JP6968347B2 - 肝細胞の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、再生医療、ないし体細胞からのダイレクトリプログラミング(Direct Reprogramming)の技術分野に属する。本発明は、その技術分野において、低分子化合物により体細胞から肝細胞を直接製造する方法、及びかかる製造方法によって製造される低分子化合物誘導性肝細胞(ciHeps:chemical compound induced−hepatocytes)に関するものである。本発明はさらに、当該肝細胞、及び当該肝細胞を製造する方法のために使用することができる組成物に関するものである。
近年の細胞関連研究の発展、特に多能性細胞に関する研究の発展により、治療用細胞を個体への移植に利用可能な品質及び量において入手することが可能になりつつある。幾つかの疾患については、治療に有効な細胞を患者に移植する試みが開始されている。
間葉系の細胞は、筋肉、骨、軟骨、骨髄、脂肪及び結合組織等の生体の各種器官を形成しており、再生医療の材料として有望である。間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell:MSC)は、骨髄、脂肪組織、血液、胎盤及び臍帯等の組織に存在する未分化細胞である。間葉系に属す細胞への分化能を有しているため、間葉系幹細胞は、それらの細胞を製造する際の出発材料として注目されている。また、間葉系幹細胞自体を骨、軟骨、心筋等の再構築に利用する再生医療も検討されている。
一方、線維芽細胞のような体細胞を直接他の細胞に転換する方法も報告されている。例えば、線維芽細胞を化学物質と共に培養することにより神経細胞を得ることが知られている(非特許文献1)。
肝細胞については、マウス胎児線維芽細胞から、一因子の遺伝子HNF1αとGSK3阻害剤(CHIR99021)、TGF−β阻害剤(A83-01)との低分子化合物の組み合わせによるダイレクトリプログラミングが報告されている(非特許文献2)。また、同様にマウス胎児線維芽細胞から、Foxa1、Foxa2、Foxa3のいずれか一因子の遺伝子とHDAC阻害剤(VPA)、GSK3阻害剤(CHIR99021)、TGF−β阻害剤(RepSox)、cAMP誘導剤(Forskolin)、LSD1阻害剤(Parnate)、EZH2阻害剤(DZNep)、RARアゴニスト(TTNPB)との低分子化合物の組み合わせによるダイレクトリプログラミングが報告されている(非特許文献3)。
Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition,2015年,56巻,3号,166−170頁 Cell Reports,2017年,15巻,4号,814−829頁 Stem Cell Reports,2017年,9巻,2号,499−512頁
非特許文献1に記載されている方法のように、遺伝子導入を行うことなく体細胞から所望の細胞への転換を直接行う方法は、治療用細胞を取得する手段として有効な選択肢となる場合がある。肝細胞についても、非特許文献2および非特許文献3に記載の発明のように、直接誘導している報告例はあるが、マウス線維芽細胞からの直接誘導であり、また一因子の遺伝子を必要とする。
本発明は、人為的な遺伝子導入を行うことなく、低分子化合物の組み合わせにより体細胞から肝細胞を直接誘導する方法、即ち、一定の低分子化合物の組成物により体細胞から肝細胞を直接製造することができる新たな製造方法を提供することを主な課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、一定の低分子阻害剤等の存在下で体細胞を培養することによって、体細胞を肝細胞に直接転換できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明として、例えば、下記のものを挙げることができる。
[1]GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤の存在下で体細胞を培養する工程を含むことを特徴とする、肝細胞の製造方法。
[2]前記工程が、GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤の存在下で体細胞を培養する工程である、上記[1]に記載の肝細胞の製造方法。
[3]GSK3阻害剤がCHIR99021、TGF−β阻害剤がSB431542若しくはA83−01、BMP阻害剤がLDN193189、p53阻害剤がピフィスリン、又はcAMP誘導剤がフォルスコリンである、上記[1]又は[2]に記載の肝細胞の製造方法。
[4]前記体細胞が線維芽細胞である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の肝細胞の製造方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の肝細胞の製造方法から製造される、肝細胞。
[6]GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を含むことを特徴とする、体細胞から肝細胞を製造するための組成物。
[7]GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤を含む、上記[6]に記載の組成物。
[8]GSK3阻害剤がCHIR99021、TGF−β阻害剤がSB431542若しくはA83−01、BMP阻害剤がLDN193189、p53阻害剤がピフィスリン、又はcAMP誘導剤がフォルスコリンである、上記[6]又は[7]に記載の組成物。
[9]前記体細胞が線維芽細胞である、上記[6]〜[8]のいずれか一項に記載の組成物。
本発明によれば、遺伝子導入を行うことなく、体細胞から肝細胞を製造することができる。本発明により得られた肝細胞は、再生医療などにおいて有用である。
実施例1についてのヒト線維芽細胞の培養写真である。Day0は、培養開始時点でのヒト線維芽細胞を表す。Day6、9、15、16、及び20は、それぞれ培養開始後6日目、9日目、15日目、16日目、及び20日目の結果を示す。 培養開始後10日目におけるヒト線維芽細胞の培養写真である。 培養開始後14日目におけるヒト線維芽細胞の培養写真である。 培養開始後20日目におけるヒト線維芽細胞の培養写真(左端)、当該細胞についての肝細胞用マーカーHNF4αによる免疫染色写真(中間)、及びそのDAPI染色写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
1 肝細胞の製造方法
本発明に係る、肝細胞の製造方法(以下、「本発明製法」という。)は、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤の存在下で体細胞を培養する工程を含むことを特徴とする。
好ましくは、上記工程が、GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤の存在下で体細胞を培養する工程である本発明製法である。より好ましくは、上記工程が、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、BMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤の存在下で体細胞を培養する工程である本発明製法である。本発明製法においては、特にBMP阻害剤の存在下で体細胞を培養することが好ましい。
本発明製法においては、少なくとも上記いずれかの組み合わせの存在下で体細胞を培養すればよく、必要に応じて、任意にさらに他の阻害剤や誘導剤等を存在させて体細胞を培養し肝細胞を製造することができる。
上記阻害剤や誘導剤は、それぞれにおいて、1種を用いても2種以上を併用してもよい。
具体的な上記阻害剤等においては、2種類以上の阻害作用等を有するものもあり得るが、その場合、一つで複数の阻害剤等が存在しているとみなすことができる。
1.1 体細胞について
生物の細胞は、体細胞と生殖細胞とに分類できる。本発明製法には、その出発材料として任意の体細胞を使用することができる。体細胞には特に限定はなく、生体から採取された初代細胞、又は株化された細胞の何れでもよい。本発明製法では、分化の種々の段階にある体細胞、例えば、最終分化した体細胞、最終分化への途上にある体細胞、又は初期化され多能性を獲得した体細胞を使用することができる。本発明製法に使用できる体細胞としては、任意の体細胞、例えば、造血系の細胞(各種のリンパ球、マクロファージ、樹状細胞、骨髄細胞等)、臓器由来の細胞(肝細胞、脾細胞、膵細胞、腎細胞、肺細胞等)、筋組織系の細胞(骨格筋細胞、平滑筋細胞、筋芽細胞、心筋細胞等)、線維芽細胞、神経細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、内皮細胞、間質細胞、脂肪細胞(白色脂肪細胞等)、胚性幹細胞(ES細胞)等が挙げられる。また、これらの細胞の前駆細胞、癌細胞にも本発明製法を適用できる。好ましくは、線維芽細胞を使用することができる。
上記の体細胞の供給源としては、ヒト、ヒト以外の哺乳動物、及び哺乳動物以外の動物(鳥類、爬虫類、両生類、魚類等)が例示されるが、これらに限定されるものではない。体細胞の供給源としては、ヒト、及びヒト以外の哺乳動物が好ましく、ヒトが特に好ましい。ヒトへの投与を目的として本発明製法により肝細胞を製造する場合、好ましくは、レシピエントと組織適合性抗原のタイプが一致又は類似したドナーより採取された体細胞を使用することができる。レシピエント自身より採取された体細胞を肝細胞の製造に供してもよい。
1.2 本発明に係る阻害剤等について
1.2.1 GSK3阻害剤
GSK3(glycogen synthase kinase−3、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3)は、グリコーゲン合成酵素をリン酸化して不活性化するプロテインキナーゼとして見いだされた。哺乳類では、GSK3は51kDaのα(GSK3α)と47kDaのβ(GSK3β)の二つのアイソフォームに分類される。GSK3は種々のタンパク質をリン酸化する活性を有しており、グリコーゲン代謝のみならず、細胞分裂、細胞増殖等の生理現象にも関わっている。
「GSK3阻害剤の存在下」とは、GSK3を阻害することができる培養条件下であることをいい、その手段は特に限定はなく、GSK3の活性を阻害する物質、例えば、抗GSK3抗体やGSK3阻害剤のようなGSK3シグナル阻害手段を利用することができる。また、GSK3は自身の特定の部位がリン酸化されると活性を失うことから、上記のリン酸化を促進する手段も、GSK3シグナルの阻害に利用することができる。
本発明では特に限定されないが、GSK3阻害剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。好ましくは、CHIR99021を使用することができる。
CHIR99021(CAS No.:252917−06−9)
Figure 0006968347
BIO((2’Z,3’E)−6−Bromoindirubin−3’−oxime)(CAS No.:667463−62−9)
Kenpaullone(CAS No.:142273−20−9)
A1070722(CAS No.:1384424−80−9)
SB216763(CAS No.:280744−09−4)
CHIR98014(CAS No.:556813−39−9)
TWS119(CAS No.:601514−19−6)
Tideglusib(CAS No.:865854−05−3)
SB415286(CAS No.:264218−23−7)
Bikinin(CAS No.:188011−69−0)
IM−12(CAS No.:1129669−05−1)
1−Azakenpaullone(CAS No.:676596−65−9)
LY2090314(CAS No.:603288−22−8)
AZD1080(CAS No.:612487−72−6)
AZD2858(CAS No.:486424−20−8)
AR−A014418(CAS No.:487021−52−3)
TDZD−8(CAS No.:327036−89−5)
Indirubin(CAS No.:479−41−4)
GSK3阻害剤の濃度は適宜決定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.1μmol/L〜20μmol/L、好ましくは0.5μmol/L〜10μmol/Lの範囲で使用することができる。
1.2.2 TGF−β阻害剤
TGF−β(transforming growth factor−β、形質転換増殖因子β)には、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3の3種類が存在し、ほぼ全ての細胞から生産されている。TGF−βは、上皮細胞をはじめ、多くの細胞の増殖を抑制するなど細胞増殖、形質転換、分化、発生、アポトーシスの制御等の多種多様な細胞機能に関与している。
「TGF−β阻害剤の存在下」とは、TGF−βを阻害することができる培養条件下であることをいい、その手段は特に限定はなく、TGF−βを阻害することができる任意の手段を利用することができる。本発明には、TGF−βに直接作用してその機能を阻害する物質(例えば、抗TGF−β抗体やその他の薬剤)、TGF−β自体の産生を抑制する薬剤等を利用することができる。また、TGF−βが関わるシグナル伝達をその上流で阻害することによってもTGF−βを阻害することができる。
本発明では特に限定されないが、TGF−β阻害剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。好ましくは、SB431542、A83−01、レプソックスを使用することができる。
SB431542(CAS No.:301836−41−9)
Figure 0006968347
A83−01(CAS No.:909910−43−6)
Figure 0006968347
レプソックス(CAS No.:446859−33−2)
Figure 0006968347
LY364947(CAS No.:396129−53−6)
SB525334(CAS No.:356559−20−1)
SD208(CAS No.:627536−09−8)
Galunisertib(LY2157299)(CAS No.:700874−72−2)
LY2109761(CAS No.:700874−71−1)
SB505124(CAS No.:694433−59−5)
GW788388(CAS No.:452342−67−5)
EW−7197(CAS No.:1352608−82−2)
TGF−β阻害剤の濃度は適宜決定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.1μmol/L〜30μmol/L、好ましくは0.5μmol/L〜10μmol/Lの範囲で使用することができる。
1.2.3 BMP阻害剤
BMP(Bone Morphogenetic Protein、骨形成タンパク質)は、TGF-βスーパーファミリーに属する成長因子であり、胚や組織の発生、細胞の分化、細胞死などを制御している。BMPは細胞膜上のI型受容体とII型受容体に結合してヘテロ四量体を形成し、転写因子SMADのリン酸化を経て核内にBMPシグナルを伝達する。BMP阻害剤の多くは、BMPの結合によって活性化されたI型受容体であるALK(Activin receptor-like kinase)-2,3,6によるSMADのリン酸化を阻害する。
「BMP阻害剤の存在下」とは、BMPシグナル伝達経路を阻害することができる培養条件下であることをいい、その手段は特に限定はなく、BMPシグナル伝達経路を阻害することができる任意の手段を利用することができる。本発明には、BMPおよびBMP受容体に直接作用してその機能を阻害する物質(例えば、抗BMP抗体、その他の薬剤)、あるいはこれらの発現を抑制する薬剤等を利用することができる。また、BMPが関わるシグナル伝達の下流に位置するSMAD転写因子の発現およびその翻訳後修飾を阻害することによってもBMPシグナル伝達経路を阻害することができる。
本発明では特に限定されないが、BMP阻害剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。好ましくは、LDN193189を使用することができる。
LDN193189(CAS No.:1062368−24−4)
Figure 0006968347
DMH1(CAS No.:1206711−16−1)
K02288(CAS No.:1431985−92−0)
LDN212854(CAS No.:1432597−26−6)
LDN193189 HCl(CAS No.:1062368−62−0)
ML347(CAS No.:1062368−49−3)
LDN214117(CAS No.:1627503−67−6)
BMP阻害剤の濃度は適宜決定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.1μmol/L〜10μmol/L、好ましくは0.5μmol/L〜5μmol/Lの範囲で使用することができる。
1.2.4 p53阻害剤
p53は最も重要な癌抑制遺伝子の一つであり、細胞増殖を抑制し、がんの抑制に重要な役割を担っている。また種々のストレスに応答して標的遺伝子を活性化し、細胞周期の停止、アポトーシス、DNA修復、細胞老化などに対する起点となっている。
「p53阻害剤の存在下」とは、p53を阻害することができる培養条件下であることをいい、その手段は特に限定はなく、p53を阻害することができる任意の手段を利用することができる。本発明には、p53に直接作用してその機能を阻害する物質(例えば、抗p53抗体、その他の薬剤)、p53自体の産生を抑制する薬剤等を利用することができる。また、p53が関わるシグナル伝達をその上流で阻害することによってもp53を阻害することができる。
本発明では特に限定されないが、p53阻害剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。好ましくは、ピフィスリンないしピフィスリン−αを使用することができる。
ピフィスリン−α(CAS No.:63208−82−2)
Figure 0006968347
ピフィスリン−β(CAS No.:511296−88−1)
ピフィスリン−μ(CAS No.:64984−31−2)
NSC66811(CAS No.:6964−62−1)
Nultin−3(CAS No.:548472−68−0)
p53阻害剤の濃度は適宜決定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.5μmol/L〜30μmol/L、好ましくは1μmol/L〜10μmol/Lの範囲で使用することができる。
1.2.5 cAMP誘導剤
cAMP(環状アデノシン1リン酸)は、セカンドメッセンジャーとして種々の細胞内シグナル伝達に関わっている物質である。cAMPは、細胞内ではアデニル酸シクラーゼ(adenylate cyclase)によりアデノシン3リン酸(ATP)が環状化されることで生成する。
「cAMP誘導剤の存在下」とは、cAMPを誘導することができる培養条件下であることをいい、その手段は特に限定はなく、例えば、細胞内cAMP濃度を増加させることができる任意の手段を利用することができる。cAMPの生成に関わる酵素であるアデニル酸シクラーゼに直接作用して誘導することができる物質、アデニル酸シクラーゼの発現を促進しうる物質の他、cAMPを分解する酵素であるホスホジエステラーゼを阻害する物質等を、細胞内cAMP濃度を増加させる手段として使用することができる。細胞内でcAMPと同じ作用を持つ、cAMPの構造類似体であるジブチリルcAMP(dibutyryl cAMP)を使用することもできる。
本発明では特に限定されないが、cAMP誘導剤(アデニル酸シクラーゼ活性化剤)としては、例えば、フォルスコリン(forskolin:CAS No.:66575−29−9)、及びフォルスコリン誘導体(例えば特開2002−348243号公報)や以下の化合物などが挙げられる。好ましくは、フォルスコリンを使用することができる。
フォルスコリン(CAS No.:66428−89−5)
Figure 0006968347
イソプロテレノール(CAS No.:7683−59−2)
NKH477(CAS No.:138605−00−2)
PACAP1−27(CAS No.:127317−03−7)
PACAP1−38(CAS No.:137061−48−4)
cAMP誘導剤の濃度は適宜決定すればよく、特に限定されないが、例えば、0.2μmol/L〜50μmol/L、好ましくは1μmol/L〜30μmol/Lの範囲で使用することができる。
1.3 体細胞の培養
本発明製法における体細胞の培養は、使用する体細胞の種類に応じた培地、温度、その他の条件を選択し、上記の各種の阻害剤(及び、場合により誘導剤ないし活性化剤)の存在下において実施すればよい。培地は、公知の培地又は市販の培地から選択することができる。例えば、一般的な培地であるMEM(最少必須培地)、IMDM(イスコフ改変ダルベッコ培地)、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、DMEM/F12、RPMI1640培地、又はこれらを改変した培地に、適切な成分(血清、タンパク質、アミノ酸、糖類、ビタミン類、脂肪酸類、抗生物質等)および種々の成長因子(EGF、bFGF、BMP4、HGF、OSMなど)を添加して使用することができる。
培養条件としては、一般的な細胞培養の条件を選択すればよい。37℃、5%COの条件などが例示される。培養中は適切な間隔(好ましくは1日から7日に1回、より好ましくは3日から4日に1回)で培地を交換することが好ましい。線維芽細胞を材料として本発明製法を実施する場合、37℃、5%COの条件では7ないし10日間から3週間で肝細胞が出現する。使用する体細胞として培養が容易なものを選択することにより、あらかじめ細胞数を増加させた体細胞を肝細胞に転換することも可能である。従って、スケールアップした肝細胞の製造も容易である。
体細胞の培養には、プレート、ディッシュ、細胞培養用フラスコ、細胞培養用バッグ等の細胞培養容器を使用することができる。なお、細胞培養用バッグとしては、ガス透過性を有するものが好適である。大量の細胞を必要とする場合には、大型培養槽を使用してもよい。培養は開放系又は閉鎖系のどちらでも実施することができるが、得られた肝細胞のヒトへの投与等を目的とする場合には、閉鎖系で培養を行うことが好ましい。
本発明製法においては、上記した各種の阻害剤等を含む培地において体細胞を培養することにより、一段階の培養によって体細胞から肝細胞を製造することができる。
1.4 肝細胞
上記した本発明製法により、肝細胞を含有する細胞集団を得ることができる。本発明製法により製造される肝細胞も本発明の範囲内である。本発明製法で製造される肝細胞は、最終分化した細胞の他、肝細胞に分化することが運命づけられた前駆細胞でもよい。
本発明製法により製造される肝細胞は、低分子化合物により体細胞から直接誘導される、いわゆる低分子化合物誘導性肝細胞(ciHeps)であって、ES細胞やiPS細胞から分化誘導される肝細胞とは区別される。
本発明製法で製造される肝細胞は、例えば、細胞の形態的変化(多角形状、多核細胞、間葉上皮移行(MET))、肝細胞の特徴的性質や特異的マーカー(例、抗HNF4α抗体)を利用して、検出、確認及び分離を行うことができる。
特異的マーカーの検出には、検疫的方法(抗体による検出)を利用できるが、タンパク質分子に関してはそのmRNA量の定量により検出を実施してもよい。肝細胞の特異的マーカーを認識する抗体は、本発明製法により得られた肝細胞を単離及び精製する上でも有用である。
本発明製法で製造される肝細胞は、例えば、組織修復等のために使用することができる。本発明製法で製造される肝細胞を使用して、組織修復等のための医薬用組成物を製造することができる。肝癌、肝硬変等の慢性肝不全の根治治療のためには、肝細胞あるいは肝組織の移植が最も有効な手段であると考えられており、種々の幹細胞あるいは体細胞からより安全性の高い方法で肝細胞の製造方法の開発が盛んに行なわれている。
本発明製法で製造される肝細胞を医薬用組成物とする場合には、常法により、肝細胞を医薬的に許容される担体と混合するなどして、個体への投与に適した形態の製剤とすればよい。担体としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム等)を加えて等張とした注射用蒸留水を挙げることができる。さらに、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤、酸化防止剤等を配合してもよい。
本発明製法で製造される肝細胞は、さらに、肝細胞の機能発揮や生着性向上に有効な他の細胞や成分と組み合わせた組成物とすることもできる。
さらに、本発明製法で製造される肝細胞は、肝細胞に作用する医薬候補化合物のスクリーニングや医薬候補化合物の安全性評価のために使用することもできる。肝細胞は、医薬候補化合物の肝毒性を評価するための重要なツールである。本発明製法によれば、一度の操作で多くの肝細胞を取得することができることから、細胞のロット差の影響を受けずに、再現性のある研究結果を得ることが可能になる。
2 組成物
本発明に係る組成物(以下、「本発明組成物」という。)は、体細胞から肝細胞を製造するための組成物であって、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を含むことを特徴とする。
好ましくは、GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤を含む本発明組成物である。より好ましくは、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、BMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤を含む本発明組成物である。本発明組成物においては、特にBMP阻害剤を含むことが好ましい。
本発明組成物においては、少なくとも上記いずれかの組み合わせを含んでいればよく、必要に応じて、任意にさらに他の阻害剤や誘導剤等を含むことができる。
上記阻害剤や誘導剤等は、それぞれにおいて、1種を用いても2種以上を併用してもよい。
具体的な上記阻害剤等においては、2種類以上の阻害作用等を有するものもあり得るが、その場合、一つで複数の阻害剤等を含んでいるとみなすことができる。
上記した阻害剤や誘導剤等の具体例や好ましい例などは、前記と同義である。
本発明組成物は、体細胞から肝細胞を製造するための組成物として使用することができる。本発明組成物は、また、体細胞から肝細胞を製造するための培地として使用することもできる。
体細胞から肝細胞の製造に使用される培地としては、細胞の培養に必要な成分を混合して製造した基礎培地に、有効成分として、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を含有させた培地を例示することができる。上記の有効成分は、肝細胞の製造に有効な濃度で含まれていればよく、濃度は当業者が適宜決定することができる。基礎培地は、公知の培地又は市販の培地から選択することができる。例えば、一般的な培地であるMEM(最少必須培地)、IMDM(イスコフ改変ダルベッコ培地)、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、DMEM/F12、RPMI1640、又はこれらを改変した培地を、基礎培地として使用することができる。
培地にはさらに、本明細書中で上記した公知の培地成分、例えば、血清、タンパク質(アルブミン、トランスフェリン、成長因子(EGF、bFGF、BMP4、HGF、OSMなど)等)、アミノ酸、糖類、ビタミン類、脂肪酸類、抗生物質等を添加してもよい。
培地にはさらに、本明細書中で上記した、肝細胞への分化の誘導に有効な物質を添加してもよい。
さらに本発明においては、例えば、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を生体に投与することによって、生体内において体細胞から肝細胞を製造することもできる。即ち、本発明によれば、例えば、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を生体に投与することを含む、生体内において体細胞から肝細胞を製造する方法が提供される。生体に投与する当該阻害剤等の好ましい組み合わせは、本明細書中に記載した通りである。また、生体としては、ヒト、ヒト以外の哺乳動物、及び哺乳動物以外の動物(鳥類、爬虫類、両生類、魚類等)が例示されるが、ヒトが特に好ましい。例えば、GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を生体内の特定部位に投与することによって、上記特定部位において、体細胞から肝細胞を製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
実施例1 肝細胞の製造
<ヒト線維芽細胞から肝細胞への直接誘導>
(1)ヒト線維芽細胞
材料としたヒト線維芽細胞はDSファーマバイオメディカル株式会社から購入した。38才のヒト皮膚に由来する線維芽細胞である。
(2)ヒト線維芽細胞からの肝細胞への直接誘導
ヒト線維芽細胞を、ゼラチン(Cat#:190−15805,和光純薬工業社製)でコーティングされた35mmディッシュに5×10個ずつ播種し、10%ウシ胎児血清(Fetal bovine serum;FBS)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを添加したDMEM培地(Gibco社製)で、37℃、5%CO条件下でコンフルエントになるまで培養した。なおDMEMは、ダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium)を示す。
上記のヒト線維芽細胞のディッシュの培地を、5%ウシ胎児血清(FBS、Hyclone社製)、ITS-X(Cat#:51500056、Gibco社製)、非必須アミノ酸(NEAA:Non-essential amino acids;Cat#:11140050、Gibco社製)、ニコチンアミド(Cat#:72340−100G、Sigma-Aldrich社製;終濃度5mmol/L)、Dexamethasone(Cat#:047−18863、和光純薬工業社製;終濃度0.1μmol/L)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、及び下記のサイトカインや低分子化合物を添加したIMDM(Cat#:12440053、Gibco社製)に培地を交換した。その後、3日毎に同組成の培地へ培地交換を行いながら、37℃、5% CO条件下で培養した。
<サイトカイン>
20ng/ml human HGF(Cat#:082−08721,Wako)
20ng/ml human OSM(Cat#:153−02101,Wako)
20ng/ml human EGF(Cat#:059−07873,Wako)
20ng/ml human FGF2(Cat#:068−05384,Wako)
20ng/ml human BMP4(Cat#:020−18851,Wako)
<低分子化合物>
1μM CHIR99021(Cat#:13122,Cayman Chemical)
2μM SB431542(Cat#:198−16543,Wako)
1μM A83−01(Cat#:04−0014,Stemgent Inc.)
1μM LDN193189(Cat#:124−06011,Wako)
5μM ピフィスリン−α(Cat#:162−23133,Wako)
7.5μM フォルスコリン(Cat#:063−02193,Wako)
(3)結果
上記(2)に従って培養した結果を表1、及び図1〜3に示す。表中、「+」は培地中に当該化合物が存在することを示し、「−」は培地中に当該化合物が存在しないことを示す。
Figure 0006968347
(4)肝細胞の評価
本実験において、培養開始後9日目程度から肝細胞様の細胞が出現し始めた。
また、実施例1を添加後20日目に細胞を4%パラホルムアルデヒドで固定した後、免疫染色を行った。染色には抗HNF4α抗体(sc-6556、Santa Cruz Biotechnology社製;200倍希釈で使用)を使用した。その結果を図4に示す。中間がHNF4αの染色結果、右端がDAPI(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)による核染色を示す。なお、図4はグレー表示であるため緑色や青色などは表示されないが、実際のオリジナル写真では、中間のHNF4α染色写真は緑色、DAPI染色写真は青色で表示されている。
図1(Day20)に示されている肝細胞様の細胞を観察すると、肝細胞を含む内胚葉系の細胞に特徴的な、細胞同士が接着するEpithelium(上皮)の状態に似ており、いわゆるMET(Mesenchymal to Epithelium transition)が生じている可能性がある。図4に示されているように、肝細胞のマーカーであるHNF4αの染色が観察されており、DAPIで染色されていることから分かるように細胞核に局在していた。
体細胞(線維芽細胞)から肝細胞への直接誘導には、BMP阻害剤(例、LDN193189)の存在が重要であることが分かった。

Claims (9)

  1. GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤の存在下でヒト体細胞を培養する工程を含み、かつ、遺伝子導入を行う工程を含まないことを特徴とする、終分化した肝細胞の製造方法。
  2. 前記工程が、GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤の存在下で体細胞を培養する工程である、請求項1に記載の肝細胞の製造方法。
  3. GSK3阻害剤がCHIR99021、TGF−β阻害剤がSB431542若しくはA83−01、BMP阻害剤がLDN193189、p53阻害剤がピフィスリン、又はcAMP誘導剤がフォルスコリンである、請求項1又は2に記載の肝細胞の製造方法。
  4. 前記体細胞が線維芽細胞である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の肝細胞の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の肝細胞の製造方法から製造される、肝細胞。
  6. GSK3阻害剤、TGF−β阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤からなる群から選択される3種又は全部、及びBMP阻害剤を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の肝細胞の製造方法に用いるための組成物。
  7. GSK3阻害剤及び/又はTGF−β阻害剤、並びにBMP阻害剤、p53阻害剤、及びcAMP誘導剤を含む、請求項6に記載の組成物。
  8. GSK3阻害剤がCHIR99021、TGF−β阻害剤がSB431542若しくはA83−01、BMP阻害剤がLDN193189、p53阻害剤がピフィスリン、又はcAMP誘導剤がフォルスコリンである、請求項6又は7に記載の組成物。
  9. 前記体細胞が線維芽細胞である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の組成物。
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