JP6966982B2 - 電源装置および電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置および電子制御装置に関し、例えば、車載用のインジェクタに必要な高電圧を生成する電源装置およびそれを含んだ電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)に関する。
特許文献1には、マルチフェーズのDC/DCコンバータにおいて、出力電圧の低下に応じて、予め定めたフェーズに対するインダクタ電流の上限閾値を、予め定めた期間で通常時よりも高い値に変更する方式が示される。特許文献2には、電子制御装置(ECU)に搭載されるマルチフェーズのDC/DCコンバータにおいて、エンジン回転数に応じて、使用するフェーズの数とインダクタ電流の上限閾値とを切り替える方式が示される。
米国特許出願公開第2015/0288285号明細書 特開2017−125417号公報
例えば、車載用のインジェクタを駆動する電子制御装置(ECU)には、10A等を超えるような電流をインジェクタに流すため、バッテリ電源電圧から所定の高電圧を生成する昇圧コンバータが搭載される。近年では、昇圧コンバータとして、特許文献1や特許文献2に示されるようなマルチフェーズ型の構成が用いられる場合がある。一方、昇圧コンバータに供給されるバッテリ電源電圧は、各種条件に応じて変化し得る。バッテリ電源電圧が変化した場合、マルチフェーズ型の昇圧コンバータでは、各フェーズの電流バランスが崩れ、リップルが増大する恐れがある。
本発明は、このようなことに鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、リップルの低減を実現可能な電源装置、および当該電源装置を備える電子制御装置を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
一実施の形態による電源装置は、マルチフェーズの昇圧回路と、条件設定部と、電流制御回路とを有する。マルチフェーズの昇圧回路は、インダクタ、およびスイッチング信号で制御されるスイッチング素子をフェーズ毎に含み、バッテリから供給されるバッテリ電源電圧を昇圧し、当該昇圧された電圧を負荷へ供給する。条件設定部は、バッテリ電源電圧に基づいて、昇圧回路の中から有効化するフェーズ数と、各フェーズのインダクタ電流の電流閾値とを可変設定する。電流制御回路は、条件設定部で設定されるインダクタ電流の電流閾値に基づいて、所定のフェーズに対するスイッチング信号を生成する。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、リップルの低減が実現可能になる。
本発明の実施の形態1による電子制御装置の主要部の構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1による電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。 図2とは異なる概略的な動作例を示す波形図である。 本発明の実施の形態1による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 図4における条件設定部が備える条件設定テーブルの構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態2による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 図6の電源装置の動作内容の一例を示す波形図である。 図6の条件設定部が備える初期値テーブルの構成例を示す概略図である。 図6の電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の動作例を示す波形図である。 本発明の実施の形態3による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 図10を変形した電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態4による電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。 本発明の実施の形態4による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 図13における条件設定部が備える条件設定テーブルの構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態5による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。 本発明の比較例となる電源装置(昇圧コンバータ)周りの主要部の構成例を示す概略図である。 図16の昇圧コンバータを含む図1の電子制御装置(ECU)の概略的な動作例を示す波形図である。 図16の電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《電子制御装置の概略》
図1は、本発明の実施の形態1による電子制御装置の主要部の構成例を示す概略図である。図1に示す電子制御装置1は、例えば、車載用のインジェクタを駆動するECUである。当該電子制御装置(ECU)1は、例えば、各種部品が実装された配線基板によって構成され、入力フィルタ10と、昇圧コンバータ(電源装置)11と、ドライバ12と、制御装置13と、降圧コンバータ14とを有する。
入力フィルタ10は、バッテリ(図示せず)から供給されるバッテリ電源電圧VB(代表的には12V)を平滑化することで入力電圧VIを生成する。昇圧コンバータ11は、入力電圧VI(言い換えれば、バッテリから入力フィルタ10を介して供給されるバッテリ電源電圧VB)を昇圧し、当該昇圧された電圧を昇圧電源電圧Vinj(例えば、65V等)としてドライバ12へ供給する。ドライバ12は、車載用のインジェクタを駆動する。具体的には、ドライバ12は、昇圧電源電圧Vinjを用いてインジェクタのソレノイドコイルLinjに所定のインジェクタ電流(負荷電流)Ildを流す。
降圧コンバータ14は、入力電圧VIを降圧することで内部電源電圧Vdd(例えば、3.3V等)を生成する。制御装置13は、例えば、内部電源電圧Vddで動作するマイクロコントローラ等である。制御装置13は、装置外部からの各種制御信号Sctlに応じてドライバ12を介してインジェクタを駆動する。また、制御装置13は、昇圧コンバータ11を適宜制御する。
《電源装置(比較例)の概略および問題点》
ここで、実施の形態1の電源装置の説明に先立ち、比較例となる電源装置について説明する。図16は、本発明の比較例となる電源装置(昇圧コンバータ)周りの主要部の構成例を示す概略図である。図16において、入力フィルタ10は、例えば、LCフィルタ等で構成される。昇圧コンバータ(電源装置)11’は、マルチフェーズ(nフェーズ)の昇圧回路20a[1],20b[2]〜20b[n]と、電流検出器21と、n個の昇圧制御部62[1]〜62[n]と、“n−1”個の固定遅延器23[1],23[2],…,23[n−1](図示省略)と、電流制御回路64と、出力コンデンサCoとを有する。出力コンデンサCoには、nフェーズの昇圧回路によって昇圧電源電圧Vinjが生成される。
昇圧回路20a[1]は、インダクタL[1]と、スイッチング信号SS[1]でオン・オフが制御されるスイッチング素子SW[1]と、出力コンデンサCo側をカソードとするダイオードD[1]と、電流検出用抵抗R[1]とを備える。スイッチング素子SW[1]がオンの際、インダクタL[1]は、両端に略入力電圧VIが印加されることで電力を蓄積する。一方、スイッチング素子SW[1]がオフの際、インダクタL[1]は、蓄積された電力を起電力とするインダクタ電流IL[1]によって、ダイオードD[1]を介して出力コンデンサCoを充電する。電流検出用抵抗R[1]は、インダクタL[1]に流れるインダクタ電流IL[1]を電圧に変換する。電流検出器21は、当該変換された電圧を検出することでインダクタ電流IL[1]を検出する。
昇圧回路20b[2]〜20b[n]のそれぞれは、電流検出用抵抗が設けられないことを除いて昇圧回路20a[1]と同様の構成を備え、同様の動作を行う。すなわち、昇圧回路20b[2]は、インダクタ電流IL[2]が流れるインダクタL[2]と、スイッチング信号SS[2]で制御されるスイッチング素子SW[2]と、ダイオードD[2]とを備え、出力コンデンサCoをインダクタ電流IL[2]で充電する。同様に、昇圧回路20b[n]は、インダクタ電流IL[n]が流れるインダクタL[n]と、スイッチング信号SS[n]で制御されるスイッチング素子SW[n]と、ダイオードD[n]とを備え、出力コンデンサCoをインダクタ電流IL[n]で充電する。
電流制御回路64は、予め固定的に設定されるインダクタ電流の電流閾値に基づいて、所定のフェーズ(ここでは1番目のフェーズ)に対するスイッチング信号SSを生成する。具体的には、電流制御回路64は、電流検出器21からの検出電流値と、上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLとを比較するヒステリシスコンパレータCMPを含む。電流制御回路64は、当該検出電流値が下限電流閾値IthLよりも低い場合にスイッチング信号SSを立ち上げ、上限電流閾値IthHよりも高い場合にスイッチング信号SSを立ち下げる。上限電流閾値IthHと下限電流閾値IthLの差分値(すなわちヒステリシス幅)は、常に一定に保たれる。
昇圧制御部62[1]は、例えば、スイッチドライバ等を含み、電流制御回路64からのスイッチング信号SSを受けてスイッチング信号SS[1]を生成し、当該スイッチング信号SS[1]で昇圧回路20a[1]内のスイッチング素子SW[1]を制御する。固定遅延器23[1]は、スイッチング信号SS[1]を予め定めた固定遅延時間だけ遅延させる。昇圧制御部62[2]は、固定遅延器23[1]からの出力信号に基づいてスイッチング信号SS[2]を生成する。
以降、同様にして、固定遅延器23[n−1](図示省略)は、スイッチング信号SS[n−1](図示省略)を予め定めた固定遅延時間だけ遅延させ、昇圧制御部62[n]は、固定遅延器23[n−1]からの出力信号に基づいてスイッチング信号SS[n]を生成する。このように、“n−1”個の固定遅延器23[1]〜23[n−1]は、一つ前のフェーズに対するスイッチング信号を固定遅延時間だけ遅延させて、一つ後のフェーズに対するスイッチング信号として出力する。
図17は、図16の昇圧コンバータを含む図1の電子制御装置(ECU)の概略的な動作例を示す波形図である。図1の電子制御装置(ECU)1は、所定の噴射間隔T1毎に、ソレノイドコイルLinjに瞬時的なインジェクタ電流(負荷電流)Ildを流すことで燃料噴射弁を開弁する。燃料噴射弁が開弁すると、燃焼室に燃料が噴射される。一方、燃料噴射弁を適切に制御するためには、インジェクタ電流Ildを、要求される立ち上がりレートでゼロから所定の電流値(例えば15A等)まで上昇させる必要がある。当該立ち上がりレートは、昇圧電源電圧Vinjに依存する。このため、昇圧コンバータ11は、噴射が行われる前に、昇圧電源電圧Vinjを規定の昇圧値まで昇圧する必要がある。
具体的に説明すると、図17に示されるように、出力コンデンサCoで保持される昇圧電源電圧Vinjは、インジェクタ電流Ildが流れる度に低下する。図16の昇圧コンバータ11’は、昇圧電源電圧Vinjが所定の閾値(例えば63V等)まで低下した際に有効化され、昇圧動作を開始する。その後、昇圧コンバータ11’は、昇圧動作によって昇圧電源電圧Vinjが規定の昇圧値(例えば65V等)に戻った際に無効化され、昇圧動作を終了する。その後、昇圧電源電圧Vinjは、出力コンデンサCoによって保持される。昇圧動作の開始から終了までの期間(言い換えれば昇圧コンバータ11’の有効期間)は、昇圧期間T2となる。昇圧期間T2は、前述したように噴射間隔T1よりも短いことが求められる。
なお、この昇圧期間T2では、インダクタ電流IL[1]は、電流制御回路64からのスイッチング信号SS(これに等しい昇圧制御部62[1]からのスイッチング信号SS[1])によって制御される。また、インダクタ電流IL[2]〜IL[n]のそれぞれの平均値は、スイッチング信号SS[1]と同じデューティ比を持つスイッチング信号SS[2]〜SS[n]を用いることで、インダクタ電流IL[1]の平均値と等しくなるように制御される。
ここで、噴射間隔T1は、一般的には、数ms等に定められるが、特に、インジェクタに多段噴射を行わせるような場合には、1ms未満の値に定められることがある。噴射間隔T1が短くなると、昇圧期間T2<噴射間隔T1の関係を保つことが困難になり得る。そこで、図16に示したようなマルチフェーズ型の昇圧コンバータ11’を用いると、出力コンデンサCoの充電電流を、有効化するフェーズ数(N)だけ増加させることができるため、昇圧期間T2<噴射間隔T1の関係を容易に保つことができる。
しかし、図16のような構成では、図18に示されるような問題が生じ得る。図18は、図16の電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。バッテリ電源電圧VB(ひいては入力電圧VI)は、例えば、バッテリの内部抵抗値や、車両内の各ユニットの動作状態に伴うバッテリの出力電流値等に応じて、例えば、10V〜35Vといったような幅を持つ。入力電圧VIが低い場合、図17に示した昇圧期間T2が長くなり、昇圧期間T2<噴射間隔T1の関係を満たせなくなる恐れがある。そこで、ここでは、バッテリ電源電圧VBが高くなる(低くなる)につれて有効化するフェーズ数(以降、有効フェーズ数(N)と呼ぶ)を減少させる(増加させる)ような有効フェーズ数(N)の可変方式を適用することを考える。
図18には、入力電圧VIが高く、有効フェーズ数(N)を2に設定した場合と、入力電圧VIが低く、有効フェーズ数(N)を3に設定した場合におけるインダクタ電流IL[1]〜IL[3]と、昇圧コンバータ11’への入力電流Ivbとが示される。図16における各固定遅延器23[1],23[2],…の固定遅延時間TdFと、電流制御回路64のヒステリシス幅ΔIthF(=IthH−IthL)は、ある入力電圧VIを前提として有効フェーズ数(N)が2の場合に、インダクタ電流IL[1],IL[2]がバランスするように定められる。そして、この固定遅延時間TdFおよびヒステリシス幅ΔIthFは、常に、一定に保たれる。
このように、インダクタ電流IL[1],IL[2]がバランスしている状態では、合計インダクタ電流(IL[1]+IL[2])の電流リップル(ひいては入力電流Ivbの電流リップル)を低減することができる。一方、この状態で入力電圧VIが低くなると、有効フェーズ数(N)が3に変わり、さらに、インダクタ電流IL[1]〜IL[3]の傾きが緩やかになることで各フェーズのスイッチング周期は延びる。その結果、各インダクタ電流IL[1]〜IL[3]の電流バランスが崩れ、入力電流Ivbの電流リップルが増大する。この場合、電流リップルを低減するため、例えば、サイズが大きい入力フィルタ10が必要となり、電子制御装置(ECU)1の小型化や低コスト化が困難となる恐れがある。
なお、ここでは、有効フェーズ数(N)の可変方式を適用したが、例えば、入力電圧VIに関わらず有効フェーズ数(N)を最大値(n)に固定するような方式も考えられる。この場合、例えば、入力電圧VIが3倍になると、各フェーズの目標電流を例えば1/3倍程度に変更することが望ましい。言い換えれば、昇圧コンバータ11’への入力電力は、ある程度一定であることが望ましい。
これは、入力電力が大きく変化すると、昇圧期間T2の長さも大きく変化し、例えば、出力コンデンサCoのリーク等によって噴射開始時点の昇圧電源電圧Vinjがばらつく等、インジェクタの安定動作が阻害される恐れがあるためである。このような問題は、前述したように目標電流を1/3倍程度に変更することで解決できるが、この場合、別の問題が生じ得る。すなわち、目標電流を1/3倍程度に変更した場合、それに応じて下限電流閾値IthLを下げる必要があり、これに伴い、下限電流閾値IthLがゼロよりも低くなるような事態が生じ得る。
このようなことから、有効フェーズ数(N)の可変方式を適用することが望ましい。例えば、入力電圧VIが3倍になった場合に有効フェーズ数(N)を1/3倍程度に切り替えると、目標電流を変更することなく入力電力をある程度一定に保てる。このような観点から、図18における有効フェーズ数(N)が2の場合の目標電流(上限電流閾値IthHと下限電流閾値IthLの中間値)Itg2と、有効フェーズ数(N)が3の場合の目標電流Itg3は、同じであってもよい。ただし、勿論、目標電流Itg2と目標電流Itg3を互いに若干異なる値に定めることも可能である。
《電源装置(実施の形態1)の概略動作》
図2は、本発明の実施の形態1による電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。図2には、図18で述べた有効フェーズ数(N)の可変方式を適用した場合で、例えば、数Vレベルといったように有効フェーズ数(N)を切り替える必要性が生じない程度に入力電圧VIが変化した場合の動作例が示される。ここでは、有効フェーズ数(N)を2として、入力電圧VIが高い場合と低い場合とを想定する。
まず、各フェーズのインダクタ電流IL[1],IL[2]をバランスさせるためには、図2から分かるように、有効フェーズ数(N)と固定遅延時間TdFの乗算値“N×TdF”を目標スイッチング周期として、各フェーズのスイッチング周期を当該目標スイッチング周期に定めればよい。図2の例では、有効フェーズ数(N)は2であるため、各フェーズのスイッチング周期Tcyc2を目標スイッチング周期“2×TdF”に定めればよい。
スイッチング周期Tcyc2は、入力電圧VIと、ヒステリシス幅(IthH−IthL)とによって定められる。具体的には、スイッチング周期Tcyc2は、入力電圧VIが低くなるほど、インダクタ電流の傾きが緩やかになることで長くなり、また、ヒステリシス幅が狭くなるほど短くなる。したがって、入力電圧VIの低下に伴うスイッチング周期Tcyc2の延長分を相殺するようにヒステリシス幅を狭めれば、スイッチング周期Tcyc2は、入力電圧VIに関わらず目標スイッチング周期“2×TdF”に保たれる。図2の例では、入力電圧VIが高い場合にヒステリシス幅ΔIth1が定められ、入力電圧VIが低い場合にヒステリシス幅ΔIth2(<ΔIth1)が定められる。
図3は、図2とは異なる概略的な動作例を示す波形図である。図3には、図2とは異なり、例えば、6V以上といったように有効フェーズ数(N)を切り替える必要性が生じる程度に入力電圧VIが変化した場合の動作例が示される。ここでは、図18の場合と同様に、入力電圧VIが高く、有効フェーズ数(N)が2に設定される場合と、入力電圧VIが低く、有効フェーズ数(N)が3に設定される場合とを想定する。有効フェーズ数(N)が2の場合、図2の場合と同様に、各フェーズのスイッチング周期Tcyc2は、目標スイッチング周期“2×TdF”に定められればよい。また、有効フェーズ数(N)が3の場合、各フェーズのスイッチング周期Tcyc3は、目標スイッチング周期“3×TdF”に定められればよい。
ここで、有効フェーズ数(N)を2から3に切り替えるということは、入力電圧VIがある程度低下したことを意味し、入力電圧VIが低下すると、各フェーズのスイッチング周期Tcyc3は長くなる。また、有効フェーズ数(N)を2から3に切り替えると、目標スイッチング周期自体が“TdF”だけ長くなる。そこで、この入力電圧VIの低下に伴うスイッチング周期Tcyc3の延長分と、有効フェーズ数(N)の増加に伴う目標スイッチング周期の延長分とを勘案し、スイッチング周期Tcyc3が目標スイッチング周期“3×TdF”となるようにヒステリシス幅が定められる。図3の例では、有効フェーズ数(N)が2の場合にヒステリシス幅ΔIth1が定められ、有効フェーズ数(N)が3の場合にヒステリシス幅ΔIth3(≠ΔIth1)が定められる。
このように、有効フェーズ数(N)の可変方式を適用することで、図18で述べたように電源装置(昇圧コンバータ)への入力電力をほぼ一定に保つことが可能になる。その前提で、図2および図3に示されるように、入力電圧VIに応じて有効フェーズ数(N)に加えてヒステリシス幅を可変設定することで、入力電圧VIに関わらず、各フェーズのインダクタ電流IL[1]〜IL[n]をバランスさせることが可能になる。その結果、入力電流Ivbのリップルを低減できる。また、これに伴い、入力フィルタ10のサイズを小さくすることができ、電子制御装置(ECU)1の小型化や低コスト化が図れる。
《電源装置(実施の形態1)の概略構成》
図4は、本発明の実施の形態1による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図5は、図4における条件設定部が備える条件設定テーブルの構成例を示す概略図である。図4に示す電源装置(昇圧コンバータ)11aは、図1の昇圧コンバータ11に適用される。当該昇圧コンバータ11aは、図16の構成例と比較して、次の点が異なっている。まず、昇圧実行制御部25、条件設定部26および電圧検出器27,28が追加される。また、電流制御回路24およびn個の昇圧制御部22[1]〜22[n]の構成が若干変更される。
電圧検出器27は、昇圧電源電圧Vinjを検出し、電圧検出部28は、入力電圧VIを検出する。昇圧実行制御部25は、外部(例えば、図1の制御装置13)からの昇圧イネーブル信号UCENと、電圧検出器27で検出される昇圧電源電圧Vinjとに応じて、昇圧制御部22[1]へイネーブル信号EN[1]を出力する。例えば、昇圧実行制御部25は、昇圧イネーブル信号UCENがネゲートレベルの場合には、イネーブル信号EN[1]をネゲートレベルに保つ。
一方、昇圧実行制御部25は、昇圧イネーブル信号UCENがアサートレベルの場合、ヒステリシスコンパレータ等を用いてイネーブル信号EN[1]を制御する。具体的には、昇圧実行制御部25は、図17に示したように、昇圧電源電圧Vinjが下限電圧閾値VthL(例えば63V)よりも低い場合にイネーブル信号EN[1]をアサートすることで昇圧動作を開始させる。また、昇圧実行制御部25は、昇圧電源電圧Vinjが上限電圧閾値VthH(例えば65V)よりも高い場合にイネーブル信号EN[1]をネゲートすることで昇圧動作を終了させる。
条件設定部26は、電圧検出器28で検出される入力電圧VI(ひいてはバッテリ電源電圧VB)に基づいて、昇圧回路20a[1],20b[2]〜20b[n]の中から有効化するフェーズ数(すなわち、有効フェーズ数(N))と、各フェーズのインダクタ電流の電流閾値とを可変設定する。具体的には、条件設定部26は、図5に示されるような条件設定テーブルCTBLaを備える。条件設定テーブルCTBLaは、入力電圧VI(ひいてはバッテリ電源電圧VB)と、有効フェーズ数(N)と、インダクタ電流の電流閾値(具体的には、上限電流閾値IthHと下限電流閾値IthL)との対応関係を予め保持する。
図5の例では、例えば、入力電圧VIが10V以上かつ16V未満の場合、有効フェーズ数(N)は5に定められ、入力電圧VIが16V以上かつ22V未満の場合、有効フェーズ数(N)は4に定められる。すなわち、バッテリ電源電圧VBが高くなるにつれて有効フェーズ数(N)が減少するように設定される。そして、この入力電圧VIと有効フェーズ数(N)との組み合わせに応じて、図2や図3に示したように、スイッチング周期が“N×TdF”(TdFは固定遅延時間)となるようにインダクタ電流の上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLが定められる。
例えば、有効フェーズ数(N)が5の場合、図5の各値は、図2から分かるように、“I1H−I1L”<“I2H−I2L”<“I3H−I3L”の関係となる。なお、条件設定テーブルCTBLa内の具体的な値は、実際には、予めシミュレーション等を用いて定められる。また、条件設定部26は、有効フェーズ数(N)に応じて昇圧制御部22[2]〜22[n]へそれぞれイネーブル信号EN[2]〜EN[n]を出力する。
電流制御回路24は、図16の場合と同様のヒステリシスコンパレータCMPを備える。ただし、当該ヒステリシスコンパレータCMPの上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLは、図16の場合のように固定ではなく、条件設定部26によって可変設定される。昇圧制御部22[1]〜22[n]は、例えば、電流制御回路24または一つ前のフェーズの固定遅延器からのスイッチング信号と、条件設定部26からのイネーブル信号とをアンド演算するアンドゲートと、その後段に設けられるスイッチドライバとを備える。
具体的な動作例として、例えば、条件設定部26が、電圧検出器28を用いて18Vの入力電圧VIを検出した場合を想定する。この場合、条件設定部26は、図5の条件設定テーブルCTBLaに基づき、有効フェーズ数(N)を4に定め、イネーブル信号EN[2]〜EN[4](図示省略)をアサートし、イネーブル信号EN[5](図示省略)〜EN[n]をネゲートする。これに伴い、昇圧制御部22[5](図示省略)〜22[n]は、スイッチング信号SS[5](図示省略)〜SS[n]をオフレベルに固定する。
また、条件設定部26は、条件設定テーブルCTBLaに基づき、電流制御回路24へ、上限電流閾値IthHとして“I5H”を、下限電流閾値IthLとして“I5L”を出力する。電流制御回路24は、当該“I5H”および“I5L”と、電流検出器21で検出されるインダクタ電流IL[1]とを比較することでスイッチング信号SSを生成する。昇圧制御部22[1]は、当該スイッチング信号SSを受けてスイッチング信号SS[1]を生成する。スイッチング信号SS[1]は、固定遅延器23[1]〜23[3](図示省略)で順次遅延され、昇圧制御部22[2]〜22[4](図示省略)は、当該遅延された信号に基づいてスイッチング信号SS[2]〜SS[4](図示省略)を順次生成する。
なお、図4における昇圧回路20a[1],20b[2]〜20b[n]および出力コンデンサCoを除く各部は、専用の回路で構成されてもよく、適宜、マイクロコントローラ(例えば、図1の制御装置13等)に実装されてもよい。後者の場合、電流検出器21や、電圧検出器27,28は、アナログディジタル変換器や、または、それに分圧抵抗を付加した構成等で実現できる。電流制御回路24や昇圧実行制御部25は、例えば、ソフトウェア処理に基づくディジタルコンパレータ等で実現できる。昇圧制御部22[1]〜22[n]は、ソフトウェア処理によって実現でき、固定遅延器23[1],23[2],…は、タイマ回路等を用いて実現できる。条件設定部26は、例えば、条件設定テーブルCTBLaを記憶する不揮発性メモリと、ソフトウェア処理との組み合わせによって実現できる。
《実施の形態1の主要な効果》
以上、実施の形態1の方式を用いることで、代表的には、バッテリ電源電圧VBに関わらず、リップルの低減が実現可能になる。また、これに伴い、入力フィルタ10のサイズを小さくすることができ、電子制御装置(ECU)1の小型化や低コスト化が図れる。
なお、ここでは、条件設定テーブルCTBLaを用いて入力電圧VI毎の電流閾値(上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthL)を定めたが、場合によっては、入力電圧VIをパラメータとする演算式を用いて電流閾値を定めることも可能である。すなわち、図2から分かるように、有効フェーズ数(N)が変わらなければ、ヒステリシス幅は、入力電圧VIに応じてある程度規則的に変化させればよいため、この規則を演算式で定めることも可能である。
また、ここでは、条件設定部26は、電流閾値として、上限電流閾値IthHと下限電流閾値IthLの両方を可変設定したが、場合によっては、いずれか一方を可変設定する方式であってもよい。すなわち、原理上、いずれか一方を可変設定することで、スイッチング周期を変えることができる。例えば、入力電圧VIに応じてスイッチング周期と目標電流とを変えるような場合には、いずれか一方を可変設定すればよい。また、条件設定テーブルCTBLaは、上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLの代わりに、例えば、目標電流とヒステリシス幅とを定めるような構成であってもよい。
(実施の形態2)
《電源装置(実施の形態2)の概略》
図6は、本発明の実施の形態2による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図7は、図6の電源装置の動作内容の一例を示す波形図である。図6に示す電源装置(昇圧コンバータ)11bは、図4の構成例と比較して次の点が異なる。まず、図6では、位相比較器35が設けられ、固定遅延器23[n]が追加される。また、図6では、電圧検出器28が設けられず、その代わりに有効フェーズ数(N)が入力される条件設定部36が設けられる。例えば、図1の制御装置13は、バッテリ電源電圧VBを監視することで有効フェーズ数(N)を定め、条件設定部36へ通知する。
固定遅延器23[n]は、スイッチング信号SS[n]を固定遅延時間だけ遅延させる。位相比較器35は、1番目のフェーズに対するスイッチング信号SS[1]の信号位相PHrと、N番目(N:有効フェーズ数)のフェーズに対するスイッチング信号SS[N]を固定遅延器23[N]で遅延させた後の信号位相PHd[N]との位相誤差を順次検出する。条件設定部36は、位相比較器35による位相誤差がゼロに近づくように電流閾値(例えば、上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthL)を順次可変制御する。
図7に示されるように、例えば、N=3の場合、スイッチング信号SS[1]の信号位相PHrと、スイッチング信号SS[3]を固定遅延器(23[3])で遅延させた後の信号位相PHd[3]との位相誤差は、ゼロであればよい。この状態は、スイッチング周期が目標スイッチング周期“N×TdF”(TdF:固定遅延時間)に設定されることで、インダクタ電流IL[1]〜IL[3]がバランスする状態となる。条件設定部36は、この状態となるような電流閾値(言い換えればスイッチング周期)を位相比較器35を用いたフィードバック制御によって探索する。
図8は、図6の条件設定部が備える初期値テーブルの構成例を示す概略図である。図9は、図6の電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の動作例を示す波形図である。条件設定部36は、例えば、図8に示されるように、有効フェーズ数(N)毎の上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLの各初期値が定められる初期値テーブルITBLを予め備える。初期値テーブルITBL内の上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthLは、その中間値によって有効フェーズ数(N)毎の目標電流を定める。また、ヒステリシス幅(IthH−IthL)は、予めシミュレーション等によって、ある程度、探索動作の収束値に近いと推定される値に定められる。条件設定部36は、探索動作の初期値を初期値テーブルITBLに基づいて定める。
図9において、時刻t1では、信号位相PHd[3]が立ち上がり、時刻t2では、信号位相PHrが立ち上がっている。位相比較器35は、信号位相PHr,PHd[3]の立ち上がりエッジを検出し、時刻t1から時刻t2の期間で、信号位相PHrが信号位相PHd[3]よりも遅れていることを表す位相遅れ検出信号(位相誤差信号)DWNを出力する。条件設定部36は、当該位相遅れ検出信号DWNに応じて、目標電流Itgを変えずにヒステリシス幅(IthH−IthL)を予め設定された単位ステップ幅(2ΔI)だけ狭める。その結果、スイッチング信号SS[1](言い換えれば、信号位相PHr)のスイッチング周期が短くなり、位相誤差がゼロに近づく方向に制御される。
一方、時刻t5では、信号位相PHrが立ち上がり、時刻t6では、信号位相PHd[3]が立ち上がっている。これに応じて、位相比較器35は、時刻t5から時刻t6の期間で、信号位相PHrが信号位相PHd[3]よりも進んでいることを表す位相進み検出信号(位相誤差信号)UPを出力する。条件設定部36は、当該位相進み検出信号UPに応じて、目標電流Itgを変えずにヒステリシス幅を予め設定された単位ステップ幅(2ΔI)だけ広げる。その結果、スイッチング信号SS[1](信号位相PHr)のスイッチング周期が長くなり、位相誤差がゼロに近づく方向に制御される。位相比較器35および条件設定部36は、このようなフィードバック制御を所定の制御周期毎(この例では、2回のスイッチング周期毎)に実行する。
《実施の形態2の主要な効果および各実施の形態との比較》
以上、実施の形態2の方式を用いることで、実施の形態1で述べた各種効果と同様の効果が得られる。また、観測に基づいて電流閾値(言い換えればスイッチング周期)の制御が行われるため、実施の形態1の方式と比較して、スイッチング周期を、より高精度に目標スイッチング周期に定めることができる。その結果、リップルの更なる低減が実現可能となる。一方、実施の形態1の方式と比較して、フィードバック制御が収束するのにある程度の時間を要するため、この観点では、実施の形態1の方式が有益となる。
(実施の形態3)
《電源装置(実施の形態3)の概略》
図10は、本発明の実施の形態3による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図10に示す電源装置(昇圧コンバータ)11cでは、図6の構成例と比較して、パルス幅計測器40および入力電圧推定器41が設けられ、また、図6とは若干異なる構成の条件設定部46が設けられる。
入力電圧推定器41は、電流検出器21で検出されるインダクタ電流IL[1]に基づいて、入力電圧VIを推定する。具体的に説明すると、例えば、スイッチング素子SW[1]がオンの際のインダクタ電流IL[1]の変化率は、入力電圧VIに依存する。このため、入力電圧推定器41は、電流検出器21で検出されるインダクタ電流IL[1]の変化率に基づいて、入力電圧VIを推定することができる。
パルス幅計測器40は、位相比較器35からの位相遅れ検出信号DWNのパルス幅を計測し、その大きさを表す位相遅れ量検出信号NDWNを出力する。同様に、パルス幅計測器40は、位相比較器35からの位相進み検出信号UPのパルス幅を計測し、その大きさを表す位相進み量検出信号NUPを出力する。条件設定部46は、図8に示したような初期値テーブルITBLの代わりに、例えば、図5の条件設定テーブルCTBLaに示したような構成の初期値テーブルを備える。条件設定部46は、入力電圧推定器41で推定された入力電圧VIに基づいて当該初期値テーブルを参照することで、電流閾値(上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthL)の初期値を定める。
また、条件設定部46は、パルス幅計測器40からの位相遅れ量検出信号NDWNに応じて単位ステップ幅(2ΔI)を基準とするステップ数(K)を定め、ヒステリシス幅(IthH−IthL)を“K×2ΔI”だけ狭める。同様に、条件設定部46は、パルス幅計測器40からの位相進み量検出信号NUPに応じてステップ数(K)を定め、ヒステリシス幅を“K×2ΔI”だけ広げる。これにより、図9におけるヒステリシス幅は、例えば、時刻t1から時刻t2の期間における位相遅れ検出信号DWNに応じて相対的に大きく狭められ、時刻t5から時刻t6の期間における位相進み検出信号UPに応じて相対的に小さく広げられることになる。
図11は、図10を変形した電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図11に示す電源装置(昇圧コンバータ)11dは、図10における入力電圧推定器41の代わりに、図4に示したような電圧検出器28を備える。電圧検出器28は、例えば、入力電圧VIを分圧する外付けの抵抗素子と、その分圧値を検出するアナログディジタル変換器等で構成される。一方、入力電圧推定器41は、例えば、演算器等によって構成される。このため、例えば、図4で述べたように、各部を主にマイクロコントローラ等に実装する場合、外付け部品を減らす観点やアナログディジタル変換器のリソースを低減する観点からは、入力電圧推定器41を設ける方が望ましい。一方、電圧検出精度の観点では、電圧検出器28を設ける方が望ましい。
《実施の形態3の主要な効果および各実施の形態との比較》
以上、実施の形態3の方式を用いることで、実施の形態2で述べた各種効果と同様の効果が得られる。また、実施の形態2の方式と比較して、位相誤差の量に応じてヒステリシス幅の制御量を調整できるため、フィードバック制御が収束するのに要する時間を短縮できる。さらに、条件設定部46における初期値を入力電圧VI毎に設定することで、初期値の精度がより高まり、その結果として、フィードバック制御の収束時間の短縮や、リップルの更なる低減が図れる。
すなわち、この場合、初期値の段階で、ある程度理想に近い状態となり、それにフィードバック制御を加えることで、更に理想に近づけるような制御が行われることになる。この観点から、単位ステップ幅(2ΔI)は、十分に小さい値に定められることが望ましく、パルス幅計測器40の分解能も十分に高いことが望ましい。なお、変形例として、図6の構成に対して、図10のパルス幅計測器40のみを追加したような構成を用いることも可能である。この場合も、フィードバック制御の収束時間を短縮できる。
(実施の形態4)
《電源装置(実施の形態4)の概略動作》
図12は、本発明の実施の形態4による電源装置の概略的な動作例を示す波形図である。図12には、図3の場合と同様に、有効フェーズ数(N)を切り替える必要性が生じる程度に入力電圧VIが変化した場合の動作例が示される。ここでは、図3の場合と同様に、入力電圧VIが高く、有効フェーズ数(N)が2に設定される場合と、入力電圧VIが低く、有効フェーズ数(N)が3に設定される場合とを想定する。
図3では、各フェーズ間の遅延時間が固定であることを前提とし、インダクタ電流の電流閾値を可変設定することで、“Tcyc=N×TdF”(Tcyc:スイッチング周期、N:有効フェーズ数、TdF:固定遅延時間)の関係を満たすようなスイッチング周期Tcycが定められた。一方、図12では、インダクタ電流の電流閾値が固定であることを前提とし、各フェーズ間の遅延時間が可変設定される。電流閾値を固定した場合、入力電圧VIに応じてスイッチング周期が変わるが、そのスイッチング周期Tcycの変化に応じて遅延時間を可変設定すれば前述した関係を満たせるようになる。
具体的には、可変遅延時間を“TdV”とし、入力電圧VIに応じて変化するスイッチング周期を“Tcyc”とした場合、“Tcyc=N×TdV”を満たすように可変遅延時間TdVを可変設定すればよい。図12の例では、N=2の場合とN=3の場合とで、ヒステリシス幅ΔIthFは同じである。このヒステリシス幅ΔIthFと入力電圧VIとに応じて、N=2の場合のスイッチング周期Tcyc2は自動的に定まり、N=3の場合のスイッチング周期Tcyc3も自動的に定まる。
ここで、可変遅延時間TdV1を可変設定すれば、N=2の場合のスイッチング周期Tcyc2は“Tcyc2=2×TdV1”を満たせるようになる。また、可変遅延時間TdV2を可変設定すれば、N=3の場合のスイッチング周期Tcyc3は“Tcyc3=3×TdV2”を満たせるようになる。その結果、図12に示されるように、入力電圧VI(およびフェーズ数(N))に関わらず、各フェーズのインダクタ電流IL[1]〜IL[3]をバランスさせることができ、入力電流Ivbのリップルを低減することが可能になる。
《電源装置(実施の形態4)の概略構成》
図13は、本発明の実施の形態4による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図14は、図13における条件設定部が備える条件設定テーブルの構成例を示す概略図である。図13に示す電源装置(昇圧コンバータ)11eでは、図4の構成例と比較して、固定遅延器23[1]〜23[n−1](図示省略)の代わりに可変遅延器43[1]〜43[n−1](図示省略)が設けられ、また、図4とは異なる電流制御回路54および条件設定部56が設けられる。“n−1”個の可変遅延器43[1]〜43[n−1]は、固定遅延器の場合と同様に、一つ前のフェーズに対するスイッチング信号を可変遅延時間TdVだけ遅延させて、一つ後のフェーズに対するスイッチング信号として出力する。
電流制御回路54は、例えば、図16の電流制御回路64と同様の構成を備える。ただし、電流制御回路54は、条件設定部56からの有効フェーズ数(N)に応じて、ヒステリシス幅(IthH−IthL)を変えずに中間値(目標電流)を変えるような構成であってもよい。条件設定部56は、図4の場合と同様に、電圧検出器28で検出される入力電圧VI(ひいてはバッテリ電源電圧VB)に基づいて、昇圧回路20a[1],20b[2]〜20b[n]の中から有効化するフェーズ数(すなわち有効フェーズ数(N))を可変設定する。また、条件設定部56は、図4の場合と異なり、入力電圧VIに基づいて、可変遅延器43[1]〜43[n−1]の可変遅延時間TdVを可変設定する。
具体的には、条件設定部56は、図14に示されるような条件設定テーブルCTBLbを備える。条件設定テーブルCTBLbは、入力電圧VI(ひいてはバッテリ電源電圧VB)と、有効フェーズ数(N)と、可変遅延時間TdVとの対応関係を予め保持する。図14において、例えば、有効フェーズ数(N)が5の場合、入力電圧VIが高くなるほどスイッチング周期が短くなるため、図14の各値は、T1>T2>T3の関係となる。なお、条件設定テーブルCTBLb内の具体的な値は、実際には、予めシミュレーション等を用いて定められる。
《実施の形態4の主要な効果および各実施の形態との比較》
以上、実施の形態4の方式を用いることで、実施の形態1で述べた各種効果と同様の効果が得られる。また、“Tcyc=N×Td”(Tcyc:スイッチング周期、N:有効フェーズ数、Td:遅延時間)の関係において、実施の形態1の方式は、“N×Td”となるように“Tcyc”を制御する方式であるのに対して、実施の形態4の方式は、“Tcyc/N”となるように、“Td”を制御する方式である。この方式の違いに伴い、スイッチングノイズは、実施の形態1の方式では限られた周波数で生じるのに対して、実施の形態3の方式では広い周波数帯で生じ得る。したがって、スイッチングノイズの除去を容易にする観点では、実施の形態1の方式が有益となる。また、固定遅延器と可変遅延器の違いに伴い、回転面積の観点では、実施の形態1の方式が有益となる。一方、ヒステリシス幅の変更が好まれない用途では、実施の形態4の方式が有益となる。
(実施の形態5)
《電源装置(実施の形態5)の概略》
図15は、本発明の実施の形態5による電源装置(昇圧コンバータ)の主要部の構成例を示す概略図である。図15に示す電源装置(昇圧コンバータ)11fでは、図4の構成例と比較して、条件設定部66に昇圧期間設定部67が設けられる。昇圧期間設定部67は、条件設定テーブルCTBLaに基づき可変設定されたインダクタ電流の電流閾値を、外部から入力された昇圧期間T2の設定値に応じた量だけシフトする。
図17において、噴射間隔T1を変える場合、これに応じて昇圧期間T2も変える必要がある。例えば、昇圧期間T2を短くする場合、その分だけ目標電流を増やせばよい。そこで、昇圧期間設定部67は、条件設定テーブルCTBLaに基づく電流閾値(例えば、上限電流閾値IthHおよび下限電流閾値IthH)を、ヒステリシス幅を保ったまま昇圧期間T2の設定値に応じた量だけシフトする。これによって、昇圧期間設定部67は、目標電流(ひいては昇圧期間T2)を可変設定する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、実施の形態4の方式は、実施の形態2や実施の形態3の方式と組み合わせることも可能である。また、各実施の形態の電源装置は、車載用のECUに限らず、入力電圧VIが変化し得る様々なマルチフェーズ型の昇圧コンバータを対象に、そのリップル低減技術として広く適用可能である。また、場合によって、マルチフェーズ型の降圧コンバータに対して同様に適用することも可能である。
1 電子制御装置(ECU)
10 入力フィルタ
11 電源装置(昇圧コンバータ)
12 ドライバ
20a,20b 昇圧回路
23 固定遅延器
24 電源制御回路
26,36,46,56,66 条件設定部
35 位相比較器
43 可変遅延器
67 昇圧期間設定部
CMP ヒステリシスコンパレータ
CTBL 条件設定テーブル
D ダイオード
EN イネーブル信号
IL インダクタ電流
IthH 上限電流閾値
IthL 下限電流閾値
L インダクタ
Linj ソレノイドコイル
N 有効化するフェーズ数
PH 信号位相
SS スイッチング信号
SW スイッチング素子
T2 昇圧期間
Tcyc スイッチング周期
TdF 固定遅延時間
TdV 可変遅延時間
VB バッテリ電源電圧
VI 入力電圧
Vinj 昇圧電源電圧

Claims (15)

  1. インダクタ、およびスイッチング信号で制御されるスイッチング素子をフェーズ毎に含み、バッテリから供給されるバッテリ電源電圧を昇圧し、当該昇圧された電圧を負荷へ供給するマルチフェーズの昇圧回路と、
    前記バッテリ電源電圧に基づいて、前記昇圧回路の中から有効化するフェーズ数と、各フェーズのインダクタ電流の電流閾値とを可変設定する条件設定部と、
    前記条件設定部で設定される前記インダクタ電流の電流閾値に基づいて、所定のフェーズに対する前記スイッチング信号を生成する電流制御回路と、
    を有する電源装置。
  2. 請求項1記載の電源装置において、
    さらに、一つ前のフェーズに対する前記スイッチング信号を固定遅延時間だけ遅延させて、一つ後のフェーズに対する前記スイッチング信号として出力する複数の固定遅延器を有する、
    電源装置。
  3. 請求項2記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記インダクタ電流の電流閾値として上限電流閾値と下限電流閾値とを可変設定する、
    電源装置。
  4. 請求項2記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記バッテリ電源電圧が高くなるにつれて前記有効化するフェーズ数が減少するように設定する、
    電源装置。
  5. 請求項4記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記固定遅延時間を“TdF”とし、前記有効化するフェーズ数を“N”として、前記スイッチング信号のスイッチング周期が“N×TdF”となるように前記インダクタ電流の電流閾値を可変設定する、
    電源装置。
  6. 請求項5記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記バッテリ電源電圧と、前記有効化するフェーズ数と、前記インダクタ電流の電流閾値との対応関係を予め保持する条件設定テーブルを備える、
    電源装置。
  7. 請求項5記載の電源装置において、さらに、
    1番目のフェーズに対する前記スイッチング信号の信号位相と、N番目のフェーズに対する前記スイッチング信号を前記固定遅延器で遅延させた後の信号位相との位相誤差を順次検出する位相比較器を有し、
    前記条件設定部は、前記位相比較器による前記位相誤差がゼロに近づくように前記電流閾値を順次可変制御する、
    電源装置。
  8. 請求項2記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、さらに、可変設定した前記インダクタ電流の電流閾値を、入力された昇圧期間の設定値に応じた量だけシフトする昇圧期間設定部を有する、
    電源装置。
  9. インダクタ、およびスイッチング信号で制御されるスイッチング素子をフェーズ毎に含み、バッテリから供給されるバッテリ電源電圧を昇圧し、当該昇圧された電圧を負荷へ供給するマルチフェーズの昇圧回路と、
    一つ前のフェーズに対する前記スイッチング信号を可変遅延時間だけ遅延させて、一つ後のフェーズに対する前記スイッチング信号として出力する複数の可変遅延器と、
    前記バッテリ電源電圧に基づいて、前記昇圧回路の中から有効化するフェーズ数と、前記可変遅延時間とを可変設定する条件設定部と、
    予め固定的に設定されるインダクタ電流の電流閾値に基づいて、所定のフェーズに対する前記スイッチング信号を生成する電流制御回路と、
    を有する電源装置。
  10. 請求項9記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記バッテリ電源電圧が高くなるにつれて前記有効化するフェーズ数が減少するように設定する、
    電源装置。
  11. 請求項10記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記可変遅延時間を“TdV”とし、前記有効化するフェーズ数を“N”とし、前記バッテリ電源電圧に応じて変化する前記スイッチング信号のスイッチング周期を“Tcyc”として、“Tcyc=N×TdV”を満たすように前記可変遅延時間を可変設定する、
    電源装置。
  12. 請求項11記載の電源装置において、
    前記条件設定部は、前記バッテリ電源電圧と、前記有効化するフェーズ数と、前記可変遅延時間との対応関係を予め保持する条件設定テーブルを備える、
    電源装置。
  13. バッテリから供給されるバッテリ電源電圧を平滑化する入力フィルタと、
    車載用のインジェクタを駆動するドライバと、
    インダクタ、およびスイッチング信号で制御されるスイッチング素子をフェーズ毎に含み、前記バッテリから前記入力フィルタを介して供給される前記バッテリ電源電圧を昇圧し、当該昇圧された電圧を電源電圧として前記ドライバへ供給するマルチフェーズの昇圧回路と、
    一つ前のフェーズに対する前記スイッチング信号を固定の遅延時間だけ遅延させて、一つ後のフェーズに対する前記スイッチング信号として出力する複数の固定遅延器と、
    前記バッテリ電源電圧に基づいて、前記昇圧回路の中から有効化するフェーズ数と、各フェーズのインダクタ電流の電流閾値とを可変設定する条件設定部と、
    前記条件設定部で設定される前記インダクタ電流の電流閾値に基づいて、所定のフェーズに対する前記スイッチング信号を生成する電流制御回路と、
    を有する電子制御装置。
  14. 請求項13記載の電子制御装置において、
    前記条件設定部は、前記インダクタ電流の電流閾値として上限電流閾値と下限電流閾値とを可変設定する、
    電子制御装置。
  15. 請求項14記載の電子制御装置において、
    前記条件設定部は、前記バッテリ電源電圧が高くなるにつれて前記有効化するフェーズ数が減少するように設定する、
    電子制御装置。
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