JP6975343B2 - ウェアラブルカフで使用する装置 - Google Patents

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Description

本願は、血圧及び/又は脈拍数を決定する際にウェアラブルカフと一緒に使用するための装置及び装置を作動させる方法に関する。
血圧(BP)又はより正確には動脈血圧は、循環血液が動脈の血管壁に与える圧力である。これは、患者の健康を確立するための重要なバイタルサインの一つであり、及び従って、リスクのある患者に対して監視される必要がある。血圧は、心臓が収縮するたびに上昇し、心臓の拍動の合間に低下する周期的な信号である。それは一般的には、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、及び平均動脈血圧(MAP)で表され、収縮期血圧は心周期中の最高血圧、拡張期血圧は心周期中の最低血圧、平均動脈血圧は心周期中の平均血圧である。
血圧を測定するための様々な技術が存在し、これらは侵襲的な測定技術又は非侵襲的な測定技術として分類される。一般的に、非侵襲的な測定技術はカフをベースにしたものであり、これは、膨張可能カフを対象の四肢(通常は上腕部)の周りに配置することを必要とする。その後、血圧を推論するため、カフ内の圧力が変えられる。こうしてカフを使用する一般的な2つの方法が存在し、それぞれ聴診法及びオシロメトリック法と呼ばれる。
血圧測定のための聴診法は、カフ圧が変化している期間にカフ下の動脈により作成される音の出現及び消失に基づかれる。これらの音は、コロトコフ音と呼ばれる。コロトコフ音が現れる及び消える圧力は、DBP及びSBPを示し、ここで、コロトコフ音は、DBPとSBPとの間の各心拍で現れる。音の測定は、カフのすぐ下の動脈の上に置かれる聴診器を用いて手動で行われることができ、又はカフの下のマイクを用いて自動で行われることもできる。
血圧測定のためのオシロメトリック法では、収縮期及び拡張期血圧値は、心拍ごとにカフ内に誘起される小さな体積振動又は圧力振動に基づかれる。これらの体積又は圧力の振動の振幅は、カフ圧と実際の動脈血圧との差に依存する。収縮期血圧及び拡張期血圧は、体積又は圧力の振動が最大振動振幅の一定割合の振幅を有するカフ圧として決定される。これらの割合は典型的には、ヒューリスティックに決定される。
聴診法及びオシロメトリック法の両方で、平均動脈圧は一般的にMAP=2/3*DBP+1/3*SBPとして計算される。
オシロメトリック法及び聴診法は、カフの膨張時又はカフの収縮時に行われることができる。従来、収縮時の測定が用いられる。そこでは、カフ下の動脈の血流が遮断されるSBP以上のレベルまで、カフが急速に膨らまされ、その後、カフ圧が徐々に又は段階的に低下される。収縮時には、体積若しくは圧力の振動又はコロトコフ音が測定される。収縮段階測定は確立されているが、対象に不快感をもたらすという課題が存在する。特に、対象は、一定時間、比較的高いカフ圧に曝され、一定レベル以上の圧力は、カフ自体により及ぼされる圧力のために、又はクランプされた四肢における静脈血の蓄積(即ち、静脈プーリング)のために、不快であり、更には痛みを伴うことがある。これらの圧力が対象にかかる時間が長いほど、対象の不快感レベルが高くなる。
収縮に基づく血圧測定を利用するもう一つの問題点は、カフを膨らませてから収縮するプロセスがかなり長くなることであり、収縮中の各測定は一般的に、完了するまでに40秒かかる。収縮手順を開始する前に所定の最大圧力レベルが達成される必要もあるため、対象は、血圧測定に必要な圧力よりも高い最大カフ圧にさらされることになる。更に、経時的な血圧の固有の変動性は、単一の血圧測定を歪める可能性がある。
これらの問題のため、血圧カフを膨らませる際の振動を決定する装置が開発される。これらの装置は、不快感を軽減することができる。なぜなら、収縮段階ではなく、膨張段階を用いて血圧測定がより短い時間で行われることができるためである。精度を犠牲にすることなく測定時間を可能な限り短くするために、カフの膨張速度が脈拍数依存とされることができる。その結果、血圧測定に最適な振動数(即ち、一定の精度を保証するのに十分であるが、それ以上ではない)が存在することができる。こうして、膨張段階で関心のある圧力範囲が達成されると、全体的な測定時間及び圧力に基づく不快感を減少させるように圧力逃がしが開始され得る。
しかしながら、一般に、非侵襲的血圧(NIBP)測定は、圧力振動の振幅が小さいために歪みやすい。斯かる歪みの一つは、血圧カフの膨張時にしばしば発生する体積の急激な回復に関連する。体積回復は、膨張時に血圧カフが(徐々に)加圧されることに関連する効果である。
この加圧時に、腕周りのカフを保持する材料は、面積あたりの高い反力を生成する必要がある。これは、測定中にカフが脱落することを防ぐが、局所的な部分ではカフが十分しっかり固定されず、カフが緩む場合がある。例えば、カフを所定の位置に保持する留め具(例えば、ベルクロ)が、膨張中に外れる可能性がある。そうなると、カフの体積が局所的に膨張する。これは、特徴的な音を生み出す。また、カフの加圧時には、カフのブラッダ(通常はプラスチック又はゴムのような材料)が膨張する。血圧測定の開始時に、カフのブラッダは、小さなひだを含むことができ、これは、ブラッダの体積の一部が閉鎖されることをもたらす。膨張時にはブラッダが膨張し、これは、ひだが膨らみ、体積の回復をもたらすことができる。
これらの影響は、カフの滑りをもたらし、これはウェアラブルカフから取得された圧力信号にアーチファクトを導入することになる。そのようなものとして、この圧力信号から血圧を測定する既存の膨張に基づく技術は、不正確な(例えば、偽の)血圧測定、又は更には不成功な血圧測定をもたらす可能性がある。最悪の場合、不正確又は不成功な血圧測定は、医療従事者(医師又は看護師)が誤った診断を下し、又は誤った処置を開始することを生じさせる可能性がある。US 8、911、378号は、カフの滑り状態が存在することを決定する方法を開示する。しかしながら、この方法でも、カフの滑り状態が重度でなければ単純に無視されるため、不正確な血圧測定が発生し、又はカフの滑り状態を検出した時点で血圧の測定が終了されるため、不成功な血圧測定が発生する。
上述したように、ウェアラブルカフの膨張中に血圧を測定するための既存の技術の限界は、膨張中にカフの滑りが発生する可能性があり、これは不正確な、又は更には不成功な血圧測定を引き起こす点にある。こうして、既存の技術の限界に対処することは有益である。
従って、第1の側面によれば、血圧及び/又は脈拍数を決定する際にウェアラブルカフと一緒に使用する装置が提供される。ウェアラブルカフは、対象の測定部位を加圧するために膨張可能である。装置は、対象の測定部位を加圧するために、ウェアラブルカフを膨張させている間に、ウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号を取得し、取得された圧力信号を分析して、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張時の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出し、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するよう構成され、上記決定が、上記検出されたアーチファクトを補償することを含む。
いくつかの実施形態では、装置は、アーチファクトを検出するために、取得された圧力信号の生データを分析することにより、取得された圧力信号を分析するよう構成されてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、取得された圧力信号の導関数を取り、取得された圧力信号の導関数を分析することにより取得された圧力信号を分析して、アーチファクトを検出するよう構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置は、検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に取得された圧力信号の振動を破棄すること、及び検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に取得された圧力信号に補正を適用することの任意の1つ又は複数により、検出されたアーチファクトを補償するよう構成されてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、補正された圧力信号を取得するために、検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、取得された圧力信号の生データから検出されたアーチファクトを減算することにより、取得された圧力信号に補正を適用するよう構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、装置は、検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、取得された圧力信号の導関数から検出されたアーチファクトを減算し、検出されたアーチファクトが減算された取得圧力信号の導関数を積分して、補正された圧力信号を取得することにより、取得された圧力信号に補正を適用するよう構成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、装置は、圧力の減少が圧力における減少閾値よりも大きく、及び/又は圧力速度の減少が圧力速度における減少閾値よりも大きい場合、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張中の圧力の減少に対応するアーチファクトを検出するよう構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、圧力における減少閾値及び圧力速度における減少閾値速度の任意の1つ又は複数は、適応可能であってもよい。いくつかの実施形態では、装置は、取得された圧力信号を分析して振幅に関する情報を取得するよう構成されてもよい。これらの実施形態では、圧力における減少閾値及び圧力速度における減少閾値速度の任意の1つ又は複数は、振幅に関して取得された情報に基づき適応可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、装置は、取得された圧力信号を分析して圧力の傾向を決定し、アーチファクトを検出する前に、圧力の決定された傾向がアーチファクトを検出するための取得された圧力信号の分析から省略されるように、圧力の決定された傾向を補償するように更に構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置は、取得された圧力信号を分析して、ウェアラブルカフを膨張させるよう作動可能なポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを検出するよう更に構成されてもよい。これらの実施形態では、決定は、カフの滑りによるアーチファクトを補償する前に、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することを更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置は、ウェアラブルカフを膨らませるために作動可能なポンプのモータの回転速度を決定するよう構成されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することは、ポンプのモータの決定された回転速度に基づかれてもよい。いくつかの実施形態では、ポンプのモータの決定された回転速度に基づき、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することは、ポンプのモータの決定された回転速度に対応する1つ又は複数の高調波を抑制することを含むことができる。
第2の側面によれば、血圧及び/又は脈拍数を決定する際に、ウェアラブルカフと一緒に使用する装置を作動させる方法が提供される。ウェアラブルカフは、対象の測定部位を加圧するために膨張可能である。この方法は、対象の測定部位を加圧するために上記ウェアラブルカフを膨張させる間に、上記ウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号を取得するステップと、取得された圧力信号を分析して、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張時の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出するステップと、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するステップとを有し、上記決定が、上記検出されたアーチファクトを補償することを含む。
第3の側面によれば、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が提供され、上記コンピュータ可読媒体は、そこに具現化されたコンピュータ可読コードを有し、上記コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサにより実行されると、上記コンピュータ又はプロセッサが上記方法を実行するよう構成される。
上述の態様及び実施形態によれば、既存の技術の制限が対処される。特に、上述した側面及び実施形態は、膨張時にウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号において、カフの滑りによるアーチファクトを検出し、そのアーチファクトを補償することを可能にする。こうして、上述した側面及び実施形態によれば、カフの滑りによるアーチファクトが、血圧測定及び/又は脈拍数測定に影響を与えることが防止される。事実上、血圧測定は、測定中に他の態様で発生する場合があるアーチファクトの影響を受けない。こうして、上述した側面及び実施形態は、ウェアラブルカフの膨張時に、より正確な血圧測定及び/又は脈拍数測定を取得するために、ウェアラブルカフが使用されることを可能にする。アーチファクトから生じる測定値の誤差を減少させるか、又は防止することにより、血圧及び/又は脈拍数を決定するためのより強固な技術が提供される。従って、前述の既存の技術に関連付けられる制限が、上述した側面及び実施形態を用いて対処される。
これらの側面及び他の側面は、以下に記載された実施形態を参照して明らかにされ、及び説明されるであろう。
例示的な実施形態によるウェアラブルカフと共に使用される装置の簡略化された概略図である。 本発明の一実施形態による装置の作動方法を示すフローチャートである。 例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。 例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。 別の例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。 別の例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。 別の例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。
例示的な実施形態が、例示に過ぎない以下の図面を参照して説明される。
本書では、血圧及び/又は脈拍数を決定(又は測定)する際にウェアラブルカフ(又はクランプユニット)と共に使用するための装置が提供され、これは既存の技術での限界を克服する。本書で言及されるウェアラブルカフは、対象(例えば患者)の測定部位を加圧するために膨張可能である。こうして、ウェアラブルカフは、対象の測定部位の動脈を加圧することができる。典型的には、ウェアラブルカフには、ウェアラブルカフを膨張させるのに適した流体(例えば、空気などの気体、又は他の任意の流体)が供給されることができる。ウェアラブルカフは、ウェアラブルカフ内の流体の圧力で対象の測定部位(及び従って対象の測定部位の動脈)を加圧するように膨張可能とすることができる。
ウェアラブルカフは、対象の測定部位、又はその周囲に着用されるよう構成される(例えば、巻き付けられ、付けられ、又は固定される)。対象の測定部位は、対象の血圧を測定するのに適した対象の身体の任意の部位とすることができ、例えば、動脈を含む対象の身体の任意の部位とすることができる。例えば、対象の測定部位は、対象の四肢、例えば、対象の腕(例えば、上腕又は前腕)とすることができる。こうして、ウェアラブルカフは、対象の四肢の上に、又はその周りに着用される(例えば、巻きつけられ、付けられ、又は固定される)よう構成されることができる。
簡単に言えば、装置は、対象の測定部位を加圧するために、ウェアラブルカフの膨張中にウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号を取得し、取得された圧力信号を分析して、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出するよう構成される。装置はまた、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するよう構成されており、決定することは、検出されたアーチファクトを補償することを含む。
本書で言及される検出されたアーチファクトは、ウェアラブルカフの膨張時のカフの滑りによるアーチファクトを特徴とする任意のアーチファクトであり得る。例えば、検出されたアーチファクトは、ウェアラブルカフの膨張時にウェアラブルカフの緩みに起因するアーチファクトであることを特徴とするアーチファクトであってもよいし、ウェアラブルカフの膨張時にウェアラブルカフの折り目の展開に起因するアーチファクトであることを特徴とするアーチファクトであってもよい。
本書に記載の装置は、ウェアラブルカフの膨張中に(又は膨張段階で)取得される圧力信号の振動を分析することにより、対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するよう構成されるので、本書に記載の装置は、膨張に基づく血圧測定及び/又は膨張に基づく脈拍数測定において使用される。より具体的には、本書に記載の装置は、膨張ベースの非侵襲的血圧(iNIBP)測定及び膨張ベースの非侵襲的脈拍数測定において使用される。いくつかの実施形態では、本書で言及される取得された圧力信号は、30ビート/分から300ビート/分の心拍数範囲に対応する周波数範囲であってもよい。例えば、本書で言及される取得された圧力信号は、いくつかの実施形態によれば、0.5Hzから5Hzの周波数範囲であってもよい。
本書に記載された装置は、本書に記載された様々な機能を実行するために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて、多数の方法で実現されることができる。いくつかの実施形態では、装置は、複数のソフトウェア及び/又はハードウェア要素(又はモジュール)を有することができ、それぞれは、本書に記載された方法の個々のステップ又は複数のステップを実行するよう構成され、又は実行するために構成される。例えば、装置は、本書に記載された様々な機能を実行するように(例えば、ソフトウェア又はコンピュータプログラムコードを使用して)構成又はプログラムされることができる、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、1つ若しくは複数のマルチコアプロセッサ及び/又は1つ若しくは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP))と、1つ又は複数の処理ユニットと、1つ又は複数のコントローラ(例えば、1つ又は複数のマイクロコントローラ)及び/又はエレクトロニクス(例えば、電子回路、1つ若しくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又は他の任意のエレクトロニクス)とを有することができる。装置は、いくつかの機能を実行するための専用ハードウェア(例えば、アンプ、プリアンプ、アナログ−デジタル変換器(ADC)及び/又はデジタル−アナログ変換器(DAC))と、他の機能を実行するための1つ又は複数のプロセッサ(例えば、1つ又は複数のプログラムされたプロセッサ及び関連回路)との組み合わせとして実現されてもよい。
図1は、例示的な実施形態による、血圧及び/又は脈拍数の決定(又は測定)に使用するためのウェアラブルカフ14と共に使用する装置12を示す。こうして、装置12とウェアラブルカフ14とを有するシステム10が提供される。前述したように、ウェアラブルカフ14は、対象18の測定部位を加圧するために膨張可能である。図1に示される例示的な実施形態では、対象18の測定部位は、対象18の上腕部に位置している。こうして、ウェアラブルカフ14は、この例示された例示的な実施形態では、対象18の上腕部に、又はその周りに着用される(例えば、巻き付けられ、付けられ、又は固定される)。
図1に示されるように、いくつかの実施形態では、カフ14は、少なくとも1つの供給ライン(又は少なくとも1つの供給チューブ)16を介して装置12と結合又は接続されてもよく、これは、少なくとも1つの圧力供給ライン(又は少なくとも1つの圧力供給チューブ)16とも呼ばれることができる。少なくとも1つの供給ライン16は、ウェアラブルカフ14、及びその結果、対象18の測定部位を加圧するよう構成され得る。少なくとも1つの供給ライン16は、ウェアラブルカフ14を膨張及び/又は収縮させるために設けられていてもよい。前述したように、ウェアラブルカフ14には、ウェアラブルカフ14を膨らませるのに適した任意の流体が供給されることができる。
図1には示されていないが、いくつかの実施形態では、システム10はポンプを含むことができる。ポンプは、本書に記載された態様でウェアラブルカフ14を膨張させるよう制御可能であり得る。いくつかの実施形態では、本書に記載された装置12は、ポンプを含んでもよい。代替的又は追加的に、ポンプは、装置12の外部に(例えば、装置12とは別個に、又は装置12から離れて)あってもよい。ポンプは、従って、ウェアラブルカフ14を膨張させるために制御可能な任意のポンプであり得る。いくつかの実施形態では、ポンプは、本書に記載の態様でウェアラブルカフ14を膨張させるために、装置12のコントローラにより制御可能であり得る。装置12のコントローラは、ポンプを制御するための任意の適切な方法でポンプと通信し、及び/又はこれに接続されてもよい。
同様に、図1には示されていないが、いくつかの実施形態では、システム10は、収縮バルブを含むことができる。収縮バルブは、ウェアラブルカフ14を収縮するよう制御可能である。いくつかの実施形態では、本書に記載された装置12は、収縮バルブを含んでいてもよい。代替的又は追加的に、収縮バルブは、装置12の外部に(例えば、装置12とは別個に、又は装置12から離れて)あってもよい。従って、収縮バルブは、ウェアラブルカフ14を収縮させるために制御可能な任意のバルブであり得る。いくつかの実施形態では、収縮バルブは、ウェアラブルカフ14を収縮させるために、装置12のコントローラにより制御可能であり得る。装置12のコントローラは、収縮バルブを制御するための任意の適切な方法で収縮バルブと通信し、及び/又はこれに接続されてもよい。
同様に、図1にて示されていないが、いくつかの実施形態では、システム10は、少なくとも1つの圧力センサを含んでいてもよい。少なくとも1つの圧力センサは、ウェアラブルカフ14内の圧力を測定するよう構成されることができる。いくつかの実施形態では、本書に記載の装置12は、ウェアラブルカフ14内の圧力を測定するよう構成された少なくとも1つの圧力センサを含んでもよい。代替的又は追加的に、装置12の外部(例えば、装置12とは別個又は遠隔)にある少なくとも1つの圧力センサが、ウェアラブルカフ14内の圧力を測定するよう構成されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ウェアラブルカフ14自体は、ウェアラブルカフ14内の圧力を測定するよう構成された少なくとも1つの圧力センサを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの圧力センサは、ウェアラブルカフ14内の圧力を測定するために、装置12のコントローラにより制御可能であり得る。装置12のコントローラは、少なくとも1つの圧力センサを制御するための任意の適切な方法で、少なくとも1つの圧力センサと通信し、及び/又はこれに接続されてもよい。
同様に、図1には図示されていないが、いくつかの実施形態では、システム10は、通信インターフェース(又は通信回路)を含むことができる。いくつかの実施形態では、本書に記載された装置12は、通信インターフェースを含むことができる。代替的又は追加的に、通信インターフェースは、装置12の外部に(例えば、装置12とは別個に、又は装置12から離れて)あってもよい。通信インターフェースは、装置12又は装置12の要素が、1つ又は複数の他の要素、センサ、インターフェース、装置、又はメモリ(本書に記載されたいずれかのものなど)と通信し、及び/又はこれに接続されることを可能にするためのものであってもよい。例えば、通信インターフェースは、装置12のコントローラが、ポンプ、収縮バルブ、及び先に説明した少なくとも1つの圧力センサの任意の1つ又は複数と通信し、及び/又はこれに接続されることを可能にするためのものであってもよい。通信インターフェースは、装置12又は装置12の要素が、任意の適切な方法で通信し、及び/又は接続することを可能にしてもよい。例えば、通信インターフェースは、装置12又は装置12の要素が、無線で、有線接続を介して、又は他の任意の通信(又はデータ転送)機構を介して、通信及び/又は接続することを可能にしてもよい。いくつかの無線実施形態では、例えば、通信インターフェースは、装置12又は装置12の要素が、無線周波数(RF)、ブルートゥース、又は他の任意の無線通信技術を使用して通信及び/又は接続することを可能にしてもよい。
同様に、図1には図示されていないが、いくつかの実施形態では、システム10はメモリを含むことができる。いくつかの実施形態では、本書に記載された装置12は、メモリを含むことができる。代替的又は追加的に、メモリは、装置12の外部に(例えば、装置12とは別個に、又は装置12から離れて)存在してもよい。装置12のコントローラは、メモリと通信及び/又はこれに接続されるよう構成されていてもよい。メモリは、任意のタイプの非一時的機械可読媒体を有することができ、これは例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、及び電気的に消去可能PROM(EEPROM)などの揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリを含むキャッシュ又はシステムメモリである。いくつかの実施形態では、メモリは、本書に記載された態様で装置12を作動させるためにプロセッサにより実行され得るプログラムコードを記憶するよう構成され得る。
代替的又は追加的に、いくつかの実施形態では、メモリは、本書に記載された方法により必要とされる、又はその結果として得られる情報を記憶するよう構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、メモリは、取得された圧力信号、検出されたアーチファクト、対象の決定された血圧及び/若しくは脈拍数、本書に記載された方法により必要とされる若しくはその結果として得られる他の情報、又は情報の任意の組み合わせの任意の1つ又は複数を記憶するよう構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、装置12のコントローラは、本書に記載された方法により必要とされる又はその結果として生じる情報を記憶するべくメモリを制御するよう構成され得る。
同様に、図1には示されていないが、システム10は、ユーザインタフェースを含むことができる。いくつかの実施形態では、本書に記載された装置12は、ユーザインタフェースを含むことができる。代替的又は追加的に、ユーザインタフェースは、装置12の外部に(例えば、装置12とは別個に、又は装置12から離れて)存在してもよい。装置12のコントローラは、ユーザインタフェースと通信し、及び/又はこれに接続されるよう構成されていてもよい。ユーザインタフェースは、本書に記載された方法により必要とされる又はその結果として得られる情報をレンダリング(又は出力、表示、若しくは提供)するよう構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、取得された圧力信号、検出されたアーチファクト、対象の決定された血圧及び/若しくは脈拍数、本書に記載された方法により要求される若しくはその結果として生じる他の情報、又は情報の任意の組み合わせの1つ又は複数をレンダリング(又は出力、表示、若しくは提供)するよう構成されていてもよい。代替的又は追加的に、ユーザインタフェースは、ユーザ入力を受信するよう構成されることができる。例えば、ユーザインタフェースは、ユーザが情報若しくは指示を手動で入力し、装置12と対話し、及び/又は装置12を制御することを可能にしてもよい。従って、ユーザインタフェースは、情報のレンダリング(又は出力、表示、若しくは提供)を可能にし、代替的又は追加的に、ユーザがユーザ入力を提供することを可能にする任意のユーザインタフェースであってよい。いくつかの実施形態では、装置12のコントローラは、本書に記載された態様で作動するべくユーザインタフェースを制御するよう構成され得る。
例えば、ユーザインタフェースは、1つ又は複数のスイッチ、1つ又は複数のボタン、キーパッド、キーボード、マウス、タッチスクリーン又はアプリケーション(例えば、タブレット、スマートフォン、又は他の任意のスマートデバイスなどのスマートデバイス上)、ディスプレイ又は表示画面、タッチスクリーンなどのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、又は他の任意の視覚的要素、1つ又は複数のスピーカ、1つ又は複数のマイク、又は他のオーディオ要素、1つ又は複数のライト(発光ダイオードLEDライトなど)、触知又は触覚フィードバックを提供する要素(振動機能、又は他の任意の触覚フィードバック要素など)、拡張現実デバイス(拡張現実メガネ、又は他の任意の拡張現実デバイスなど)、スマートデバイス(スマートミラー、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチ、又は他の任意のスマートデバイスなど)、又は他の任意のユーザインタフェース、又はユーザインタフェースの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、情報をレンダリングするよう制御されるユーザインタフェースは、ユーザがユーザ入力を提供することを可能にするものと同じユーザインタフェースであってもよい。
同様に、図1には示されていないが、装置12は、装置12に電力を供給するためのバッテリ若しくは他の電源、又は装置12を主電源に接続するための接続手段を含むことができる。また、装置12は、本書に記載されたものとは別の任意の要素、又は任意の要素の組み合わせを含むことができる点を理解されたい。
図2は、実施形態に基づき血圧及び/又は脈拍数を決定する際に、ウェアラブルカフ14と一緒に使用するために先に説明した装置12を作動させる方法200を示す。前述したように、ウェアラブルカフ14は、対象18の測定部位20を加圧するために膨張可能である。方法200は一般に、装置12(又は前述のソフトウェア及び/又はハードウェア要素の任意の1つ又は複数)により、又は装置12の制御下で実行され得る。図2のブロック202では、対象18の測定部位を加圧するために、ウェアラブルカフ14の膨張中に、ウェアラブルカフ14内の圧力を示す圧力信号が取得される。
図2のブロック204において、取得された圧力信号は、カフの滑りによるウェアラブルカフ14の膨張中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出するために分析される。こうして、装置12は、カフ圧に基づきカフの滑りによるアーチファクトを検出するよう構成される。本書で言及される検出されたアーチファクトは、取得された圧力信号を歪めるアーチファクトである。例えば、ウェアラブルカフ14の膨張プロセス中、取得された圧力信号における振動は、ウェアラブルカフ14が加圧されるとき発生するアーチファクトのために歪んでいる場合がある。アーチファクトの程度は、1つ又は複数の要因に依存する場合がある。斯かる要因の例は、以下に限定されるものではないが、ウェアラブルカフ14内の圧力、ウェアラブルカフ14のタイプ、ウェアラブルカフ14が対象18の測定部位上又はその周囲に着用される(例えば、巻かれる、付けられる、又は固定される)態様、対象18の測定部位においてウェアラブルカフ14を所定の位置に保持又は固定するファスニング(例えば、ベルクロ)の領域(これは、例えば、ウェアラブルカフ14のサイズ、及び/又は対象18の測定部位の直径、例えば四肢の直径に依存し得る)、アーチファクトの程度に影響を与え得る他の要因又は要因の組み合わせに依存し得る。
いくつかの実施形態では、装置12は、アーチファクトを検出するために、取得された圧力信号の生データを分析することにより、取得された圧力信号を分析するよう構成されてもよい。ここで、取得された圧力信号の生データは、カフ膨脹中に装置12により直接測定された圧力の時間変化として規定される。他の実施形態では、装置12は、取得された圧力信号の微分(例えば、時間微分d/dt)を取り、取得された圧力信号の微分を分析することにより、取得された圧力信号を分析して、アーチファクトを検出するよう構成されてもよい。従って、検出されたアーチファクトは、圧力領域又は圧力速度領域のいずれかで補償されることができる。取得された圧力信号の微分を伴う本書に記載された実施形態のいずれかにおいて、装置12は、(例えば、差分フィルタ、又は取得された圧力信号の微分を取るのに適した他の任意のフィルタを使用して)取得された圧力信号の生データをフィルタリングすることにより、取得された圧力信号の微分を取るよう構成されることができる。取得された圧力信号の微分は、圧力速度信号と呼ばれることもある。
前述したように、カフの滑りによる検出されたアーチファクトは、ウェアラブルカフ14の膨張時の圧力の低下に対応する。ウェアラブルカフ14の膨張時のこの圧力低下は、ウェアラブルカフ14の膨張中に体積が増加した結果である。これは、ウェアラブルカフ14の膨張時の体積回復の効果であり、これは、圧力と体積との積が一定のままであるというボイルの法則により説明されることができる。ウェアラブルカフ14の膨張時の圧力の低下は、取得された圧力信号の生データに重畳された負のステップ、又は取得された圧力信号の微分(例えば時間微分d/dt)、即ち圧力速度信号に重畳された負のインパルスとして検出されることができる。
いくつかの実施形態では、装置12は、取得された圧力信号の生データ及び/又は取得された圧力信号の微分、即ち圧力速度信号に、フィルタ(例えば、マッチドフィルタ)を使用して、カフの滑りによるウェアラブルカフ14の膨脹中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出するよう構成されていてもよい。マッチドフィルタを使用する実施形態では、フィルタ係数は、カフの滑りによる典型的なアーチファクト信号の逆に対応するよう構成されることができる。代替的に、異なるフィルタリングアプローチ(ハイパスフィルタ及び回帰フィルタリングを含むが、これらに限定されない)を使用して、アーチファクト検出の前に、取得された圧力信号の生データ及び/又は圧力速度信号のいずれかにおいて長期傾向を減算してもよい。フィルタ使用に代えて又は追加的に、いくつかの実施形態では、装置12は、閾値を使用して、カフの滑りによるウェアラブルカフ14の膨張中の圧力の減少に対応するアーチファクトを検出するよう構成されていてもよい。代替的に、機械学習(例えば、ベイズ学習又は深層学習)アプローチが、アーチファクト検出のために使用されてもよい。
例えば、いくつかの実施形態では、装置12は、圧力の減少が圧力減少閾値よりも大きい場合及び/又は圧力速度の減少が、圧力速度減少閾値よりも大きい場合、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張中の圧力の減少に対応するアーチファクトを検出するよう構成されていてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、圧力減少閾値及び圧力速度減少閾値の1つ又は複数が適応可能である。いくつかの実施形態では、例えば、圧力減少閾値は、取得された圧力信号自体の生データに依存することができる。同様に、いくつかの実施形態では、圧力速度減少閾値は、圧力速度信号自体に依存することができる。こうして、カフの滑りによるアーチファクトの補償が、取得された圧力信号の振動の検出に干渉することが防止されることができる。例えば、振動は常に、圧力上昇、及びその後の段階的圧力低下として見られるのに対し、カフの滑りによる急激な体積回復は、より急速な圧力の低下をもたらす。こうして、信号自体に基づき適応可能な閾値を用いて、カフ滑りに起因するアーチファクトは、実際の振動と明確に区別できるときにのみ検出される。これにより、カフ滑りに起因するアーチファクトとして振動が誤分類されることが防止され、カフ滑りに起因するアーチファクトの補償が、取得された圧力信号の振動と干渉しないことが確実にされる。
適応的な閾値を伴ういくつかの実施形態では、装置12は、取得された圧力信号を分析して振幅に関する情報を取得するよう構成され、その後、圧力減少閾値及び圧力速度減少閾値の任意の1つ又は複数が、振幅に関する取得された情報に基づき適応可能であってもよい。いくつかの実施形態では、装置12は、取得された圧力信号の生データを分析して、取得された圧力信号を分析し、振幅に関する情報を取得するよう構成されてもよい。他の実施形態では、装置12は、取得された圧力信号の微分(例えば、時間微分d/dt)を取り、取得された圧力信号の微分を分析することにより、取得された圧力信号を分析して、振幅に関する情報を取得するよう構成されてもよい。
また、圧力減少閾値及び/又は圧力速度減少閾値は、アーチファクト検出閾値と呼ばれてもよい。いくつかの実施形態では例えば、圧力減少閾値及び/又は圧力速度減少閾値は、所定の時間期間(例えば、0.25秒の時間期間)にわたって取得された圧力信号の走行最大値により決定されてもよい。いくつかの実施形態では、圧力減少閾値及び/又は圧力速度減少閾値は、走行最大値を所定倍した値に設定されてもよい。圧力減少閾値及び/又は圧力速度減少閾値は従って、動的閾値とすることができる。取得された圧力信号の生データが圧力減少閾値よりも低くなる場合、又は取得された圧力信号の微分値が圧力速度減少閾値よりも低くなる場合、アーチファクトが検出される。
いくつかの実施形態では、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張時の圧力の減少は、時間の経過とともに装置12により学習される圧力の減少であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、装置12は、機械学習(例えば、ベイズ分類、深層学習、他の任意の機械学習技術、又は機械学習技術の任意の組み合わせ)を介して、カフの滑りによるウェアラブルカフの膨脹中に検出するための圧力の減少を学習するよう構成されることができる。例えば、こうして、装置12は、ウェアラブルカフの膨張時の圧力の減少を、カフの滑りによる圧力の減少として分類するよう構成されることができる。カフの滑りによるウェアラブルカフの膨張時の圧力の減少は、取得された圧力信号の生データ(即ち圧力領域)から、又は取得された圧力信号の微分(即ち圧力速度領域)から、装置12により経時的に学習されてもよい。同様に、装置12は、ウェアラブルカフの膨脹中の圧力の減少を、圧力領域及び/又は圧力速度領域におけるカフの滑りによる圧力の減少として分類するよう構成されることができる。
図2に戻って、ブロック206において、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象の血圧及び/又は脈拍数が決定される。アーチファクトの検出は、取得された圧力信号の振動を分析する前に、対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するために行われることができる。前述したように、対象の血圧及び/又は脈拍数の決定は、検出されたアーチファクトを補償することを含む。取得された圧力信号の生データにおいて、検出されたアーチファクトは負のステップであり、従って、取得された圧力信号の生データにおいて負のステップを補償することにより補償されることができる。同様に、圧力速度信号において、検出されたアーチファクトは、圧力速度信号における負のインパルスであり、従って、圧力速度信号における負のインパルスを補償することにより補償されることができる。
いくつかの実施形態では、装置12は、(例えば、検出されたアーチファクトが、決定された血圧及び/又は脈拍数のエラーを引き起こすことを防止するために)検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、取得された圧力信号の振動を破棄することにより、検出されたアーチファクトを補償するよう構成され得る。従って、実質的に、装置12は、検出されたアーチファクトにより歪められる機会に、取得された圧力信号を破棄するよう構成されることができる。こうして、決定された血圧及び/又は脈拍数にアーチファクトが影響を与えることが防止される。いくつかの実施形態では、取得された圧力信号のうち破棄される部分の大きさは、振動検出に使用されるフィルタの応答(例えば、バンドパスフィルタのステップ応答)に基づかれることができる。
代替的又は追加的に、いくつかの実施形態では、装置12は、(例えば、取得された圧力信号における検出されたアーチファクトを抑制するか、又は更には除去若しくは削除するため)検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、取得された圧力信号に補正を適用することにより、検出されたアーチファクトを補償するよう構成されることができる。従って、実質的に、装置12は、取得された圧力信号に対するカフの滑りの影響を補正するよう構成されることができる。こうして、決定された血圧及び/又は脈拍数にアーチファクトが影響を与えることが防止される。いくつかの実施形態では、取得された圧力信号に適用する補正は、補正信号であり得る。
補正は、圧力領域(例えば、取得された圧力信号の生データから)で決定されてもよいし、圧力速度領域(例えば、取得された圧力信号の微分から)で決定されてもよい。圧力領域では、補正は、取得された圧力信号の生データから検出されたアーチファクトの逆数として決定されてもよい。圧力速度領域では、補正は、取得された圧力信号の微分で検出されたアーチファクトの逆数として決定されてもよい。補正が圧力領域で決定されるいくつかの実施形態では、補正は、取得された圧力信号の生データに直接適用されてもよい。補正が圧力速度領域で決定されるいくつかの実施形態では、補正は、取得された圧力信号の微分に直接適用される(例えば、そこから減算される)か、又は圧力領域で補正を取得するために積分され、取得された圧力信号の生データに適用される(例えば、そこから減算される)かのいずれかであってもよい。
いくつかの実施形態では、取得された圧力信号の生データに補正が適用される場合、装置12は、補正された圧力信号を取得するために、検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会(例えば、イベント)において、検出されたアーチファクトを取得された圧力信号の生データから減算することにより、取得された圧力信号に補正を適用するよう構成されることができる。検出されたアーチファクトを取得された圧力信号の生データから減算することは例えば、取得された圧力信号の生データに検出されたアーチファクトの逆数を加算することを含むことができる。ある実施形態では、取得された圧力信号の導関数に補正が適用される場合、装置12は、検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、取得された圧力信号の導関数から(即ち、圧力速度信号から)検出されたアーチファクトを減算し、検出されたアーチファクトが減算された取得圧力信号の導関数を積分することにより、取得された圧力信号に補正を適用して、補正された圧力信号を取得するよう構成されることができる。検出されたアーチファクトを取得された圧力信号の導関数から減算することは例えば、取得された圧力信号の導関数に検出されたアーチファクトの逆数を加算することを含むことができる。いくつかの実施形態では、カフの滑りによる検出されたアーチファクトの補償は、カフの滑りによる検出されたアーチファクトの発症を考慮に入れてもよい。例えば、カフの滑りは、その最小速度に達するまでに一定の時間を要することがある。従って、いくつかの実施形態では、カフの滑りによるアーチファクトは、カフの滑りがその最大速度に達するまでの推定時間の満了時に、本書に記載の態様で補償されてもよい。これは、補償が適用される信号が遅延されることをもたらす場合があるが、遅延は短いため、検出されたアーチファクトの補償は(ほぼ)リアルタイムで実行されることができる。
いくつかの実施形態では、装置12は、図2を参照して説明した方法又は方法の一部をリアルタイムで実行するよう構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、装置12は、図2のブロック202、204、及び206を参照して説明される方法を順番に、少なくとも部分的に同時に、又は同時に実行するよう構成されることができる。
図2には示されていないが、いくつかの実施形態では、装置12は、取得された圧力信号を分析して圧力の傾向を決定するように更に構成され得る。圧力の傾向は例えば、ベースライン圧力を代表するものとすることができる。いくつかの実施形態では、圧力の傾向は、取得された圧力信号の平均値、例えば、所定の期間(例えば、1秒以上)にわたる取得された圧力信号の移動平均値であってもよい。圧力の傾向が決定されるいくつかの実施形態では、(図2のブロック204で)カフの滑りによるアーチファクトを検出する前に、装置12は、圧力の決定された傾向が、アーチファクトを検出するために取得された圧力信号の分析から省略される(又は除去される)ように、圧力の決定された傾向を補償するよう構成され得る。
圧力の決定された傾向は、圧力領域又は圧力速度領域のいずれかで補償されることができる。圧力領域では例えば、装置12は、取得された圧力信号の生データを分析することにより取得された圧力信号を分析して、圧力の傾向を決定するよう構成されていてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、装置12は、取得された圧力信号の生データから圧力の決定された傾向を減算することにより、圧力の決定された傾向を補償するよう構成されることができる。いくつかの実施形態では、取得された圧力信号の生データからの圧力の決定された傾向の減算は、取得された圧力信号の生データからの圧力の決定された傾向の線形減算を含むことができる。圧力速度領域では例えば、装置12は、取得された圧力信号の微分(例えば、時間微分d/dt)を取り、取得された圧力信号の微分を分析することにより、取得された圧力信号を分析して、圧力の傾向を決定するよう構成されていてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、装置12は、取得された圧力信号の微分から圧力の決定された傾向を減算し、決定された傾向が減算された取得圧力信号の微分を積分することにより、圧力の決定された傾向を補償するよう構成されることができる。いくつかの実施形態では、取得された圧力信号の導関数からの圧力の決定された傾向の減算は、取得された圧力信号の導関数からの圧力の決定された傾向の平均減算を含むことができる。
圧力の傾向が決定されるいくつかの実施形態では、カフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償するのに使用するために、圧力の決定された傾向に基づき補正項が決定されてもよい。例えば、圧力補正項は、取得された圧力信号の生データにおけるカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償するのに使用するために、圧力の傾向から瞬間圧力を差し引いたものとして決定されてもよい。こうして、結果として生じる圧力信号が一定に保たれることができる。圧力補正項は、取得された圧力信号の生データにおける負のステップを打ち消すためのものである。同様に、圧力速度補正項は、圧力速度信号におけるカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償するのに使用するために、圧力の傾向から瞬間圧力速度を差し引いたものとして決定されてもよい。こうして、結果として得られる圧力速度信号が一定に保たれることができる。圧力速度補正項は、圧力速度信号の負のインパルスを打ち消すためのものである。
こうして、本書に記載の態様では、カフの滑りによるアーチファクトが補償される。この補償は、対象18の血圧及び/又は脈拍数を決定する前に行われる。前述したように、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象18の血圧及び/又は脈拍数が決定される。当業者は、取得された圧力信号の振動を分析することにより、対象18の血圧及び/又は脈拍数が決定されることができる態様を認識するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、装置12は、(例えば、既存の技術を参照して先に説明したように)取得された圧力信号の振動の振幅を分析することにより、対象18の血圧を決定するよう構成されてもよい。いくつかの実施形態では、装置12は、取得された圧力信号の振動の周波数を分析することにより、対象18の脈拍数を決定するよう構成されてもよい。例えば、装置12は、取得された圧力信号の振動をカウントし、自己相関分析を実現し、周波数領域分析を実現し、又はより専用のアプローチを実現することにより、取得された圧力信号の振動の周波数を分析するよう構成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、取得された圧力信号の振動は、カフの滑りによるアーチファクトが本書に記載の方法で補償された後、取得された圧力信号を振動フィルタ(例えば、バンドパスフィルタ)に通過させることにより検出されてもよい。カフの滑りによるアーチファクトが補償されるため、アーチファクトは振動フィルタには本質的に見えない。こうして、対象18の決定された血圧及び/又は脈拍数の精度、及び従って信頼性が向上される。
本開示はまた、血圧及び/又は脈拍数を決定する際にウェアラブルカフ14と共に使用するための別の装置に関する。前述したように、この他の装置では、ウェアラブルカフ14は、対象18の測定部位を加圧するために膨張可能である。この他の装置は、対象18の測定部位を加圧するために、ウェアラブルカフ14の膨張中にウェアラブルカフ14内の圧力を示す圧力信号を取得し、取得された圧力信号を分析して、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを検出するよう構成される。この他の装置はまた、取得された圧力信号の振動を分析することにより対象18の血圧及び/又は脈拍数を決定するよう構成されており、ここで、決定は、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することを含む。ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを含む本書に記載された任意の実施形態は、たとえ明示的に言及されていなくても、この他の装置及び図2を参照して先に説明された装置12に適用可能である点を理解されたい。
図2には示されていないが、いくつかの実施形態では、図2を参照して先に説明した装置12は、取得された圧力信号を分析して、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを検出するように更に構成され得る。これらの実施形態のいくつかでは、対象の血圧及び/又は脈拍数の決定は、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、装置12は、カフの滑りによるアーチファクトを補償する前に、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償するよう構成されてもよい。ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによるアーチファクトは例えば、ウェアラブルカフ14の圧力における高周波妨害を含むことができる。カフの滑りによるアーチファクトの補償に関連する実施形態では、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによるアーチファクトは、カフの滑りによるアーチファクトの検出と干渉するウェアラブルカフ14の圧力における高周波妨害を含んでもよい。ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを伴ういくつかの実施形態では、ポンプはダイアフラムポンプであり得る。ダイアフラムポンプの場合、斯かるポンプによるアーチファクトは例えば、ダイアフラムのチャンバの通過に関連している場合がある。いくつかの実施形態では、ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトは、ポンプの反復運動による1つ又は複数のアーチファクトを含むことができる。ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトは、1つ又は複数のポンプ誘発アーチファクト(又はポンプ誘発振動)と呼ばれることもできる。
ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを伴ういくつかの実施形態では、装置12は、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプのモータの回転速度を決定(又は測定)するよう構成され得る。いくつかの実施形態では、ポンプのモータの回転速度は、ポンプ自体から取得される信号、又はポンプ上の1つ若しくは複数のセンサから取得した信号から決定されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ポンプのモータの回転速度は、モータの回転により生成されるホール信号、モータの回転により生成される逆電磁束(BEMF)電圧、及び/又はモータに供給される供給電流から決定されてもよい。代替的又は追加的に、他の実施形態では、ポンプのモータの回転速度は、ポンプの角度位置を示す信号から、及び/又は取得された圧力信号のスペクトル分析又は相関分析(例えば、周波数分析)などの取得された圧力信号の分析により決定されてもよい。
ホール信号を含む実施形態では、ポンプによる1つ又は複数のアーチファクトの(例えば、基本)周波数が決定されてもよく、この周波数は、ポンプのモータの回転周波数に等しい。こうして、モータの回転に起因してホール信号が生成される場合、ホール信号の周波数は、ポンプのモータの回転の周波数に直接関係する可能性がある。いくつかの実施形態では、ポンプのモータの回転周波数は、1をポンプのモータの回転周期で割ったものとして決定されることができる。ポンプのモータの回転期間は例えば、モータの回転により生成されたホール信号の直近の期間のうち、所定の数(例えば6)の期間をカウントすることにより決定されることができる。
いくつかの実施形態では、ポンプのモータの回転周波数は、取得された圧力信号自体から決定されてもよい。いくつかの実施形態では、ポンプによるアーチファクトは、例えば自己相関若しくは周波数分析を使用して、又は特定の期間にわたるピークの数を数えることにより、その周波数で識別可能なシグネチャとして検出されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ポンプによるアーチファクトは、最適な周波数(周波数分析の場合)又は最適なタイムラグ(自己相関分析の場合)として検出されてもよい。いくつかの実施形態では、この検出は、ポンプに関する事前知識により支援されてもよい。例えば、ポンプの回転速度は、ポンプに印加される電圧、ポンプのデューティサイクル、及び/又はポンプの負荷(例えば、ポンプのベースライン圧力)に基づき予測されることができる。いくつかの実施形態では、第1の推定値として、これらの量に基づきポンプの回転周波数を予測するために、ルックアップテーブルが使用されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、次に、正確な回転周波数が、この第1の推定値に基づき(例えば、フーリエ法又は自己相関法を使用して)、取得された圧力信号における特定の周波数を検索することにより決定され得る。いくつかの実施形態では、取得された圧力信号において最も強いシグネチャを有する周波数が検索されてもよい。
ポンプのモータの回転速度が決定される実施形態では、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することは、ポンプのモータの決定された回転速度に基づかれることができる。いくつかの実施形態では、ポンプのモータの決定された回転速度に基づき、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することは、ポンプのモータの決定された回転速度に対応する1つ又は複数の高調波を抑制することを含むことができる。
いくつかの実施形態では例えば、取得された圧力信号は、ポンプのモータの決定された回転速度に対応する1つ又は複数の高調波を抑制するためにフィルタリングされてもよい(例えば、適応フィルタリングされてもよい)。この目的のために使用され得るフィルタの例は、以下に限定されるものではないが、ノッチフィルタ(例えば、適応ノッチフィルタ)、櫛形フィルタ、圧力信号中の高調波を抑制するのに適した他の任意のフィルタ、又は任意のフィルタの組み合わせを含む。代替的又は追加的に、いくつかの実施形態では、ポンプのモータの決定された回転速度に基づき、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することは、ポンプにより生成されたノイズに対応する1つ又は複数の信号成分を抑制することを含むことができる。いくつかの実施形態では例えば、取得された圧力信号は、ポンプにより生成されたノイズに対応する1つ又は複数の信号成分を抑制するためにフィルタリングされてもよい。この目的のために使用され得るフィルタの例は、以下に限定されるものではないが、予測フィルタ、ノイズに対応する信号成分を抑制するのに適した他の任意のフィルタ、又は任意のフィルタの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、ポンプにより生成されたノイズに対応する1つ又は複数の信号成分は、装置12により学習されてもよい。
例示的な実施形態では、無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタのカスケードが、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償(例えば、キャンセル)するよう構成されてもよい。より詳細には、この例示的な実施形態では、無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタのカスケードが、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトの周波数に適合されてもよい。その後、アーチファクト周波数fnの各高調波hは、2次の無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタにより、取得された圧力信号からキャンセルされ得る。2次の無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタは、伝達関数
Figure 0006975343
を有し、それは、
Figure 0006975343
として表されることができる。ここで、hfnは、アーチファクト周波数fnの高調波hであり、fsは、サンプリング周波数(Hz)であり、zは、複素数周波数を表し、パラメータGは、無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタの3dBの帯域幅Bnに依存する利得係数であり、
Figure 0006975343
として表されることができる。いくつかの実施形態では、無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタの3dB帯域幅Bnは、0.1Hzから5Hzの範囲であってもよい。結果として得られるフィルタは、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトの周波数のすべての高調波における無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタのカスケードである。上記の式から観察できるように、各ノッチング要素に対して実行時に1つのパラメータだけが適合される必要がある。いくつかの実施形態では、無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタのカスケードは、無限インパルス応答(IIR)ローパスフィルタと共に実現されてもよい。いくつかの実施形態では、カットオフ周波数(例えば、ナイキスト周波数又は最大信号周波数)以下に横たわる高調波周波数のみがノッチされてもよい。例えば、スイッチは、カットオフ周波数以下の周波数のみが無限インパルス応答(IIR)ノッチフィルタを通過するよう構成されていてもよい。
代替的な例示の実施形態では、櫛フィルタが、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償(例えば、キャンセル)するよう構成されてもよい。より詳細には、この例示的な実施形態では、櫛フィルタは、ポンプのモータの回転速度に依存する遅延を有するよう構成されてもよい。例えば、櫛フィルタは、有限インパルス応答(FIR)フィルタであってもよく、これは、適応フィルタリングの文脈において予測可能な過渡挙動を持つことができる。代替的な例示の実施形態では、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償する目的で、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトに特異的な識別可能な波形が、装置12により(例えば、学習フィルタ構造を使用して)学習されてもよい。この例示的な実施形態では、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトに特異的な識別可能な波形は、次に、取得された圧力信号から減算され得る。代替的な例示の実施形態では、取得された圧力信号自体が、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償するために、ポンプによりもたらされる振動に対する感度が低くされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ハードウェア(例えば、デュアルルーメンチューブ)が、少なくとも1つの圧力センサをポンプから物理的に分離するように配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置12は、ポンプのモータの回転速度の決定及び/又はポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトの補償を連続的及び/又は適応的なプロセスで実行するよう構成されてもよい。適応プロセスの例は、装置12が、ポンプのモータの回転速度が変化するとき、(例えば、連続的に)圧力信号の周波数を変化させるよう構成される場合である。いくつかの実施形態では、装置12は、適応フィルタを使用して、ポンプによる1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償してもよい。
図3A及び図3Bは、例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。図3A(a)及び図3B(a)は、約48秒の時点でカフの滑りによるアーチファクトが重畳された取得圧力信号のいくつかの例のグラフィカルな説明である。このアーチファクトは、カフの滑りによるウェアラブルカフ14の膨張時の圧力の低下に対応する。図3A(a)及び図3B(a)に示されるように、ウェアラブルカフ14の膨張中のこの圧力の減少は、取得された圧力信号の生データにおける負のステップの形である。図3A(b)及び図3B(b)は、取得された圧力信号の微分(又はより具体的には、時間微分d/dt)、即ち圧力速度信号のグラフィカルな説明である。前述したように、カフの滑りによるアーチファクトは、ウェアラブルカフ14の膨張時の圧力の低下に対応する。図3A(b)及び図3B(b)に示されるように、ウェアラブルカフ14の膨張中のこの圧力の減少は、圧力速度信号の負のインパルスの形である。図3A(c)及び図3B(c)は、振動信号のグラフィカルな説明である。
より詳細には、図3Aの信号300は、図3A(a)の圧力信号の生データと、図3A(b)の圧力信号の微分と、カフの滑りによるアーチファクトの影響を示す図3A(c)の振動信号とを含む。また、図3Bの信号302は、図3A(a)の圧力信号の生データと、図3A(b)の圧力信号の微分と、本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償することの影響を示す図3A(c)の振動信号とを含む。
図3Bの異なる信号304、306、308は、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによるアーチファクト及びカフの滑りによるアーチファクトの両方の影響を示す信号(信号304としてラベル付けされる)と、ウェアラブルカフ14を膨張させるために作動可能なポンプによるアーチファクトが抑制され、カフの滑りのみに起因するアーチファクトの影響を示す信号(信号306としてラベル付けされる)と、本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償することにより補正された信号(信号308としてラベル付けされる)とを有する。
図3B(b)において、信号304と306を比較すると、ポンプによるアーチファクトを補償した後の圧力速度信号において、カフの滑りによるアーチファクトが更に顕著であることがわかる。取得された圧力信号の微分(即ち圧力速度信号)に着目することで、ポンプによるアーチファクトが強く増幅される。なぜなら、時間微分はフーリエ領域での周波数との乗算に対応するためである。図3A(c)及び図3B(c)に示されるように、本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償することにより、振動信号におけるカフの滑りによるアーチファクトの影響が大幅に低減されることができる。いくつかの実施形態では、振動信号におけるカフの滑りによるアーチファクトの影響は、バンドパスフィルタのステップ応答(マイナス符号を有する)として認識されることができる。圧力速度信号における負のインパルス(及び従って圧力信号における負のステップ)が除去される場合、振動信号に対するアーチファクトの影響は著しく低減され得る(例えば、これは、図3A(c)の信号300及び302の比較、図3B(c)の信号306及び308の比較から見て取れる)。
図4は、別の例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。図4の左側で説明した信号と同じ信号が、図4の右側において拡大表示される。図4(a)は、取得した複数の例示的な圧力信号のそれぞれの微分、即ち複数の圧力速度信号のグラフィカルな説明である。より具体的には、図4(a)は、圧力速度信号の平均(信号400としてラベル付けされる)、圧力速度信号自体(信号402としてラベル付けされる)、及び本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償した後の圧力速度信号(信号404としてラベル付けされる)のグラフィカルな説明である。圧力速度信号の平均(信号400とラベル付けされる)は、前述したように、取得された圧力信号の決定された傾向である。図4(b)は、補償された圧力速度信号の平均(信号406としてラベル付けされる)、先に説明したような走行最大値(信号408としてラベル付けされる)、先に説明したような圧力速度減少閾値(信号410としてラベル付けされる)、及び先に説明したような圧力速度補正項(信号412としてラベル付けされる)を有する圧力速度信号のグラフィカルな説明である。
上記圧力速度信号の平均は、前述したように、上記圧力速度信号から上記圧力速度信号の平均を減算することにより、上記圧力速度信号において補償されることができる。図4(b)に示されるように、この減算により得られた差分信号は、平均値が0である。この例示的な実施形態では、圧力速度補正項は、圧力速度領域で決定される。圧力速度領域で圧力速度補正項が決定された後、圧力速度補正項を積分して、取得された圧力信号の生データに加算することで、取得された圧力信号の生データにおけるカフの滑りによるアーチファクトが補償されることができる。
図4(c)は、振動信号のグラフィカルな説明である。より詳細には、図4(c)は、カフの滑りによるアーチファクトの補償前(信号416としてラベル付けされる)と、カフの滑りによるアーチファクトの補償後(信号416としてラベル付けされる)の振動信号を示す。この例示的な実施形態では、得られた差分信号の約24秒と約28秒において、アーチファクトが負のインパルスとして検出される。図4(c)に示されるように、本書に記載された態様で検出されたアーチファクトを補償することにより、振動信号に対するアーチファクトの影響が大幅に低減されることができる。こうして、補正された振動が得られ、これは(隣の振動との類似性から判断して)正確であるように見える。この例示的な実施形態では、検出されたアーチファクトは、圧力速度信号に補正を適用することにより、又はより具体的には、圧力速度補正項を圧力速度信号に加えることにより補償される。約20秒における比較的小さな負の速度インパルスもまた、アーチファクトを示す場合がある。しかしながら、圧力速度の低下(より具体的には負の速度インパルス)は、圧力速度減少閾値よりも大きくないため、約20秒での圧力速度の低下は補償されず、例えば補正は適用されない。
図5A及び図5Bは、別の例示的な実施形態によるアーチファクト補償を示す例示的な信号のグラフィカルな説明である。図5Aは、本書に記載された態様のカフの滑りによる検出されたアーチファクトの補償なしに、取得された圧力信号の生データが処理される場合の、振動信号及びエンベロープ信号のグラフィカルな説明である。図5Bは、本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償して、取得された圧力信号の同じ生データが処理される場合の、振動信号及びエンベロープ信号のグラフィカルな説明である。図5A及び図5Bのそれぞれにおいて、信号は、圧力振動(左)及び圧力エンベロープ(右)として示される。図5A及び図5Bから分かるように、信号エンベロープは、本書に記載された態様でカフの滑りによる検出されたアーチファクトを補償した後、はるかに滑らかであり、これは、振動エンベロープに基づき血圧及び/又は脈拍数をより強固で信頼性高く決定することを可能にする。
本書に記載された実施形態のいずれかにおいて、装置12が実行するよう構成されるステップの少なくとも1つ又はすべては自動化されることができる。代替的又は追加的に、本書に記載された実施形態のいずれかにおいて、装置12が実行するよう構成される少なくとも1つ又はすべてのステップは、リアルタイムで実行されることができる。
コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品も提供される。コンピュータ可読媒体は、そこに具現化されたコンピュータ可読コードを有する。コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサにより実行されると、コンピュータ又はプロセッサが本書に記載された方法を実行するよう構成される。コンピュータ可読媒体は例えば、コンピュータプログラムを運ぶことができる任意の実体又は装置であってもよい。例えば、コンピュータ可読媒体は、例えばROM(例えばCD−ROM若しくは半導体ROM)といったデータ記憶媒体、又は磁気記録媒体(例えばハードディスク)を含むことができる。更に、コンピュータ可読媒体は、電気信号又は光信号などの伝送可能な担体であってもよく、これは、電気ケーブル若しくは光ケーブルを介して、又は無線若しくは他の手段で伝送されてもよい。コンピュータプログラム製品が斯かる信号で具現化される場合、コンピュータ可読媒体は、斯かるケーブル又は他の装置若しくは手段により構成されていてもよい。代替的に、コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムが埋め込まれた集積回路であってもよく、集積回路は、本書に記載された方法を実行するよう構成されるか、又は本書に記載された方法を実行するために使用される。
こうして、既存の技術に関連付けられる制限に対処する装置、方法、及びコンピュータプログラムが本書で提供される。
開示された実施形態に対する変形は、図面、開示、及び添付の請求項の研究から、本書に記載された原理及び技術を実施する当業者により理解及び達成され得る。請求項において、「有する」という語は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数性を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載されたいくつかのアイテムの機能を果たし得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体に格納又は配布されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介してといった他の形式で配布されてもよい。請求項における参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 血圧及び/又は脈拍数を決定する際にウェアラブルカフと共に使用する装置であって、前記ウェアラブルカフが、対象の測定部位を加圧するために膨張可能であり、前記装置は、
    前記対象の測定部位を加圧するために、前記ウェアラブルカフの膨張中に、前記ウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号を取得し、
    前記取得された圧力信号を分析して、カフの滑りによる前記ウェアラブルカフの膨張中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出し、及び
    前記取得された圧力信号の振動を分析することにより、前記対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するよう構成され、
    前記決定が、前記検出されたアーチファクトを補償することを含む、装置。
  2. 前記装置が、前記取得された圧力信号の生データを分析して、前記アーチファクトを検出することにより、前記取得された圧力信号を分析する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記装置が、
    前記取得された圧力信号の微分を取り、及び
    前記取得された圧力信号の微分を分析することにより、前記取得された圧力信号を分析して、前記アーチファクトを検出する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記装置が、
    前記検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、前記取得された圧力信号の振動を破棄すること、及び
    前記検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、前記取得された圧力信号に補正を適用することのいずれか1つ又は複数により、前記検出されたアーチファクトを補償する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記装置が、前記検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会に、前記取得された圧力信号の生データから前記検出されたアーチファクトを減算することにより、前記取得された圧力信号に補正を適用して、補正された圧力信号を取得する、請求項2に従属するときの請求項4に記載の装置。
  6. 前記装置が、
    前記検出されたアーチファクトが発生する1つ又は複数の機会において、前記取得された圧力信号の微分から前記検出されたアーチファクトを減算し、及び
    前記検出されたアーチファクトが減算された、前記取得された圧力信号の微分を積分することにより、前記取得された圧力信号に補正を適用して、補正された圧力信号を取得する、請求項3に従属するときの請求項4に記載の装置。
  7. 前記装置が、前記圧力の低下が、圧力減少閾値よりも大きい場合;及び/又は圧力速度の減少が、圧力速度減少閾値よりも大きい場合、前記カフの滑りによる前記ウェアラブルカフの膨張中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 圧力減少閾値及び圧力速度減少閾値の任意の1つ又は複数が適応可能である、請求項7に記載の装置。
  9. 前記装置が、前記取得された圧力信号を分析して、振幅に関する情報を取得し、
    前記圧力減少閾値及び前記圧力速度減少閾値の任意の1つ又は複数が、前記振幅に関して取得された情報に基づき適応可能である、請求項8に記載の装置。
  10. 前記装置が更に、
    前記取得された圧力信号を分析して圧力の傾向を決定し、及び
    前記アーチファクトを検出する前に、前記アーチファクトを検出するための前記取得された圧力信号の分析から前記圧力の決定された傾向が省略されるよう、前記圧力の決定された傾向を補正する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記装置が更に、前記取得された圧力信号を分析して、前記ウェアラブルカフを膨らませるために作動可能なポンプによる1つ又は複数のアーチファクトを検出し、
    前記決定は更に、前記カフの滑りによるアーチファクトを補償する前に、前記ポンプによる前記1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記装置が、前記ウェアラブルカフを膨らませるために作動可能な前記ポンプのモータの回転速度を決定し、
    前記ポンプによる前記1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することが、前記ポンプのモータの決定された回転速度に基づかれる、請求項11に記載の装置。
  13. 前記ポンプのモータの決定された回転速度に基づき、前記ポンプによる前記1つ又は複数の検出されたアーチファクトを補償することが、前記ポンプのモータの前記決定された回転速度に対応する1つ又は複数の高調波を抑制することを含む、請求項12に記載の装置。
  14. 血圧及び/又は脈拍数を決定する際に、ウェアラブルカフと共に使用する装置を作動させる方法において、前記ウェアラブルカフが対象の測定部位を加圧するために膨張可能であり、前記方法は、
    前記対象の測定部位を加圧するために、前記ウェアラブルカフの膨張中に、前記ウェアラブルカフ内の圧力を示す圧力信号を取得するステップと、
    前記取得された圧力信号を分析して、カフの滑りによる前記ウェアラブルカフの膨張中の圧力の低下に対応するアーチファクトを検出するステップと、
    前記取得された圧力信号の振動を分析することにより、前記対象の血圧及び/又は脈拍数を決定するステップとを有し、
    前記決定が、前記検出されたアーチファクトを補償することを含む、方法。
  15. 適切なコンピュータ又はプロセッサにより実行されると、前記コンピュータ又はプロセッサが請求項14に記載の方法を実行するよう構成されたコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラム。
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