JP6965557B2 - インプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法 - Google Patents

インプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6965557B2
JP6965557B2 JP2017089413A JP2017089413A JP6965557B2 JP 6965557 B2 JP6965557 B2 JP 6965557B2 JP 2017089413 A JP2017089413 A JP 2017089413A JP 2017089413 A JP2017089413 A JP 2017089413A JP 6965557 B2 JP6965557 B2 JP 6965557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
concave
material film
film
convex structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017089413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018014483A (ja
Inventor
隆治 長井
勝敏 鈴木
公二 市村
幸司 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Publication of JP2018014483A publication Critical patent/JP2018014483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6965557B2 publication Critical patent/JP6965557B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、微細な転写パターンを被転写基板上に形成された樹脂に転写するナノインプリントリソグラフィに用いられるインプリント用テンプレート、及び、該インプリント用テンプレートの製造方法に関するものである。
半導体用デバイス製造等において、微細なパターンを転写形成する技術として、ナノインプリントリソグラフィが知られている。
上記のナノインプリントリソグラフィは、表面に微細な凹凸形状の転写パターンを形成したインプリント用のテンプレート(モールド、スタンパ、金型とも呼ばれる)を、半導体ウェハなどの被転写基板の上に形成された樹脂に接触させた後に前記樹脂を硬化させて、前記樹脂に前記テンプレートの転写パターンの凹凸形状(より詳しくは、凹凸反転形状)を転写させる技術である。
このナノインプリントリソグラフィの手法として、加熱により樹脂を硬化させる熱インプリント法と、露光により樹脂を硬化させる光インプリント法がある。高い位置合わせ精度が要求される用途には、加熱による膨張や収縮の影響を受けない光インプリント法が、主に用いられる(例えば、特許文献1、2)。
上述のようなナノインプリントリソグラフィにより、テンプレートの転写パターンを被転写基板の樹脂に位置精度良く転写するには、テンプレートと被転写基板との位置合わせを精密に行う必要がある。
一般的には、テンプレートに設けられている凹凸構造のアライメントマークと、被転写基板に設けられているアライメントマークとを、インプリント用テンプレート側から光学的に検出することにより位置合わせを行う。
そして、この位置合わせに際し、アライメントマークのコントラストを向上させるために、アライメントマークの凹部内に、高コントラスト材料を形成することが提案されている(例えば、特許文献3)。
また、上記の光インプリント法においては、インプリントに際し、非転写領域の樹脂を、意図せずに硬化させてしまうことを低減、あるいは抑制するために、テンプレートの非パターン部に遮光部材を設けることが提案されている(例えば、特許文献4)。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特表2013−519236号公報 特開2007−103924号公報
しかしながら、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の両方の要求を満たすインプリント用テンプレートは提案されておらず、また、このような2つの要求を満たすテンプレートを製造する方法も提案されていない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすインプリント用テンプレート及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
すなわち、本発明は、光透過性の基材部の主面の上にメサ構造を有するインプリント用テンプレートであって、前記メサ構造の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、を有し、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、及び、前記メサ構造の外周の前記基材部の主面の上に、前記基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜が形成されていることを特徴とする、インプリント用テンプレートを提供する。
また、上記発明においては、前記基材部の主面の上の第2の材料膜が、前記メサ構造と前記主面が接する前記メサ構造の底部外縁から前記基材部の主面の外縁までの領域を覆うように形成されていることが好ましい。
また、上記発明においては、前記基材部の主面の上の第2の材料膜が、波長365nmでの透過率が10%以下であることが好ましい。
また、上記発明においては、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成されている前記第2の材料膜と、前記主面の上に形成されている前記第2の材料膜が、同じ膜厚であることが好ましい。
また、上記発明においては、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成されている前記第2の材料膜の膜厚が、前記主面の上に形成されている前記第2の材料膜の膜厚より薄いことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD1とし、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上面までの距離をD2とした場合に、
1≦D2
の関係を満たすものであることが好ましい。
また、本発明は、光透過性の基材部の主面の上にメサ構造を有し、前記メサ構造の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、を有する第1のインプリント用テンプレートを準備する工程と、前記メサ構造の最上面の上、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、および、前記基材部の主面の上に、前記基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜を形成する工程と、前記第2の材料膜の上に樹脂層を形成する工程と、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層、および、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層を残存させつつ、前記メサ構造の最上面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層を除去する工程と、前記メサ構造の最上面の上に形成した前記第2の材料膜、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜を除去する工程と、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、および、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に残存させた前記樹脂層を除去する工程と、を順に備えることを特徴とする、インプリント用テンプレートの製造方法を提供する。
また、上記発明においては、前記第2の材料膜の上に樹脂層を形成する工程が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上を覆う第1の樹脂層を形成する工程と、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上を覆う第2の樹脂層を形成する工程と、前記基材部の主面の上に形成した前記第2の材料膜の上に第3の樹脂層を形成する工程と、を含み、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成される第2の樹脂層の厚み、および、前記第3の樹脂層の厚みが、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成される第1の樹脂層の厚みよりも厚いことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層を形成する工程が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上に、前記第1の樹脂層を構成する第1の樹脂を滴下し、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層を構成する第2の樹脂を滴下し、前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレートを押し当て、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂を硬化させる工程を含むことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第3の樹脂層を形成する工程が、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に、前記第3の樹脂層を構成する第3の樹脂を滴下する工程を含むことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第1のインプリント用テンプレートにおける、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離よりも大きいことが好ましい。
また、本発明は、光透過性の基材の主面の上にメサ構造を有するインプリント用テンプレートであって、前記メサ構造の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、を有し、前記メサ構造の外周の前記主面の上に、遮光膜が形成されており、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に、高コントラスト膜が形成されており、前記高コントラスト膜が、前記基材を構成する材料と異なる第2の材料膜から構成され、前記遮光膜が、前記基材を構成する材料と異なる第1の材料膜と前記第2の材料膜が順次積層された積層構造を有することを特徴とする、インプリント用テンプレートを提供する。
また、上記発明においては、前記主面の上の遮光膜が、前記メサ構造と前記主面が接する前記メサ構造の底部外縁から前記基材の外縁までの領域を覆うように形成されていることが好ましい。
また、上記発明においては、前記第1の材料膜が、前記基材を構成する材料とはエッチング特性が異なる第1の材料から構成され、前記第2の材料膜が、前記基材を構成する材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成されていることが好ましい。
また、上記発明においては、前記遮光膜が、波長365nmでの透過率が10%以下であることが好ましい。
また、上記発明においては、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD1とし、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面の上の前記高コントラスト膜の上面までの距離をD2とした場合に、D1≦D2の関係を満たすことが好ましい。
また、本発明は、光透過性の基材の主面の上にメサ構造を有するテンプレート用基板を準備する工程と、前記基材の主面の上、及び、前記メサ構造の上面の上に、前記基材を構成する材料と異なる第1の材料膜を形成する工程と、前記第1の材料膜の上に第1の樹脂層を形成し、前記メサ構造の上面の上に形成した前記第1の樹脂層を加工して、第1の樹脂パターンを形成する工程と、前記第1の樹脂パターンにエッチングを施して、前記第1の材料膜から第1の材料パターンを形成し、前記第1の材料パターンをエッチングマスクに用いて第1の凹凸構造体及び第2の凹凸構造体を形成する工程と、前記第1の材料パターンの上、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、および、前記基材の主面の上の前記第1の材料膜の上に、第2の材料膜を形成する工程と、前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層を形成する工程と、前記基材の主面の上の前記第2の材料膜の上、および、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、に形成された前記第2の樹脂層を残存させつつ、前記メサ構造の上の前記第1の材料パターンの上に形成された第2の材料膜の上、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、に形成された前記第2の樹脂層を除去する工程と、前記メサ構造の上の前記第1の材料パターンの上、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、に形成された前記第2の材料膜を除去する工程と、前記第1の材料パターンを除去する工程と、前記残存させた第2の樹脂層を除去する工程と、を順に備えることを特徴とする、インプリント用テンプレートの製造方法を提供する。
また、上記発明においては、前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層を形成する工程が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(A)を形成する工程と、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(B)を形成する工程と、前記基材の主面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(C)を形成する工程と、を含み、前記第2の樹脂層(B)の厚み、および、前記第2の樹脂層(C)の厚みが、前記第2の樹脂層(A)の厚みよりも厚いことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第2の樹脂層(A)及び前記第2の樹脂層(B)を形成する工程が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(A)を構成する樹脂を滴下し、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(B)を構成する樹脂を滴下し、前記第2の樹脂層(A)及び前記第2の樹脂層(B)の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレートを押し当て、前記樹脂を硬化させる工程を含むことが好ましい。
また、上記発明においては、前記第2の樹脂層(C)を形成する工程が、前記基材の主面の上の前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(C)を構成する樹脂を滴下する工程を含むことが好ましい。
本発明のインプリント用テンプレートにおいては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能である。
また、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上のためにアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体に設ける膜と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止のためにメサ構造の外周部に設ける膜を、共通する工程で製造できるため、各膜をそれぞれ個別に形成する製造方法に比べて、より少ない工程で、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能なインプリント用テンプレートを、製造することができる。
また、本発明のインプリント用テンプレートの製造方法においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上のために第2の凹凸構造体に設ける高コントラスト膜と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止のためにメサ構造の外周部に設ける積層構造の遮光膜を構成する上層の膜を、共通する工程で製造できるため、各膜をそれぞれ個別に形成する製造方法に比べて、より少ない工程で、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能なインプリント用テンプレートを、製造することができる。
さらに、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体を形成するためのエッチングマスクを構成する第1の材料膜を、積層構造の遮光膜の下層の膜として利用するため、工程を増やすことなく、遮光膜の透過率を小さくすることができる。
第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの例を説明する図 第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの使用例を説明する図 第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの要部の一例を説明する図 第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示すフローチャート 第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図 図5に続く、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図 図5(c)に示す態様の樹脂層を形成する方法の一例を説明する図 第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの例を説明する図 第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの使用例を説明する図 第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの要部の一例を説明する図 第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示すフローチャート 第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図 図12に続く、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図 図13(g)に示す態様の樹脂層を形成する方法の一例を説明する図
以下、本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態について説明する。
A.第1実施形態
以下、第1実施形態に係るインプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法について、図面を用いて詳しく説明する。
<インプリント用テンプレート>
まず、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートについて説明する。
図1は、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの例を説明する図であり、図1(a)、(b)は、それぞれ、異なる態様の第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの構成を説明するための概略断面図である。
例えば、図1(a)、(b)に示すように、インプリント用テンプレート1、2は、光透過性の基材部10の主面11の上にメサ構造20を有するインプリント用テンプレートであって、メサ構造20の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22と、を有し、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上、及び、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上に、基材部10を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜31、32が形成されている。
第2の材料膜31の膜厚と第2の材料膜32の膜厚は同一であることが好ましい。第2の材料膜31と第2の材料膜32を同一工程で製膜することができるからである。ここで、第2の材料膜31の膜厚と第2の材料膜32の膜厚が同一であるとは、第2の材料膜31の膜厚と第2の材料膜32の膜厚の製造誤差が±5%以内である場合を意味する。
このような構成、即ち、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上、及び、メサ構造20の外周の主面11の上に、第2の材料膜31、32が形成されている構成を有するため、インプリント用テンプレート1、2においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能となる。
なお、図1(a)、(b)に示すインプリント用テンプレート1、2の相違点は、基材部10の主面11の上の第2の材料膜32が形成されている領域が異なる点である。
より具体的には、図1(b)に示すインプリント用テンプレート2においては、第2の材料膜32は、メサ構造20と主面11が接する箇所(即ち、メサ構造20の底部外縁)から、基材部10の主面11の外縁までの領域を覆うように形成されている。
一方、図1(a)に示すインプリント用テンプレート1においては、第2の材料膜32は、メサ構造20と主面11が接する箇所(即ち、メサ構造20の底部外縁)から、基材部10の主面11の外縁までの領域の間の、所定の領域に形成されている。この「所定の領域」について、図2を用いて以下に説明する。
図2は、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの使用例を説明する図である。
図2に示すように、インプリント用テンプレート1を用いて、光インプリント法により被転写基板50の上に形成された光硬化性樹脂60の転写領域61にパターン転写する場合、光硬化性樹脂60の非転写領域62には露光光(例えば、波長365nmの紫外光)が照射されないようにする必要がある。非転写領域62の光硬化性樹脂60を意図せずに硬化させてしまうことを防ぐためである。
ここで、通常、インプリント用テンプレート1を搭載するインプリント装置には、露光光が意図しない領域に照射されることを抑制する目的で、露光領域が開口部になっている平面視枠状の遮光板が設けられている。
例えば、図2に示す例においては、遮光板70が設けられていることにより、露光光が照射される領域は、遮光板70の開口部に応じた照射領域90に規定されている。換言すれば、照射領域90よりも外側の露光光83は、遮光板70によって遮られ、光硬化性樹脂60に照射されない。
ただし、この遮光板70だけでは、被転写基板50の上の光硬化性樹脂60から距離が離れている(例えば、途中にインプリント用テンプレート1が介在する)こともあって、高い位置精度で、光硬化性樹脂60の非転写領域62に露光光が照射されないようにすることは困難である。
それゆえ、遮光板70の形状精度や取り付け精度も含め、遮光板70で規定される照射領域90は、通常、光硬化性樹脂60の転写領域61よりも大きくなるように設計されている。すなわち、図2に示すように、照射領域90は、光硬化性樹脂60の転写領域61に応じた大きさの照射領域91に加えて、本来不要な照射領域92も含む。
そこで、インプリント用テンプレート1においては、図2に示すように、上記の照射領域92の露光光82を、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上に形成した第2の材料膜32で遮るようにする。これにより、被転写基板50の上の光硬化性樹脂60には、転写領域61に応じた大きさの照射領域91の露光光81のみが照射されることになる。
上記のように、露光光の照射領域90を規制する遮光板70を備えるインプリント装置に搭載されるインプリント用テンプレート1においては、基材部10の主面11に形成される第2の材料膜32は、メサ構造20と主面11が接する箇所(即ち、メサ構造20の底部外縁)から、基材部10の主面11の外縁までの領域全てを覆うように形成されている必要は無く、所定の領域に形成されていればよい。
より具体的には、インプリント用テンプレート1において、基材部10の主面11に形成される第2の材料膜32は、少なくとも、メサ構造20と主面11が接する箇所(即ち、メサ構造20の底部外縁)から、図2に示す照射領域90に相当する領域の基材部10の主面11の領域の外縁までを覆うように形成されていればよい。
なお、第1実施形態においては、図1(b)に示すインプリント用テンプレート2のように、第2の材料膜32は、メサ構造20と主面11が接する箇所(即ち、メサ構造20の底部外縁)から、基材部10の主面11の外縁までの領域を覆うように形成されていてもよい。
このような構成であれば、インプリント用テンプレート2を搭載するインプリント装置の構成(例えば、図2に示す照射領域90のサイズ)によらずに、光硬化性樹脂60の非転写領域62には露光光が照射されないようにすることができる。
次に、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上の第2の材料膜31の膜厚と、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上の第2の材料膜32の膜厚の関係、および、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21の深さと、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22の深さの関係について、図3を用いて説明する。
図3は、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの要部の一例を説明する図である。
この図3は、第2の材料膜31と第2の材料膜32の膜厚の関係、および、第1の凹凸構造体21と第2の凹凸構造体22の深さの関係について説明するための図であり、インプリント用テンプレート1を構成する他の要素については、図示を省略している。
また、図3においては、一例として、インプリント用テンプレート1を用いて説明しているが、インプリント用テンプレート2においても、同様に説明できるものである。
まず、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上の第2の材料膜31の膜厚と、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上の第2の材料膜32の膜厚の関係について、説明する。
第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの好ましい態様の一例は、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上に形成されている第2の材料膜31と、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上の第2の材料膜32が、同じ膜厚である態様である。例えば、図3に示す例において、第2の材料膜31の膜厚(T1)と第2の材料膜32の膜厚(T2)が、同じ膜厚(T1=T2)となる態様である。
このような態様であれば、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートを製造する際に、同一の成膜工程により、第2の材料膜31と第2の材料膜32を容易に形成することができ、各膜をそれぞれ個別に形成する製造方法に比べて、より少ない工程で、両膜を形成することができるからである。詳しくは、後述する、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法において、図4〜6を用いて説明する。
また、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいては、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上に形成されている第2の材料膜31の膜厚(T1)が、メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上に形成されている第2の材料膜32の膜厚(T2)より薄い(T1<T2)ものとなる態様であってもよい。
メサ構造20の外周の基材部10の主面11の上の第2の材料膜32には、インプリント時における意図しない領域への露光光の照射を防止することが求められるが、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上に形成されている第2の材料膜31は、位置合わせ時のアライメントマークのコントラストを向上させることができればよく、第2の材料膜32よりも薄い膜厚であっても構わないからである。
このような膜厚の差異は、例えば、第2の凹凸構造体22の凹部に、位置合わせに影響しない微細なパターンを設けることで、生じさせることができる。
例えば、第2の凹凸構造体22の凹部に、位置合わせに影響しない微細なパターンを設けることで、第2の凹凸構造体22の凹部を空間的に狭くして、同一の成膜工程であっても、空間的に広い、即ち、解放された平面状の基材部10の主面11の上に形成される第2の材料膜32よりも、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上に形成される第2の材料膜31を形成され難くすることにより、第2の材料膜31の膜厚(T1)を第2の材料膜32の膜厚(T2)より薄くすることができる。
次に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21とアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22の深さの関係について説明する。
第1実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいては、図3に示すように、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD1とし、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22の凸部の上面から凹部の底面の上の第2の材料膜31の上面までの距離をD2とした場合に、D1≦D2の関係を満たすものであることが好ましい。
このような構成であれば、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートを製造する際に、第2の材料膜31の上に残存するエッチングマスクとしての樹脂層(図6に示す第2の樹脂層102)の厚みをより厚くすることが可能になり、エッチングに際して第2の材料膜31が消失してしまう不具合を、より確実に防止できるからである。詳しくは、後述する第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法において、図4〜6を用いて説明する。
次に、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する材料について、説明する。
第1実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する光透過性の基材部10は、光インプリント法に用いることが可能なものであって、インプリント時における露光光、及び、位置合わせ時のアライメント光を透過できるものである。
この露光光には、一般に、波長200nm〜400nmの範囲(特に300nm〜380nmの範囲)の紫外光が用いられる。
一方、アライメント光は、被転写基板の上の光硬化性樹脂を硬化させないように、露光光とは異なる波長の光が用いられる。一般的には、波長400nm〜800nmの範囲(特に633nm近傍)の可視光が用いられる。
光透過性の基材部10を構成する材料(第1の材料)としては、例えば、石英ガラス、耐熱ガラス、フッ化カルシウム(CaF2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、及びアクリルガラス等の透明材料や、これら透明材料の積層構造物を挙げることができる。特に、合成石英は、剛性が高く、熱膨張係数が低く、かつ一般に使用される波長である300nm〜380nmの範囲での透過率が良いため、基材部10に用いる材料として適している。
なお、通常、インプリント用テンプレートは、基材部を構成する主たる材料と、転写パターンを有するメサ構造を構成する主たる材料は、同一材料であり、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいても、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21とアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22を有するメサ構造20は、基材部10と同じ材料から構成されている。
第1実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する第2の材料膜31、32は、基材部10を構成する材料(第1の材料)とは屈折率が異なる材料(第2の材料)から構成される。屈折率が異なる材料とすることで、アライメント光を用いた位置合わせ時のアライメントマークのコントラストを向上させることができる。また、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の効果を奏することができる。
第2の材料膜31、32を構成する材料(第2の材料)としては、例えば、金属材料及びその酸化物、窒化物、酸窒化物等を1種以上含むものを挙げることができる。上記の金属材料の具体例としては、例えば、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)等を挙げることができる。
ここで、インプリント時における意図しない領域への露光光の照射を防止するため、基材部10の主面11の上に形成される第2の材料膜32は、波長365nmでの透過率が10%以下であることが好ましい。
例えば、第2の材料膜32を構成する材料(第2の材料)としてクロム(Cr)を用いる場合、この第2の材料膜32の膜厚(T2)は、15nm以上あればよい。
なお、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートは、平面視においてメサ構造を包含する位置関係となる窪み部を、裏面側に有していても良い。
例えば、図1(a)、(b)に示すように、インプリント用テンプレート1、2は、平面視においてメサ構造20を包含する位置関係となる窪み部40を、裏面12側に有している。
このような構成であれば、窪み部40が形成されている部分のインプリント用テンプレート1、2の肉厚を薄くでき、メサ構造20を湾曲させ易くなる。
それゆえ、例えば、インプリント用テンプレート1、2の転写パターン(第1の凹凸構造体21)を被転写基板50の上の光硬化性樹脂60と接触させる際に、メサ構造20を、その中央部が周囲よりも光硬化性樹脂60に近づく形に湾曲させることで、中央部から外周部に向かって徐々に、気体の混入を排除しつつ、転写パターン(第1の凹凸構造体21)を光硬化性樹脂60と接触させることができる。
また、離型時においても、メサ構造20を湾曲させることで、その外周部から中央部に向かって、徐々に転写パターン(第1の凹凸構造体21)を光硬化性樹脂60から離脱させることができる。
なお、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの転写パターンは、ラインアンドスペースパターンであってもよく、また、ピラー形状であってもよい。一例として、その大きさは、ラインアンドスペースパターンの場合、ライン幅が30nm程度であり、その高さは60nm程度である。また、ピラー形状の場合、直径が50nm程度であり、その高さは60nm程度である。
<インプリント用テンプレートの製造方法>
次に、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。
図4は、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図5、6は、第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図である。なお、この図4〜6は、主に第1実施形態に係るインプリント用テンプレートの第2の材料膜31と第2の材料膜32の形成方法について説明するものであり、他の構成要素の形成方法については、省略している。
例えば、本製造方法により、インプリント用テンプレート1を製造するには、まず、光透過性の基材部の主面11の上にメサ構造20を有し、メサ構造20の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体21と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体22と、を有する第1のインプリント用テンプレート100を準備する(図4のS1、図5(a))。
この第1のインプリント用テンプレート100は、第2の材料膜31や第2の材料膜32を有していないものであり、例えば、従来の光インプリント法に用いられるインプリント用テンプレートと同じものを用いることができる。
例えば、第1のインプリント用テンプレート100は合成石英から構成されており、図1(a)に示すインプリント用テンプレート1のように、平面視においてメサ構造を包含する位置関係となる窪み部を、裏面側に有するものである。
ここで、第1のインプリント用テンプレート100における、第2の凹凸構造体22の凸部の上面から凹部の底面までの距離(D3)は、第1の凹凸構造体21の凸部の上面から凹部の底面までの距離(D1)よりも大きいものであることが好ましい。
このような構成であれば、後述するエッチング工程(図6(e))において、第2の材料膜31の上に残存する第2の樹脂層102の厚みをより厚くすることが可能になり、エッチングに際して第2の材料膜31が消失してしまう不具合を、より確実に防止できるからである。
上記のような態様は、例えば、特願2014−193694号に記載した方法により得ることができる。
すなわち、第1の凹凸構造体21と第2の凹凸構造体22を形成する際のエッチングマスクとなるハードマスクパターンを形成後、第1の凹凸構造体21を形成するためのハードマスクパターン領域を樹脂層で覆った状態で、第2の凹凸構造体22をハーフエッチングし、その後、上記樹脂層を除去して、第1の凹凸構造体21及び第2の凹凸構造体22をエッチング形成することにより、得ることができる。
次に、メサ構造20の最上面20aの上、第1の凹凸構造体21の凹部の底面の上、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上、および、基材部の主面11の上に、基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜30a、30b、31、32を形成する(図4のS2、図5(b))。
この第2の材料膜30a、30b、31、32を形成する方法には、スパッタ法やCVD法等の真空成膜の技術を用いることができる。
例えば、第2の材料膜30a、30b、31、32を構成する材料(第2の材料)としてクロム(Cr)を用い、スパッタ法による真空成膜を施して、第2の材料膜32の膜厚が15nm以上となる膜を形成することができる。
なお、第1実施形態においては、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上、及び、基材部の主面11の上に、第2の材料膜31、32が形成されさえすればよく、その他の箇所である、メサ構造20の最上面20aの上、及び、第1の凹凸構造体21の凹部の底面の上には、必ずしも、第2の材料膜30a、30bを形成する必要は無い。
次に、図5(b)に示す工程で形成した第2の材料膜30a、30b、31、32の上に、各領域に応じて、第1の樹脂層101、第2の樹脂層102、第3の樹脂層103を形成する(図4のS3、図5(c))。
より詳しくは、第1の凹凸構造体21の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜の上を覆うように第1の樹脂層101を形成し、第2の凹凸構造体22の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜の上を覆うように第2の樹脂層102を形成し、基材部の主面11の上に形成された第2の材料膜の上に第3の樹脂層103を形成する。
この際、図5(c)に示すように、第2の凹凸構造体22の凹部の底面の上の第2の材料膜31の上に形成される第2の樹脂層102の厚み(R2)、および、第3の樹脂層103の厚み(R3)が、第1の凹凸構造体21の凹部の底面の上の第2の材料膜30bの上に形成される第1の樹脂層101の厚み(R1)よりも厚くなるように、それぞれの樹脂層を形成する。
次の工程、すなわち、図6(d)に示す、樹脂層の部分的除去工程において、第2の材料膜31の上に形成された第2の樹脂層102、および、第2の材料膜32の上に形成された第3の樹脂層103が、残存できるようにするためである。
上記のように、第2の材料膜31の上に形成される第2の樹脂層102の厚み(R2)を、第2の材料膜30bの上に形成される第1の樹脂層101の厚み(R1)よりも厚くなるようにするには、例えば、図7に示すような、段差テンプレート110を用いる方法を挙げることができる。
より詳しくは、第1の凹凸構造体21の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜の上に、第1の樹脂層101を構成する第1の樹脂を滴下し、第2の凹凸構造体22の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜の上に、第2の樹脂層102を構成する第2の樹脂を滴下し、図7に示すように、第1の樹脂層101及び第2の樹脂層102の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレート110を押し当て、第1の樹脂及び第2の樹脂を硬化させる。
第1の樹脂層101を構成する第1の樹脂、及び、第2の樹脂層102を構成する第2の樹脂には、光インプリント法に用いることが可能な光硬化性樹脂を好適に用いることができる。この第1の樹脂及び第2の樹脂は、同じものであっても良く、異なるものであっても良い。
第1の樹脂及び第2の樹脂に光硬化性樹脂を用いる場合、例えば、合成石英から構成される段差テンプレート110を用いて、図7に示すように紫外光111を照射して、第1の樹脂及び第2の樹脂を硬化させることで、所望の厚みの第1の樹脂層101、及び、第2の樹脂層102を形成することができる。
上記のような方法を用いることで、図5(c)に示す例において、第2の材料膜30bの上に形成される第1の樹脂層101の厚み(R1)が50nm〜100nmの範囲となる第1の樹脂層101、および、第2の材料膜31の上に形成される第2の樹脂層102の厚み(R2)が160nm〜300nmの範囲となる第2の樹脂層102を形成することができる。
一方、第3の樹脂層103は、第2の材料膜32の上に、第3の樹脂層103を構成する第3の樹脂を滴下することで形成できる。
この第3の樹脂には、光インプリント法に用いることが可能な光硬化性樹脂を好適に用いることができる。この第3の樹脂は、上記の第1の樹脂や第2の樹脂と、同じものであっても良く、異なるものであっても良い。
例えば、第3の樹脂として光硬化性樹脂を用い、第2の材料膜32の必要な領域の上を覆うような態様となるように第3の樹脂を滴下し、その後、光硬化させて第3の樹脂層103を形成することができる。
なお、上記のような方法で形成される第3の樹脂層103においては、段差テンプレート110を押し当てて膜厚規定する第1の樹脂層101及び第2の樹脂層102に比べて、膜厚が不均一、すなわち、厚い部分と薄い部分を含む態様を生じやすい。
しかしながら、第1実施形態においては、第3の樹脂層103が必要とされる領域において、最も薄い部分の膜厚が、第1の凹凸構造体21の凹部の底面の上の第2の材料膜30bの上に形成される第1の樹脂層101の厚み(R1)よりも厚くなるように、第3の樹脂層103を形成すればよい。
例えば、図5(c)に示す例において、第3の樹脂層103の膜厚(R3)は、1μm以上とすることができる。
次に、第2の材料膜31の上に形成した第2の樹脂層102、および、第2の材料膜32の上に形成した第3の樹脂層103を残存させつつ、第2の材料膜30aの上に形成した第1の樹脂層101、第2の樹脂層102、および、第2の材料膜30bの上に形成した第2の樹脂層102を除去する(図4のS4、図6(d))。
上記の図5(c)に示す膜厚の差(R2>R1、R3>R1)があるため、図6(d)に示すように、第2の材料膜31の上に形成された第2の樹脂層102、および、第2の材料膜32の上に形成された第3の樹脂層103を残すことができる。
この部分的除去、より詳しくは、第2の材料膜30aの上に形成した第1の樹脂層101、第2の樹脂層102、および、第2の材料膜30bの上に形成した第2の樹脂層102の除去には、酸素ガスを用いたエッチバックの手法を用いることができる。
次に、上記の図6(d)に示す工程により、樹脂層が除去されて露出することになった第2の材料膜30a、30bを除去する(図4のS5、図6(e))。
より詳しくは、図6(e)に示すように、メサ構造の最上面20aの上に形成された第2の材料膜30a、および、第1の凹凸構造体21の凹部の底面の上に形成された第2の材料膜30bを除去する。
例えば、第2の材料膜30a、30bを構成する第2の材料にクロム(Cr)を用いた場合、酸素と塩素を含む混合ガスを用いたエッチングを施すことにより、この第2の材料膜30a、30bを除去することができる。
次に、上記の図6(d)に示す工程において残存させた第1の樹脂層101及び第2の樹脂層102を除去して(図4のS6、図6(f))、インプリント用テンプレート1を得る。
上記の第1の樹脂層101及び第2の樹脂層102の除去には、例えば、酸素ガスを用いたアッシングの手法を用いることができる。
上記のように、第1実施形態のインプリント用テンプレートの製造方法においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上のためにアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体に設ける膜(第2の材料膜31)と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止のためにメサ構造の外周部に設ける膜(第2の材料膜32)を、共通する工程で製造できるため、各膜をそれぞれ個別に形成する製造方法に比べて、より少ない工程で、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能なインプリント用テンプレートを、製造することができる。
以上、第1実施形態に係るインプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法について説明したが、第1実施形態は、上記実施態様に限定されるものではない。上記実施態様は例示であり、第1実施形態の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても第1実施形態の技術的範囲に包含される。
B.第2実施形態
以下、第2実施形態に係るインプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法について、図面を用いて詳しく説明する。
<インプリント用テンプレート>
まず、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートについて説明する。
図8は、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの例を説明する図であり、図8(a)、(b)は、それぞれ、異なる態様の第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの構成を説明するための概略断面図である。
例えば、図8(a)、(b)に示すように、インプリント用テンプレート201、202は、光透過性の基材210の主面211の上にメサ構造220を有するインプリント用テンプレートであって、メサ構造220の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体221と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222と、を有し、メサ構造220の外周の主面211の上に、第1の材料膜231と第2の材料膜232が順次積層された積層構造を有する遮光膜233が形成されており、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上に、第2の材料膜232から構成される高コントラスト膜が形成されている。
このような構成、即ち、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上に、第2の材料膜232から構成される高コントラスト膜が形成されており、メサ構造220の外周の主面211の上に、第1の材料膜231と第2の材料膜232が順次積層された積層構造を有する遮光膜233が形成されている構成を有するため、インプリント用テンプレート201、202においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能となる。
なお、図8(a)、(b)に示すインプリント用テンプレート201、202の相違点は、基材210の主面211の上の遮光膜233が形成されている領域が異なる点である。
より具体的には、図8(b)に示すインプリント用テンプレート202においては、遮光膜233は、メサ構造220と主面211が接する箇所(即ち、メサ構造220の底部外縁)から、基材210の主面211の外縁までの領域を覆うように形成されている。
一方、図8(a)に示すインプリント用テンプレート201においては、遮光膜233は、メサ構造220と主面211が接する箇所(即ち、メサ構造220の底部外縁)から、基材210の主面211の外縁までの領域の間の、所定の領域に形成されている。この「所定の領域」について、図9を用いて以下に説明する。
図9は、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの使用例を説明する図である。
図9に示すように、インプリント用テンプレート201を用いて、光インプリント法により被転写基板250の上に形成された光硬化性樹脂260の転写領域261にパターン転写する場合、光硬化性樹脂260の非転写領域262には露光光(例えば、波長365nmの紫外光)が照射されないようにする必要がある。非転写領域262の光硬化性樹脂260を意図せずに硬化させてしまうことを防ぐためである。
ここで、通常、インプリント用テンプレート201を搭載するインプリント装置には、露光光が意図しない領域に照射されることを抑制する目的で、露光領域が開口部になっている平面視枠状の遮光板が設けられている。
例えば、図9に示す例においては、遮光板270が設けられていることにより、露光光が照射される領域は、遮光板270の開口部に応じた照射領域290に規定されている。換言すれば、照射領域290よりも外側の露光光283は、遮光板270によって遮られ、光硬化性樹脂260に照射されない。
ただし、この遮光板270だけでは、被転写基板250の上の光硬化性樹脂260から距離が離れている(例えば、途中にインプリント用テンプレート201が介在する)こともあって、高い位置精度で、光硬化性樹脂260の非転写領域262に露光光が照射されないようにすることは困難である。
それゆえ、遮光板270の形状精度や取り付け精度も含め、遮光板270で規定される照射領域290は、通常、光硬化性樹脂260の転写領域261よりも大きくなるように設計されている。すなわち、図9に示すように、照射領域290は、光硬化性樹脂260の転写領域261に応じた大きさの照射領域291に加えて、本来不要な照射領域292も含む。
そこで、インプリント用テンプレート201においては、図9に示すように、上記の照射領域292の露光光282を、メサ構造220の外周の基材210の主面211の上に形成した遮光膜233で遮るようにする。これにより、被転写基板250の上の光硬化性樹脂260には、転写領域261に応じた大きさの照射領域291の露光光281のみが照射されることになる。
上記のように、露光光の照射領域290を規制する遮光板270を備えるインプリント装置に搭載されるインプリント用テンプレート201においては、基材210の主面211に形成される遮光膜233は、メサ構造220と主面211が接する箇所(即ち、メサ構造220の底部外縁)から、基材210の主面211の外縁までの領域全てを覆うように形成されている必要は無く、所定の領域に形成されていればよい。
より具体的には、インプリント用テンプレート201において、基材210の主面211に形成される遮光膜233は、少なくとも、メサ構造220と主面211が接する箇所(即ち、メサ構造220の底部外縁)から、図9に示す照射領域290に相当する領域の基材210の主面211の領域の外縁までを覆うように形成されていればよい。
なお、第2実施形態においては、図8(b)に示すインプリント用テンプレート202のように、遮光膜233は、メサ構造220と主面211が接する箇所(即ち、メサ構造220の底部外縁)から、基材210の主面211の外縁までの領域を覆うように形成されていてもよい。
このような構成であれば、インプリント用テンプレート202を搭載するインプリント装置の構成(例えば、図9に示す照射領域290のサイズ)によらずに、光硬化性樹脂260の非転写領域262には露光光が照射されないようにすることができるからである。
次に、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上の高コントラスト膜(第2の材料膜232)の膜厚と、メサ構造220の外周の基材210の主面211の上の遮光膜233(第1の材料膜231と第2の材料膜232が順次積層された積層構造)の膜厚の関係、および、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体221の深さと、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222の深さの関係について、図10を用いて説明する。
図10は、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの要部の一例を説明する図である。
この図10は、高コントラスト膜(第2の材料膜232)と遮光膜233の膜厚の関係、および、第1の凹凸構造体221と第2の凹凸構造体222の深さの関係について説明するための図であり、インプリント用テンプレート201を構成する他の要素については、図示を省略している。
また、図10においては、一例として、インプリント用テンプレート201を用いて説明しているが、インプリント用テンプレート202においても、同様に説明できるものである。
まず、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上の高コントラスト膜(第2の材料膜232)の膜厚と、メサ構造220の外周の基材210の主面211の上の遮光膜233の膜厚の関係について、説明する。
第2実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいて、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上に形成されている高コントラスト膜(第2の材料膜232)は、位置合わせ時のアライメントマークのコントラストを向上させることができればよいが、メサ構造220の外周の基材210の主面211の上の遮光膜233には、インプリント時における意図しない領域への露光光の照射を防止することが求められる。
それゆえ、例えば、遮光膜233を構成する材料と、高コントラスト膜(第2の材料膜232)を構成する材料が、同じ光学特性を有する材料である場合、遮光膜233の膜厚(T2)は、高コントラスト膜(第2の材料膜232)の膜厚(T1)よりも厚い(T1<T2)ものであることが好ましい。より遮光性が向上するからである。
ここで、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいては、遮光膜233は、高コントラスト膜を構成する第2の材料膜232に加えて、第1の材料膜231を有する構成になっている。
それゆえ、遮光膜233の膜厚(T2)は、高コントラスト膜(第2の材料膜232)の膜厚(T1)よりも厚い(T1<T2)ものとなる。
次に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体221とアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222の深さの関係について説明する。
第2実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいては、図10に示すように、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体221の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD1とし、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222の凸部の上面から凹部の底面の上の高コントラスト膜(第2の材料膜232)の上面までの距離をD2とした場合に、D1≦D2の関係を満たすものであることが好ましい。
このような構成であれば、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートを製造する際に、第2の材料膜232の上に残存するエッチングマスクとしての樹脂層(図13(h)に示す第2の樹脂層302a)の厚みをより厚くすることが可能になり、エッチングに際して第2の材料膜232が消失してしまう不具合を、より確実に防止できるからである。
上記のような態様は、例えば、特願2014−193694号に記載した方法により得ることができる。
すなわち、後述する第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法において、第1の凹凸構造体221と第2の凹凸構造体222を形成する際のエッチングマスクとなるハードマスクパターン(図12(d)に示す第1の材料パターン231P)を形成後、第1の凹凸構造体221を形成するためのハードマスクパターン領域を樹脂層で覆った状態で、第2の凹凸構造体222をハーフエッチングし、その後、上記樹脂層を除去して、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222をエッチング形成することにより、得ることができる。
次に、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する材料について、説明する。
第2実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する光透過性の基材210は、光インプリント法に用いることが可能なものであって、インプリント時における露光光、及び、位置合わせ時のアライメント光を透過できるものである。
この露光光には、一般に、波長200nm〜400nmの範囲(特に300nm〜380nmの範囲)の紫外光が用いられる。
一方、アライメント光は、被転写基板の上の光硬化性樹脂を硬化させないように、露光光とは異なる波長の光が用いられる。一般的には、波長400nm〜800nmの範囲(特に633nm近傍)の可視光が用いられる。
光透過性の基材210を構成する材料としては、例えば、石英ガラス、耐熱ガラス、フッ化カルシウム(CaF2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、及びアクリルガラス等の透明材料や、これら透明材料の積層構造物を挙げることができる。特に、合成石英は、剛性が高く、熱膨張係数が低く、かつ一般に使用される波長である300nm〜380nmの範囲での透過率が良いため、基材210に用いる材料として適している。
なお、通常、インプリント用テンプレートにおいては、基材を構成する主たる材料と、転写パターンを有するメサ構造を構成する主たる材料は、同一材料であり、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートにおいても、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体221とアライメントマークを構成する第2の凹凸構造体222を有するメサ構造220は、基材210と同じ材料から構成されている。
第2実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する第1の材料膜231は、基材210を構成する材料とはエッチング特性が異なる材料から構成されるものである。
より詳しくは、第1の材料膜231は、後述するインプリント用テンプレートの製造方法において、図12(e)に示すように、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222を形成する工程に際して、エッチングマスクとして機能するエッチング耐性を有する材料から構成される。
このように、第1の凹凸構造体221と第2の凹凸構造体222を形成するためのエッチングマスクを構成する第1の材料膜231を、遮光膜233の下層の膜として利用するため、第2実施形態においては、工程を増やすことなく、遮光膜233の透過率を小さくすることができる。
第1の材料膜231を構成する材料としては、基材210に用いる材料をエッチングする際にエッチングマスクとして機能する物であれば、用いることができる。
ここで、上記のように基材210に用いる材料は主に合成石英であることから、第1の材料膜231を構成する材料としては、フッ素系のガスを用いたドライエッチングに耐性を有する物であることが好ましい。
第1の材料膜231を構成する材料として、例えば、金属材料及びその酸化物、窒化物、酸窒化物等を1種以上含むものを挙げることができる。上記の金属材料の具体例としては、例えば、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)等を挙げることができる。
この第1の材料膜231を構成する材料として、クロム(Cr)を用いる場合、その膜厚は、形成する第1の凹凸構造体221のサイズにもよるが、例えば、3nm〜5nm程度の厚みがあればよい。
第2実施形態に係るインプリント用テンプレートを構成する第2の材料膜232は、基材210を構成する材料とは屈折率が異なる材料から構成されるものである。
屈折率が異なる材料とすることで、アライメント光を用いた位置合わせ時のアライメントマークのコントラストを向上させることができる。
第2の材料膜232を構成する材料としては、アライメント光に対して、基材210を構成する材料とは屈折率が異なる物であれば用いることができる。
上記のように基材210に用いる材料は主に合成石英であることから、第2の材料膜232を構成する材料としては、例えば、金属材料及びその酸化物、窒化物、酸窒化物等を1種以上含むものを挙げることができる。上記の金属材料の具体例としては、例えば、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)等を挙げることができる。
ここで、インプリント時における意図しない領域への露光光の照射を防止するため、基材210の主面211の上に形成される遮光膜33は、波長365nmでの透過率が10%以下であることが好ましい。
例えば、第1の材料膜231を構成する材料、及び、第2の材料膜232を構成する材料としてクロム(Cr)を用いる場合、遮光膜33の膜厚(T2)は、15nm以上あればよい。
なお、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートは、平面視においてメサ構造を包含する位置関係となる窪み部を、裏面側に有していても良い。
例えば、図8(a)、(b)に示すように、インプリント用テンプレート201、202は、平面視においてメサ構造220を包含する位置関係となる窪み部240を、裏面212側に有している。
このような構成であれば、窪み部240が形成されている部分のインプリント用テンプレート201、202の肉厚を薄くでき、メサ構造220を湾曲させ易くなる。
それゆえ、例えば、インプリント用テンプレート201、202の転写パターン(第1の凹凸構造体221)を被転写基板250の上の光硬化性樹脂260と接触させる際に、メサ構造220を、その中央部が周囲よりも光硬化性樹脂260に近づく形に湾曲させることで、中央部から外周部に向かって徐々に、気体の混入を排除しつつ、転写パターン(第1の凹凸構造体221)を光硬化性樹脂260と接触させることができる。
また、離型時においても、メサ構造220を湾曲させることで、その外周部から中央部に向かって、徐々に転写パターン(第1の凹凸構造体221)を光硬化性樹脂260から離脱させることができる。
なお、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの転写パターンは、ラインアンドスペースパターンであってもよく、また、ピラー形状であってもよい。一例として、その大きさは、ラインアンドスペースパターンの場合、ライン幅が30nm程度であり、その高さは60nm程度である。また、ピラー形状の場合、直径が50nm程度であり、その高さは60nm程度である。
<インプリント用テンプレートの製造方法>
次に、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。
図11は、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図12、13は、第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの製造方法の一例を示す概略工程図である。なお、この図11〜13は、主に第2実施形態に係るインプリント用テンプレートの第1の凹凸構造体221、第2の凹凸構造体222、高コントラスト膜(第2の材料膜232)、および、遮光膜233(第1の材料膜231と第2の材料膜232が順次積層された積層構造)の形成方法について説明するものであり、他の構成要素の形成方法については、省略している。
例えば、本製造方法により、インプリント用テンプレート201を製造するには、まず、光透過性の基材210の主面211の上にメサ構造220を有するテンプレート用基板300を準備し(図11のS1、図12(a))、基材210の主面211の上、及び、メサ構造220の上面220aの上に第1の材料膜231を形成する(図11のS2、図12(b))。
第1の材料膜231を形成する方法としては、例えば、スパッタ成膜法を用いることができる。
次に、第1の材料膜231の上に第1の樹脂層301a、301bを形成し、メサ構造220の上面の上に形成した第1の樹脂層301aを加工して、第1の樹脂パターン221a、222aを形成する(図11のS3、図12(c))。
第1の樹脂層301a、301bを構成する樹脂には、光インプリント法に用いることが可能な光硬化性樹脂を好適に用いることができる。なお、第1の樹脂層301aを構成する樹脂と、第1の樹脂層301bを構成する樹脂は、同じものであっても良く、異なるものであっても良い。
第1の樹脂層301aを構成する樹脂に光硬化性樹脂を用いる場合、例えば、第1の樹脂パターン221a、222aに相当する凹凸パターンを有するマスターテンプレートを用いた光インプリント法により、第1の樹脂パターン221a、222aを形成することができる。
一方、第1の樹脂層301bは、第1の材料膜231の上に、第1の樹脂層301bを構成する樹脂を滴下することで形成できる。
例えば、光硬化性樹脂を用い、第1の材料膜231の必要な領域の上を覆うような態様となるように、この樹脂を滴下し、その後、光硬化させて第1の樹脂層301bを形成することができる。
なお、上記のような方法で形成される第1の樹脂層301bにおいては、膜厚が不均一、すなわち、厚い部分と薄い部分を含む態様を生じやすい。
しかしながら、第2実施形態においては、第1の樹脂層301bが必要とされる領域において、最も薄い部分の膜厚が、第1の樹脂パターン221a、222aの凹部の膜厚(第1の樹脂パターン221a、222aの凹部の底面から第1の材料膜231の上面までの樹脂の厚み)よりも厚くなるように、第1の樹脂層301bを形成すればよい。
次に、第1の樹脂パターン221a、222aにエッチングを施して、第1の材料膜231から第1の材料パターン231Pを形成し(図11のS4、図12(d))、第1の材料パターン231Pをエッチングマスクに用いて、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222を形成する(図11のS5、図12(e))。
上記の第1の樹脂パターン221a、222aにエッチングを施して、第1の材料膜231から第1の材料パターン231Pを形成する工程(図11のS4、図12(d))には、従来のインプリント法と同様の方法を用いることができる。
例えば、まず酸素ガスを用いたドライエッチングにより、第1の樹脂パターン221a、222aの凹部の下の樹脂を除去して、第1の材料膜231を露出させ、その後、露出した第1の材料膜231の部分をエッチング除去することにより、第1の材料パターン231Pを形成することができる(図11のS4、図12(d))。
例えば、第1の材料膜231を構成する材料として、クロム(Cr)を用いた場合、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングにより、第1の材料パターン231Pを形成することができる。
また、基材210の材料に合成石英を用いた場合、フッ素系のガスを用いたドライエッチングにより、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222を形成することができる(図11のS5、図12(e))。
なお、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222を形成する工程(図11のS5、図12(e))の後に残存する第1の樹脂層301a、301bは、例えば、酸素ガスを用いたアッシングで除去される。
次に、第1の材料パターン231Pの上、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上、および、基材210の主面の上の第1の材料膜231の上に、第2の材料膜232を形成する(図11のS6、図13(f))。
この第2の材料膜232を形成する方法には、スパッタ法やCVD法等の真空成膜の技術を用いることができる。
例えば、第2の材料膜232を構成する材料としてクロム(Cr)を用いる場合、スパッタ法による真空成膜を施して、第2の材料膜232を形成することができる。
次に、第2の材料膜232の上に、第2の樹脂層302a、302bを形成する(図11のS7、図13(g))。
より詳しくは、第1の凹凸構造体221の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜232の上に第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))を形成し、第2の凹凸構造体222の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜232の上に第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))を形成し、基材210の主面の上に形成された第2の材料膜232の上に第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))を形成する。
この際、図13(g)に示すように、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上に形成される第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))の厚み、および、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))の厚みが、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上に形成される第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))よりも厚くなるように、それぞれの樹脂層を形成する。
次の工程、すなわち、図13(h)に示す、第2の樹脂層の部分的除去工程において、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))及び第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))を残存させつつ、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))を除去するためである。
上記のように、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))の厚み(R2)を、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))の厚み(R1)よりも厚くなるようにするには、例えば、図14に示すような、段差テンプレート310を用いる方法を挙げることができる。
より詳しくは、第1の凹凸構造体221の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜232の上に、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))を構成する樹脂を滴下し、第2の凹凸構造体222の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された第2の材料膜232の上に、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))を構成する樹脂を滴下し、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))及び第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレート310を押し当て、樹脂を硬化させる。
第2の樹脂層302aを構成する樹脂には、光インプリント法に用いることが可能な光硬化性樹脂を好適に用いることができる。
第2の樹脂層302aを構成する樹脂に光硬化性樹脂を用いる場合、例えば、合成石英から構成される段差テンプレート310を用いて、図14に示すように紫外光311を照射して、第2の樹脂層302aを構成する樹脂を硬化させることで、所望の厚みの第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))及び第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))を形成することができる。
上記のような方法を用いることで、図13(g)、図14に示す例において、厚み(R1)が50nm〜100nmの範囲となる第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))、および、厚み(R2)が160nm〜300nmの範囲となる第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))を形成することができる。
一方、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))は、基材210の主面の上に形成された第2の材料膜232の上に、第2の樹脂層302bを構成する樹脂を滴下することで形成できる。
この第2の樹脂層302bを構成する樹脂には、光インプリント法に用いることが可能な光硬化性樹脂を好適に用いることができる。この第2の樹脂層302bを構成する樹脂は、上記の第2の樹脂層302aを構成する樹脂と、同じものであっても良く、異なるものであっても良い。
例えば、第2の樹脂層302bを構成する樹脂として光硬化性樹脂を用い、基材210の主面の上に形成された第2の材料膜232の必要な領域の上を覆うような態様となるようにこの樹脂を滴下し、その後、光硬化させて第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))を形成することができる。
なお、上記のような方法で形成される第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))においては、段差テンプレート310を押し当てて膜厚規定する第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))及び第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))に比べて、膜厚が不均一、すなわち、厚い部分と薄い部分を含む態様を生じやすい。
しかしながら、第2実施形態においては、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))が必要とされる領域において、最も薄い部分の膜厚が、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上に形成される第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(A))の厚み(R1)よりも厚くなるように、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))を形成すればよい。
例えば、図13(g)に示す例において、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))の膜厚は、1μm以上とすることができる。
次に、基材210の主面の上の第2の材料膜232の上に形成された第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))、および、第2の凹凸構造体222の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上、に形成された第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))を残存させつつ、メサ構造220の上の第1の材料パターン231Pの上に形成された第2の材料膜232の上、および、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上、に形成された第2の樹脂層302aを除去する(図11のS8、図13(h))。
上記の図13(g)に示す膜厚の差があるため、図13(h)に示すように、第2の樹脂層302a(第2の樹脂層(B))、および、第2の樹脂層302b(第2の樹脂層(C))を残すことができる。
この部分的除去、より詳しくは、第1の材料パターン231Pの上に形成された第2の材料膜232の上に形成された第2の樹脂層302a、および、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上の第2の材料膜232の上、に形成された第2の樹脂層302aの除去には、酸素ガスを用いたエッチバックの手法を用いることができる。
次に、上記の図13(h)に示す工程により、第2の樹脂層302aが部分的に除去されて露出することになった第2の材料膜232を除去し、次いで、第1の材料パターン231Pを除去し、その後、残存させた第2の樹脂層302a、302bを除去して(図11のS9〜10、図13(i))、インプリント用テンプレート201を得る。
より詳しくは、まず、メサ構造220の上の第1の材料パターン231Pの上、および、第1の凹凸構造体221の凹部の底面の上、に形成された第2の材料膜232を除去し、これにより露出する第1の材料パターン31Pを除去し、その後、第2の凹凸構造体222の凹部に形成した第2の材料膜232の上に残存する第2の樹脂層302a、及び、基材210の主面の上の第2の材料膜232の上に残存する第2の樹脂層302bを除去して、図13(i)に示すインプリント用テンプレート201を得る。
例えば、第2の材料膜232及び第1の材料パターン231Pを構成する材料にクロム(Cr)を用いた場合、塩素と酸素を含む混合ガスを用いたドライエッチングを施すことにより、この第2の材料膜232及び第1の材料パターン231Pを除去することができる。
また、上記の第2の樹脂層302a、302bの除去には、例えば、酸素ガスを用いたアッシングの手法を用いることができる。
なお、第2の材料膜232を構成する材料と、第1の材料パターン231Pを構成する材料が、同じ材料である場合、上記の第2の材料膜232を除去する工程と、第1の材料パターン231Pを除去する工程は、一の工程で行うことができる。
上記のように、第2実施形態のインプリント用テンプレートの製造方法においては、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上のために第2の凹凸構造体に設ける高コントラスト膜と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止のためにメサ構造の外周部に設ける積層構造の遮光膜を構成する上層の膜を、共通する工程で製造できるため、各膜をそれぞれ個別に形成する製造方法に比べて、より少ない工程で、位置合わせ時のアライメントマークのコントラスト向上と、インプリント時における意図しない領域への光照射防止の、両方の要求を満たすことが可能なインプリント用テンプレートを、製造することができる。
さらに、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体を形成するためのエッチングマスクを構成する第1の材料膜を、積層構造の遮光膜の下層の膜として利用するため、工程を増やすことなく、遮光膜の透過率を小さくすることができる。
また、インプリント用テンプレートを製造するための基板(テンプレート用基板)の非パターン部に遮光部材を形成し、その後、パターン部に凹凸構造体を形成する場合には、凹凸構造体の形成工程で遮光膜に損傷が生じやすいという問題もあるが、第2実施形態のインプリント用テンプレートの製造方法においては、第1の凹凸構造体221及び第2の凹凸構造体222の形成後に、積層構造の遮光膜を構成する上層の膜(第2の材料膜232)を形成するため、上記のような問題も防止できる。
以上、第2実施形態に係るインプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法について説明したが、第2実施形態は、上記実施態様に限定されるものではない。上記実施態様は例示であり、第2実施形態の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても第2実施形態の技術的範囲に包含される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1、2 インプリント用テンプレート
10 基材部
11 主面
12 裏面
20 メサ構造
20a メサ構造の最上面
21 第1の凹凸構造体
22 第2の凹凸構造体
30a、30b、31、32 第2の材料膜
40 窪み部
50 被転写基板
60 光硬化性樹脂
61 転写領域
62 非転写領域
70 遮光板
81、82、83 露光光
90、91、92 照射領域
100 第1のインプリント用テンプレート
101 第1の樹脂層
102 第2の樹脂層
103 第3の樹脂層
110 段差テンプレート
111 紫外光
201、202 インプリント用テンプレート
210 基材
211 主面
212 裏面
220 メサ構造
220a メサ構造の上面
221 第1の凹凸構造体
221a 第1の樹脂パターン
222 第2の凹凸構造体
222a 第1の樹脂パターン
231 第1の材料膜
231P 第1の材料パターン
232 第2の材料膜
233 遮光膜
240 窪み部
250 被転写基板
260 光硬化性樹脂
261 転写領域
262 非転写領域
270 遮光板
281、282、283 露光光
290、291、292 照射領域
300 テンプレート用基板
301a、301b 第1の樹脂層
302a、302b 第2の樹脂層
310 段差テンプレート
311 紫外光

Claims (19)

  1. 光透過性の基材部の主面の上にメサ構造を有するインプリント用テンプレートであって、
    前記メサ構造の上面に、
    転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、
    アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、
    を有し、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、及び、前記メサ構造の外周の前記基材部の主面の上に、前記基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜が形成されており、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成されている前記第2の材料膜の膜厚が、前記主面の上に形成されている前記第2の材料膜の膜厚より薄いことを特徴とする、インプリント用テンプレート。
  2. 前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD1とし、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上面までの距離をD2とした場合に、
    1≦D2
    の関係を満たすものであることを特徴とする、請求項1に記載のインプリント用テンプレート。
  3. 光透過性の基材部の主面の上にメサ構造を有するインプリント用テンプレートであって、
    前記メサ構造の上面に、
    転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、
    アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、
    を有し、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、及び、前記メサ構造の外周の前記基材部の主面の上に、前記基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜が形成されており、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD 1 とし、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上面までの距離をD 2 とした場合に、
    1 ≦D 2
    の関係を満たすものであることを特徴とする、インプリント用テンプレート。
  4. 前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成されている前記第2の材料膜と、前記主面の上に形成されている前記第2の材料膜が、同じ膜厚であることを特徴とする、請求項3に記載のインプリント用テンプレート。
  5. 前記基材部の主面の上の第2の材料膜が、前記メサ構造と前記主面が接する前記メサ構造の底部外縁から前記基材部の主面の外縁までの領域を覆うように形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のインプリント用テンプレート。
  6. 前記基材部の主面の上の第2の材料膜が、波長365nmでの透過率が10%以下であることを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のインプリント用テンプレート。
  7. 光透過性の基材部の主面の上にメサ構造を有し、前記メサ構造の上面に、転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、を有する第1のインプリント用テンプレートを準備する工程と、
    前記メサ構造の最上面の上、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、および、前記基材部の主面の上に、前記基材部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2の材料膜を形成する工程と、
    前記第2の材料膜の上に樹脂層を形成する工程と、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層、および、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層を残存させつつ、前記メサ構造の最上面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成した前記樹脂層を除去する工程と、
    前記メサ構造の最上面の上に形成した前記第2の材料膜、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜を除去する工程と、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、および、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に残存させた前記樹脂層を除去する工程と、
    を順に備えることを特徴とする、インプリント用テンプレートの製造方法。
  8. 前記第2の材料膜の上に樹脂層を形成する工程が、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上を覆う第1の樹脂層を形成する工程と、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上を覆う第2の樹脂層を形成する工程と、
    前記基材部の主面の上に形成した前記第2の材料膜の上に第3の樹脂層を形成する工程と、を含み、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成される第2の樹脂層の厚み、および、前記第3の樹脂層の厚みが、
    前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上に形成される第1の樹脂層の厚みよりも厚いことを特徴とする、請求項7に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
  9. 前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層を形成する工程が、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上に、前記第1の樹脂層を構成する第1の樹脂を滴下し、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成した前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層を構成する第2の樹脂を滴下し、
    前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレートを押し当て、前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂を硬化させる工程を含むことを特徴とする、請求項8に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
  10. 前記第3の樹脂層を形成する工程が、前記基材部の主面の上の前記第2の材料膜の上に、前記第3の樹脂層を構成する第3の樹脂を滴下する工程を含むことを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
  11. 前記第1のインプリント用テンプレートにおける、前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離が、前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離よりも大きいことを特徴とする、請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
  12. 光透過性の基材の主面の上にメサ構造を有するインプリント用テンプレートであって、
    前記メサ構造の上面に、
    転写パターンを構成する第1の凹凸構造体と、
    アライメントマークを構成する第2の凹凸構造体と、
    を有し、
    前記メサ構造の外周の前記主面の上に、遮光膜が形成されており、
    前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上に、高コントラスト膜が形成されており、
    前記高コントラスト膜が、前記基材を構成する材料と異なる第2の材料膜から構成され、
    前記遮光膜が、前記基材を構成する材料と異なる第1の材料膜と前記第2の材料膜が順次積層された積層構造を有し、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面までの距離をD 1 とし、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面から凹部の底面の上の前記高コントラスト膜の上面までの距離をD 2 とした場合に、
    1 ≦D 2
    の関係を満たすことを特徴とする、インプリント用テンプレート。
  13. 前記主面の上の遮光膜が、
    前記メサ構造と前記主面が接する前記メサ構造の底部外縁から前記基材の外縁までの領域を覆うように形成されていることを特徴とする、請求項12に記載のインプリント用テンプレート。
  14. 前記第1の材料膜が、前記基材を構成する材料とはエッチング特性が異なる第1の材料から構成され、
    前記第2の材料膜が、前記基材を構成する材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成されていることを特徴とする、請求項12または請求項13に記載のインプリント用テンプレート。
  15. 前記遮光膜が、波長365nmでの透過率が10%以下であることを特徴とする、請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のインプリント用テンプレート。
  16. 光透過性の基材の主面の上にメサ構造を有するテンプレート用基板を準備する工程と、
    前記基材の主面の上、及び、前記メサ構造の上面の上に、前記基材を構成する材料と異なる第1の材料膜を形成する工程と、
    前記第1の材料膜の上に第1の樹脂層を形成し、前記メサ構造の上面の上に形成した前記第1の樹脂層を加工して、第1の樹脂パターンを形成する工程と、
    前記第1の樹脂パターンにエッチングを施して、前記第1の材料膜から第1の材料パターンを形成し、前記第1の材料パターンをエッチングマスクに用いて第1の凹凸構造体及び第2の凹凸構造体を形成する工程と、
    前記第1の材料パターンの上、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上、および、前記基材の主面の上の前記第1の材料膜の上に、第2の材料膜を形成する工程と、
    前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層を形成する工程と、
    前記基材の主面の上の前記第2の材料膜の上、および、前記第2の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、に形成された前記第2の樹脂層を残存させつつ、前記メサ構造の上の前記第1の材料パターンの上に形成された第2の材料膜の上、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上の前記第2の材料膜の上、に形成された前記第2の樹脂層を除去する工程と、
    前記メサ構造の上の前記第1の材料パターンの上、および、前記第1の凹凸構造体の凹部の底面の上、に形成された前記第2の材料膜を除去する工程と、
    前記第1の材料パターンを除去する工程と、
    前記残存させた第2の樹脂層を除去する工程と、
    を順に備えることを特徴とする、インプリント用テンプレートの製造方法。
  17. 前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層を形成する工程が、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(A)を形成する工程と、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(B)を形成する工程と、
    前記基材の主面の上に形成された前記第2の材料膜の上に第2の樹脂層(C)を形成する工程と、
    を含み、
    前記第2の樹脂層(B)の厚み、および、前記第2の樹脂層(C)の厚みが、前記第2の樹脂層(A)の厚みよりも厚いことを特徴とする、請求項16に記載のイン
    プリント用テンプレートの製造方法。
  18. 前記第2の樹脂層(A)及び前記第2の樹脂層(B)を形成する工程が、
    前記第1の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(A)を構成する樹脂を滴下し、
    前記第2の凹凸構造体の凸部の上面の上及び凹部の底面の上に形成された前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(B)を構成する樹脂を滴下し、
    前記第2の樹脂層(A)及び前記第2の樹脂層(B)の各厚みに応じた段差構造を有する段差テンプレートを押し当て、前記樹脂を硬化させる工程を含むことを特徴とする、請求項17に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
  19. 前記第2の樹脂層(C)を形成する工程が、前記基材の主面の上の前記第2の材料膜の上に、前記第2の樹脂層(C)を構成する樹脂を滴下する工程を含むことを特徴とする、請求項17または請求項18に記載のインプリント用テンプレートの製造方法。
JP2017089413A 2016-04-28 2017-04-28 インプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法 Active JP6965557B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016090829 2016-04-28
JP2016090829 2016-04-28
JP2016137576 2016-07-12
JP2016137576 2016-07-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018014483A JP2018014483A (ja) 2018-01-25
JP6965557B2 true JP6965557B2 (ja) 2021-11-10

Family

ID=61020368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017089413A Active JP6965557B2 (ja) 2016-04-28 2017-04-28 インプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6965557B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6957281B2 (ja) * 2017-09-12 2021-11-02 キオクシア株式会社 テンプレートの作製方法、および半導体装置の製造方法
US10935883B2 (en) * 2017-09-29 2021-03-02 Canon Kabushiki Kaisha Nanoimprint template with light blocking material and method of fabrication
TWI754374B (zh) * 2018-04-09 2022-02-01 日商大日本印刷股份有限公司 奈米壓印用模片及其製造方法、及、2段台面基底及其製造方法
JP2020035924A (ja) 2018-08-30 2020-03-05 キオクシア株式会社 原版
US11281095B2 (en) 2018-12-05 2022-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Frame curing template and system and method of using the frame curing template
JP7278135B2 (ja) * 2019-04-02 2023-05-19 キヤノン株式会社 インプリント装置および物品製造方法
JP2021144985A (ja) 2020-03-10 2021-09-24 キオクシア株式会社 テンプレート、テンプレートの製造方法および半導体装置の製造方法
JP2021150461A (ja) 2020-03-18 2021-09-27 キオクシア株式会社 テンプレート、パターン形成方法、及び半導体装置の製造方法
US11747731B2 (en) 2020-11-20 2023-09-05 Canon Kabishiki Kaisha Curing a shaped film using multiple images of a spatial light modulator

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5182470B2 (ja) * 2007-07-17 2013-04-17 大日本印刷株式会社 インプリントモールド
JP5407525B2 (ja) * 2009-04-27 2014-02-05 大日本印刷株式会社 ナノインプリント転写用基板およびナノインプリント転写方法
JP5257225B2 (ja) * 2009-04-28 2013-08-07 大日本印刷株式会社 ナノインプリント用モールドおよびその製造方法
JP5532939B2 (ja) * 2010-01-14 2014-06-25 大日本印刷株式会社 光インプリント用のモールドおよびこれを用いた光インプリント方法
US8961852B2 (en) * 2010-02-05 2015-02-24 Canon Nanotechnologies, Inc. Templates having high contrast alignment marks
JP2013069921A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Toshiba Corp インプリント方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018014483A (ja) 2018-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6965557B2 (ja) インプリント用テンプレート及びインプリント用テンプレートの製造方法
JP7056013B2 (ja) テンプレート及びテンプレートブランクス、並びにインプリント用テンプレート基板の製造方法、インプリント用テンプレートの製造方法、及び、テンプレート
JP4281773B2 (ja) 微細成形モールド及び微細成形モールドの再生方法
CN110383167B (zh) 掩模坯料、转印用掩模的制造方法、以及半导体器件的制造方法
KR20160138242A (ko) 마스크 블랭크, 전사용 마스크의 제조 방법 및 반도체 장치의 제조 방법
KR101895122B1 (ko) 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크 및 표시 장치의 제조 방법
TW201740184A (zh) 圖案轉印方法及顯示裝置之製造方法
JP7060836B2 (ja) インプリントモールドの製造方法
TW202201117A (zh) 遮罩基底、轉印用遮罩、及半導體元件之製造方法
JP7027823B2 (ja) 機能性基板及びその製造方法、並びにインプリントモールド
TWI712849B (zh) 一種極紫外線光罩
JP7139751B2 (ja) インプリントモールドの製造方法
JP7039993B2 (ja) フォトマスク、並びにインプリントモールド用ブランクス及びその製造方法
JP2006126243A (ja) 露光マスク並びにマイクロレンズアレイおよびその作製方法
JP7124585B2 (ja) レプリカモールドの製造方法
CN114521286A (zh) 压印模具的制造方法、压印模具、模具坯料、及光学元件的制造方法
JP2005043835A (ja) フォトマスクブランク用基板、フォトマスクブランク及びフォトマスク
KR20120081656A (ko) 빛의 파장을 선택적으로 투과시키는 광학 필터를 이용한 포토 마스크
JP7338308B2 (ja) インプリントモールド用基板及びインプリントモールド、並びにそれらの製造方法
JP7302347B2 (ja) インプリントモールド用基板及びインプリントモールド、並びにそれらの製造方法
JP7384153B2 (ja) ナノインプリント用テンプレート及びその製造方法、並びに、2段メサブランクス及びその製造方法
JP7314523B2 (ja) レーザ露光用フォトマスク及びフォトマスクブランクス
JP6638493B2 (ja) 多段構造体を有するテンプレートの製造方法
KR20210023567A (ko) 포토마스크, 이의 제조방법 및 이를 이용한 표시장치의 제조방법
JP2016009849A (ja) テンプレートの製造方法およびテンプレート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6965557

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150