JP6970472B2 - 人工栽培装置 - Google Patents
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Description
人工照明の光源としては、近年、高出力のLED素子(発光ダイオード素子)の開発が進み、従来の白色電球による照明や、蛍光灯による照明に代え、いわゆるLED照明具が利用され始めている。特に、白色LED素子は、多数の波長の光を発光するできるため、植物の人工栽培装置用の人工照明として適したものであり、また、LED素子が持つ小型・省電力・長寿命という特性も相まって普及に弾みがついている。また、LED素子は発光する光の波長が比較的そろっており、発熱量が比較的少ないことから、LED素子を多数配列した人工照明装置を人工栽培用の照明器具として使用するが提案されている
特許文献1(特開2013−17397号公報)に開示された植物栽培装置は、図18に示すように、栽培槽2を載せる載置棚4を有する栽培ラック3と、載置棚4の上方に間隔をおいて配置されたLED照明具5とを備えている。栽培ラック3の構造は、多数の垂直支柱8を並べ、垂直支柱8を横同士でつなぐ横部材9でつないで1面の垂直枠7を組み、左右一対の垂直枠7A7B同士を橋梁するように連結部材18で橋梁することで栽培ラック3を形成している。この垂直枠7の垂直支柱8の側面に出っ張りとなる多数の支持部6を突出させ、この支持部6にLED照明具5を取り付けるものである。同公報の0028段にあるように、LED照明具5は、支持部6の受け部32に対してねじ止め、リベット止めなどにより垂直支柱8に固定されることが開示されている。
LED灯具16は、左右両端部が、水平枠15の左右両枠部材18の灯具受け部21の切り欠き23内に嵌め入れられ、水平枠15に着脱自在に取り付けられた押さえ部材25によって固定されている。そして、LED灯具16の左右両端部が、弾性部材29を介して押さえ部材25により上方からネジ留めされることによって、LED灯具16が固定されている。
人工栽培装置のユニットにおいて配設されるLED照明具の本数が多量であり、大規模な植物工場などであれば、その人工栽培装置のユニットが多数設置されており、1本1本のLED照明具に対する電気配線工事量が膨大となる。ひいては人工栽培装置ユニットの設置コスト、植物工場の建設コストが高くなるという問題が生じる。この問題は、将来、植物工場における人工栽培装置の普及には大きな足かせになってしまうと懸念されている。
特許文献1の植物栽培装置において、かりに、LED照明具5を支持部6の受け部32に対してねじ止め、リベット止めなどしない場合でも、長大な栽培ラックに対して1本1本のLED照明具5を手作業で載置し、電気配線工事を行う必要がある。
特許文献2でも同様に、直管型LED灯具16を押さえ部材25により上方からネジ留め、リベット止めなどしない場合でも、長大な栽培ラックに対して1本1本のLED照明具5を手作業で慎重に載置した後、複雑な電気工事を行う必要がある。
従来はソケットに接続し、ソケット内部から外部の商用電源まで人工栽培装置内外の配線工事が必要であったが、本発明の人工栽培装置では1本1本のLED照明具に対する従来のソケット類は不要であり、接続部同士を直接接続することにより複雑な電気配線工事が不要となる。
支持体取り付け部とソケット体の固定部の取り付け構造は、嵌合構造や係合構造が好ましい。螺合構造では取り付けにネジ止めなどの作業が大きな負荷となる。接着構造では接着剤の塗布工程や乾燥工程が必要となり大きな負荷となる。嵌合構造または係合構造であれば、押し込んだりスライドしたりして両者を嵌合または係合させるだけで良いので取り付け工程が簡素化できるからである。
ここで、支持体取り付け部が、凹凸形状または孔形状を含む構造体であり、ソケット体の固定部が、支持体取り付け部の凹凸形状または孔形状の形状に嵌合または係合する嵌合形状または係合形状を備えたものが好ましい。
ロック構造を機能させない状態でソケット体の嵌合形状または係合形状を支持体取り付け部の凹凸形状または孔形状に嵌めた後、ロック構造を機能させることにより、ソケット体が支持体取り付け部に対してロックされた状態で嵌合または係合され、固定される。
例えば、支持体取り付け部が孔構造体であり、ソケット体の固定がその孔に嵌る柱状の構造体である。ソケット体の固定部の柱状の嵌合形状または係合形状を、支持体取り付け部の孔に嵌め入れることにより、ソケットが人工栽培植物棚またはその近隣の構造物の所定箇所に対して簡単に嵌合したり係合したりすることができる。
つまり、LED照明具を挟み込むように配設された一対のソケット体の嵌合形状または係合形状を、それぞれ対応する一対の支持体取り付け部の凹凸形状または孔形状に嵌めた状態とすると、対向し合う支持接続部の間の距離が、LED照明具を挟持する距離で、弾性橋梁部で支持される支持接続部がLED照明具を挟持する方向に弾性力が生じる距離となるよう調整されていれば、適切な弾性力をもってLED照明具を挟持することができる。
本発明の人工栽培装置において、ソケット体の配線コード部が外方に2本延設されたコード接続部を備えた構成とすれば、配設したソケット体の配線コード部のコード接続部と、隣または離れて配設されている他のソケット体の配線コード部のコード接続部同士をつなぎ合わせれば簡単に通電できる。
このように、ソケット体同士の間で供給電圧を通電し合うことができる。ソケット体の配線コードの接続部同士の接続により、当該接続にかかるソケット体の支持接続部をノードとして電気的に通電された渡り配線が構成され、渡り配線から各々のLED照明具に対してノードであるソケット体の支持接続部を介して供給電圧を並列に引き込んだ電気接続が形成される。
LEDライン光源に供給される外部から供給される電源電圧について述べる。電源電圧は、本発明では特に限定はされず多様な電源が適用できる。定電圧源、定電流源でも良い。一般には定電圧源の方が回路構成が簡単な場合が多い。定電圧源とする場合、外部から商用電源をトランスで所定電圧(例えば200V)に変圧したものを供給するものでも良い。なお、スイッチング電源を適用して均質な電圧を得るものでも良いが回路構成が複雑になる。本発明は人工栽培装置であるので、小さな電圧の変動などは問題にならないケースが多く、商用電源のトランス調整程度で十分な場合も多い。また、本件特許出願人が先行して出願しているPCT/JP2018/013206号のような電圧源でも適用可能である。
本発明の人工栽培装置は、人工栽培植物棚またはその近隣の構造物に設けられている支持体取り付け部に対してソケット体を嵌合または係合させて取り付ける構造である。
以下、実施例1として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、第1の嵌合または係合構造であり、凹凸形状または孔形状と当該凹凸形状または孔形状に嵌る断面を備えた嵌合形状または係合形状の構造例を説明する。
実施例2として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、第2の嵌合構造または係合構造であり、付勢バネで付勢された係合体を用いた係合構造の例を説明する。
実施例3として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、第3の嵌合構造または係合構造であり、固定部が一体ではなくロック用開口を備えた嵌合形状部分または係合形状部分と、ロック用開口の形状に合致したロック体が分離されており、両者を嵌合または係合することでロックを掛ける嵌合構造または係合構造の例を説明する。
実施例4として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、第4の嵌合構造または係合構造であり、支持体取り付け部側に付勢バネで付勢された係合体があり、ソケット体に設けられた凹凸形状または孔形状に係合する係合構造の例を説明する。
実施例5として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、第5の嵌合構造または係合構造であり、支持体取り付け部の開口端に向けてソケット体の全体または一部をスライドして嵌入または係合した後、さらに、水平方向、垂直方向または斜め方向など異なる別の方向にスライド移動するスライド機構となっている構造例を説明する。
実施例6として、支持体取り付け部とソケット体の嵌合構造または係合構造が、ソケット体の固定部において、嵌合形状と支持接続部との間を橋梁してLED照明具を支持する方向に弾性力を生じる弾性橋梁部を備えた構造例を説明する。
実施例7として、ソケット体を介したLED照明具120への電圧供給の回路構成例を説明する。
実施例1にかかる本発明の人工栽培装置100の構成例は、人工栽培植物棚110、LED照明具120、ソケット体130、支持体取り付け部140を備えた構成となっている。
図1は、人工栽培装置100、特に、人工栽培植物棚110、LED照明具120の配置関係を示す図である。図1(a)は平面図、図1(b)は正面図、図1(c)側面図を示している。なお、図1では、LED照明具120、ソケット体130、支持体取り付け部140の細かい構造については図示していない。
人工栽培植物棚110の基本構造は、縦方向の縦フレーム111と横方向の横フレーム112により縦横のスケルトン構造が組まれ、各段に水平板フレーム113が設けられている。多段に容器部分114を並べて支持できる構造であれば人工栽培植物棚110の構造として採用することができる。ここでは詳しい説明や図示などは省略する。
なお、この例では、水平板フレーム113は、容器部分114を支持する役割と、後述するように、LED照明具120、ソケット体130、支持体取り付け部140を支持する役割を果たすものとなっている。両者の役割を兼用せず、別々に構造物を設けることでも良い。
LED照明具120は特に限定されず、LED光源を点灯でき、人工栽培の植物に人工光を供給できるものであればよい。例えば、従来の蛍光管の外形を模した直管型LED照明具や、カバーや管状の構造物を除いて電子基板を含むボード状の基板の上にLED素子が設けられているボード状の照明具、シート素材に印刷された電子回路シートの上にLED素子が設けられているシート状の照明具など多様なLED照明具が適用できる。
この実施例では直管型LED照明具120を例として説明する。つまり、直管部材を備え、第1の接続部および第2の接続部が口金形状となっている例とする。
図2に示すように、LED照明具120は、直管部材121、第1の接続部としての第1の口金122、第2の接続部としての第2の口金123、電子基板124、LEDライン光源125、渡り電圧供給線126、接続線127を備えたものである。図2では接続線127など一部の構成の図示は省略しているが、図17において簡単に図示している。
直管部材121の素材は、透明または半透明のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等の透明樹脂素材などであり、内部空間を備え、円筒パイプ状に形成されている。両端には第1の口金122および第2の口金123が設けられている。この構成例では、直管部材121の両端に取り付けられた第1の口金122および第2の口金123の間のLED照明具120の軸方向の長さは、既存の蛍光灯と同じ長さとなっている。
なお、この実施例1では直管型LED照明具を例とするためこのような直管部材121が設けられているが、LED照明具120としては直管部材121がない構造も可能である。
第1の口金122にはプラグ1221が突設されており、第2の口金にはプラグ1231が突設されており、それぞれソケット体130に接続できる形状になっており、電気的にも通電可能に接続される接続構造を備えている。
第1の口金122の2本のプラグ1221、第2の口金123の2つのプラグ1231は従来の蛍光灯の口金のプラグと同様のサイズや形状でも良い。
このLED素子が直線状に並べられ、LEDライン光源125が形成されている。例えば、30個のLED30が正面に光を照射するように実装される。
LED素子を制御する制御回路の詳しい説明は省略するが、外部から供給される電圧を受け、LEDライン光源125に必要な電力を供給するように制御するものである。
渡り電圧供給路126により電圧供給路が確保され、渡り電圧供給線126から接続線または電圧制御回路127を介して並列に電圧を引き込み、各々の各段のLEDライン光源125に供給される。つまり、電圧供給線をはしごの支柱と見立てると各々のLED照明具ははしごの踏桟となるようなはしご型になっている。
例えば、外部の電圧供給線から200Vの供給を受けると、機械的には直列に接続されている各々のLED照明具120内部のLEDライン光源125に対して200Vが印加され、各々のLED素子には3V程度の電圧が供給される。契約電力の違いや、国や地域で商用電圧が異なる場合、供給される電圧とLEDライン光源125のLED数などを勘案して設計すれば良い。
図3は、実施例1にかかるソケット体130の構成例を簡単に示す図である。
ソケット体130は、LED照明具120の接続部122,123に嵌合または係合するものであり、両者が嵌合または係合し合うことにより、電気的に通電可能に接続され、かつ、機械的にも接続される。
図3に示す例では、ソケット体130は、支持接続部131、配線コード部132、固定部133を備えた構成となっている。
図4は、支持接続部131の構造例および接続部122、123の構造例、および両者の接続の様子を示す図である。
図4(e)に示すように、両者が嵌合または係合し合うことにより、電気的に通電可能に接続され、かつ、機械的にも接続され、両者が相互に姿勢が安定するともに電気的に通電される構造となっている。
この例では上記のように、第1の接続部を第1の口金122とし、第2の接続部を第2の口金123として説明したが、口金形状ではなく両者が通電可能に嵌合または係合できるものであれば多様な形状があり得る。
配線コード部132は、後述する実施例7で示すように、外方に2本延設されたコード接続部を備えた構成例となっており、隣または離れて配設されている他のソケット体130の配線コード部132のコード接続部同士が通電可能に接続できる接続構造となっている。この電気的接続については実施例6において後述する。
嵌合構造または係合構造は限定されないが、本実施例1では、以下に示す第1の嵌合構造または係合構造となっている。
第1の嵌合構造または係合構造は、人工栽培植物棚110そのもの、またはその近隣の構造物に設けられている支持体取り付け部140が凹凸形状または孔形状141を持ち、ソケット体130の固定部133が、支持体取り付け部140の凹凸形状または孔形状141の内形状に沿う断面を備えた嵌合形状または係合形状を備え、スライド移動させて両者を嵌合または係合させる例である。
この例では、取り付け部140の凹凸形状または孔形状141が、穿設された孔141および孔を形成する厚みのある構造体142の例となっている。
この構成例では、ソケット体130の固定部133が、嵌合または係合形状1331と、嵌合または係合形状を支持体取り付け部140の孔141に嵌めた状態で嵌合または係合形状の移動を制限してロックするロック構造1332を備えたものとなっている。
図5は、実施例1にかかる第1のロック構造のソケット体130のロック構造の動きを示す図である。
本実施例1では、図5に示すように、支持体取り付け部140の孔141に嵌合または係合させた嵌合または係合形状1331のうち、構造体の厚みを超えて孔141から突出する突出部分1332が孔141に対して回動可能になった構造となっている。この突出部分が孔141のエッジに当接して抜け出なくなる構造となっている。
ロック構造が、支持体取り付け部140の孔141に嵌合または係合させた嵌合または係合形状1331のうち、構造体の厚みを超えて孔141から突出する突出部分が孔141に対して回動可能になった構造となっている。突出部分が孔141のエッジに当接して抜け出なくなる構造となっている。
ロック構造1332を機能させない状態で嵌合または係合形状133を支持体取り付け部140の孔141に嵌合または係合した後、支持体取り付け部140の厚みのある構造体142から突出したロック構造1332を回動して機能させることにより、ソケット体130が人工栽培植物棚110またはその近隣の構造物に対して嵌合または係合する。
第1の取り付け手順は、先に、ソケット体130を先に人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けてから、当該ソケット体130にLED照明具120を取り付ける手順である。
第2の取り付け手順は、先に、ソケット体130にLED照明具120を取り付けておき、LED照明具120を取り付けた状態のソケット体130ごと、人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けることにより着脱自在に嵌合または係合して配設せしめることを特徴とする。
支持体取り付け部140の配設方向については、本実施例1は、LED照明具120同士を並列に並べて接続するものであるので、人工栽培植物棚110の長さ方向の軸に対して支持体取り付け部140が所定の間隔を空けて穿設されている。この例では、図1に示すように、LED照明具120の長さ方向が人工栽培植物棚110の長さ方向と直交している。
実施例2のソケット体130aは、ロック構造1332が、ソケット体130aの固定部133a内に設けられた付勢バネと、付勢バネで付勢が付けられて摺動する係合体となっている例である。
第2の嵌合構造または係合構造は、人工栽培植物棚110そのもの、またはその近隣の構造物に設けられている支持体取り付け部140が、穿設された孔141と孔を形成する厚みのある構造体142であり、ソケット体130aの固定部133aが、支持体取り付け部140の孔141の内形状に沿う断面を備えた嵌合または係合形状であるが、この例では、その内部に付勢バネで付勢が付けられて突出可能となっている係合体が内蔵されている例である。
図7に示すように、この構成例では、ソケット体130aの固定部133aが、孔141に嵌合する嵌合または係合形状1331と、嵌合または係合形状を支持体取り付け部140の孔141に嵌合または係合した状態で嵌合または係合形状の移動を制限してロックするロック構造となる係合体1332aを備えたものとなっている。
係合体1332aは、図示しない付勢バネで固定部133aの中で付勢されており、突出するようになっている。係合体1332aは下に向けて斜面を備えており、図8(c)に示すように、ソケット体130aを支持体取り付け部140の孔141に嵌入してゆくと、構造体142の壁面により係合体1332aが押されて内部に押し込まれてゆき、固定部133a内に収納されてアンロック状態となってゆくが、図8(d)に示すように、支持体取り付け部140の孔141の壁面である構造体142の厚みを超えて孔141から突出状態になったことを契機として係合体1332aが付勢バネの付勢により突出してロック状態となる構造である。
第1の取り付け手順は、先に、ソケット体130aを先に人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けてから、当該ソケット体130にLED照明具120を取り付ける手順である。
第2の取り付け手順は、先に、ソケット体130aにLED照明具120を取り付けておき、LED照明具120を取り付けた状態のソケット体130aごと、人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けることにより着脱自在に嵌合または係合して配設せしめる。
実施例3のソケット体130bは、ロック構造1332が、ソケット体130bの固定部133bとは分離された構造となっている。
図9に示すように、この構成例では、ソケット体130bの固定部133bが、孔141に嵌合する嵌合または係合形状1331と、嵌合または係合形状1331のうち、支持体取り付け部140の孔141に嵌合または係合すると構造体142の厚みを超えて孔141から突出する突出部分にロック用開口が穿設されている。支持体取り付け部140の孔141に嵌めた状態で嵌合または係合形状の移動を制限してロックするロック構造となる係合体1332bを備えたものとなっている。
図10(c)に示すように、ロック構造1332bを嵌合していない状態で固定部133bを支持体取り付け部140の孔141に嵌めた後、図10(d)に示すように、支持体取り付け部140の厚みのある構造体142から突出した嵌合または係合形状に穿設されているロック用開口に対してロック体1332を押し込んで嵌合または係合することにより、ソケット体130bが人工栽培植物棚110またはその近隣の構造物に対して抜け出ないように嵌合または係合される。
第1の取り付け手順は、先に、ソケット体130bを先に人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けてから、当該ソケット体130bにLED照明具120を取り付ける手順である。
第2の取り付け手順は、先に、ソケット体130bにLED照明具120を取り付けておき、LED照明具120を取り付けた状態のソケット体130bごと、人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けることにより着脱自在に嵌合または係合して配設する。
実施例4の第4の嵌合構造または係合構造のソケット体130cは、ロック構造143が、支持体取り付け部140cの構造体142c内に設けられた付勢バネと、付勢バネで付勢が付けられて摺動する係合体143cとなっている例である。ソケット体130cには係合体143cが嵌合または係合する開口や切り欠きが設けられている。
図11に示すように、この構成例では、支持体取り付け部140cの構造体142c内に設けられた付勢バネ(図示せず)により付勢された係合体143cが内蔵されており、ソケット体130cの嵌入時は内部に収納されているが、ソケット体130cが支持体取り付け部140c内に嵌入され、ソケット体130cの開口や切り欠きと対向すると、付勢バネによる付勢によりソケット体130cの開口や切り欠き内に突出する仕掛けとなっている。
係合体143cは、図12(c)に示すように、図示しない付勢バネで支持体取り付け部140cの構造体142cの中で付勢されている。図12(d)に示すように、ソケット体130cを支持体取り付け部140cに嵌入してゆき、係合体143cがソケット体130cの開口や切り欠きと対向すると、構造体142cの壁面により係合体143cが突出し、ソケット体130cの開口や切り欠きに嵌合または係合されてロック状態となる。
このように、ソケット体130cの固定部133cを支持体取り付け部140cに嵌め入れることにより、ソケット体130cが人工栽培植物棚110またはその近隣の構造物の支持体取り付け部140に対して嵌合または係合される。
第1の取り付け手順は、先に、ソケット体130cを先に人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けてから、当該ソケット体130cにLED照明具120を取り付ける手順である。
第2の取り付け手順は、先に、ソケット体130cにLED照明具120を取り付けておき、LED照明具120を取り付けた状態のソケット体130cごと、人工栽培植物棚110の所定箇所に取り付けることにより着脱自在に嵌合または係合して配設せしめる。
ここでいうスライド機構は、1方向にスライドさせるだけでなく、支持体取り付け部の開口端に向けてソケット体の全体または一部をスライドして嵌入した後、さらに、水平方向、垂直方向または斜め方向など異なる別の方向にスライド移動する2段階のスライド移動を行って抜け出なくしてロックを掛けるものである。
図13(a)から図13(c)に示すように、実施例5の第5の嵌合構造または係合構造のソケット体130dの固定部133dには凹凸形状または孔形状があり、また、図13(d)から図13(e)に示すように、支持体取り付け部140dにも凹凸形状または孔形状がある。これらは2つの方向で移動することで嵌合または係合する組み合わせとなっている。図13の例では、第5の嵌合構造または係合構造のソケット体130dの固定部133dには左側に切り欠きが設けられている。一方、支持体取り付け部140dはソケット体130dの固定部133dを上方から受け入れるスペースを提供するとともに、横方向にスライドさせるスペースを提供する孔形状が設けられており、さらに、ソケット体130dの固定部133dの切り欠きに対向する突設体143dが設けられている。
実施例6は、ソケット体130eの固定部133eにおいて、嵌合または係合形状1331と支持接続部131との間を橋梁してLED照明具を支持する方向に弾性力を生じる弾性橋梁部1333eを備えたものであるが、上記したような実施例1〜実施例4のいずれの構造例であっても、嵌合または係合形状1331の上部に弾性体1333eを設ければ適用可能である。この例では、実施例1に示したソケット130の嵌合または係合形状1331の上部に弾性体1333eを設けた例となっている。
実施例7は、LED照明具同士を並列に接続する接続パターンのものである。LED照明具同士の接続方向がその長さ方向と直交する方向、つまり平行に並べられて接続されており、電圧供給線は隣接し合うLED照明具の第1の接続部である第1の口金122同士を接続し、また、隣接し合う第2の接続部である第2の口金123同士を接続することにより並列接続し、供給された電力を隣接するLED照明具120に受け渡すものである。
図16は、ソケット体130に取り付けたLED照明具120を順に支持体取り付け部140に次々と配設してゆく様子を示す図である。
図16に示すように、LED照明具120の配設方向がLED照明具120の長さ方向とは直交となっていることが分かる。複数本のLED照明具120を並列に配設される。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明は、多様な植物種の植物工場に適用できる人工栽培装置として広く適用することができる。
110 人工栽培植物棚
120 LED照明具
121 直管部材
122 第1の接続部
123 第2の接続部
124 電子基板
125 LEDライン光源
126 渡り電圧供給線
127 接続線または電圧制御回路
130 ソケット
131 支持接続部
132 配線コード部
133 固定部
140 支持体
141 凹凸形状または孔形状
142 構造体
Claims (13)
- 人工栽培する植物を収納する人工栽培植物棚と、
接続部を介して供給される電圧により発光するLED光源を備えたLED照明具と、
前記人工栽培植物棚に対向するように前記LED照明具の前記接続部を介して通電可能に支持する支持接続部と、電源から供給電圧を受け前記支持接続部に通電する配線コード部と、前記人工栽培植物棚またはその近隣の構造物に設けられている支持体取り付け部に対して固定できる固定部を備えたソケット体を備え、
前記人工栽培植物棚またはその近隣の前記構造物に設けられている前記支持体取り付け部が、前記人工栽培植物棚またはその近隣の前記構造物に設けられた凹凸形状または孔形状を含む構造体であり、
前記ソケット体の前記固定部が、前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状の形状に嵌合または係合する嵌合形状または係合形状を備え、当該嵌合形状または係合形状を前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状に嵌めた状態で前記嵌合形状または係合形状の移動を制限してロックするロック構造を備え、
前記ロック構造を機能させない状態で前記嵌合形状または係合形状を前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状に嵌めた後、前記ロック構造を機能させることにより、前記ソケットが前記人工栽培植物棚またはその近隣の前記構造物に対して嵌合または係合され、前記ソケット体、または、前記支持接続部を介して前記LED照明具を取り付けた状態の前記ソケット体を、前記人工栽培植物棚に着脱自在に嵌合または係合して配設せしめることを特徴とする人工栽培装置。 - 前記ロック構造が、前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状に嵌めた前記嵌合形状または係合形状のうち、前記前記支持体取り付け部から突出する突出部分が回動可能になった構造であり、前記突出部分を回動させることにより前記支持体取り付け部のエッジに当接して抜け出なくなる構造である請求項1に記載の人工栽培装置。
- 前記ロック構造が、前記ソケット体の前記固定部内に設けられた付勢バネと、付勢バネで付勢が付けられて摺動する嵌合体または係合体であって、前記固定部を前記支持体取り付け部に嵌入する際には前記嵌合体または係合体が前記固定部内に収納されてアンロック状態となり、前記支持体取り付け部の前記孔に嵌めた前記嵌合形状または係合形状のうち、前記凹凸形状または孔形状から突出する突出部分が突出状態になったことを契機として前記嵌合体または係合体が前記付勢バネの付勢により突出してロック状態となる構造であることを特徴とする請求項1に記載の人工栽培装置。
- 前記ロック構造が、前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状に嵌めた前記嵌合形状または係合形状のうち、前記凹凸形状または孔形状から突出する突出部分にロック用開口と、前記ロック用開口の形状に合致したロック体を備え、前記ロック体を前記ロック用開口に取り付けることにより、前記ロック体が前記支持体取り付け部のエッジに当接して抜け出なくなる構造である請求項1に記載の人工栽培装置。
- 前記ロック構造が、前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状の開口端から嵌めた前記ソケット体の固定部の前記嵌合形状または係合形状の全体または一部が前記開口端の開口方向からスライドして嵌入した後、さらに、水平方向、垂直方向または斜め方向にスライド移動することにより、2回以上角度を変えたスライド移動を経ないと開口端から抜け出なくなる構造である請求項1に記載の人工栽培装置。
- 前記ソケット体の前記固定部が、前記嵌合形状または係合形状と、前記嵌合形状または係合形状と前記LED照明具を通電可能に支持する前記支持接続部との間を橋梁し、前記LED照明具を支持する方向に弾性力を生じる弾性橋梁部を備え、
前記LED照明具を挟み込むように配設された一対の前記ソケット体の前記嵌合形状または係合形状を、それぞれ対応する一対の前記支持体取り付け部の前記嵌合形状または係合形状に嵌めた状態で、前記弾性橋梁部が、前記支持接続部が前記LED照明具を挟持する方向に弾性力が生じるよう、一対の前記支持体取り付け部の位置が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の人工栽培装置。 - 前記支持体取り付け部が、前記凹凸形状または孔形状の内壁面の構造物において、内部に設けられた付勢バネと、付勢バネで付勢が付けられて摺動する嵌合体または係合体であって、前記固定部を前記支持体取り付け部に嵌入する際には前記嵌合体または係合体が前記支持体取り付け部内に収納されてアンロック状態となり、前記支持体取り付け部の前記嵌合形状または係合形状に取り付けた前記嵌合形状または係合形状のうち、前記固定部を前記支持体取り付け部に取り付けた状態になったことを契機として前記嵌合体または係合体が前記付勢バネの付勢により突出してロック状態となる構造であることを特徴とする請求項1に記載の人工栽培装置。
- 前記ソケット体の前記固定部が、前記嵌合形状または係合形状と、前記嵌合形状または係合形状と前記LED照明具を通電可能に支持する前記支持接続部との間を橋梁し、前記LED照明具を支持する方向に弾性力を生じる弾性橋梁部を備え、
前記LED照明具を挟み込むように配設された一対の前記ソケット体の前記嵌合形状または係合形状を、それぞれ対応する一対の前記支持体取り付け部の前記凹凸形状または孔形状に取り付けた状態で、前記弾性橋梁部が、前記支持接続部が前記LED照明具を挟持する方向に弾性力が生じるよう、一対の前記支持体取り付け部の前記孔の距離となるよう調整されていることを特徴とする7に記載の人工栽培装置。 - 前記ソケット体の前記配線コード部が外方に2本延設されたコード接続部を備え、
配設した前記ソケット体の前記配線コード部の前記コード接続部と、隣または離れて配設されている他の前記ソケット体の前記配線コード部の前記コード接続部同士が通電可能に接続できる接続構造を備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の人工栽培装置。 - 前記ソケット体の前記配線コードの前記接続部同士の接続により、当該接続にかかる前記ソケット体の前記支持接続部をノードとして電気的に通電された渡り配線が構成され、前記渡り配線から各々の前記LED照明具に対して前記ノードである前記ソケット体の前記支持接続部を介して前記供給電圧を並列に引き込んだ電気接続が形成されることを特徴とする請求項9に記載の人工栽培装置。
- 前記LED照明具同士の接続が並列であり、各々の前記LED照明具が複数個平行に設けられており、
前記渡り電圧供給線が、隣接する前記LED照明具の前記第1の接続部同士を接続し、また、隣接する前記第2の接続部同士を接続し、供給された電力を隣接する前記LED照明具に受け渡す渡り電圧供給線であり、
隣接する前記LED照明具の前記第1の接続部同士を接続し、また、前記第2の接続部同士を接続し、複数本の前記LED照明具を並列に接続することにより、前記渡り電圧供給線に対して各々の前記LEDライン光源が並列に接続された構成で配設できることを特徴とする請求項10に記載の人工栽培装置。 - 前記人工栽培植物棚が多段構成となっていることを特徴とする請求項1から11に記載の人工栽培装置。
- 請求項1から12のいずれかに記載の人工栽培装置に用いられる前記ソケット体。
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