JP6973077B2 - 窒化物面発光レーザ - Google Patents

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Description

本技術は、例えば、積層方向にレーザ光を射出する窒化物面発光レーザに関する。
面発光レーザには、一般に、活性層を含む半導体層の上下に光反射層(Distributed Bragg Reflector層;DBR層)が設けられている。面発光レーザは、この2つのDBR層の間で光を共振させることによりレーザ発振が生じる。このため、DBR層を形成する半導体表面をサブ・ナノメートルオーダーで平滑にする必要がある。適切な平滑度が得られないと各DBR層の光反射率が低下し、特性(発振閾値等)のバラツキが大きくなり、しいては、レーザ発振を得ることすら困難となる。また、共振器長の制御も重要である。共振器長もナノメートルオーダーで制御する必要があり、設計値から乖離すると十分な利得を得ることが儘ならず、レーザ発振を得ることが困難となる。
この問題に対し、例えば、特許文献1では、選択成長法を用いてDBR層として機能しうる多層膜誘電体層を半導体層に埋め込む方法が提案されている。この方法ではDBR層となる多層膜誘電体層の上に、光取り出し部を形成するためのアライメント工程がある。このため、アライメントのバラつきを考慮して光取り出し部よりも大きな多層膜誘電体層が形成され、埋め込まれていた。
特開平10−308558号公報
しかしながら、大口径の多層膜誘電体層を埋め込んだ場合には、デバイス特性の検査および電極中の欠陥の修復等が困難になる。このため、信頼性を向上させることが難しく、また、製造歩留まりが低下するという問題があった。
従って、信頼性および製造歩留まりを向上させることが可能な窒化物面発光レーザを提供することが望ましい。
本技術の一実施形態の第1の窒化物面発光レーザは、基板と、基板の上に設けられた第1半導体層と、第1半導体層の上に設けられた活性層と、活性層の上に設けられ、活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、基板の上において第1半導体層に埋め込み形成されると共に、射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と基板の上において第1半導体層に埋め込み形成され、第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、第1半導体層、活性層および第2半導体層を間にして、1つの第1誘電体多層膜と対向し、且つ、第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、第1誘電体多層膜と第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備えている。第1誘電体多層膜と第2誘電体多層膜との間の距離をW、第1誘電体多層膜の基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、第1誘電体多層膜、開口部および電流注入領域は、第1誘電体多層膜の上面の端縁と、電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるように形成されている。
本技術の一実施形態の第1の窒化物面発光レーザでは、第1誘電体多層膜の上面の端縁と、電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるようにした。これにより、基板側から第1誘電体多層膜に遮られることなく、電流注入領域およびその近傍へのレーザ光や励起光の照射が可能となる。
本技術の一実施形態の第2の窒化物面発光レーザは、基板と、基板の上に設けられた第1半導体層と、第1半導体層の上に設けられた活性層と、活性層の上に設けられ、活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、基板の上において第1半導体層に埋め込み形成されると共に、射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と基板の上において第1半導体層に埋め込み形成され、第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、第1半導体層、活性層および第2半導体層を間にして、1つの第1誘電体多層膜と対向し、且つ、第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、第1誘電体多層膜と第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備えている。第1誘電体多層膜と第2誘電体多層膜との間の距離をW、第1誘電体多層膜の上面の外縁から引いた垂線と第1誘電体多層膜の底辺との交点から開口部までの距離をW’、第1誘電体多層膜の基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、第1誘電体多層膜、開口部および電流注入領域は、第1誘電体多層膜の上面の端縁と、電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W’))以上90°以下となるように形成されている。
本技術の一実施形態の第2の窒化物面発光レーザでは、第1誘電体多層膜の上面の端縁と、電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W’))以上90°以下となるようにした。これにより、基板側から第1誘電体多層膜に遮られることなく、電流注入領域およびその近傍へのレーザ光や励起光の照射が可能となる。
本技術の一実施形態の第1および一実施形態の第2の窒化物面発光レーザによれば、第1誘電体多層膜、開口部および電流注入領域を、第1の窒化物半導体レーザでは、角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるように、第2の窒化物面発光レーザでは、角θが、arctan(H/(W+W’))以上90°以下となるようにしたので、基板側から第1誘電体多層膜に遮られることなく、電流注入領域およびその近傍へのレーザ光や励起光の照射が可能となる。よって、窒化物面発光レーザの信頼性および製造歩留まりを向上させることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態に係る面発光型の半導体レーザの断面図である。 図1に示した半導体レーザの要部を説明するための拡大模式図である。 図1に示した半導体レーザの誘電体多層膜の平面形状の一例を表す模式図である。 図1に示した半導体レーザの誘電体多層膜の平面形状の他の例を表す模式 図である。 図1に示した半導体レーザの誘電体多層膜の平面形状の他の例を表す模式 図である。 図1に示した半導体レーザの誘電体多層膜の平面形状の他の例を表す模式 図である。 図1に示した半導体レーザにおけるデバイス特性検査を説明するための模式図である。 図1に示した半導体レーザにおける欠陥修復を説明するための模式図である。 本技術の第2の実施の形態に係る面発光型の半導体レーザの断面図である。 図7に示した半導体レーザの要部を説明するための拡大模式図である。 図7に示した半導体レーザの誘電体多層膜の他の形状を表す模式図である。 図7に示した半導体レーザにおけるデバイス特性検査を説明するための模式図である。 図7に示した半導体レーザにおける欠陥修復を説明するための模式図である。
以下、本技術における一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(基板側の誘電体多層膜の断面が矩形状である半導体レーザ)
1−1.全体構成
1−2.製造方法
1−3.作用・効果
2.第2の実施の形態(基板側の誘電体多層膜の断面が順テーパ形状を有する半導体レーザ)
2−1.要部構成
2−2.作用・効果
<1.第1の実施の形態>
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る窒化物面発光レーザ(半導体レーザ1)の断面構成の一例を表したものである。半導体レーザ1は、基板11と、基板11の面S1に接する複数の誘電体多層膜41とを有する。複数の誘電体多層膜41は間隔をあけて基板11上に設けられている。半導体レーザ1は、さらに、半導体層20、絶縁膜24、透明電極32、第2電極33および第2DBR層42がこの順に積層された構成を有する。複数の誘電体多層膜41のうち、第2DBR層42と対向する誘電体多層膜41を第1DBR層41Aとすると、一組の第1DBR層41Aおよび第2DBR層42が、共振器として機能する。半導体層20は、第1半導体層21、活性層22、第2半導体層23が基板11側からこの順に積層され積層された構成を有する。各誘電体多層膜41は、第1半導体層21によって埋め込まれており、第1DBR層41Aと、第1DBR層41Aと隣り合う誘電体多層膜41との間には、溝状の開口部41Hが形成されている。第1DBR層41Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1DBR層41Aの上面とのなす角が、所定の範囲内となっている。半導体レーザ1は、基板11の面S2(面S1と対向する面)に接する第1電極31を有する。なお、図1の半導体レーザ1は模式的に表したものであり、実際の寸法とは異なっている。
(1−1.全体構成)
基板11は、半導体層20の製造に用いられた素子形成基板である。基板11は、半導体層20(第1半導体層21)に接して設けられている。基板11は、例えば、GaN基板、サファイア基板、GaAs基板、SiC基板、アルミナ基板、ZnS基板、ZnO基板、LiMgO基板、LiGaO2基板、MgAl24基板、InP基板といった各種の基板を用いることができる。この他、AlN等からなる絶縁性基板、Si、SiC、Ge等からなる半導体基板、金属製基板や合金製基板を用いてもよい。基板11の積層方向の厚み(以下、単に厚みという)、例えば、0.05mm〜0.5mmであることが好ましい。
半導体層20は、第1半導体層21、活性層22および第2半導体層23が基板11側から順に積層された構成を有する。第1半導体層21および第2半導体層23は、互いに異なる導電型を有し、例えば、第1半導体層21はn型の化合物半導体から形成され、第2半導体層23はp型の化合物半導体から形成されている。第1半導体層21、活性層22および第2半導体層23は、それぞれ、窒化物系化合物半導体によって構成されている。具体的な窒化物系化合物半導体としては、GaN系化合物半導体、例えばGaN、AlGaN、InGaN、AlInGaNが挙げられる。この他、AlN、AlInNおよびInNが挙げられる。更に、これらの化合物半導体には、所望に応じて、ホウ素(B)原子やタリウム(Tl)原子、ヒ素(As)原子、リン(P)原子、アンチモン(Sb)原子が含まれていてもよい。活性層22は、量子井戸構造を有することが望ましい。具体的には、単一量子井戸構造(QW構造)を有していてもよいし、多重量子井戸構造(MQW構造)を有していてもよい。量子井戸構造を有する活性層22は、井戸層及び障壁層が、少なくとも1層、積層された構造を有するが、(井戸層を構成する化合物半導体,障壁層を構成する化合物半導体)の組合せとして、(InyGa(1-y)N,GaN)、(InyGa(1-y)N,InzGa(1-z)N)[但し、y>z]、(InyGa(1-y)N,AlGaN)、(AlGaN/GaN)、(AlzGa1-zN/AlyGa1-yN)[但し、y>z]が
挙げられる。
なお、第1半導体層21および第2半導体層23は、それぞれ単一構造の層であってもよいし、多層構造の層であってもよい。また、超格子構造の層であってもよい。更に、組成傾斜層、濃度傾斜層を備えた層とすることもできる。
半導体層20(具体的には、第2半導体層23)と第2電極33との間には、電流狭窄構造が形成されている。電流狭窄構造は、例えば、第2半導体層23上に設けられた絶縁膜24によって構成される。絶縁膜24は、第2半導体層23が露出する開口24Aを有し、この開口が半導体層20(第2半導体層23)における電流注入領域Rとなる。このとき、半導体層20(第2半導体層23)における電流注入領域Rが、活性層22から発せられた光を射出する射出窓24Wと対応している。絶縁膜24は、例えば、SiOx,SiNxあるいはAlOxによって形成されている。
なお、電流狭窄構造は、必ずしも絶縁膜24によって形成されている必要はない。例えば、第2半導体層23を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)法等によりエッチングしてメサ構造を形成してもよいし、あるいは、積層された第2半導体層23の一部の層を横方向から部分的に酸化して電流注入領域を形成してもよい。更に、第2半導体層23に不純物をイオン注入して導電性が低下した領域を形成してもよいし、更にまた、これらを、適宜、組み合わせてもよい。但し、第2半導体層23上には、透明電極32が設けられており、この透明電極32は、電流が流れる第2半導体層23の一部と電気的に接続されている必要がある。
第1電極31は、半導体層20が形成された基板11の面S1とは反対側の面S2に設けられている。第1電極31は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、バナジウム(V)、タングステン(W)、クロム(Cr)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)、錫(Sn)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種類の金属(合金を含む)を含む単層膜または積層膜であることが好ましい。具体的には、例えば、Ti/Au、Ti/Al、Ti/Al/Au、Ti/Pt/Au、Ni/Au、Ni/Au/Pt、Ni/Pt、Pd/Pt、Ag/Pd等の積層膜が挙げられる。なお、多層膜構造における「/」の前の層ほど、より活性層22側に位置する。
透明電極32は、半導体層20上、具体的には、第2半導体層23上に設けられている。透明電極32は、第2半導体層23のうち、上記の射出窓24Wに接して設けられている。透明電極32は、光透過性を有するいわゆる透明導電性材料によって形成されている。具体的な透明導電性材料としては、例えば、インジウム−錫酸化物(ITO,Indium Tin Oxide,SnドープのIn23、結晶性ITOおよびアモルファスITOを含む)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO,Indium Zinc Oxide)、IFO(FドープのIn23)、酸化錫(SnO2)、ATO(SbドープのSnO2)、FTO(FドープのSnO2)、酸化亜鉛(ZnO、AlドープのZnOやBドープのZnOを含む)が挙げられる。この他、ガリウム酸化物、チタン酸化物、ニオブ酸化物、ニッケル酸化物等を母層とする透明導電膜を用いてもよい。但し、透明電極32を構成する材料は、後述する第2DBR層42と透明電極32との配置状態によるが、透明導電性材料に限定するものではなく、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、金(Au)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)等の金属を用いることもできる。透明電極32は、これらの材料の少なくとも1種類から構成すればよい。
第2電極33は、透明電極32上に設けられたものであり、外部の電極あるいは回路と電気的に接続するためのものである。第2電極33は、例えば、Ti(チタン)、アルミニウム(Al)、Pt(白金)、Au(金)、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)のうちの少なくとも1種類の金属を含む単層膜または積層膜であることが好ましい。具体的には、例えば、Ti/Pt/Au、Ti/Au、Ti/Pd/Au、Ti/Pd/Au、Ti/Ni/Au、Ti/Ni/Au/Cr/Au等の積層膜が挙げられる。
誘電体多層膜41は、基板11の面内に複数設けられており、第1半導体層21によって埋め込まれている。隣り合う誘電体多層膜41の間には溝状の開口部41Hが設けられており、開口部41Hは、第1半導体層21によって埋設されている。誘電体多層膜41は、例えば、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti等の酸化物、窒化物(例えば、SiNx、AlNx、AlGaN、GaNx、BNx等)あるいはフッ化物等によって形成されている。具体的には、SiOx、TiOx、NbOx、ZrOx、TaOx、ZnOx、AlOx、HfOx、SiNx、AlNx等が挙げられる。第1DBR層41Aは、上記誘電体材料のうち、屈折率が異なる誘電体材料から成る2種類以上の誘電体膜(例えば、高い屈折率を有するTaOxと、低い屈折率を有するSiOxと)が交互に積層された構成となっていることが好ましい。これにより、光反射効果が得られる。2種類の誘電体膜の組み合わせとしては、例えば、SiOx/TaOxのほか、SiOx/SiNx、SiOx/NbOx、SiOx/ZrOx、SiOx/AlNx等が挙げられる。所望の光反射率を得るために、各誘電体膜を構成する材料、膜厚および積層数等を、適宜選択すればよい。誘電体多層膜41は、例えば、[1120]方向に横方向成長するように配置または配列させることが好ましい。
誘電体多層膜41の側面は、基板11に対して垂直、または概ね垂直となっている。隣り合う誘電体多層膜41の間に設けられている開口部41Hは、必ずしも隣り合う全ての誘電体多層膜41の間で均一な幅である必要はないが、本実施の形態では、少なくとも第1DBR層41Aと、第1DBR層41Aに隣り合う誘電体多層膜41との間の溝状の開口部41Hの幅は以下の範囲を満たすように設けられている。図2は、本実施の形態の要部(第1DBR層41A、開口部41Hおよび電流注入領域Rの位置関係)を説明するためのものである。第1DBR層41A、開口部41Hおよび電流注入領域Rは、第1DBR層41Aと、第1DBR層41Aに隣り合う誘電体多層膜41との間の距離(開口部41Hの幅)をW、第1DBR層41Aの基板11に対する法線方向の厚みをHとするとき、第1DBR層41A、開口部41Hおよび電流注入領域Rは、第1DBR層41Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分LNと、第1DBR層41Aの上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるように形成されている。図2では、第1DBR層41Aの上面の端縁と、線分LNとが互いに接する点がX1で表されており、電流注入領域Rの端縁と、線分LNとが互いに接する点がX2で表されている。これにより、基板11の裏面(面S2)側から第1DBR層41Aに遮られることなく、電流注入領域Rを開口部41Hから確認することが可能となる。この条件を満たす各値の一具体例としては、例えば、開口部41Hの幅Wを4.5μm、第1DBR層41Aの厚みHを2.5μmとした場合のarctan(H/W)は約29°となる。よって、線分LNと、第1DBR層41Aの上面との成す角θは29°≦θ≦90°の範囲あればよく、例えば45°となる。
各誘電体膜の厚みは、用いる材料等により適宜調整することができ、発光波長λ0、用いる材料の発光波長λ0での屈折率nによって決定される。具体的には、λ0/(4n)の奇数倍とすることが好ましい。例えば、発光波長λ0が410nmの発光素子において、誘電体多層膜41をSiOx/NbOyから構成する場合には、各誘電体膜の厚みは40nm〜70nm程度であることが好ましい。積層数は、5以上であることが好ましく、より好ましくは、15以上である。誘電体多層膜41全体の厚みは、例えば、0.6μm〜3.0μmであることが好ましい。
誘電体多層膜41の平面形状は、図3に示したように例えば格子(矩形)状、図4Aに示したように正六角形を含む多角形状、図4Bに示したように楕円を含む円形状、図4Cに示したようにストライプ状(D)あるいは島状形状に形成されている。誘電体多層膜41の断面形状は、図1に示したように矩形状でもよいし、あるいは台形状に形成してもよい。
第2DBR層42は、半導体層20を間にして第1DBR層41Aと対向する位置に設けられており、具体的には、透明電極32上に設けられている。第2DBR層42は、誘電体多層膜41と同様に、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti等の酸化物、窒化物(例えば、SiNx、AlNx、AlGaN、GaNx、BNx等)あるいはフッ化物等によって形成されている。第2DBR層42も誘電体多層膜41と同様に、SiNxやTaOx等の高屈折率材料と、SiOx等の低屈折率材料とを交互に積層することが好ましく、これにより、高い光反射率を得ることができる。所望の光反射率を得るためには、各誘電体膜を構成する材料のほか、膜厚および積層数等を適宜選択すればよい。各誘電体膜の厚みは、用いる材料等により適宜調整することができ、発光波長λ0、用いる材料の発光波長λ0での屈折率nによって決定される。具体的には、λ0/(4n)の奇数倍とすることが好ましい。例えば、発光波長λ0が410nmの発光素子において、誘電体多層膜41をSiOx/NbOyから構成する場合には、各誘電体膜の厚みは40nm〜70nm程度であることが好ましい。積層数は2以上、好ましくは、2〜15である。誘電体多層膜41全体の厚みは、例えば、0.6μm〜1.7μmであることが好ましい。
(1−2.製造方法)
本実施の形態の半導体レーザ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
、基板11上に、複数の誘電体多層膜41を形成する。具体的には、例えば、スパッタ、CVDおよび蒸着等いずれの成膜方法を用いてSiOx膜およびSiNx膜を交互に、例えば5層積層された多層膜を形成したのち、例えば、多層膜を選択的にエッチングすることにより側面が溝状の開口部41Hに囲まれた複数の誘電体多層膜41を形成する。エッチング工程にはフッ化水素酸等によるウェットエッチング、RIE装置等を用いたドライエッチング等を用いることができる。これにより、基板11の面内に複数の誘電体多層膜41が形成される。
次に、誘電体多層膜41を覆う半導体層20および開口24Aを有する絶縁膜24を形成する。具体的には、誘電体多層膜41を選択成長用マスクとして用い、基板11をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金属化学気相成長)装置に設置し、所望の温度に加熱した状態で、例えば、n型GaNからなる第1半導体層21、活性層(発光層)22、例えば、p型GaNからなる第2半導体層23等を含む半導体層20を成長させる。成長には、Ga原料としてトリメチルガリウム(TMGa)、Al原料としてトリメチルアルミニウム(TMAl)、In原料としてトリメチルインジウム(TMIn)、n型不純物のSiの原料としてシラン(SiH4)、p型不純物のMgの原料としてシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)、N原料としてアンモニアガス(NH3)等を用いる。ここでは、例えば、第1半導体層21を5μm、活性層22を80nm、第2半導体層23を100nm成長させる。続いて、電流狭窄構造を形成する絶縁膜24を形成する。例えばSiO2膜を、例えばスパッタ、CVDおよび蒸着等いずれの成膜方法を用いて、例えば200nmの厚みで成膜したのち、選択的にエッチングすることにより、電流注入領域Rとなる第2半導体層23が露出した開口24Aを有する絶縁膜24を形成する。エッチング工程にはフッ化水素酸等によるウェットエッチング、RIE装置等を用いたドライエッチング等を用いることができる。これにより、誘電体多層膜41を覆う半導体層20および電流狭窄構造となる開口24Aを有する絶縁膜24が形成される。ここで、電流注入領域Rの面積は、電流注入領域Rに対向する誘電体多層膜41(第1DBR層41A)の面積の半分以下となっていることが好ましい。電流注入領域Rの面積は、例えば、25πμm2程度である。このようにした場合には、半導体層20の欠陥領域(特異点)を避けて電流注入領域Rを形成することができる。
続いて、透明電極32、第2電極33および第2DBR層42を形成する。具体的には、例えばITO膜を、例えば、スパッタ、CVDおよび蒸着等いずれの成膜方法を用いて50nm厚みに成膜したのち、選択的にエッチングすることにより、所望の形状を有する透明電極32を形成する。エッチング工程には塩酸等によるウェットエッチング、リアクティブイオンエッチング装置等を用いたドライエッチング等を用いることができる。次に、例えばAu、PtおよびTiを、例えば、スパッタ、CVDおよび蒸着等いずれの成膜方法を用いてこの順に成膜したのち、選択的にエッチングすることにより、所望の部分にのみTi/Pt/Au膜を残して第2電極33を形成する。エッチング工程には酸等によるウェットエッチング、リアクティブイオンエッチング装置等を用いたドライエッチング、PR法によるリフトオフ等を用いることができる。続いて、例えば、スパッタ、CVDおよび蒸着等いずれの成膜方法を用いてSiOx膜およびSiNx膜を交互に、例えば、5層積層された誘電体多層膜を形成したのち、例えば、選択的にエッチングすることにより所望の形状を有する第2DBR層42を形成する。エッチング工程にはフッ化水素酸等によるウェットエッチング、RIE装置等を用いたドライエッチング等を用いることができる。
次に、基板11を裏面側から研削および研磨を行ったのち、第1電極31を成膜する。最後に、基板11から素子を劈開等によって切り出す。以上により、図1に示した半導体レーザ1が完成する。
半導体レーザ1は、上記のように、基板11の面S1に、複数の誘電体多層膜41、第1半導体層21、活性層22、第2半導体層23、透明電極32および第2DBR層42がこの順に積層され、基板11の面S1に対向する他の面S2には第1電極31が形成された構成を有する。第1DBR層41Aおよび第2DBR層42のいずれか一方(ここでは、第2DBR層42側)には、活性層22への電流注入効率を高め、閾地電流を下げるために電流注入領域を狭める電流狭窄構造(絶縁膜24の開口24A)が設けられている。半導体レーザ1では、第1電極31および透明電極32から注入された電流が電流狭窄構造により狭窄されたのち、活性層22に注入される。これにより、電子と正孔の再結合による発光が生じる。この光は、第1DBR層41Aおよび第2DBR層42によって反射され、所定の波長でレーザ発振が生じ、第1DBR層41Aまたは第2DBR層42を介して外部にレーザ光として射出される。
(1−3.作用・効果)
前述したように、活性層を含む半導体層の上下にDBR層を有する面発光レーザでは、DBR層の間で光を共振させてレーザ発振を生じさせるために、共振器長の制御およびDBR層の表面をサブ・ナノメートルオーダーで平滑にする必要がある。このため、DBR層を選択成長用マスクとして用いて半導体層を成長させ、このDBR層が半導体層に埋め込まれた面発光レーザが開発されているが、DBR層上に光取り出し部を形成する際のアライメントのばらつきを考慮してDBR層は光取り出し部よりも大きく設計されていた。
しかしながら、大口径の誘電体多層膜を埋め込んだ場合には、デバイス特性の検査および電極中の欠陥の修復等が困難になる。デバイス特性の検査は、例えば、基板の裏面側から発光層となる活性層に励起光が照射される。このとき、半導体層20を構成するGaNの光吸収および誘電体多層膜のストップバンドを回避して直接活性層を励起することが望ましいが、大口径の誘電体多層膜を形成した場合、誘電体多層膜を避けて励起光を照射することが難しかった。また、一般的な窒化物面発光レーザに用いられる電極には、ITO等の透明電極材料が用いられるが、ITOは欠陥を含みやすい。このITO膜中の欠陥はレーザ光を照射することで修復することができるが、基板の裏面側から修復用のレーザ光を欠陥部に照射するためには、大口径の誘電体層は妨げになりやすかった。このため、信頼性を向上させることが難しく、また、製造歩留まりが低下するという問題があった。
これに対して、本実施の形態では、第1DBR層41Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分LNと、第1DBR層41Aの上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となっている。
図5は、半導体レーザ1のデバイス特性の検査方法を模式的に表したものである。図6は、半導体レーザ1に設けられた透明電極32中の欠陥修復の方法を模式的に表したものである。デバイス特性の検査および電極(透明電極32)中の欠陥修復は、上述したように、基板11の裏面(面S2)側から励起光L1あるいはレーザ光L2を、それぞれ、活性層22あるいは透明電極32に照射することによって行われる。本実施の形態では、上記のように、角θが、arctan(H/W)以上90°以下となっているので、基板11側から第1DBR層41Aに遮られることなく、レーザ光L2を電流注入領域Rに、励起光L1を電流注入領域R下の活性層22に選択的に照射することが可能となる。よって、外部要因に左右されることなくデバイス特性の検査(光励起検査)および透明電極32の欠陥修復が可能となる。その結果、半導体レーザ1の信頼性および製造歩留まりが向上する。
以下に、本技術の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
<2.第2の実施の形態>
図7は、本技術の第2の実施の形態に係る窒化物面発光レーザ(半導体レーザ2)の断面構成の一例を表したものである。半導体レーザ2は、第1の実施の形態の半導体レーザ1において、誘電体多層膜41の代わりに、誘電体多層膜51を備えている点で、上記第1の実施の形態と相違する。誘電体多層膜51は、誘電体多層膜41と同様の積層構造となっており、誘電体多層膜51の側面が順テーパ状に傾斜されている点で、誘電体多層膜41の断面構成と相違している。複数の誘電体多層膜51のうち、第2DBR層42と対向する誘電体多層膜51を第1DBR層51Aとすると、一組の第1DBR層51Aおよび第2DBR層42が、共振器として機能する。半導体層20は、第1半導体層21、活性層22、第2半導体層23が基板11側からこの順に積層され積層された構成を有する。各誘電体多層膜51は、第1半導体層21によって埋め込まれており、第1DBR層51Aと、第1DBR層51Aと隣り合う誘電体多層膜51との間には、溝状の開口部51Hが形成されている。第1DBR層51Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1DBR層51Aの上面とのなす角が、所定の範囲内となっている。半導体レーザ2は、基板11の面S2(面S1と対向する面)に接する第1電極31を有する。なお、図7の半導体レーザ1は模式的に表したものであり、実際の寸法とは異なっている。
(2−1.要部構成)
誘電体多層膜51は、基板11の面内に複数設けられており、第1半導体層21によって埋め込まれている。隣り合う誘電体多層膜51の間には溝状の開口部51Hが設けられており、開口部51Hには、第1半導体層21が埋設されている。誘電体多層膜51は、例えば、Si、Mg、Al、Hf、Nb、Zr、Sc、Ta、Ga、Zn、Y、B、Ti等の酸化物、窒化物(例えば、SiNx、AlNx、AlGaN、GaNx、BNx等)あるいはフッ化物等によって形成されている。具体的には、SiOx、TiOx、NbOx、ZrOx、TaOx、ZnOx、AlOx、HfOx、SiNx、AlNx等が挙げられる。第1DBR層51Aは、上記誘電体材料のうち、屈折率が異なる誘電体材料から成る2種類以上の誘電体膜(例えば、高い屈折率を有するTaOxと、低い屈折率を有するSiOxと)が交互に積層された構成となっていることが好ましい。これにより、光反射効果が得られる。2種類の誘電体膜の組み合わせとしては、例えば、SiOx/TaOxのほか、SiOx/SiNx、SiOx/NbOx、SiOx/ZrOx、SiOx/AlNx等が挙げられる。所望の光反射率を得るために、各誘電体膜を構成する材料、膜厚および積層数等を、適宜選択すればよい。誘電体多層膜51は、例えば、[1120]方向に横方向成長するように配置または配列させることが好ましい。
隣り合う誘電体多層膜51の間に設けられている開口部51Hは、必ずしも隣り合う全ての誘電体多層膜51の間で均一な幅である必要はないが、本実施の形態では、第1DBR層51Aと、第1DBR層51Aに隣り合う誘電体多層膜51との間の溝状の開口部51Hの幅は、以下の範囲を満たすように設けられている。
図8は、本実施の形態の要部(第1DBR層51A、開口部51Hおよび電流注入領域Rの位置関係)を説明するためのものである。第1DBR層51A、開口部51Hおよび電流注入領域Rは、第1DBR層51Aと、第1DBR層51Aに隣り合う誘電体多層膜51との間の距離(開口部51Hの幅)をW、第1DBR層51Aの上面の外縁から引いた垂線と第1DBR層51Aの底辺との交点から開口部51Hまでの距離をW'、第1DBR層51Aの基板11に対する法線方向の厚みをHとするとき、第1DBR層51A、開口部51Hおよび電流注入領域Rは、第1DBR層51Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分LNと、第1DBR層51Aの上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W'))以上90°以下となるように形成されている。図8では、第1DBR層51Aの上面の端縁と、線分LNとが互いに接する点がX1で表されており、電流注入領域Rの端縁と、線分LNとが互いに接する点がX2で表されている。これにより、基板11の裏面(面S2)側から第1DBR層51Aに遮られることなく、電流注入領域Rを開口部51Hから確認することが可能となる。この条件を満たす各値の具体的な数値は、例えば、開口幅Wは4.5μm、上部外周部X1から引いた垂線と第1DBR層51Aの底辺との交点から開口部51Hまでの距離W'を2μmおよび第1DBR層41Aの厚みHを2.5μmとした場合のarctan(H/(W+W'))は約21°となる。よって、線分LNと、第1DBR層51Aの上面との成す角θは21°≦θ≦90°の範囲であればよく、例えば30°程度となる。
なお、誘電体多層膜51の断面形状は、順テーパ形状以外に、例えば、図9(A)に示したように、誘電体多層膜51の上部角の一部(例えば、誘電体多層膜51の上面から側面S1,S2の一部)が削られた形状としてもよい。また、誘電体多層膜51の断面形状は必ずしも対称である必要はなく、図9(B)に示したように、一方の側面(ここでは、側面S1)のみの上部角が削られていてもよい。更にまた、基板11上に設けられた複数の誘電体多層膜51のすべてが同じ形状である必要はなく、第1DBR層51Aとなる誘電体多層膜51のみが、上記形状に加工されていてもよい。
その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
(2−2.作用・効果)
本実施の形態では、第1DBR層51Aの上面の端縁と、電流注入領域Rの端縁とを最短距離で結ぶ線分LNと、第1DBR層51Aの上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W'))以上90°以下となっている。
図10は、半導体レーザ2のデバイス特性の検査方法を模式的に表したものである。図11は、半導体レーザ2に設けられた透明電極32中の欠陥修復の方法を模式的に表したものである。デバイス特性の検査および電極(透明電極32)中の欠陥修復は、上述したように、基板11の裏面(面S2)側から励起光L1あるいはレーザ光L2を、それぞれ、活性層22あるいは透明電極32に照射することによって行われる。基板11から第1DBR層51Aに遮られることなく、レーザ光L2を電流注入領域Rに、励起光L1を電流注入領域R下の活性層22に選択的に照射することが可能となる。よって、外部要因に左右されることなくデバイス特性の検査(光励起検査)および透明電極32の欠陥修復が可能となる。その結果、半導体レーザ2の信頼性および製造歩留まりが向上する。
以上、第1実施の形態および第2の実施の形態を挙げて本技術を説明したが、本技術は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形可能である。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であってこれに限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下の様な構成をとることも可能である。
(1)
基板と、
前記基板の上に設けられた第1半導体層と、
前記第1半導体層の上に設けられた活性層と、
前記活性層の上に設けられ、前記活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、
前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成されると共に、前記射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と
前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成され、前記第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、前記射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、
前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層を間にして、1つの前記第1誘電体多層膜と対向し、且つ、前記第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、
前記第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、
前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備え、
前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間の距離をW、前記第1誘電体多層膜の前記基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、
前記第1誘電体多層膜、前記開口部および前記電流注入領域は、前記第1誘電体多層膜の上面の端縁と、前記電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、前記第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるように形成されている
窒化物面発光レーザ。
(2)
前記第1誘電体多層膜の側面は、前記基板に対して垂直である、前記(1)に記載の窒化物面発光レーザ。
(3)
前記電流注入領域の面積は、前記第1誘電体多層膜の面積の半分以下である、前記(1)または(2)に記載の窒化物面発光レーザ
(4)
前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層は、GaN系化合物半導体によって構成されている、前記(1)乃至(3)のうちのいずれか1つに記載の窒化物面発光レーザ。
(5)
基板と、
前記基板の上に設けられた第1半導体層と、
前記第1半導体層の上に設けられた活性層と、
前記活性層の上に設けられ、前記活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、
前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成されると共に、前記射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と
前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成され、前記第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、前記射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、
前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層を間にして、1つの前記第1誘電体多層膜と対向し、且つ、前記第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、
前記第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、
前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備え、
前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間の距離をW、前記第1誘電体多層膜の上面の外縁から引いた垂線と前記第1誘電体多層膜の底辺との交点から前記開口部までの距離をW’、前記第1誘電体多層膜の前記基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、
前記第1誘電体多層膜、前記開口部および前記電流注入領域は、前記第1誘電体多層膜の上面の端縁と、前記電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W’))以上90°以下となるように形成されている
窒化物面発光レーザ。
(6)
前記第1誘電体多層膜の側面の少なくとも一部は、順テーパ形状を有している、前記(6)に記載の窒化物面発光レーザ。
(7)
前記電流注入領域の面積は、前記第1誘電体多層膜の面積の半分以下である、前記(6)または(7)に記載の窒化物面発光レーザ
(8)
前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層は、GaN系化合物半導体によって構成されている、前記(5)乃至(7)のうちのいずれか1つに記載の窒化物面発光レーザ。
本出願は、日本国特許庁において2015年9月2日に出願された日本特許出願番号2015−172748号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願の全ての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の上に設けられた第1半導体層と、
    前記第1半導体層の上に設けられた活性層と、
    前記活性層の上に設けられ、前記活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、
    前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成されると共に、前記射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と
    前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成され、前記第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、前記射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、
    前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層を間にして、1つの前記第1誘電体多層膜と対向し、且つ、前記第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、
    前記第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、
    前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備え、
    前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間の距離をW、前記第1誘電体多層膜の前記基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、
    前記第1誘電体多層膜、前記開口部および前記電流注入領域は、前記第1誘電体多層膜の上面の端縁と、前記電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、前記第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/W)以上90°以下となるように形成されている
    窒化物面発光レーザ。
  2. 前記第1誘電体多層膜の側面は、前記基板に対して垂直である、請求項1に記載の窒化物面発光レーザ。
  3. 前記電流注入領域の面積は、前記第1誘電体多層膜の面積の半分以下である、請求項1に記載の窒化物面発光レーザ。
  4. 前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層は、GaN系化合物半導体によって構成されている、請求項1に記載の窒化物面発光レーザ。
  5. 基板と、
    前記基板の上に設けられた第1半導体層と、
    前記第1半導体層の上に設けられた活性層と、
    前記活性層の上に設けられ、前記活性層から発せられた光を射出する射出窓を有する第2半導体層と、
    前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成されると共に、前記射出窓と対向する位置に設けられた第1誘電体多層膜と
    前記基板の上において前記第1半導体層に埋め込み形成され、前記第1誘電体多層膜と隣り合い、且つ、前記射出窓とは対向しない位置に設けられた第2誘電体多層膜と、
    前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層を間にして、1つの前記第1誘電体多層膜と対向し、且つ、前記第2誘電体多層膜とは対向しない位置に設けられた第3誘電体多層膜と、
    前記第1誘電体多層膜と対向する位置に設けられた電流注入領域と、
    前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間に設けられた開口部とを備え、
    前記第1誘電体多層膜と前記第2誘電体多層膜との間の距離をW、前記第1誘電体多層膜の上面の外縁から引いた垂線と前記第1誘電体多層膜の底辺との交点から前記開口部までの距離をW’、前記第1誘電体多層膜の前記基板に対する法線方向の厚みをHとするとき、
    前記第1誘電体多層膜、前記開口部および前記電流注入領域は、前記第1誘電体多層膜の上面の端縁と、前記電流注入領域の端縁とを最短距離で結ぶ線分と、第1誘電体多層膜の上面とのなす角θが、arctan(H/(W+W’))以上90°以下となるように形成されている
    窒化物面発光レーザ。
  6. 前記第1誘電体多層膜の側面の少なくとも一部は、順テーパ形状を有している、請求項5に記載の窒化物面発光レーザ。
  7. 前記電流注入領域の面積は、前記第1誘電体多層膜の面積の半分以下である、請求項5に記載の窒化物面発光レーザ。
  8. 前記第1半導体層、前記活性層および前記第2半導体層は、GaN系化合物半導体によって構成されている、請求項5に記載の窒化物面発光レーザ。
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