JP6968415B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタに関する。
従来より、複数の導体を有する導電部材と、基板とが、電気的に接続される際には、コネクタが用いられる。このような、複数の導体を有する導電部材としては、例えば、フレキシブルケーブル又はフレキシブル基板として構成されるフレキシブル導電部材、又は、複数の電線と電線を保持するハウジングとを有する導電部材、或いは、相手側基板と複数の導体と導体を保持するハウジングとを有する導電部材、等が挙げられる。そして、特許文献1においては、複数の導体を有するフレキシブル導電部材と基板とを接続するコネクタが開示されている。
特許文献1に開示されたコネクタ(FPC/FFC用コネクタ)は、インシュレータと、インシュレータに保持される複数のコンタクトとを有している。インシュレータには、FPC/FFCを挿入する挿入スロットを有する挿入端面と、挿入端面の反対側のはんだ付け端面とが、設けられている。インシュレータに保持された各端子は、挿入スロット内に臨むとともに挿入スロットから挿入されるFPC/FFCに接触する弾性脚と、はんだ付け端面に臨むはんだ付け脚と、を有している。特許文献1のコネクタは、はんだ付け脚が基板にはんだ付けされることで、基板に対して電気的に接続される。
特開平10−125416号公報
基板とフレキシブル導電部材等の導電部材とを接続する際には、特許文献1に開示されたようなコネクタが用いられる。一方、コネクタを介してフレキシブル導電部材等の導電部材が接続される基板の表面には、導電回路が形成されており、各種の電子部品も実装されている。導電回路が形成されて各種電子部品が実装された基板の表面を、防水、防塵、或いは防振等の観点で保護する場合、基板の表面をポッティング材で覆うポッティング処理が行われる。例えば、基板の表面にポッティング材が塗布されることで、或いはケース等で囲まれた状態の基板の表面にポッティング材が充填されることで、ポッティング処理が行われる。
基板の表面の保護のために基板の表面を覆うように配置されるポッティング材は、樹脂等の絶縁材料で構成されている。よって、コネクタを介してフレキシブル導電部材等の導電部材が接続される基板の表面にポッティング処理を施す場合は、基板に接続されたコネクタの端子がフレキシブル導電部材等の導電部材の導体と接触する領域へのポッティング材の浸入を防止する必要がある。
このため、フレキシブル導電部材等の導電部材に接続される基板の表面にポッティング処理を施す場合は、基板上において、コネクタの周囲を囲む周壁を形成する必要がある。即ち、基板上において、基板とフレキシブル導電部材等の導電部材とを接続するコネクタの周囲を囲む周壁を形成することで、ポッティング材の流入を塞き止め、コネクタの端子がフレキシブル導電部材等の導電部材の導体に接触する領域へのポッティング材の浸入を防止する必要がある。
しかしながら、導電回路が形成されて各種の電子部品が実装された基板の表面において、上述のような周壁を形成することは、大きな制約を伴い、困難な作業となる。よって、フレキシブル導電部材等の導電部材が接続される基板の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタの実現が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、複数の導体を有する導電部材が接続される基板の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係るコネクタは、複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタに関する。そして、本発明のある局面に係るコネクタは、複数の前記導体にそれぞれ接触して接続される複数の端子を保持する本体ハウジングと、前記本体ハウジングに対して、当該本体ハウジングが前記基板に接続される端部側に取り付けられ、前記本体ハウジングの内部と前記基板との間をシールするシール部材と、を備え、前記シール部材は、前記端子が圧入された状態で貫通するとともに、前記端子と前記本体ハウジングとに密着するように構成されている。
この構成によると、コネクタにおいては、本体ハウジングに保持された複数の端子のそれぞれは、本体ハウジングの基板接続側の端部側に取り付けられたシール部材に圧入された状態で貫通している。そして、各端子は、シール部材を貫通して本体ハウジングから露出した部分において、基板に対してはんだ付け等によって接続される。これにより、コネクタと基板とが電気的に接続される。また、複数の導体を有する導電部材は、複数の導体のそれぞれがコネクタにおける複数の端子のそれぞれと接触して接続される。これにより、コネクタと導電部材とが電気的に接続される。このように、コネクタを介して導電部材と基板とが電気的に接続される。
上記の構成のコネクタを介して導電部材と基板とが接続された状態では、本体ハウジングの内部と基板との間は、本体ハウジングの基板接続側の端部側に取り付けられて本体ハウジングに密着したシール部材によってシールされている(密封されている)。そして、シール部材を貫通した状態で本体ハウジングから露出して基板に接続された各端子は、シール部材に圧入され、シール部材が密着している。これにより、本体ハウジングから端部が露出した各端子におけるシール部材を貫通している部分の周囲は、シール部材によってシールされている(密封されている)。
よって、上記のコネクタを介して導電部材が接続される基板の表面にポッティング処理が施される場合であっても、ポッティング材の本体ハウジングの内部への流入を塞き止めることができる。即ち、本体ハウジングに密着したシール部材によって、ポッティング材の本体ハウジングの内部への侵入が防止される。そして、基板に接続された各端子は、シール部材に圧入されてシール部材が密着しているため、各端子の周囲からのポッティング材の本体ハウジングの内部への侵入が防止される。これらにより、コネクタの端子が導電部材の導体に接触する領域へのポッティング材の浸入が防止される。
また、上記の構成によると、複数の導体を有する導電部材に接続される基板の表面にポッティング処理を施す場合であっても、コネクタを介して基板と導電部材とを接続するだけでよい。即ち、上記の構成によると、導電部材に接続される基板の表面にポッティング処理を施す場合であっても、大きな制約を伴う状態でコネクタの周囲を囲む周壁を形成するような困難な作業が不要となる。よって、上記の構成によると、複数の導体を有する導電部材に接続される基板の表面にポッティング処理を施す場合であっても、容易にポッティング処理を行うことができる。
従って、上記の構成によると、複数の導体を有する導電部材が接続される基板の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタを提供することができる。
(2)前記シール部材は、前記端子が圧入された状態で貫通する圧入孔が設けられていてもよい。
この構成によると、コネクタにおいては、シール部材に、あらかじめ各端子が圧入されるための圧入孔が貫通して設けられている。そして、シール部材の圧入孔に圧入されてシール部材を貫通した状態で本体ハウジングから露出して基板に接続された各端子には、シール部材が密着している。このため、本体ハウジングから端部が露出した各端子におけるシール部材を貫通している部分の周囲は、シール部材によってシールされている(密封されている)。これにより、基板の表面にポッティング処理が施される場合であっても、各端子の周囲からのポッティング材の本体ハウジングの内部への侵入が防止され、ポッティング材の浸入が防止される。
(3)前記シール部材は、突き破られた状態で前記端子が圧入されていてもよい。
この構成によると、コネクタにおいては、シール部材が突き破られた状態で端子がシール部材に圧入されている。そして、シール部材を突き破ってシール部材に圧入されてシール部材を貫通した状態で本体ハウジングから露出して基板に接続された各端子には、シール部材が密着している。このため、本体ハウジングから端部が露出した各端子におけるシール部材を貫通している部分の周囲は、シール部材によってシールされている(密封されている)。これにより、基板の表面にポッティング処理が施される場合であっても、各端子の周囲からのポッティング材の本体ハウジングの内部への侵入が防止され、ポッティング材の浸入が防止される。
また、シール部材を貫通する端子は、シール部材を突き破った状態でシール部材に圧入される。このため、シール部材においては、端子を圧入するための孔を予め設ける必要が無く、その孔に対応する位置に端子を位置決めする必要も無い。よって、各端子が、予め設けられた圧入用の孔からずれた位置でシール部材に圧入されてしまうことがそもそも生じない。このため、端子が、シール部材に対して、予め設けられた圧入用の孔からずれて圧入されてしまい、圧入用の孔からポッティング材が本体ハウジングの内部へ侵入してしまう事態が発生することを、防止することができる。
(4)前記シール部材は、一体の部材として設けられ、複数の前記端子が圧入されていてもよい。
この構成によると、シール部材は、一体に設けられ、複数の端子が圧入される一つの部材として構成される。このため、複数の端子が圧入されるシール部材を一括して本体ハウジングに容易に取り付けることができ、コネクタの組み立て作業の効率化及び容易化を図ることができる。
(5)前記シール部材は、前記本体ハウジングに対して、当該本体ハウジングが前記基板に接続される端部側に嵌め込まれることで取り付けられ、前記シール部材は、その外周が前記本体ハウジングの内周に密着するように構成されていてもよい。
この構成によると、シール部材は、外周が本体ハウジングの内周に密着した状態で本体ハウジングに嵌め込まれることで、本体ハウジングに取り付けられる。このため、シール部材が本体ハウジングに密着した状態で取り付けられる構成を簡素な構造で実現することができる。
(6)前記本体ハウジングは、複数の前記端子を保持する端子保持ハウジングと、前記シール部材が取り付けられるとともに、前記端子保持ハウジングを保持するカバーハウジングと、を備え、前記シール部材は、前記カバーハウジングの一端側において取り付けられ、前記端子保持ハウジングは、前記カバーハウジングの他端側から当該カバーハウジングの内側に挿入されて当該カバーハウジングに保持されてもよい。
この構成によると、本体ハウジングは、組み立てられて一体化される分離した部材としての端子保持ハウジング及びカバーハウジングを備えて構成される。そして、シール部材及び複数の端子をカバーハウジング及び端子保持ハウジングに対して個別に取り付けることができる。このため、シール部材及び複数の端子の本体ハウジングへの取り付けを容易に行うことができる。更に、シール部材は、カバーハウジングの一端側に取り付けられ、複数の端子を保持した端子保持ハウジングは、カバーハウジングの他端側から挿入されてカバーハウジングに保持される。このため、複数の端子を保持した端子保持ハウジングとシール部材が取り付けられたカバーハウジングとの組み立て作業も容易に行うことができる。よって、上記の構成によると、コネクタの組み立て作業の更なる容易化を図ることができる。
また、上記の構成によると、シール部材が取り付けられるカバーハウジングが、複数の端子を保持する端子保持ハウジングとは別体の部材として構成される。このため、ポッティング処理の際に要請されるポッティング材の層の厚み寸法に対して、端子保持ハウジングの仕様を変更することなく、カバーハウジングの高さ寸法のみを変更して対応することができる。よって、導電部材と基板とを接続するコネクタにおいて、ポッティング材の層の厚み寸法に対する設計自由度を容易に高めることができる。
(7)前記本体ハウジングの内部には、複数の前記端子を保持する内部壁が設けられ、前記内部壁には、複数の前記端子がそれぞれ貫通する複数の貫通孔が設けられ、複数の前記貫通孔のそれぞれの内周面は、複数の前記端子のそれぞれが前記内部壁を貫通する方向を案内する案内面を有し、前記案内面は、複数の前記端子のそれぞれが前記内部壁を貫通する方向に沿って窄まるように構成されていてもよい。
この構成によると、複数の端子のそれぞれは、本体ハウジングに対して、内部壁の貫通孔を貫通した状態で保持される。そして、各端子は、内部壁の貫通孔を貫通する際、各端子が内部壁を貫通する方向に沿って窄まる案内面によって案内されながら、内部壁の貫通孔を貫通する。このため、各端子において、内部壁を貫通して内部壁から露出した部分の位置を、容易に所定の位置に位置決めすることができる。そして、シール部材における各端子が圧入される所定の位置と、内部壁を貫通して端子が内部壁から露出する貫通孔の位置とを対応させることで、シール部材における各端子が圧入される所定の位置に各端子を容易に位置決めすることができる。このため、シール部材における各端子が圧入される所定の位置に対して各端子の位置のばらつきが生じてしまうことが抑制され、各端子が所定の位置からずれた位置でシール部材に圧入されてしまうことが防止される。また、シール部材において、端子が圧入された状態で貫通する圧入孔が設けられている場合、シール部材の各圧入孔に対して各端子の位置のばらつきが生じてしまうことが抑制され、各端子が各圧入孔からずれた位置でシール部材に圧入されてしまうことが防止される。よって、本体ハウジングに保持された複数の端子のそれぞれをシール部材における複数の圧入孔のそれぞれに圧入する場合に、端子の位置のばらつきによってシール部材が破損してしまうことを防止することができる。
(8)前記シール部材は、ゴム部材として構成されていてもよい。
この構成によると、シール部材は、弾性限界が大きい高弾性の材料であるゴム部材で形成されている。そして、各端子は、ゴム製のシール部材に対して圧入される。このため、各端子をシール部材に密着させた状態でシール部材に容易に圧入することができる。よって、上記の構成によると、コネクタの組み立て作業の更なる容易化を図ることができる。
(9)前記本体ハウジングは、一体の部材として設けられ、前記本体ハウジングの内部には、複数の前記端子を保持する内部壁が設けられ、前記内部壁には、複数の前記端子がそれぞれ貫通する複数の貫通孔が設けられていてもよい。
この構成によると、本体ハウジングは、一体に設けられ、複数の端子がそれぞれ貫通して保持される複数の貫通孔が形成された内部壁が設けられた一つの部材として構成される。このため、本体ハウジングの単一部材化を図ることができ、部品点数の増大を抑制できる。
(10)前記導電部材は、複数の前記導体を有するフレキシブル導電部材として構成されていてもよい。
この構成によると、コネクタにおける複数の端子が、可撓性を有するフレキシブル導電部材の複数の導体と、基板とに対して接続される。これにより、コネクタを介して、制約のある配線経路であっても複数の導体を密集させた状態で自由に取り回しができるフレキシブル導電部材と、基板とが、電気的に接続される。そして、上記の構成によると、フレキシブル導電部材が接続される基板の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタを提供することができる。
本発明によると、複数の導体を有する導電部材が接続される基板の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るコネクタを示す斜視図であって、フレキシブル導電部材の一部及び基板の一部とともに示す図である。 コネクタを示す斜視図であって、フレキシブル導電部材の一部及び基板の一部とともに示す図である。 フレキシブル導電部材の一部を示す斜視図である。 図1に示すコネクタを分解した状態で示す斜視図である。 図4に示すコネクタにおける端子保持ハウジング及び端子を分解した状態で示す斜視図である。 図5に示す端子を示す図であって、図6(A)は平面図(上面図)であり、図6(B)は左側面図であり、図6(C)は正面図であり、図6(D)は右側面図である。 図5に示す端子を示す図であって、図7(A)は平面図(上面図)であり、図7(B)は左側面図であり、図7(C)は正面図であり、図7(D)は右側面図である。 図1に示すフレキシブル導電部材の一部及びコネクタを示す図であって、図8(A)は左側面図であり、図8(B)は平面図(上面図)であり、図8(C)は正面図であり、図8(D)は底面図である。 図8(C)のX4線矢視方向から見たフレキシブル導電部材の一部及びコネクタの断面図である。 図8(C)のX5線矢視方向から見たフレキシブル導電部材の一部及びコネクタの断面図である。 図5に示す端子保持ハウジングを示す図であって、図11(A)は平面図(上面図)であり、図11(B)は正面図であり、図11(C)は底面図である。 図4に示すコネクタのカバーハウジングを示す図であって、図12(A)は左側面図であり、図12(B)は平面図(上面図)であり、図12(C)は正面図であり、図12(D)は底面図である。 図4に示すコネクタのシール部材を示す図であって、図13(A)は左側面図であり、図13(B)は平面図(上面図)であり、図13(C)は正面図であり、図13(D)は底面図である。 ポッティング処理が施された状態の基板の一部、コネクタ及びフレキシブル導電部材の一部の断面図である。 変形例に係るコネクタを示す断面図であって、フレキシブル導電部材の一部及び基板の一部とともに示す図である。 圧入孔が設けられていないシール部材を示す図であって、図16(A)は左側面図であり、図16(B)は平面図(上面図)であり、図16(C)は正面図であり、図16(D)は底面図である。 変形例に係るコネクタを示す断面図であって、複数の端子付き電線を含む導電部材及び基板とともに示す図である。 図17に示すコネクタ及び導電部材を示す断面図であって、コネクタ及び導電部材が接続されていない状態を示す図である。 変形例に係るコネクタを示す断面図であって、相手側基板を含む導電部材及びコネクタが接続される基板とともに示す図である。 図19に示すコネクタ及び導電部材を示す断面図であって、コネクタ及び導電部材が接続されていない状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタとして、種々の用途に広く適用することができるものである。
[コネクタの概略]
図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係るコネクタ1を示す斜視図であって、フレキシブル導電部材100の一部及び基板101の一部とともに示す図である。図3は、フレキシブル導電部材100の一部を示す斜視図である。図4は、コネクタ1を分解した状態で示す斜視図である。図5は、コネクタ1における端子保持ハウジング14及び端子11を分解した状態で示す斜視図である。
尚、図1は、フレキシブル導電部材100と基板101とがコネクタ1によって接続された状態を図示している。一方、図2は、フレキシブル導電部材100と基板101とがコネクタ1によって接続される前の状態を図示している。また、図1及び図2においては、フレキシブル導電部材100及び基板101は、それらの一部のみが切り欠き状態で模式的に図示されている。より具体的には、図1及び図2では、フレキシブル導電部材100については、コネクタ1に対して接続されるフレキシブル導電部材100の端部100aの部分とその近傍の部分とが図示されている。また、図1及び図2では、基板101については、コネクタ1に接続される部分とその近傍の部分とが図示されている。
図1、図2、図4、図5に示すコネクタ1は、複数の導体102を有するフレキシブル導電部材100と基板101とを接続するコネクタとして構成されている。コネクタ1は、複数の端子11、複数の端子11を保持する本体ハウジング12、本体ハウジング12に取り付けられるシール部材13を備えて構成されている。コネクタ1は、基板101に対して電気的及び機械的に接続されるとともに、フレキシブル導電部材100に対しても電気的及び機械的に接続される。
尚、図1及び図2において一部のみが切欠き状態で模式的に図示された基板101は、導電回路パターンが表裏面のうちの少なくともいずれか一方に設けられた基板として構成されている。図1及び図2では、基板101における導電回路パターンの図示は省略されている。
[フレキシブル導電部材]
図1乃至図3に示すフレキシブル導電部材100は、本実施形態においては、絶縁被覆された複数の導体102を有するフレキシブルケーブルとして構成されている。より具体的には、フレキシブル導電部材100は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)として構成されている。フレキシブル導電部材100は、複数の導体102、被覆部103、補強板104、等が設けられている。即ち、本実施形態においては、コネクタ1を介して基板101に対して電気的に接続される導電部材は、複数の導体102を有するフレキシブル導電部材100として構成されている。
フレキシブル導電部材100は、全体形状が平坦な形状で細長く延びる形態を有している。しかし、図1乃至図3では、前述の通り、フレキシブル導電部材100の端部100aの部分とその近傍の部分とが切り欠き状態で図示されている。即ち、図1乃至図3では、フレキシブル導電部材100の長手方向における端部100aを含む一部が図示されている。
複数の導体102は、それぞれ細長く延びる形状に形成され、フレキシブル導電部材100において等間隔で配列されている。そして、複数の導体102は、フレキシブル導電部材100において、互いに平行に延びるように設けられている。各導体102は、例えば、1本の細長くて平たい箔状の金属線材として、或いは細かい金属線材が束ねられた集合体として構成されている。本実施形態では、各導体102が1本の平たい箔状の金属線材として構成された形態が、例示されている。
被覆部103は、絶縁性材料で形成されて、複数の導体102を被覆するように設けられている。即ち、複数の導体102は、被覆部103によって絶縁被覆されている。本実施形態では、被覆部103として、フレキシブル導電部材100の表面側及び裏面側のそれぞれに設けられた一対の絶縁シート或いは絶縁フィルムを備えて構成された形態が例示されている。この例では、例えば、一対の絶縁シート或いは一対の絶縁フィルムが、平行に配置された複数の導体102を挟んだ状態で、一体化される。これにより、複数の導体102を絶縁性材料で被覆する被覆部103が構成される。
補強板104は、例えば、樹脂材料で形成され、フレキシブル導電部材100の端部100aに設けられている。補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aの先端の剛性を増大させて補強するための細長い平板状の部材として設けられている。尚、フレキシブル導電部材100の端部100aがコネクタ1に対して挿入されて接続される際に、その挿入接続工程が円滑に行われるように、フレキシブル導電部材100の端部100aに補強板104が設けられている。
補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aの先端における表裏面のうちの一方の面に張り付けられて固定されている。そして、補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aに対して、フレキシブル導電部材100の長手方向に対して垂直な幅方向に沿って、且つ、端部100aの縁部分に沿って延びるように取り付けられている。尚、図3において、フレキシブル導電部材100の長手方向が両端矢印X2で示されており、フレキシブル導電部材100の幅方向が両端矢印X3で示されている。
また、フレキシブル導電部材100には、その端部100aにおいて、複数の導体102の端部が露出した導体露出部105が設けられている。導体露出部105は、フレキシブル導電部材100の端部100aにおいて、平坦に広がる表裏面のうち補強板104が取り付けられる側と反対側の面において複数の導体102の端部を露出させる部分として設けられている。
また、フレキシブル導電部材100の端部100aには、その幅方向における中央部分において、切り欠き穴106が設けられている。切り欠き穴106は、フレキシブル導電部材100の端部100aがコネクタ1に接続される際に、コネクタ1における後述の係合保持部14cによって係合される被係合部として設けられている。本実施形態では、切り欠き穴106は、フレキシブル導電部材100の端部100aを貫通する略矩形の貫通穴として設けられている。
尚、上記の通り、本実施形態では、切り欠き穴106がフレキシブル導電部材100の幅方向における中央部分に設けられている。このため、本実施形態では、フレキシブル導電部材100は、その幅方向における中央部分に導体102が配置されていない形態として構成されている。
本実施形態では、コネクタ1に対してフレキシブルケーブルとして構成されたフレキシブル導電部材100が接続される形態を例にとって説明するが、この通りでなくてもよい。即ち、コネクタ1に接続されるフレキシブル導電部材は、上述した形態のフレキシブルケーブルに限らず、複数の導体を有するフレキシブル導電部材であればよい。例えば、フレキシブル導電部材として、上述した形態とは異なる層構造或いは導体配置構造を有するフレキシブルケーブルが用いられてもよい。また、フレキシブル導電部材として、フレキシブルフラットケーブル以外の形態として構成されたフレキシブルケーブルが用いられてもよい。また、フレキシブル導電部材として、フレキシブルプリント回路基板(FPC)などのフレキシブル基板が用いられてもよい。
[端子]
次に、コネクタ1の構成について、更に詳しく説明する。まず、コネクタ1に備えられる複数の端子11について説明する。図2、図4、及び図5に示す複数の端子11は、導電性を有する金属材料で形成され、フレキシブル導電部材100の複数の導体102にそれぞれ接触して電気的に接続されるように構成されている。即ち、各端子11は、各導体102に対して接触して接続される。本実施形態では、複数の端子11のそれぞれは、フレキシブル導電部材100の導体露出部105において露出した複数の導体102のそれぞれに対して接触することで、複数の導体102のそれぞれに対して電気的に接続される。
複数の端子11のそれぞれは、一体に形成されている。そして、複数の端子11のそれぞれは、例えば、一本の端子素材が折り曲げ加工されることで形成されている。尚、本実施形態では、端子11として、折り曲げ加工されて形成された際の屈曲部の個数が異なる2種類の端子11a及び端子11bが備えられている。本実施形態のコネクタ1では、端子11a及び端子11bは、同数設けられ、それぞれ複数設けられている。
各端子11は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に対して挿入されて嵌め込まれ、本体ハウジング12に保持されている。本体ハウジング12に保持される複数の端子11は、本体ハウジング12の幅方向に沿って並んで配置される。そして、端子11aと端子11bとが、本体ハウジング12の幅方向に沿って交互に並んで配置されている。また、複数の端子11は、互いに平行な面に沿って配置された状態で、本体ハウジング12に保持されている。
尚、本体ハウジング12の幅方向は、コネクタ1の幅方向と一致している。コネクタ1及び本体ハウジング12の幅方向については、図2及び図4において、両端矢印X1で図示されている。コネクタ1及び本体ハウジング12の幅方向は、フレキシブル導電部材100の端部100aが本体ハウジング12に対して挿入される方向に対して直交する方向であって、本体ハウジング12において複数の端子11が並んで配置される方向である。
複数の端子11は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に複数設けられたスリット状に開口する溝14aから本体ハウジング12の端子保持ハウジング14の内側に挿入されて嵌め込まれる。スリット状に開口して端子11が挿入される上記の溝14aは、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14において、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入される側の端部と反対側の端部で開口している。即ち、端子11は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に対して、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入される側の端部と反対側の端部から挿入されて嵌め込まれる。
図6は、端子11のうちの端子11aを示す図であって、図6(A)は端子11aの平面図(上面図)であり、図6(B)は端子11aの左側面図であり、図6(C)は端子11aの正面図であり、図6(D)は端子11aの右側面図である。また、図7は、端子11のうちの端子11bを示す図であって、図7(A)は端子11bの平面図(上面図)であり、図7(B)は端子11bの左側面図であり、図7(C)は端子11bの正面図であり、図7(D)は端子11bの右側面図である。
図5乃至図7に示す各端子11(11a、11b)には、本体部16a、接点部16b、基板接続部16c、等が設けられている。本体部16aは、1本の端子素材が折り曲げ加工されることで形成されている。本体部16aの一方の端部には、接点部16bが設けられている。そして、本体部16aの長手方向における接点部16bが設けられている側と反対側の一部は、基板接続部16cとして構成されている。
また、本体部16aには、前述の端子素材が折り曲げられることで形成された屈曲部(16d、16e)が設けられている。尚、本体部16aの形状は、端子11aと端11bとで異なっており、屈曲部16dは、端子11a及び端子11bの両方に設けられ、屈曲部16eは、端子11bのみに設けられている。
屈曲部16dは、端子11a及び端子11bのいずれにおいても、前述の端子素材が約180°程度に亘って折り曲げられることで形成された部分として構成されている。そして、屈曲部16dは、端子11a及び端子11bのいずれにおいても、本体部16aの長手方向において、接点部16b側に設けられている。一方、端子11aには設けられておらず、端子11bのみに設けられている屈曲部16eは、前述の端子素材が約90°に亘って折り曲げられることで形成された部分として構成されている。屈曲部16eは、端子11bの本体部16aの長手方向において、屈曲部16dに対して、基板接続部16c側に設けられている。また、端子11bには、屈曲部16eが2つ設けられている。
また、本体部16aには、本体部16aの長手方向における途中部分において、幅方向の寸法が広がった拡幅部分16fが設けられている。そして、拡幅部分16fには、一対の係合爪16gが設けられている。端子11が本体ハウジング12の端子保持ハウジング14の内側に対して溝14aから挿入されて嵌め込まれると、端子11は、拡幅部分16fにおいて、端子保持ハウジング14に対して圧入される。更に、端子11は、拡幅部分16fにて端子保持ハウジング14に圧入されると、一対の係合爪16gにおいて端子保持ハウジング14の内壁面に係合する。これにより、端子11が、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に保持される。
接点部16bは、フレキシブル導電部材100の導体露出部105における導体102に対して接触して電気的に接続される部分として設けられている。即ち、複数の端子11は、各接点部16bにおいて、フレキシブル導電部材100の各導体102に対して電気的に接続される。
また、接点部16bは、本体部16aにおいて、屈曲部16dよりも先端側の部分に設けられている。そして、本体部16aにおける屈曲部16dよりも先端側で接点部16bが設けられた部分は、コネクタ1にフレキシブル導電部材100の端部100aが挿入されて接続された際に、上記の端部100aに当接することで弾性変形して撓むように構成されている。このため、コネクタ1にフレキシブル導電部材100の端部100aが挿入されて接続された際には、接点部16bは、上記の弾性変形により、導体102に対して、押し付けられた状態で接触することになる。
また、コネクタ1における複数の端子11の全ての接点部16bは、本体ハウジング12の幅方向に沿って延びる同一直線上に沿って一列に並んで配置されている。即ち、本体部16aに屈曲部16eが設けられていない端子11a、及び、本体部16aに屈曲部16eが2つ設けられた端子11b、のいずれの種類の端子11であっても、接点部16bは、本体ハウジング12の幅方向に沿って延びる同一直線上に沿って一列に並んで配置されている
基板接続部16cは、基板101に対して電気的に接続されるとともに機械的に固定される部分として設けられている。また、基板接続部16cは、本体部16aの長手方向における接点部16bが設けられている側と反対側の一部として構成されている。基板接続部16cは、基板101において基板101の厚み方向に貫通した孔として設けられたスルーホール101aに対して挿通される。そして、基板接続部16cは、スルーホール101aに挿通された状態で、基板101に対してはんだ付けされて固定される。
基板接続部16cは、上記のように基板101にはんだ付けされることで、基板101の表裏面のうちの少なくともいずれか一方に設けられた導電回路パターンに対して電気的に接続される。これにより、端子11は、基板101に対して電気的に接続される。尚、基板101においては、例えば、その表裏面のうち、コネクタ1の本体ハウジング12が配置される面とは反対側の面においても、導電回路パターンが設けられている。そして、端子11は、基板101に対して、本体ハウジング12が配置される側と反対側の面において、はんだを介して電気的に接続される。
また、基板接続部16cは、上記のように基板101にはんだ付けされることで、基板101に対して機械的に固定される。複数の端子11の基板接続部16cが基板101にはんだ付けされることにより、コネクタ1が基板101に対して固定されて接続されることになる。
また、複数の端子11の基板接続部16cは、本体ハウジング12の幅方向に沿って平行に延びる2つの直線上に沿って並んで配置されている。より具体的には、本体部16aに屈曲部16eが設けられていない端子11aの基板接続部16cと、本体部16aに屈曲部16eが2つ設けられた端子11bの基板接続部16cとは、本体ハウジング12の幅方向に沿って互いに平行に延びる異なる直線上に沿ってそれぞれ並んで配置されている。また、基板101に設けられたスルーホール101cも、上述した基板接続部16cの配置に対応して、平行に延びる2つの直線上に沿って並んで配置されている。
尚、本体ハウジング12において、端子11aの基板接続部16cの位置と、端子11bの基板接続部16cの位置とは、本体ハウジング12の幅方向においてずれた位置に設定されているとともに、本体ハウジング12の幅方向及びフレキシブル導電部材100が挿入される方向の両方に対して直交する方向においてずれた位置に設定されている。このため、本体ハウジング12において、端子11aの基板接続部16cの位置と、端子11bの基板接続部16cの位置とは、所謂、千鳥配置の関係で配置されている。
[本体ハウジング]
図8は、フレキシブル導電部材100の一部及びコネクタ1を示す図であって、図8(A)は左側面図であり、図8(B)は平面図(上面図)であり、図8(C)は正面図であり、図8(D)は底面図である。図9は、図8(C)のX4線矢視方向から見たフレキシブル導電部材100の一部及びコネクタ1の断面図である。図10は、図8(C)のX5線矢視方向から見たフレキシブル導電部材の一部及びコネクタの断面図である。
図1、図2、図4、図5、図8乃至図10に示す本体ハウジング12は、絶縁性を有する樹脂材料で形成された端子保持ハウジング14とカバーハウジング15とを備えて構成されている。そして、本体ハウジング12は、幅方向に長く延びる形状を有し、幅方向に沿って並んで配置される複数の端子11を保持するように構成されている。
[端子保持ハウジング]
図11は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14を示す図であって、図11(A)は平面図(上面図)であり、図11(B)は正面図であり、図11(C)は底面図である。図2、図4、図5、図8乃至図11に示す端子保持ハウジング14は、筐体状の外形を有し、複数の端子11を保持する部材として設けられている。端子保持ハウジング14には、複数の溝14a、挿入口14b、係合保持部14c、等が設けられている。
複数の溝14aは、端子保持ハウジング14の幅方向に沿って並んで配置され、端子保持ハウジング14の高さ方向における一端側の端部にてそれぞれ開口している。そして、各溝14aは、スリット状に開口しており、各端子11が挿入されて嵌め込まれる溝として構成されている。各溝14aは、端子保持ハウジング14の高さ方向に沿ってスリット状に延びており、各溝14aに挿入される各端子11は、端子保持ハウジング14の高さ方向に沿って端子保持ハウジング14の内部に挿入されて嵌め込まれる。各溝14aに嵌め込まれた各端子11は、各溝14aに対して拡幅部分16fにて圧入され、一対の係合爪16gにおいて端子保持ハウジング14の内壁面に係合する。これにより、各端子11が、端子保持ハウジング14に保持される。また、各端子11は、端子保持ハウジング14に保持された状態では、基板接続部16cが外部に露出した状態となっている。
尚、端子保持ハウジング14の幅方向は、コネクタ1及び本体ハウジング12の幅方向と一致しており、図2、図4、及び図11(B)において両端矢印X1で示される方向である。また、端子保持ハウジング14の高さ方向は、コネクタ1及び本体ハウジング12の高さ方向と一致している。コネクタ1、本体ハウジング12、及び端子保持ハウジング14の高さ方向については、図8及び図11(B)において両端矢印X6で図示されている。尚、コネクタ1の高さ方向は、コネクタ1に対してフレキシブル導電部材100が接続される方向と平行な方向となる。
挿入口14bは、端子保持ハウジング14において、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入される開口として設けられている。挿入口14bは、端子保持ハウジング14の高さ方向における他端側の端部にて開口している。即ち、挿入口14bは、複数の溝14aが開口する側の端部に対して、端子保持ハウジング14の高さ方向における反対側の端部で開口している。そして、挿入口14bは、端子ハウジング14において、端子保持ハウジング14の幅方向に亘って開口するように設けられている。また、挿入口14bの奥側の内部空間は、端子保持ハウジング14の内部において、複数の溝14aの奥側の内部空間と連通している。そして、挿入口14bの奥側の内部空間においては、端子保持ハウジング14に保持された複数の端子11の接点部16bが配置されている。
係合保持部14cは、端子保持ハウジング14の内側に設けられ、端子保持ハウジング14において一体に設けられている。係合保持部14cは、フレキシブル導電部材100の端部100aに係合することでフレキシブル導電部材100の端部100aを保持するように構成されている。
係合保持部14cは、端子保持ハウジング14の内側において、端子保持ハウジング14の幅方向における中央部分に設けられている。係合保持部14cは、端子保持ハウジング14cの内側において端子保持ハウジング14の内面から片持ち状に延びるように設けられている。より具体的には、係合保持部14cは、端子保持ハウジング14の内面からこの内面に対して略垂直に短く突出した後に、略90°湾曲し、更に、前記内面と略平行に、挿入口14bの奥側に向かって、片持ち状に延びるように設けられている。係合保持部14cは、上記のように設けられていることで、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入口14bから端子保持ハウジング14の内側に挿入された際に、フレキシブル導電部材100によって付勢されることで弾性変形して撓むように構成されている。
尚、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入口14bから端子保持ハウジング14の内側に挿入された際には、フレキシブル導電部材100の端部100aは、係合保持部14cに設けられた凸部14dに当接する。これにより、係合保持部14cは、フレキシブル導電部材100の端部100aによって、凸部14dを介して付勢され、弾性変形して撓むことになる。また、凸部14dは、係合保持部14cにおいて、フレキシブル導電部材100の端部100aの切り欠き穴106に係合する部分として設けられている。そして、凸部14dは、係合保持部14cにおける端子保持ハウジング14の内面と略平行に延びる部分の中途位置において端子保持ハウジング14の内面側と反対側に向かって突出した突起状の部分として設けられている。
フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入口14bから端子保持ハウジング14の内側に挿入されると、その端部100aが凸部14dに当接する。そして、係合保持部14cは、フレキシブル導電部材100の端部100aによって付勢されることにより、撓む。更に、挿入口14bから挿入されたフレキシブル導電部材100の端部100aの切り欠き穴106が凸部14dに対応する位置まで到達すると、切り欠き穴106に凸部14dが嵌まり込んで係合する。また、このとき、弾性変形して撓んでいた係合保持部14cは、弾性回復し、端子保持ハウジング14の内面と略平行に延びた状態に戻ることになる。これにより、端子保持ハウジング14に挿入されたフレキシブル導電部材100は、端子保持ハウジング14に保持される。
上述したように、係合保持部14cは、フレキシブル導電部材100の端部100aが端子保持ハウジング14の内側に挿入された際に、その端部100aが当接することで一旦弾性変形するように構成されている。更に、係合保持部14cは、一旦弾性変形した後に、弾性回復し、フレキシブル導電部材100の端部100aに設けられた切り欠き穴106に対して係合するように構成されている。
また、端子保持ハウジング14には、窓14eが設けられている。窓14eは、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入口14bから端子保持ハウジング14の内側に挿入された際に、フレキシブル導電部材100の端部100aの位置を端子保持ハウジング14の外部から視認可能にするための窓として設けられている。
本実施形態では、窓14eは、端子保持ハウジング14において、端子保持ハウジング14の幅方向における中央部分に設けられている。そして、窓14eは、端子保持ハウジング14の内部の一部を視認可能にする孔として設けられ、端子保持ハウジング14の内部から端子保持ハウジング14の外部に向かって貫通するように設けられている。また、窓14eは、挿入口14bから奥側の領域であって端子保持ハウジング14の内部における係合保持部14cの凸部14dの近傍の領域における端子保持ハウジング14の内部を、外部から視認可能なように、開口して設けられている。
フレキシブル導電部材100の端部100aを端子保持ハウジング14の挿入口14bから挿入してフレキシブル導電部材100をコネクタ1に接続する作業を行う作業者は、端子保持ハウジング14の外部から窓14eを介して端子保持ハウジング14の内側を視ることができる。そして、作業者は、端子保持ハウジング14の内側において、フレキシブル導電部材100の端部100aが係合保持部14cに係合して保持されているか否かを容易に確認することができる。これにより、コネクタ1に適切に接続される位置までフレキシブル導電部材100が端子保持ハウジング14に挿入されているか否かを作業者が容易に確認することができる。
[カバーハウジング]
図12は、本体ハウジング12のカバーハウジング15を示す図であって、図12(A)は左側面図であり、図12(B)は平面図(上面図)であり、図12(C)は正面図であり、図12(D)は底面図である。図1、図2、図4、図8乃至図10、図12に示すカバーハウジング15は、筐体状の外形を有し、端子保持ハウジング14を保持する部材として設けられている。また、カバーハウジング15は、後述するシール部材13が取り付けられるように構成されている。
カバーハウジング15は、周壁15aと、内部壁15bと、を備えている。周壁15aは、角筒状の部分として構成され、端子保持ハウジング14及び後述のシール部材13を収納する空間が内側に区画されている。また、周壁15aは、カバーハウジング15の高さ方向における両端部で開口し、幅方向に長く延びる形状を有する角筒状の部分として構成されている。
尚、カバーハウジング15の幅方向は、コネクタ1及び本体ハウジング12の幅方向と一致しており、図2、図4、及び図12(B)において両端矢印X1で示される方向である。また、カバーハウジング15の高さ方向は、コネクタ1及び本体ハウジング12の高さ方向と一致している。コネクタ1、本体ハウジング12、及びカバーハウジング15の高さ方向については、図8及び図12(B)において両端矢印X6で図示されている。
また、カバーハウジング15の周壁15aには、高さ方向における両端部でそれぞれ開口する開口15c及び開口15dが設けられている。
開口15cは、カバーハウジング15において、後述するシール部材13が挿入される開口として設けられている。シール部材13は、開口15cからカバーハウジング15に挿入され、開口15cの奥側まで嵌め込まれることで、カバーハウジング15に取り付けられる。また、開口15cは、カバーハウジング15における基板101に接続される側の端部である一端側の端部にて開口している。よって、シール部材13は、カバーハウジング15の一端側において取り付けられている。
開口15dは、カバーハウジング15において、複数の端子11を保持した状態の端子保持ハウジング14が挿入される開口として設けられている。端子保持ハウジング14は、開口15dからカバーハウジング15に挿入され、開口15dの奥側まで嵌め込まれることで、カバーハウジング15に保持される。また、開口15dは、カバーハウジング15における基板101に接続される側と反対側の端部である他端側の端部にて開口している。よって、端子保持ハウジング14は、カバーハウジング15の他端側からカバーハウジング15の内側に挿入されてカバーハウジング15に保持されている。
また、カバーハウジング15の周壁15aには、シール部材13が収納される領域を区画する内周において、内周凸部15gが設けられている。内周凸部15gは、カバーハウジング15の内側に収納されるシール部材13の外周に設けられた後述の外周凹部13bに対して嵌り込んで密着する部分として設けられている。そして、内周凸部15gは、周壁15aの内周から内側に向かって突出するとともに周壁15aの内周の周方向に沿って全周に亘って延びるように設けられている。
内部壁15bは、周壁15aの内側に設けられて複数の端子11を保持する壁部として構成されている。本実施形態においては、内部壁15bが、本体ハウジング12の内部に設けられて複数の端子11を保持する内部壁を構成している。内部壁15bは、周壁15aの内側において、周壁15aと一体に設けられている。そして、内部壁15bは、カバーハウジング15の高さ方向に直交する面方向に沿って広がり、周壁15aの内側の領域を、シール部材13が収納される領域と端子保持ハウジング14が収納される領域とに区画するように、構成されている。
また、内部壁15bには、複数の端子11がそれぞれ貫通する複数の貫通孔15eが設けられている。各貫通孔15eは、内部壁15bを厚み方向に貫通している。即ち、各貫通孔15eは、内部壁15bをカバ―ハウジング15の高さ方向に貫通している。そして、各貫通孔15eは、シール部材13が収納される領域と端子保持ハウジング14が収納される領域とを連通している。各貫通孔15eは、内部壁15bにおいて、カバーハウジング15に挿入される端子保持ハウジング14に保持された各端子11に対応する位置に設けられている。
また、複数の貫通孔15eのそれぞれの内周面は、複数の端子11のそれぞれが内部壁15bを貫通する方向を案内する案内面15fを有している(図9、図10、図12を参照)。尚、本実施形態では、複数の端子11のそれぞれが内部壁15bを貫通する方向は、カバーハウジング15の高さ方向に沿った方向であって、端子保持ハウジング14が収納される領域側からシール部材13が収納される領域側に向かう方向となる。そして、案内面15fは、複数の端子11のそれぞれが内部壁15bを貫通する方向に沿って窄まるように構成されている。即ち、本実施形態では、案内面15fは、カバーハウジング15の高さ方向に沿った方向であって、端子保持ハウジング14が収納される領域側からシール部材13が収納される領域側に向かう方向に沿って窄まるように、構成されている。
案内面15fは、本実施形態では、貫通孔15eの内周面の周方向に沿って順番に連続して並んで配置された4つの平坦な面を含んで構成されている。案内面15fの4つの平坦な面は、それぞれ台形状の面として構成されている。そして、4つの平坦な台形状の面を含む案内面15fは、シール部材13が収納される領域側を頂点側とするとともに端子保持ハウジング14が収納される領域側を底面側とする四角錐の高さ方向における一部を成す空間を区画している。
また、カバーハウジング15の内部壁15bには、シール部材13が収納される領域に対向する側において凹み溝15hが設けられている。凹み溝15hは、内部壁15bにおいて、シール部材13が収納される領域に向かって開口するとともにカバーハウジング15の幅方向に沿って直線状に延びるように凹み形成された凹所として構成されている。凹み溝15hは、カバーハウジング15の内側に収納されるシール部材13に設けられた後述の表裏判別用凸部13cが遊嵌状態で嵌まり込むように構成されている。シール部材13がカバーハウジング15に取り付けられる際には、凹み溝15hに表裏判別用凸部13cが嵌まり込むように、シール部材13がカバーハウジング15に嵌め込まれる。これにより、表裏方向が適切な状態でシール部材13がカバーハウジング15に取り付けられることになる。
[シール部材]
図13は、シール部材13を示す図であって、図13(A)は左側面図であり、図13(B)は平面図(上面図)であり、図13(C)は正面図であり、図13(D)は底面図である。図4、図8乃至図10、図12、図13に示すシール部材13は、本体ハウジング12の内部と基板101との間をシールする部材として構成されている。シール部材13は、一体の部材として設けられ、ゴム部材として構成されている。本実施形態では、シール部材13は、略直方体状で細長い板状の基本外形を有した形状に形成されている。
シール部材13は、本体ハウジング12に対して、本体ハウジング12が基板101に接続される端部側に嵌め込まれることで取り付けられる。本実施形態では、シール部材13は、本体ハウジング12のカバーハウジング15に対して、カバーハウジング15の開口15cから嵌め込まれることで取り付けられる。また、シール部材13は、その外周13dが本体ハウジング12の内周に密着するように構成されている。本実施形態では、シール部材13は、外周13dが、本体ハウジング12のカバーハウジング15の周壁15aの内周における開口15cの奥側の面に対して周方向に亘って密着するように、構成されている。
尚、シール部材13の外周13dは、シール部材13において、高さ方向の寸法を有する側面部分であって、細長い板状の基本外形を形成するように略矩形状に延びる側面部分である。シール部材13の高さ方向は、コネクタ1の高さ方向と一致しており、図8及び図13(C)において両端矢印X6で図示されている。
また、シール部材13の外周13dには、外周凹部13bが設けられている。外周凹部13bは、シール部材13の外周13dにおいて内側に凹むように形成されているとともに、シール部材13の外周13dの全周に亘って延びるように設けられている。外周凹部13bは、カバーハウジング15の周壁15aの内周に設けられた内周凸部15gが嵌まり込む部分として設けられている。シール部材13がカバーハウジング15に嵌め込まれて取り付けられると、内周凸部15gが外周凹部13bに嵌まり込み、外周凹部13bは、内周凸部15gに密着する。これにより、シール部材13の外周13dが、本体ハウジング12のカバーハウジング15の内周に密着する。
また、シール部材13の外周13dは、外周凹部13b以外の部分においても、本体ハウジング12のカバーハウジング15の内周に密着する。外周13dには、外周凹部13bを構成する部分と、シール部材13の高さ方向において外周凹部13bを挟んで配置された部分とが備えられている。外周13dにおいて外周凹部13bを挟んで配置された部分は、外側に向かって凸な曲面状に隆起するとともに外周13dの全周に亘って延びる部分を有している。シール部材13がカバーハウジング15に嵌め込まれると、外側に向かって凸な曲面状に隆起した部分は、その曲面状の部分が潰れるように弾性変形する。これにより、外周13dにおいて外周凹部13bを挟んで配置された部分も、本体ハウジング12のカバーハウジング15の内周に密着する。
また、シール部材13は、端子11が圧入された状態で貫通する圧入孔13aが設けられている。そして、本実施形態では、シール部材13は、一体の部材として設けられ、複数の端子11がそれぞれ圧入される複数の圧入孔13aが設けられている。即ち、シール部材13は、一体の部材として設けられ、複数の端子11が圧入されるように構成されている。シール部材13において、複数の圧入孔13aのそれぞれは、シール部材13がカバーハウジング15に取り付けられた状態でカバーハウジング15の複数の貫通孔15eのそれぞれに対応する位置に、設けられている。即ち、シール部材13及びカバーハウジング15は、シール部材13がカバーハウジング15に取り付けられた状態において、各圧入孔13aが、各貫通孔15eにおける開口15c側に開口した部分に対向して位置するように、構成されている。
コネクタ1の組み立ての際には、シール部材13が取り付けられたカバーハウジング15に対して、複数の端子11を保持した端子保持ハウジング14が挿入される。端子保持ハウジング14がカバーハウジング15に挿入されて嵌め込まれると、各端子11は、カバーハウジング15の貫通孔15eを貫通してシール部材13の各圧入孔13aに圧入される。各圧入孔13aに圧入された各端子11は、本体部16aの一部においてシール部材13に密着した状態となる。尚、各圧入孔13aに圧入されてシール部材13に密着した各端子11は、シール部材13を貫通しており、各端子11の基板接続部16cは、シール部材13の外側に露出している。
上記のように、シール部材13は、各圧入孔13aにおいて各端子11に密着し、外周13dにおいて本体ハウジング12のカバーハウジング15の内周に密着する。このように、シール部材13は、端子11と本体ハウジング12とに密着するように構成され、コネクタ1が基板101に接続された状態において、本体ハウジング12の内部と基板101との間をシールするように構成されている。
また、カバーハウジング15に取り付けられるシール部材としては、シール部材13の変形例として、例えば、図16に例示された形態のシール部材130が実施されてもよい。尚、変形例に係るシール部材130についての説明においては、シール部材13と同様に構成される要素及びシール部材13と対応して構成される要素については、図面において同一の符号を付すことで、或いは同一の符号を引用することで、説明を省略する。図16は、圧入孔13aが設けられていないシール部材130を示す図であって、図16(A)は左側面図であり、図16(B)は平面図(上面図)であり、図16(C)は正面図であり、図16(D)は底面図である。
シール部材130におけるカバーハウジング15の内部壁15bに対して接触する接触面131は、例えば、平坦な面として形成され、圧入孔13aは設けられていない。即ち、コネクタ1に組み込まれる前の状態のシール部材130には、端子11が圧入されるための圧入孔13aは、設けられていない。尚、シール部材130の接触面131には、図16(B)に示すように、長手方向に延びる長溝130aが設けられていてもよい。長溝130aは、断面形状が略U字状に形成され、シール部材130がカバーハウジング15に取り付けられた状態においてカバーハウジング15の複数の貫通孔15eに対応する位置に、設けられている。即ち、長溝130aは、その長手方向に延びる中心線の位置が、各貫通孔15eにおける開口15c側に開口した部分に沿って位置するように、構成されている。
シール部材13の替わりにシール部材130を有するコネクタ1の組み立ての際には、複数の端子11は、シール部材130に対して、突き破るようにして圧入される。よって、組み立てられたコネクタ1の状態では、シール部材130は、突き破られた状態で複数の端子11が圧入されている。このように、シール部材130が複数の端子11によって突き破られた状態でシール部材130に複数の端子11が圧入されて貫通した状態のシール部材130を有するコネクタ1の形態が実施されてもよい。
[コネクタの組み立て]
上述したコネクタ1は、複数の端子11、端子保持ハウジング14、カバーハウジング15、シール部材13が組み立てられることで構成される。コネクタ1の組み立てにおいては、まず、端子保持ハウジング14に対して、複数の端子11のそれぞれが、複数の溝14aのそれぞれから挿入される。各溝14aから挿入された各端子11は、端子保持ハウジング14の内側に嵌め込まれ、端子保持ハウジング14にて保持される。尚、複数の端子11は、例えば、基板接続部16c側の端部で桟で一体化された状態で、端子保持ハウジング14に嵌め込まれる。そして、端子保持ハウジング14に嵌め込まれた状態で、複数の端子11から桟が切り離される。
一方、カバーハウジング15に対しては、シール部材13が取り付けられる。このとき、シール部材13は、カバーハウジング15の開口15cからカバーハウジング15の内側に嵌め込まれる。シール部材13がカバーハウジング15に嵌め込まれて取り付けられると、シール部材13の外周13dがカバーハウジング15の内周に密着した状態となる。
シール部材13がカバーハウジング15に取り付けられ、複数の端子11が端子保持ハウジング14に保持されると、次いで、これらが組み合わされる。具体的には、複数の端子11を保持した端子保持ハウジング14が、シール部材13が取り付けられたカバーハウジング15の開口15dに挿入される。開口15dからカバーハウジング15に挿入された端子保持ハウジング14は、開口15dの奥側まで嵌め込まれ、カバーハウジング15に保持される。
端子保持ハウジング14がカバーハウジング15に嵌め込まれるとき、端子保持ハウジング14に保持された各端子11は、内部壁15bの各貫通孔15eの案内面15fに案内されながら、各貫通孔15eを貫通する。更に、各貫通孔15eを貫通した各端子11は、カバーハウジング15に取り付けられたシール部材13の各圧入孔13aを圧入される。各圧入孔13aに圧入された各端子11は、各圧入孔13aに密着した状態で、シール部材13を貫通し、基板接続部16cがシール部材13から露出した状態となる。
上記の工程により、コネクタ1の組み立て作業が終了し、コネクタ1が構成されることになる。
[コネクタによるフレキシブル導電部材と基板との接続]
次に、上述のように組み立てられたコネクタ1によるフレキシブル導電部材100と基板101との接続について更に説明する。基板101には、例えば、表裏面に導電回路パターン(図示省略)が設けられており、その基板101に対して、各種電子部品(図示省略)とともにコネクタ1が実装されて接続される。本実施形態では、コネクタ1が基板101に対してスルーホール実装されて接続される形態を例示している。
コネクタ1は、各端子11が基板101の各スルーホール101aに挿入されるように、基板101に配置される。そして、スルーホール101aに端子11が挿通されて本体ハウジング12が基板101の表裏面のうちの一方の面に配置され、端子11の基板接続部16c側の端部がスルーホール101aから露出した状態で、コネクタ1の基板101へのはんだ付けが行われる。即ち、基板101の表裏面のうちの本体ハウジング12が配置された面とは反対側の面において、端子11の基板接続部16cが基板101における所定の導体要素を含む部分に対してはんだ付けされる。尚、図14は、ポッティング処理が施された状態の基板101の一部、コネクタ1、及びフレキシブル導電部材100の一部の断面図である。図14に示すように、端子11の基板接続部16cがはんだ107を介して基板101に対してはんだ付けされる。はんだ付けが行われることで、コネクタ1が基板101に対して電気的及び機械的に接続される。
コネクタ1が、各種電子部品(図示省略)とともに、基板101に対して実装されて接続されると、各種電子部品が実装された基板101の表面を、防水、防塵、或いは防振等の観点で保護するため、基板101の表面をポッティング材108で覆うポッティング処理が行われる(図14を参照)。例えば、基板101がケース(図示省略)で囲まれ、そのケース内において基板101の表面に対して液状のウレタン樹脂等のポッティング材108が注入されて充填される。その後、恒温槽にてポッティング材108を硬化させる処理が行われ、ポッティング処理が完了する。尚、図14では、コネクタ1が接続された基板101の表面に充填されたポッティング材108が硬化した状態が図示されている。
上述のように、ポッティング処理の際には、ケースで囲まれた基板101に対して液状のポッティング材108が注入される処理が行われる。このとき、液状のポッティング材108は、コネクタ1の本体ハウジング12と基板101との間の微小な隙間を介して、カバーハウジング15の開口15c側へと流入する。しかし、シール部材13が、端子11と本体ハウジング12とに密着しており、本体ハウジング12の内部と基板101との間がシールされている(密封されている)。このため、液状のポッティング材108がコネクタ1の内部に侵入することが防止され、端子11がフレキシブル導電部材100の導体102に接触する領域へのポッティング材108の浸入が防止される。
基板101にポッティング処理が施されると、基板101に接続されたコネクタ1に対して、フレキシブル導電部材100が接続される。このとき、フレキシブル導電部材100の端部100aが、カバーハウジング15の開口15d及び端子保持ハウジング14の挿入口14bを介して、コネクタ1の内部に挿入される。
コネクタ1の内部に挿入されたフレキシブル導電部材100の端部100aは、複数の導体102にて複数の端子11にそれぞれ接触して接続される。そして、フレキシブル導電部材100の端部100aは、切り欠き穴106にて端子保持ハウジング14の係合保持部14cに係合して保持される。これにより、フレキシブル導電部材100とコネクタ1とが電気的及び機械的に接続される。そして、基板101に接続されたコネクタ1にフレキシブル導電部材100が上記のように接続されることで、コネクタ1を介してフレキシブル導電部材100と基板101との電気的及び機械的な接続が完了することになる。
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態によると、コネクタ1においては、本体ハウジング12に保持された複数の端子11のそれぞれは、本体ハウジング12の基板101への接続側の端部側に取り付けられたシール部材13に圧入された状態で貫通している。そして、各端子11は、シール部材13を貫通して本体ハウジング12から露出した部分において、基板101に対してはんだ付けによって接続される。これにより、コネクタ1と基板101とが電気的に接続される。また、フレキシブル導電部材100は、複数の導体102のそれぞれがコネクタ1における複数の端子11のそれぞれと接触して接続される。これにより、コネクタ1とフレキシブル導電部材100とが電気的に接続される。このように、コネクタ1を介してフレキシブル導電部材100と基板101とが電気的に接続される。
コネクタ1を介してフレキシブル導電部材100と基板101とが接続された状態では、本体ハウジング12の内部と基板101との間は、本体ハウジング12における基板101への接続側の端部側に取り付けられて本体ハウジング12に密着したシール部材13によってシールされている(密封されている)。そして、シール部材13を貫通した状態で本体ハウジング12から露出して基板101に接続された各端子11は、シール部材13の圧入孔13aに圧入され、シール部材13が密着している。これにより、本体ハウジング12から端部が露出した各端子11におけるシール部材13を貫通している部分の周囲は、シール部材13によってシールされている(密封されている)。
よって、コネクタ1を介してフレキシブル導電部材100が接続される基板101の表面にポッティング処理が施される場合であっても、ポッティング材108の本体ハウジング12の内部への流入を塞き止めることができる。即ち、本体ハウジング12に密着したシール部材13によって、ポッティング材108の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。そして、基板101に接続された各端子11は、シール部材13の各圧入孔13aに圧入されてシール部材13が密着しているため、各端子11の周囲からのポッティング材108の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。これらにより、コネクタ1の端子11がフレキシブル導電部材100の導体102に接触する領域へのポッティング材108の浸入が防止される。
また、本実施形態によると、フレキシブル導電部材100に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、コネクタ1を介して基板101とフレキシブル導電部材100とを接続するだけでよい。即ち、本実施形態によると、フレキシブル導電部材100に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、大きな制約を伴う状態でコネクタ1の周囲を囲む周壁を形成するような困難な作業が不要となる。よって、本実施形態によると、フレキシブル導電部材100に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、容易にポッティング処理を行うことができる。
従って、本実施形態によると、フレキシブル導電部材100が接続される基板101の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタ1を提供することができる。
また、本実施形態によると、シール部材13は、一体に設けられ、複数の端子11が圧入される一つの部材として構成される。更に、本実施形態では、シール部材13は、一体に設けられ、複数の圧入孔13aが形成された一つの部材として構成される。このため、複数の端子11が圧入されるシール部材13を一括して本体ハウジング12に容易に取り付けることができ、コネクタ1の組み立て作業の効率化及び容易化を図ることができる。
また、本実施形態によると、シール部材13は、外周13dが本体ハウジング12の内周に密着した状態で本体ハウジング12に嵌め込まれることで、本体ハウジング12に取り付けられる。このため、シール部材13が本体ハウジング12に密着した状態で取り付けられる構成を簡素な構造で実現することができる。
また、本実施形態によると、本体ハウジング12は、組み立てられて一体化される分離した部材としての端子保持ハウジング14及びカバーハウジング15を備えて構成される。そして、シール部材13及び複数の端子11をカバーハウジング15及び端子保持ハウジング14に対して個別に取り付けることができる。このため、シール部材13及び複数の端子11の本体ハウジング12への取り付けを容易に行うことができる。更に、シール部材13は、カバーハウジング15の一端側に取り付けられ、複数の端子11を保持した端子保持ハウジング14は、カバーハウジング15の他端側から挿入されてカバーハウジング15に保持される。このため、複数の端子11を保持した端子保持ハウジング14とシール部材13が取り付けられたカバーハウジング15との組み立て作業も容易に行うことができる。よって、本実施形態によると、コネクタ1の組み立て作業の更なる容易化を図ることができる。
また、本実施形態によると、シール部材13が取り付けられるカバーハウジング15が、複数の端子11を保持する端子保持ハウジング14とは別体の部材として構成される。このため、ポッティング処理の際に要請されるポッティング材108の層の厚み寸法に対して、端子保持ハウジング14の仕様を変更することなく、カバーハウジング15の高さ寸法のみを変更して対応することができる。よって、フレキシブル導電部材100と基板101とを接続するコネクタ1において、ポッティング材108の層の厚み寸法に対する設計自由度を容易に高めることができる。
また、本実施形態によると、複数の端子11のそれぞれは、本体ハウジング12に対して、内部壁15bの貫通孔15eを貫通した状態で保持される。そして、各端子11は、内部壁15bの貫通孔15eを貫通する際、各端子11が内部壁15bを貫通する方向に沿って窄まる案内面15fによって案内されながら、内部壁15bの貫通孔15eを貫通する。このため、各端子11において、内部壁15bを貫通して内部壁15bから露出した部分の位置を、容易に所定の位置に位置決めすることができる。そして、シール部材13の各圧入孔13aと、内部壁15bを貫通して端子11が内部壁15bから露出する貫通孔15eの位置とを対応させることで、シール部材13の各圧入孔13aに対応する位置に各端子11を容易に位置決めすることができる。このため、シール部材13の各圧入孔13aに対して各端子11の位置のばらつきが生じてしまうことが抑制され、各端子11が各圧入孔13aからずれた位置でシール部材13に圧入されてしまうことが防止される。よって、本体ハウジング12に保持された複数の端子11のそれぞれをシール部材13における複数の圧入孔13aのそれぞれに圧入する際に、端子11の位置のばらつきによってシール部材13が破損してしまうことを防止することができる。
また、シール部材13の替わりに図16に示す変形例のシール部材130を有するコネクタ1においては、シール部材130が突き破られた状態で複数の端子11がシール部材130に圧入されている。そして、シール部材130を突き破ってシール部材130に圧入されてシール部材130を貫通した状態で本体ハウジング12から露出して基板101に接続された各端子11には、シール部材130が密着している。このため、本体ハウジング12から端部が露出した各端子11におけるシール部材130を貫通している部分の周囲は、シール部材130によってシールされている(密封されている)。これにより、基板101の表面にポッティング処理が施される場合であっても、各端子11の周囲からのポッティング材の本体ハウジング12の内部への侵入が防止され、ポッティング材の浸入が防止される。
また、シール部材130には圧入孔13aが設けられておらず、シール部材130を貫通する端子11は、シール部材130を突き破った状態でシール部材130に圧入される。このため、シール部材130においては、端子11を圧入するための圧入孔13aのような孔を予め設ける必要が無く、その孔に対応する位置に端子11を位置決めする必要も無い。よって、各端子11が、予め設けられた圧入用の孔からずれた位置でシール部材130に圧入されてしまうことがそもそも生じない。このため、端子11が、シール部材130に対して、予め設けられた圧入用の孔からずれて圧入されてしまい、圧入用の孔からポッティング材が本体ハウジング12の内部へ侵入してしまう事態が発生することを、防止することができる。
また、シール部材130には、予め設けられる端子11の圧入用の孔が設けられていないため、シール部材130と端子11との間に隙間を生じさせることなくシール部材130に密着させた状態でシール部材130に端子11を貫通させることが、容易且つ確実に実施できる。このため、複数の端子11を密集配置させてシール部材130に圧入して貫通させることも容易に実施でき、コネクタ1の製造の際における作業の手間及び時間の削減を図ることができる。その結果、コネクタ1の製造に要するコストの低減も図ることができる。
また、本実施形態によると、シール部材13は、弾性限界が大きい高弾性の材料であるゴム部材で形成されている。そして、各端子11は、ゴム製のシール部材13に設けられた各圧入孔13aに対して圧入される。このため、各端子11をシール部材13に密着させた状態で各圧入孔13aに容易に圧入することができる。よって、本実施形態によると、コネクタ1の組み立て作業の更なる容易化を図ることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)前述の実施形態では、端子の基板接続部が基板のスルーホールに対して挿入されてはんだ付けされる挿入型のコネクタを例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、表面実装型のコネクタが実施されてもよい。
(2)前述の実施形態では、シール部材がゴム部材として構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。ゴム部材以外の樹脂材料で構成されたシール部材の形態が実施されてもよい。例えば、UV硬化樹脂材料を用いて構成されたシール部材の形態が実施されてもよい。
(3)前述の実施形態では、個別に構成されたカバーハウジングとシール部材とを組み合わせることで、カバーハウジングにシール部材が取り付けられる形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。いわゆる2色成形と同様の手法を用いて、カバーハウジングにシール部材が取り付けられた状態とする形態が実施されてもよい。例えば、一つの成形型を用い、その成形型に対して、カバーハウジングの材料とシール部材の材料とを順番に注入し、それぞれ硬化させることで、カバーハウジングにシール部材が取り付けられた状態とする形態が実施されてもよい。
(4)前述の実施形態では、シール部材が一体の一つの部材として設けられた形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。シール部材が複数備えられ、それぞれのシール部材が、端子と本体ハウジングとに密着するように構成された形態が実施されてもよい。この場合、複数のシール部材のそれぞれに設けられる圧入孔が一つの形態が実施されてもよく、また、複数のシール部材のそれぞれに設けられる圧入孔が複数の形態が実施されてもよい。
(5)前述の実施形態では、シール部材が本体ハウジングの端部の内側に密着した状態で本体ハウジングに取り付けられる形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。シール部材が、本体ハウジングの端部の端面に密着した状態で、或いは、本体ハウジングの端部の端面及び内側の両方に密着した状態で、本体ハウジングに取り付けられる形態が実施されてもよい。また、シール部材が、本体ハウジングの端部の端面及び外側に密着した状態で、或いは、本体ハウジングの端部の端面、内側及び外側のいずれにも密着した状態で、本体ハウジングに取り付けられる形態が実施されてもよい。
(6)前述の実施形態では、本体ハウジングが、端子保持ハウジングとカバーハウジングとを備えて構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。本体ハウジングが一体の部材として設けられた形態が実施されてもよい。
本体ハウジングが一体の部材として設けられた形態のコネクタとして、例えば、図15に例示された変形例が実施されてもよい。図15は、変形例に係るコネクタ2を示す断面図であって、フレキシブル導電部材100の一部及び基板101の一部とともに示す図である。図15に示すコネクタ2は、本体ハウジング20の形態において、コネクタ1とは異なっている。尚、以下のコネクタ2についての説明においては、前述の実施形態と同様に構成される要素及び前述の実施形態と対応して構成される要素については、図面において同一の符号を付すことで、或いは同一の符号を引用することで、説明を省略する。
コネクタ2の本体ハウジング20は、一体の部材として設けられている。本体ハウジング20は、筐体状の外形を有し、複数の端子11を保持する部材として設けられている。本体ハウジング20には、複数の溝20a、挿入口20b、図15には表れていない係合保持部、開口20c、内部壁20d、等が設けられている。
複数の溝20aは、コネクタ1の端子保持ハウジング14の複数の溝14aと同様に構成され、各溝20aは、各端子11が挿入されて嵌め込まれる溝として構成されている。但し、複数の溝20aは、カバーハウジング15と分離した部材として構成された端子保持ハウジング14にではなく、一体の一つの部材として設けられた本体ハウジング20に設けられている。また、複数の溝20aのそれぞれは、端子保持ハウジング14の溝14aとは異なり、本体ハウジング20における基板101に接続される側の端部と反対側の端部において開口している。
挿入口20bは、コネクタ1の端子保持ハウジング14の挿入口14bと同様に構成され、フレキシブル導電部材100の端部100aが挿入される開口として設けられている。本体ハウジング20の係合保持部(図示省略)は、端子保持ハウジング14の係合保持部14cと同様に構成され、フレキシブル導電部材100の端部100aに係合することでフレキシブル導電部材100の端部100aを保持するように構成されている。但し、本体ハウジング20の挿入口20b及び係合保持部は、カバーハウジング15と分離した部材として構成された端子保持ハウジング14にではなく、一体の一つの部材として設けられた本体ハウジング20に設けられている。
開口20cは、コネクタ1のカバーハウジング15の開口15cと同様に構成され、シール部材13が挿入される開口として設けられている。但し、開口20cは、端子保持ハウジング14と分離した部材として構成されたカバーハウジング15にではなく、一体の一つの部材として設けられた本体ハウジング20に設けられている。また、本体ハウジング20には、シール部材13が収納される領域を区画する内周における開口20cの奥側において、内周凸部20eが設けられている。内周凸部20eは、コネクタ1のカバーハウジング15の内周凸部15gと同様に構成されている。
内部壁20dは、本体ハウジング20の内部に設けられ、複数の端子11を保持する壁部として構成されている。内部壁20dは、コネクタ1のカバーハウジング15の内部壁15bと同様に構成されている。但し、内部壁20dは、端子保持ハウジング14と分離した部材として構成されたカバーハウジング15にではなく、一体の一つの部材として設けられた本体ハウジング20に設けられている。
また、内部壁20dには、シール部材13が収納される領域に対向する側において凹み溝20fが設けられている。凹み溝20fは、コネクタ1のカバーハウジング15の内部壁15bに設けられた凹み溝15hと同様に構成されている。
また、内部壁20dには、複数の端子11がそれぞれ貫通する複数の貫通孔20gが設けられている。貫通孔20gは、コネクタ1のカバーハウジング15の内部壁15bに設けられた貫通孔15eと同様に構成されている。複数の貫通孔20gのそれぞれの内周面は、複数の端子11のそれぞれが内部壁20dを貫通する方向を案内する案内面20hを有している。案内面20hは、コネクタ1のカバーハウジング15の内部壁15bに設けられた貫通孔15eの内周面の案内面15fと同様に構成されている。
上述した変形例によっても、前述の実施形態と同様の効果を奏することができる。即ち、上述した変形例によると、フレキシブル導電部材100が接続される基板101の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタ2を提供することができる。
また、上述した変形例によると、本体ハウジング20は、一体に設けられ、複数の端子11がそれぞれ貫通して保持される複数の貫通孔20gが形成された内部壁20dが設けられた一つの部材として構成される。このため、本体ハウジング12の単一部材化を図ることができ、部品点数の増大を抑制できる。
(7)前述の実施形態では、コネクタに接続される導電部材が複数の導体を有するフレキシブル導電部材として構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、コネクタに接続される導電部材が、複数の端子付き電線と端子付き電線を保持するハウジングとを有する導電部材として構成された形態が実施されてもよい。
複数の端子付き電線と端子付き電線を保持するハウジングとを有する導電部材に対して接続されるコネクタとして、例えば、図17及び図18に例示された変形例に係るコネクタ3が実施されてもよい。以下、変形例について、図面を参照しつつ説明するが、前述の実施形態と同様に構成される要素及び前述の実施形態と対応して構成される要素については、図面において同一の符号を付すことで、或いは同一の符号を引用することで、説明を省略する。
図17は、変形例に係るコネクタ3を示す断面図であって、複数の端子付き電線111を含む導電部材110及び基板101とともに示す図である。尚、図17においては、コネクタ3及び導電部材110が接続された状態が示されている。図18は、コネクタ3及び導電部材110を示す断面図であって、コネクタ3及び導電部材110が接続されていない状態を示す図である。尚、図17及び図18では、導電部材110における複数の端子付き電線111については、コネクタ3に対して接続される側の端部の部分とその近傍の部分とが図示されている。また、基板101については、その一部が図示されており、コネクタ3に接続される部分とその近傍の部分とが図示されている。尚、図17及び図18においては、複数の端子付き電線111については、断面ではなく外形を図示している。
図17及び図18に示すコネクタ3が接続される導電部材110は、複数の端子付き電線111と電線保持ハウジング112とを備えて構成されている。複数の端子付き電線111のそれぞれは、銅線113a及び圧着端子113bを有する導体113と、導体113の銅線113aを絶縁被覆する被覆部114とを備えて構成されている。導電部材110は、それぞれ導体113を有する複数の端子付き電線111を備えていることで、複数の導体113を有する導電部材として構成されている。
導体113の銅線113a、及び被覆部114は、可撓性を有するケーブルを構成している。そして、圧着端子113bは、導電性を有する金属材料で形成され、銅線113a及び被覆部114に対して圧着によりかしめられて接続された端子として構成されている。より具体的には、圧着端子113bは、その基端側において、被覆部114の表面に対してかしめられて圧着されている。また、圧着端子113bは、その長手方向における中央部分において、銅線113aの端部に対してかしめられて圧着されている。また、圧着端子113bは、先端部において、コネクタ3における後述の端子21と接触して端子21の接点部22bに対して電気的に接続される接点接続部115が設けられている。接点接続部115には、例えば、板状の部分が折り曲げられて構成された板ばね状の接点部分が設けられている。接点接続部115は、板ばね状の接点部分において端子21の接点部22bに対して接触することで、接触圧が確保された状態で、端子21の接点部22bに対して電気的に接続されるように構成されている。
電線保持ハウジング112は、絶縁性を有する樹脂材料で形成され、複数の端子付き電線111の端部を保持するとともに、コネクタ3に対して嵌合して接続される部材として設けられている。電線保持ハウジング112は、幅方向に長く延びる形状を有している。そして、複数の端子付き電線111の端部が、電線保持ハウジング112の幅方向に沿って並んで配置された状態で、電線保持ハウジング112に保持されている。より具体的には、複数の端子付き電線111の端部は、その圧着端子113bの部分において電線保持ハウジング112に挿入された状態で、電線保持ハウジング112に保持されている。また、複数の端子付き電線111の圧着端子113bは、長手方向が互いに平行に延びるように配置された状態で電線保持ハウジング112に保持されている。
また、電線保持ハウジング112は、保持している端子付き電線111が引き出されている側と反対側の端部において、開口116が設けられている。開口116の内側では、電線保持ハウジング112に保持された端子付き電線111の圧着端子113bにおける接点接続部115が露出している。電線保持ハウジング112は、開口116が設けられて接点接続部115が露出している側の端部において、コネクタ3の本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に対して嵌合して接続されるように構成されている。
導電部材110が接続されるコネクタ3は、複数の導体113を有する導電部材110と基板101とを接続するコネクタとして構成されている。そして、コネクタ3は、複数の端子21、複数の端子21を保持する本体ハウジング12、本体ハウジング12に取り付けられるシール部材13を備えて構成されている。尚、本体ハウジング12は、端子保持ハウジング14、カバーハウジング15を備えて構成されている。コネクタ3は、基板101に対して電気的及び機械的に接続されるとともに、導電部材110に対しても電気的及び機械的に接続される。
複数の端子21のそれぞれは、導電部材110における複数の導体113のそれぞれに対して接触して電気的に接続される。本体ハウジング12に保持される複数の端子21は、本体ハウジング12の幅方向に沿って並んで配置されている。より具体的には、複数の端子21は、本体ハウジング12の幅方向に沿って平行に延びる2つの直線上に沿って並んで配置されている。
複数の端子21のそれぞれは、一体に形成され、例えば、板状の部材が打ち抜き加工されることで形成されている。各端子21は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に対して挿入されて嵌め込まれ、本体ハウジング12に保持されている。また、各端子21は、本体ハウジング12のカバーハウジング15の内部壁15bの各貫通孔15eを貫通している。
また、各端子21には、本体部22a、一対の接点部22b、基板接続部22c、等が設けられている。一対の接点部22bは、導電部材110の導体113の圧着端子113bにおける接点接続部115に対して電気的に接続される部分として設けられている。また、一対の接点部22bは、本体部22aの一方の端部に設けられ、本体部22aから略U字状に分岐して略平行に延びる一対の部分として形成されている。そして、一対の接点部22bは、一対の接点部22bの間に挿入された接点接続部115に対して両側から挟み込んだ状態で接触し、接点接続部115に対して電気的に接続されるように構成されている。
基板接続部22cは、基板101に対して電気的に接続されるとともに機械的に固定される部分として設けられている。また、基板接続部22cは、本体部22aの長手方向における一対の接点部22bが設けられている側と反対側の一部として構成されている。
シール部材13は、本体ハウジング12に対して、本体ハウジング12が基板101に接続される端部側に取り付けられ、本体ハウジング12の内部と基板101との間をシールする部材として設けられている。そして、シール部材13は、複数の圧入孔13aが設けられており、各端子21が各圧入孔13aに圧入された状態でシール部材13を貫通するように構成されている。これにより、シール部材13は、各端子21と本体ハウジング12とに密着するように構成されている。尚、コネクタ3において、シール部材13に替わって、図16に示すシール部材130が用いられてもよい。シール部材13の替わりにシール部材130が用いられる場合は、シール部材130は、端子21によって突き破られた状態で端子21が圧入された状態となる。
上述したコネクタ3は、端子21の基板接続部22cにおいて基板101に対して接続される。そして、基板101に対してコネクタ3が接続された状態で、基板101の表面に対してポッティング処理が行われる。基板101にポッティング処理が施されると、基板101に接続されたコネクタ3に対して、導電部材110が接続される。このとき、導電部材110の電線保持ハウジング112における開口116が設けられている側の端部が、コネクタ3の本体ハウジング12に対して嵌合される。電線保持ハウジング112の端部と本体ハウジング12とが嵌合することで、電線保持ハウジング112の開口116の内側の領域において、端子21の一対の接点部22bの間に導体113の接点接続部115が挿入される。そして、一対の接点部22bは、一対の接点部22bの間に挿入された接点接続部115に対して両側から挟み込んだ状態で接触し、接点接続部115に対して電気的に接続される。これにより、コネクタ3と導電部材110とが接続され、コネクタ3を介して導電部材110と基板101とが電気的に接続されることになる。
上述した変形例によると、複数の端子付き電線111を有する導電部材110と基板101とがコネクタ3を介して接続された状態では、本体ハウジング12の内部と基板101との間は、本体ハウジング12における基板101への接続側の端部側に取り付けられて本体ハウジング12に密着したシール部材13によってシールされている(密封されている)。そして、シール部材13を貫通した状態で本体ハウジング12から露出して基板101に接続された各端子21は、シール部材13の圧入孔13aに圧入され、シール部材13が密着している。これにより、本体ハウジング12から端部が露出した各端子21におけるシール部材13を貫通している部分の周囲は、シール部材13によってシールされている(密封されている)。
よって、コネクタ3を介して導電部材110が接続される基板101の表面にポッティング処理が施される場合であっても、ポッティング材の本体ハウジング12の内部への流入を塞き止めることができる。即ち、本体ハウジング12に密着したシール部材13によって、ポッティング材の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。そして、基板101に接続された各端子21は、シール部材13の各圧入孔13aに圧入されてシール部材13が密着しているため、各端子21の周囲からのポッティング材の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。これらにより、コネクタ3の端子21が導電部材110の導体113に接触する領域へのポッティング材の浸入が防止される。
また、上記の変形例によると、複数の端子付き電線111を有する導電部材110に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、コネクタ3を介して基板101と導電部材110とを接続するだけでよい。即ち、上記の変形例によると、複数の端子付き電線111を有する導電部材110に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、大きな制約を伴う状態でコネクタ3の周囲を囲む周壁を形成するような困難な作業が不要となる。よって、上記の変形例によると、複数の端子付き電線111を有する導電部材110に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、容易にポッティング処理を行うことができる。
従って、上記の変形例によると、複数の端子付き電線111を有する導電部材110が接続される基板101の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタ3を提供することができる。
(8)前述の実施形態及び上記の変形例では、コネクタに接続される導電部材が、複数の導体を有するフレキシブル導電部材として構成された形態、及び、複数の端子付き電線とハウジングとを有する導電部材として構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、コネクタに接続される導電部材が、相手側基板と複数の導体と導体を保持するハウジングとを有する導電部材として構成された形態が実施されてもよい。
相手側基板と複数の導体とハウジングとを有する導電部材に対して接続されるコネクタとして、例えば、図19及び図20に例示された変形例に係るコネクタ4が実施されてもよい。以下、変形例について、図面を参照しつつ説明するが、前述の実施形態と同様に構成される要素及び前述の実施形態と対応して構成される要素については、図面において同一の符号を付すことで、或いは同一の符号を引用することで、説明を省略する。
図19は、変形例に係るコネクタ4を示す断面図であって、相手側基板121を含む導電部材120及びコネクタ4が接続される基板101とともに示す図である。尚、図19においては、コネクタ4及び導電部材120が接続された状態が示されている。図20は、コネクタ4及び導電部材120を示す断面図であって、コネクタ4及び導電部材120が接続されていない状態を示す図である。尚、図19及び図20では、基板101と導電部材120における相手側基板121とについては、その一部が図示されている。また、図19及び図20では、コネクタ4における端子23と導電部材120における導体122とについては、断面ではなく外形を図示している。
図19及び図20に示すコネクタ4が接続される導電部材120は、相手側基板121と複数の導体122と導体保持ハウジング123とを備えて構成されている。
相手側基板121は、基板101に対して、コネクタ4、導体保持ハウジング123、及び複数の導体122を介して接続される基板部材として設けられている。そして、相手側基板121は、導電回路パターンが表裏面のうちの少なくともいずれか一方に設けられている。また、相手側基板121には、相手側基板121の厚み方向に貫通した孔として設けられたスルーホール121aが形成されている。スルーホール121aに対しては、軸状又は柱状或いはピン状に形成された導体122が挿通されている。尚、導体122は、スルーホール121aに挿通された状態で、相手側基板121に対してはんだ付けにより固定される。尚、図19及び図20では、はんだの図示は省略されている。
複数の導体122のそれぞれは、導電性の金属材料で形成され、例えば、略角柱状で細長く延びる形態を有した端子として設けられている。そして、導体122は、導体保持ハウジング123に保持され、相手側基板121及びコネクタ3の端子23に対して電気的に接続される。また、導体保持ハウジング123に保持される複数の導体122は、導体保持ハウジング123の幅方向に沿って並んで配置されている。より具体的には、複数の導体122は、導体保持ハウジング123の幅方向に沿って延びる直線上に沿って並んで配置されている。また、複数の導体122は、長手方向が互いに平行に延びた状態で、導体保持ハウジング123に保持されている。
また、各導体122は、一方の端部側において相手側基板121のスルーホール121aに対して挿通され、相手側基板121に対してはんだ付けにより接続される。各導体122は、相手側基板121にはんだ付けされることで、相手側基板121の表裏面のうちの少なくともいずれか一方に設けられた導電回路パターンに対して電気的に接続される。これにより、各導体122は、相手側基板121に対して電気的に接続される。
また、導体122には、相手側基板121に接続される一方の端部側と反対側である他方の端部側において、コネクタ4における後述の端子23と接触して端子23の接点部24bに対して電気的に接続される接点接続部124が設けられている。接点接続部124の先端側の端部は、矩形断面で先端側に向かって窄まる形状に形成されている。これにより、後述の端子23の接点部24bに対して挿入されて接続され易いように構成されている。
導体保持ハウジング123は、絶縁性を有する樹脂材料で形成され、複数の導体122を保持するとともに、コネクタ4に対して嵌合によって接続される部材として設けられている。導体保持ハウジング123は、幅方向に長く延びる形状を有している。そして、複数の導体122が、導体保持ハウジング123の幅方向に沿って並んで配置された状態で、導体保持ハウジング123に保持されている。より具体的には、複数の導体122は、導体保持ハウジング123に対して圧入されて導体保持ハウジング123を貫通した状態で、各導体122の長手方向における中央部分において、導体保持ハウジング123に保持されている。また、複数の導体122は、長手方向が互いに平行に延びるように配置された状態で、導体保持ハウジング123に保持されている。
また、導体保持ハウジング123は、保持している導体122が相手側基板121に接続される側と反対側の端部において、開口125が設けられている。開口125の内側では、導体保持ハウジング123に保持された導体122における接点接続部124が露出している。導体保持ハウジング123は、開口125が設けられて接点接続部124が露出している側の端部において、コネクタ4の本体ハウジング12の端子保持ハウジング14が嵌合して接続されるように構成されている。
導電部材120が接続されるコネクタ4は、複数の導体122を有する導電部材120と基板101とを接続するコネクタとして構成されている。そして、コネクタ4は、複数の端子23、複数の端子23を保持する本体ハウジング12、本体ハウジング12に取り付けられるシール部材13を備えて構成されている。尚、本体ハウジング12は、端子保持ハウジング14、カバーハウジング15を備えて構成されている。コネクタ4は、基板101に対して電気的及び機械的に接続されるとともに、導電部材120に対しても電気的及び機械的に接続される。
複数の端子23のそれぞれは、導電部材120における複数の導体122のそれぞれに対して接触して電気的に接続される。本体ハウジング12に保持される複数の端子23は、本体ハウジング12の幅方向に沿って並んで配置されている。より具体的には、複数の端子23は、本体ハウジング12の幅方向に沿って延びる直線上に沿って並んで配置されている。
複数の端子23のそれぞれは、一体に形成され、例えば、板状の部材が打ち抜き加工されるとともに折り曲げ加工されることで形成されている。各端子23は、本体ハウジング12の端子保持ハウジング14に対して挿入されて嵌め込まれ、本体ハウジング12に保持されている。また、各端子23は、本体ハウジング12のカバーハウジング15の内部壁15bの各貫通孔15eを貫通している。
また、各端子23には、本体部24a、接点部24b、基板接続部24c、等が設けられている。本体部24aは、軸状又は柱状或いはピン状に形成された部分として設けられ、長手方向を有している。
接点部24bは、導電部材120の導体122における接点接続部124に対して電気的に接続される部分として設けられている。また、接点部24bは、本体部24aの一方の端部側において、本体部24aと一体に設けられ、角筒状の部分として形成されている。また、角筒状に設けられた接点部24bは、その内側に孔が設けられている。そして、接点部24bは、その孔の内周において、その孔に対して挿入されて嵌め込まれた接点接続部124に対して接触し、接点接続部124に対して電気的に接続されるように構成されている。
基板接続部24cは、基板101に対して電気的に接続されるとともに機械的に固定される部分として設けられている。また、基板接続部24cは、本体部24aの長手方向における接点部24bが一体に設けられている側と反対側の一部として構成されている。
シール部材13は、本体ハウジング12に対して、本体ハウジング12が基板101に接続される端部側に取り付けられ、本体ハウジング12の内部と基板101との間をシールする部材として設けられている。そして、シール部材13は、複数の圧入孔13aが設けられており、各端子23が各圧入孔13aに圧入された状態でシール部材13を貫通するように構成されている。これにより、シール部材13は、各端子23と本体ハウジング12とに密着するように構成されている。尚、コネクタ4において、シール部材13に替わって、図16に示すシール部材130が用いられてもよい。シール部材13の替わりにシール部材130が用いられる場合は、シール部材130は、端子23によって突き破られた状態で端子23が圧入された状態となる。
上述したコネクタ4は、端子23の基板接続部24cにおいて基板101に対して接続される。そして、基板101に対してコネクタ4が接続された状態で、基板101の表面に対してポッティング処理が行われる。基板101にポッティング処理が施されると、基板101に接続されたコネクタ4に対して、導電部材120が接続される。このとき、導電部材120の導体保持ハウジング123における開口125が設けられている側の端部が、コネクタ4の本体ハウジング12によって嵌合される。導体保持ハウジング123の端部に本体ハウジング12が嵌合することで、導体保持ハウジング123の開口125の内側の領域において、端子23の接点部24bの内側に導体122の接点接続部124が挿入される。そして、角筒状の接点部24bは、その内周において、接点部24bの内側に挿入された接点接続部124に対してその外周に対して接触し、接点接続部124に対して電気的に接続される。これにより、コネクタ4と導電部材120とが接続され、コネクタ4を介して導電部材120と基板101とが電気的に接続されることになる。尚、基板101と導電部材120とがコネクタ4を介して接続された状態では、基板101と導電部材120の相手側基板121とは、互いに平行に配置された状態となる。
上述した変形例によると、相手側基板121及び複数の導体122を有する導電部材120と基板101とがコネクタ4を介して接続された状態では、本体ハウジング12の内部と基板101との間は、本体ハウジング12における基板101への接続側の端部側に取り付けられて本体ハウジング12に密着したシール部材13によってシールされている(密封されている)。そして、シール部材13を貫通した状態で本体ハウジング12から露出して基板101に接続された各端子23は、シール部材13の圧入孔13aに圧入され、シール部材13が密着している。これにより、本体ハウジング12から端部が露出した各端子23におけるシール部材13を貫通している部分の周囲は、シール部材13によってシールされている(密封されている)。
よって、コネクタ4を介して導電部材120が接続される基板101の表面にポッティング処理が施される場合であっても、ポッティング材の本体ハウジング12の内部への流入を塞き止めることができる。即ち、本体ハウジング12に密着したシール部材13によって、ポッティング材の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。そして、基板101に接続された各端子23は、シール部材13の各圧入孔13aに圧入されてシール部材13が密着しているため、各端子23の周囲からのポッティング材の本体ハウジング12の内部への侵入が防止される。これらにより、コネクタ4の端子23が導電部材120の導体122に接触する領域へのポッティング材の浸入が防止される。
また、上記の変形例によると、相手側基板121及び複数の導体122を有する導電部材120に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、コネクタ4を介して基板101と導電部材120とを接続するだけでよい。即ち、上記の変形例によると、相手側基板121及び複数の導体122を有する導電部材120に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、大きな制約を伴う状態でコネクタ4の周囲を囲む周壁を形成するような困難な作業が不要となる。よって、上記の変形例によると、相手側基板121及び複数の導体122を有する導電部材120に接続される基板101の表面にポッティング処理を施す場合であっても、容易にポッティング処理を行うことができる。
従って、上記の変形例によると、相手側基板121及び複数の導体122を有する導電部材120が接続される基板101の表面に対して容易にポッティング処理を行うことができるコネクタ4を提供することができる。
本発明は、複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタとして、広く適用することができるものである。
1 コネクタ
11 端子
12 本体ハウジング
13 シール部材
13a 圧入孔
100 フレキシブル導電部材(導電部材)
101 基板
102 導体

Claims (9)

  1. 複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタであって、
    複数の前記導体にそれぞれ接触して接続される複数の端子と、
    複数の前記端子を保持する本体ハウジングと、
    前記本体ハウジングに対して、当該本体ハウジングが前記基板に接続される端部側に取り付けられ、前記本体ハウジングの内部と前記基板との間をシールするシール部材と、
    を備え、
    前記シール部材は、前記端子が圧入された状態で貫通するとともに、前記端子と前記本体ハウジングとに密着するように構成され
    前記本体ハウジングは、
    複数の前記端子を保持する端子保持ハウジングと、
    前記シール部材が取り付けられるとともに、前記端子保持ハウジングを保持するカバーハウジングと、
    を備え、
    前記シール部材は、前記カバーハウジングの一端側において取り付けられ、前記端子保持ハウジングは、前記カバーハウジングの他端側から当該カバーハウジングの内側に挿入されて当該カバーハウジングに保持されることを特徴とする、コネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタであって、
    前記シール部材は、前記端子が圧入された状態で貫通する圧入孔が設けられていることを特徴とする、コネクタ。
  3. 請求項1に記載のコネクタであって、
    前記シール部材は、突き破られた状態で前記端子が圧入されていることを特徴とする、コネクタ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコネクタであって、
    前記シール部材は、一体の部材として設けられ、複数の前記端子が圧入されていることを特徴とする、コネクタ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコネクタであって、
    前記シール部材は、前記本体ハウジングに対して、当該本体ハウジングが前記基板に接続される端部側に嵌め込まれることで取り付けられ、
    前記シール部材は、当該シール部材の外周が前記本体ハウジングの内周に密着するように構成されていることを特徴とする、コネクタ。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のコネクタであって、
    前記本体ハウジングの内部には、複数の前記端子を保持する内部壁が設けられ、
    前記内部壁には、複数の前記端子がそれぞれ貫通する複数の貫通孔が設けられ、
    複数の前記貫通孔のそれぞれの内周面は、複数の前記端子のそれぞれが前記内部壁を貫通する方向を案内する案内面を有し、
    前記案内面は、複数の前記端子のそれぞれが前記内部壁を貫通する方向に沿って窄まるように構成されていることを特徴とする、コネクタ。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のコネクタであって、
    前記シール部材は、ゴム部材として構成されていることを特徴とする、コネクタ。
  8. 複数の導体を有する導電部材と基板とを接続するコネクタであって、
    複数の前記導体にそれぞれ接触して接続される複数の端子と、
    複数の前記端子を保持する本体ハウジングと、
    前記本体ハウジングに対して、当該本体ハウジングが前記基板に接続される端部側に取り付けられ、前記本体ハウジングの内部と前記基板との間をシールするシール部材と、
    を備え、
    前記シール部材は、前記端子が圧入された状態で貫通するとともに、前記端子と前記本体ハウジングとに密着するように構成され、
    前記導電部材は、複数の前記導体を有するフレキシブル導電部材として構成されていることを特徴とする、コネクタ。
  9. 請求項に記載のコネクタであって、
    前記本体ハウジングは、一体の部材として設けられ、
    前記本体ハウジングの内部には、複数の前記端子を保持する内部壁が設けられ、
    前記内部壁には、複数の前記端子がそれぞれ貫通する複数の貫通孔が設けられていることを特徴とする、コネクタ。
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