JP6973983B2 - ケラチン繊維用の組成物、プロセス、方法及び使用 - Google Patents

ケラチン繊維用の組成物、プロセス、方法及び使用 Download PDF

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Description

本発明は、毛髪等のケラチン繊維用の組成物、特に化粧用組成物、及び再整形方法、特にウェーブ化方法、並びに方法及び使用に関する。
毛髪等のケラチン繊維の長時間持続する変形においては、第一に、適した還元剤を含有する組成物を使用してケラチン(シスチン)のジスルフィド結合-S-S-を開裂した後(還元段階)、このように処理した毛髪を任意選択ですすぎ、第二に、事前に張力(カーラー等)下においたケラチン繊維上に酸化組成物を適用することによってジスルフィド結合を再構成し(酸化段階、固定とも呼ばれる)、その結果、最終的にケラチン繊維に所望の形態を与える。そのため、この技術は、ケラチン繊維のウェーブ化又はストレート化のいずれかを行うことを可能にする。例えば、JP-B-S62-9566又はUSP 4459284は、上記の工程と一致する毛髪等のケラチン繊維をパーマネントウェーブ化又はストレート化する標準的な方法を開示している。
フォーム、スタイリングジェル、又はラッカーの使用による一時的なスタイリングの単純な従来技術とは対照的に、上述した化学的処理によってケラチン繊維に与えられる新しい形状は、比較的長時間持続し、水又はシャンプーによる洗浄作用に対して著しく耐性がある。
上記の化学的処理用の多くの組成物及び方法が提案されている。一般に、それらは、処理の日に良好な性能を提供する。
しかしながら、消費者又は美容師の期待の観点から適さないことがある上記の化学的処置方法には、以下のような様々な欠点が存在する:
- 環境ストレス(ブラッシングによる機械的圧迫、頻繁なシャンプー、光曝露、高湿度等)に対する不十分な長時間持続性、
- 不十分な再整形効率、
- ケラチン繊維の変形、特に繰り返される適用における、又は酸化着色等の他の化学処理との組合せによる、高いレベルのケラチン繊維の劣化又は損傷、
- 長い処置時間、並びに
- 変形プロセス中及び変形プロセス後のアンモニア又は硫黄含有化合物の悪臭。
特に、ケラチン繊維に対する十分な再整形効率及びより少ない損傷が重要である。実際には、ケラチン繊維を変形するための組成物を改善して、十分な再整形効率、例えばカールしたケラチン繊維の強いウェーブ強度、カールの深さ、及びカールの規則性を提供すると共に、ケラチン繊維にあまり損傷を与えず、結果として優れた毛髪コンディショニング効果、例えばケラチン繊維の良好な弾力をもたらすことが必要とされている。
JP-B-S62-9566 USP 4459284 欧州特許出願公開第0354835号 欧州特許出願公開第0368763号 欧州特許出願公開第0432000号 欧州特許出願公開第0514282号 仏国特許出願公開第2679448号 FR-A-2814948 FR-A-2870119 米国特許第2,528,378号 米国特許第2,781,354号 米国特許第4,874,554号 米国特許第4,137,180号 US-A-5364633 US-A-5411744
CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年 CTFA辞典、第3版、1982年 CTFA辞典、第5版、1993年 「Handbook of Surfactants」M.R.Porter著、Blackie & Son出版社(Glasgow及びLondon)、1991年、116〜178頁
本発明の目的は、毛髪等のケラチン繊維用の組成物、好ましくは化粧用組成物であって、ケラチン繊維を変形又は再整形するために使用でき、且つケラチン繊維に十分な再整形効率、例えば強いウェーブ強度、明瞭なウェーブの深さ及びカールの良好な規則性を提供できると共に、ケラチン繊維にあまり損傷を与えず、結果として優れた毛髪コンディショニング効果、例えばケラチン繊維の良好な弾力をもたらすことのできる、組成物を提供することである。
本発明の上記の目的は、
(a)少なくとも1種の還元剤と、
(b)少なくとも1種の脂肪物質と
を含む、毛髪等のケラチン繊維用の組成物、特に化粧用組成物であって、
組成物中の脂肪物質の量が、組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、組成物によって、達成することができる。
(b)脂肪物質は、炭化水素油、ワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよく、好ましくは、植物又は鉱物由来の炭化水素系油、ワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよく、より好ましくは、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ(Rosa canina)油、カンデリラワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
組成物中の(b)脂肪物質の量は、組成物の総質量に対して0.001質量%から0.04質量%未満、好ましくは0.005質量%から0.03質量%未満、より好ましくは0.008質量%から0.02質量%であってもよい。
(a)還元剤は、チオグリコール酸、チオ乳酸、システイン、N-アセチルシステイン、システアミン、ラクトンチオール化合物、例えばブチロラクトンチオール、グリセリルモノチオグリコレート、亜硫酸又は亜硫酸水素化合物、チオグリセリン、それらの誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択されてもよい。
組成物中の(a)還元剤の量は、組成物の総質量に対して0.01質量%から25質量%、好ましくは0.1質量%から20質量%、より好ましくは1.0質量%から15質量%であってもよい。
本発明による組成物は、(c)少なくとも1種のアルカリ剤を更に含んでもよい。
本発明による組成物は、pHが9.2以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.9以下であってもよい。
本発明による組成物は、(d)少なくとも1種の界面活性剤を更に含んでもよい。
本発明による組成物は、好ましくは、ケラチン繊維、好ましくは毛髪の再整形、特にパーマネントウェーブ化を目的とする。
本発明による組成物は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を変形又は再整形するために使用でき、且つケラチン繊維に十分な再整形効率、例えば強いウェーブ強度、明瞭なウェーブの深さ及びカールの良好な規則性を提供できると共に、ケラチン繊維にあまり損傷を与えないことにより、優れた毛髪コンディショニング効果、例えばケラチン繊維の良好な弾力を提供できる。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪用の再成形方法、特にパーマネントウェーブ化方法であって、
組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
任意選択でケラチン繊維をすすぐ工程と、
少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
任意選択でケラチン繊維をすすぐ及び/又は乾燥させる工程と
を含み、
組成物が、
(a)少なくとも1種の還元剤と、
(b)少なくとも1種の脂肪物質と
を含み、
組成物中の脂肪物質の量が、組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、方法にも関する。
本発明はまた、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維への損傷を少なくしてケラチン繊維の再成形効率を向上させるための方法であって、少なくとも1種の脂肪物質を、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満の量で還元組成物に添加することを特徴とする、方法にも関する。
本発明はまた、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維への損傷を少なくしてケラチン繊維の再成形効率を向上させるための、還元組成物における少なくとも1種の脂肪物質の使用であって、還元組成物中の脂肪物質の量が、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、使用にも関する。
本発明はまた、i)少なくとも1種の酸化剤を含む少なくとも1種の酸化組成物、及びii)(a)少なくとも1種の還元剤と、(b)少なくとも1種の脂肪物質とを含む、少なくとも1種の還元組成物を含む、ケラチン繊維、好ましくは毛髪用の再成形方法、特にパーマネントウェーブ化方法のためのキットであって、還元組成物中の脂肪物質の量が、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、キットにも関する。
本発明による組成物、プロセス、方法、使用及びキットは、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を変形させる又は再成形するために使用でき、ケラチン繊維に十分な再成形効率、例えば強いウェーブ強度、明瞭なウェーブの深さ、及びカールの良好な規則性を提供できると共に、ケラチン繊維への損傷を少なくすることにより、優れた毛髪コンディショニング効果、例えばケラチン繊維の良好な弾力を提供できる。
鋭意検討の結果、発明者らは、ケラチン繊維、特に毛髪を再整形するために、酸化組成物と組み合わせて使用される還元組成物における、脂肪物質の使用は、再整形効率、例えば強いウェーブ強度、明瞭なウェーブの深さ、カールの良好な規則性を向上できると共に、ケラチン繊維にあまり損傷を与えないことにより、優れた毛髪コンディショニング効果、例えばケラチン繊維の良好な弾力を向上できることを見出した。
そのため、本発明の一態様は、
(a)少なくとも1種の還元剤と、
(b)少なくとも1種の脂肪物質と
を含む、毛髪等のケラチン繊維用の組成物、特に化粧用組成物であって、組成物中の脂肪物質の量が、組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、組成物である。
本発明の別の態様は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪、用の再整形方法、特にパーマネントウェーブ化方法であって、
組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
任意選択でケラチン繊維をすすぐ工程と、
少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
任意選択でケラチン繊維をすすぐ且つ/又は乾燥させる工程と
を含み、組成物が、
(a)少なくとも1種の還元剤と、
(b)少なくとも1種の脂肪物質と
を含み、組成物中の脂肪物質の量が、組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、方法である。
本発明の別の態様は、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維への損傷を少なくしてケラチン繊維の再成形効率を向上させるための方法であって、少なくとも1種の脂肪物質を、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満の量で還元組成物に添加することを特徴とする、方法である。
本発明の別の態様は、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維への損傷を少なくしてケラチン繊維の再成形効率を向上させるための、還元組成物における少なくとも1種の脂肪物質の使用であって、還元組成物中の脂肪物質の量が、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、使用である。
本発明の別の態様は、i)少なくとも1種の酸化剤を含む少なくとも1種の酸化組成物、及びii)(a)少なくとも1種の還元剤と、(b)少なくとも1種の脂肪物質とを含む、少なくとも1種の還元組成物を含む、ケラチン繊維、好ましくは毛髪用の再成形方法、特にパーマネントウェーブ化方法のためのキットであって、還元組成物中の脂肪物質の量が、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である、キットである。
以下では、本発明による組成物、方法、使用及びキットをそれぞれ詳細に説明する。
[組成物]
(還元剤)
本発明による組成物は、少なくとも1種の(a)還元剤を含む。2種以上の還元剤を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類の還元剤を使用してもよく、又は異なる種類の還元剤の組合せを使用してもよい。
(a)還元剤は、本発明による組成物中に、例えば、組成物の総質量に対して0.01質量%から25質量%、好ましくは0.1質量%から20質量%、より好ましくは1.0質量%から15質量%の量で存在してもよい。
(a)還元剤は、チオール還元剤及び非チオール還元剤から選択することができる。
(i)チオール還元剤
「チオール還元剤」は、本明細書では、少なくとも1つのチオール基を有する還元剤を意味する。
チオール還元剤は、好ましくは、チオグリコール酸及びその誘導体、特にそのエステル、例えば、グリセロール又はグリコールモノチオグリコレート;チオ乳酸及びその誘導体、特にそのエステル、例えば、グリセロールモノチオラクテート;3-メルカプトプロピオン酸及びその誘導体、特にそのエステル、例えばグリセロール3-メルカプトプロピオネート及びエチレングリコール3-メルカプトプロピオネート;システアミン及びその誘導体、特にそのC1〜C4アシル誘導体、例えばN-アセチルシステアミン及びN-プロピオニルシステアミン;モノ-チオグリセロール及びその誘導体、特にエステル;システイン及びその誘導体、特にエステル、例えばN-アセチルシステイン、N-アルカノイルシステイン及びシステインアルキルエステル;チオグリセリン及びその誘導体、特にs-アルキル誘導体、並びにその塩からなる群から選んでもよい。
前述の塩として、例えば、アンモニウム塩;第一級、第二級又は第三級アミン塩;アルカリ金属塩;及びアルカリ土類金属塩を挙げることができる。第一級、第二級、又は第三級アミンとして、例えば、それぞれ、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、又はトリエタノールアミンを挙げることができる。
チオール還元剤として、メルカプトカルボン酸又はアミンを使用することが好ましい。メルカプトカルボン酸又はアミンは、本明細書では、少なくとも1つのメルカプト基及び少なくとも1つのカルボキシル基又は少なくとも1つのアミノ基を有する化合物を意味する。メルカプトカルボン酸又はアミンは、1つのメルカプト基及び1つのカルボキシル基又は1つのアミノ基を有することが好ましい。メルカプトカルボン酸又はアミンは、本明細書では、カルボキシル基及びアミノ基の両方を有する化合物、例えばシステイン及びホモシステインを包含しない。
メルカプトカルボン酸の例として、チオグリコール酸、チオ乳酸、3-メルカプトプロピオン酸、チオ酒石酸、メルカプトコハク酸(チオリンゴ酸)、及びジメルカプトアジピン酸を挙げることができる。メルカプトカルボン酸は、チオグリコール酸、チオ乳酸、及び3-メルカプトプロピオン酸からなる群から選択されることが好ましい。
メルカプトカルボン酸は、その誘導体の形態であってもよい。メルカプトカルボン酸誘導体は、本明細書では、メルカプトカルボン酸のOH部分が、アルコキシ基及びアミノ基等の別の基で置換された化合物を意味する。そのため、メルカプトカルボン酸誘導体は、メルカプトカルボン酸と、例えばアルコール又はアミンとの間の反応によって調製され得る。
メルカプトカルボン酸誘導体の例として、メルカプトカルボキシレート(caboxylate)、例えばメチルチオグリコレート、エチルチオグリコレート、グリコールモノチオグリコレート、1,2-プロピレングリコールモノチオグリコレート、グリセロールモノチオグリコレート、グリコールモノチオラクテート、グリセロールモノチオラクテート、及びグリセロールモノ-3-メルカプトプロピオネート;並びにメルカプトカルボン酸アミド、例えばチオグリコールアミド、N-ヒドロキシエチルチオグリコールアミド、3-メルカプトプロピオンアミド、及びN-ヒドロキシエチル-3-メルカプトプロピオンアミドを挙げることができる。
メルカプトアミンの例として、システアミン及びシステアミン誘導体を挙げることができる。システアミン誘導体の例として、N-アシルシステアミンを挙げることができる。N-アシルシステアミンのアシル基として、アルカノイル基、例えばアセチル、オクタノイル、デカノイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル等を挙げることができる。システアミン誘導体として、N-アセチルシステアミンが好ましい。
メルカプトカルボン酸又はアミンを、上述のシステイン又はその誘導体と組み合わせて使用することが好ましいことがある。
本発明のための化粧用組成物中で使用してもよいチオール還元剤の他の好適な例には、糖N-メルカプトアルキルアミド、例えばN-(メルカプト-2-エチル)グルコンアミド、β-メルカプトプロピオン酸、及びそれらの誘導体;チオリンゴ酸;パンテテイン;N-(メルカプトアルキル)ω-ヒドロキシアルキルアミド(欧州特許出願公開第0354835号に記載されているもの等)及びN-モノ-又はN,N-ジアルキルメルカプト4-ブチルアミド(欧州特許出願公開第0368763号に記載されているもの等);アミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0432000号に記載されているもの等)及びアルキルアミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0514282号に記載されているもの等);(2/3)ヒドロキシ-2プロピルチオグリコレート;並びに仏国特許出願公開第2679448号に記載されているヒドロキシ-2メチル-1エチルチオグリコレート系混合物(67/33)が挙げられるが、これらに限定されない。
チオール還元剤は、チオグリコール酸、チオ乳酸、システイン、N-アセチルシステイン、システアミン、ラクトンチオール化合物、例えばブチロラクトンチオール、グリセリルモノチオグリコレート、亜硫酸化合物又は亜硫酸水素化合物、チオグリセリン、それらの誘導体、並びにそれらの塩、例えばエタノールアミンチオグリコレート、アンモニウムチオグリコレート及びシステアミンHClからなる群から選択されることが好ましい。
(ii)非チオール還元剤
「非チオール還元剤」は、本明細書では、チオール基を有しない還元剤を意味する。
非チオール還元剤は、好ましくは、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、スルフィネート、ホスフィン、糖、レダクトン及び水素化物からなる群から選んでもよい。より好ましくは、非チオール還元剤は、アンモニウムの亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、並びに金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくはアルカリ金属又はアルカリ土類金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくは亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選択してもよい。
スルフィネートとしては、スルフィン酸塩及びベンゼンスルフィン酸塩、例えばそれらのナトリウム塩を挙げることができる。FR-A-2814948に記載されているスルフィン酸誘導体も使用できる。好ましいスルフィネート化合物は、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸二ナトリウム塩である。
ホスフィンとして、FR-A-2870119に記載されているモノホスフィン及びジホスフィンを挙げることができる。本発明の特定の一実施形態によれば、ホスフィンは、下記の式(I)
Figure 0006973983
[式中、
Lは、共有結合、又は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1つ若しくは複数のヘテロ原子を任意選択で含む二価の炭化水素系基を表すリンカーであり、
mは、0又は1に等しい整数であり;
qは、1又は2に等しい整数であり;
pは、0又は1に等しい整数であり;
R31、R32及びR33は、同一であっても異なっていてもよく、
水素原子;
ハロゲン原子;
ヒドロキシル基;
カルボキシル基;
一価炭化水素系基であって、硫黄原子、酸素原子、窒素原子、リン原子及びケイ素原子から選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子を任意選択で含み、以下から選ばれる1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、一価炭化水素系基:
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
アルコキシ基、
ハロアルキル基、
アミノ基、
カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、
アミド基、
アルキルアミノカルボニル基、
アシルアミノ基、
モノ又はジ(アルキル)アミノ基、
モノ又はジ(ヒドロキシアルキル)アミノ基、
N-アリール-N-アルキルアミノ基、
非置換か、又はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びモノ若しくはジ(アルキル)アミノ基から選ばれる1つ又は複数の基で置換されている芳香環又は芳香族複素環、
シアノ基、
スルホン酸基、スルフィン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基等の、水中へのホスフィンの溶解性を増加させる基、
置換又は非置換、芳香族又は非芳香族の複素環基;
置換又は非置換のアリール基;
置換又は非置換のアリールアルキル基;
アリールアルキルオキシ基;
置換又は非置換、芳香族又は非芳香族の複素環基;
シリル基
を表し、
q=1であるとき、m=0、且つp=1であり;
q=2であるとき、m=1、且つp=0又は1であり、この場合、
p=0であるとき、リンカーLは、リン原子に結合しており;
p=1であるとき、リンカーLは、R31基、R32基及びR33基のうちの1つと結合していることが理解される]
の化合物及びその酸付加塩から選んでもよい。
前述の定義すべてにおいて、基が置換されているとき、置換基は、ハロ、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、モノ又はジアルキルアミノ、モノ又はジヒドロキシアルキルアミノ及びカルボキシルから選ばれる。例えば、p-メトキシフェニル基は、置換されているアリール基である。
好ましくは、R31基、R32基及びR33基が同時に水素原子を表すことはない。
有利には、但し任意選択であるが、R31基、R32基及びR33基のうち少なくとも1つは、炭化水素系基として、任意選択で置換されているアルキル基を表す。
本発明の特定の一実施形態によれば、R31、R32及びR33は、水素原子;アルキル基;1つ又は複数のアルキル基で任意選択で置換されているシクロアルキル基;アルコキシ基;アルコキシアルキル基;ハロアルキル基;シアノアルキル基;ヒドロキシアルキル基;カルボキシアルキル基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;アルケニル基;モノ又はジアルキルアミノ基;N-アリール-N-アルキルアミノアルキル基;アルキル基、アルコキシ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、及び、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基で置換されているアリール基から選ばれる1つ又は複数の基で任意選択で置換されているアリール基;アリールアルキル基;アリールアルキルオキシ基;ピロリジノ基;フリル基;モルホリノ基;チエニル基;ピリジル基;トリアルキルシリル基;並びに、ピロリジノ基、フリル基、モルホリノ基又はチエニル基で置換されているアルキル基から選ばれる。
例として、R31、R32及びR33は、水素原子;メチル基;エチル基;プロピル基;イソプロピル基;n-ブチル基;イソブチル基;tert-ブチル基;オクチル基;シクロヘキシル基;シクロペンチル基;メトキシ基;エトキシ基;メトキシプロピル基;クロロエチル基;シアノエチル基;ヒドロキシメチル基;ヒドロキシプロピル基;カルボキシエチル基;塩素原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;トリフルオロメチル基;クロロメチル基;アリル基;ビニル基;ジメチルアミノ基;ジエチルアミノ基;ジ(イソプロピル)アミノ基;フェニル基;o-トリル基;m-トリル基;p-トリル基;ジメチルフェニル基;トリメチルフェニル基;o-メトキシフェニル基;m-メトキシフェニル基;p-メトキシフェニル基;ジメトキシフェニル基;トリメトキシフェニル基;o-(ジメチルアミノ)フェニル基;m-(ジメチルアミノ)フェニル基;p-(ジメチルアミノ)フェニル基;ジ(tert-ブチル)フェニル基;トリ(tert-ブチル)フェニル基;トリフルオロメチルフェニル基;ビス(トリフルオロメチル)フェニル基;o-フルオロフェニル基;m-フルオロフェニル基;p-フルオロフェニル基;o-クロロフェニル基;m-クロロフェニル基;p-クロロフェニル基;o-ヒドロキシフェニル基;m-ヒドロキシフェニル基;p-ヒドロキシフェニル基;4-(ジエチルアミノメチル)フェニル基;3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル基;2-メチルビフェニル基;ベンジル基;ベンジルオキシ基;ナフチル基;モルホリノ基;モルホリノメチル基;ピロリジノ基;フリル基;ピリジル基;チエニル基;トリメチルシリル基;2-(4-ジエチルアミノメチルフェニル)フェニル基;5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキシル基;N-メチル-N-フェニルアミノメチル基;及びカルボキシフェニル基から選ぶことができる。
本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、任意選択で、強鉱酸(例えば、HCl、HBr、H2SO4若しくはHBF4)又は有機酸(例えば、酢酸、乳酸、酒石酸、クエン酸若しくはコハク酸)で塩化されていてもよい。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、モノホスフィンから選ばれる。例えば、ホスフィンが式(I)のものであるとき、qは、その場合、好ましくは1に等しい。
挙げられるモノホスフィンの例には、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン;トリ(ヒドロキシプロピル)ホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)(フェニル)ホスフィン;アリルジフェニルホスフィン;ベンジルジフェニルホスフィン;ビス(3,4,5-トリメトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,4,5-トリメトキシフェニル)ホスフィン;ベンジルオキシ(ジ-イソプロピルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジ-イソプロピルアミノ)クロロホスフィン;ビス(2-シアノエチル)ホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-フェニル)ホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)フェニルホスフィン;ビス(3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ジエチルアミノホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-フルオロフェニル)クロロホスフィン;ビス(2-フリル)クロロホスフィン;ビス(2-フリル)ホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)フェニルホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-フェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-フルオロフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)フェニルホスフィン;ビス(4-メチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)フェニルホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィン;ビス(o-トリル)クロロホスフィン;ビス(o-トリル)ホスフィン;ビス(ピロリジノ)メチルホスフィン;ブチルジクロロホスフィン;ブチルジフェニルホスフィン;tert-ブチルジフェニルホスフィン;シクロヘキシル(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;シクロヘキシル(ジメチル-アミノ)クロロホスフィン;シクロヘキシルジクロロホスフィン;シクロヘキシルジフェニルホスフィン;2-クロロエチルジフェニルホスフィン;2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル;2-ジシクロ-ヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル;ジエチル-アミノジエチルホスフィン;ジメチルアミノジクロロホスフィン;(4-ジメチルアミノフェニル)ジフェニルホスフィン;N-[(ジフェニル-ホスフェニル)メチル]-N-メチルアニリン;o-ジフェニルホスフィノ安息香酸;2-メトキシ(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;4-メトキシフェニル(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;4-メトキシフェニル(ジメチルアミノ)クロロホスフィン;(2-メトキシフェニル)メチルフェニルホスフィン;2-メトキシホスフィノベンゼン;(5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキシル)ジフェニルホスフィン;トリフェニルホスフィン;ジアリルフェニルホスフィン;ジベンジルホスフィン;ジブチルフェニルホスフィン;ジブチルホスフィン;ジシクロヘキシルクロロホスフィン;ジシクロヘキシルフェニルホスフィン;ジシクロヘキシルホスフィン;ジエチルクロロホスフィン;ジエチルフェニルホスフィン;ジエチルホスフィン;ジイソブチルホスフィン;ジイソプロピルクロロホスフィン;ジイソプロピルホスフィン;ジメチル(フェニル)ホスフィン;ジメチル(トリメチルシリル)ホスフィン;ジメチルクロロホスフィン;ジフェニル(o-トリル)ホスフィン;ジフェニル(p-トリル)ホスフィン;ジフェニル(トリメチルシリル)ホスフィン;ジフェニルクロロホスフィン;ジフェニルホスフィン;ジフェニルプロピルホスフィン;ジフェニルビニルホスフィン;ジ-tert-ブチルクロロホスフィン;ジ-tert-ブチルヒドロキシホスフィン;ジ-tert-ブチルメチルホスフィン;ジ-tert-ブチルフェニルホスフィン;ジ-tert-ブチルホスフィン;ジビニルフェニルホスフィン;エチル-ジクロロホスフィン;エチルジフェニルホスフィン;イソプロピル-ジクロロホスフィン;メトキシジエトキシホスフィン;メチル-ジクロロホスフィン;メチルジフェニルホスフィン;メチル-フェニルクロロホスフィン;フェニルホスフィン;プロピルジクロロホスフィン;tert-ブチルビス(トリメチルシリル)ホスフィン;tert-ブチルジクロロホスフィン;tert-ブチルジエチルホスフィン;tert-ブチルジフェニルホスフィン;tert-ブチルホスフィン;トリ(m-トリル)ホスフィン;トリ(o-トリル)ホスフィン;トリ(p-トリル)ホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィン;トリシクロペンチルホスフィン;トリエチルホスフィン;トリ-イソブチルホスフィン;トリ-イソプロピルホスフィン;トリメチルホスフィン;トリ-n-ブチルホスフィン;トリ-n-オクチルホスフィン;トリプロピルホスフィン;トリス(1-ナフチル)ホスフィン;トリス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィン;トリス(2,6-ジメトキシフェニル)ホスフィン;トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン;トリス(2-シアノエチル)ホスフィン;トリス(2-フリル)ホスフィン;トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(2-チエニル)ホスフィン;トリス(3,5-ジメチル-4-メトキシ)ホスフィン;トリス(3-クロロフェニル)ホスフィン;トリス(3-フルオロ-フェニル)ホスフィン;トリス(3-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(3-メトキシプロピル)ホスフィン;トリス(4-クロロフェニル)ホスフィン;トリス(4-フルオロフェニル)ホスフィン;トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(4-モルホリノ)ホスフィン;トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン;トリス(トリメチルシリル)ホスフィン;トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン;トリ-tert-ブチルホスフィン;2-シアノエチルジフェニルホスフィン;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-メチルビフェニル;ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィン;及び2-(ジ-tert-ブチル-ホスフィノ)ビフェニルが含まれる。
好ましくは、モノホスフィンは、トリヒドロキシメチルホスフィン;トリヒドロキシプロピルホスフィン;及びビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィンから選ばれる。
本発明の別の特定の実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、ジホスフィンである。ホスフィンが式(I)のものであるとき、qは、その場合、好ましくは2に等しい。
好ましくは、pは0に等しく、リンカーLは、共有結合又はビナフチレン基;メチレン基;エチレン基;プロピレン基;ブチレン基;ペンチレン基;へキシレン基;フェニレン基;メタジメチレンベンゼン基;N-メチル-N'-メチルヒドラゾ基;ビニレン基;及びジエチレンオキシ基から選ばれる二価基である。
本発明に関する場合に有用であるジホスフィンの例として、2,2'-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;2,2'-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニルホスフィノ)]-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,2-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]メタン;1,5-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ペンタン;1,3-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]プロパン;2,2'-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,2-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]メタン;1,5-ビス-[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]ペンタン;1,3-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]-プロパン;1,2-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン;1,3-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン;1,3-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,3-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジクロロホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)-1,2-ジメチルヒドラジン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン;ビス(ジクロロホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジクロロホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジシクロヘキシル-ホスフィノ)ベンゼン;2,2'-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;(2R,3R)ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;(2S,3S)-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン;ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン;ビス[2-(4-ジエチルアミノメチルフェニル)フェニルホスフィノ]エチルエーテル;1,2-ビス(ジエチルホスフィノ)エタン;1,2-ビス(ジメチル-ホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジメチルホスフィノ)エタン;ビス(ジメチルホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス(ジ-フェニルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン;cis-1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エチレン;trans-1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エチレン;ビス(2-ジフェニルホスフィノ)エチルエーテル;1,6-ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン;ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン;1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン;1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジトリフルオロメチルホスフィノ)エタン;1,2-ビス[(2-メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン;1,2-ビス-(フェニルホスフィノ)エタン;1,3-ビス(フェニルホスフィノ)プロパン;ビス-2-[(フェニル)(3-ピリジル)ホスフィノエチル]エーテル;1,2-ビス(ホスフィノ)ベンゼン;1,2-ビス(ホスフィノ)エタン;ビス(ホスフィノ)メタン;1,2-ビス(トリフルオロ-メチル)ホスフィノ)エタン;ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ペンタン;及びテトラフェニルビホスフィンを挙げることができる。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、化粧品として許容される媒体中で可溶性である。好ましくは、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、水溶性である。
本発明に関する場合において、用語「水溶性」は、水中への溶解性が、20℃及び大気圧(760mm Hg、すなわち1,013.105hPa)で、0.01質量%より高い、好ましくは1質量%より高い、更に好ましくは2質量%又は5質量%より高い、任意のホスフィンを意味する。好ましくは、ホスフィンはトリヒドロキシメチルホスフィンである。
糖としては、リボース、グルコース、マルトース、ガラクトース、乳糖及びキシロースを挙げることができる。
レダクトンとして、アスコルビン酸及びエリトルビン酸を挙げることができる。
水素化物として、水素化ホウ素(水素化ホウ素ナトリウム等)、水素化リチウム及び水素化リンを挙げることができる。水素化物の前駆体、とりわけ水素化ホウ素の前駆体(ジボラン、テトラボラン、ペンタボラン、デカボラン及びドデカボラン等)を使用することができる。
好ましい非チオール系還元剤は、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及びホスフィンから選ばれる。
一実施形態では、非チオール還元剤を使用することが好ましいことがある。これは、硫黄原子に由来する悪臭が減少又は回避され得るからである。
(脂肪物質)
本発明による組成物は、少なくとも1種の(b)脂肪物質も含む。2種以上の脂肪物質を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類の脂肪物質、又は異なる種類の脂肪物質の組合せを使用することができる。
本明細書で使用するとき、用語「脂肪物質」は、室温及び大気圧(760mmHg)において水に不溶性(溶解度が5%未満、好ましくは1%未満、より一層好ましくは0.1%未満)である有機化合物を意味する。脂肪物質は、その構造中に、少なくとも1つの、連続する少なくとも2つのシロキサン基、又は少なくとも1つの、少なくとも6個の炭素原子を含有する炭化水素系鎖を含んでいてもよい。脂肪物質は、一般に親油性物質であり、室温及び大気圧で有機溶媒、例えばクロロホルム、エタノール、ベンゼン、液体ワセリン、又はデカメチルシクロペンタシロキサンに可溶性であってもよい。
一実施形態では、脂肪物質は油である。本明細書で使用するとき、「油」は、室温及び大気圧で固体形態でない任意の脂肪物質を意味する。化粧又は皮膚科使用に好適な任意の油を、本発明において使用できる。好適な油には、揮発性及び不揮発性油の両方が含まれていてもよい。
脂肪物質は、炭化水素油、シリコーン油、含フッ素油、及びワックスから選択されてもよく、好ましくは、炭化水素油及びワックスから選択されてもよい。
炭化水素油は、動物、植物、鉱物、又は合成由来の炭化水素系油であってもよい。本明細書で使用するとき、「炭化水素系油」は、直鎖状又は分枝状、揮発性又は不揮発性の、炭素及び水素原子、並びに場合によってエステル、エーテル又はフルオロ基を主に含有する、任意の油を意味する。炭化水素油は、植物又は鉱物由来の炭化水素系油から選択されることが好ましい。
動物由来の炭化水素系油の例には、スクアレン、ペルヒドロスクアレン及びスクアランが含まれていてもよいが、これらに限定されない。
植物由来の炭化水素系油には、植物油又は野菜油として知られている油が含まれていてもよい。植物由来の炭化水素系油の例には、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、スウィートアーモンド油、コリアンダー油、落花生油、ココナッツ油、シア脂油、パーム油、亜麻仁油、ツバキ油、マカダミアナッツ油、ヒマワリ油、杏仁油、ダイズ油、アララ油(arara oil)、ヘイゼルナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、アーモンド油、ブドウ種子油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナッツ油、ゴマ種子油、キャノーラ油、杏仁油、マンゴー油、クルミ油、ケシ種子油、オオムギ油、ライムギ油、及びそれらの混合物が含まれていてもよいが、これらに限定されない。それらの中で、ホホバ油、特にホホバ種子油、アボカド油、オリーブ油、特にオリーブ果実油、イヌバラ油、特にイヌバラ果実油及びそれらの混合物を好ましく使用してもよい。
鉱物又は合成由来の炭化水素系油は、揮発性でも不揮発性でもよく、このような油の例には、液体パラフィン、ワセリン、液体ワセリン(鉱物油)、水添イソパラフィン又は水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、ペルヒドロスクアレン、ポリデセン、イソヘキサデカン、イソドデカン及びそれらの混合物が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。それらの中で、特に好ましくは、鉱物油が使用できる。
一実施形態では、脂肪物質はワックスである。本明細書で使用するとき、「ワックス」は、室温、大気圧下で実質的に固体であり、例えば30℃以上の融点を有する脂肪物質を意味する。このようなワックスの代表的な例には、動物、植物、又は鉱物由来のワックス、例えばカンデリラワックス、ビーズワックス、カルナウバワックス、オーリクリーワックス、サトウキビワックス、パラフィンワックス、ラノリンワックス、モンタンワックス、及びオゾケライト(ozolerites)、水添油、例えば水添ホホバ油、合成由来のワックス、例えばポリエチレンワックス、並びにシリコーンワックス、例えばアルキル-及びアルコキシ-ポリ(ジ)メチルシロキサン又はポリ(ジ)メチルシロキサンエステルが含まれていてもよい。それらの中で、好ましくは、カンデリラワックスが使用できる。
脂肪物質はまた、合成エステル及びエーテル、脂肪アルコール並びに脂肪アミドから選択されてもよい。
合成エステル及びエーテルの例には、式R1COOR2及びR1-OR2(式中、R1は、8個から29個の炭素原子を含む脂肪酸又は脂肪アルコールの残基を表し、R2は、3個から30個の炭素原子を含む分枝状又は非分枝状炭化水素鎖を表す)の油が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。例えば、ピュアセリンオイル、2-エチルヘキシルパルミテート(又はオクチルパルミテート)、イソプロピルラノレート、イソプロピルラウレート、2-オクチルドデシルステアレート、2-オクチルドデシルエルケート若しくはイソステアリルイソステアレート;ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート若しくは脂肪アルコールのヘプタノエート、オクタノエート若しくはデカノエート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート及びジエチレングリコールジイソノナノエート;並びにペンタエリスリトールエステル、例えばペンタエリスリチルテトライソステアレート;又はアミノ酸の親油性誘導体、例えばイソプロピルラウロイルサルコシネートを使用できる。
他の例示的エステルには、例えば、2-エチルヘキシルカプレート/カプリレート(又はオクチルカプレート/カプリレート)、エチルラウレート、ブチルラウレート、ヘキシルラウレート、イソヘキシルラウレート、メチルミリステート、エチルミリステート、ブチルミリステート、イソブチルミリステート、イソプロピルミリステート、2-オクチルドデシルミリステート、2-エチルヘキシルモノココエート(又はオクチルモノココエート)、メチルパルミテート、エチルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソブチルパルミテート、ブチルステアレート、イソプロピルステアレート、イソブチルステアレート、2-エチルヘキシルステアレート(又はオクチルステアレート)、イソプロピルイソステアレート、イソセチルステアレート、イソステアリルイソステアレート、2-エチルヘキシルペラルゴネート(又はオクチルペラルゴネート)、2-エチルヘキシルヒドロキシステアレート(又はオクチルヒドロキシステアレート)、デシルオレエート、ジイソプロピルアジペート、ビス(2-エチルヘキシル)アジペート(又はジオクチルアジペート)、ジイソセチルアジペート、2-エチルヘキシルスクシネート(又はオクチルスクシネート)、ジイソプロピルセバセート、2-エチルヘキシルマレート(又はオクチルマレート)、ペンタエリスリチルカプレート/カプリレート、2-エチルヘキシルヘキサノエート(又はオクチルヘキサノエート)、オクチルドデシルオクタノエート、イソデシルネオペンタノエート、イソステアリルネオペンタノエート、オクチルドデシルネオペンタノエート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、セテアリルイソノナノエート、イソデシルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、ラウリルラクテート、ミリスチルラクテート、セチルラクテート、ミリスチルプロピオネート、2-エチルヘキシル2-エチルヘキサノエート(又はオクチル2-エチルヘキサノエート)、2-エチルヘキシルオクタノエート(又はオクチルオクタノエート)、及びセチル2-エチルヘキサノエートが含まれていてもよい。
本発明において有用であり得る脂肪アルコールは、非アルコキシル化、飽和又は不飽和、直鎖状又は分枝状で、6個から30個の炭素原子、より具体的には8個から30個の炭素原子を有していてもよい。本発明において好ましく使用される脂肪アルコールは、室温で液体形態であるか、又は固体ではない。脂肪アルコールの例には、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びそれらの混合物(セチルステアリルアルコール)、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコール(oleic alcohol)及びリノレイルアルコール(linoleic alcohol)が含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール及びミリシルアルコールもまた使用できる。
脂肪アミドの例には、イソプロピルラウロイルサルコシネートが含まれる。
脂肪物質はまた、揮発性又は不揮発性シリコーン油であってもよい。本発明において好ましく使用される揮発性又は不揮発性シリコーン油の例には、シクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコン)、例えばシクロヘキサシロキサン、アルキル、アルコキシ又はフェニル基を含むポリジメチルシロキサン、フェニルシリコーン、例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、2-フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート及びポリメチルフェニルシロキサンが含まれていてもよいが、これらに限定されるものではない。
本発明に好適であり得る含フッ素油には、ペルフルオロメチルシクロペンタン及びノナフルオロメトキシブタンが含まれていてもよい。
好ましくは、(b)脂肪物質は、炭化水素油、ワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、植物又は鉱物由来の炭化水素系油、ワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、ホホバ油、特にホホバ種子油、アボカド油、オリーブ油、特にオリーブ果実油、イヌバラ油、特にイヌバラ果実油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択される。
組成物中の(b)脂肪物質の量は、組成物の総質量に対して0.04質量%未満、好ましくは0.03質量%未満、より好ましくは0.025質量%未満である。
組成物中の(b)脂肪物質の量は、組成物の総質量に対して0.001質量%から0.04質量%未満、好ましくは0.005質量%から0.03質量%、より好ましくは0.008質量%から0.02質量%であってもよい。組成物の総質量に対して0.04質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上の量での(b)脂肪物質の使用は好ましくない。なぜなら、ケラチン繊維の再成形効率が悪化し得るからである。
(アルカリ剤)
本発明による組成物は、(c)少なくとも1種のアルカリ剤を含んでもよい。2種以上の(c)アルカリ剤を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類のアルカリ剤、又は異なる種類のアルカリ剤の組合せを使用することができる。
(c)アルカリ剤は、無機アルカリ剤であってもよい。無機アルカリ剤は、アンモニア(アンモニウムヒドロキシド);アルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物;アルカリ金属リン酸塩及びリン酸一水素塩(リン酸ナトリウム又はリン酸一水素ナトリウム等)からなる群から選択されることが好ましい。また、無機アルカリ剤が、無機アンモニウム塩、例えば、炭酸アンモニウム及び重炭酸アンモニウム;並びにアルキルアンモニウムヒドロキシド、例えば、テトラメチルアンモニウム水酸化物から選択されることも好ましい。
無機アルカリ金属水酸化物の例として、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ土類金属水酸化物の例として、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを挙げることができる。無機アルカリ剤として、水酸化ナトリウムが好ましい。
アルカリ剤は、有機アルカリ剤であってもよい。有機アルカリ剤は、モノアミン及びそれらの誘導体;ジアミン及びそれらの誘導体;ポリアミン及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸及びそれらの誘導体のオリゴマー;塩基性アミノ酸及びそれらの誘導体のポリマー;尿素及びその誘導体;並びにグアニジン及びその誘導体からなる群から選択されることが好ましい。
有機アルカリ剤の例として、アルカノールアミン、例えば、モノ、ジ及びトリエタノールアミン並びにイソプロパノールアミン;尿素、グアニジン及びそれらの誘導体; 塩基性アミノ酸、例えば、リシン、オルニチン又はアルギニン;並びにジアミン、例えば、下記の構造
Figure 0006973983
(式中、Rは、ヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R1、R2、R3及びR4は独立して、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表す)
で記載されるもの(これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体により例示することができる)を挙げることができる。アルギニン、尿素及びモノエタノールアミンが好ましい。
組成物中の(c)アルカリ剤の量は、組成物の総質量に対して0.01質量%から15質量%、好ましくは0.05質量%から10質量%、より好ましくは0.1質量%から8質量%であってもよい。
(pH)
本発明による組成物のpHは、9.2以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.9以下であってもよい。
還元剤を含む組成物のpHが、ケラチン繊維を再整形するための従来の組成物よりも比較的穏やかな(低い)場合、還元剤によって提供される再整形効率は悪化し得る。しかし、本発明による組成物では、(b)脂肪物質の使用が、再整形効率の悪化を補填できる。そのため、本発明による組成物は、そのpHが比較的穏やかである場合でも、優れた再整形効率を発揮できる。
更に、比較的穏やかなpHによって、本発明による組成物は、ケラチン繊維への損傷を更に減少できる。
更に、本発明による組成物のpHが9.2以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.9以下である場合、還元剤等により引き起こされる悪臭は減少し得る。
本発明による組成物は、pHが7.0以上であってもよい。本発明による組成物のpHは、7.2以上、より好ましくは7.4以上であることが好ましい。
本発明による組成物のpHは、7.0から9.2、好ましくは7.2から9.0、より好ましくは7.4から8.9であってもよい。
そのため、本発明による組成物は、水を含む。
組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して50質量%から99質量%、好ましくは60質量%から95質量%、より好ましくは70質量%から90質量%であってもよい。
(界面活性剤)
本発明による組成物は、(d)少なくとも1種の界面活性剤を含んでもよい。2種以上の(d)界面活性剤を使用してもよい。このため、単一の種類の界面活性剤、又は異なる種類の界面活性剤の組合せを使用することができる。
任意の界面活性剤を、本発明のために使用することができる。(d)界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択することができる。2種以上の界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類の界面活性剤、又は異なる種類の界面活性剤の組合せを使用することができる。
本発明の一実施形態によれば、(d)界面活性剤の量は、本発明による方法で使用される組成物の総質量に対して、0.01質量%から10質量%、好ましくは0.05質量%から5質量%、より好ましくは0.1質量%から1質量%の範囲であってもよい。
(i)アニオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含むことができる。2種以上のアニオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
アニオン性界面活性剤は、(C6〜C30)アルキル硫酸塩、(C6〜C30)アルキルエーテル硫酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルアリールポリエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホン酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドスルホン酸塩、(C6〜C30)アルキルアリールスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩;(C6〜C30)アルキルリン酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホコハク酸塩、(C6〜C30)アルキルエーテルスルホコハク酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドスルホコハク酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホアセテート;(C6〜C24)アシルサルコシネート;(C6〜C24)アシルグルタメート;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドカルボキシルエーテル;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドスルホコハク酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホスクシナメート;(C6〜C24)アシルイセチオネート;N-(C6〜C24)アシルタウレート;C6〜C30脂肪酸塩;ココナッツ油酸塩又は水素化ココナッツ油酸塩;(C8〜C20)アシルラクチレート;(C6〜C30)アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルアリールエーテルカルボン酸塩;及びポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルアミドエーテルカルボン酸塩;並びに対応する酸の形態からなる群から選択されることが好ましい。
少なくとも一実施形態では、アニオン性界面活性剤は塩の形態であり、例えば、アルカリ金属(例えばナトリウム)の塩;アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)の塩;アンモニウム塩;アミン塩;及びアミノアルコール塩等である。条件によっては、アニオン性界面活性剤は酸の形態にあってもよい。
アニオン性界面活性剤は、(C6〜C30)アルキル硫酸塩の塩、(C6〜C30)アルキルエーテル硫酸塩又は塩化されている若しくは塩化されていないポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸から選択されることがより好ましい。
(ii)両性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種の両性界面活性剤を含むことができる。2種以上の両性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
両性界面活性剤又は双性イオン界面活性剤は、例えば(非限定的に挙げると)、脂肪族第二級アミン又は脂肪族第三級アミン等のアミン誘導体、及び任意選択で第四級化されたアミンの誘導体とすることができるのであって、その脂肪族基は、8から22個の炭素原子を含んで、少なくとも1つの、水に可溶化させるアニオン基(例えばカルボン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はホスホン酸イオン)を含有している、直鎖状又は分枝状の鎖である。
両性界面活性剤は、好ましくは、ベタイン及びアミドアミンカルボキシル化誘導体からなる群から選択してもよい。
両性界面活性剤は、ベタイン型界面活性剤から選択されることが好ましい。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、特に、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルベタイン、スルホベタイン及び(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態において、ベタイン型の両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。
挙げることができる非限定的な例は、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年において、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインという名称で分類されている化合物を、単独で又は混合物として含む。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくはアルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特にココベタイン及びココアミドプロピルベタインである。
アミドアミンカルボキシル化誘導体の中で、米国特許第2,528,378号及び同第2,781,354号に記載され、CTFA辞典、第3版、1982年(これらの開示は参照により本明細書に援用される)で分類される、名称Miranolで販売される製品、並びに名称アンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートで販売される製品であって、下記のそれぞれの構造を有するものを挙げることができる:
R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-) M+ X- (B1)
[式中、
R1は、加水分解ココナッツ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル基、ノニル基又はウンデシル基を表し、
R2は、β-ヒドロキシエチル基を表し、
R3は、カルボキシメチル基を表し、
M+は、ナトリウム等のアルカリ金属に由来するカチオン性イオン;アンモニウムイオン;若しくは有機アミンに由来するイオンを表し;
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、アルキル(C1〜C4)硫酸イオン、アルキル(C1〜C4)-若しくはアルキル(C1〜C4)アリール-スルホン酸イオン、特にメチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオン等の有機若しくは無機のアニオン性イオンを表し;又はM+及びX-は存在しない];
R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C) (B2)
[式中、
R1'は、ココナッツ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基、C7、C9、C11若しくはC13アルキル基等のアルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和のC17基を表し、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
Cは、-(CH2)z-Y'を表し、z=1又は2であり、
X'は、-CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'又は水素原子を表し、
Y'は、-COOH,-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'、-CH2-CHOH-SO3H基又はCH2-CH(OH)-SO3-Z'基を表し、
Z'は、ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを表す];
並びに
Ra''-NH-CH(Y'')-(CH2)n-C(O)-NH-(CH2)n'-N(Rd)(Re) (B'2)
[式中、
Y''は、-C(O)OH、-C(O)OZ''、-CH2-CH(OH)-SO3H又はCH2-CH(OH)-SO3-Z''(式中、Z''は、ナトリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属に由来するカチオン性イオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを表す)を表し;
Rd及びReは、C1〜C4アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表し;
Ra''は、酸からのC10〜C30アルキル基又はアルケニル基を表し;
n及びn'は、それぞれ独立に、1から3の整数を表す]。
式B1及び式B2の両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルアンホアセテート、(C8〜C24)アルキルアンホジアセテート、(C8〜C24)アルキルアンホモノプロピオネート及び(C8〜C24)アルキルアンホジプロピオネートから選択されることが好ましい。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、二ナトリウムココアンホジアセテート、二ナトリウムラウロアンホジアセテート、二ナトリウムカプリルアンホジアセテート、二ナトリウムカプリロアンホジアセテート、二ナトリウムココアンホジプロピオネート、二ナトリウムラウロアンホプロピオネート、二ナトリウムカプリルアンホジプロピオネート、二ナトリウムカプリルアンホジプロピオネート、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸という名称で分類されている。
例として、商品名Miranol(登録商標)C2M concentrateでRhodia Chimie社により販売されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
式(B'2)の化合物のうち、CHIMEX社がCHIMEXANE HBの商品名で市販しているナトリウムジエチルアミノプロピルココアスパルタミド(CTFA)を挙げることができる。
(iii)カチオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種のカチオン性界面活性剤を含むことができる。2種以上のカチオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
カチオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された第一級、第二級又は第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
第四級アンモニウム塩の例として挙げられるものには以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
下記の一般式(B3)のもの:
Figure 0006973983
[式中、
R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なってもよく、1から30個の炭素原子並びに任意選択で酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖状及び分枝状の脂肪族基から選ばれる。脂肪族基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、C2〜C6ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル基、(C12〜C22)アルキルアセテート基及びヒドロキシアルキル基;並びに芳香族基、例えばアリール基及びアルキルアリール基から選択することができ;X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2〜C6)アルキル硫酸イオン、及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選択される];
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例えば下記の式(B4)のもの:
Figure 0006973983
[式中、
R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば獣脂の、若しくはココナッツの脂肪酸誘導体から選ばれ;
R6は、水素、C1〜C4アルキル基、並びに8個から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれ;
R7は、C1〜C4アルキル基から選ばれ;
R8は、水素及びC1〜C4アルキル基から選ばれ;
X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる。一実施形態では、R5及びR6は、例えば12から21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれる基の混合物、例えば獣脂の脂肪酸誘導体であり、R7はメチルであり、R8は水素である。このような製品の例には、Witco社により「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGの名称で販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられるが、これらに限定されない];
式(B5)のジ又はトリ第四級アンモニウム塩:
Figure 0006973983
[式中、
R9は、16から30個の炭素原子を含む脂肪族基から選ばれ;
R10は、水素、1から4個の炭素原子を含むアルキル基、又は(CH2)3(R16a)(R17a)(R18a)N+X-基から選ばれ;
R11、R12、R13、R14、R16a、R17a、及びR18aは、同一であっても異なってもよく、水素、及び1から4個の炭素原子を含むアルキル基から選ばれ;
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチル硫酸イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる]。
こうしたジ第四級アンモニウム塩の例には、FINETEX社のFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)又はFINQUAT CT(クオタニウム-75);
並びに
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば下記の式(B6)のもの:
Figure 0006973983
[式中、
R22は、C1〜C6アルキル基及びC1〜C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ;
R23は、
以下の基:
Figure 0006973983
直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C22炭化水素系基R27、並びに水素から選択され、
R25は、
以下の基:
Figure 0006973983
直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C6炭化水素系基R29、並びに水素から選択され、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC7〜C21炭化水素系基から選択され;
r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2から6の範囲の整数から選ばれ、
r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2rであり、t1+t2=2tであり;
yは、1から10の範囲の整数から選ばれ;
x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0から10の範囲の整数から選ばれ;
X-は、単体及び錯体の、有機及び無機のアニオンから選ばれ;但しx+y+zの和は1から15の範囲であり、但しxが0であるときR23はR27を表し、但しzが0であるときR25はR29を表す。R22は、直鎖及び分枝状アルキル基から選ぶことができる。一実施形態では、R22は、直鎖アルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びジヒドロキシプロピル基から選ばれ、例えば、メチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、x+y+zの和は、1から10の範囲である。R23が炭化水素系基R27であるとき、それは、長鎖で12から22個の炭素原子を含むものであってもよく、又は短鎖で1から3個の炭素原子を含むものであってもよい。R25が炭化水素系基R29であるとき、それは、例えば1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11〜C21炭化水素系基から選択され、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11〜C21アルキル基及びアルケニル基から選択される。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。アニオンX-は、例えば、ハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン;並びにC1〜C4アルキル硫酸イオン、例えばメチル硫酸イオンから選ぶことができる。しかし、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシルイオン;酢酸イオン及び乳酸イオン等の有機酸に由来するアニオン;並びにエステル官能基を含むアンモニウムに適合する任意の他のアニオンは、本発明に従って使用することができるアニオンの他の非限定的な例である。一実施形態において、アニオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる]
がある。
別の実施形態では、式(B6)のアンモニウム塩を使用することができ、式中、
R22は、メチル基及びエチル基から選ばれ、
x及びyは、1に等しく;
zは、0又は1に等しく;
r、s及びtは2に等しく;
R23は、
以下の基:
Figure 0006973983
メチル基、エチル基、及びC14〜C22炭化水素系基、水素から選ばれ;
R25は、
以下の基:
Figure 0006973983
及び水素から選ばれ;
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17炭化水素系基から選ばれ、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13〜C17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。
一実施形態では、炭化水素系基は、直鎖状である。
挙げることができる式(B6)の化合物の非限定的な例には、塩、例えば、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、並びにこれらの混合物が含まれる。一実施形態では、アシル基は、14から18個の炭素原子を含んでもよく、例えば、植物油に、例としてはパーム油及びヒマワリ油等に由来してもよい。化合物がいくつかのアシル基を含む場合、これらの基は同一であっても異なっていてもよい。
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されたトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物起源若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に、直接エステル化することによって、或いはそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後に、アルキル化剤を使用して第四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えば、ハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選択される。
このような化合物は、例えば、Cognis社によりDehyquart(登録商標)の名称で、Stepan社によりStepanquat(登録商標)の名称で、Ceca社によりNoxamium(登録商標)の名称で、またRewo-Goldschmidt社により「Rewoquat(登録商標)WE 18」の名称で販売されている。
本発明による組成物に使用することができるアンモニウム塩の他の非限定的な例には、米国特許第4,874,554号及び同第4,137,180号に記載されている、少なくとも1個のエステル官能基を含むアンモニウム塩が含まれる。
本発明による組成物中に使用できる上述の第四級アンモニウム塩の中では、限定するものではないが、式(I)に相当するもの、例えば、テトラアルキルアンモニウムクロリド、例としてはジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(ここでアルキル基は約12から22個の炭素原子を含む)、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド;パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;並びにVan Dyk社により「Ceraphyl(登録商標)70」という名称で販売されているステアルアミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリドが挙げられる。
一実施形態によれば、本発明による組成物で使用できるカチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。
(iv)非イオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。2種以上の非イオン界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
非イオン性界面活性剤は、元来よく知られている化合物である(例えばこの点に関しては、「Handbook of Surfactants」M.R.Porter著、Blackie & Son出版社(Glasgow及びLondon)、1991年、116〜178頁を参照されたい)。そのため、非イオン界面活性剤は、例えば、アルコール、アルファ-ジオール、アルキルフェノール及び脂肪酸のエステルから選択されてよく、これらの化合物はエトキシル化、プロポキシル化又はグリセロール化されており、例えば8から30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有し、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数を2から50の範囲とすること、及びグリセロール基の数を1から30の範囲とすることが可能である。マルトース誘導体を挙げることもできる。非限定的であるが、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと、脂肪アルコールとの縮合物;例えば2molから30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば1.5から5個の、1.5から4個等のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2molから30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロール(C6〜C24)アルキルポリグリコシドのポリエトキシル化脂肪酸モノエステル又はジエステル;N-(C6〜C24)アルキルグルカミン誘導体;(C10〜C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10〜C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;シリコーン界面活性剤;並びにそれらの混合物もまた挙げることができる。
非イオン性界面活性剤は、好ましくは、モノオキシアルキレン化、ポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化又はポリグリセロール化された非イオン性界面活性剤から選ぶことができる。オキシアルキレン単位は、より具体的には、オキシエチレン単位若しくはオキシプロピレン単位、又はそれらの組合せであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
挙げることのできるモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化された非イオン性界面活性剤の例には、
モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化(C8〜C24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8〜C30アルコール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8〜C30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8〜C30酸及びポリアルキレングリコールのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8〜C30酸及びソルビトールのモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化エステル、
飽和又は不飽和の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化植物油、
エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合物、特に、単独又は混合物としてのものが含まれる。
界面活性剤は好ましくは、1から100の間、最も好ましくは2から50の間のモル数のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含む。本発明の実施形態のうちの1つによれば、ポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテル)及びポリオキシエチレン化脂肪エステル(脂肪酸のポリエチレングリコールエステル)から選ばれる。
挙げられるポリオキシエチレン化飽和脂肪アルコール(又はC8〜C30アルコール)の例には、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ9から50個のオキシエチレン単位を含有するもの、より具体的には10から12個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではラウレス-10からラウレス-12);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ9から50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではベヘネス-9からベヘネス-50);セテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)のエチレンオキシド付加物、とりわけ10から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではセテアレス-10からセテアレス-30)、セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではセテス-10からセテス-30);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではステアレス-10からステアレス-30)、イソステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10から50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではイソステアレス-10からイソステアレス-50)、及びそれらの混合物が含まれる。
挙げられるポリオキシエチレン化不飽和脂肪アルコール(又はC8〜C30アルコール)の例には、オレイルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から50個のオキシエチレン単位を含有するもの、より具体的には10から40個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではオレス-10からオレス-40);及びそれらの混合物が含まれる。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8〜C40アルコールが好ましくは使用される。
特に、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8〜C40アルコールは、次式
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H又はRO-[CH(CH2OH)-CH2O]m-H
(式中、Rは、直鎖状又は分枝状C8〜C40、好ましくはC8〜C30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは、1から30、好ましくは1.5から10の範囲の数を表す)
に相当する。
本発明との関連で適する化合物の例として、4molのグリセロールを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5molのグリセロールを含有するラウリルアルコール、4molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するオレオセチルアルコール及び6molのグリセロールを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールは、アルコールの混合物を表してもよく、このことは、市販品において、複数種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存してもよいことを意味する。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化されたアルコールの中で、1molのグリセロールを含有するC8/C10アルコール、1molのグリセロールを含有するC10/C12アルコール、及び1.5molのグリセロールを含有するC12アルコールを使用することが好ましい。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8〜C40脂肪エステルは、次式
R'O-[CH2-CH(CH2OR''')-O]m-R''又はR'O-[CH(CH2OR''')-CH2O]m-R''
(式中、R'、R''及びR'''のそれぞれは、独立して、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状のC8〜C40、好ましくはC8〜C30アルキル-CO-若しくはアルケニル-CO-基を表し、但しR'、R''及びR'''のうちの少なくとも1つは水素原子ではなく、mは、1から30、好ましくは1.5から10の範囲の数を表す)
に相当し得る。
挙げられるポリオキシエチレン化脂肪エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のエステルのエチレンオキシド付加物、及びそれらの混合物、特に9から100個のオキシエチレン単位を含有するもの、例えば、PEG-9からPEG-50ラウレート(CTFA名:PEG-9ラウレートからPEG-50ラウレート);PEG-9からPEG-50パルミテート(CTFA名:PEG-9パルミテートからPEG-50パルミテート);PEG-9からPEG-50ステアレート(CTFA名:PEG-9ステアレートからPEG-50ステアレート);PEG-9からPEG-50パルミトステアレート;PEG-9からPEG-50ベヘネート(CTFA名:PEG-9ベヘネートからPEG-50ベヘネート);ポリエチレングリコール100 EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート);及びそれらの混合物が含まれる。
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、ポリオールと、例えば8から24個の炭素原子、好ましくは12から22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の鎖を有する脂肪酸とのエステル、及び好ましくは10から200個、より好ましくは10から100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体、例えば、C8〜C24の、好ましくはC12〜C22の脂肪酸のグリセリルエステル、及び好ましくは10から200個、より好ましくは10から100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8〜C24、好ましくはC12〜C22の脂肪酸のソルビトールエステル、及び好ましくは10から200個、より好ましくは10から100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8〜C24、好ましくはC12〜C22の脂肪酸の糖(スクロース、マルトース、グルコース、フルクトース及び/又はアルキルグリコース)エステル及び好ましくは10から200個、より好ましくは10から100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;脂肪アルコールのエーテル;糖と、C8〜C24、好ましくはC12〜C22の脂肪アルコールとのエーテル;並びにそれらの混合物から選択することができる。
脂肪酸のグリセリルエステルとして、グリセリルステアレート(グリセリルモノ-、ジ-及び/又はトリステアレート)(CTFA名:グリセリルステアレート)、グリセリルラウレート又はグリセリルリシノレエート、並びにそれらの混合物を引用することができ、それらのポリオキシアルキレン化誘導体として、脂肪酸とポリオキシアルキレン化グリセロールとの、モノ-、ジ-又はトリエステル(脂肪酸と、グリセロールのポリアルキレングリコールエーテルとの、モノ-、ジ-又はトリエステル)、好ましくはポリオキシエチレン化グリセリルステアレート(モノ-、ジ-及び/又はトリステアレート)、例えばPEG-20グリセリルステアレート(モノ-、ジ-及び/又はトリステアレート)を引用することができる。
これらの界面活性剤の混合物、例えばARLACEL 165の名称でUniqema社によって市販されているグリセリルステアレート及びPEG-100ステアレートを含有する製品、並びにTEGINの名称でGoldschmidt社によって市販されているグリセリルステアレート(グリセリルのモノステアレート及びジステアレート)及びステアリン酸カリウムを含有する製品(CTFA名:グリセリルステアレートSE)等もまた使用することができる。
C8〜C24脂肪酸のソルビトールエステル及びそのポリオキシアルキレン化誘導体は、ソルビタンパルミテート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート;並びに脂肪酸と、例えば20から100個のEOを含有するアルコキシル化ソルビタンとのエステル、例えばICI社によりSpan 60という名称で販売されているソルビタンモノステアレート(CTFA名:ソルビタンステアレート)、ICI社によりSpan 40という名称で販売されているソルビタンモノパルミテート(CTFA名:ソルビタンパルミテート)、及びICI社によりTween 65という名称で販売されているソルビタントリステアレート20 EO(CTFA名:ポリソルベート65)、ポリエチレンソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、又はUniqema社によりTween 20若しくはTween 60という商品名で市販されている化合物から選択することができる。
脂肪酸及びグルコース又はアルキルグルコースのエステルとしては、グルコースパルミテート、アルキルグルコースセスキステアレート、例えばメチルグルコースセスキステアレート、アルキルグルコースパルミテート、例えばメチルグルコース又はエチルグルコースパルミテート、メチルグルコシド脂肪エステル、メチルグルコシド及びオレイン酸のジエステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート)、メチルグルコシド及びオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸の混合物の混合エステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート/ヒドロキシステアレート)、メチルグルコシド及びイソステアリン酸のエステル(CTFA名:メチルグルコースイソステアレート)、メチルグルコシド及びラウリン酸のエステル(CTFA名:メチルグルコースラウレート)、メチルグルコシド及びイソステアリン酸のモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキ-イソステアレート)、メチルグルコシド及びステアリン酸のモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキステアレート)、並びに特に名称Glucate SSでAMERCHOL社によって市販されている製品、並びにそれらの混合物を引用することができる。
脂肪酸及びグルコース又はアルキルグルコースのエトキシル化エーテルとしては、脂肪酸及びメチルグルコースのエトキシル化エーテル、並びに特に約20モルのエチレンオキシドを有するメチルグルコース及びステアリン酸のジエステルのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースジステアレート)、例えば名称Glucam E-20ジステアレートでAMERCHOL社によって市販されている製品、約20モルのエチレンオキシドを有するメチル-グルコース及びステアリン酸のモノエステル及びジエステルの混合物のポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースセスキステアレート)、並びに特に名称Glucamate SSE-20でAMERCHOL社によって市販されている製品、及び名称Grillocose PSE-20でGOLDSCHMIDT社によって市販されている製品、並びにそれらの混合物を例えば引用することができる。
スクロースエステルとして、サッカロースパルミト-ステアレート、サッカロースステアレート及びサッカロースモノラウレートを、例えば引用することができる。
糖エーテルとして、アルキルポリグルコシドを使用することができ、例えば、MYDOL 10の名称で花王株式会社によって市販されている製品、PLANTAREN 2000の名称でHenkel社によって市販されている製品、及びORAMIX NS 10の名称でSeppic社によって市販されている製品等のデシルグルコシド、ORAMIX CG 110の名称でSeppic社によって、又はLUTENSOL GD 70の名称でBASF社によって市販されている製品等のカプリリル/カプリルグルコシド、PLANTAREN 1200 N及びPLANTACARE 1200の名称でHenkel社によって市販されている製品等のラウリルグルコシド、PLANTACARE 818/UPの名称でHenkel社によって市販されている製品等のココ-グルコシド、場合によってはセトステアリルアルコールと混合されているセトステアリルグルコシドで、例えばMONTANOV 68の名称でSeppic社によって、TEGO-CARE CG90の名称でGoldschmidt社によって、及びEMULGADE KE3302の名称でHenkel社によって市販されているもの、アラキジルグルコシド、例えばアラキジルとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態でMONTANOV 202の名称でSeppic社によって市販されているもの、ココイルエチルグルコシド、例えばセチルとステアリルアルコールとの混合物(35/65)の形態でMONTANOV 82の名称でSeppic社によって市販されているもの、並びにそれらの混合物を、特に引用することができる。
アルコキシル化植物油のグリセリドの混合物、例えばエトキシル化(200 EO)パーム及びコプラ(7 EO)グリセリドの混合物もまた、引用することができる。
本発明による非イオン性界面活性剤は、アルケニル又は分枝状のC12〜C22アシル鎖、例えばオレイル基又はイソステアリル基を好ましくは含有する。より好ましくは、本発明による非イオン性界面活性剤は、PEG-20グリセリルトリイソステアレートである。
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、特に次式
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
(式中、a、b及びcは、a+cが2から100までの範囲であり、bが14から60までの範囲であるような整数である)
のコポリマー、並びにそれらの混合物から選択することができる。
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、シリコーン界面活性剤から選択することができる。非限定的に挙げられるのは、US-A-5364633及びUS-A-5411744に開示されているものである。
シリコーン界面活性剤は、好ましくは、次式(I)
Figure 0006973983
[式中、
R1、R2及びR3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル基又は-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4基を表し、R1、R2又はR3の少なくとも1つの基はアルキル基ではなく、R4は、水素、アルキル基又はアシル基であり;
Aは、0から200の範囲の整数であり;
Bは、0から50の範囲の整数であり;但しAとBとが同時に0に等しいことはなく;
xは、1から6の範囲の整数であり;
yは、1から30の範囲の整数であり、
zは、0から5の範囲の整数である]
の化合物であってもよい。
本発明の好ましい一実施形態によれば、式(I)の化合物中で、アルキル基はメチル基であり、xは、2から6の範囲の整数であり、yは、4から30の範囲の整数である。
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として挙げられるのは、次式(II)
Figure 0006973983
(式中、Aは20から105の範囲の整数であり、Bは2から10の範囲の整数であり、yは10から20の範囲の整数である)
の化合物である。
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として同様に挙げられるのは、式(III)
H-(OCH2CH2)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH (III)
(式中、A'及びyは、10から20の範囲の整数である)
の化合物である。
使用できる本発明の化合物には、Dow Corning社により名称DC5329、DC7439-146、DC2-5695及びQ4-3667で販売されているものがある。化合物DC5329、DC7439-146及びDC2-5695は、式(II)の化合物であり、それぞれ、Aは22、Bは2、yは12であり;Aは103、Bは10、yは12であり;Aは27、Bは3、yは12である。
化合物Q4-3667は、式(III)の化合物であり、式中Aが15であり、yが13である。
(酸)
本発明による組成物は、少なくとも1種の酸を含んでもよい。2種以上の酸を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類の酸、又は異なる種類の酸の組合せを使用することができる。
酸は、本発明による組成物のpHを調節するために使用され得る。
本発明による組成物は、組成物のpHを9.2以下、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.9以下に制御するために、必要に応じて酸を含むことが好ましい。
酸としては、クエン酸、乳酸、硫酸、リン酸又は塩酸(HCl)等の、化粧料中で一般に使用される任意の無機酸又は有機酸を挙げることができる。HClが好ましい。
酸は、その溶解性に応じて、組成物の総質量に対して0.1質量%から15質量%、好ましくは0.2質量%から10質量%、より好ましくは0.3質量%から5質量%の総量で使用され得る。
(アミノ酸)
本発明による組成物は、上記の還元剤、アルカリ剤又は酸以外に、少なくとも1種のアミノ酸を含んでもよい。2種以上のアミノ酸を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類のアミノ酸、又は異なる種類のアミノ酸の組合せを使用することができる。
用語「アミノ酸」は、本明細書では、同一の又は異なるアミノ酸の重縮合によって得られない化合物を意味する。加えて、用語「アミノ酸」は、本明細書では、アミノ酸そのものだけでなく、その塩の形態にあるアミノ酸も包含する。塩として、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等を挙げることができる。
本発明により使用できるアミノ酸は、少なくとも1つのアミン官能基及び少なくとも1つの酸官能基を含む。
酸官能基は、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基又はリン酸基であってもよく、好ましくはカルボン酸基である。
本発明に従って使用することができるアミノ酸は、α-アミノ酸、β-アミノ酸又はγ-アミノ酸とすることができる。好ましくは、本発明に使用されるアミノ酸は、α-アミノ酸であり、すなわち、これらは、同じ炭素原子にアミン官能基及び酸官能基が存在する。
α-アミノ酸は、次式によって表すことができる:
Figure 0006973983
[式中、
p=2であるとき、Rは、水素原子、1つ又はいくつかの窒素原子を任意選択で含有する脂肪族基、複素環部分若しくは芳香族基を表し、或いは
p=1であるとき、Rは、-N(H)pの窒素原子と共に複素環を形成することができる。この複素環は、好ましくは、飽和5員環であり、任意選択で1つ又は複数のC1〜4アルキル基又はヒドロキシル基で置換されている]。
好ましくは、脂肪族基は、直鎖状若しくは分枝状のC1〜4アルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC1〜4ヒドロキシアルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC1〜4アミノアルキル基;直鎖状若しくは分枝状の(C1〜4アルキル)チオ(C1〜4)アルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC2〜4カルボキシアルキル基;直鎖状若しくは分枝状のウレイドアルキル基、直鎖状若しくは分枝状のグアニジノアルキル基、直鎖状若しくは分枝状のイミダゾロアルキル基又は直鎖状若しくは分枝状のインドリルアルキル基であり、この終わりの4つの基のアルキル部分は、1個から4個の炭素原子を含む。
好ましくは、芳香族基は、C6アリール基又はC7〜10アラルキル基であり、芳香核は、任意選択で、1つ若しくは複数のC1〜4アルキル基又はヒドロキシル基で置換されている。
本発明に使用することができるアミノ酸として、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アスパラギン、カルニチン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、ヒドロキシプロリン及びそれらの混合物を特に挙げることができる。
好ましくは、アミノ酸は、環に結合していても結合していなくてもよいただ1つのアミン官能基、及びただ1つの酸官能基を含む。本発明において特に好ましいアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン及びバリンである。
アミノ酸は、組成物の総質量に対して0.001質量%から10質量%、好ましくは0.05質量%から5質量%、より好ましくは0.01質量%から1質量%の総量で使用され得る。
(その他の成分)
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の追加成分も含んでよい。
追加成分の量は限定されないが、本発明による組成物の総質量に対して0.1質量%から10質量%とすることができる。追加成分は、増粘剤;アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性のポリマー;ペプチド及びその誘導体;タンパク質加水分解物;膨張剤及び浸透剤;抜け毛防止剤;抗フケ剤;会合型又はそうではない、天然又は合成の油用増粘剤;懸濁化剤;金属イオン封鎖剤;不透明化剤;染料;日焼け止め剤;ビタミン又はプロビタミン;香料;保存剤;安定化剤;並びにそれらの混合物からなる群から選択することができる。
本発明による組成物のためのビヒクルは、好ましくは、水からなる水性媒体であり、有利には、化粧品として許容される1つ又はいくつかの有機溶媒を含有してもよく、そのような有機溶媒としては、とりわけ以下が挙げられる:一価アルコール(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール等)、並びにエチレングリコールアルキルエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテル等);プロピレングリコールアルキルエーテル(プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びプロピレングリコールモノブチル(monomutyl)エーテル等);ジエチレングリコールアルキルエーテル(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテル等)。
[方法]
本発明は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪、用の再整形方法、特にパーマネントウェーブ化方法にも関する。
本発明による再整形方法は、
(i)上記の組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
(ii)任意選択でケラチン繊維をすすぐ工程と、
(iii)少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
(iv)任意選択でケラチン繊維をすすぐ且つ/又は乾燥させる工程と
によって行われる。
工程(i)は、ケラチン繊維のジスルフィド結合を還元するためのものである。
ケラチン繊維のジスルフィド結合を還元するために、工程(i)で使用される組成物は、ケラチン繊維用のパーマネントウェーブ化組成物として使用できる。
工程(i)では、上記の組成物がケラチン繊維に適用される。組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施してもよい。組成物の適用後、ケラチン繊維を、必要に応じて、特定の長さの時間にわたり、通常1分間から1時間、好ましくは10分間から40分間そのままの状態で放置して、組成物をケラチン繊維中に浸透させることが可能である。
工程(ii)では、ケラチン繊維を好ましくは水ですすいでもよい。
本発明によれば、毛髪等のケラチン繊維は、工程(i)の前及び/又は後、好ましくは工程(iii)の前に、ケラチン繊維のパーマネント変形に通常使用される機械的張力を受けてもよい。
機械的張力は、意図した形状にケラチン繊維を変形するための任意の手段により、ケラチン繊維に加えることができる。例えば、機械的張力は、カーラー、ローラー、及びクリップからなる群から選択される少なくとも1つの再整形手段により加えることができる。再整形手段は、少なくとも1つのヒーターを含むことができる。ケラチン繊維をカーラーに巻き付ける場合は、この巻上げは、ケラチン繊維の全長に対して、又は、例えば、ケラチン繊維の長さの半分に対して実施してもよい。例えば所望の髪型形状及びカールの量によっては、巻上げは、多少厚い束で実施してもよい。
必要に応じて、好ましくは工程(i)若しくは(存在する場合)工程(ii)の後で、又は工程(iii)の前に、ケラチン繊維を変形又は再整形するために、ケラチン繊維に熱を加えてもよい。例えば、ケラチン繊維(機械的張力下にあってもなくてもよい)を、加熱アイロン(直毛化の場合)又は加熱ロッド(ウェーブ化の場合)等の加熱手段で、通常50〜150℃、好ましくは70〜100℃で、通常5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間の間、加熱する。
工程(iii)では、ケラチン繊維を酸化組成物によって酸化させる。酸化組成物は、少なくとも1種の酸化剤を含む。好ましくは、酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩又はフェリシアン化物、及び過酸素化塩(peroxygenated salt)、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過炭酸塩、並びに過酸、並びにそれらの前駆体から選択される。酸化組成物は、臭素酸ナトリウム、とりわけその水溶液としての臭素酸ナトリウム(臭素酸ナトリウム水溶液)を含むことが好ましい。酸化組成物中の臭素酸ナトリウムの濃度は、酸化組成物の総質量に対して、0.1質量%から20質量%、好ましくは1質量%から10質量%の範囲であってもよい。一実施形態では、酸化組成物は、過酸化水素、とりわけその水溶液としての過酸化水素(過酸化水素水溶液)を含む。酸化組成物中の過酸化水素の濃度は、酸化組成物の総質量に対して、0.1質量%から20質量%、好ましくは1質量%から10質量%の範囲であってもよい。
酸化組成物は、水性でも非水性でもよい。用語「水性」は、顕色剤(developer)が、5質量%超の水、好ましくは10質量%超の水、更により有利には20質量%超の水を含むことを意味する。
通常、酸化組成物が水性である場合、酸化組成物のpHは8未満である。
酸化組成物は、本発明による組成物に関してこれまでに詳細に記述した少なくとも1種の追加成分も含有することができる。
酸化組成物は、様々な形態、例えばシャンプー、ジェル、ムース、増粘されたローション及びクリームであってもよい。
本発明によれば、工程(iii)は、ケラチン繊維上に短い静置時間で又は静置時間なしで酸化組成物を適用することによって穏やかな酸化を実施することが好ましい。静置時間は、3分間から40分間、好ましくは5分間から30分間にすることができる。
工程(iv)では、ケラチン繊維を好ましくは水ですすぎ、且つ/又は乾燥させてもよい。ケラチン繊維の乾燥は、ヘアドライヤー等の従来の乾燥手段で実施することができる。
[方法、使用及びキット]
本発明は、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と、少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維にあまり損傷を与えずにケラチン繊維の再整形効率を向上させるための方法であって、少なくとも1種の脂肪物質を、還元組成物の総質量に対して1.0質量%未満の量で還元組成物に添加することを特徴とする、方法にも関する。
本発明は、少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、ケラチン繊維にあまり損傷を与えずにケラチン繊維の再整形効率を向上させるための、前記還元組成物における少なくとも1種の脂肪物質の使用であって、還元組成物中の脂肪物質の量が還元組成物の総質量に対して1.0質量%未満である、使用にも関する。
本発明は、
i)少なくとも1種の酸化剤を含む少なくとも1種の酸化組成物、及び
ii)(a)少なくとも1種の還元剤と、
(b)少なくとも1種の脂肪物質と
を含む、少なくとも1種の還元組成物
を含む、ケラチン繊維、好ましくは毛髪用の再成形方法、特にパーマネントウェーブ化方法のためのキットであって、
還元組成物中の脂肪物質の量が、還元組成物の総質量に対して0.04質量%未満である、キットにも関する。
脂肪物質は、還元剤のケラチン繊維内への浸透を促進でき、ケラチン繊維中の非反応性結合である疎水性相互作用を減少又は解消することができる。脂肪物質を還元剤と共に使用することにより、少量の還元剤であっても、ケラチン繊維中の内部結合の解消が行われ得る。したがって、少量の還元剤の使用によって、より少ない損傷でケラチン繊維の変形が可能である。
本発明で使用される脂肪物質は、ケラチン繊維のコンディショニングを目的としない。そのため、本発明で使用される脂肪物質の量は、組成物の総質量に対して0.04質量%未満であるように制限される。組成物の総質量に対して0.04質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上の量での脂肪物質の使用は好ましくない。これは、ケラチン繊維の再整形効率が悪化し得るからである。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明することにする。しかしながら、これら実施例が本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきでない。
(実施例1〜17及び比較例1〜8)
表1及び表2に示す実施例1〜17及び比較例1〜8の以下の組成物を、表1及び表2に示す成分を混合することによって調製した。表1及び表2に示す成分の量についての数値はすべて、活性原料としての「質量%」に基づく。実施例1〜17及び比較例1〜8の組成物のpHは、8.8であった。
Figure 0006973983
Figure 0006973983
Figure 0006973983
[評価]
実施例1〜17及び比較例1〜8の組成物を、毛髪のパーマネントウェーブ化に使用した。
実施例1〜17及び比較例1〜8の組成物のそれぞれを、40gの量で、4人のパネリストのそれぞれの頭の半分の毛髪に適用し、毛髪をロッドに巻き付け、毛髪を30分間放置した。その後、毛髪を水ですすいだ。次に、下記の表3に示される組成を有する酸化ローション(中和剤)を毛髪に適用し、毛髪を20分間放置した。その後、ロッドを取り外し、毛髪を水ですすいで乾燥させた。
Figure 0006973983
パネリストは、実施例1〜17及び比較例1〜8の組成物によって提供される美容的性質、例えばウェーブ強度、深さ、カールの規則性及びウェーブ弾力を、下記に示す基準に従って評価した。
(ウェーブ強度)
ウェーブ強度:形成されるカールの数が多いほど、ウェーブ強度は強い。
評価の基準は以下の通りである。
++:著しく強いウェーブ強度
+:より強いウェーブ強度
0:ベンチマーク
-:より弱いウェーブ強度
--:著しく弱いウェーブ強度
(深さ)
深さ(明確なウェーブ):パーマネントウェーブ化方法の後に、毛髪の長さが短くなるほど、毛髪はより深いウェーブ深さを有する。
評価の基準は以下の通りである。
++:著しく良好な明確なウェーブ
+:より良好な明確なウェーブ
0:ベンチマーク
-:より明確でないウェーブ
--:著しく明確でないウェーブ
(カールの規則性)
カールの規則性:毛髪の根元から先端までの各カールサイズ及びカール形状が互いに同様であるほど、カールの規則性が高い。
評価の基準は以下の通りである。
++:著しく良好なカールの規則性
+:より良好なカールの規則性
0:ベンチマーク
-:より低いカールの規則性
--:著しく低いカールの規則性
(ウェーブ弾力)
ウェーブ弾力:濡れたウェーブ毛髪を同じ長さまで引っ張った後、解放する際に、はね返り(bounce)が長く続くほど、ウェーブ弾力が高い。
評価の基準は以下の通りである。
++:著しく良好なウェーブ弾力
+:より良好なウェーブ弾力
0:ベンチマーク
-:より低いウェーブ弾力
--:著しく低いウェーブ弾力
これらの評価の結果を表1及び表2に示す。
比較例1〜8の組成物は、脂肪物質を、組成物の総質量に対して0.04質量%未満の量で含まないので、比較例1〜8の組成物によって提供される美容的性質は、実施例1〜17の組成物によって提供される美容的性質よりも劣る。
具体的には、実施例1の組成物は、0.01質量%の鉱物油を含む。そのため、実施例1の組成物は、0.5質量%の鉱物油を含む比較例1、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例2の組成物は、0.01質量%の鉱物油、及び0.01質量%のホホバ種子油を含む。そのため、実施例2の組成物は、0.5質量%の鉱物油を含む比較例1、若しくは0.5質量%のホホバ油を含む比較例2、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例3の組成物は、0.01質量%のホホバ油を含む。そのため、実施例3の組成物は、0.5質量%の鉱物油を含む比較例2、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例4の組成物は、0.01質量%のアボカド油、及び0.01質量%のホホバ種子油を含む。そのため、実施例4の組成物は、0.5質量%のホホバ油を含む比較例2、若しくは0.5質量%のアボカド油を含む比較例3、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例5の組成物は、0.01質量%のアボカド油を含む。そのため、実施例5の組成物は、0.5質量%のアボカド油を含む比較例3、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例6の組成物は、0.01質量%のアボカド油、及び0.01質量%のオリーブ果実油を含む。そのため、実施例6の組成物は、0.5質量%のアボカド油を含む比較例3、若しくは0.5質量%のオリーブ果実油を含む比較例4、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例7の組成物は、0.01質量%のオリーブ果実油を含む。そのため、実施例7の組成物は、0.5質量%のオリーブ果実油を含む比較例4、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例8の組成物は、0.01質量%のイヌバラ果実油、及び0.01質量%のオリーブ果実油を含む。そのため、実施例8の組成物は、0.5質量%のオリーブ果実油を含む比較例4、若しくは0.5質量%のイヌバラ果実油を含む比較例5、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例9の組成物は、0.01質量%のイヌバラ果実油を含む。そのため、実施例9の組成物は、0.5質量%のイヌバラ果実油を含む比較例5、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例10の組成物は、0.01質量%のイヌバラ果実油、及び0.01質量%のカンデリラワックスを含む。そのため、実施例10の組成物は、0.5質量%のイヌバラ果実油を含む比較例5、0.5質量%のカンデリラワックスを含む比較例6、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例11の組成物は、0.01質量%のカンデリラワックスを含む。そのため、実施例11の組成物は、0.5質量%のカンデリラワックスを含む比較例6、又は対照としての脂肪物質を含まない比較例7よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例12の組成物は、0.01質量%の鉱物油を含む。そのため、実施例12の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例13の組成物は、0.01質量%のホホバ油を含む。そのため、実施例13の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例14の組成物は、0.01質量%のアボカド油を含む。そのため、実施例14の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例15の組成物は、0.01質量%のオリーブ果実油を含む。そのため、実施例15の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例16の組成物は、0.01質量%のイヌバラ果実油を含む。そのため、実施例16の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例17の組成物は、0.01質量%のカンデリラワックスを含む。そのため、実施例17の組成物は、対照としての脂肪物質を含まない比較例8よりも、著しく強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及び著しく良好なウェーブ弾力を毛髪に提供できる。
実施例1〜17についての評価結果は、還元剤と、組成物の総質量に対して0.04質量%未満の量での脂肪物質との組合せの使用により、優れた美容的効果、例えばより強いウェーブ強度、著しく良好な明確なウェーブ、著しく良好なカールの規則性、及びより良好なウェーブ弾力を提供できることを示す。

Claims (11)

  1. 還元組成物と酸化剤含有組成物を用いた毛髪の整形処理において、酸化剤含有組成物の適用前に、毛髪に適用される還元組成物であって、
    (a)少なくとも1種の還元剤と、
    (b)少なくとも1種の脂肪物質と
    を含み、
    前記脂肪物質が、鉱物油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択され、
    前記還元組成物中の前記脂肪物質の量が、前記還元組成物の総質量に対して0.01質量%〜0.02質量%である、組成物(但し、レシチン又はその誘導体、PEG−30ダイズステロール及びラウロイル加水分解シルクNaのいずれも含まない)。
  2. 前記(b)脂肪物質が、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記(a)還元剤が、チオグリコール酸、チオ乳酸、システイン、N-アセチルシステイン、システアミン、ラクトンチオール化合物、グリセリルモノチオグリコレート、亜硫酸又は亜硫酸水素化合物、チオグリセリン、それらの誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記組成物中の前記(a)還元剤の量が、前記組成物の総質量に対して0.01質量%から25質量%である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. (c)少なくとも1種のアルカリ剤を更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記組成物のpHが、9.2以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. (d)少なくとも1種の界面活性剤を更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 毛髪の整形方法であって、
    還元組成物を前記毛髪上に適用する工程と、
    任意選択で前記毛髪をすすぐ工程と、
    少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物を前記毛髪上に適用する工程と、
    任意選択で前記毛髪をすすぐ及び/又は乾燥させる工程と
    を含み、
    前記還元組成物が、
    (a)少なくとも1種の還元剤と、
    (b)少なくとも1種の脂肪物質と
    を含み(但し、レシチン又はその誘導体、PEG−30ダイズステロール及びラウロイル加水分解シルクNaのいずれも含まない)、
    前記脂肪物質が、鉱物油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択され、
    前記還元組成物中の前記脂肪物質の量が、前記還元組成物の総質量に対して0.01質量%〜0.02質量%である、方法。
  9. 少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物(但し、レシチン又はその誘導体、PEG−30ダイズステロール及びラウロイル加水分解シルクNaのいずれも含まない)と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物を用いた毛髪の整形処理であって、酸化組成物の適用前に還元組成物を毛髪に適用する毛髪の整形処理において、
    少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、毛髪への損傷を少なくして毛髪の整形効率を向上させるための方法であって、鉱物油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪物質を、前記還元組成物の総質量に対して0.01質量%〜0.02質量%の量で前記還元組成物に添加することを特徴とする、方法。
  10. 少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物(但し、レシチン又はその誘導体、PEG−30ダイズステロール及びラウロイル加水分解シルクNaのいずれも含まない)と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物を用いた毛髪の整形処理であって、酸化組成物の適用前に還元組成物を毛髪に適用する毛髪の整形処理において、
    少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物との組合せによって提供される、毛髪への損傷を少なくして毛髪の整形効率を向上させるための、前記還元組成物における鉱物油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪物質の使用であって、前記還元組成物中の前記脂肪物質の量が、前記還元組成物の総質量に対して0.01質量%〜0.02質量%である、使用。
  11. 少なくとも1種の還元剤を含む還元組成物と少なくとも1種の酸化剤を含む酸化組成物を用いた毛髪の整形処理であって、酸化組成物の適用前に還元組成物を毛髪に適用する毛髪の整形処理のためのキットであって、
    i)少なくとも1種の酸化剤を含む少なくとも1種の酸化組成物、及び
    ii)(a)少なくとも1種の還元剤と、
    (b) 鉱物油、ホホバ油、アボカド油、オリーブ油、イヌバラ油、カンデリラワックス及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪物質と
    を含む、少なくとも1種の還元組成物(但し、レシチン又はその誘導体、PEG−30ダイズステロール及びラウロイル加水分解シルクNaのいずれも含まない)
    を含み、
    前記還元組成物中の前記脂肪物質の量が、前記還元組成物の総質量に対して0.01質量%〜0.02質量%である、キット。
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