分析)と呼ばれる手法が広く用いられている。MS/MS分析を行うための質量分析装置としては種々の構成のものがあるが、装置構造が比較的簡単で操作も容易であるのが三連四重極型質量分析装置である。
特許文献1および非特許文献1には一般的な三連四重極型質量分析装置の構成とその動作方法が記載されている。イオン源で生成された試料成分由来のイオンが前段四重極マスフィルタ(Q1)に導入され、特定の質量電荷比(m/z)を有するイオンがプリカーサイオンとして選別される。このプリカーサイオンが、コリジョンセル(Q2)に導入される。コリジョンセル内には窒素ガス等が供給され、プリカーサイオンはコリジョンセル内でガスと衝突することで解離(CID)し、プロダクトイオンが生成される。このプロダクトイオンを後段四重極マスフィルタ(Q3)で、質量選別されて検出器に到達し検出される。
上記のような三連四重極型質量分析装置は単独で使用される場合もあるが、しばしばガスクロマトグラフ(GC)や液体クロマトグラフ(LC)等のクロマトグラフと組み合わせて使用される。
三連四重極型質量分析装置におけるMS/MS分析には、MRM(Multiple Reaction Monitoring:多重反応モニタリング)測定モード、SIM(Selected Ion Monitoring:選択イオンモニタリング)測定モード、プリカーサイオンスキャン測定モード、プロダクトイオンスキャン測定モード、ニュートラルロススキャン測定モード、といった測定モードがある。
三連四重極型質量分析装置では、クロマトグラフにおいて試料中の各種成分が時間的に分離されるため、異なる質量電荷比のイオンに対するSIM測定モード又はMRM測定モードを順次切り替えながら次々に実行し、異なる化合物由来のイオン強度信号を得ることができるようになっている。特に、定量精度が求められる測定では、測定対象とする化合物と既知濃度の類似の化合物(同位体など)を用いて、各々に対応するMRM測定を行った後、補正を行うことで定量精度を高める手法が一般的に用いられている。
これらの測定を行う際に、質量分析装置では、イオン化の不安定化、質量分析装置の電圧電極の汚れ、もしくは印加電圧の不安定化等により信号強度が不安定となることがある。
信号強度が不安定となると、質量分析装置を用いて正しい結果が得られなくなるため、それらを未然に防止すること、また、それらが実際に起きた場合に迅速にモニタして警告を与えることで、不正確な測定を抑止するのは重要である。
特に、イオン化の不安定性については、印加電圧のようにモニタが容易でないことから、イオン源の電流モニタ手法、および一定電流化について検討が行われている。
特許文献2には、大気圧化学イオン源のイオン化に用いるコロナ放電の放電電流をモニタし、電流を一定に保つように印加電圧を変化させることで安定な大気圧化学イオン源を実現することが記載されている。
特許文献3には、エレクトロスプレーイオン源のイオン化に用いるプローブ電流をモニタし、電流を一定に保つようにプローブ印加電圧を変化させることで安定なエレクトロスプレーイオン源を実現することが記載されている。
しかし、液体用イオン源では、液体サンプルのスプレーの噴霧状態によりイオン化効率が変化することが知られており、放電電流、もしくはプローブ電流をモニタ、および一定化したとしても安定した信号強度を得られない場合がある。
特許文献4には、エレクトロスプレーイオン源のプローブ電流のほか、スプレー状態をモニタし、プローブ位置やプローブ印加電圧を制御して正常状態に復帰させる手法が記載されている。
また、キャリブレーションサンプルなど既知のサンプルを用いることで、予め設定された信号強度が得られるようにイオン源の位置や印加電圧を制御する手法が記載されている。
特開2003−172726号公報 特開2008−262922号公報 米国特許6452166号公報 米国特許出願公開20050072915号公報
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しかしながら、従来技術におけるイオン源安定化のモニタ手法として用いられてきたイオン源の電流値の計測やスプレー状態の観察は、実際に得られる信号強度との相関関係は低い。このため、質量分析部では、イオン化ブローブの汚染などにより、イオン源が不安定になると、正しい定量結果が得られず、高い定量精度が得られなかった。
また、従来技術においては、電流測定デバイスや噴霧計測用のCCDデバイスなどが必要であり、そのためのコストも要していた。
また、信号強度との相関関係を改善するために、キャリブレーションサンプルなど既知のサンプルを用いる測定を実施すると、特別なサンプル導入手段が必要となることや、既知濃度サンプル測定のために、通常測定にスケジュール上の制限が加わることなどの問題が生じる。
本発明の目的は、安価でありながら高精度な定量結果を得ることが可能な質量分析装置及び質量分析方法を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
クロマトグラフ装置から送られた測定試料をイオン化するイオン源と、前記イオン源により生成されたイオンを検出する検出器を有し質量を分析する質量分析部と、前記質量分析部により分析されたイオンを溶出時間及び信号強度からなる複数のデータとするコントローラとを備える質量分析装置において、前記コントローラは、上記複数のデータを複数のチャンネルに分割し、前記複数のチャンネルのそれぞれを複数の小区間に分割し、分割した複数の前記小区間ごとにデータが検出されるように前記検出器を制御し、分割した複数の前記小区間のデータに基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定する。
クロマトグラフ装置から送られた測定試料をイオン化するイオン源により生成されたイオンを検出して質量を分析し、分析したイオンを溶出時間及び信号強度からなる複数のデータとする質量分析方法において、上記複数のデータを複数のチャンネルに分割し、前記複数のチャンネルのそれぞれを複数の小区間に分割し、分割した複数の前記小区間ごとにデータを検出し、分割した複数の前記小区間のデータに基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定する。
本発明によれば、安価でありながら高精度な定量結果を得ることが可能な質量分析装置及び質量分析方法を実現することができる。
液体クロマトグラフ質量分析装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1である液体クロマトグラフ質量分析装置におけるデータ構成の説明図である。 実施例1の動作フローチャートである。 実施例1におけるコントローラの内部機能ブロック図である。 クロマトピーク近辺のサイクルで得られた小区間内でのシグナルの一例を示すグラフである。 クロマトピーク近辺のサイクルで得られた小区間内でのシグナルの他の例を示すグラフである。 実施例2の動作フローチャートである。
本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
(実施例1)
以下、本発明を液体クロマトグラフ質量分析装置に適用した場合の実施例を説明する。
図1は、液体クロマトグラフ質量分析装置100の概略構成を示す図である。
図1において、液体クロマトグラフ質量分析装置100は、液体クロマトグラフ装置11と、イオン源6と、質量分析部8と、コントローラ10とを備える。質量分析部8は、質量分離部7と、検出器9と備えている。
液体クロマトグラフ質量分析装置100では、液体クロマトグラフ装置11から送られた溶液(測定試料)をエレクトロスプレーイオン源や大気圧化学イオン源などのイオン源6でイオン化する。
イオン源6により生成したイオンは、真空中の質量分析部8へと導入され四重極型、飛行時間型、磁場型など様々な質量分離部7で分離され、検出器9により信号として検出される。検出器9により検出された信号はコントローラ10により処理され、質量分析部8により分析されたイオンを溶出時間及び信号強度からなる複数のデータを作成し、作成したデータを複数のチャネルに分割する。
コントローラ10は、信号処理のほか、イオン源6、質量分離部7、検出器9などの制御を行うことができる。
図2は、本発明の実施例1である液体クロマトグラフ質量分析装置100におけるデータ構成の説明図である。図2に示した例は液体クロマトグラフ質量分析装置100で測定を行ったときに得られる典型的なクロマトグラムを示している。
図2において、クロマトグラムは、横軸をLCやGCの溶出タイミングを示す溶出時間とし、縦軸を信号強度の合計値としている。
図2に示した例においては、クロマトピーク1が検出されている。MRM測定では、測定対象となる(m/z)や、それに伴うレンズ電圧条件などの測定条件をチャンネル(セグメントともいう)ごとに変更して測定が実施される。これら信号の各点は、測定方法が異なる複数のチャンネルにおける測定の信号量の積算値がプロットされている。
通常、これらの複数のチャンネルのうちの1チャンネル4の信号積算時間は1から100ms程度に設定される。また、チャンネル数は1〜100程度に設定される。一度測定をおこなうチャンネルセットの一周期をサイクルと呼ぶ。1サイクルは通常50〜1000ms程度に設定される。図2においては、N番のサイクル2と、N+1番のサイクル3とを拡大して示している。
以上の説明は、クロマトグラフ質量分析装置で一般的に実施されている測定方法である。
本発明に実施例1では、同一測定条件で測定されるチャンネル4内を複数の小区間5に分割し、それらの各々で測定値を得る。同チャンネルの小区間5では測定条件は同一となる。この小区間5の時間は典型的には10〜1000us程度となる。これらの小区間5において信号量(データ量)を積算し、それらのばらつきを判定する。
ばらつきの指標としては、最大値と最小値の差、標準偏差、尖度、歪度などの指標があり、これらを用いてバラつきが統計上のランダム性や経験則から得られる参照値に対して有意に悪化しているかを判定することが可能である。
これにより、イオン源6において、イオン生成が安定に行われているかを判定することが可能となる。
図3は、本発明の実施例1における動作フローチャートであり、測定信頼性の保障やユーザーにメンテナンスタイミングを周知することが可能な動作の説明図である。また、図4は、実施例1におけるコントローラ10の内部機能ブロック図である。
図4において、コントローラ10は、小区間測定指令部101と、データ記憶部102と、小区間信号量積算部103と、信号ばらつき計算部104と、信号ばらつき評価部105と、動作制御部106とを有している。
図3および図4において、小区間測定指令部101は、検出器9に指令し、測定条件を同じくするチャンネル4内の複数の小区間5ごとにデータが検出されるように検出器9を制御する(ステップS1)。次に、検出器9が検出した信号をデータ記憶部102に格納し、小区間信号量積算部103により、データ記憶部102に格納された信号(データ)が積算され、積算された信号のばらつきが信号ばらつき計算部104により計算される(ステップS2)。
次に、信号ばらつき評価部105が、小区間5ごとの信号の、同一チャンネル4内における信号ばらつきを評価する(ステップS3)。信号ばらつきの評価(判定)は、予め決めたバラつき評価方法に基づき、安定性を評価する(イオン源6が安定か不安定かを判定する)。
ステップS3において、安定と評価された場合には、動作制御部106は、イオン源6の動作を制御し、警告無しにそのまま測定を継続する(ステップS4)。この結果は測定中のイオン源6が安定であり、測定妥当性の証明(エビデンス)になる。測定妥当性の証明は、信号ばらつき評価部105から表示部20に指令し、測定が妥当であることを表示することで行うことができる。
なお、表示部20は、図4に示した例においては、コントローラ10と別箇に配置されているが、コントローラ10と一体となっていてもよい。さらに、表示部20ではなく、測定した信号が妥当であることを記憶する記憶部とすることも可能である。
一方、ステップS3において、不安定と評価された場合には、測定中、または測定後に警告を実施する(ステップS5)。
警告の方法としては、表示部20に測定精度について注意付与することを表示するもの、ユーザーに対し、メンテナンス推奨のためアラームを発するものがある。または、液体クロマトグラフ質量分析装置100に内蔵された自動メンテナンス機能を作動させるものなどある。本発明による機能により発せられたアラームに基づき、それらのひとつ、もしくは複数を行うことが可能となる。
次に、本実施例1において、実際に測定に適用した例を説明する。
図5は、テストステロンのLC質量分析を行った際に、クロマトピーク近辺のサイクルで得られた小区間内でのシグナル(信号)を示すグラフである。図5に示したデータにおけるチャンネル測定時間は40msであり、小区間5の時間幅は0.4msである。また、各小区間5の信号平均値は10.4、ばらつきの指標となる標準偏差は3.5であった。
上記信号平均値、標準偏差は、希少現象を計測する際に観測されるポアソン分布で解釈できる。ポアソン分布では、平均値N個の事象に対し、標準偏差がNの平方根となることが知られている。
図5に示した例における信号の平均値10.4から予想される標準偏差は3.2となり、得られている計測値3.5は、有意なばらつきとはみなされない正常な状態と判断される。
図6は、クロマトピーク近辺のサイクルで得られた小区間内でのシグナルの他の例を示すグラフである。図6に示したデータにおけるチャンネル測定時間は
40msであり、小区間5の時間幅は0.4msである。
図5に示した例と比較し、図6に示した例は、シグナルが大きく変動しているのが分かる。各小区間5の信号平均値は4.5、ばらつきの指標となる標準偏差は4.1であった。図5に示した例と同様の見積もりで平均値4.5から予想される標準偏差は2.1であるのに対し、得られている計測値の標準偏差4.1は、有意に大きいと判断できる。この結果から、図6に示した測定ではイオン源6が不安定化しているとの判断を行うことがきる。
このように本発明の実施例1を液体クロマトグラフ質量分析装置に適用することにより、特別なデバイスを用いることなく、安価でありながら高精度な定量結果を得ることが可能な質量分析装置及び質量分析方法を実現することができる。また、安価、かつ高精度な装置安定性のモニタ手法を提供し、装置のメンテナンスや最適化にフィードバックすることができる。
なお、小区間5の測定を行って、ばらつきの指標と合計値を算出した後(データの平均値、標準偏差を計算した後)、小区間5ごとの各信号量をハードディス等の記憶保存デバイス(データ記憶部102)から削除しても良い。
これにより、小区間5ごとに蓄積される信号データを大幅に削減することが可能となり、少ない記憶保存デバイスであっても、本発明を実現することが可能となる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。
図7は、本発明の実施例2における動作フローチャートであり、イオン源6の測定条件を自動的に調整することが可能な動作の説明図である。
実施例2は、実施例1と同様に、液体クロマトグラフ質量分析装置100に適用した場合の例である。液体クロマトグラフ質量分析装置100の概略構成及びコントローラ10の内部機能ブロックは、図1及び図3に示したものと同様であるので、図示及び詳細な説明は省略する。
イオン源6の測定条件(イオン生成条件)は、イオン源6に印加する電圧、噴霧や加熱に用いられるガス流量、イオン源6の温度などにより決定される。これらのパラメータ調整を行うのは、通常、ユーザーが行っているが、本発明の実施例2を用いることで、上記パラメータ調整を自動化することができる。
図7及び図4において、小区間測定指令部101は、検出器9に指令し、測定条件を同じくするチャンネル4内の複数の小区間5で測定を実施する(ステップS1)。次に、検出器9が検出した信号をデータ記憶部102に格納し、小区間信号量積算部103により、データ記憶部102に格納された信号(データ)が積算され、積算された信号のばらつきが信号ばらつき計算部104により計算される(ステップS2)。
次に、信号ばらつき評価部105が、小区間5ごとの信号の、同一チャンネル4内における信号ばらつきを評価する(ステップS3)。信号ばらつきの評価は、予め決めたばらつき評価方法に基づき、安定性を評価する。
ステップS3において、信号ばらつき評価部105が安定と評価した場合には、調整は終了となる(調整完了(ステップS6))。
一方、ステップS3において、信号ばらつき評価部105が不安定と評価した場合には、動作制御部106は、イオン源6に印加する電圧、位置、噴霧や加熱に用いられるガス流量、イオン源6の温度などの条件(イオン生成条件)を変更して(ステップS7)、再度、測定を実施する(ステップS1)。
これらのプロセス(ステップS1〜S3、S7)を繰り返し実行することで、最適な測定条件(イオン生成条件)を自動で設定することが可能である。
また、実施例2においても、実施例1と同様に、小区間5の測定を行って、ばらつきの指標と合計値を算出した後、小区間5ごとの各信号量をハードディス等の記憶保存デバイス(データ記憶部102)から削除して、データを大幅に削減するように構成しても良い。
このように本発明の実施例2を液体クロマトグラフ質量分析装置に適用することにより、実施例1と同様に、特別なデバイスを用いることなく、安価でありながら高精度な定量結果を得ることが可能な質量分析装置及び質量分析方法を実現することができる。
さらに、実施例2によれば、信号が不安定な場合は、上記パラメータ調整を自動的に行い、最適な測定条件を自動で設定することができる。
なお、ステップS7の測定条件の変更は、測定した信号の平均値、標準偏差により、調整する(変更する)電圧値等を実験に予め定めておき、それにしたがって実行する構成とすることができる。
上述した例は、本発明を液体クロマトグラフ質量分析装置に適用した場合の例であるが、本発明は、液体クロマトグラフ質量分析装置のみならず、ガスクロマトグラフ質量分析装置等の、クロマトグラフ装置と組み合わせる質量分析装置及び質量分析方法に適用可能である。
特に、選択イオンモニタリング(SIM)測定、多重反応モニタリング(MRM)測定等の測定を行うクロマトグラフ質量分析装置に好適である。
1・・・クロマトピーク、 2・・・N番サイクル、 3・・・N+1番サイクル、 4・・・チャンネル、 5・・・小区間、 6・・・イオン源、 7・・・質量分離部、 8・・・質量分離部、 9・・・検出器、 10・・・コントローラ、 11・・・液体クロマトグラフ装置、 100・・・液体クロマトグラフ質量分析装置、 101・・・小区間測定指令部、 102・・・データ記憶部、 103・・・小区間信号量積算部、 104・・・信号ばらつき計算部、 105・・・信号ばらつき評価部、 106・・・動作制御部

Claims (12)

  1. クロマトグラフ装置から送られた測定試料をイオン化するイオン源と、前記イオン源により生成されたイオンを検出する検出器を有し質量を分析する質量分析部と、前記質量分析部により分析されたイオンを溶出時間及び信号強度からなる複数のデータとするコントローラとを備える質量分析装置において、
    前記コントローラは、上記複数のデータを複数のチャンネルに分割し、前記複数のチャンネルのそれぞれを複数の小区間に分割し、分割した複数の前記小区間ごとにデータが検出されるように前記検出器を制御し、分割した複数の前記小区間のデータに基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定することを特徴とする質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記コントローラは、複数の前記小区間のデータの平均値及び標準偏差を計算し、前記平均値及び前記標準偏差に基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定することを特徴とする質量分析装置。
  3. 請求項2に記載の質量分析装置において、
    表示部をさらに備え、
    前記コントローラは、前記イオン源が安定か不安定かを前記表示部に表示させることを特徴とする質量分析装置。
  4. 請求項2に記載の質量分析装置において、
    前記コントローラは、前記イオン源が不安定であると判定した場合、前記イオン源のイオン生成条件を変更することを特徴とする質量分析装置。
  5. 請求項3又は4に記載の質量分析装置において、
    前記コントローラは、前記小区間のデータを記憶するデータ記憶部を備え、前記小区間のデータの平均値及び標準偏差の計算が終了した後、前記データ記憶部に記憶した前記小区間のデータを削除することを特徴とする質量分析装置。
  6. 請求項1、2、3、4、5のうちのいずれか一項に記載の質量分析装置において、
    前記クロマトグラフ装置は、液体クロマトグラフ装置であることを特徴とする質量分析装置。
  7. クロマトグラフ装置から送られた測定試料をイオン化するイオン源により生成されたイオンを検出して質量を分析し、分析したイオンを溶出時間及び信号強度からなる複数のデータとする質量分析方法において、
    上記複数のデータを複数のチャンネルに分割し、前記複数のチャンネルのそれぞれを複数の小区間に分割し、分割した複数の前記小区間ごとにデータを検出し、分割した複数の前記小区間のデータに基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定することを特徴とする質量分析方法。
  8. 請求項7に記載の質量分析方法において、
    複数の前記小区間のデータの平均値及び標準偏差を計算し、前記平均値及び前記標準偏差に基づいて、前記イオン源が安定か不安定かを判定することを特徴とする質量分析方法。
  9. 請求項8に記載の質量分析方法において、
    前記イオン源が安定か不安定かを表示部に表示させることを特徴とする質量分析方法。
  10. 請求項8に記載の質量分析方法において、
    前記コントローラは、前記イオン源が不安定であると判定した場合、前記イオン源のイオン生成条件を変更することを特徴とする質量分析装置。
  11. 請求項9又は10に記載の質量分析方法において、
    前記小区間のデータをデータ記憶部に記憶し、前記小区間のデータの平均値及び標準偏差の計算が終了した後、前記データ記憶部に記憶した前記小区間のデータを削除することを特徴とする質量分析方法。
  12. 請求項7、8、9、10、11のうちのいずれか一項に記載の質量分析方法において、
    前記クロマトグラフ装置は、液体クロマトグラフ装置であることを特徴とする質量分析方法。
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