JP6969842B2 - ガスバリア性フィルム、及び封止体 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスバリア性フィルム、及び、電子デバイスを当該ガスバリア性フィルムで封止してなる封止体に関する。
近年、有機EL素子は、低電圧直流駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。
しかし、有機EL素子には、時間の経過と共に、発光輝度、発光効率、発光均一性等の発光特性が低下し易いという問題がある。
この発光特性の低下の問題の原因として、酸素や水分等が有機EL素子の内部に浸入し、電極や有機層を劣化させることが考えられたため、ガスバリア層を有するガスバリア性フィルムを用いて有機EL素子を封止し、酸素や水分の浸入を防ぐことが行われている。
ところで、ガスバリア性フィルムが有するガスバリア層は、例えば、ポリシラザンを含有する塗布液を基材上に塗布及び乾燥して層を形成した後、真空紫外光の照射やイオン注入によって改質処理を施して形成する塗布法や、ケイ素含有化合物等を用いた化学蒸着法(CVD法)等によって形成されることが一般的である。
特に前者の方法は、基材の表面に異物が付着して凹凸を有している場合においても、その凹凸を埋め込むことができ、平坦なガスバリア層を形成することができるという利点がある。
例えば、特許文献1には、樹脂基材上に、少なくとも有機層、酸化ケイ素又は酸チッ化ケイ素を少なくとも含む第一無機層、及び、酸チッ化ケイ素を少なくとも含む第二無機層がこの順で積層された層構成を含むバリア性フィルムが開示されている。
特許文献1には、ガスバリア層の役割を果たす第一無機層及び第二無機層を、ポリシラザンを含有する塗布液を用いた、上述の塗布法で形成する旨が記載されている。
特開2011−146226号公報
ところで、本発明者らは、種々の検討をする中で、全体としては水蒸気透過度(WVTR)が低いガスバリア性フィルムであっても、例えば、有機EL素子の封止材料として用いた際に、被封止物である有機EL素子に局所的にダークスポットが発生してしまう場合があるという問題に直面した。当該問題は、製品の歩留まりの低下を要因となり得る。
なお、上述の特許文献1では、上記の問題についての検討はされていない。
本発明は、被封止物に局所的に発生し得るダークスポット等の欠陥の抑制効果が高いガスバリア性フィルム、及び電子デバイスを当該ガスバリア性フィルムで封止してなる封止体を提供することを目的とする。
本発明者らは、全体としては水蒸気透過度が低いガスバリア性フィルムであっても、局所的にガスバリア性が損なわれ、水蒸気透過度が他所に比べて高くなる箇所の存在が、被封止物に局所的に発生する欠陥の原因であると考えた。
そして、本発明者らは、ガスバリア性フィルムの表面のうち、任意に選択した特定の領域での水蒸気透過度Wに対して、当該領域を16分割してなる16区域のそれぞれの水蒸気透過度が10×W未満となるガスバリア性フィルムが、上記課題を解決し得ることを見い出した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[14]に関する。
[1]少なくとも基材層を有する支持部材と、当該支持部材の表面に直接積層する、高分子化合物を含むガスバリア層(α)とを有し、下記要件(I)を満たす、ガスバリア性フィルム。
・要件(I):前記ガスバリア性フィルムの表面において、一辺4cmの正方形で囲まれた領域(P)を任意に10領域選択した際、下記条件(i)を満たす領域(P)が9領域以上である。
・条件(i):領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で測定した水蒸気透過度をW(g/m/day)とした際、領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)のいずれにおいても、前記環境下で測定した水蒸気透過度が10×W(g/m/day)未満となる。
[2]ガスバリア層(α)が積層する側の前記支持部材の表面の最大山高さをRp(α)(nm)とした際、ガスバリア層(α)の厚さが、2.3×Rp(α)+20(nm)以上である、上記[1]に記載のガスバリア性フィルム。
[3]ガスバリア層(α)の厚さが、100〜700nmである、上記[1]又は[2]に記載のガスバリア性フィルム。
[4]ガスバリア層(α)が、改質領域を有する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[5]ガスバリア層(α)が、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子を有する高分子化合物を含む、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[6]前記支持部材が、基材層と、アンカーコート層とを有する、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[7]前記アンカーコート層の表面に、ガスバリア層(α)が直接積層する構成を有する、上記[6]に記載のガスバリア性フィルム。
[8]ガスバリア層(α)上に、さらにガスバリア層(β)を1層以上有する、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[9]ガスバリア層(β)が、高分子化合物を含む、上記[8]に記載のガスバリア性フィルム。
[10]ガスバリア層(β)を積層する表面の最大山高さをRp(β)(nm)とした際、ガスバリア層(β)の厚さが、2.3×Rp(β)+20(nm)以上である、上記[8]又は[9]に記載のガスバリア性フィルム。
[11]ガスバリア層(β)の厚さが、それぞれ独立に、100〜700nmである、上記[8]〜[10]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[12]ガスバリア層(β)が、改質領域を有する、上記[8]〜[11]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[13]ガスバリア層(β)が、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子を有する高分子化合物を含む、上記[8]〜[12]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
[14]電子デバイスを、上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルムで封止されてなる、封止体。
本発明のガスバリア性フィルムは、被封止物に局所的に発生し得るダークスポット等の欠陥の抑制効果が高い。
本発明のガスバリア性フィルムの構成の一例を示す、ガスバリア性フィルムの断面模式図である。 本発明のガスバリア性フィルムが満たす要件(I)の規定を説明するための、ガスバリア性フィルムの表面の平面模式図である。
本明細書において、好ましい数値範囲(例えば、含有量等の範囲)について、段階的に記載された下限値及び上限値は、それぞれ独立して組み合わせることができる。例えば、「好ましくは10〜90、より好ましくは30〜60」という記載から、「好ましい下限値(10)」と「より好ましい上限値(60)」とを組み合わせて、「10〜60」とすることもできる。
〔ガスバリア性フィルムの構成〕
本発明のガスバリア性フィルムは、少なくとも基材を有する支持部材と、当該支持部材の表面に直接積層する、高分子化合物を含むガスバリア層(α)とを有する。
なお、ガスバリア層(α)は、真空紫外光の照射やイオン注入によって改質処理を施して形成された改質領域を有することが好ましい。この改質領域が、ガスバリア層(α)内でも、特にガスバリア性が高い箇所である。
図1は、本発明のガスバリア性フィルムの構成の一例を示す、ガスバリア性フィルムの断面模式図である。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムとしては、図1(a)及び(b)に示すような、支持部材10とガスバリア層(α)20とを有するガスバリア性フィルム1、2が挙げられる。
本発明のガスバリア性フィルムは、支持部材の表面とガスバリア層(α)とが直接積層した構成を有するが、ガスバリア層(α)と積層する支持部材の表面は、当該支持部材を構成するいずれかの層の表面であればよい。
例えば、図1(a)に示すガスバリア性フィルム1が有する支持部材10は、基材層11のみから構成されているが、ガスバリア性フィルム1は、支持部材10を構成する基材層11の表面11aにガスバリア層(α)20が直接積層した構成を有する。
また、図1(b)に示すガスバリア性フィルム1が有する支持部材10は、基材層11及びアンカーコート層12を有するが、ガスバリア性フィルム2は、支持部材10が有するアンカーコート層12の表面12a上にガスバリア層(α)20が直接積層した構成を有する。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(α)上に、さらにガスバリア層(β)を1層以上有していてもよい。
例えば、図1(c)に示す、ガスバリア性フィルム3は、ガスバリア層(α)20の表面20a上に、1層のガスバリア層(β)30を有する。
また、図1(d)に示す、ガスバリア性フィルム4は、ガスバリア層(α)20の表面20a上に、2層のガスバリア層(β)301、302を有する。
なお、ガスバリア層(β)も、真空紫外光の照射やイオン注入によって改質処理を施して形成された改質領域を有することが好ましい。
本明細書において、ガスバリア層(α)は、支持部材の表面と直接積層するガスバリア層を指す。
一方で、ガスバリア層(β)は、少なくとも支持部材の表面とは直接積層しないガスバリア層を指す。ガスバリア層(β)の積層の形態としては、図1(c)に示すようにガスバリア層(α)の表面20a上に積層する場合や、図1(d)に示すように、他のガスバリア層(β)の表面30a以上に積層する場合が挙げられる。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(α)又は(β)上に、さらに接着剤層を有していてもよい。
なお、本発明の一態様のガスバリア性フィルムが接着剤層を有する場合、取扱性の観点から、当該接着剤層上に、更に剥離材を有することが好ましい。
〔ガスバリア性フィルムが満たす要件(I)〕
ここで、本発明のガスバリア性フィルムは、下記要件(I)を満たす。
・要件(I):前記ガスバリア性フィルムの表面において、一辺4cmの正方形で囲まれた領域(P)を任意に10領域選択した際、下記条件(i)を満たす領域(P)が9領域以上である。
・条件(i):領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で測定した水蒸気透過度をW(g/m/day)とした際、領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)のいずれにおいても、前記環境下で測定した水蒸気透過度が10×W(g/m/day)未満となる。
本明細書において、ガスバリア性フィルムの選択した領域(P)における水蒸気透過度は、実施例に記載の方法に基づき測定された値を意味するが、測定に際して、使用時に除去される剥離材等は取り除かれる。
図2は、本発明のガスバリア性フィルムが満たす要件(I)の規定を説明するための、ガスバリア性フィルムの表面の平面模式図である。
図2は、本発明のガスバリア性フィルム1の表面において、一辺4cmの正方形で囲まれた領域(P)を任意に1領域選択した状態を示している。
そして、上記条件(i)で規定のとおり、領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で水蒸気透過度を測定した際の、水蒸気透過度の値をW(g/m/day)とする。
次いで、図2に示すように、領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)の水蒸気透過度をそれぞれ測定する。
なお、区域(q)は、図2に示すように、領域(P)の一辺4cmの正方形を、縦方向に平行で1cm間隔の線分m1、m2、m3、及び、横方向に並行で1cm間隔の線分n1、n2、n3によって分けられた、一辺1cmの正方形で囲まれた区域を指す。
図2に示すように、上記の線分で分けられた区域(q)は、全部で16個存在する。
上記条件(i)では、16個の区域(q)のいずれにおいても、前記環境下で測定した水蒸気透過度が、領域(P)の全体の水蒸気透過度の10倍未満である旨を規定している。
つまり、条件(i)を満たす領域(P)では、細分化した16個の区域(q)での水蒸気透過度と、領域(P)の全体における水蒸気透過度との値の差は比較的に小さく、局所的に水蒸気透過度が他所に比べて高くなる箇所は無いと推定することができる。
その上で、本発明のガスバリア性フィルムは、要件(I)で規定するとおり、上記条件(i)を満たす領域(P)が、任意に選択した10領域中、9領域以上であることを要する。
当該要件(I)を満たすガスバリア性フィルムは、水蒸気透過度が他所に比べて高く、局所的にガスバリア性が損なわれる箇所が見られないため、被封止物に局所的に発生する欠陥を効果的に抑制することができる。
本発明の一態様において、条件(i)で規定する、任意に選択した領域(P)での上記環境下で測定した水蒸気透過度Wとしては、好ましくは1.0×10−1(g/m/day)未満、より好ましくは5.0×10−2(g/m/day)未満、更に好ましくは1.0×10−2(g/m/day)未満、より更に好ましくは7.0×10−3(g/m/day)未満である。
また、本発明者らは、全体としては水蒸気透過度が低いガスバリア性フィルムであっても、局所的にガスバリア性が損なわれ、水蒸気透過度が他所に比べて高くなる箇所が存在する理由についても検討した。
そして、本発明者らは、様々な検討を重ねた結果、ガスバリア層を形成する表面に局所的に存在する突起部が、水蒸気透過度が他所に比べて高くなる要因ではないかと考えた。
例えば、図1(a)のガスバリア性フィルム1の場合、支持部材10を構成する基材層11の表面11a上に突起部が存在する場合、その表面11a上に形成されるガスバリア層(α)のガスバリア性の高い箇所に、突起部によるピンホールが生じ、ピンホールの存在によって水蒸気透過度が高くなってしまうのではないかと考えられる。
特に、ガスバリア層(α)を、塗布法で形成する場合には、塗布液から層を形成した後に改質処理を施す際に、本来改質されるべき部分を突起部が侵食していると、十分に改質部分が形成されずピンホールが生じ、当該箇所の水蒸気透過度は高くなると考えられる。
当該突起部は、例えば、支持部材を構成する基材層の製造過程で生じたり、図1(b)の支持部材が有するアンカーコート層に充填材が含まれる場合には、その充填材の存在や、層形成時の硬化過程で生じるのではないかと推測される。
表面上にガスバリア性に影響を与え得る突起部が存在しているか否かは、算術平均粗さ(Ra)や最大断面高さ(Rt)等の一般的な表面粗さを示す値から推測することは難しい場合が多い。
例えば、算術平均粗さ(Ra)の値は、表面全体の粗さの「平均値」であるため、局所的に生じている突起部が当該値に与える影響は極めて小さい。
また、最大断面高さ(Rt)は、表面における凹みが影響するため、突起部の高さを評価する指標として最適とはいえない。
そのため、算術平均粗さ(Ra)や最大断面高さ(Rt)等の表面粗さの値と、当該突起部の存在との相関関係は低い。
なお、ガスバリア層を形成する表面を極限まで平滑とすることで、突起部の高さを小さくして、ガスバリア性への悪影響を低減させる手法も考えられる。
しかしながら、ガスバリア層を形成する表面は、あまりにも平滑であるよりも、ある程度の粗さを有している形態が好ましい場合がある。例えば、支持部材をロール状に巻き取る等の場合に、支持部材の表面があまりに平滑であると、ブロッキングが生じ易くなる。
また、基材層やアンカーコート層に充填材を含有している場合には、これらの層の表面の粗さを非常に小さくすることは容易でない。
その一方で、ガスバリア層の厚さを調整することで、上述の突起部の存在によるガスバリア性への悪影響を低下させ、上記要件(I)を満たすガスバリア性フィルムとすることができる。
上記観点から、本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(α)が積層する側の前記支持部材の表面の最大山高さをRp(α)(nm)とした際、ガスバリア層(α)の厚さが、2.3×Rp(α)+20(nm)以上であることが好ましい。
「2.3×Rp(α)」の値は、支持部材の表面に存在し、ガスバリア性に悪影響を与え得る突起部の最大高さを想定したものである。
また、ガスバリア層(α)に改質処理を施して改質領域を形成する場合、当該改質領域は、ガスバリア層(α)の表面から厚さ方向に最大20nm程度の深さの箇所に形成するのが一般的である。
そのため、ガスバリア層(α)の深さが2.3×Rp(α)+20(nm)以上であれば、支持部材の表面に存在する突起部が、ガスバリア層(α)の改質領域への接触が抑制され、上記要件(I)を満たすガスバリア性フィルムとすることができる。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ロール状に巻き取った形態とした際にブロッキングの発生を抑制する等の観点から、ガスバリア層(α)が積層する側の前記支持部材の表面の最大山高さRp(α)としては、好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上、更に好ましくは35nm以上であり、また、好ましくは100nm以下である。
なお、本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(α)の厚さとしては、好ましくは100〜700nm、より好ましくは120〜600nm、更に好ましくは140〜500nm、より更に好ましくは150〜450nmである。
また、例えば、図1(c)のガスバリア性フィルム3が有するガスバリア層(α)20の表面20aにも突起部が存在し、当該突起部が、表面20a上に形成されたガスバリア層(β)30のガスバリア性に悪影響を与える可能性もある。
さらに、図1(d)のガスバリア性フィルム4においては、ガスバリア層(β)301の表面30aに存在する突起部が、表面30a上に形成されたガスバリア層(β)302のガスバリア性に悪影響を与える可能性もある。
そのため、支持部材の表面に存在し得る突起部と同様に、新たなガスバリア層を形成する場合には、すでに形成されているガスバリア層(α)又は(β)の表面上の突起部の存在についても考慮する必要がある。
上記観点から、本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(β)を積層する表面の最大山高さをRp(β)(nm)とした際、ガスバリア層(β)の厚さが、2.3×Rp(β)+20(nm)以上であることが好ましい。
上述のとおり、「2.3×Rp(β)」は、積層するガスバリア層(α)又は(β)の表面に存在し、ガスバリア性に悪影響を与え得る突起部の最大高さを想定したものである。
そして、形成するガスバリア層(β)の厚さが2.3×Rp(β)+20(nm)以上であれば、当該突起部が、形成したガスバリア層(β)の改質領域への接触が抑制され、上記要件(I)を満たすガスバリア性フィルムとすることができる。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ロール状に巻き取った形態とした際にブロッキングの発生を抑制する等の観点から、ガスバリア層(β)を積層する表面の最大山高さRp(β)としては、好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上、更に好ましくは35nm以上であり、また、好ましくは100nm以下である。
また、本発明の一態様のガスバリア性フィルムにおいて、ガスバリア層(β)の厚さは、それぞれ独立に、好ましくは100〜700nm、より好ましくは120〜600nm、更に好ましくは140〜500nm、より更に好ましくは150〜450nmである。
なお、本発明の一態様のガスバリア性フィルムが、ガスバリア層(β)を2層以上有する場合には、それぞれのガスバリア層(β)の厚さが上記範囲内であることが好ましい。
以下、本発明の一態様のガスバリア性フィルムを構成する各層について詳述する。
<支持部材>
支持部材としては、図1(a)に示すように、基材層のみからなるものであってもよく、図1(b)に示すように、基材層と、充填剤を含むアンカーコート層とを有するものであってもよい。
また、基材層のガスバリア層(α)が積層する側とは反対側の表面に接着剤層及び剥離材を有する支持部材を用いてもよい。なお、接着剤層及び剥離材の詳細は、後述のとおりである。
支持部材の厚さとしては、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは1〜1000μm、より好ましくは2〜500μm、更に好ましくは5〜200μm、より更に好ましくは10〜100μmである。
[基材層]
ガスバリア性フィルムが有する基材層としては、樹脂成分を含む樹脂フィルムであることが好ましい。
当該樹脂成分としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマー、芳香族系重合体、ポリウレタン系ポリマー等が挙げられる。
これらの樹脂成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
基材層の厚さは、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは0.5〜1000μm、より好ましくは1〜500μm、更に好ましくは2〜200μm、より更に好ましくは5〜100μmである。
[アンカーコート層]
アンカーコート層を有する支持部材を用いることで、基材層とガスバリア層(α)との密着性を向上させることができる。
アンカーコート層の形成材料としては、硬化性成分と充填材とを含むアンカーコート層形成用組成物が挙げられる。
硬化性成分としては、エネルギー線硬化性成分であってもよく、熱硬化性成分であってもよいが、エネルギー線硬化性成分であることが好ましい。
なお、エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線や電子線等が挙げられるが、紫外線であることが好ましい。
エネルギー線硬化性成分としては、例えば、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するアクリル系樹脂や、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するウレタン系樹脂等が挙げられる。
熱硬化性成分としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、ベーマイト、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、炭化ケイ素、チッ化ホウ素、酸化ジルコニウム等が挙げられ、シリカが好ましい。
また、充填材として用いるシリカとしては、エネルギー線硬化性不飽和基を有する有機化合物で表面が修飾されたシリカ微粒子である反応性シリカを用いてもよい。
当該反応性シリカは、平均粒径0.5〜500nm(好ましくは1〜200nm)のシリカ微粒子の表面のシラノール基に、当該シラノール基と反応し得る、(メタ)アクリロイル基を有する有機化合物とを反応させることで調製することができる。
また、アンカーコート層形成用組成物には、硬化性成分及び充填材以外の各種添加剤を含有してもよい。
各種添加剤としては、例えば、光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、着色剤、界面活性剤、可塑剤、消泡剤等が挙げられる。
また、アンカーコート層形成用組成物として、予め硬化性成分と充填材とが配合された市販の組成物を用いてもよい。
このような市販の組成物としては、例えば、オプスターZ7530、オプスターZ7524、オプスターTU4086、オプスターZ7537(いずれも商品名、JSR株式会社製)等が挙げられる。
アンカーコート層の厚さは、好ましくは0.01〜50μm、より好ましくは0.1〜30μm、更に好ましくは0.3〜20μm、より更に好ましくは0.5〜10μmである。
<ガスバリア層(α)、(β)>
本発明のガスバリア性フィルムが有するガスバリア層(α)は、高分子化合物を含有する層である。なお、ガスバリア性をより向上させたガスバリア層(α)とする観点から、ガスバリア層(α)は、改質領域を有することが好ましい。
本発明の一態様のガスバリア性フィルムが、ガスバリア層(α)上に、さらにガスバリア層(β)を1層以上有する場合、ガスバリア層(β)は、無機膜であってもよく、高分子化合物を含有する層であってもよいが、高分子化合物を含有する層であることが好ましい。
また、ガスバリア性をより向上させたガスバリア層(α)とする観点から、ガスバリア層(β)は、改質領域を有することが好ましい。
ガスバリア層(α)及び(β)に含まれる高分子化合物は、同一のものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。
当該高分子化合物としては、例えば、ポリオルガノシロキサン、ポリシラザン系化合物等のケイ素含有高分子化合物、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマー、芳香族系重合体等が挙げられる。
これらの高分子化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の一態様において、ガスバリア性をより向上させたガスバリア層(α)及び(β)とする観点から、ガスバリア層(α)及び(β)は、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子を有する高分子化合物を含むことが好ましく、ポリシラザン系化合物を含むことがより好ましい。
ポリシラザン系化合物の重量平均分子量としては、好ましくは100〜50,000である。
ポリシラザン系化合物は、分子内に−Si−N−結合(シラザン結合)を含む繰り返し単位を有する重合体であり、具体的には、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体であることが好ましい。
Figure 0006969842
上記一般式(1)中、nは、繰り返し単位数を示し、1以上の整数を表す。
Rx、Ry、Rzは、それぞれ独立して、水素原子、無置換若しくは置換基を有するアルキル基、無置換若しくは置換基を有するシクロアルキル基、無置換若しくは置換基を有するアルケニル基、無置換若しくは置換基を有するアリール基又はアルキルシリル基を表す。
これらの中でも、Rx、Ry、Rzとしては、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
なお、ガスバリア層に含まれる高分子化合物としては、前記一般式(1)中のRx、Ry、Rzが全て水素原子である無機ポリシラザンであってもよく、Rx、Ry、Rzの少なくとも1つが水素原子以外の基である有機ポリシラザンであってもよい。
ポリシラザン系化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ポリシラザン系化合物として、ポリシラザン変性物を用いることもでき、また、市販品を用いることもできる。
なお、ガスバリア層(α)及び(β)は、上述した高分子化合物の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに各種添加剤を含有してもよい。
各種添加剤としては、例えば、硬化剤、他の高分子、老化防止剤、光安定剤、難燃剤等が挙げられる。
ガスバリア層(α)及び(β)中の高分子化合物の含有量は、より優れたガスバリア性を有するガスバリア層とする観点から、ガスバリア層(α)又は(β)中の成分の全量(100質量%)に対して、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%である。
ガスバリア層(α)及び(β)を形成する方法としては、例えば、高分子化合物の少なくとも1種、所望により各種添加剤、及び溶剤等を含有する塗布液を、スピンコーター、ナイフコーター、グラビアコーター等の公知の装置を用いて塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥して形成する方法が挙げられる。
ガスバリア層(α)及び(β)の改質処理としては、イオン注入処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、熱処理等が挙げられる。
イオン注入処理は、ガスバリア層(α)又は(β)にイオンを注入して、ガスバリア層(α)又は(β)に改質領域を形成する方法である。
プラズマ処理は、ガスバリア層(α)又は(β)をプラズマ中に晒して、ガスバリア層(α)又は(β)に改質領域を形成する方法である。例えば、特開2012−106421号公報に記載の方法に従って、プラズマ処理を行うことができる。
紫外線照射処理は、ガスバリア層(α)又は(β)に紫外線を照射してガスバリア層(α)又は(β)に改質領域を形成する方法である。例えば、特開2013−226757号公報に記載の方法に従って、紫外線改質処理を行うことができる。
これらの中でも、ガスバリア層(α)又は(β)の表面を荒らすことなく、その内部まで効率よく改質し、よりガスバリア性を向上させ得るとの観点から、ガスバリア層(α)又は(β)の改質処理としては、イオン注入処理が好ましい。
イオン注入処理の際に、ガスバリア層(α)又は(β)に注入されるイオンとしては、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の希ガスのイオン;フルオロカーボン、水素、窒素、酸素、二酸化炭素、塩素、フッ素、硫黄等のイオン;メタン、エタン等のアルカン系ガス類のイオン;エチレン、プロピレン等のアルケン系ガス類のイオン;ペンタジエン、ブタジエン等のアルカジエン系ガス類のイオン;アセチレン等のアルキン系ガス類のイオン;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系ガス類のイオン;シクロプロパン等のシクロアルカン系ガス類のイオン;シクロペンテン等のシクロアルケン系ガス類のイオン;金属イオン;有機ケイ素化合物のイオン;等が挙げられる。
これらのイオンは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、より簡便にイオンを注入することができ、特に優れたガスバリア性を有するガスバリア層とし得るとの観点から、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の希ガスのイオンが好ましく、アルゴンイオンがより好ましい。
イオンを注入する方法としては、特に限定されない。例えば、電界により加速されたイオン(イオンビーム)を照射する方法、プラズマ中のイオン(プラズマ生成ガスのイオン)を注入する方法等が挙げられ、簡便にガスバリア層が得られることから、プラズマ中のイオンを注入する方法が好ましい。
プラズマ中のイオンの注入法は、例えば、プラズマ生成ガスを含む雰囲気下でプラズマを発生させ、イオンを注入する層に負の高電圧パルスを印加することにより、該プラズマ中のイオン(陽イオン)を、イオンを注入する層の表面から厚さ方向に20nmまでの深さの範囲で注入して行うことができる。
<接着剤層>
接着剤層は、接着性樹脂を含む接着性組成物から形成することができる。
接着性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、オレフィン系樹脂、及びこれらの樹脂を酸によって変性した酸変性樹脂等が挙げられる。
これらの接着性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の一態様で用いる接着性樹脂としては、形成される接着剤層の水蒸気透過率を低減させる観点から、オレフィン系樹脂を含むことが好ましく、酸変性ポリオレフィン系樹脂及びシラン変性ポリオレフィン系樹脂から選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。
なお、このようなオレフィン系樹脂としては、例えば、特開2014−149961号公報に記載の樹脂が挙げられる。
さらに、接着性樹脂と共に、多官能エポキシ化合物を含有することも好ましい。
また、接着性樹脂は、一般的な接着剤に添加される各種添加剤を含有してもよい。
各種添加剤としては、例えば、架橋剤、粘着付与剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、帯電防止剤等が挙げられる。
接着剤層の厚さとしては、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜70μm、更に好ましくは10〜50μmである。
<剥離材>
剥離材としては、例えば、剥離材用基材の表面上に、剥離剤により剥離処理された剥離層を有するものが挙げられる。
剥離材用基材としては、例えば、グラシン紙、コート紙、上質紙等の紙基材;これらの紙基材にポリエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等から形成したプラスチックフィルム;等が挙げられる。
剥離剤としては、例えば、シリコーン系樹脂、オレフィン系樹脂、イソプレン系樹脂、ブタジエン系樹脂等のゴム系エラストマー、長鎖アルキル系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
〔封止体〕
本発明の封止体は、被封止物である電子デバイスを、上述の本発明のガスバリア性フィルムで封止してなるものである。
被封止物である電子デバイスとしては、有機EL素子、有機ELディスプレイ素子、液晶ディスプレイ素子、太陽電池素子等が挙げられる。
本発明のガスバリア性フィルムは、上記の被封止物である電子デバイスを封止する、封止材としての役割を担うものである。
本発明の封止体の構成としては、透明基板上に形成された被封止物である電子デバイスを、封止材である本発明のガスバリア性フィルムで封止してなるものが挙げられる。
透明基板は、特に限定されるものではなく、種々の基板材料を用いることができる。特に可視光の透過率が高い基板材料を用いることが好ましい。また、素子外部から浸入しようとする水分やガスを阻止する遮断性能が高く、耐溶剤性や耐候性に優れている材料が好ましい。
具体的には、石英やガラス等の透明無機材料;ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタラート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ化ビニリデン、アセチルセルロース、ブロム化フェノキシ、アラミド類、ポリイミド類、ポリスチレン類、ポリアリレート類、ポリスルホン類、ポリオレフィン類等の透明プラスチック、前述したガスバリア性フィルム;が挙げられる。
透明基板の厚さは特に制限されず、光の透過率や、素子内外を遮断する性能を勘案して、適宜選択することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではない。
なお、各物性値の測定法は、以下のとおりである。
(1)最大山高さRp
最大山高さRpの測定は、光干渉顕微鏡(Veeco社製、製品名「NT1100」)を用いて、対物レンズ50倍、PSIモードで測定した。
そして、各層の表面上の任意に選択した10点の最大山高さRpを測定し、これら10点の平均値を、その層の表面の最大山高さRpとした。
(2)アンカーコート層の厚さ
膜厚測定装置(フィルメトリクス株式会社製、製品名「F20」)を用いて測定した。
(3)ガスバリア層(α)及び(β)の厚さ
分光エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社製、製品名「M−2000」)を用いて測定した。
製造例1(支持部材の作製)
片面に易接着処理面を有する厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、製品名「コスモシャインA−4100」)の易接着処理面上に、紫外線(UV)硬化性樹脂及び反応性シリカを含む組成物(JSR社製、製品名「オプスターZ7530」)をマイヤーバーで塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を70℃で1分間乾燥させた。そして、コンベア型UV光照射装置(フュージョン社製、製品名「F600V」)を用いて、下記条件にて、当該塗膜に、UVを照射して、塗膜を硬化させ、厚さ1μmのアンカーコート層を形成した。
(UV照射条件)
・UVランプ:高圧水銀灯
・ライン速度:20m/分
・積算光量:120mJ/cm
・照度:200mW/cm
・ランプ高さ:104mm
以上のようにして、PETフィルムからなる基材層とアンカーコート層とを有する支持部材を作製した。
なお、作製した支持部材のアンカーコート層の表面の最大山高さRpは40nmであった。
製造例2(接着シートの作製)
イソブチレン−イソプレン共重合体(日本ブチル株式会社製、製品名「Exxon Butyl 268」)100質量部に対して、カルボン酸系官能基含有ポリイソプレン系ゴム(株式会社クラレ製、製品名「LIR410」)5質量部、及び、エポキシ系架橋剤(三菱ケミカル株式会社製、製品名「TC−5」)2質量部を加え、トルエンで希釈して、固形分濃度25質量%の接着剤組成物の溶液を調製した。
そして、重剥離フィルム(リンテック株式会社製、製品名「SP−PET38T103−1」、厚さ38μm)の剥離処理面上に、上記の接着剤組成物の溶液を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を110℃で1分間乾燥して、厚さ20μmの接着剤層を形成した。
次いで、形成した接着剤層と、軽剥離フィルム(リンテック株式会社製、製品名「SP−PET381130」、厚さ38μm)の剥離処理面とを貼り合せて、接着シートを得た。
製造例3(接着剤組成物の調製)
反応器内に、n−ブチルアクリレート90質量部、及びアクリル酸10質量部を添加し、さらに、重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部、反応溶媒として、酢酸エチルを200質量部加えて混合した。
次いで、反応器内に窒素ガスを4時間導入し脱気した後、撹拌しながら60℃まで昇温し、同温度で24時間重合反応を進行させ、アクリル系共重合体(重量平均分子量:65万)の酢酸エチル溶液を得た。
そして、架橋剤として、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(東ソー株式会社製、製品名「コロネートL」、固形分75質量%の酢酸溶液)を、前記アクリル系共重合体の固形分100質量部に対して1.5質量部添加し、さらにトルエンを加えて希釈し、固形分濃度20質量%の接着剤組成物の溶液を調製した。
製造例4(有機EL素子の作製)
ガラス基板の表面に、陽極として酸化インジウムスズ(ITO)膜(厚さ:100nm、シート抵抗:50Ω/□)をスパッタリング法により成膜し、溶媒洗浄及びUV/オゾン処理を行い、ITO膜を形成した。
そして、形成したITO膜上に、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジデン)(Luminescence Technology社製)を60nm、トリス(8−ヒドロキシ−キノリネート)アルミニウム(Luminescence Technology社製)を40nm、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Luminescence Technology社製)を10nm、及び、(8−ヒドロキシ−キノリノレート)リチウム(Luminescence Technology社製)を10nm、0.1〜0.2nm/sの速度で順次蒸着させ、発光層を含む有機層を形成した。
さらに、アルミニウム(高純度化学研究所社製)を0.1nm/sの速度で100nm蒸着させて、陰極を形成し、有機EL素子を得た。なお、蒸着時の真空度は、全て1×10−4Pa以下であった。
実施例1
製造例1で作製した支持部材のアンカーコート層の表面上に、ペルヒドロポリシラザンを主成分とする固形分濃度10質量%のコーティング剤(メルクパフォーマンスマテリアルズ社製、製品名「アクアミカNL110−20」、溶媒:キシレン)を、スピンコーター(ミカサ株式会社製、製品名「MS−A200」)を用いて塗布し、塗膜を形成した。
そして、当該塗膜を120℃で2分間乾燥させ、前記プライマー層上に、厚さ150nmのポリシラザンから構成されたポリシラザン層を形成した。
次いで、形成した前記ポリシラザン層の表面に対して、下記プラズマイオン注入装置を用いて、下記条件にて、プラズマイオン注入による改質処理を施し、改質領域を有する、厚さ150nmのガスバリア層(α)を形成し、ガスバリア性フィルム(1)を作製した。
なお、ガスバリア性フィルム(1)のガスバリア層(α)の表面の最大山高さRpは50nmであった。
(プラズマイオン注入装置)
・RF電源:日本電子株式会社製、型番号「RF56000」
・高電圧パルス電源:株式会社栗田製作所製、型番号「PV−3−HSHV−0835」
(プラズマイオン注入の処理条件)
・プラズマ生成ガス:Ar
・ガス流量:100sccm
・Duty比:0.5%
・繰り返し周波数:1000Hz
・印加電圧:−6kV
・RF電源:周波=13.56MHz、印加電力=1000W
・チャンバー内圧:0.2Pa
・パルス幅:5μsec
・処理時間(イオン注入時間):5分間
・搬送速度:0.2m/分
実施例2
ガスバリア層(α)の厚さを250nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルム(2)を作製した。
なお、ガスバリア性フィルム(2)のガスバリア層(α)の表面の最大山高さRpは50nmであった。
実施例3
ガスバリア層(α)の厚さを400nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルム(3)を作製した。
なお、ガスバリア性フィルム(3)のガスバリア層(α)の表面の最大山高さRpは50nmであった。
比較例1
ガスバリア層(α)の厚さを100nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルム(i)を作製した。
実施例4
実施例1で作製したガスバリア性フィルム(1)のガスバリア層(α)上に、厚さを150nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリシラザンから構成され、同様のイオン注入処理を施してなる改質領域を有する、厚さ150nmのガスバリア層(β)を形成し、ガスバリア性フィルム(4)を得た。
実施例5
実施例2で作製したガスバリア性フィルム(2)のガスバリア層(α)上に、厚さを250nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリシラザンから構成され、同様のイオン注入処理を施してなる改質領域を有する、厚さ250nmのガスバリア層(β)を形成し、ガスバリア性フィルム(5)を得た。
実施例6
実施例3で作製したガスバリア性フィルム(3)のガスバリア層(α)上に、厚さを400nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリシラザンから構成され、同様のイオン注入処理を施してなる改質領域を有する、厚さ400nmのガスバリア層(β)を形成し、ガスバリア性フィルム(6)を得た。
比較例2
実施例1で作製したガスバリア性フィルム(1)のガスバリア層(α)上に、厚さを50nmとなるように調整した以外は、実施例1と同様にして、ポリシラザンから構成され、同様のイオン注入処理を施してなる改質領域を有する、厚さ50nmのガスバリア層(β)を形成し、ガスバリア性フィルム(ii)を得た。
実施例及び比較例で作製したガスバリア性フィルム(1)〜(6)及び(i)〜(ii)について、以下の測定を行った。これらの結果を表1に示す。
[水蒸気透過度の測定]
(1)試験サンプルの作製
製造例2で作製した接着シートの軽剥離フィルムを除去し、表出した接着剤層の表面と、実施例及び比較例で作製したガスバリア性フィルムのガスバリア層に貼り合わせ、接着剤層付きガスバリア性フィルムを得た。
そして、この接着剤層付きガスバリア性フィルムのそれぞれにおいて、一辺4cmの正方形で囲まれた領域(P)を含み、以下の測定が可能な大きさの試験片を、任意に10枚切り出し、これらを水蒸気透過度測定用の試験サンプルとした。
そして、各試験サンプルの領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で測定した水蒸気透過度W、及び、図2に示すように、その領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)の水蒸気透過度を、下記の方法に基づき測定した。
(2)水蒸気透過度の測定法
真空蒸着装置(ALS社製、E−200)を用いて、厚さ0.2mmの石英ガラス板の表面に、厚さ150nm金属カルシウムの膜を蒸着させた。この際、一辺4cmの正方形で囲まれた領域にのみ蒸着するように、マスクして蒸着を行った。
そして、石英ガラス上の形成された一辺4cmの正方形の金属カルシウムの蒸着部が、上記の試験サンプルの領域(P)によって覆われるように、当該試験サンプルの接着剤層の表面を、石英ガラス及び金属カルシウムの蒸着部に常温(25℃)で貼り合わせ、評価用セルとした。
この評価用セルを、40℃、相対湿度90%の環境下で100時間静置した。
静置後、試験サンプルが貼付されている側から、評価用セルの金属カルシウムの蒸着部を、デジタルカメラ(株式会社キーエンス製、製品名「VHX−100」)を用いて、倍率5倍で撮影し、デジタル画像を取得した。
そして、金属カルシウム蒸着部を一辺1cmの16個の正方形の領域に区画し、各区画(領域(q)に対応)及び全体(領域(P)に対応)の水蒸気透過度を、以下の計算式から算出した。
得られたデジタル画像を、解析ソフトColorCount v1.3を用いて、濃淡を示すスコア100以下を腐食部、スコア101以上を未腐食部とし、腐食部のビット数を全ビット数で除して腐食部の面積の割合をδ/Aの値として算出し、当該値からδ及びAをそれぞれ得た。
・水蒸気透過度(g/m/day)=X×18×2×(10/A)×(24/T)
・X(40℃、90%RHの条件下で100時間保管後の水酸化カルシウムのモル量)=(δ×t×α×d)/M
・T(恒温恒湿処理時間)=100(時間)
・A:腐食性金属(Ca)の面積(cm
・δ:腐食された金属(Ca(OH))の面積(cm
・t(腐食性金属(Ca)の厚さ)=0.000015(cm)(=150nm)
・α(腐食性金属の腐食後の厚さ補正係数)=(M/d)/(M/d
・M(腐食性金属(Ca)の分子量)=40.08
・M(腐食後の金属水酸化物(Ca(OH))の分子量)=74.09
・d(腐食性金属(Ca)の密度)=1.550(g/cm
・d(腐食後の金属水酸化物(Ca(OH))の密度)=2.211(g/cm
なお、上記計算式は、特開2005−283561号公報に記載の水蒸気透過度測定に準拠したものである。
表1には、選択した10領域の領域(P)の水蒸気透過度Wの平均値、及び、下記条件(i)を満たす領域(P)の個数を記載した。
・条件(i):領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で測定した水蒸気透過度をW(g/m/day)とした際、領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)のいずれにおいても、前記環境下で測定した水蒸気透過度が10×W(g/m/day)未満となる。
[封止性試験]
(1)接着剤層の形成
実施例及び比較例で作製したガスバリア性フィルムのガスバリア層(α)又は(β)の表面上に、製造例3で調製した接着剤組成物の溶液を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を110℃で1分間乾燥して、厚さ20μmの接着剤層を形成した。
そして、形成した接着剤層の表面に、剥離材として、シリコーン剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック株式会社製、製品名「SP−PET381130」、厚さ38μm)の剥離処理面を貼り合わせて、接着シートをそれぞれ作製した。
(2)封止体の作製
上記で作製した接着シートを、縦10cm及び横3.5cmの大きさに切断した。
そして、この接着シートを、窒素雰囲気下で、ホットプレートにより、120℃で30分間加熱して、接着シート中に含まれる水分を除去した後、放置して、室温(25℃)まで冷却した。
次いで、接着シートの剥離材を除去し、表出した接着剤層を、製造例4で作製した有機EL素子の陰極に対向させ、陰極を完全に覆うようにラミネートして、有機EL素子を封止した封止体を得た。
(3)封止性の評価
上記で作製した封止体を40℃、90%RHの環境下で50時間静置した後、有機EL素子に5Vの電圧を印加して、有機EL素子を起動させ、ダークスポット(非発光箇所)の有無を観察した。
実施例1〜3のガスバリア性フィルム(1)〜(3)では、比較例1のガスバリア性フィルム(7)を用いた場合に確認された直径1mm以上のダークスポットの個数を基準にして、また、実施例4〜6のガスバリア性フィルム(4)〜(6)では、比較例2のガスバリア性フィルム(8)を用いた場合に確認された直径1mm以上のダークスポットの個数を基準にして、以下のとおり評価した。
・A:基準となるガスバリア性フィルム(7)又は(8)を用いた場合に比べて、確認された直径1mm以上のダークスポットの個数は軽減された。
・F:基準となるガスバリア性フィルム(7)又は(8)を用いた場合に比べて、確認された直径1mm以上のダークスポットの個数は同じ又は増加していた。
Figure 0006969842
表1より、実施例1〜3で作製したガスバリア性フィルム(1)〜(3)は、1層のガスバリア層(α)を有するものであるが、同様の構成を有する比較例1で作製したガスバリア性フィルム(i)と比べて、ダークスポットの発生が抑制された結果となった。
また、実施例4〜6で作製したガスバリア性フィルム(4)〜(6)は、2層のガスバリア層(α)及び(β)を有するものであるが、同様の構成を有する比較例2で作製したガスバリア性フィルム(ii)と比べて、ダークスポットの発生が抑制された結果となった。
1、2、3、4 ガスバリア性フィルム
10 支持部材
11 基材層
12 アンカーコート層
11a、12a 表面
20 ガスバリア層(α)
20a 表面
30、301、302 ガスバリア層(β)
30a 表面

Claims (8)

  1. 少なくとも基材層を有する支持部材と、当該支持部材の表面に直接積層する、高分子化合物を含むガスバリア層(α)とを有し、下記要件(I)を満たす、ガスバリア性フィルムであって、
    前記支持部材が、基材層と、充填材を含有するアンカーコート層を有し、
    前記ガスバリア層(α)上に、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子を有する高分子化合物を含むガスバリア層(β)を1層以上有し、
    前記ガスバリア層(α)及び前記ガスバリア層(β)の厚さが、いずれも100〜700nmであり、
    前記ガスバリア層(α)及び前記ガスバリア層(β)の少なくとも何れかが、ポリシラザン系化合物を含む、ガスバリア性フィルム
    ・要件(I):前記ガスバリア性フィルムの表面において、一辺4cmの正方形で囲まれた領域(P)を任意に10領域選択した際、下記条件(i)を満たす領域(P)が9領域以上である。
    ・条件(i):領域(P)における、40℃、相対湿度90%の環境下で測定した水蒸気透過度をW(g/m/day)とした際、領域(P)を一辺1cmの正方形に16分割してなる16個の区域(q)のいずれにおいても、前記環境下で測定した水蒸気透過度が10×W(g/m/day)未満となる。
  2. ガスバリア層(α)が積層する側の前記支持部材の表面の最大山高さをRp(α)(nm)とした際、ガスバリア層(α)の厚さが、2.3×Rp(α)+20(nm)以上である、請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. ガスバリア層(α)が、改質領域を有する、請求項1又は2に記載のガスバリア性フィルム。
  4. ガスバリア層(α)が、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子を有する高分子化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
  5. 前記アンカーコート層の表面に、ガスバリア層(α)が直接積層する構成を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
  6. ガスバリア層(β)を積層する表面の最大山高さをRp(β)(nm)とした際、ガスバリア層(β)の厚さが、2.3×Rp(β)+20(nm)以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
  7. ガスバリア層(β)が、改質領域を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム。
  8. 電子デバイスを、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルムで封止されてなる、封止体。
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