JP6975348B2 - 原子力施設の解体方法 - Google Patents

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Description

本記載は原子力施設の解体方法に関する。
一般的に、原子力発電に利用される原子力施設のうち、加圧軽水炉型原子力発電所は、原子炉圧力容器、原子炉圧力容器と直接連結された配管、原子炉圧力容器および配管を包み込む生体保護コンクリート(コンクリート製生体遮蔽体)を含む。
原子力施設の解体時、原子炉圧力容器を生体保護コンクリートから容易に分離するためには、生体保護コンクリートに包み込まれている配管を切断する必要がある。
一実施形態は、原子炉圧力容器に直接連結されて生体保護コンクリートに包み込まれている配管を容易に切断する原子力施設の解体方法を提供する。
一側面は、(1)原子炉圧力容器、(2)前記原子炉圧力容器と直接連結された複数の配管、(3)前記原子炉圧力容器および前記複数の配管を包み込み前記複数の配管と重なる複数の上部貫通口を含む生体保護コンクリート、および(4)前記複数の上部貫通口をカバーする複数のサンドボックスを含む原子力施設の解体方法は、(i)前記複数のサンドボックスを取り除くことで前記複数の上部貫通口を通じて前記複数の配管を露出させる段階、および(ii)前記複数の上部貫通口を通じて前記複数の配管を切断する段階を含む原子力施設の解体方法を提供する。
前記複数の配管を露出させる段階は、前記複数のサンドボックスと、前記生体保護コンクリートの上部とのの間を密封する密封剤を取り除き、前記複数の上部貫通口から前記複数のサンドボックスを分離することで行い得る。
前記複数の上部貫通口は、前記複数の配管を幅方向に完全に露出し得る。
前記複数の配管を切断する段階は、ワイヤソー(wire saw)または円形ソーを利用して前記複数の配管を前記幅方向に切断して行い得る。
前記生体保護コンクリートから前記原子炉圧力容器を分離する段階をさらに含み得る。
前記原子炉圧力容器は加圧軽水炉型であり得る。
一実施形態によれば、原子炉圧力容器に直接連結されて、生体保護コンクリートに包み込まれている配管を容易に切断する原子力施設の解体方法が提供される。
一実施形態による原子力施設の解体方法を示すフローチャートである。 一実施形態による原子力施設の解体方法を説明するための図面である。 一実施形態による原子力施設の解体方法を説明するための図面である。 一実施形態による原子力施設の解体方法を説明するための図面である。 一実施形態による原子力施設の解体方法を説明するための図面である。
以下、添付する図面を参照して本発明の一実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態に実現することができ、ここで説明する一実施形態に限定されない。
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
以下、図1ないし図5を参照して一実施形態による原子力施設の解体方法を説明する。
以下では、原子力施設として加圧軽水炉型(PWR)原子力発電所を一例として説明するが、これに限定されず原子力施設は沸騰軽水炉型(BWR)原子力発電所であり得る。
加圧軽水炉型原子力発電所は、冷却材及び減速材として軽水を使用し、核燃料としてはウラニウム235を約2%ないし4%に濃縮して使用する。加圧軽水炉型原子力発電所は原子炉内にて核分裂により発生する熱を蒸気発生器に送って熱交換させる原子炉系統に関連する施設と、蒸気発生器にて発生した蒸気でタービンを回し、その後に復水器を経て水で還元させてから、蒸気発生器へと戻して循環させるタービンおよび発電機の系統に関連する施設に区分されうる。
一般的に、原子炉系統の熱伝達媒体である冷却材(軽水)は、原子炉にて約320℃まで加熱され、沸騰しないように約153気圧に加圧される。系統を構成する機器としては、一定のエンタルピーを維持するために圧力を調整する加圧器、及び、原子炉と蒸気発生器との間に冷却材を循環させる冷却材ポンプがある。蒸気発生器にて発生した蒸気がタービンを回して、タービン軸に連結された発電機にて電力を生産する系統は、一般火力発電所の原理と同一であり得る。
図1は一実施形態による原子力施設の解体方法を示すフローチャートである。
図2ないし図5は一実施形態による原子力施設の解体方法を説明するための図面である。
まず、図1ないし図3を参照すると、複数のサンドボックス500を除去して複数の上部貫通口420を介して複数の配管200を露出させる(S100)。
図2は原子力施設を示す図である。
具体的には、図2を参照すると、原子力施設1000は、原子炉圧力容器100、原子炉圧力容器100と直接に連結された複数の配管200、配管200を通じて原子炉圧力容器100と連結された蒸気発生器300、原子炉圧力容器100および配管200を包み込み原子炉圧力容器100を支持する生体保護コンクリート400、および複数のサンドボックス500を含む。
原子炉圧力容器100は加圧軽水炉型であり得るが、これに限定されない。一例として、原子炉圧力容器100は沸騰軽水炉型であり得る。
原子力施設1000は、原子炉圧力容器100、配管200、生体保護コンクリート400、サンドボックス500を含むならば、多様な形態であり得る。
生体保護コンクリート400は、原子炉圧力容器100が位置するキャビティ410、および、配管200と重なって配管200を露出する複数の上部貫通口420を含む。
生体保護コンクリート400の上部貫通口420は、配管200と、原子炉圧力容器100のノズル(nozzle)との間の溶接の部分に対応しうるが、これに限定されない。
サンドボックス500は、上部貫通口420をカバーする。サンドボックス500は、内部にサンド(sand)が満たされたボックスの形態を有することができるが、これに限定されない。
サンドボックス500が、生体保護コンクリート400の上部に支持されるための上部フランジ(flange)を含み得るのであり、上部フランジが、生体保護コンクリート400の上部に支持され得る。
サンドボックス500は生体保護コンクリート400の上部に支持され、サンドボックス500と生体保護コンクリート400の上部との間には密封剤が位置し得る。
サンドボックス500は、原子炉圧力容器100と直接連結された配管200の健全性を容易に確認するための構造物であり得る。
一例として、原子力施設1000の運営が中断された場合、サンドボックス500を生体保護コンクリート400の上部貫通口420から分離し、上部貫通口420により露出された配管200についての健全性を確認することができる。
上述した原子炉圧力容器100、配管200、蒸気発生器300、生体保護コンクリート400、およびサンドボックス500は、格納容器の内部に位置し得る。
図3は、原子力施設の生体保護コンクリートの上部を示す図である。
図3を参照すると、生体保護コンクリート400のキャビティ410の内部に位置する原子炉圧力容器100に連結された配管200は、第1配管201、第2配管202、第3配管203、及び第4配管204を含む。第1配管201および第2配管202は、一の蒸気発生器と連結され、第3配管203および第4配管204は、他の蒸気発生器と連結される。第1配管201および第3配管203には、温水が通され得るのであり、第2配管202および第4配管204には、冷水が通され得るが、これに限定されない。
生体保護コンクリート400の上部貫通口420は、生体保護コンクリート400の上部にて互いに離隔されている。上部貫通口420は、平面的に四角形の形態を有する。上部貫通口420は第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424を含む。
第1上部貫通口421は、第1配管201と重なって第1配管201を露出させる。第2上部貫通口422は、第2配管202と重なって第2配管202を露出させる。第3上部貫通口423は、第3配管203と重なって第3配管203を露出させる。第4上部貫通口424は、第4配管204と重なって第4配管204を露出させる。
上部貫通口420は、配管200を各配管の幅方向に完全に露出する。具体的には、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424は、それぞれ、第1配管201、第2配管202、第3配管203、第4配管204を各配管の幅方向に、完全に露出する。
サンドボックス500は生体保護コンクリート400の上部にて互いに離隔されている。サンドボックス500は平面的に四角形の形状を有する。サンドボックス500は第1サンドボックス501、第2サンドボックス502、第3サンドボックス503、及び第4サンドボックス504を含む。
第1サンドボックス501は、第1上部貫通口421の内部に位置して第1上部貫通口421をカバーする。第2サンドボックス502は、第2上部貫通口422の内部に位置して、第2上部貫通口422をカバーする。第3サンドボックス503は、第3上部貫通口423の内部に位置して、第3上部貫通口423をカバーする。第4サンドボックス504は、第4上部貫通口424の内部に位置して、第4上部貫通口424をカバーする。
第1サンドボックス501、第2サンドボックス502、第3サンドボックス503、及び第4サンドボックス504は、それぞれ、第1配管201、第2配管202、第3配管203、及び第4配管204の健全性を確認するための構造物である。
一例として、原子力施設1000の運営が中断された場合、第1サンドボックス501、第2サンドボックス502、第3サンドボックス503、第4サンドボックス504を、それぞれ、生体保護コンクリート400の第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424から分離し、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424によってそれぞれ露出された、第1配管201、第2配管202、第3配管203、及び第4配管204の健全性を確認することができる。
まず、原子力施設1000の解体のために、複数のサンドボックス500の第1サンドボックス501、第2サンドボックス502、第3サンドボックス503、及び第4サンドボックス504を、それぞれ、複数の上部貫通口420の、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424から分離する。この際、サンドボックス500と生体保護コンクリート400の上部との間に位置する密封剤を取り除く。
これによって、複数の上部貫通口420である、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424がそれぞれ露出され、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424を通じて、それぞれ、第1配管201、第2配管202、第3配管203、及び第4配管204が露出される。
第1配管201、第2配管202、第3配管203、及び第4配管204は、それぞれ、第1上部貫通口421、第2上部貫通口422、第3上部貫通口423、及び第4上部貫通口424を通じて、幅方向に完全に露出される。
次に、図4を参照すると、複数の上部貫通口420を通じて露出された複数の配管200を切断する(S200)。
具体的には、上部貫通口420を通じて幅方向に完全に露出した配管200を、配管200の幅方向に延びた仮想の切断線CLに沿って切断する。
第1上部貫通口420を通じて露出された第1配管201を、第1配管201の幅方向に延びた切断線CLに沿って切断し、第2上部貫通口420を通じて露出された第2配管202を、第2配管202の幅方向に延びた切断線CLに沿って切断し、第3上部貫通口420を通じて露出された第3配管203を、第3配管203の幅方向に延びた切断線CLに沿って切断し、第4上部貫通口420を通じて露出された第4配管204を、第4配管204の幅方向に延びた切断線CLに沿って切断する。
配管200の切断は、ワイヤソー(wire saw)を利用して切断することができるが、これに限定されず、円形ソーなどの他の切断手段を利用して配管200を切断することができる。
配管200が、幅方向に上部貫通口420を通じて完全に露出された状態であるから、切断手段を利用して、上部貫通口420を通じて容易に配管200を切断することができる。
次に、図5を参照すると、生体保護コンクリート400から原子炉圧力容器100を分離する(S300)。
具体的には、生体保護コンクリート400のキャビティ410についての拡大した上側空間を通じて、配管が切断された原子炉圧力容器100を生体保護コンクリート400から分離する。
原子炉圧力容器100と連結された配管が、上部貫通口420を通じて切断された状態であるため、生体保護コンクリート400と配管との間の干渉なしに、生体保護コンクリート400から原子炉圧力容器100を容易に分離することができる。
また、原子炉圧力容器100及び蒸気発生器に連結された配管が、上部貫通口420を通じて切断された状態であるから、生体保護コンクリート400と配管との間の干渉なしに、生体保護コンクリート400から蒸気発生器を容易に分離することができる。
以上のように、一実施形態による原子力施設の解体方法は、原子炉圧力容器100に直接に連結された配管200を切断する際、生体保護コンクリート400に別途の穴(hole)を形成する必要がなく、配管200の健全性を確認するためのサンドボックス500を生体保護コンクリート400の上部貫通口420から分離することで上部貫通口420を通じて配管200を幅方向に完全に露出させることによって、配管200を切断するための作業空間が確保されて、原子炉圧力容器100と連結された配管200を容易に切断することができる。
また、一実施形態による原子力施設の解体方法は、サンドボックス500を分離することで露出された上部貫通口420を通じて、生体保護コンクリート400の内部に位置する配管200を切断することで、生体保護コンクリート400から原子炉圧力容器100および蒸気発生器を分離することによって、生体保護コンクリート400の解体のための別途の作業を行わずに、サンドボックス500を活用して解体工程時間を短縮することができる。
すなわち、原子炉圧力容器100に直接に連結されて生体保護コンクリート400に包み込まれている配管200を、容易に切断することで、原子力施設の解体時間および費用を節減する原子力施設の解体方法が提供される。
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
原子炉圧力容器100、配管200、生体保護コンクリート400、上部貫通口420、サンドボックス500

Claims (6)

  1. 原子炉圧力容器、前記原子炉圧力容器と直接連結された複数の配管、前記原子炉圧力容器および前記複数の配管を包み込むとともに前記複数の配管と重なる複数の上部貫通口を含む生体保護コンクリート、および、前記複数の上部貫通口をカバーする複数のサンドボックスを含む原子力施設の解体方法において、
    前記複数のサンドボックスを取り除くことで前記複数の上部貫通口を通じて前記複数の配管を露出させる段階;および
    前記複数の上部貫通口を通じて前記複数の配管を切断する段階
    を含む、原子力施設の解体方法。
  2. 前記複数の配管を露出させる段階は、
    前記複数のサンドボックスと前記生体保護コンクリートの上部との間を密封する密封剤を取り除き、前記複数の上部貫通口から前記複数のサンドボックスを分離することで行う、請求項1に記載の原子力施設の解体方法。
  3. 前記複数の上部貫通口は、前記複数の配管を幅方向に完全に露出させる、請求項1に記載の原子力施設の解体方法。
  4. 前記複数の配管を切断する段階は、ワイヤソー(wire saw)または円形ソーを利用して、前記複数の配管を前記幅方向に切断して行う、請求項3に記載の原子力施設の解体方法。
  5. 前記生体保護コンクリートから前記原子炉圧力容器を分離する段階をさらに含む、請求項1に記載の原子力施設の解体方法。
  6. 前記原子炉圧力容器は、加圧軽水炉型である、請求項1に記載の原子力施設の解体方法。
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