本発明はまた、治療における使用のための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそれらのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩も提供する。
本発明はまた、TNFα機能のモジュレーターの投与が適応される障害の処置及び/又は予防における使用のための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそれらのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩も提供する。
別の態様では、本発明は、炎症性若しくは自己免疫性障害、神経学的若しくは神経変性障害、疼痛若しくは侵害受容性障害、心血管障害、代謝障害、眼障害、又は腫瘍学的障害の処置及び/又は予防における使用のための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそれらのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩を提供する。
本発明はまた、TNFα機能のモジュレーターの投与が適応される、障害を処置及び/又は予防する医薬の製造のための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩の使用も提供する。
別の態様では、本発明は、炎症性若しくは自己免疫性障害、神経学的若しくは神経変性障害、疼痛若しくは侵害受容性障害、心血管障害、代謝障害、眼障害、又は腫瘍学的障害を処置及び/又は予防する医薬の製造のための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩の使用を提供する。
本発明はまた、TNFα機能のモジュレーターの投与が適応される、障害を処置及び/又は予防するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の上で定義されている式(I)の化合物、又はそれらのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩を投与するステップを含む、方法も提供する。
別の態様では、本発明は、炎症性若しくは自己免疫性障害、神経学的若しくは神経変性障害、疼痛若しくは侵害受容性障害、心血管障害、代謝障害、眼障害、又は腫瘍学的障害を処置及び/又は予防するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の上で定義されている式(I)の化合物、又はそれらのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩を投与するステップを含む、方法を提供する。
上の式(I)の化合物中のいずれの基も、場合により置換されていると記載されている場合、この基は、無置換であってもよく、又は1つ又は複数の置換基によって置換されていてもよい。通常、こうした基は、無置換であるか、又は1つ若しくは2つの置換基により置換されていることになろう。
本発明は、その範囲内に、上の式(I)の化合物の塩を含む。医薬において使用する場合、式(I)の化合物の塩は、薬学的に許容される塩であろう。しかし、他の塩が、本発明において役に立つ化合物又はそれらの薬学的に許容される塩の調製に有用なことがある。薬学的に許容される塩の選択及び調製の基本となる標準原則は、例えば、薬学的な塩のハンドブック:特性、選択及び使用(Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection and Use)、P.H.Stahl&C.G. Wermuth(編)、Wiley−VCH、2002年において記載されている。
本発明は、その範囲内に、上の式(I)の化合物の溶媒和物を含む。こうした溶媒和物は、一般的な有機溶媒、又は水と形成することができる。
本発明はまた、その範囲内に、上の式(I)の化合物の共結晶も含む。技術用語「共結晶」は、中性分子の構成成分が、決まった化学量論量の比で結晶性化合物内に存在している状況を記載するために使用される。医薬品の共結晶の調製により、活性な医薬品成分の結晶形態に修飾を行うことが可能になり、ひいては、これにより、所期の生物活性を損なうことなく、その物理化学的特性を改変することができる(医薬品の塩及び共結晶(Pharmaceutical Salts and Co−crystals)、J.Wouters&L. Quere(編)、RSC Publishing、2012年を参照されたい)。
本発明による化合物上で存在し得る適切なアルキル基は、直鎖及び分岐のC1〜6アルキル基、例えばC1〜4アルキルを含む。典型例には、メチル及びエチル基、及び直鎖又は分岐のプロピル、ブチル及びペンチル基が含まれる。適切なアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2,2−ジメチルプロピル及び3−メチルブチルが含まれる。したがって、「C1〜6アルコキシ」、「C1〜6アルキルチオ」、「C1〜6アルキルスルホニル」及び「C1〜6アルキルアミノ」などの誘導体化されている表現を考慮すべきである。
用語「C3〜7シクロアルキル」とは、本明細書で使用する場合、飽和単環式炭化水素から誘導される、3〜7個の炭素原子からなる一価の基を指し、そのベンゾ縮合アナログを含むことができる。適切なC3〜7シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが含まれる。
用語「C4〜7シクロアルケニル」とは、本明細書で使用する場合、部分的に不飽和な単環式炭化水素から誘導される、4〜7個の炭素原子からなる、一価の基を指す。適切なC4〜7シクロアルケニル基には、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプテニルが含まれる。
用語「C4〜9ビシクロアルキル」とは、本明細書で使用する場合、不飽和な二環式炭化水素から誘導される、4〜9個の炭素原子からなる、一価の基を指す。典型的なビシクロアルキル基には、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル及びビシクロ[2.2.2]オクタニルが含まれる。
用語「アリール」とは、本明細書で使用する場合、単環芳香族又は縮合多環芳香族から誘導される、一価の炭素環式芳香族基を指す。適切なアリール基には、フェニル及びナフチル、好ましくはフェニルが含まれる。
適切なアリール(C1〜6)アルキル基には、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル及びナフチルメチルが含まれる。
用語「C3〜7ヘテロシクロアルキル」とは、本明細書で使用する場合、3〜7個の炭素原子と酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子とを含有する、飽和単環式環を指し、そのベンゾ縮合アナログを含むことができる。適切なヘテロシクロアルキル基には、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ピロリジニル、インドリニル、イソインドリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、クロマニル、ジオキサニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリニル、ヘキサヒドロ−[1,2,5]チアジアゾロ[2,3−a]ピラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、ベンゾオキサジニル、チオモルホリニル、アゼパニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、チアジアゼパニル及びアゾカニルが含まれる。
用語「C3〜7ヘテロシクロアルケニル」とは、本明細書で使用する場合、3〜7個の炭素原子と酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、一不飽和又は多不飽和単環式環を指し、そのベンゾ縮合アナログを含むことができる。適切なヘテロシクロアルケニル基には、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチオピラニル及び1,2,3,6−テトラヒドロピリジニルが含まれる。
用語「C4〜9ヘテロビシクロアルキル」は、本明細書で使用する場合、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素から選択される1個又は複数のヘテロ原子により置き換えられている、C4〜9ビシクロアルキルに相当する。典型的なヘテロビシクロアルキル基には、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタニル、キヌクリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクタニル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8−アザビシクロ−[3.2.1]オクタニル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,6−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル、3−オキサ−7−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル及び3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナニルが含まれる。
用語「C4〜9スピロヘテロシクロアルキル」とは、本明細書で使用する場合、4〜9個の炭素原子と酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子とを含有する、飽和二環式環系であって、2つの環が共通の原子により連結されている、飽和二環式環系を指す。適切なスピロヘテロシクロアルキル基には、5−アザスピロ[2.3]ヘキサニル、5−アザスピロ[2.4]ヘプタニル、2−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタニル、2−オキサ−6−アザスピロ[3.5]ノナニル、7−オキサ−2−アザスピロ[3.5]ノナニル、2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナニル及び2,4,8−トリアザスピロ[4.5]デカニルが含まれる。
用語「ヘテロアリール」とは、本明細書で使用する場合、1つ又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素から選択される1個又は複数のヘテロ原子によって置き換えられている、単環又は縮合多環から誘導される、少なくとも5個の原子を含有している一価の芳香族基を指す。適切なヘテロアリール基には、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、チエノ[2,3−c]ピラゾリル、チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、ピロロ[3,4−b]ピリジニル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、インダゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロインダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[4,5−b]ピリジニル、プリニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、イミダゾ[1,2−a]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル、キノキサリニル、プテリジニル、トリアジニル及びクロメニル基が含まれる。
用語「ハロゲン」とは、本明細書で使用する場合、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子、通常は、フッ素、塩素又は臭素を含むことが意図されている。
式(I)の化合物が1個又は複数の不斉中心を有する場合、それらは、すなわち、鏡像異性体として存在し得る。本発明による化合物が、2個以上の不斉中心を有する場合、それらは、ジアステレオマーとしてさらに存在することがある。本発明は、こうした鏡像異性体及びジアステレオマーのすべての使用、及び任意の比のそれらの混合物(ラセミ体を含む)に拡張されることを理解すべきである。式(I)、及びこれ以降に図示されている式は、特に明記又は示されていない限り、個々の立体異性体のすべて、及び可能なそれらの混合物のすべてを表すことが意図されている。さらに、式(I)の化合物は、互変異性体、例えばケト(CH2C=O)⇔エノール(CH=CHOH)互変異性体又はアミド(NHC=O)⇔ヒドロキシイミン(N=COH)互変異性体として存在することがある。式(I)、及びこれ以降に図示されている式は、特に明記又は示されていない限り、個々の互変異性体のすべて、及び可能なそれらの混合物のすべてを表すことが意図されている。
理解される通り、2−オキソ−(1H)−ピリジニルは、2−ヒドロキシピリジニルの互変異性体であり、2−オキソ−(1H)−ピリミジニルは、2−ヒドロキシピリミジニルの互変異性体である。
式(I)、これ以降に図示されている式に存在している個々の原子はそれぞれ、実際には、その天然同位体のいずれかの形態で存在していることがあることを理解すべきであり、最も豊富な同位体(単数又は複数)が好ましい。したがって、例として、式(I)、又はこれ以降に図示されている式に存在している個々の水素原子はそれぞれ、1H、2H(ジュウテリウム)又は3H(トリチウム)原子、好ましくは1Hとして存在し得る。同様に、例として、式(I)、又はこれ以降に図示されている式に存在している個々の炭素原子はそれぞれ、12C、13C又は14C原子、好ましくは12Cとして存在し得る。
本発明による化合物の具体的な部分クラスは、式(IA)又はそのN−オキシド、或いは薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、A、B、D、−X−Q−、Z、E、R
5及びR
12は、上で定義されている通りである)
により表される。
第1の実施形態では、AはNを表す。第2の実施形態では、AはC−R6を表す。
第1の実施形態では、BはNを表す。第2の実施形態では、BはC−R7を表す。
第1の実施形態では、DはNを表す。第2の実施形態では、DはC−R8を表す。
一般に、A、B及びDのうちの少なくとも1つは、Nを表す。好適には、A、B及びDのうちの1つ又は2つは、Nを表す。一実施形態では、A、B及びDのうちの1つは、Nを表す。別の実施形態では、A、B及びDのうちの2つは、Nを表す。
第1の実施形態では、A、B及びDはすべてNを表す。第2の実施形態では、A及びBはどちらもNを表し、DはC−R8を表す。第3の実施形態では、A及びDはどちらもNを表し、BはC−R7を表す。第4の実施形態では、AはNを表し、BはC−R7を表し、DはC−R8を表す。第5の実施形態では、AはC−R6を表し、B及びDはどちらもNを表す。第6の実施形態では、AはC−R6を表し、BはNを表し、DはC−R8を表す。第7の実施形態では、AはC−R6を表し、BはC−R7を表し、DはNを表す。
第1の実施形態では、−X−Q−は、−O−を表す。第2の実施形態では、−X−Q−は、−O−C(O)−を表す。第3の実施形態では、−X−Q−は、−C(O)−O−を表す。第4の実施形態では、−X−Q−は、−O−C(=CH−CN)−を表す。第5の実施形態では、−X−Q−は、−S−を表す。第6の実施形態では、−X−Q−は、−SO−を表す。第7の実施形態では、−X−Q−は、−SO2−を表す。第8の実施形態では、−X−Q−は、−N(Rg)−を表す。第9の実施形態では、−X−Q−は、−N(Rf)−CO−を表す。第10の実施形態では、−X−Q−は、−CO−N(Rf)−を表す。第11の実施形態では、−X−Q−は、−N(Rf)−SO2−を表す。第12の実施形態では、−X−Q−は、−SO2−N(Rf)−を表す。第13の実施形態では、−X−Q−は、−S(O)(NRf)−を表す。第14の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−CH2−を表す。第15の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−O−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−O−CH2−を表す。第16の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−O−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−O−を表す。第17の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−S−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−S−CH2−を表す。第18の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−SO−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−SO−CH2−を表す。第19の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−SO2−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−SO2−CH2−を表す。第20の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−S−を表す。その実施形態の一態様では、X−Q−は、−CH2−S−を表す。第21の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−SO−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−SO−を表す。第22の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−SO2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−SO2−を表す。第23の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−N(Rg)−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−N(Rg)−CH2−を表す。第24の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−N(Rg)−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−N(Rg)−を表す。第25の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−S(O)(NRf)−CH2−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−S(O)(NRf)−CH2−を表す。第26の実施形態では、−X−Q−は、場合により置換されている−CH2−S(O)(NRf)−を表す。その実施形態の一態様では、−X−Q−は、−CH2−S(O)(NRf)−を表す。第27の実施形態では、−X−Q−は、−N(Rf)−C(S)−を表す。第28の実施形態では、−X−Q−は、−N=S(O)(CH3)−を表す。第29の実施形態では、−X−Q−は、−O−C(=CH2)−を表す。第30の実施形態では、−X−Q−は、−S(=N−CN)−を表す。
−X−Q−上の任意選択の置換基の典型例には、ハロゲン、C1〜6アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、トリフルオロメチル、C2〜6アルキルカルボニル、カルボキシ及びC2〜6アルコキシカルボニルが含まれる。
−X−Q−上の具体的な置換基の典型例には、フルオロ、メチル、重水素化メチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシイソプロピル、トリフルオロメチル、アセチル、カルボキシ及びエトキシカルボニルが含まれる。
通常、−X−Q−は、−O−、−O−C(O)−、−O−C(=CH−CN)−、−S−、−SO−、−SO2−、−N(Rg)−、−N(Rf)−CO−、−N(Rf)−SO2−、−N(Rf)−C(S)−、−N=S(O)(CH3)−、−O−C(=CH2)−又は−S(=N−CN)−を表すか、又は−X−Q−は、−O−CH2−、−CH2−S−、−CH2−SO−、−CH2−SO2−又は−N(Rg)−CH2−を表し、これらの基のいずれも、場合により置換されていてもよい。
好適には、−X−Q−は、−N(Rg)−又は−N(Rf)−CO−を表す。
一般に、Eは、式(Ea)又は(Eb)の縮合複素芳香族環系を表す。
第1の実施形態では、Eは、式(Ea)の縮合複素芳香族環系を表す。
第2の実施形態では、Eは、式(Eb)の縮合複素芳香族環系を表す。
第3の実施形態では、Eは、式(Ec)の縮合複素芳香族環系を表す。
本発明による化合物の具体的な部分クラスは、式(IB)、(IC)及び(ID)の化合物、並びにそれらのN−オキシド、並びにそれらの薬学的に許容される塩:
(式中、A、B、D、−X−Q−、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
12は、上で定義されている通りである)
を含む。
本発明による化合物の具体的な部分クラスは、上で定義されている式(IB)及び(IC)の化合物を含む。
本発明による化合物の具体的な部分クラスは、上で定義されている式(IB)により表される。
一般に、R1は、水素、ハロゲン又はシアノを表すか、又はR1はアリール、C3〜7ヘテロシクロアルキル、C3〜7ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−アリール−、(C3〜7)シクロアルキル−ヘテロアリール−、(C4〜9)ビシクロアルキル−ヘテロアリール−、(C3〜7)ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール−、(C4〜9)−ヘテロビシクロアルキル−ヘテロアリール−又は(C4〜9)スピロヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール−を表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
通常、R1はハロゲンを表すか、又はR1は、C3〜7ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、(C3〜7)シクロアルキル−ヘテロアリール−、(C3〜7)ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール−又は(C4〜9)ヘテロビシクロアルキル−ヘテロアリール−を表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
好適には、R1はハロゲンを表すか、又はR1は、ヘテロアリールを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されてもよい。
より好適には、R1は、ヘテロアリールを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
第1の実施形態では、R1は水素を表す。
第2の実施形態では、R1はハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R1はフルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R1はクロロを表す。
第3の実施形態では、R1はシアノを表す。
第4の実施形態では、R1は、場合により置換されているアリールを表す。その実施形態の一態様では、R1は、場合により置換されているフェニルを表す。
第5の実施形態では、R1は、場合により置換されているC3〜7ヘテロシクロアルキルを表す。その実施形態の一態様では、R1は、場合により置換されているアゼチジニルを表す。
第6の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C3〜7)ヘテロシクロアルケニルを表す。その実施形態の第1の態様では、R1は、場合により置換されている1,2−ジヒドロピリジニルを表す。その実施形態の第2の態様では、R1は、場合により置換されている1,2−ジヒドロピリミジニルを表す。
第7の実施形態では、R1は、場合により置換されているヘテロアリールを表す。その実施形態の一態様では、R1は、場合により置換されているピリジニルを表す。その実施形態の別の態様では、R1は、場合により置換されているピリミジニルを表す。
第8の実施形態では、R1は、場合により置換されているヘテロアリール−アリール−を表す。その実施形態の一態様では、R1は、場合により置換されているイミダゾリルフェニル−を表す。
第9の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C3〜7)シクロアルキル−ヘテロアリール−を表す。その実施形態の第1の態様では、R1は、場合により置換されているシクロヘキシルピラゾリル−を表す。その実施形態の第2の態様では、R1は、場合により置換されているシクロプロピルピリジニル−を表す。その実施形態の第3の態様では、R1は、場合により置換されているシクロブチルピリジニル−を表す。その実施形態の第4の態様では、R1は、場合により置換されているシクロペンチルピリジニル−を表す。その実施形態の第5の態様では、R1は、場合により置換されているシクロヘキシルピリジニル−を表す。その実施形態の第6の態様では、R1は、場合により置換されているシクロプロピルピリミジニル−を表す。その実施形態の第7の態様では、R1は、場合により置換されているシクロブチルピリミジニル−を表す。その実施形態の第8の態様では、R1は、場合により置換されているシクロペンチルピリミジニル−を表す。その実施形態の第9の態様では、R1は、場合により置換されているシクロヘキシルピリミジニル−を表す。その実施形態の第10の態様では、R1は、場合により置換されているシクロヘキシルピラジニル−を表す。
第10の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C4〜9)ビシクロアルキル−ヘテロアリール−を表す。
第11の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C3〜7)ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール−を表す。その実施形態の第1の態様では、R1は、置換アゼチジニルピラゾリル−を表す。その実施形態の第2の態様では、R1は、場合により置換されているピロリジニルピリジニル−を表す。その実施形態の第3の態様では、R1は、場合により置換されているテトラヒドロピラニルピリジニル−を表す。その実施形態の第4の態様では、R1は、場合により置換されているピペリジニルピリジニル−を表す。その実施形態の第5の態様では、R1は、場合により置換されているピペラジニルピリジニル−を表す。その実施形態の第6の態様では、R1は、場合により置換されているモルホリニルピリジニル−を表す。その実施形態の第7の態様では、R1は、場合により置換されているチオモルホリニルピリジニル−を表す。その実施形態の第8の態様では、R1は、場合により置換されているジアゼパニルピリジニル−を表す。その実施形態の第9の態様では、R1は、場合により置換されているオキセタニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第10の態様では、R1は、場合により置換されているアゼチジニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第11の態様では、R1は、場合により置換されているテトラヒドロフラニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第12の態様では、R1は、置換テトラヒドロチエニル−ピリミジニル−を表す。その実施形態の第13の態様では、R1は、場合により置換されているピロリジニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第14の態様では、R1は、場合により置換されているテトラヒドロピラニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第15の態様では、R1は、場合により置換されているジオキサニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第16の態様では、R1は、場合により置換されているピペリジニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第17の態様では、R1は、場合により置換されているピペラジニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第18の態様では、R1は、場合により置換されているモルホリニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第19の態様では、R1は、場合により置換されているチオモルホリニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第20の態様では、R1は、場合により置換されているアゼパニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第21の態様では、R1は、場合により置換されているオキサゼパニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第22の態様では、R1は、場合により置換されているジアゼパニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第23の態様では、R1は、場合により置換されているチアジアゼパニルピリミジニル−を表す。その実施形態の第24の態様では、R1は、場合により置換されているオキセタニルピラジニル−を表す。その実施形態の第25の態様では、R1は、場合により置換されているピペリジニルピラジニル−を表す。
第12の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C4〜9)ヘテロビシクロアルキル−ヘテロアリール−を表す。その実施形態の第1の態様では、R1は、場合により置換されている(2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)ピリミジニル−を表す。その実施形態の第2の態様では、R1は、場合により置換されている(3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル)ピリミジニル−を表す。その実施形態の第3の態様では、R1は、場合により置換されている(3,6−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル)ピリミジニル−を表す。その実施形態の第4の態様では、R1は、場合により置換されている(3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル)ピリミジニル−を表す。
第13の実施形態では、R1は、場合により置換されている(C4〜9)スピロヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール−を表す。
適切には、R1は、フルオロ、クロロ又はシアノを表すか、又はR1は、フェニル、アゼチジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、イミダゾリルフェニル、シクロプロピルピリジニル、シクロブチルピリジニル、シクロブチルピリミジニル、シクロヘキシルピリミジニル、アゼチジニルピラゾリル、オキセタニルピリジニル、アゼチジニルピリジニル、ピロリジニルピリジニル、ピペラジニルピリジニル、オキセタニルピリミジニル、アゼチジニルピリミジニル、テトラヒドロフラニルピリミジニル、テトラヒドロチエニルピリミジニル、ピロリジニルピリミジニル、テトラヒドロピラニルピリミジニル、ジオキサニルピリミジニル、ピペラジニルピリミジニル、モルホリニル−ピリミジニル、チオモルホリニルピリミジニル、ジアゼパニルピリミジニル、(2−オキサ−5−アザビシクロ−[2.2.1]ヘプタニル)ピリミジニル、(3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル)ピリミジニル、(3,6−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル)ピリミジニル又は(3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル)−ピリミジニルを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
より典型的には、R1は、フルオロ又はクロロを表すか、又はR1は、ピリミジニル、シクロブチルピリミジニル、シクロペンチルピリミジニル、シクロヘキシルピリミジニル、オキセタニルピリミジニル、テトラヒドロフラニルピリミジニル、ピロリジニルピリミジニル、テトラヒドロピラニルピリミジニル、ジオキサニルピリミジニル又はモルホリニルピリミジニルを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
さらにより典型的には、R1はフルオロを表すか、又はR1は、ピリミジニルを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
例示として、R1はピリミジニルを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
R1上の任意選択の置換基の典型例には、ハロゲン、ハロ(C1〜6)アルキル、シアノ、シアノ(C1〜6)アルキル、ニトロ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキル、ホスファート(C1〜6)アルキル、(C1〜6)アルキルホスファート(C1〜6)アルキル、ホスファート(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)アルキル、スルファート(C1〜6)アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、C2〜6アルケニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシ、(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)−アルキル、トリフルオロエトキシ、カルボキシ(C3〜7)シクロアルキルオキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルスルホニル、(C1〜6)アルキルスルホニル(C1〜6)アルキル、オキソ、アミノ、アミノ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ(C1〜6)アルキル、(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)アルキルアミノ、N−[(C1〜6)アルキル]−N−[ヒドロキシ(C1〜6)アルキル]アミノ、(C2〜6)アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルコキシカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルフィニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、N−[(C1〜6)アルキル]−N−[(C1〜6)アルキルスルホニル]アミノ、ビス[(C1〜6)アルキルスルホニル]アミノ、(C1〜6)アルキルスルホニルアミノ(C1〜6)アルキル、N−[(C1〜6)アルキル]−N−[カルボキシ(C1〜6)アルキル]アミノ、カルボキシ(C3〜7)シクロアルキルアミノ、カルボキシ(C3〜7)シクロアルキル(C1〜6)アルキルアミノ、イミノ、ホルミル、C2〜6アルキルカルボニル、(C2〜6)アルキルカルボニルオキシ(C1〜6)アルキル、カルボキシ、カルボキシ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルコキシカルボニル、C2〜6アルコキシカルボニル(C1〜6)アルキル、モルホリニル(C1〜6)アルコキシカルボニル、C2〜6アルコキシカルボニルメチリデニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、(C1〜6)アルキルスルホキシイミニル及び[(C1〜6)アルキル][N−(C1〜6)アルキル]スルホキシイミニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R1上の任意選択の置換基の例示的な例には、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、ジフルオロメチル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、オキソ、アミノ及びアミノ(C1〜6)アルキルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R1上の任意選択の置換基の具体的な例には、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル及びアミノ(C1〜6)アルキルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R1上の具体的な置換基の典型例には、フルオロ、クロロ、フルオロメチル、フルオロイソプロピル、シアノ、シアノエチル、シアノイソプロピル、ニトロメチル、メチル、エチル、イソプロピル、イソプロピルメチル、ホスファート−イソプロピル、エチルホスファート−イソプロピル、ホスファート−メトキシイソプロピル、スルファート−イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、エテニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシイソブチル、メトキシ、イソプロポキシ、メトキシ−イソプロピル、トリフルオロエトキシ、カルボキシシクロブチルオキシ、メチルチオ、メチルスルホニル、メチル−スルホニルメチル、メチルスルホニルエチル、オキソ、アミノ、アミノメチル、アミノイソプロピル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジメチルアミノイソプロピル、メトキシエチルアミノ、N−(ヒドロキシエチル)−N−(メチル)アミノ、アセチルアミノメチル、アセチルアミノイソプロピル、メトキシ−カルボニルアミノイソプロピル、(tert−ブトキシカルボニル)アミノイソプロピル、(tert−ブチル)スルフィニル−アミノ、メチルスルホニルアミノ、(tert−ブチル)スルホニルアミノ、N−メチル−N−(メチル−スルホニル)アミノ、ビス(メチルスルホニル)アミノ、メチルスルホニルアミノイソプロピル、N−(カルボキシエチル)−N−(メチル)アミノ、カルボキシシクロペンチルアミノ、カルボキシシクロプロピルメチル−アミノ、イミノ、ホルミル、アセチル、(tert−ブチル)カルボニル、アセトキシイソプロピル、カルボキシ、カルボキシ−メチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、モルホリニルエトキシカルボニル、エトキシカルボニルメチリデニル、アミノカルボニル、アミノ−スルホニル、メチルスルホキシイミニル及び(メチル)(N−メチル)スルホキシイミニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R1上の具体的な置換基の例示的な例には、フルオロ、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、ヒドロキシイソプロピル、オキソ、アミノ及びアミノイソプロピルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R1上の具体的な置換基の適切な例には、ヒドロキシイソプロピル及びアミノイソプロピルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
特定の実施形態では、R1は、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルによって置換されている。その実施形態の一態様では、R1は、ヒドロキシイソプロピル、とりわけ2−ヒドロキシプロパ−2−イルによって置換されている。
R1の例示的な意味には、フルオロ、クロロ、シアノ、(メチル)(メチルチオ)フェニル、メチルスルホニルフェニル、(メチル)(メチルスルホニル)フェニル、メチルスルホキシイミニルフェニル、(ヒドロキシイソプロピル)アゼチジニル、メチルピラゾリル、ヒドロキシイソプロピルピリジニル、(ヒドロキシイソプロピル)(メチル)ピリジニル、メトキシピリジニル、オキソピリジニル、(メチル)(オキソ)−ピリジニル、シアノイソプロピルピリミジニル、ホスファート−イソプロピルピリミジニル、スルファート−イソプロピルピリミジニル、ヒドロキシイソプロピルピリミジニル、(ヒドロキシイソプロピル)(メチル)−ピリミジニル、(ジメチル)(ヒドロキシイソプロピル)ピリミジニル、(ジフルオロメチル)−(ヒドロキシイソプロピル)ピリミジニル、(ヒドロキシイソプロピル)(トリフルオロメチル)ピリミジニル、ヒドロキシイソブチルピリミジニル、メトキシイソプロピルピリミジニル、オキソピリミジニル、アミノイソプロピルピリミジニル、(ジメチルアミノ)イソプロピルピリミジニル、アセチルアミノイソプロピル−ピリミジニル、(メトキシカルボニル)アミノイソプロピルピリミジニル、(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−イソプロピルピリミジニル、(メチルスルホニル)アミノイソプロピルピリミジニル、メチル−スルホキシイミニルピリジニル、(ジメチル)イミダゾリルフェニル、メチルスルホニルシクロプロピル−ピリジニル、アミノシクロブチルピリジニル、(tert−ブチル)スルフィニルアミノシクロブチルピリジニル、(ジヒドロキシ)(メチル)シクロブチルピリミジニル、アミノシクロブチルピリミジニル、(アミノ)(シアノ)−シクロブチルピリミジニル、(アミノ)(ジフルオロメチル)シクロブチルピリミジニル、アミノシクロペンチル−ピリミジニル、(ジフルオロ)(ヒドロキシ)シクロヘキシルピリミジニル、(ジヒドロキシ)(メチル)シクロヘキシル−ピリミジニル、(アミノ)(ジフルオロ)シクロヘキシルピリミジニル、(メチルスルホニル)アゼチジニル−ピラゾリル、アミノオキセタニルピリジニル、(tert−ブチル)スルフィニルアミノオキセタニルピリジニル、(tert−ブチル)スルホニルアミノオキセタニルピリジニル、ピロリジニルピリジニル、(ヒドロキシ)ピロリジニル−ピリジニル、(tert−ブトキシカルボニル)(ヒドロキシ)ピロリジニルピリジニル、ピペラジニルピリジニル、(メチルスルホニル)ピペラジニルピリジニル、(ヒドロキシ)オキセタニルピリミジニル、(アミノ)オキセタニル−ピリミジニル、(ジフルオロ)アゼチジニルピリミジニル、(シアノ)(メチル)アゼチジニルピリミジニル、(ヒドロキシ)(メチル)アゼチジニルピリミジニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニルピリミジニル、[(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニル](メチル)ピリミジニル、(ヒドロキシイソプロピル)−(テトラヒドロフラニル)ピリミジニル、アミノテトラヒドロフラニルピリミジニル、(ヒドロキシ)−テトラヒドロチエニルピリミジニル、(ヒドロキシ)(オキソ)テトラヒドロチエニルピリミジニル、(ヒドロキシ)−(ジオキソ)テトラヒドロチエニルピリミジニル、ピロリジニルピリミジニル、メチルピロリジニル−ピリミジニル、テトラヒドロピラニルピリミジニル、アミノテトラヒドロピラニルピリミジニル、(アミノ)(ジメチル)ジオキサニルピリミジニル、(ヒドロキシイソプロピル)ピペリジニルピリミジニル、(アミノイソプロピル)ピペリジニルピリミジニル、(オキソ)ピペラジニルピリミジニル、モルホリニル−ピリミジニル、メチルモルホリニルピリミジニル、アミノモルホリニルピリミジニル、チオモルホリニルピリミジニル、(オキソ)チオモルホリニルピリミジニル、(ジオキソ)チオモルホリニル−ピリミジニル、(アミノ)(ジオキソ)チオモルホリニルピリミジニル、(オキソ)ジアゼパニルピリミジニル、ヒドロキシイソプロピル−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル)ピリミジニル、(2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]−ヘプタニル)ピリミジニル、(3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル)ピリミジニル、(オキソ)(3,6−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル)ピリミジニル及び(3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナニル)−ピリミジニルが含まれる。
R1の通常の意味には、フルオロ、クロロ、ヒドロキシイソプロピルピリミジニル、アミノイソプロピルピリミジニル、アミノシクロブチルピリミジニル、(アミノ)(シアノ)シクロブチル−ピリミジニル、(アミノ)(ジフルオロメチル)シクロブチルピリミジニル、アミノシクロペンチル−ピリミジニル、(アミノ)(ジフルオロ)シクロヘキシルピリミジニル、(アミノ)オキセタニルピリミジニル、アミノテトラヒドロフラニルピリミジニル、ピロリジニルピリミジニル、メチルピロリジニル−ピリミジニル、アミノテトラヒドロピラニルピリミジニル、(アミノ)(ジメチル)ジオキサニルピリミジニル、(ヒドロキシイソプロピル)ピペリジニルピリミジニル、(アミノイソプロピル)ピペリジニルピリミジニル、モルホリニルピリミジニル、メチルモルホリニルピリミジニル、アミノモルホリニルピリミジニル、(ジオキソ)チオモルホリニルピリミジニル、(アミノ)(ジオキソ)チオモルホリニルピリミジニル及びヒドロキシイソプロピル−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル)ピリミジニルが含まれる。
R1の選択される意味には、フルオロ及びヒドロキシイソプロピルピリミジニルが含まれる。
特定の実施形態では、R1は、ヒドロキシイソプロピルピリミジニル、とりわけ2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イルを表す。
一般に、R2は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ又は−ORaを表すか、又はR2は、C1〜6アルキル又はヘテロアリールを表し、これらの基のどちらも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
通常、R2は水素又はハロゲンを表すか、又はR2は、ヘテロアリールを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
適切には、R2はハロゲンを表すか、又はR2は、ヘテロアリールを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
好適には、R2は、水素又はハロゲンを表す。
第1の実施形態では、R2は水素を表す。第2の実施形態では、R2はハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R2はフルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R2はクロロを表す。第3の実施形態では、R2は、シアノを表す。第4の実施形態では、R2は、ニトロを表す。第5の実施形態では、R2は、ヒドロキシを表す。第6の実施形態では、R2は、トリフルオロメチルを表す。第7の実施形態では、R2は、トリフルオロメトキシを表す。第8の実施形態では、R2は、−ORaを表す。第9の実施形態では、R2は、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、R2は、メチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R2は、エチルを表す。第10の実施形態では、R2は、場合により置換されているヘテロアリールを表す。その実施形態の第1の態様では、R2は、場合により置換されているピリミジニルを表す。
R2上の任意選択の置換基の典型例には、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル及びC2〜6アルコキシカルボニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R2上の任意選択の置換基の好適な例には、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R2上の具体的な置換基の典型例には、ヒドロキシイソプロピル及びエトキシカルボニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R2上の具体的な置換基の好適な例には、ヒドロキシイソプロピルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
R2の通常の意味には、水素、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−ORa、メチル、エトキシカルボニルエチル及びヒドロキシイソプロピルピリミジニルが含まれる。
R2の好適な意味には、水素、フルオロ及びヒドロキシイソプロピルピリミジニルが含まれる。
R2の具体的な意味には、フルオロ及びヒドロキシイソプロピルピリミジニルが含まれる。
R2の例示的な意味には、水素及びフルオロが含まれる。
通常、R3は、水素、ハロゲン又はC1〜6アルキルを表す。
第1の実施形態では、R3は、水素を表す。第2の実施形態では、R3は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R3は、フルオロを表す。第3の実施形態では、R3は、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R3は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R3は、エチルを表す。
通常、R4は、水素、ハロゲン又はC1〜6アルキルを表す。
第1の実施形態では、R4は、水素を表す。第2の実施形態では、R4は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R4は、フルオロを表す。第3の実施形態では、R4は、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R4は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R4は、エチルを表す。
一般に、R5は、ハロゲン、シアノ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、−ORa又はC1〜6アルキルスルホニルを表すか、又はR5は、C1〜6アルキルを表し、この基は、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
通常、R5は、ジフルオロメトキシ又は−ORaを表す。
第1の実施形態では、R5は、水素を表す。第2の実施形態では、R5は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R5は、フルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R5は、クロロを表す。第3の実施形態では、R5は、ヒドロキシを表す。第4の実施形態では、R5は、シアノを表す。第5の実施形態では、R5は、トリフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、R5は、ジフルオロメトキシを表す。第7の実施形態では、R5は、トリフルオロメトキシを表す。第8の実施形態では、R5は、−ORaを表す。その実施形態の一態様では、R5は、メトキシを表す。第9の実施形態では、R5は、C1〜6アルキルスルホニルを表す。その実施形態の一態様では、R5は、メチルスルホニルを表す。第10の実施形態では、R5は、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R5は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R5は、エチルを表す。
適切には、R5は、ジフルオロメトキシ又はメトキシを表す。
一般に、R6は、水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルを表す。
第1の実施形態では、R6は、水素を表す。第2の実施形態では、R6は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R6は、フルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R6は、クロロを表す。第3の実施形態では、R6は、トリフルオロメチルを表す。第4の実施形態では、R6は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R6は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R6は、エチルを表す。第5の実施形態では、R6は、C1〜6アルコキシを表す。その実施形態の一態様では、R6は、メトキシを表す。
一般に、R7は、水素又はトリフルオロメチルを表す。
第1の実施形態では、R7は、水素を表す。第2の実施形態では、R7は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R7は、フルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R7は、クロロを表す。第3の実施形態では、R7は、トリフルオロメチルを表す。第4の実施形態では、R7は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R7は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R7は、エチルを表す。第5の実施形態では、R7は、C1〜6アルコキシを表す。その実施形態の一態様では、R7は、メトキシを表す。
一般に、R8は、水素又はトリフルオロメチルを表す。
第1の実施形態では、R8は、水素を表す。第2の実施形態では、R8は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R8は、フルオロを表す。その実施形態の別の態様では、R8は、クロロを表す。第3の実施形態では、R8は、トリフルオロメチルを表す。第4の実施形態では、R8は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R8は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R8は、エチルを表す。第5の実施形態では、R8は、C1〜6アルコキシを表す。その実施形態の一態様では、R8は、メトキシを表す。
通常、R12は、水素又はメチルを表す。
第1の実施形態では、R12は、水素を表す。第2の実施形態では、R12は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R12は、メチルを表す。その実施形態の別の態様では、R12は、エチルを表す。
Ra、Rb、Rc、Rd若しくはRe上、又は複素環式部分である−NRbRc上に存在し得る好適な置換基の典型例には、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキル−スルフィニル、C1〜6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、アミノ(C1〜6)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、C2〜6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2〜6アルコキシカルボニル、C2〜6アルキルカルボニル−オキシ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、フェニルアミノ、ピリジニルアミノ、C2〜6アルキル−カルボニルアミノ、C2〜6アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキル−スルホニルアミノ、アミノカルボニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル及びジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニルが含まれる。
Ra、Rb、Rc、Rd若しくはRe上、又は複素環式部分である−NRbRc上に存在し得る具体的な置換基の典型例には、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメチル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、アミノメチル、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、アセチル、カルボキシ、メトキシ−カルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アセトキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニルアミノ、ピリジニルアミノ、アセチルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ、アセチルアミノメチル、メチルスルホニルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル及びジメチルアミノカルボニルが含まれる。
好適には、Raは、C1〜6アルキル、アリール(C1〜6)アルキル又はヘテロアリール(C1〜6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
選択されるRaの意味には、メチル、エチル、ベンジル及びイソインドリルプロピルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Ra上の適切な置換基の選択される例には、C1〜6アルコキシ及びオキソが含まれる。
Ra上の特定の置換基の選択される例には、メトキシ及びオキソが含まれる。
一実施形態では、Raは、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、Raは、無置換のC1〜6アルキル、とりわけメチルを表すのが理想的である。その実施形態の別の態様では、Raは、置換C1〜6アルキル、例えばメトキシエチルを表すのが理想的である。別の実施形態では、Raは、場合により置換されているアリールを表す。その実施形態の一態様では、Raは、無置換のアリール、とりわけフェニルを表す。その実施形態の別の態様では、Raは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。別の実施形態では、Raは、場合により置換されているアリール(C1〜6)アルキル、理想的には、無置換のアリール(C1〜6)アルキル、とりわけベンジルを表す。さらなる実施形態では、Raは、場合により置換されているヘテロアリールを表す。さらなる実施形態では、Raは、場合により置換されているヘテロアリール(C1〜6)アルキル、例えばジオキソイソインドリルプロピルを表す。
Raの特定の意味には、メチル、メトキシエチル、ベンジル及びジオキソイソインドリルプロピルが含まれる。
特定の態様では、Rbは、水素又はトリフルオロメチル;又はC1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル、アリール、アリール(C1〜6)アルキル、C3〜7ヘテロシクロアルキル、C3〜7ヘテロシクロアルキル(C1〜6)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C1〜6)アルキルを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
選択されるRbの意味には、水素、又はC1〜6アルキル、アリール(C1〜6)アルキル、C3〜7ヘテロシクロアルキル若しくはC3〜7ヘテロシクロアルキル(C1〜6)アルキルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rbの通常の意味には、水素及びC1〜6アルキルが含まれる。
例示的には、Rbは、水素又はトリフルオロメチル;又はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−メチルプロピル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、アゼチジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、アゼチジニルメチル、テトラヒドロフリルメチル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリジニルプロピル、チアゾリジニルメチル、イミダゾリジニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペリジニルエチル、テトラヒドロキノリニルメチル、ピペラジニルプロピル、モルホリニルメチル、モルホリニルエチル、モルホリニルプロピル、ピリジニル、インドリルメチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ベンゾイミダゾリルメチル、トリアゾリルメチル、ピリジニルメチル又はピリジニルエチルを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rbの代表的な意味には、水素、又はメチル、エチル、n−プロピル、ベンジル、ピロリジニル若しくはモルホリニルプロピルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rb上の適切な置換基の選択される例には、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、C2〜6アルコキシカルボニル、ジ(C1〜6)アルキルアミノ及びC2〜6アルコキシカルボニルアミノが含まれる。
Rb上の特定の置換基の選択される例には、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、tert−ブトキシカルボニル、ジメチルアミノ及びtert−ブトキシカルボニルアミノが含まれる。
Rbの特定の意味には、水素、メチル、メトキシエチル、メチルチオエチル、メチルスルフィニルエチル、メチルスルホニルエチル、ヒドロキシエチル、シアノエチル、ジメチルアミノエチル、tert−ブトキシカルボニルアミノエチル、ジヒドロキシプロピル、ベンジル、ピロリジニル、tert−ブトキシカルボニルピロリジニル及びモルホリニルプロピルが含まれる。
一実施形態では、Rbは水素を表す。別の実施形態では、RbはC1〜6アルキル、とりわけメチルを表す。
選択されるRcの意味には、水素、又はC1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル若しくはC3〜7ヘテロシクロアルキルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
特定の態様では、Rcは、水素、C1〜6アルキル又はC3〜7シクロアルキルを表す。
Rcの代表的な意味には、水素、又はメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニル及びピペリジニルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rc上の適切な置換基の選択される例には、C2〜6アルキルカルボニル及びC2〜6アルコキシカルボニルが含まれる。
Rc上の特定の置換基の選択される例には、アセチル及びtert−ブトキシカルボニルが含まれる。
Rcの特定の意味には、水素、メチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニル、アセチルピペリジニル及びtert−ブトキシカルボニルピペリジニルが含まれる。
好適には、Rcは、水素又はC1〜6アルキルを表す。一実施形態では、Rcは水素である。別の実施形態では、Rcは、C1〜6アルキル、とりわけメチル又はエチル、特にメチルを表す。さらなる実施形態では、Rcは、C3〜7シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表す。
或いは、部分−NRbRcは、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、イソオキサゾリジン−2−イル、チアゾリジン−3−イル、イソチアゾリジン−2−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ホモモルホリン−4−イル又はホモピペラジン−1−イルを好適に表すことができ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
複素環式部分である−NRbRc上の適切な置換基の選択される例には、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、アミノ(C1〜6)アルキル、シアノ、オキソ、C2〜6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2〜6アルコキシカルボニル、アミノ、C2〜6アルキルカルボニルアミノ、C2〜6アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルアミノ及びアミノカルボニルが含まれる。
複素環式部分である−NRbRc上の特定の置換基の選択される例には、メチル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、シアノ、オキソ、アセチル、カルボキシ、エトキシカルボニル、アミノ、アセチルアミノ、アセチルアミノメチル、tert−ブトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ及びアミノカルボニルが含まれる。
部分−NRbRcの特定の意味には、アゼチジン−1−イル、ヒドロキシアゼチジン−1−イル、ヒドロキシメチルアゼチジン−1−イル、(ヒドロキシ)(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−イル、アミノメチルアゼチジン−1−イル、シアノアゼチジン−1−イル、カルボキシアゼチジン−1−イル、アミノアゼチジン−1−イル、アミノカルボニルアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、アミノメチルピロリジン−1−イル、オキソピロリジン−1−イル、アセチルアミノメチルピロリジン−1−イル、tert−ブトキシカルボニルアミノピロリジン−1−イル、オキソオキサゾリジン−3−イル、ヒドロキシイソオキサゾリジン−2−イル、チアゾリジン−3−イル、オキソチアゾリジン−3−イル、ジオキソイソチアゾリジン−2−イル、ピペリジン−1−イル、ヒドロキシピペリジン−1−イル、ヒドロキシメチルピペリジン−1−イル、アミノピペリジン−1−イル、アセチルアミノピペリジン−1−イル、tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル、メチルスルホニルアミノピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、メチルピペラジン−1−イル、メチルスルホニルピペラジン−1−イル、オキソピペラジン−1−イル、アセチルピペラジン−1−イル、エトキシカルボニルピペラジン−1−イル及びオキソホモピペラジン−1−イルが含まれる。
好適には、Rdは、水素、又はC1〜6アルキル、アリール若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rdに関する選択される適切な意味の例には、水素、メチル、エチル、イソプロピル、2−メチルプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、チアゾリジニル、チエニル、イミダゾリル及びチアゾリルが含まれ、これらの基のいずれも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rd上の適切な置換基の選択される例には、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、オキソ、C2〜6アルキルカルボニルオキシ及びジ(C1〜6)アルキルアミノが含まれる。
Rd上の具体的な置換基の選択される例には、フルオロ、メチル、メトキシ、オキソ、アセトキシ及びジメチルアミノが含まれる。
一実施形態では、Rdは水素を表す。別の実施形態では、Rdは、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、Rdは、無置換のC1〜6アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピル、2−メチルプロピル又はtert−ブチル、とりわけメチルを表すのが理想的である。その実施形態の別の態様では、Rdは、置換C1〜6アルキル、例えばアセトキシメチル、ジメチルアミノメチル及びトリフルオロエチルを含めた置換メチル又は置換エチルを表すのが理想的である。別の実施形態では、Rdは、場合により置換されているアリールを表す。その実施形態の一態様では、Rdは、無置換のアリール、とりわけフェニルを表す。その実施形態の別の態様では、Rdは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。その実施形態のさらなる態様では、Rdは、二置換アリール、例えばジメトキシフェニルを表す。さらなる実施形態では、Rdは、場合により置換されているヘテロアリール、例えばチエニル、クロロチエニル、メチルチエニル、メチルミダゾリル又はチアゾリルを表す。別の実施形態では、Rdは、場合により置換されているC3〜7シクロアルキル、例えばシクロプロピル又はシクロブチルを表す。さらなる実施形態では、Rdは、場合により置換されているC3〜7ヘテロシクロアルキル、例えばチアゾリジニル又はオキソチアゾリジニルを表す。
Rdに関する特定の意味の選択される例には、水素、メチル、アセトキシメチル、ジメチルアミノメチル、エチル、トリフルオロエチル、イソプロピル、2−メチルプロピル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、ジメトキシフェニル、チアゾリジニル、オキソチアゾリジニル、チエニル、クロロチエニル、メチルチエニル、メチルイミダゾリル及びチアゾリルが含まれる。
好適には、Reは、C1〜6アルキル又はアリールを表し、これら基のどちらも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Re上の適切な置換基の選択される例には、C1〜6アルキル、とりわけメチルが含まれる。
一実施形態では、Reは、場合により置換されているC1〜6アルキル、理想的には無置換のC1〜6アルキル、例えばメチル又はプロピル、とりわけメチルを表す。別の実施形態では、Reは、場合により置換されているアリールを表す。その実施形態の一態様では、Reは、無置換のアリール、とりわけフェニルを表す。その実施形態の別の態様では、Reは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。さらなる実施形態では、Reは、場合により置換されているヘテロアリールを表す。
Reの選択される意味には、メチル、プロピル及びメチルフェニルが含まれる。
Rf上の任意選択の置換基の典型例には、ヒドロキシ及びカルボキシから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
一般に、Rfは、水素又はC1〜6アルキルを表す。
第1の実施形態では、Rfは、水素を表す。第2の実施形態では、Rfは、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、Rfは、メチルを表す。その実施形態の第2の態様では、Rfは、エチルを表す。その実施形態の第3の態様では、Rfは、エチルを表す。
Rfの通常の意味には、水素、メチル、エチル及びイソプロピルが含まれる。
一般に、Rgは、水素、−SO2Ra、−CORd又は−CO2Rdを表すか、又はRgは、C1〜6アルキル又はヘテロアリールを表し、これらの基のどちらも、1つ又は複数の置換基により場合により置換されていてもよい。
Rg上の任意選択の置換基の典型例には、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1〜6アルキル、C4〜9ヘテロビシクロアルキル、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、カルボキシ及びC2〜6アルコキシカルボニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
Rg上の任意選択の置換基の典型例には、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、メチル、3,7−ジオキサ−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルスルホニル、カルボキシ及びエトキシカルボニルから独立して選択される、1つ、2つ又は3つの置換基が含まれる。
第1の実施形態では、Rgは、水素を表す。第2の実施形態では、Rgは、−SO2Raを表す。第3の実施形態では、Rgは、−CORdを表す。第4の実施形態では、Rgは、−CO2Rdを表す。第5の実施形態では、Rgは、場合により置換されているC1〜6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、Rgは、場合により置換されているメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、Rgは、場合により置換されているエチルを表す。その実施形態の第3の態様では、Rgは、場合により置換されているイソプロピルを表す。第6の実施形態では、Rgは、場合により置換されているC3〜7シクロアルキルを表す。第7の実施形態では、Rgは、場合により置換されているC3〜7ヘテロシクロアルキルを表す。第8の実施形態では、R9は、場合により置換されているヘテロアリールを表す。その実施形態の一態様では、Rgは、場合により置換されているピリミジニルを表す。
Rgの例示的な意味には、水素及びメチルが含まれる。
上の式(IB)の化合物の部分基の1つは、式(IIA)の化合物、及びそれらのN−オキシド、及び薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、R
1、R
2、R
5、R
6、R
7及びR
fは、上で定義されている通りである)
により表される。
上の式(IIA)の化合物の具体的な部分集合は、式(IIA−1)の化合物、及びそれらのN−オキシド、及び薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、
Wは、N、CH又はCFを表し、
R
9は、ヒドロキシ(C
1〜6)アルキル又はアミノ(C
1〜6)アルキルを表し、
R
10は、水素又はC
1〜6アルキルを表し、
R
2、R
5、R
6、R
7及びR
fは、上で定義されている通りである)
により表される。
一般に、Wは、N又はCHを表す。
好適には、Wは、N又はCFを表す。
一実施形態では、Wは、Nを表す。別の実施形態では、Wは、CHを表す。さらなる実施形態では、Wは、CFを表す。
通常、R9は、ヒドロキシイソプロピル又はアミノイソプロピルを表す。
R9の通常の意味には、2−ヒドロキシプロパ−2−イル及び2−アミノプロパ−2−イルが含まれる。
一実施形態では、R9は、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルを表す。その実施形態の特定の態様では、R9は、ヒドロキシイソプロピル、とりわけ2−ヒドロキシプロパ−2−イルを表す。
別の実施形態では、R9は、アミノ(C1〜6)アルキルを表す。その実施形態の特定の態様では、R9は、アミノイソプロピル、とりわけ2−アミノプロパ−2−イルを表す。
通常、R10は、水素又はメチルを表す。
一実施形態では、R10は、水素を表す。別の実施形態では、R10は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R10は、メチルを表す。
上の式(IIA)の化合物の別の部分集合は、式(IIA−2)の化合物、及びそれらのN−オキシド、及び薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、
R
11は、式(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)又は(g)の基:
を表し、
式中、アスタリスク(*)は、分子の残りへの結合部位を表し、
Uは、O、S、S(O)、S(O)
2、S(O)(NR
b)、N(R
31)又はC(R
32)(R
33)を表し、
R
31は、水素、シアノ(C
1〜6)アルキル、C
1〜6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロ−エチル、C
1〜6アルキルスルホニル、(C
1〜6)アルキルスルホニル(C
1〜6)アルキル、ホルミル、C
2〜6アルキルカルボニル、カルボキシ、カルボキシ(C
1〜6)アルキル、C
2〜6アルコキシカルボニル、C
2〜6アルコキシカルボニル(C
1〜6)アルキル、テトラゾリル(C
1〜6)アルキル、アミノカルボニル、C
1〜6アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1〜6)アルキルアミノ−カルボニル、アミノスルホニル、C
1〜6アルキルアミノスルホニル又はジ(C
1〜6)アルキルアミノスルホニルを表し、
R
32は、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C
1〜6)アルキル、C
1〜6アルキルスルホニル、ホルミル、カルボキシ、カルボキシ(C
1〜6)アルキル、C
2〜6アルコキシカルボニル、C
2〜6アルコキシカルボニル(C
1〜6)アルキル、アミノスルホニル、(C
1〜6)アルキルスルホキシイミニル、[(C
1〜6)アルキル][N−(C
1〜6)アルキル]スルホキシイミニル、(C
1〜6)アルキルスルホニルアミノカルボニル、(C
2〜6)アルキルカルボニルアミノ−スルホニル、(C
1〜6)アルコキシアミノカルボニル、テトラゾリル又はヒドロキシオキサジアゾリルを表し、
R
33は、水素、ハロゲン、C
1〜6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C
1〜6)アルキル、C
1〜6アルコキシ、アミノ又はカルボキシを表し、
R
34は、水素、ハロゲン、ハロ(C
1〜6)アルキル、ヒドロキシ、C
1〜6アルコキシ、C
1〜6アルキルチオ、C
1〜6アルキルスルフィニル、C
1〜6アルキルスルホニル、アミノ、C
1〜6アルキルアミノ、ジ(C
1〜6)アルキル−アミノ、(C
2〜6)アルキルカルボニルアミノ、(C
2〜6)アルキルカルボニルアミノ(C
1〜6)アルキル、(C
1〜6)アルキル−スルホニルアミノ又は(C
1〜6)アルキルスルホニルアミノ(C
1〜6)アルキルを表し、
R
35は、水素又はC
1〜6アルキルを表し、
R
36及びR
37は、C
1〜6アルキルを独立して表すか、又は
R
36及びR
37は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、C
3〜7シクロアルキルを表し、
W、R
2、R
5、R
6、R
7、R
10、R
b及びR
fは、上で定義されている通りである)
により表される。
一般に、Uは、O、S(O)2、N(R31)又はC(R32)(R33)を表す。
通常、Uは、O、N(R31)又はC(R32)(R33)を表す。
第1の実施形態では、Uは、Oを表す。第2の実施形態では、Uは、Sを表す。第3の実施形態では、Uは、S(O)を表す。第4の実施形態では、Uは、S(O)2を表す。第5の実施形態では、Uは、S(O)(NRb)を表す。第6の実施形態では、Uは、N(R31)を表す。第7の実施形態では、Uは、C(R32)(R33)を表す。
R31の通常の意味には、水素、シアノエチル、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、メチルスルホニル、メチルスルホニルエチル、ホルミル、アセチル、カルボキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、テトラゾリルメチル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル及びジメチルアミノスルホニルが含まれる。
好適には、R31は、水素又はC1〜6アルキルを表す。
R31の適切な意味には、水素及びメチルが含まれる。
第1の実施形態では、R31は、水素を表す。第2の実施形態では、R31は、C1〜6アルキル、とりわけメチルを表す。
R32の通常の意味には、水素、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、メチルスルホニル、ホルミル、カルボキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、アミノスルホニル、メチルスルホキシイミニル、(メチル)(N−メチル)スルホキシイミニル、メチルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、メトキシアミノカルボニル、テトラゾリル及びヒドロキシオキサジアゾリルが含まれる。
好適には、R32は、水素、ハロゲン又はシアノを表す。
R32の適切な意味には、水素、フルオロ及びシアノが含まれる。
第1の実施形態では、R32は、水素を表す。第2の実施形態では、R32は、ハロゲン、とりわけフルオロを表す。第3の実施形態では、R32は、シアノを表す。
一般に、R33は、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルを表す。
R33の通常の意味には、水素、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、メトキシ、アミノ及びカルボキシが含まれる。
好適には、R33は、水素、ハロゲン又はジフルオロメチルを表す。
R33の適切な意味には、水素、フルオロ及びジフルオロメチルが含まれる。
第1の実施形態では、R33は、水素を表す。第2の実施形態では、R33は、ハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R33は、フルオロを表す。第3の実施形態では、R33は、C1〜6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、R33は、メチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R33は、エチルを表す。その実施形態の第3の態様では、R33は、イソプロピルを表す。第4の実施形態では、R33は、ジフルオロメチルを表す。第5の実施形態では、R33は、トリフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、R33は、ヒドロキシを表す。第7の実施形態では、R33は、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R33はヒドロキシメチルを表す。第8の実施形態では、R33は、C1〜6アルコキシを表す。その実施形態の一態様では、R33はメトキシを表す。第9の実施形態では、R33はアミノを表す。第10の実施形態では、R33はカルボキシを表す。
第1の実施形態では、R34は水素を表す。第2の実施形態では、R34はハロゲンを表す。その実施形態の一態様では、R34はフルオロを表す。第3の実施形態では、R34は、ハロ(C1〜6)アルキルを表す。その実施形態の一態様では、R34はフルオロメチルを表す。第4の実施形態では、R34はヒドロキシを表す。第5の実施形態では、R34は、C1〜6アルコキシ、とりわけメトキシを表す。第6の実施形態では、R34は、C1〜6アルキルチオ、とりわけメチルチオを表す。第7の実施形態では、R34は、C1〜6アルキルスルフィニル、とりわけメチルスルフィニルを表す。第8の実施形態では、R34は、C1〜6アルキルスルホニル、とりわけメチルスルホニルを表す。第9の実施形態では、R34はアミノを表す。第10の実施形態では、R34は、C1〜6アルキルアミノ、とりわけメチルアミノを表す。第11の実施形態では、R34は、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、とりわけジメチルアミノを表す。第12の実施形態では、R34は、(C2〜6)アルキルカルボニルアミノ、とりわけアセチルアミノを表す。第13の実施形態では、R34は、(C2〜6)アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、とりわけアセチルアミノメチルを表す。第14の実施形態では、R34は、(C1〜6)アルキルスルホニルアミノ、とりわけメチルスルホニルアミノを表す。第15の実施形態では、R34は、(C1〜6)アルキルスルホニルアミノ(C1〜6)アルキル、とりわけメチルスルホニルアミノメチルを表す。
好適には、R34は、水素又はアミノを表す。
R35の適切な意味には、水素及びメチルが含まれる。
第1の実施形態では、R35は、水素を表す。第2の実施形態では、R35は、C1〜6アルキル、とりわけメチルを表す。
好適には、R36は、メチル又はエチル、とりわけメチルを表す。
好適には、R37は、メチル又はエチル、とりわけメチルを表す。
或いは、R36及びR37は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルを好適に表すことができる。
上の式(IB)の化合物の別の部分基は、式(IIB)の化合物及びそれらのN−オキシド、並びに薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、R
1、R
2、R
5、R
6、R
7及びR
gは、上で定義されている通りである)
により表される。
上の式(IIB)の化合物の特定の部分基は、式(IIB−1)の化合物及びそれらのN−オキシド、並びに薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、W、R
2、R
5、R
6、R
7、R
9、R
10及びR
gは、上で定義されている通りである)
により表される。
上の式(IIB)の化合物の別の部分基は、式(IIB−2)の化合物及びそれらのN−オキシド、並びに薬学的に許容されるそれらの塩:
(式中、W、R
2、R
5、R
6、R
7、R
10、R
11及びR
gは、上で定義されている通りである)
により表される。
本発明による特定の新規化合物は、その調製が添付の実施例において記載されている化合物の各々、並びに薬学的に許容されるその塩が含まれる。
本発明による化合物は、ヒトの様々な病気の処置及び/又は予防において有益である。これらには、自己免疫性及び炎症性障害、神経学的及び神経変性障害、疼痛及び侵害受容性障害、心血管障害、代謝障害、眼障害、並びに腫瘍学的障害が含まれる。
炎症性及び自己免疫性障害には、全身的な自己免疫性障害、自己免疫性内分泌障害及び臓器特異的自己免疫性障害が含まれる。全身的な自己免疫性障害には、全身性エリテマトーデス(SLE)、乾癬、乾癬性関節炎、脈管炎、炎症性ミオパチー(多発筋炎、皮膚筋炎及び封入体筋炎を含む)、強皮症、多発性硬化症、全身性硬化症、強直性脊椎炎、関節リウマチ、非特異的炎症性関節炎、若年性炎症性関節炎、若年性特発性関節炎(その少関節炎型及び多関節炎型を含む)、慢性疾患の貧血(ACD)、スティルス病(若年者及び/又は成人の発病)、ベーチェット病及びシェーグレン症候群が含まれる。自己免疫性内分泌障害には、甲状腺炎が含まれる。臓器特異的自己免疫性障害には、アジソン病、溶血性又は悪性貧血、急性腎臓損傷(AKI;シスプラチン誘発性AKIを含む)、糖尿病性腎症(DN)、閉塞性尿路疾患(シスプラチン誘発性閉塞性尿路疾患を含む)、糸球体腎炎(グッドパスチャー症候群、免疫複合体媒介性糸球体腎炎及び抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性糸球体腎炎を含む)、ループス腎炎(LN)、微小変化群、グレーヴズ病、特発性血小板減少性紫斑病、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎、不確定性大腸炎及び嚢炎を含む)、天疱瘡、アトピー性皮膚炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変症、自己免疫性肺臓炎、自己免疫性心臓炎、重症筋無力症、自発不妊、骨粗鬆症、オステオペニア、びらん性骨疾患、軟骨炎、軟骨退化及び/又は破壊、線維形成性障害(肝臓及び肺線維症の様々な形態を含む)、喘息、鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸窮迫症候群、敗血症、発熱、筋ジストロフィー(デュシェンヌ型筋ジストロフィーを含む)、臓器移植拒絶(腎臓同種移植片拒絶否を含む)、強膜炎(巨細胞性動脈炎強膜炎(giant cell arteritis scleritis)を含む)、高安動脈炎、化膿性汗腺炎、壊疽性膿皮症、サルコイドーシス、リウマチ性多発筋痛症及び体軸性脊椎関節炎が含まれる。
神経学的及び神経変性障害には、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、乏血、脳卒中、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、頭外傷、発作及びてんかんが含まれる。
心血管障害には、血栓症、心臓肥大、高血圧、心臓の不規則な収縮(例えば、心不全の間)、及び性障害(勃起機能不全及び女性の性機能障害を含む)が含まれる。TNFα機能のモジュレーターはまた、心筋梗塞の処置及び/又は予防に役に立ち得る(J.J.Wuら、JAMA、2013年、309巻、2043〜2044頁)。
代謝障害には、糖尿病(インスリン依存性糖尿病及び若年性糖尿病)、脂質代謝異常及びメタボリックシンドロームが含まれる。
眼障害には、網膜症(糖尿病性網膜症、増殖性網膜症、非増殖性網膜症及び未熟児網膜症を含む)、黄斑浮腫(oedema)(糖尿病性黄斑浮腫を含む)、加齢性黄斑変性(ARMD)、血管新生(角膜の血管新生及び血管形成を含む)、網膜静脈閉塞症、並びにブドウ膜炎(虹彩炎を含む)及び角膜炎の様々な形態が含まれる。
急性又は慢性であってもよい、腫瘍学的障害には、増殖性障害、とりわけがん、及びがん関連性合併症(骨格合併症、悪液質及び貧血を含む)が含まれる。がんの具体的な分類には、血液悪性腫瘍(白血病及びリンパ腫を含む)及び非血液悪性腫瘍(固形腫瘍がん、肉腫、髄膜腫、多形膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、黒色腫、胃癌及び腎細胞癌を含む)が含まれる。慢性白血病は脊髄性又はリンパ球性とすることができる。白血病の種類には、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性/リンパ性白血病(CLL)、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽細胞性大細胞白血病、マントル細胞白血病、多発性骨髄腫、急性巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病及び赤白血病が含まれる。リンパ腫の種類には、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALT1リンパ腫及び辺縁帯リンパ腫が含まれる。非血液悪性腫瘍の種類には、前立腺、肺、胸部、直腸、結腸、リンパ節、膀胱、腎臓、膵臓、肝臓、卵巣、子宮、子宮頸部、脳、皮膚、骨、胃及び筋肉のがんが含まれる。TNFα機能のモジュレーターもまた、TNFの強力な抗がん作用の安全性を高めるために使用され得る(F.V.Hauwermeirenら、J.Clin.Invest.、2013年、123巻、2590〜2603頁)。
本発明はまた、上記の本発明による化合物、又は薬学的に許容されるその塩若しくは溶媒和物を、1種又は複数の薬学的に許容される担体と一緒に含む、医薬組成物も提供する。
本発明による医薬組成物は、経口、口腔内、非経口、経鼻、局所、経眼若しくは直腸投与に適した形態、又は吸入若しくは吸送による投与に適した形態をとることができる。
経口投与の場合、本医薬組成物は、例えば、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース又はリン酸水素カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク又はシリカ)、崩壊剤(例えば、バレイショデンプン又はナトリウムグリコラート)、又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される添加剤を用いる慣用的な手段により調製される、錠剤、ロゼンジ剤又はカプセル剤の形態をとることができる。錠剤は、当分野において周知の方法によってコーティングすることができる。経口投与向けの液体調製物は、例えば、溶液剤、シロップ剤又は懸濁剤の形態をとることができるか、又はそれらは、使用前に水又は他の適切なビヒクルを用いて構成するための乾燥製品として提供することができる。こうした液体調製物は、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル又は保存剤などの薬学的に許容される添加物を用いる慣用的な手段によって調製することができる。調製物はまた、適宜、緩衝用塩、香味剤、着色剤又は甘味剤を含有してもよい。
経口投与用の調製物は、活性化合物が制御放出されるよう、適切に製剤化され得る。
口腔投与の場合、組成物は、慣用的な方法で製剤化された錠剤又はロセンジ剤の形態をとることができる。
式(I)の化合物は、注射、例えばボーラス注射又は注入により非経口投与向けに製剤化され得る。注射用の製剤の場合、単位剤形、例えば、ガラス製アンプル中、又は多回用量容器、例えば、ガラス製バイアル中で提供することができる。注射用組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液剤又はエマルジョン剤などの形態をとることができ、懸濁化剤、安定化剤、保存剤及び/又は分散剤などの製剤化用作用剤を含有してもよい。或いは、活性成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば無菌の発熱物質不含水により構成するための粉末形態であってもよい。
上記の製剤に加えて、式(I)の化合物は、デポ調製物としてやはり製剤化され得る。こうした長時間作用型製剤は、埋込みにより又は筋肉内注射により投与され得る。
経鼻投与又は吸入による投与の場合、本発明による化合物は、適切な高圧ガス、例えばジクロロジフルオロメタン、フルオロトリクロロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適切なガス若しくはガスの混合物の使用を伴う、加圧パック又はネブライザー用のエアゾールスプレー調製物の形態で、都合よく送達され得る。
本組成物は、所望の場合、活性成分を含有する1つ又は複数の単位剤形を含有し得る、パック又は分注装置で提供されてもよい。このパック又は分注装置には、投与用の指示書を伴うことがある。
局所投与の場合、本発明において役に立つ化合物は、1種又は複数の薬学的に許容される担体中で懸濁しているか又は溶解している活性な構成成分を含有する適切な軟膏剤中に都合よく製剤化され得る。具体的な担体には、例えば、鉱物油、液体石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、乳化ワックス及び水が含まれる。或いは、本発明において役に立つ化合物は、1種又は複数の薬学的に許容される担体中で懸濁しているか又は溶解している活性な構成成分を含有する適切なローション剤中に製剤化され得る。具体的な担体には、例えば、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、ベンジルアルコール、2−オクチルドデカノール及び水が含まれる。
眼投与の場合、本発明に役に立つ化合物は、殺菌剤又は真菌剤、例えば、硝酸フェニル水銀、塩化ベンジルアルコニウム又は酢酸クロルヘキシジンなどの保存剤を含むか又は含まないかのどちらかで、pHを調整した無菌の等張性生理食塩水中で微粒子した懸濁剤として都合よく製剤化することができる。或いは、眼投与の場合、化合物はワセリンなどの軟膏剤中に製剤化することができる。
直腸投与の場合、本発明に役に立つ化合物は、座剤として都合よく製剤化することができる。これらは、活性な構成成分を、室温で固体であるが、直腸温度では液体であり、そうして直腸で溶けて活性な構成成分を放出することになる、適切な非刺激性添加剤と混合することにより調製することができる。こうした物質には、例えば、カカオ脂、ビーワックス及びポリエチレングリコールが含まれる。
特定の状態を予防又は処置するために必要な、本発明に役に立つ化合物の量は、選択される化合物及び処置される患者の状態に応じて様々になろう。しかし、一般には、毎日の投与量は、経口又は口腔内投与の場合、体重1kgあたり約10ng〜1000mg、通常、100ng〜100mg、例えば、約0.01mg〜40mg、非経口投与の場合、体重1kgあたり約10ng〜50mg、及び経鼻投与又は吸入若しくは吸送による投与の場合、約0.05mg〜約1000mg、例えば、約0.5mg〜約1000mgの範囲となり得る。
所望の場合、本発明による化合物は、別の薬学的活性剤、例えば抗炎症性分子と共投与され得る。
上の式(I)の化合物は、式(III)の中間体:
(式中、
X
1は、ヒドロキシ、−SH、−CH
2OH、−CO
2H、−NHR
f、−NHR
g、−C(O)−NHR
f、Y又は−CH
2−Yを表し、
Q
1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、−SR
i、−CO
2H、−CH
2−Y、−CO−R
j又は−CH(OH)CF
3を表し、
Yは、好適な脱離基を表し、
R
iは、水素、メチル、−CH
2CO
2CH
2CH
3又は−(CH
2)
2CO
2CH
2CH(CH
2CH
3)[(CH
2)
3CH
3]を表し、
R
jは、水素又はメチルを表し、
A、B、D、Z、E、R
5、R
12、R
f及びR
gは、上で定義されている通りである)
の分子内環化を含む方法によって、調製することができる。
好適には、脱離基Yは、ハロゲン又は(C1〜6)アルキルスルホニルオキシを表す。
適切には、Yは、ブロモ又はメチルスルホニルオキシを表す。
R12が水素を表し、−X−Q−が−O−を表す、式(I)の化合物は、塩基、例えば水素化ナトリウム又は炭酸銀の存在下、R12が水素を表し、X1が脱離基Y、例えばハロゲン、好ましくはブロモを表し、Q1がヒドロキシを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
或いは、R12が水素を表し、−X−Q−が−O−を表す、式(I)の化合物は、塩基、例えば炭酸セシウムなどの無機塩基、及びヨウ化銅の存在下、高温で、R12が水素を表し、X1がヒドロキシを表し、Q1が脱離基Y、例えばハロゲン、好ましくはブロモを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−O−C(=CH−CN)−を表す、式(I)の化合物は、シアノメチレントリブチルホスホランの存在下、R12が水素を表し、X1がヒドロキシを表し、Q1が−CO2Hを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
この反応は、適切な溶媒、例えば、トルエン中、高温で都合よく行われる。
得られた化合物は、塩基、例えば水酸化カリウムによる処理によって、R12が水素を表し、−X−Q−が−O−C(O)−を表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。
或いは、R12が水素を表し、−X−Q−が−O−C(O)−を表す、式(I)の化合物は、適切な溶媒中、酸、例えば無機酸の存在下、R12が水素を表し、X1がヒドロキシを表し、Q1が−CO2Hを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−C(O)−O−を表す、式(I)の化合物は、塩化チオニルの存在下、又は代替として、当業者に公知の方法に従い、好適なカップリング試薬を使用することにより、R12が水素を表し、X1が−CO2Hを表し、Q1がヒドロキシを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−S−を表す、式(I)の化合物は、J.Org.Chem.、2009年、74巻、4005〜4008頁においてStambuli J.らにより記載されている方法と類似の方法に従い、遷移金属触媒の存在下、X1が−SHを表し、Q1がハロゲンを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
或いは、R12が水素を表し、−X−Q−が−S−を表す式(I)の化合物は、(i)R12が水素を表し、X1がヒドロキシを表し、Q1が−(CH2)2CO2CH2CH(CH2CH3)[(CH2)3CH3]を表す、式(III)の中間体を、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下、塩化メタンスルホニルと反応させて、X1が脱離基Yを表し、Yがメシラート部分である、対応する化合物を得ること、続いて、(ii)こうして得られた化合物のナトリウムエトキシドでの処理による分子内環化を含む2工程手順で調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−N(Rg)−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従い、遷移金属触媒の存在下、R12が水素を表し、X1が−NHRgを表し、Q1がハロゲンを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
分子内環化は、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(BINAP)又は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos)の存在下で、酢酸パラジウム(II)を利用することにより行うことができる。この反応は、適切な溶媒、例えばトルエン又は1,4−ジオキサン中、高温で、塩基、例えば、炭酸カリウム又は炭酸セシウムの存在下で都合よく行うことができる。
或いは、R12が水素を表し、−X−Q−が−N(Rg)−を表し、Rgが水素を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が脱離基Y、例えばメチルスルホニルオキシであり、Q1がアミノを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、(i)当業者に公知の方法に従い、好適なN−保護基、例えばtert−ブトキシ−カルボニルによるアミノ基Q1の保護、(ii)適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、適切な塩基、例えば水素化ナトリウムを添加することによる分子内環化、及び(iii)当分野から公知の方法によるN−保護基の除去を含む、3工程手順で都合よく行われる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−N(Rg)−を表し、Rgが、−SO2Ra、−CORd、−CO2Rd又は場合により置換されているヘテロアリールを表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が−NHRgを表し、Q1がハロゲンを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、適切な溶媒、例えばジメチルスルホキシド中、高温で、適切な塩基、例えば酢酸セシウム、及び第一ヨウ化銅の添加により都合よく行われる。
−X−Q−が−N(Rf)−C(O)−を表す、式(I)の化合物は、一酸化炭素及び遷移金属触媒の存在下、X1が−NHRfを表し、Q1がハロゲン、好ましくはクロロを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
この環化は、一般に、高圧の一酸化炭素下、高温で行われる。この反応は、適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド又はN,N−ジメチルアセトアミド中で都合よく行われる。
さらに、この環化は、一般に、塩基、例えば、炭酸ナトリウム若しくは炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下、及び/又はモレキュラーシーブを使用する活性化により行われる。
上の反応に使用される遷移金属触媒は、ジクロロ[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)、ジクロロ[9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン]パラジウム(II)及び2,2−ジクロロ−1,1,3,3−テトラ−シクロヘキシル−1λ5,3λ5−パラドシクロヘキサンから好適に選択される。或いは、適切な溶媒中の酢酸パラジウム(II)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos)の溶液が使用されてもよい。
変形手順では、この反応は、一酸化炭素の代替源として、モリブデンヘキサカルボニルを使用して行われてもよい。
或いは、−X−Q−が−N(Rf)−C(O)−を表し、Rfが水素を表す、式(I)の化合物は、4−メチルモルホリン及び(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU(登録商標))の存在下で、X1が−NHRfを表し、Rfが水素を表し、Q1が−COOHである、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応はアセトニトリル中で都合よく行われる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−C(O)−N(Rf)−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従い、好適なカップリング試薬の存在下、R12が水素を表し、X1が−C(O)−NH(Rfを表し、Q1がハロゲン、好ましくは臭素である、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
或いは、R12が水素を表し、−X−Q−が−C(O)−N(Rf)−を表し、Rfが水素を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が−CO2Hを表し、Q1がアミノを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、当業者に公知の方法に従い、好適なカップリング剤、例えば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ−プロピル)カルボジイミド(EDC)の存在下で、都合よく行うことができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−N(Rf)−SO2−を表す、式(I)の化合物は、J.Org.Chem.、2009年、74巻、9287〜9291頁において、K.Bahrami、M.M.Khodaei及びM.Soheilizadにより記載されている方法と類似の方法に従い、過酸化水素及び塩化チオニルの存在下、R12が水素を表し、X1が−NHRfを表し、Q1が−SHを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
この反応は、適切な溶媒、例えば、アセトニトリルなどの非極性(apolar)溶媒中、有機塩基、例えばピリジンの存在下、室温で都合よく行われる。
類似の手順では、R12が水素を表し、−X−Q−が−SO2−N(Rf)−を表し、Rfが水素を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が−SHを表し、Q1がアミノを表す、式(III)の中間体から調製することができる。この反応は、当業者に公知の方法に従い、好適なN−保護基によりQ1のアミノ基を最初に保護することにより都合よく行われ、上記のN−保護基は、一旦、環化が完了すると、再度、当分野から公知の方法により除去することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−CH2−CH2−を表す、式(I)の化合物は、(i)通常、フリーデルクラフツ反応条件を適用することによる、例えば、ポリリン酸による処理による、R12が水素を表し、X1が−CH2−CO2Hを表し、Q1が水素を表す、式(III)の中間体の分子内環化、及び(ii)当業者に公知の方法に従う、−X−Q−が−CH2−C(O)−を表す、得られた化合物の還元を含む2工程手順により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が、−O−CH2−又は−S−CH2−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従い、適切な塩基の存在下、R12が水素を表し、X1が、ヒドロキシ又は−SHをそれぞれ表し、Q1が−CH2−Yを表し、脱離基Yが、好適には、ハロゲン、好ましくはブロモである、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−CH2−O−を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が−CH2−OHを表し、Q1がハロゲン、好ましくはブロモを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、当業者に公知の方法に従い、好適な遷移金属触媒、例えばパラジウム(II)又は銅(II)触媒の存在下で、都合よく行われる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−CH2−S−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従い、適切な塩基の存在下、R12が水素を表し、X1が−CH2−Yであり、脱離基Yが、好適には、ハロゲンであり、Q1が−SHを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−CH2−N(Rg)−を表し、Rgが水素を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1が−CH2−Yであり、脱離基Yが、好適には、メチルスルホニルオキシであり、Q1がアミノを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、(i)当業者に公知の方法に従う、好適なN−保護基、例えばtert−ブトキシカルボニルによるアミノ基Q1の保護、(ii)適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、適切な塩基、例えば水素化ナトリウムを添加することによる分子内環化、及び(iii)当分野から公知の方法によるN−保護基の除去を含む、3工程手順で都合よく行われる。
R12が水素を表し、−X−Q−が、−N(Rg)−CH2−又は−N(Rg)−CH(CH3)−を表し、Rgが水素を表す、式(I)の化合物は、(i)適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、酸、例えばトリフルオロ酢酸を用いる処理による、R12g水素を表し、X1が−NH(Rg)を表し、Rgが水素を表し、Q1が、それぞれ、ホルミル又はアセチルを表す、式(III)の中間体の分子内環化、及び(ii)これにより得られた化合物の、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はテトラヒドロフランとエタノールとの混合物中での、適切な還元剤、例えばポリマー担持シアノ水素化ホウ素又はボラン−ジメチルスルフィド錯体による還元を含む、2工程手順により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−N(Rg)−CH(CF3)−を表し、Rgが水素を表す、式(I)の化合物は、(i)適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、酸、例えばトリフルオロ酢酸を用いる処理による、R12が水素を表し、X1が−NH(Rg)を表し、Rgが水素を表し、Q1がホルミルを表す、式(III)の中間体の分子内環化、及び(ii)適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、トリフルオロ酢酸及びフッ化水素カリウムの存在下での、こうして得られた化合物と(トリフルオロメチル)トリメチルシランとの反応を含む、2工程の変形手順により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−N=S(O)(CH3)−を表す、式(I)の化合物は、(i)ジクロロメタン中、臭素を用いる処理による、R12が水素を表し、X1が−NH(Rg)を表し、Rgが水素を表し、Q1が−SCH3を表す、式(III)の中間体の分子内環化、及び(ii)例えば、3−クロロ過安息香酸による酸化を含む2工程手順により調製することができる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−O−CH(CF3)−を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1がヒドロキシを表し、Q1が−CH(OH)CF3を表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、高温で、(シアノ−メチレン)トリブチルホスホランを使用することにより、都合よく行われる。
R12が水素を表し、−X−Q−が−O−C(=CH2)−を表す、式(I)の化合物は、R12が水素を表し、X1がハロゲン、例えばブロモを表し、Q1が−CO−Rjを表し、Rjがメチルを表す、式(III)の中間体の分子内環化により調製することができる。この反応は、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、低温で、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下で都合よく行われる。
Eが、上で定義した式(Ea)の基を表し、R
12が水素を表し、X
1がヒドロキシを表す、式(III)の中間体は、式(IV)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びQ
1は、上で定義されている通りである)の分子内環化及び脱シリル化を含む方法により調製することができる。
この反応は、極性溶媒、例えばエタノール中、高温で、塩化スズ(II)の存在下で、好適に行われる。
上で定義されている式(IV)の中間体は、中間体(V):
(式中、Q
2は、−C(O)−Hを表し、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びQ
1は、上で定義されている通りである)と、塩基、例えばトリエチルアミンの存在下、ヨウ化亜鉛及びトリメチルシリルシアニドとを反応させることによって、調製することができる。
通常、Q2が−C(O)−Hを表す、式(V)の中間体は、Q2が−CO2Rhを表し、RhがC1〜6アルキル、例えばメチル又はエチルを表す、対応する化合物から、従来の還元剤、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)などの金属水酸化物による還元によって調製することができる。
Q
2が−CO
2R
hを表す、式(V)の中間体は、式(VI)の中間体と式(VII)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、Q
1及びQ
2は、上で定義されている通りであり、L
1は、好適な脱離基を表す)とを反応させることにより得ることができる。
脱離基L1は、好適には、ハロゲン原子、例えばフッ素又は臭素である。
この反応は、適切な溶媒、例えば、アセトニトリルなどの無極性溶媒中、塩基、例えば、炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下、高温で都合よく行われる。
式(VII)の中間体は、式(VIII)の中間体:
(式中、A、B、D、R
5及びQ
1は、上で定義されている通りである)から始める、多段階工程法により調製することができ、この方法は、以下の工程:
(i)適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、K
3PO
4/K
2HPO
4の存在下、中間体(VIII)と(S)−tert−ブチルスルフィンアミドとの反応、
(ii)通常、遷移金属塩、例えば塩化銅(I)の存在下、場合により高温における、工程(i)から得られた化合物と、Z及びQ
2が上で定義されている通りであり、L
2が好適な脱離基、例えば臭素などのハロゲンである、式L
2−Z−Q
2の化合物、及び活性化亜鉛金属粉(Journal of Medicinal Chemistry、2013年、56巻(10号)、3980〜3995頁において、H.Hilpertらにより記載されている条件に従って調製)との反応、並びに
(iii)強無機酸、例えば塩酸との反応
を含む。
R5がハロゲン、例えばクロロを表す、式(VIII)の中間体は、(i)低温で、水中での水酸化カリウムとの反応、及び(ii)低温でのジエチル(ブロモジフルオロメチル)ホスホナートとの反応を含む2工程法により、R5がジフルオロメトキシを表す、式(VIII)の対応する中間体に変換することができる。
Eが、上で定義した式(Ea)の基を表し、R
12が水素を表し、−X
1が−NH(R
g)を表し、R
gが水素を表す、式(III)の中間体は、式(IVa)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びQ
1は、上で定義されている通りである)の還元、分子内環化及び脱スルフィン化を含む方法により調製することができる。
この反応は、塩化スズ(II)の存在下、適切な溶媒、例えばエタノール中、高温で、強酸、例えば塩酸を添加して都合よく行われる。
或いは、この変換は、(i)臭化亜鉛及び水素化触媒、例えば、活性炭担持白金の存在下、加圧下で水素ガスを使用する還元、並びに(ii)適切な溶媒、例えば、エタノール中、高温での、強酸、例えば塩酸の添加を含む手順により行うことができる。
式(IVa)の中間体は、式(Va)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びQ
1は、上で定義されている通りであり、Q
3は、−CH=CH
2を表す)
から始める、多段階工程法により調製することができ、この方法は、以下の工程:
(i)カリウムジオキシド(ジオキソ)オスミウム水和物及び塩基、例えば、N,N−ジメチルピリジニル−4−アミン又は2,6−ジメチルピリジンの存在下、中間体(Va)と過ヨウ素酸ナトリウムとを反応させ、続いてチオ硫酸ナトリウムを添加して、Q
3が−CH=Oを表す、式(Va)の対応する中間体を得ること、
(ii)これにより得られた化合物と、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、遷移金属触媒、例えばチタン(IV)イソプロポキシドの存在下で、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドとを反応させて、Q
3が−CH=N−S(=O)−C(CH
3)
3を表す、式(Va)の対応する中間体を得ること、並びに
(iii)これにより得られた化合物と、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、スカンジウムトリフラートの存在下、シアン化ナトリウムとを反応させること
を含む。
上で定義されている式(Va)の中間体は、式(V)の中間体の調製に関する上記のものと同様の条件下、上で定義されている式(VI)の中間体と式(VIIa)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、R
5、Q
1及びQ
3は、上で定義した通りである)とを反応させることにより調製することができる。
式(VIIa)の中間体は、式(VII)の中間体の調製に関する上記のものと同様の方法により、式(VIII)の中間体から調製することができる。
Eが、上で定義した式(Eb)又は(Ec)の基を表し、R
12が水素を表し、X
1がヒドロキシを表す、式(III)の中間体は、当業者に公知の方法に従い、カルボニル部分の還元によって、式(IIIA)の中間体:
(式中、A、B、D、Z、E、R
5及びQ
1は上で定義されている通りである)から調製することができる。
Eが、上で定義した式(Eb)又は(Ec)の基を表し、R12がメチルを表し、X1が−NH(Rf)を表し、Rfが水素を表す、式(III)の中間体は、以下の工程順序:
(i)式(IIIA)の中間体を、溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、チタン(IV)イソプロポキシドの存在下、2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと反応させること、
(ii)適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、低温で、メチルマグネシウムブロミドの溶液を添加すること、及び
(iii)適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中、強酸、例えば塩酸による処理によって、tert−ブチルスルフィニル部分を除去すること
を利用して、式(IIIA)の中間体から調製することができる。
式(IIIA)の中間体は、塩基の存在下、式(IX)の中間体:
(式中、Vは、N又はC−R
2であり、Q
4は、電子吸引基、好ましくはエステル部分であり、A、B、D、Z、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
h及びQ
1は、上で定義されている通りである)の分子内環化によって、調製することができる。
この反応は、適切な溶媒中、高温で都合よく行うことができる。
式(IX)の中間体は、式(X)の中間体と式(XI)の中間体:
(式中、A、B、D、V、Z、R
1、R
3、R
4、R
5、R
h、Q
1及びQ
4は、上で定義されている通りであり、L
3は、好適な脱離基を表す)とを反応させることにより調製することができる。
脱離基L3は、通常、ハロゲン原子、例えばブロモである。
この反応は、通常、硫酸マグネシウムの存在下、適切な溶媒、例えば、エタノールなどのC1〜4アルカノール、又は1,4−ジオキサン若しくは1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル中、高温で都合よく行われる。
或いは、Zがメチレンであり、Q
4が−CO
2Hである、式(IX)の中間体は、WO2009/156091、又はJ.Org.Chem.、2013年、78巻、10534頁においてM.Kerrらにより記載されている方法と同様の方法に従い、メルドラム酸の存在下、上で定義した式(VIII)の中間体と式(XII)の中間体:
(式中、V、R
1、R
3、R
4及びR
hは、上で定義されている通りである)とを反応させることにより調製することができる。
この反応は、プロリン及び硫酸マグネシウムの存在下、適切な溶媒、例えばアセトニトリル中、高温で都合よく行われる。
式(VI)、(VIII)、(X)、(XI)及び(XII)の出発原料が市販されていない場合、これらは、添付の実施例において記載されているものと同様の方法によって、又は当分野で周知の標準法によって調製することができる。
X1がアミノを表す、式(III)の中間体は、(i)適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、ジフェニルホスホリルアジド及び1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデカー7−エンによる処理、及び(ii)その後の、適切な溶媒、例えば、水とトルエンとの混合物中、トリフェニルホスフィンを使用するアザ−ウィッティヒ反応を含む、段階的手順によって、X1がヒドロキシである、式(III)の対応する中間体から調製することができる。
Eが、上で定義されている式(Eb)又は(Ec)の基を表し、R12が水素であり、X1がアミノを表す、式(III)の中間体は、式(IIIA)の中間体から、適切な溶媒、例えば、ジクロロメタン中、遷移金属触媒、例えばチタン(IV)エトキシドの存在下、C1〜6アルキルスルフィンアミド、例えば(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドとの反応、続いて、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、好適な還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムによる還元、及びその後の、通常、無機酸、例えば塩酸での処理による、スルフィニル部分の除去により調製することができる。
X1が、Y又は−CH2−Yを表し、Yが脱離基、例えばハロゲン又は(C1〜6)アルキルスルホニルオキシを表す、式(III)の中間体は、当業者に公知の標準的方法に従い、X1が、それぞれ、ヒドロキシ又は−CH2OHである、式(III)の中間体から調製することができる。
X1が−SHを表す、式(III)の中間体は、当業者に公知の標準的方法に従い、X1が、ヒドロキシ又は脱離基Yである、式(III)の中間体から調製することができる。
X1が−CO2Hを表す、式(III)の中間体は、当業者に公知の標準的方法に従い、X1がシアノを表す、式(III)の対応する中間体の加水分解により調製することができる。
X1がシアノを表す、式(III)の中間体は、当業者に公知の標準的方法に従い、X1が脱離基Yを表し、Yが(C1〜6)アルキルスルホニルオキシを表す、式(III)の中間体の求核置換により調製することができる。
X1が−CH2OHを表す、式(III)の中間体は、好適な還元試薬、例えば、BH3により処理することによる、X1が−CO2Hを表す、式(III)の対応する中間体の還元により調製することができる。
X1が−NH(Rg)を表し、Rgが−CORdを表す、式(III)の中間体は、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン、及びカップリング剤、例えばN−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ−[4,5−b]ピリジン−1−イルメチレン]−N−エチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスファートN−オキシド(HATU)の存在下、X1が−NH2を表す、式(III)の化合物を式Rd−CO2Hの化合物と反応させることにより調製することができる。
Q1がホルミルを表す、式(III)の中間体は、(i)塩基及び遷移金属触媒の存在下での、ビニルフルオロホウ酸カリウムとの反応、及び(ii)適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサンなどの環式エーテルの存在下、過ヨウ素酸ナトリウム及び四酸化オスミウムとの反応を含む、段階的方法によって、Q1がハロゲン、例えば臭素を表す、式(III)の中間体から調製することができる。工程(i)では、適切な塩基には、炭酸セシウムなどの無機塩基が挙げられ、好適な遷移金属触媒には、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−二塩化パラジウム(II)−ジクロロメタン錯体が挙げられる。
Q1がアセチルを表す、式(III)の中間体は、(i)適切な溶媒、例えばトルエン中、高温での、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドの存在下、トリブチル(1−エトキシビニル)スズとの反応、及び(ii)酸、例えばp−トルエンスルホン酸との反応を含む、段階的方法によって、Q1がハロゲン、例えば臭素を表す、式(III)の中間体から調製することができる。
Q1が−S(CH2)2CO2CH2CH(CH2CH3)[(CH2)3CH3]を表す、式(III)の中間体は、適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中、好適な遷移金属触媒、例えばトリス(ベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−キサンテンの存在下、高温で、Q1がハロゲン、例えば臭素を表す、式(III)の中間体から、3−メルカプト−プロピオン酸2−エチルエステルとの反応により調製することができる。
同様に、Q1が−SCH2CO2CH2CH3を表す、式(III)の中間体は、適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサン中、好適な遷移金属触媒、例えばトリス(ベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンの存在下、高温で、Q1がハロゲン、例えば臭素を表す、式(III)の中間体から、チオグリコール酸エチルとの反応により調製することができる。
Q1が−SCH3を表す、式(III)の中間体は、適切な溶媒、例えばジメチルスルホキシド中、高温で、ナトリウムチオメトキシドとの処理を含む方法により、Q1がハロゲン、例えば臭素を表す、式(III)の中間体から調製することができる。
Q1が−CH(OH)CF3を表す、式(III)の中間体は、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、Q1が−C(O)Hを表す、式(III)の中間体から、フッ化テトラブチルアンモニウム、続いて(トリフルオロメチル)トリメチルシランとの反応により調製することができる。
上のいずれかの方法から最初に得られる式(I)の化合物はいずれも、適宜、続いて、当分野から公知の技法によって式(I)のさらなる化合物に処理され得ることが理解されよう。
例として、−X−Q−が−O−CH2−を表す、式(I)の化合物は、SakaiらのJ.Org.Chem.、2007年、72巻、5920〜5922頁に記載されている方法に従い、−X−Q−が−O−C(O)−を表す、式(I)の対応する化合物の還元により調製することができる。
−X−Q−が−N(Rg)−CH2−を表す、式(I)の化合物は、−X−Q−が−N(Rf)−CO−を表す、式(I)の対応する化合物から同様の方法で、又は当業者に公知の他の任意のラクタム還元条件下で調製することができる。
−X−Q−が、−S−、−CH2−S−又は−S−CH2−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従う酸化反応を行うことにより、−X−Q−が、−SO−、−SO2−、−CH2−SO−、−CH2−SO2−、−SO−CH2−又は−SO2−CH2−を表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。
−X−Q−が、−SO−、−CH2−SO−又は−SO−CH2−を表す、式(I)の化合物は、Okamura,H.ら、Organic Letters、2004年、6巻(8号)、1305〜1307頁に記載されている方法と同様の方法により、−X−Q−が、それぞれ、−S(O)(NH)−、−CH2−S(O)(NH)−又は−S(O)(NH)−CH2を表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。
−X−Q−が−S−を表す、式(I)の化合物は、シアナミドの存在下、ヨードベンゼンジアセタートとの反応により、−X−Q−が−S(=N−CN)−を表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。この反応はアセトニトリル中で都合よく行われる。
−X−Q−が−N(Rf)−C(O)−を表す、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法に従い、ローソン試薬による処理によって、−X−Q−が−N(Rf)−C(S)−を表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。
−X−Q−が−NH−を表す、式(I)の化合物は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、式Rd−COClの化合物との反応によって、−X−Q−が−N(Rg)−を表し、Rgが−CORdを表す、式(I)の対応する化合物に変換することができる。
Rf又はRgが水素を表す、式(I)又は式(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン中、塩基、例えば炭酸セシウム又はカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(KHMDS)の存在下、適切な場合により置換されているハロゲン化C1〜6アルキル又はその重水素化等価体との反応により、Rf又はRgが、場合により置換されているC1〜6アルキル又はその重水素化等価体を表す、式(I)又は(III)の対応する化合物に変換することができる。
Rf又はRgが水素を表す、式(I)又は式(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、塩基、例えばピリジンの存在下、無水酢酸との反応により、Rf又はRgがアセチルを表す、式(I)又は(III)の対応する化合物に変換することができる。
Rf又はRgが水素を表す、式(I)又は式(III)の化合物は、適切な溶媒、例えば2,2,2−トリフルオロエタノール中、ホルムアルデヒドとの反応、続いて、好適な還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムとの反応により、Rf又はRgがメチルを表す、式(I)又は(III)の対応する化合物に変換することができる。
Rf又はRgが水素を表す、式(I)又は式(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、適切な塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン又はトリエチルアミンの存在下、適切なC1〜6アルキルスルホニルハライド、例えば塩化メタンスルホニルにより処理により、Rf又はRgがC1〜6アルキルスルホニルを表す、式(I)又は(III)の対応する化合物に変換することができる。
ヒドロキシ基を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、塩基、例えば水素化ナトリウム、又は酸化銀の存在下、適切なハロゲン化アルキルで処理することによりアルキル化することができる。
ヒドロキシを含有している、式(I)又は(III)の化合物は、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)又は三フッ化ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄(BAST)により処理することにより、対応するフルオロ置換化合物に変換することができる。ヒドロキシを含有している、式(I)の化合物は、(i)酸化剤、例えば二酸化マンガンによる処理、及び(ii)これらにより得られたカルボニルの含有化合物のDASTによる処理を含む2工程手順によって、対応するジフルオロ置換化合物に変換することができる。
N−H部分を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、アセトニトリルなどの有機溶媒中、通常、高温で;又は適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、臭化テトラブチルアンモニウムの存在下、塩基、例えば水酸化カリウムの存在下、周囲温度において;又は適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、テトラブチルアンモニウムヨーダート(tetrabutylammonium iodate)を使用して若しくは使用しないで、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下、高温で;又は適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒中、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウムなどの炭酸アルカリ金属塩の存在下、高温で、適切なハロゲン化アルキルにより処理することによってアルキル化することができる。N−H部分を含有している、式(I)の化合物は、還元剤、例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの存在下、ホルムアルデヒドにより処理することによってメチル化することができる。
N−H部分を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、塩基、例えばトリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、通常、周囲温度で、適切な酸塩化物、例えば塩化アセチル、又は適切なカルボン酸無水物、例えば無水酢酸により処理することによってアシル化することができる。
N−H部分を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、通常、周囲温度で、塩基、例えばトリエチルアミン又はN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基の存在下、適切な塩化C1〜6アルキルスルホニル、例えば塩化メタンスルホニルにより、又は適切なC1〜6アルキルスルホン酸無水物、例えばメタンスルホン酸無水物により処理することによって、窒素原子がC1〜6アルキルスルホニル、例えばメチルスルホニルにより置換されている対応する化合物に変換することができる。
N−H部分を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、塩基、例えば炭酸カリウムの存在下、対応するハロゲン化C1〜6アルコキシカルボニルにより処理することによって、窒素原子がC1〜6アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニルにより置換されている、対応する化合物に変換することができる。
アミノ(−NH2)によって置換されている、式(I)又は(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、適切な塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下、適切なハロゲン化C1〜6アルキルスルホニル、例えば、塩化メタンスルホニルなどの塩化C1〜6アルキルスルホニルにより処理することによって、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、例えばメチルスルホニルアミノ、又はビス[(C1〜6)アルキルスルホニル]アミノ、例えば、ビス(メチルスルホニル)アミノにより置換されている対応する化合物に変換することができる。
したがって、アミノにより置換されている、式(I)又は(III)の化合物は、式Re−SO2Clの化合物により処理することによって、−NHSO2Reにより置換されている対応する化合物に変換することができる。
同様に、ヒドロキシ(−OH)によって置換されている、式(I)の化合物は、適切なハロゲン化C1〜6アルキルスルホニル、例えば塩化メタンスルホニルなどの塩化C1〜6アルキルスルホニルにより処理することによって、C1〜6アルキルスルホニルオキシ、例えばメチルスルホニルオキシによって置換されている対応する化合物に変換することができる。
部分−S−を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、3−クロロ過安息香酸により処理することによって、部分−S(O)−を含有している対応する化合物に変換することができる。同様に、部分−S(O)−を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、3−クロロ過安息香酸により処理することによって、部分−S(O)2−を含有している対応する化合物に変換することができる。或いは、部分−S−を含有している式(I)の化合物は、Oxone(登録商標)(ペルオキシ一硫酸カリウム)により処理することによって、部分−S(O)2−を含有している対応する化合物に変換することができる。
芳香族性窒素原子を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、3−クロロ過安息香酸により処理することによって、対応するN−オキシド誘導体に変換することができる。
カルボニル(C=O)部分を含有している、式(I)又は(III)の化合物は、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、好適な水素化ホウ素試薬、例えばトリ−sec−ブチル水素化ホウ素リチウム又は水素化ホウ素ナトリウムにより処理することによって、CH(OH)官能基を含有している対応する化合物に変換することができる。
R1がハロゲン、例えばブロモを表す、式(I)又は(III)の化合物は、適切に置換されているアリール若しくはヘテロアリールボロン酸、又は有機ジオール、例えばピナコール、1,3−プロパンパンジオール又はネオペンチルグリコールにより形成されるそれらの環式エステルにより処理することによって、R1が、場合により置換されているアリール又はヘテロアリール部分を表す、対応する化合物に変換することができる。この反応は、通常、適切な溶媒、例えば1,4−ジオキサン又は1,4−ジオキサンと水の混合物中、遷移金属触媒、例えば[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス[3−(ジフェニルホスファニル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−イル]鉄−ジクロロパラジウム−ジクロロメタン錯体又はトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)及びトリシクロヘキシルホスホニウムテトラフルオロボラート、並びに塩基、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸セシウム、又はリン酸カリウムなどの無機塩基の存在下、高温で行われる。
R1が2−オキソ−(1H)−ピリジニルを表す、式(I)の化合物は、R1が2−メトキシピリジニルを表す、対応する化合物を、高温でピリジン塩酸塩により処理することによって得ることができる。
R1がエステル部分を表す、式(I)又は(III)の化合物は、一酸化炭素及び遷移金属触媒、通常、[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)の存在下、R1がハロゲン、例えばクロロである、対応する化合物と、塩基、例えば、炭酸ナトリウム及び好適なアルコールとを反応させることにより得ることができる。
R1がシアノを表す、式(I)又は(III)の化合物は、R1がハロゲン、例えばクロロである、対応する式(I)又は(III)の化合物と、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、遷移金属触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の存在下、シアン化亜鉛とを反応させることにより得ることができる。
一般に、−C=C−官能基を含有している、式(I)の化合物は、水素ガスの雰囲気下、場合により、塩基、例えば水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の存在下の存在下で、水素化触媒、例えば活性炭担持パラジウムで通常、処理することによる、接触水素化により、−CH−CH−官能基を含有している対応する化合物に変換することができる。
エステル部分を含有している、式(I)の化合物、例えば、メトキシカルボニル又はエトキシカルボニルなどのC2〜6アルコキシカルボニル基は、酸、例えば塩酸などの無機酸で処理することにより、カルボキシ(−CO2H)部分を含有している対応する化合物に変換することができる。
エステル部分を含有している、式(I)の化合物、例えば、メトキシカルボニル又はエトキシカルボニルなどのC2〜6アルコキシカルボニル基は、代替として、塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択されるアルカリ金属水酸化物、又はナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドなどの有機塩基で処理することにより、カルボキシ(−CO2H)部分を含有している対応する化合物に変換することができる。
カルボキシ(−CO2H)部分を含有する、式(I)の化合物は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドなどの縮合剤の存在下、適切なアミンにより処理することにより、アミド部分を含有する対応する化合物に変換することができる。
カルボニル(C=O)部分を含有している、式(I)の化合物は、メチルマグネシウムブロミドにより処理することによって、−C(CH3)(OH)−部分を含有している対応する化合物に変換することができる。同様に、カルボニル(C=O)部分を含有している、式(I)の化合物は、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン及びフッ化セシウムにより処理することによって、−C(CF3)(OH)−部分を含有している対応する化合物に変換することができる。カルボニル(C=O)部分を含有している、式(I)の化合物は、ニトロメタンにより処理することによって、−C(CH2NO2)(OH)−部分を含有している対応する化合物に変換することができる。
ヒドロキシメチル部分を含有している、式(I)の化合物は、デス−マーチンペルヨージナンなどの酸化剤で処置することによって、ホルミル(−CHO)部分を含有している対応する化合物に変換することができる。ヒドロキシメチル部分を含有している、式(I)の化合物は、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムなどの酸化剤で処置することによって、カルボキシ部分を含有している対応する化合物に変換することができる。
アリール又はヘテロアリール部分を含有している、式(I)の化合物は、当業者に公知の方法により、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、それぞれ、N−クロロスクシンイミド又はN−ブロモスクシンイミドとの反応により、アリール部分又はヘテロアリール部分における水素原子がクロロ又はブロモにより置き換えられている、対応する化合物に変換することができる。
ジフルオロメトキシ基を有するアリール部分を含有している、式(I)の化合物は、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)との反応により、アリール部分におけるジフルオロメトキシ基がヒドロキシ基により置き換えられている、対応する化合物に変換することができる。
アリール又はヘテロアリール部分を含有している、式(I)の化合物は、(i)適切な溶媒、例えばアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸による処理、及び(ii)Nature、2011年、480巻、224頁においてMcMillanらにより記載されているものと同様の条件に従い、塩化トリフルオロメタンスルホニル、続いて、[4,4’−ビス(tert−ブチル)−2,2’−ビピリジン]ビス−{3,5−ジフルオロ−2−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]フェニル}イリジウム(III)ヘキサフルオロホスファートの添加を含む、段階的手順によって、アリール部分又はヘテロアリール部分における水素原子がトリフルオロメチルにより置き換えられている、対応する化合物に変換することができる。
ホスファート(C1〜6)アルキルにより置換されている、式(I)の化合物は、(i)適切な溶媒、例えば、ジクロロメタン中、ジベンジルN,N−ジイソプロピルホスホロアミダイトによる処理、続いて、過酸化水素による処理、及び(ii)Organic Process Research&Development、2002年、6巻、109〜112頁において、S.P.Greenらにより記載されているものと同様の方法に従い、適切な触媒、例えば活性炭担持パラジウムの存在下で、加圧下、例えば水素ガスを使用する水素化分解を含む、段階的手順によって、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルにより置換されている対応する化合物から調製することができる。ホスファート(C1〜6)アルキルの塩により置換されている、式(I)の化合物は、好適なアルカリ金属塩基又はアルカリ土類金属塩基の存在下、工程(ii)を行うことにより調製することができる。同様に、ホスファート(C1〜6)アルキルにより置換されている、式(I)の単離化合物は、当業者に公知の方法に従って、適切な溶媒中、好適な塩基、例えばアルカリ金属塩基若しくはアルカリ土類金属塩基、又はアンモニア又は有機アミンにより処理することによって、ホスファート(C1〜6)アルキルの塩により置換されている対応する化合物に変換することができる。好適なアルカリ金属塩基は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを含む。好適なアルカリ土類金属塩基は、水酸化カルシウムを含む。好適な有機アミンは、トリエチルアミンを含む。
(C1〜6)アルキルホスファート(C1〜6)アルキルにより置換されている、式(I)の化合物は、(i)シアノエチルホスホロアミダイトと、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、塩基、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下、適切なC1〜6アルカノールとを反応させること、(ii)適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルによって置換されている、式(I)の関連化合物を添加すること、並びに(iii)Nam,N−H.らのBio−org.Med.Chem.、2004年、12巻、6255頁、及びWO2012/177707により記載されているものと同様の方法に従って、酸化、及びその後に適切な塩基により処理することを含む、段階的手順によって、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルにより置換されている対応する化合物から調製することができる。
スルファート(C1〜6)アルキルにより置換されている、式(I)の化合物は、Current Medicinal Chemistry、2012年、19巻、4699頁において、E.Lackoらにより記載されているものと同様の方法に従い、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルにより置換されている対応する化合物をピリジン:三酸化硫黄錯体により処理することによって、又はWO2004/087720に記載されているものと同様の方法に従い、トリエチルアミンの存在下、クロロスルホン酸により処理することによって調製することができる。
ホスファート−メトキシ(C1〜6)アルキルにより置換されている、式(I)の化合物は、WO2012/135082に記載されているものと同様の方法に従い、適切な溶媒、例えば1,2−ジメトキシエタン中、ヒドロキシ(C1〜6)アルキルにより置換されている対応する化合物と、適切な塩基、例えば水素化ナトリウムとを反応させて、続いて、高温でのその後の脱アルキル化を伴う、クロロメチルジ−tert−ブチルホスファートを添加することにより調製することができる。
生成物の混合物が、本発明による化合物の調製に関する上記の方法のいずれかから得られる場合、所望の生成物は、適切な溶媒系と組み合わせて、例えば、シリカ及び/又はアルミナを利用する、分取HPLC又はカラムクロマトグラフィーなどの従来の方法によって、適切な段階で、それから分離することができる。
本発明による化合物の調製に関する上記の方法が、立体異性体の混合物を生じさせる場合、これらの異性体は、慣用的な技法によって分離されてもよい。特に、式(I)の化合物の特定の鏡像異性体を得ることが望ましい場合、これは、鏡像異性体を分割するのに好適な任意の慣用的な手順を使用し、鏡像異性体の対応する混合物から生成することができる。したがって、例えば、ジアステレオマー誘導体、例えば塩は、式(I)の鏡像異性体の混合物と、例えばラセミ体と適切なキラル化合物、例えばキラル塩基との反応により生成することができる。次に、ジアステレオマーは、任意の好都合な手段、例えば、結晶化により分離することができ、所望の鏡像異性体は、ジアステレオマーが塩である場合、例えば、酸で処理することによって回収される。別の分割方法では、式(I)のラセミ体は、キラルHPLCを使用して分離することができる。さらに、所望の場合、特定の鏡像異性体は、上記の方法の1つにおいて、適切なキラル中間体を使用することにより得ることができる。或いは、特定の鏡像異性体は、鏡像異性体に特異的な酵素による生物変換、例えば、エステラーゼを使用するエステル加水分解を行い、次に、未反応エステル対掌体から鏡像加水分解された異性体として純粋な酸だけを精製することにより得ることができる。本発明の特定の幾何異性体を得るのが望ましい場合、クロマトグラフィー、再結晶化、及び他の慣用的な分離手順もまた、中間体又は最終生成物に使用することができる。或いは、望ましくない鏡像異性体は、当業者に公知の方法に従って、又は添付の実施例に記載されている方法に従って、酸又は塩基の存在下で、所望の鏡像異性体にラセミ化させることができる。
上の合成順序のいずれの間にも、いずれかの関連分子上の感受性又は反応性の高い基を保護することが必要である、及び/又は望ましいことがある。これは、有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)、J.F.W.McOmie(編)、Plenum Press、1973年、及びT.W.Greene&P.G.M.Wuts、有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)、John Wiley&Sons、第3版、1999年において記載されている保護基などの慣用的な保護基により達成することができる。これらの保護基は、任意の都合のよいその後の段階で、当分野から公知の方法を利用して除去することができる。
本発明による化合物は、HEK−Blue(商標)CD40Lとして公知の市販の、HEK−293に由来するリポーター細胞系において、TNFαの活性を強力に中和する。この細胞系は、5つのNFーκβ結合部位に融合しているIFNβ最小プロモーターの制御下で、SEAP(分泌型アルカリホスファターゼ)を発現する、安定なHEK−293トランスフェクト細胞系である。これらの細胞によるSEAPの分泌は、TNFαによって濃度依存的に刺激される。本発明の化合物は、本明細書においてリポーター遺伝子アッセイとも呼ばれるHEK−293バイオアッセイにおいて試験した場合、IC50値が、50μM以下、一般には20μM以下、通常、5μM以下、典型的には、1μM以下、好適には、500nM以下、理想的には、100nM以下、好ましくは、25nM以下(当業者であれば、低いIC50値ほど、活性が高い化合物であることを意味することを理解するであろう)を示す。
本発明によるある種の化合物は、本明細書に記載されている蛍光偏光アッセイで試験した場合、蛍光コンジュゲートがTNFαへ結合するのを強力に阻害する。実際に、そのようなアッセイにおいて試験した場合、本発明の化合物は、50μM以下、一般には、20μM以下、通常、5μM以下、典型的には、1μM以下、好適には、500nM以下、理想的には、100nM以下、好ましくは25nM以下(以前の通り、当業者であれば、低いIC50値ほど、活性が高い化合物であることを意味することを理解するであろう)のIC50値を示す。
実施例の化合物は、以下に記載されているアッセイの一方又は両方で試験された。
蛍光偏光アッセイ
化合物(A)の調製
1−(2,5−ジメチルベンジル)−6−[4−(ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]−2−(ピリジン−4−イル−メチル)−1H−ベンゾイミダゾール(以後、「化合物(A)」と呼ぶ)は、WO2013/186229の例499において記載されている手順により、又はそれと類似の手順により、調製することができる。
蛍光コンジュゲートの調製
化合物(A)(27.02mg、0.0538mmol)をDMSO(2mL)に溶解した。5(−6)カルボキシ−フルオレセインスクシニミルエステル(24.16mg、0.0510mmol)(Invitrogen、カタログ番号:C1311)をDMSO(1mL)に溶解すると、鮮黄色溶液が得られた。上記の2つの溶液を、この混合物の色が赤になるまで、室温で混合した。この混合物を室温で撹拌した。混合した直後に、20μLの一定分量を抜き取り、1200RR−6140LC−MSシステムでLC−MS分析を行うため、AcOH:H2Oの80:20混合物に希釈した。クロマトグラムにより、保持時間1.42分及び1.50分という2つの近接した溶出ピークが示され、そのどちらも、5−及び6−置換カルボキシフルオロセイン基により形成された2つの生成物に対応する、質量(M+H)+=860.8amuであった。保持時間2.21分のさらなるピークが、化合物(A)に対応する、(M+H)+=502.8amuの質量を有していた。未反応5(−6)カルボキシフルオレセインスクシニミルエステルのピークは観察されなかった。これらのピーク面積は、3つのシグナルに関して、22.0%、39.6%及び31.4%であり、この時点で、所望の蛍光コンジュゲートの2つの異性体に61.6%変換されていることを示した。さらに、20μLの一定分量を、数時間後、次に一晩撹拌した後に抽出し、LC−MS分析前に希釈してそれに供した。変換率は、これらの時間点で、それぞれ、79.8%及び88.6%と求まった。この混合物をUV指向型分取HPLCシステムで精製した。蓄えておいた精製済みフラクションを凍結乾燥して過剰な溶媒を除去した。凍結乾燥後、反応及び分取HPLC精製について、総収率53%に相当する0.027mmolの蛍光コンジュゲートに等しい、オレンジ色固体(23.3mg)が回収された。
TNFαへの蛍光コンジュゲートの結合阻害
化合物は、20mM Tris、150mM NaCl、0.05%Tween20中で、蛍光コンジュゲートを添加する前に周囲温度で60分間、TNFαと予めインキュベートすることにより、及び周囲温度で20時間さらにインキュベートすることにより、5%DMSOの最終アッセイ濃度において、25μMから始めた10種の濃度で試験した。TNFα及び蛍光コンジュゲートの最終濃度は、全アッセイ体積25μLで、それぞれ10nM及び10nMであった。プレートは、蛍光偏光を検出することが可能なプレートリーダー(例えば、Analyst HTプレートリーダー、又はEnvisionプレートリーダー)で読み取った。IC50値は、ActivityBaseにおけるXLfit(商標)(4つのパラメータのロジスティックモデル)を使用して算出した。
添付の実施例の化合物は、蛍光偏光アッセイにおいて試験した場合、50μM又はそれより優れたIC50値を示すことが分かった。
添付の実施例の化合物は、蛍光偏光アッセイにおいて試験した場合、一般には、約0.01nM〜約50μMの範囲、通常、約0.01nM〜約20μMの範囲、典型的には、約0.01nM〜約5μMの範囲、好適には、約0.01nM〜約1μMの範囲、理想的には、約0.01nM〜約500nMの範囲、適切には、約0.01nM〜約100nMの範囲、好ましくは、約0.01nM〜約25nMの範囲のIC50値を示す。
リポーター遺伝子アッセイ
TNFα誘発性NF−κΒ活性化の阻害
TNFαによるHEK−293細胞の刺激により、NF−κΒ経路が活性化する。TNFα活性を決定するために使用したリポーター細胞系は、InvivoGenから購入した。HEK−Blue(商標)CD40Lは、5つのNF−κB結合部位に融合するIFNβ最小プロモーターの制御下で、SEAP(分泌型アルカリホスファターゼ)を発現する、安定なHEK−293トランスフェクト細胞系である。これらの細胞によるSEAPの分泌は、TNFαにより用量依存的に刺激され、ヒトTNFαの場合、EC50が0.5ng/mLである。化合物は、10mMのDMSO保存溶液(最終アッセイ濃度は0.3%DMSO)から希釈し、10点の3倍段階希釈曲線(例えば、30,000nMから2nMの最終濃度)を作製した。希釈化合物は、384ウェルのマイクロタイタープレートに加える60分前に、TNFαと予めインキュベートし、18時間、インキュベートした。アッセイプレート中の最終TNFα濃度は0.5ng/mLであった。SEAP活性は、比色定量用基質、例えば、QUANTI−Blue(商標)又はHEK−Blue(商標)検出培地(InvivoGen)を使用して、上澄み液で決定した。化合物希釈液の阻害率は、DMSO対照と最大阻害(過剰な対照化合物による)との間で算出し、IC50値は、ActivityBaseにおいてXLfit(商標)(4つのパラメータのロジスティックモデル)を使用して算出した。
添付の実施例の化合物は、リポーター遺伝子アッセイにおいて試験した場合、すべてが、50μM又はそれより優れたIC50値を示すことが分かった。
添付の実施例の化合物は、リポーター遺伝子アッセイにおいて試験した場合、一般には、約0.01nM〜約50μMの範囲、通常、約0.01nM〜約20μMの範囲、典型的には、約0.01nM〜約5μMの範囲、好適には、約0.01nM〜約1μMの範囲、適切には、約0.01nM〜約500nMの範囲、理想的には、約0.01nM〜約100nMの範囲、好ましくは、約0.01nM〜約25nMの範囲のIC50値を示す。
以下の実施例は、本発明による化合物の調製を例示している。
略語
DCM:ジクロロメタン EtOAc:酢酸エチル
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド MeOH:メタノール
DMSO:ジメチルスルホキシド THF:テトラヒドロフラン
h:時間 r.t.:室温
M:質量 RT:保持時間
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
ES+:エレクトロスプレー陽イオン化
分析条件
NMRスペクトルはすべて、300MHz又は400MHzのどちらか一方で得た。
空気又は水分に敏感な試薬を含む反応はすべて、乾燥溶媒及びガラス器具を使用して、窒素雰囲気下で行った。
LCMSデータ決定
塩基性条件(LCMS塩基性)で行った分析用LCMSすべての方法1
QDA Waters単一四重極質量分析計をLC−MS分析に使用する。
この分光計は、ESI源、及びダイオードアレイ検出器(210〜400nm)を備えたUPLC Acquity Classicを装備している。
データは、酸性溶出による、ポジティブモードでのm/z 50〜1000の全MS走査で得る。
逆相分離は、塩基性溶出用の、Waters Acquity UPLC BEH C18 1.7μm(2.1×50mm)カラム上で、45℃で行う。
勾配溶出は、以下により行う:
H2O/アセトニトリル/ギ酸アンモニウム(95/5/63mg/L)+50μL NH4OH(溶媒A)
アセトニトリル/H2O/ギ酸アンモニウム(95/5/63mg/L)+50μL NH4OH(溶媒B)
勾配プログラム:
HPLC流速:0.6mL/分〜0.7mL/分
注入容量:1μL
MSにおける全流量。
時間(分) A(%) B(%) 流量(mL/分)
0 99 1 0.4
0.3 99 1 0.4
3.2 0 100 0.4
3.25 0 100 0.5
4 0 100 0.5
4.1 99 1 0.4
4.8 90 1 0.4
塩基性条件(LCMS塩基性)で行った分析用LCMSすべての方法2
QDA Waters単一四重極質量分析計をLC−MS分析に使用する。
この分光計は、ESI源、及びダイオードアレイ検出器(210〜400nm)を備えたUPLC Acquity Hclassを装備している。
データは、酸性溶出による、ポジティブモードでのm/z 50〜1000の全MS走査で得る。
逆相分離は、酸性溶出用の、Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μm(2.1×50mm)カラム上で、45℃で行う。
勾配溶出は、以下により行う:
水(溶媒A)
アセトニトリル(溶媒B)
水/アセトニトリル/ギ酸0.5%(溶媒C)
勾配プログラム:
HPLC流速:0.6mL/分〜0.7mL/分
注入容量:1μL
MSにおける全流量。
時間(分) A(%) B(%) C(%) 流量(mL/分)
0 90 0 10 0.6
0.3 90 0 10 0.6
3.2 0 90 10 0.6
3.25 0 90 10 0.7
4 0 90 10 0.7
4.1 90 0 10 0.6
5.4 90 0 10 0.6
異なる分析条件が使用されると、LCMSは、異なる保持時間(RT)が得られ得ることが当業者に明白となろう。
分取HPLC−MS
方法1(酸性分取LCMS)
2545ポンプ、2998PDA、2767フラクションコレクター及びWaters3100MSを備えたWaters Fraction−Lynxシステム
pH3_35_50フォーカスグラジエント、逆相。
Waters XBridge分取C18 OBDカラム、19×100mm、5μm。
溶媒A:10mMの炭酸水素アンモニウム+0.1%ギ酸
溶媒B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
時間(分) %A %B
0 90 10
2.3 65 35
11 50 50
11.5 5 95
13 5 95
13.2 90 10
流速:19mL/分(+1mL/分アセトニトリルACD)
カラム温度:周囲
方法2(塩基性分取LCMS)
2545ポンプ、2998PDA、2767フラクションコレクター及びWaters3100MSを備えたWaters Fraction−Lynxシステム
pH10_35_30フォーカスグラジエント、逆相。
Waters XBridge分取C18 OBDカラム、19×100mm、5μm。
溶媒A:10mMの炭酸水素アンモニウム+0.1%NH4OH
溶媒B:アセトニトリル+0.1%NH4OH
時間(分) %A %B
0 90 10
2.3 65 35
11 50 50
11.5 5 95
13 5 95
13.2 90 10
流速:19mL/分(+1mL/分アセトニトリルACD)
カラム温度:周囲
中間体1
(S)−N−[(1Z)−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−カルボアルデヒド(15g、87.4mmol)のTHF(180mL)溶液に、0℃で2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(11.72g、96.7mmol)、リン酸三カリウム(56.0g、264mmol)及びリン酸水素二カリウム(46.0g、264mmol)を逐次、添加した。冷却浴を取り外し、得られた懸濁液を室温で18時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過して、EtOAcで洗浄した。濾液をEtOAc(250mL)で希釈し、ブライン(200mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で蒸発させた。粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中の0〜50%EtOAc)により精製して、表題化合物(22.0g、94%)を淡黄色固体として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.88 (s, 1H), 8.33 (d, J 5.8 Hz, 1H), 6.88 (d, J 5.8 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 1.29 (s, 9H). LCMS方法1 (ES+) RT 1.51分, 275/277 (M+H)
+.
中間体2
(S)−N−[(1R)−1−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
無水THF(100mL)中の亜鉛粉末(27.9g、369mmol)の懸濁液に、1,2−ジブロモエタン(620μL、7.20mmol)を添加し、混合物を70℃に加熱した。この温度で10分後、反応混合物を20分間かけて、室温にゆっくりと冷却した。クロロ(トリメチル)シラン(910μL、7.17mmol)を滴下添加し、反応混合物を10分間、50℃に加熱した後、室温に冷却した。3−ブロモプロパ−1−エン(18.5mL、214mmol)を室温で滴下添加した。得られた灰色懸濁液を15分間、70℃で加熱し、次いで、30分間かけて、−40℃に冷却した。無水THF(350mL)を添加し、次いで、反応の内温を−35℃〜−40℃の間に維持しながら、予め冷却した中間体1(16.9g、61.5mmol)の乾燥THF(75mL)溶液を滴下添加した。得られた混合物を−40℃で1時間撹拌し、次いで、デカンテーションし、焼結漏斗に通して濾過し、過剰の亜鉛を除去して、THF(2x80mL)で洗浄した。濾液を飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注ぎ入れ、次いで、EtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、濾過し、真空で蒸発させた。得られた粗黄色油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中の0〜50%EtOAc)により精製して、表題化合物(13.4g、69%)をオフホワイトの固体として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.21 (d, J 5.7 Hz, 1H), 6.79 (d, J 5.7 Hz, 1H), 5.75-5.66 (m, 1H), 5.07 (br s, 1H), 5.04-4.96 (m, 2H), 4.19 (d, J 8.9 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 2.91-2.86 (m, 1H), 2.81-2.72 (m, 1H), 1.13 (s, 9H). LCMS方法1 (ES+) RT 1.33分, 317/319 (M+H)
+.
中間体3
(1R)−1−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−アミン
中間体2(13.4g、42.3mmol)をジエチルエーテル(30mL)に溶解し、エタノール(15mL)、次いで、1,4−ジオキサン中の4M HCl(31mL)を添加した。反応混合物を45分間撹拌し、次いで、水(200mL)とジエチルエーテル(150mL)との間で分配した。有機層を1M HCl水溶液(50mL)で再抽出した。水層を合わせて、6M NaOH水溶液を添加することによりpH10に塩基性化し、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空下で濾過し、濃縮乾固して、表題化合物(8.60g、95%)を粘ちょうな黄色油状物として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.15 (d, J 5.7 Hz, 1H), 6.77 (d, J 5.7 Hz, 1H), 5.76 (ddt, J 17.2, 10.1, 7.2 Hz, 1H), 5.05-4.97 (m, 2H), 4.50 (t, J 7.6 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 2.65-2.51 (m, 2H), 1.86 (br s, 2H). LCMS方法1 (ES+) RT 3.17分, 213/215 (M+H)
+.
中間体4
tert−ブチル(ジメチル){1−メチル−1−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル]エトキシ}シラン
2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ピリミジン−5−ボロン酸ピナコールエステル(10g、37.9mmol)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(11.86g、75.7mmol)及びイミダゾール(7.9g、116mmol)を無水DMF(150mL)に溶解した。反応混合物を85℃で4日間撹拌した。EtOAc(100mL)及び水(250mL)を添加し、次いで、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、次に、濾過して真空中で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中0〜100%EtOAc)により精製して、表題化合物(12.0g、84%)を透明な油状物として得た。δ
H (400 MHz, CDCl
3) 9.04 (s, 2H), 1.70 (s, 6H), 1.40 (s, 12H), 0.94 (s, 9H), 0.01 (s, 6H).
中間体5
2−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパン−2−イル}−5−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−ピリミジン
脱気した1,4−ジオキサン及び水(10:1の混合物)中、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.05当量)及び炭酸セシウム(2当量)を利用する、パラジウム触媒によるSuzukiカップリングにより、中間体4(1当量)及び1−ブロモ−2,5−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(1当量)から合成することができる。反応は、反応がTLCによって完了するまで、不活性雰囲気下、100℃に加熱することにより行われる。水による後処理、及びカラムクロマトグラフィーによる精製によって、表題化合物が得られる。
中間体6
5−(2−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパン−2−イル}ピリミジン−5−イル)−N−[(1R)−1−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)ブタ−3−エン−1−イル]−4−フルオロ−2−ニトロアニリン
中間体3(9.9g、46.6mmol)及び中間体5(21.6g、47.5mmol)をアセトニトリル(200mL)に溶解し、炭酸カリウム(19.3g、139.7mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌し、次いで、EtOAc(500mL)で希釈し、水(500mL)で洗浄した。水層をEtOAc(2×250mL)で抽出し、次いで、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空下で濃縮乾固した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中の0〜30%EtOAc)により精製して、表題化合物(23.91g、85%)を赤黄色ガム状物として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.89-8.73 (m, 3H), 8.22 (d, J 5.7 Hz, 1H), 8.01 (d, J 10.6 Hz, 1H), 7.03 (d, J 23.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J 5.7 Hz, 1H), 5.79 (ddt, J 17.1, 10.1, 7.1 Hz, 1H), 5.35 (q, J 8.0 Hz, 1H), 5.16 (d, J 17.0 Hz, 1H), 5.11-5.04 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 2.92 (d, J 6.7 Hz, 1H), 2.78 (dt, J 13.9, 7.0 Hz, 1H), 1.70 (d, J 1.3 Hz, 6H), 0.90 (s, 9H), -0.02 (d, J 1.2 Hz, 6H). LCMS方法1 (ES+) RT 2.61分, 602.1/604.1 (M+H)
+.
中間体7
(3R)−3−{[5−(2−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパン−2−イル}ピリミジン−5−イル)−4−フルオロ−2−ニトロフェニル]アミノ}−3−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)プロパナール
THF(180mL)及び水(60mL)中の中間体6(23.9g、39.7mmol)の溶液に、N,N−ジメチルピリジニル−4−アミン(9.7g、79.4mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム(51g、238mmol)及びカリウムジオキシド(ジオキソ)オスミウム水和物(2:1:2)(293mg、0.79mmol)を逐次添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。チオ硫酸ナトリウム五水和物(69g、278mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。DCM(200mL)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで、水(500mL)とDCM(500mL)との間で分配した。層を分離し、水相をDCM(2×250mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、濾過し、真空で蒸発させた。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中の0〜100%EtOAc、次いで、0〜20%MeOH/DCM)により精製して、表題化合物(6.94g、23%)を得た。LCMS方法2 (ES+) RT 2.32分, 604.0/606.0 (M+H)
+.
中間体8
(R)−N−[(1Z,3R)−3−{[5−(2−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパン−2−イル}ピリミジン−5−イル)−4−フルオロ−2−ニトロフェニル]アミノ}−3−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)プロピリデン]−2−メチル−プロパン−2−スルフィンアミド
中間体7(6.82g、10.16mmol)及び(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.24g、10.2mmol)のDCM(80mL)溶液に、チタン(IV)イソプロポキシド(6.19ml、20.9mmol)を滴下添加した。反応混合物を窒素下、40℃で3時間撹拌し、次いで、DCM(100mL)で希釈し、ブライン(25mL)を添加することによりクエンチした。得られた粘着性懸濁液をセライトのパッドに通して濾過し、さらなるDCM(2×50mL)で洗浄した。濾液をDCM(100mL)とブライン(100mL)との間で分配した。有機層を分離し、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で蒸発させた。得られた粗製オレンジ色油状物(7.3g)をシリカゲル上のクロマトグラフィー(SiO
2、0〜25%EtOAc/DCM)により精製して、表題化合物(4.2g、54%)を赤オレンジ色ガム状物として得た。[δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.84 (d, J 17.8 Hz, 3H), 8.25 (d, J 5.7 Hz, 1H), 8.11 (dd, J 5.3, 3.6 Hz, 1H), 8.00 (d, J 10.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J 34.5 Hz, 1H), 6.85 (d, J 5.7 Hz, 1H), 5.86 (td, J 9.4, 4.8 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.57-3.47 (m, 1H), 3.11 (dt, J 16.2, 4.0 Hz, 1H), 1.71 (s, 6H), 1.12 (s, 9H), 0.90 (s, 9H), -0.01 (d, J 1.6 Hz, 6H). LCMS方法1 (ES+) RT 2.40分, 707.1/709.2 (M+H)
+.
中間体9
N−[(1R,3R)−3−{[5−(2−{2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパン−2−イル}ピリミジン−5−イル)−4−フルオロ−2−ニトロフェニル]アミノ}−3−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−1−シアノプロピル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
THF(25mL)中の中間体8(1.4g、1.84mmol)にスカンジウムトリフラート(190mg、0.39mmol)、続いてシアン化ナトリウム(100mg、2.04mmol)を添加した。反応混合物を窒素下、一晩撹拌し、次いで、EtOAc(50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)との間で分配した。有機層を分離し、ブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、濾過し、真空下で濃縮乾固した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタン中の20〜1000%EtOAc)により精製して、表題化合物(680mg、50%)をオレンジ色ガム状物として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.87 (s, 2H), 8.71 (d, J 10.3 Hz, 1H), 8.25 (d, J 5.6 Hz, 1H), 8.03 (d, J 10.4 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 6.85 (d, J 5.7 Hz, 1H), 5.67 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.87 (d, J 9.4 Hz, 1H), 2.99-2.84 (m, 1H), 2.34 (s, 1H), 1.70 (s, 6H), 1.20 (s, 9H), 0.90 (s, 9H), -0.02 (d, J 2.2 Hz, 6H). LCMS方法1 (ES+) RT 2.25分, 734.1/736.2 (M+H)
+.
中間体10
2−{5−[(1R,3R)−3−アミノ−1−(2−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−7−イル]ピリミジン−2−イル}プロパン−2−オール
中間体9(766mg、1.05mmol)の無水エタノール(10mL)溶液に、塩化スズ(II)(1.03g、5.44mmol)、続いて濃HCl(605μL)を添加した。混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで、DCM(20mL)及び水(5mL)に溶解した。2M水酸化ナトリウム水溶液(約3mL)を添加することによりpHを10に調節した。混合物を10%フッ化カリウム水溶液(50mL)で希釈し、5分間撹拌した。得られたベージュ色沈殿物を濾過し、次いで、水(5mL)及びDCM(10mL)で洗浄した。相を分離し、次いで、水相をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、蒸発させた。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、DCM中の0〜5%MeOH)により精製して、表題化合物(290mg、68%)を淡黄色ガム状物として得た。δ
H (500 MHz, CDCl
3) 8.73 (d, J 1.3 Hz, 2H), 8.34-8.32 (m, 1H), 7.55 (d, J 11.1 Hz, 1H), 6.75 (d, J 5.7 Hz, 1H), 6.72 (d, J 6.5 Hz, 1H), 6.18-6.03 (m, 1H), 4.74-4.70 (m, 1H), 4.61 (s, 1H), 4.06 (s, 1H), 3.63-3.55 (m, 1H), 3.52 (s, 2H), 2.58 (dt, J 13.8, 7.0 Hz, 1H), 2.00 (s, 2H), 1.63 (s, 6H). アトロプ異性体の3:1混合物. LCMS方法2 (ES
+) RT 0.96分, 469.0, 471.0 (M+H)
+.
(例1及び2)
(例1)
2−{5−[(6R,12R)−3−フルオロ−11−メトキシ−7,12−ジヒドロ−6H−6,12−メタノピリド[2’,3’:5,6]−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−2−イル]ピリミジン−2−イル}プロパン−2−オール
(例2)
2−{5−[(6R,12R)−2−フルオロ−11−メトキシ−7,12−ジヒドロ−6H−6,12−メタノピリド[2’,3’:5,6]−[1,4]ジアゼピノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−3−イル]ピリミジン−2−イル}プロパン−2−オール
1,4−ジオキサン(1mL)中の中間体10(64mg、0.14mmol)、炭酸カリウム(47.2mg、0.34mmol)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(7.9mg、0.01mmol)の混合物に、10分間、窒素を通気することにより脱気した後、酢酸パラジウム(II)(3.1mg、0.01mmol)を添加した。反応混合物を封管中、100℃で18時間撹拌し、次いで、冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、セライトに通して濾過した。濾過ケーキをEtOAc(3×5mL)ですすぎ、次いで濾液をブライン(25mL)とEtOAc(25mL)との間で分配した。相を分離し、水相をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、真空で蒸発させた。残渣を分取HPLC−MSにより精製した。
例1(5mg、8%)を、オフホワイトの粉末として得た。δH (500 MHz, CD3OD) 8.99 (d, J 1.5 Hz, 2H), 7.80 (d, J 6.1 Hz, 1H), 7.67 (d, J 6.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J 11.0 Hz, 1H), 6.44 (d, J 6.1 Hz, 1H), 6.10 (d, J 4.0 Hz, 1H), 5.03 (d, J 4.0 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.04 (dt, J 11.3, 4.0 Hz, 1H), 2.49 (d, J 11.0 Hz, 1H), 1.68 (s, 6H). LCMS方法4 (ES+) RT 3.48分, 433 (M+H)+.
例2(5mg、8%)を、オフホワイトの粉末として得た。δH (500 MHz, CD3OD) 8.97 (d, J 1.6 Hz, 2H), 7.81 (d, J 6.1 Hz, 1H), 7.79 (d, J 6.7 Hz, 1H), 7.42 (d, J 10.1 Hz, 1H), 6.46 (d, J 6.1 Hz, 1H), 6.07 (d, J 4.0 Hz, 1H), 5.02 (d, J 3.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H), 3.03 (dt, J 11.4, 4.0 Hz, 1H), 2.49 (d, J 11.4 Hz, 1H), 1.66 (s, 6H). LCMS方法4 (ES+) RT 3.57分, 433 (M+H)+.
(例3)
(7R,14R)−10−フルオロ−11−[2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリミジン−5−イル]−1−メトキシ−6,7−ジヒドロ−7,14−メタノピリド[2’,3’:6,7][1,4]ジアゾシノ[1,2−a]ベンゾイミダゾール−5(14H)−オン
中間体10(50mg、0.107mmol)、ジクロロ[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)(6.6mg、0.0107mmol)、フェノール(1.00mg、0.0107mmol)及び炭酸カリウム(22.3mg、0.16mmol)を5mLの乾燥バイアルに入れ、窒素を充填した後、1,4−ジオキサン(1.1mL)を添加し、均一なスラリーを得るため、室温で5分間撹拌した。バイアルを4回、脱気し、COを充填した。反応バイアルを高圧用反応器に入れた。反応器に0.6気圧のCOを充填し、100℃で18時間加熱した。粗製混合物を濾過し、固体をEtOAc(3×5mL)ですすぎ、次いで、濾液を蒸発させた。粗残渣をDMSOに溶解し、塩基性の分取LCMSにより精製して、表題化合物(4mg、8%)をオフホワイトの固体として得た。δ
H (400 MHz, CD
3OD) 8.99 (d, J 2.5 Hz, 2H), 8.56 (d, J 3.9 Hz, 1H), 7.63 (d, J 6.7 Hz, 1H), 7.54 (d, J 11.6 Hz, 1H), 7.35 (d, J 4.2 Hz, 1H), 6.57 (d, J 6.8 Hz, 1H), 5.04 (d, J 5.3 Hz, 1H), 4.24 (s, 3H), 3.56 (dq, J 13.9, 6.8, 6.1 Hz, 1H), 2.80 (d, J 13.5, 1H), 1.65 (s, 6H). LCMS方法1 (ES+) RT 3.00分, 461 (M+H)
+. LCMS方法2 (ES+) RT 2.73分, 461 (M+H)
+.