JP6969295B2 - 情報処理装置及び画像処理システム - Google Patents
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Description
この場合、共通の信号線路(例えば内部バス)に接続されている記憶装置(例えばクロックの立ち上がりと立ち下がりの両方を使用してデータを転送するDDR SDRAM(Double-Data-Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory))を通じて2つの処理手段の間におけるデータ転送を実現する手法が採用される。
ところが、この手法では記憶装置に対する読み書きがボトルネックになる。
請求項2に記載の発明は、前記書き込み速度に対する前記読出し速度の比は、前記第2の処理手段が一度に処理可能な色信号の数に対する前記第1の処理手段が一度に処理可能な色信号の数の比に基づいて設定される、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、複数の前記第2の処理手段はそれぞれ制御手段を有し、前記制御手段はそれぞれ、前記記憶手段への前記色信号の書き込みの完了が前記第1の処理手段から通知されると、当該色信号の当該記憶手段からの読み出しを開始させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の処理手段よりも前記第2の処理手段における処理速度が速い、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の処理手段における処理速度に対する前記第2の処理手段における処理速度の比は、当該第2の処理手段が一度に処理可能な色信号の数に対する当該第1の処理手段が一度に処理可能な色信号の数の比に基づいて設定される、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記色信号は画像データである、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記画像データは印刷データである、請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第1の処理手段と前記記憶手段は、前記第1の処理手段が前記色信号の入力に使用するバスとは異なる第1のバスを介して接続され、前記記憶手段と前記第2の処理手段は、前記第2の処理手段が処理後の前記色信号の出力に使用するバスとは異なる第2のバスを介して接続される、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の処理手段は、処理単位とする前記複数の色信号の前記記憶手段からの読み出し完了が前記第2の処理手段から通知があった場合に、次の処理単位である当該複数の色信号の当該記憶手段への書き込みを開始し、前記第2の処理手段は、処理単位とする前記複数の色信号の前記記憶手段への書き込みの完了が前記第1の処理手段から通知があった場合に、次の処理単位である当該複数の色信号の当該記憶手段からの読み出しを開始する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記読み出しの完了及び前記書き込みの完了は、前記複数の色信号毎に通知される、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記第1の処理手段、前記記憶手段及び前記第2の処理手段は、1つの半導体基板上に形成されている、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、バスに接続された第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段から前記バスを介して読み出された複数の色信号を一度に処理して並列に出力する第1の処理手段と、前記第1の処理手段から並列に出力される前記複数の色信号を一時的に記憶する、前記バスには接続されていない第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段から一度に処理可能な数ずつ順番に前記複数の色信号を読み出して処理し、前記バスを介して前記第1の記憶手段に記憶する、前記第1の処理手段よりも一度に処理可能な色信号の数が少ない第2の処理手段と、前記バスを介して前記第1の記憶手段から読み出された前記複数の色信号に対応する画像信号を出力する出力手段とを有する画像処理システムである。
請求項2記載の発明によれば、後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
請求項3記載の発明によれば、後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
請求項4記載の発明によれば後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
請求項5記載の発明によれば、後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
請求項6記載の発明によれば、データ量が大きい画像データの処理動作を高速化できる。
請求項7記載の発明によれば、データ量が大きい印刷データの処理動作を高速化できる。
請求項8記載の発明によれば、情報処理装置全体での処理動作を高速化できる。
請求項9記載の発明によれば、情報処理装置全体での処理動作を高速化できる。
請求項10記載の発明によれば、色信号毎に処理動作の待ち時間を少なくできる。
請求項11記載の発明によれば、直列に接続される2つの処理手段のうち後段側の第2の処理手段で一度に処理できる色信号の数が前段側の第1の処理手段で一度に処理できる色信号の数より少ない場合でも、後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
請求項12記載の発明によれば、直列に接続される2つの処理手段のうち後段側の第2の処理手段で一度に処理できる色信号の数が前段側の第1の処理手段で一度に処理できる色信号の数より少ない場合でも、後段側の第2の処理手段における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
ここでは、画像形成装置を例に説明する。実施の形態1で説明する画像形成装置は、記録材(以下「用紙」と記す場合もある。)に画像を形成する装置であり、コピー機能、スキャナ機能、ファックス送受信機能、印刷機能などを備えている。
もっとも、これら全ての機能を有する画像処理装置である必要はなく、いずれか1つの機能に特化した装置、例えば複写機、スキャナ(3次元スキャナを含む。)、ファックス送受信機、プリンタ(3次元プリンタを含む。)でもよい。
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置1の外観例を示す図である。図2は、実施の形態1に係る画像形成装置1の内部構造例を示す図である。
画像形成装置1は、原稿の画像を読み取る画像読取装置100と、用紙上に画像を記録する画像記録装置200と、を備えている。
また、画像形成装置1は、ユーザによる操作の受付やユーザに対する各種の情報の提示に使用するユーザインタフェース(UI)300を備えている。さらに、画像形成装置1は、画像形成装置1の全体動作を制御する制御装置400を備えている。
ここでの画像形成装置1は画像処理システムの一例である。また、制御装置400は情報処理装置の一例である。
画像記録装置200は、用紙トレイ250から引き出された用紙Pに画像を形成する画像形成部210と、画像形成部210に対して用紙Pを供給する用紙供給部220と、画像形成部210によって画像が形成された用紙Pを排出する用紙排出部230と、画像形成部210から出力される用紙Pの表裏を反転させ、画像形成部210に向けて再度搬送する反転搬送部240とを備えている。
画像形成部210には、用紙Pの搬送経路に沿ってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する記録ユニットが配置されている。
画像記録装置200の下部には、用紙Pを収容するための用紙トレイ250が配置されている。また、画像記録装置200の上部には、画像が形成された用紙Pを排出するための排出トレイ260が複数設けられている。
ユーザインタフェース300は、ユーザからの指示を受け付ける操作部とユーザに対して情報を提供する表示部とを有している。操作部は、例えばハードウェアキーやソフトウェアキーに対する操作を検知する機能などを有している。表示部は、操作用の画面としてソフトウェアキー等を表示する。
図3は、制御装置400と他の構成部との接続関係を説明する図である。
制御装置400は、CPU(Central Processing Unit)411と、ファームウェアやBIOS(Basic Input/Output System)等が記憶されたROM(Read Only Memory)412と、CPU411のワークエリアとして用いられるDDR SDRAM413とを有しており、これらは一般的なコンピュータを構成する。
以下では、DDR SDRAM413をRAM413という。なお、RAM413は第1の記憶手段の一例である。
CPU411は、ファームウェアの実行を通じてデータ処理部としても機能する。
画像処理部414が実行する画像処理には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に対応する印刷データの全てを並列に処理する回路部と、当該回路部から出力される印刷データを単色ずつ順番に処理する回路部とが含まれている。本実施の形態では、これらの回路部を含む画像処理部414の一部分を部分回路414Aという。
なお、制御装置400には、不揮発性の記憶装置の一例であるHDD(ハードディスク装置)も設けられている。
CPU411と各部は、バス421を通じて接続されている。ここでのバス421はブリッジを介して複数のバスが接続された構成でもよい。
表示部310と画像形成部210は、それぞれ出力手段の一例である。
図4は、実施の形態1における画像処理部414(図3参照)の一部分を構成する部分回路414Aの構造例を説明する図である。
本実施の形態における部分回路414Aは、4色分の印刷データを並列に処理する第1の回路部430と、第1の回路部430から出力される印刷データを色別に順番に処理する2つの第2の回路部440A及び440Bと、印刷データを2ライン分蓄積可能な4つのバッファ回路450C、450M、450Y及び450Kと、バッファ回路450C、450M、450Y及び450Kへの1ライン分の印刷データの書き込み完了の通知(WR完了通知)に用いられる第1の信号線460C、460M、460Y及び460Kと、バッファ回路450C、450M、450Y及び450Kからの1ライン分の印刷データの読出し完了の通知(RD完了通知)に用いられる第2の信号線470C、470M、470Y及び470Kと、を有している。
以下では、第2の回路部440A及び440Bを総称する場合、第2の回路部440という。
バッファ回路450C、450M、450Y及び450Kを総称する場合、バッファ回路450という。
第1の信号線460C、460M、460Y及び460Kを総称する場合、第1の信号線460といい、第2の信号線470C、470M、470Y及び470Kを総称する場合、第2の信号線470という。
バッファ回路450C、450M、450Y及び450Kは記憶手段の一例であると共に第2の記憶手段の一例でもある。
印刷データは画像データの一例である。
画像データは画像信号の一例である。
各色に対応する印刷データや画像データは色信号の一例である。
また、1つの半導体基板上には他の回路要素(例えばCPU411、ROM412、RAM413、各種のインターフェース)も含めることができる。1つの半導体基板上に形成する回路要素の組み合わせは任意である。
本実施の形態では、第1の回路部430をモジュールAと呼ぶことがあり、第2の回路部440をモジュールBと呼ぶことがある。
モジュールBと総称する2つのモジュールを区別する場合、第2の回路部440AをモジュールB−0とよび、第2の回路部440BをモジュールB−1と呼ぶ。
モジュールB−0は、シアン(C)とマゼンタ(M)の2色の処理を分担し、モジュールB−1は、イエロー(Y)とブラック(K)の2色の処理を分担する。
前述したように、1ラインは、第1の回路部430と第2の回路部440の間で転送される印刷データの単位に当たる。
本実施の形態の場合、バッファ回路450への書き込み動作とバッファ回路450からの読み出し動作を並行して実行できるように、バッファ回路450には2ライン分の記憶領域が用意されている。
なお、バッファ回路450の記憶容量は3ライン以上でもよい。本実施の形態では、印刷データの転送をライン単位で管理するため、バッファ回路450の記憶容量はラインの整数倍に設定される。
第1の回路部430は、RAM413から4色分の印刷データをバス421経由で読み込み、予め定めた処理を実行した後、4色分の印刷データを対応するバッファ回路450C、450M、450Y及び450Kに対して並列に出力する。ここでの出力は、バッファ回路450の記憶領域の空き具合に応じてライン単位で実行される。
一方、第2の回路部440Aは、シアン(C)及びマゼンタ(M)に対応するバッファ回路450C及び450Mから交互に各色に対応する印刷データを1ライン単位で読み出し、予め定めた処理を実行した結果をバス421経由でRAM413に書き込む。
第2の回路部440Bは、イエロー(Y)及びブラック(K)に対応するバッファ回路450Y及び450Kから交互に各色に対応する印刷データを1ライン単位で読み出し、予め定めた処理を実行した結果をバス421経由でRAM413に書き込む。
第2の回路部440Aは、CPU411を介さずにバッファ回路450から2色分の印刷データを直接読み出すDMAC441と、予め定めた処理を実行するモジュール部442と、CPU411を介さずにRAM413に2色分の印刷データを直接書き込むDMAC443とを有している。第2の回路部440Bも第2の回路部440Aと同じ構成を有している。
図5に示すタイムシーケンス図は、第1の回路部430と第2の回路部440で実行される処理を説明するために、実際に実行される処理の一部のみを表している。
第2の回路部440Aは、周期Tの期間内に、シアン(C)に対応する印刷データとマゼンタ(M)に対応する印刷データを時間順次に処理する。図中、波形が立ち上がっている期間に処理が実行され、波形が立ち下がっている期間に処理済みの印刷データが次段に転送される。
シアン(C)の処理とマゼンタ(M)の処理との間に配置される立ち下がりの期間の間に、処理対象とする印刷データの切り替えが実行される。
イエロー(Y)の処理とブラック(K)の処理との間に配置される立ち下がりの期間の間に、処理対象とする色信号の切り替えが実行される。
この2倍の数値は、第1の回路部430が一度に処理可能な色信号の数(すなわち4)と、第2の回路部440が一度に処理可能な色信号の数(すなわち2)との比(=2)に基づいて定まる。もっとも、正確に2倍である必要はないが、2倍に近いほどデータの転送時における待機時間が短く済む。
DMAC433はCPUを介さずにバッファ回路450に印刷データを直接書き込むための回路であり、色別に用意されている。図6に示すDMAC433は、モジュール部432から読み込んで対応するバッファ回路450に書き込みデータ(WR DATA)を出力するデータ(DATA)管理部434と、対応するバッファ回路450に書き込みコマンド(WR CMD)を出力するコマンド(CMD)管理部435と、バッファ回路450で使用中のラインの数を管理する書き込み(WR)カウンタ436とを有している。
コマンド(CMD)管理部435は、1ライン分の書き込みデータ(WR DATA)の書き込みが完了するたびに書き込み(WR)完了信号を発生する。この書き込み(WR)完了信号は、書き込み(WR)カウンタ436と後述する読み出し(RD)カウンタ446(図7参照)のカウンタの値の増加に使用される。
また、コマンド(CMD)管理部435は、書き込み(WR)カウンタ436のカウント値に基づいてバッファ回路450に対する書き込み動作を制御する。本実施の形態におけるコマンド(CMD)管理部435は、各色に対応するカウント値のいずれかが“2”であった場合、書き込み動作の実行を停止し、一時的に待機状態に制御する。
DMAC441はCPUを介さずにバッファ回路450から印刷データを直接読み出すための回路であり、色別に用意されている。図7に示すDMAC441は、対応するバッファ回路450から読み出したデータ(RD DATA)をモジュール部442に出力するデータ(DATA)管理部444と、対応するバッファ回路450に読み出しコマンド(RD CMD)を出力するコマンド(CMD)管理部445と、バッファ回路450で使用中のラインの数を管理する読み出し(RD)カウンタ446とを有している。
コマンド(CMD)管理部445は、1ライン分の読み出しデータ(RD DATA)の読み出しが完了するたびに読み出し(RD)完了信号を発生する。この読み出し(RD)完了信号は、書き込み(WR)カウンタ436(図6参照)と読み出し(RD)カウンタ446のカウンタの値の減少に使用される。
また、コマンド(CMD)管理部445は、読み出し(RD)カウンタ446のカウント値に基づいて読み出し動作の実行タイミングを制御する。本実施の形態におけるコマンド(CMD)管理部445は、カウント値が“0”である色に対応するバッファ回路450からの読み出し動作を停止し、一時的に待機状態に制御する。
ここでは、書き込み(WR)カウンタ436と読み出し(RD)カウンタ446を総称してカウンタと呼ぶ。
カウンタは、書き込み(WR)完了通知を受信したか否かを判定しており(ステップ1)、肯定結果が得られた場合にはカウント値に1を加算する(ステップ2)。一方、ステップ1で否定結果が得られた場合、カウンタは、読み出し(RD)完了通知を受信したか否かを判定する(ステップ3)。カウンタは、ステップ3で肯定結果が得られた場合にはカウント値から1を減算し(ステップ4)、否定結果が得られた場合にはステップ1に戻る。
本実施の形態の場合、カウント値の最大値はバッファ回路450に設けられる記憶領域のライン数(本実施の形態では2)であり、最小値は0である。
カウント値が最大値であることは、バッファ回路450には1ライン分の空き領域が存在しないことを意味する。一方、カウント値が最小値であることは、バッファ回路450の記憶領域に読み出すべき印刷データが存在しないことを意味する。
図9に示す処理動作は、コマンド(CMD)管理部435(図6参照)とデータ(DATA)管理部434(図6参照)の協働により実行される。
まず、DMAC433は、4色のうちいずれかに対応するカウント値がバッファ回路450(図4参照)のライン数より小さいか否かを判定する(ステップ11)。本実施の形態の場合、ライン数は“2”である。
ステップ11で肯定結果が得られた場合(すなわちカウント値が0又は1の場合)、DAMC433は、データ(色信号)の出力を開始する(ステップ12)。続いて、DMAC433は、1ライン分の出力が完了したか否かを判定する(ステップ13)。前述したように1ラインは転送の単位である。
ステップ13で否定結果が得られている間、DMAC433はデータ(色信号)の出力を継続する。
この後、DMAC433は、全ラインの書き込みが完了したか否かを判定する(ステップ15)。
ステップ15で否定結果が得られている間(バッファ回路450に送信すべき色信号が残っている間)、DMAC433は、ステップ11に戻って前述の動作を繰り返す。
ステップ15で肯定結果が得られた場合、DMAC433は、前述の動作を終了する。
図10に示す処理動作は、コマンド(CMD)管理部445(図7参照)とデータ(DATA)管理部444(図7参照)の協働により実行される。
まず、DMAC441は、読み出しの対象である該当色のカウント値が0(ゼロ)より大きいか否かを判定する(ステップ21)。
ステップ21で肯定結果が得られた場合(すなわちカウント値が1又は2の場合)、DAMC441は、データ(色信号)の入力を開始する(ステップ22)。
続いて、DMAC441は、1ライン分の入力が完了したか否かを判定する(ステップ23)。前述したように1ラインは転送の単位である。
ステップ23で否定結果が得られている間、DMAC441はデータ(色信号)の入力を継続する。
この後、DMAC441は、処理対象とする色信号の数分のラインの読み出しを終了したか否かを判定する(ステップ25)。本実施の形態の場合、DMAC441が処理の対象とする色信号の数は“2”であるので、2ライン分の読み出しが終了したか否かが判定される。
例えば、読み出されたラインの数を表すカウント値が偶数か否かが判定される。また例えば、読み出されたラインの数を表すカウント値が2になると0にリセットし、現在のカウント値が0であるか判定する。
この後、DMAC441は、ステップ21に戻り、バッファ回路450からのシアン(C)に対応するデータ(色信号)の入力に関する処理を繰り返す。
一方、ステップ27で肯定結果が得られた場合、DAMC441は、一連の読み出し動作を終了する。
以下では、図11〜図13を使用して第1の回路部430と第2の回路部440の間で実行されるデータの読み書きの詳細について説明する。
図11は、実施の形態1における処理動作の進行と各色信号に対応するカウント値の変化を説明するタイムシーケンス図の一例である。(A)はモジュールAによる印刷データの出力タイミングを説明し、(B)はシアン(C)に対応するカウント値の変化を示し、(C)はマゼンタ(M)に対応するカウント値の変化を示し、(D)はイエロー(Y)に対応するカウント値の変化を示し、(E)はブラック(K)に対応するカウント値の変化を示す。また、(F)はモジュールAの処理動作を示し、(G)はモジュールB−0の処理動作を示し、(H)はモジュールB−1の処理動作を示す。
図13は、時刻T4、T5及びT6におけるバッファ回路450の使用状況を説明する図である。(A)はバッファ回路450Cの使用状況を示し、(B)はバッファ回路450Mの使用状況を示し、(C)はバッファ回路450Yの使用状況を示し、(D)はバッファ回路450Kの使用状況を示す。
図11の場合、時刻T1は、モジュールAによるライン1の信号処理の途中の時点を表している。この時点では、未だ、モジュールAからバッファ回路450への色信号の書き込み(WR)完了信号が出力されていないため、各カウント値は0(ゼロ)のままである。
なお、バッファ回路450C、450M、450Y、450Kには、対応する色信号の書き込み動作が並列に進行している。図12では、1ライン分のデータ容量を有する記憶領域M1の途中まで各色信号が書き込まれた状態を網掛けで表している。
本実施の形態では、時刻T2からモジュールB−0によるバッファ回路450Cからのシアン(C)に対応する色信号の読み出しとモジュールB−1によるバッファ回路450Yからのイエロー(Y)に対応する色信号の読み出しとが並列に開始される。モジュールB−0とモジュールB−1は1色ずつでしか色信号を処理できないためである。
この時点でマゼンタ(M)とブラック(K)の読み出しは開始されていないので、マゼンタ(M)とブラック(K)のカウント値は1のままである。この時点における記憶領域M1とM2の使用状況は図13に示されている。マゼンタ(M)とブラック(K)に対応するバッファ回路450Mと450Kにはライン1の全部の色信号とライン2の一部の色信号が記憶領域M1と記憶領域M2に記憶されている。このため、記憶領域M1の全領域と記憶領域M2の先頭側が網掛けで表されている。
ここでの速度の比は、第1の回路部430が一度に処理可能な色信号の数(すなわち4)と、第2の回路部440が一度に処理可能な色信号の数(すなわち2)との比(=2)に基づいて定まる。理想的には2倍であることが好ましいが、正確に2倍である必要はない。なお、速度比が2倍に近いほどデータの転送時における待機時間が短く済む。
この時点で、CMD管理部435(図6参照)は、マゼンタ(M)とブラック(K)のカウント値が2になったことを検知し、ライン3の処理の開始(すなわちライン3に対応する色信号の書き込みの開始)を一時的に待機(wait)する。
図13の時刻T5では、4色全ての記憶領域M2にデータが書き込まれているので、全ての領域に網掛けが付されている。
この時点で、CMD管理部435(図6参照)は、全てのカウント値が0又は1になったことを検知し、ライン3の処理の開始を許可する。
本実施の形態1においては、前段側の第1の回路部430(図4参照)が一度に処理できる色信号の数が4であるのに対し、後段側の第2の回路部440(図4参照)が一度に処理できる色信号の数が2である場合でも、バッファ回路450(図4参照)に対する色信号の書き込みと読み出しのタイミングを工夫することにより、バス421(図4参照)を介さずに、第1の回路部430から出力される色信号を第2の回路部440に直接転送することができる。
この結果、バス421とRAM413(図4参照)を介在する転送方式に比して、第1の回路部430から第2の回路部440へのデータの転送速度を高速化することができる。また、第2の回路部440によるバッファ回路450からの読み出し速度が第1の回路部430によるバッファ回路450への書き込み速度よりも速いので第2の回路部440における処理動作に待ち時間が発生しないようにできる。
特に、印刷データはデータサイズが大きく、しかも信号処理に実時間性が要求されるため、本実施の形態に係る部分回路414Aの採用による効果が大きい。
ここでは、画像処理部414(図3参照)の一部分を構成する部分回路414Aの他の構造例について説明する。
実施の形態1における部分回路414Aは、後段に位置する第2の回路部440(図4参照)が2つのモジュールで構成されていたが、本実施の形態では、後段に位置する第2の回路部440(図4参照)が1つのモジュールで構成される場合について説明する。
本実施の形態では、第2の回路部440の構成と処理動作の内容だけが実施の形態1と異なっている。換言すると、第2の回路部440を除く他の構成部分は実施の形態1と同様である。
本実施の形態における第2の回路部440Cは、単一のモジュールBだけで構成されている。すなわち、入力側のDMAC441と、モジュール部442と、出力側のDMAC443がいずれも1つである。
本実施の形態における入力側のDMAC441は、バッファ回路450C、450M、450Y、450Kから色信号をライン単位で順番に読み出し、各色信号に対応する読み出し(RD)完了通知を第1の回路部430の出力側のDMAC433に出力する点で実施の形態1と異なる。
また、本実施の形態におけるモジュール部442は、各色信号についてライン単位で予め定めた信号処理を実行する点で実施の形態1と異なる。
また、本実施の形態における出力側のDMAC443は、予め定めた処理が施された4色分の色信号を、処理が終了した順番に、バス421経由でRAM413に書き込む。
図15には図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15の横軸は時間で表している。なお、図15に示すタイムシーケンス図は、第1の回路部430と第2の回路部440Cで実行される処理を説明するために、実際に実行される処理の一部のみを表している。
第2の回路部440Cは、周期Tの期間内に、シアン(C)とマゼンタ(M)とイエロー(Y)とブラック(K)の4色に対応する4つの印刷データを時間順次に処理する。図中、波形が立ち上がっている期間に処理が実行され、波形が立ち下がっている期間に処理済みの印刷データが次段に転送される。各色信号の間に配置される立ち下がりの期間の間にモジュール部442で処理する色信号の切り替えが実行される。
この4倍の数値は、第1の回路部430が一度に処理可能な色信号の数(すなわち4)と、第2の回路部440Cが一度に処理可能な色信号の数(すなわち1)との比(=4)に基づいて定まる。もっとも、正確に4倍である必要はないが、4倍に近いほどデータの転送時における待機時間が短く済む。
図16は、実施の形態2における処理動作の進行と各色信号に対応するカウント値の変化を説明するタイムシーケンス図の一例である。(A)はモジュールAによる印刷データの出力タイミングを説明し、(B)はシアン(C)に対応するカウント値の変化を示し、(C)はマゼンタ(M)に対応するカウント値の変化を示し、(D)はイエロー(Y)に対応するカウント値の変化を示し、(E)はブラック(K)に対応するカウント値を示す。また、(F)はモジュールAの処理動作を示し、(G)はモジュールBの処理動作を示す。
図18は、時刻T4及びT5におけるバッファ回路450の使用状況を説明する図である。(A)はバッファ回路450Cの使用状況を示し、(B)はバッファ回路450Mの使用状況を示し、(C)はバッファ回路450Yの使用状況を示し、(D)はバッファ回路450Kの使用状況を示す。
図16の場合、時刻T1は、モジュールAによるライン1の信号処理の途中の時点を表している。この時点では、未だ、モジュールAからバッファ回路450への色信号の書き込み(WR)完了信号が出力されていないため、各カウント値は0(ゼロ)のままである。
なお、バッファ回路450C、450M、450Y、450Kには、対応する色信号の書き込み動作が並列に進行している。図17では、1ライン分のデータ容量を有する記憶領域M1の途中まで各色信号が書き込まれた状態を網掛けで表している。
本実施の形態では、時刻T2からモジュールBによるバッファ回路450Cからのシアン(C)に対応する色信号の読み出しが開始される。
このため、図17では、4つのバッファ回路450C、450M、450Y、450Kの記憶領域M1のうちバッファ回路450Cの記憶領域M1だけが白抜きで表している。一方、ライン2に対応する4色分の色信号の書き込みが開始されているので、4つのバッファ回路450C、450M、450Y、450Kの記憶領域M2の一部を網掛けで表している。
図18では、マゼンタ(M)に対応するバッファ回路450Mの記憶領域M1の全領域が白抜きに変化している。
なお、時刻T4ではライン2に対応する色信号のバッファ回路450C、450M、450Y、450Kへの書き込みは完了していない。
この時点で、CMD管理部435(図6参照)は、イエロー(Y)とブラック(K)のカウント値が2になったことを検知し、ライン3の処理の開始(すなわちライン3に対応する色信号の書き込みの開始)を一時的に待機(wait)する。
図18では、記憶領域M2の全ての領域を網掛けで表している。
このように4色分の全てのカウント値がいずれも1になると、ライン3の処理が開始される。
なお、本実施の形態の場合には、書き込み速度に対する読出し速度の関係(第2の回路部440Cの処理速度の関係)で待ち時間が実施の形態1の場合よりも長くなっているが、読出し速度(すなわち第2の回路部440Cの処理速度)を上げることにより、待ち時間を短縮することができる。
本実施の形態2の場合でも、実施の形態1と同様に、バス421(図14参照)を介さずに、第1の回路部430(図14参照)から出力される色信号を第2の回路部440(図14参照)に直接転送することができる。
なお、本実施の形態2の場合には、第2の回路部440を構成するモジュールの数が実施の形態1よりも1つ少ないため、部分回路414Aの回路規模を実施の形態1よりも小さくできる。
ここでは、実施の形態1及び2で説明したモジュールBによって処理された後のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)に対応する各印刷データを、後段に位置する他のモジュールがどのようにRAM413(図4参照)から読み出すかについて説明する。
図19は、モジュールBの処理結果を処理するモジュール部502(モジュールC)による処理動作を説明する図である。図19には図4との対応部分に対応する符号を付して示している。すなわち、図19は実施の形態1の回路構成を前提としている。勿論、実施の形態2についても同様の動作となる。
前述したように、第2の回路部440A(モジュールB−0)は、シアン(C)又はマゼンタ(M)に対応する印刷データをシリアルに出力する。また、第2の回路部440B(モジュールB−1)は、イエロー(Y)又はブラック(K)に対応する印刷データをシリアルに出力する。
これらの印刷データは、バス421を経由してRAM413内の異なる領域に色別に格納される。図19では、各色に対応する格納領域をC、M、Y、Kで表している。
第3の回路部500の入力段に配置される4つのDMAC501は、RAM413の別々の領域からシアン(C)に対応する印刷データと、マゼンタ(M)に対応する印刷データと、イエロー(Y)に対応する印刷データと、ブラック(K)に対応する印刷データを少しずつ並列に読み出す。ただし、この時点では、4色分の印刷データが対応する画素位置はバラバラである。
4つのDMAC501は、バラバラの状態にある4色分の印刷データを1つの画素(点)単位で合成してモジュール部502(モジュールC)に与えるように協働する。すなわち、4つのDMAC501による面から点への変換動作の後にモジュール部502(モジュールC)による処理が実行される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に記載の範囲には限定されない。例えば上述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
また、実施の形態1における画像形成装置1では、オフィスなどで使用される装置構成を想定しているが、商業用(プロダクション用)の画像形成装置でもよい。
また、実施の形態1及び2においては、印刷データを構成する色信号としてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)を例示したが、他の色空間(例えばLab色空間)で規定される色信号でもよい。
画像データの一例である表示データは、例えばレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色で構成される。表示データについても画像処理で用いられる色空間はレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)以外の空間(例えばLab色空間)でもよい。
Claims (12)
- 一度に複数の色信号を処理して並列に出力する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段から並列に出力される前記複数の色信号を一時的に記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から一度に処理可能な数ずつ順番に前記複数の色信号を読み出して処理する、前記第1の処理手段よりも一度に処理可能な色信号の数が少ない第2の処理手段と
を有し、
前記記憶手段への書き込み速度よりも当該記憶手段からの読出し速度が速い情報処理装置。 - 前記書き込み速度に対する前記読出し速度の比は、前記第2の処理手段が一度に処理可能な色信号の数に対する前記第1の処理手段が一度に処理可能な色信号の数の比に基づいて設定される、請求項1に記載の情報処理装置。
- 複数の前記第2の処理手段はそれぞれ制御手段を有し、
前記制御手段はそれぞれ、前記記憶手段への前記色信号の書き込みの完了が前記第1の処理手段から通知されると、当該色信号の当該記憶手段からの読み出しを開始させる、請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第1の処理手段よりも前記第2の処理手段における処理速度が速い、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記第1の処理手段における処理速度に対する前記第2の処理手段における処理速度の比は、当該第2の処理手段が一度に処理可能な色信号の数に対する当該第1の処理手段が一度に処理可能な色信号の数の比に基づいて設定される、請求項4に記載の情報処理装置。
- 前記色信号は画像データである、請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記画像データは印刷データである、請求項6に記載の情報処理装置。
- 前記第1の処理手段と前記記憶手段は、当該第1の処理手段が前記色信号の入力に使用するバスとは異なる第1のバスを介して接続され、
前記記憶手段と前記第2の処理手段は、当該第2の処理手段が処理後の前記色信号の出力に使用するバスとは異なる第2のバスを介して接続される、請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第1の処理手段は、処理単位とする前記複数の色信号の前記記憶手段からの読み出し完了が前記第2の処理手段から通知があった場合に、次の処理単位である当該複数の色信号の当該記憶手段への書き込みを開始し、
前記第2の処理手段は、処理単位とする前記複数の色信号の前記記憶手段への書き込みの完了が前記第1の処理手段から通知があった場合に、次の処理単位である当該複数の色信号の当該記憶手段からの読み出しを開始する、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記読み出しの完了及び前記書き込みの完了は、前記複数の色信号毎に通知される、請求項9に記載の情報処理装置。
- 前記第1の処理手段、前記記憶手段及び前記第2の処理手段は、1つの半導体基板上に形成されている、請求項1に記載の情報処理装置。
- バスに接続された第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段から前記バスを介して読み出された複数の色信号を一度に処理して並列に出力する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段から並列に出力される前記複数の色信号を一時的に記憶する、前記バスには接続されていない第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段から一度に処理可能な数ずつ順番に前記複数の色信号を読み出して処理し、前記バスを介して前記第1の記憶手段に記憶する、前記第1の処理手段よりも一度に処理可能な色信号の数が少ない第2の処理手段と、
前記バスを介して前記第1の記憶手段から読み出された前記複数の色信号に対応する画像信号を出力する出力手段と
を有する画像処理システム。
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