JP6964327B2 - ポリエチレン積層体 - Google Patents
ポリエチレン積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6964327B2 JP6964327B2 JP2017140383A JP2017140383A JP6964327B2 JP 6964327 B2 JP6964327 B2 JP 6964327B2 JP 2017140383 A JP2017140383 A JP 2017140383A JP 2017140383 A JP2017140383 A JP 2017140383A JP 6964327 B2 JP6964327 B2 JP 6964327B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- tomato
- copolymer
- polyethylene
- polyethylene laminate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
前記共重合体コーティングは、第1のモノマー部分及び第2のモノマー部分を有する共重合体を含んでおり、
前記第1のモノマー部分は、直鎖状アルキル基を側鎖に有し、かつ
前記第2のモノマー部分は、式R1COO−(R1は炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される構造を側鎖に有する、
トマト加工品の付着を防止するポリエチレン積層体。
[2]前記第1のモノマー部分が、炭素数8以上の直鎖状アルキル基を側鎖に有する、[1]に記載のポリエチレン積層体。
[3]前記第1のモノマー部分が、炭素数8以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートから得られる、[1]又は[2]に記載のポリエチレン積層体。
[4]前記第1のモノマー部分が、ステアリルアクリレート、及びヘキサデシルアクリレートからなる群より選択されるモノマーから得られる、[3]に記載のポリエチレン積層体。
[5]前記第2のモノマー部分が、下記式(1)で表されるモノマーから得られる、[1]〜[4]のうち一項に記載のポリエチレン積層体。
[6]前記第2のモノマー部分が、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、酢酸イソプロペニル、及び酪酸イソプロペニルからなる群より選択されるモノマーから得られる、[5]に記載のポリエチレン積層体。
[7]前記第2のモノマー部分が、酢酸ビニルから得られる、[6]に記載のポリエチレン積層体。
[8]前記共重合体が、前記第1のモノマーの重合ブロック及び前記第2のモノマーの重合ブロックを有するブロック共重合体である、[1]〜[7]のうち一項に記載のポリエチレン積層体。
[9]前記トマト加工品が、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマトピューレ、トマトペースト、トマトケチャップ、トマトソース、及びチリソースからなる群より選択される、[1]〜[8]のうち一項に記載のポリエチレン積層体。
[10][1]〜[9]のうち一項に記載のポリエチレン積層体を有するトマト加工品収容体。
[11]袋状体である、[10]に記載のトマト加工品収容体。
[12]第1のモノマー部分及び第2のモノマー部分を有する共重合体、並びに溶剤を含んでおり、
前記共重合体の前記第1のモノマー部分は、直鎖状アルキル基を側鎖に有し、かつ前記第2のモノマー部分は、式R1COO−(R1は炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される構造を側鎖に有する、
トマト加工品の付着防止コーティング用組成物。
本発明において、第1のモノマー部分は、直鎖状アルキル基を側鎖に有する。第1のモノマー部分の直鎖状アルキル基は、ポリエチレンへの高い接合性を有する。これにより、第1のモノマー部分をポリエチレン基材上に共重合体を接合させることができる。
本発明において、共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、又はトリブロック共重合体等のいずれであってもよい。本発明の共重合体は、ブロック共重合体であることが好ましい。より具体的には、第1のモノマーの重合ブロック及び第2のモノマーの重合ブロックを有するブロック共重合体であることが好ましい。さらにより具体的には、第1のモノマーの重合ブロックを結晶性側鎖として有し、かつ第2のモノマーの重合ブロックを機能性側鎖として有する側鎖結晶性ブロック共重合体(SCCBC)であることが好ましい。
本発明において、共重合体コーティングは、ポリエチレン基材上をコーティングしている。共重合体コーティングは、第1モノマー部分及び第2モノマー部分を有する共重合体を含む。
本発明において、ポリエチレン積層体は、ポリエチレン基材上に共重合体コーティングを有する。ポリエチレン積層体のポリエチレン基材は、種々の基材を積層させた多層構成の基材であって、最表面の少なくとも1つがポリエチレンから成るものであってもよい。この場合、共重合体コーティングはポリエチレンから成る最表面上に配置されてよい。
トマト加工品収容体は、本発明のポリエチレン積層体を用いて製造されてよい。トマト加工品収容体の種類としては、例えばシート、チューブ、包装袋、容器等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのトマト加工品収容体は、トマト加工品を収容したときに、トマト加工品の付着を抑制することができる。
本発明における共重合体コーティング用組成物は、汎用のトマト加工品の付着防止コーティング用組成物としての使用にも適する。
第1のモノマー部分及び第2のモノマー部分を有する共重合体、並びに溶剤を含んでおり、
前記共重合体の前記第1のモノマー部分は、直鎖状アルキル基を側鎖に有し、かつ前記第2のモノマー部分は、式R1COO−(R1は炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される構造を側鎖に有する、
トマト加工品の付着防止コーティング用組成物にも関する。
低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、品名「ペトロセン170」)をインフレーションにて成形した、厚み70μmのポリエチレンフィルムを、基材として用いた。
<合成例1>
(1)第1段階
溶媒としての酢酸ブチル20g及び第1モノマーとしてのステアリルアクリレート(STA)20gを三口フラスコに入れた。
重合開始から34時間後、上記の三口フラスコに、酢酸ブチル4g、及び第2モノマーとしての酢酸ビニル(Vac)4gを投入して、更に37時間重合した。その後温度を下げ、重合を終了した。
重合条件を表1に記載のとおりとした他は、合成例1と同様にして、表1に記載のブロック共重合体を得た。表1における「分子量」は、第1モノマーの重合ブロックの分子量と、第2モノマーの重合ブロックの分子量とを、ハイフン(「−」)で繋いで示した。例えば、分子量が「2400−670」であるとは、重量平均分子量2,400g/molの第1モノマーの重合ブロックと、重量平均分子量670g/molの第2モノマーの重合ブロックとから成る、ブロック共重合体であることを示す。
<実施例1>
(1)付着防止コーティング用組成物の調製
合成例1で得た共重合体STA−Vacを、常温において酢酸エチルに溶解させ、共重合体濃度3質量%のSTA−Vac酢酸エチル溶液である付着防止コーティング用組成物を調製した。
「1.基材の作製」で得た厚み70μmのポリエチレンフィルムの面上に、バーコーター((株)井元製作所製塗工機7000型)、バーコーターバー(10番手)を用いて、塗工速度19.6mm/分にて1回塗工した後、80℃のオーブンに30秒入れて乾燥させることにより、表面に共重合体コーティングを有するポリエチレン積層体のフィルムを作製した。
使用した共重合体の種類及び濃度をそれぞれ表2に記載のとおりとした他は実施例1と同様にして付着防止コーティング用組成物を調製し、この組成物を用いた他は実施例1と同様にしてポリエチレン積層体を作製した。
「1.基材の作製」で得た厚み70μmのポリエチレンフィルムに、付着防止コーティング用組成物の塗工を行わず、そのまま付着性の評価に供した。
実施例1〜4及び比較例1〜3で得たポリエチレン積層体を用い、共重合体コーティング面を内側にして、横幅115mm、縦方向の長さ170mmの平袋を作製した。比較例4のポリエチレンフィルムについても、これと同じサイズの平袋を作製した。これらの平袋中に、それぞれ市販のトマトケチャップ300gを充填し、常温で24時間保存した。24時間後に、袋の上部を横方向にカットし、袋を逆さにして吊るし、1分間静置し、袋中のトマトケチャップを落下させた。1分後に袋の中に残ったトマトケチャップの量を測定し、その残存率を「付着残渣率(wt%)」として評価した。結果は表2に示した。
実施例1及び比較例1で得たポリエチレン積層体及び比較例4のポリエチレンフィルムを用いて、「4.トマトケチャップの付着性の評価」と同様にして平袋を作製した。これらの平袋中に、それぞれ市販のトマトソース300gを充填し、常温で24時間保存した。24時間後に、袋の上部を横方向にカットし、袋を逆さにして吊るし、20秒間静置し、袋中のトマトソースを落下させた。20秒後に袋の中に残ったトマトソースの量を測定し、その残存率を「付着残渣率(wt%)」として評価した。結果は表3に示した。
実施例1で得たポリエチレン積層体及び比較例4のポリエチレンフィルムを用いて、「4.トマトケチャップの付着性の評価」と同様にして平袋を作製した。これらの平袋中に、それぞれ市販のトマトピューレ300gを充填し、常温で24時間保存した。24時間後に、袋の上部を横方向にカットし、袋を逆さにして吊るし、30秒間静置し、袋中のトマトソースを落下させた。30秒後に袋の中に残ったトマトソースの量を測定し、その残存率を「付着残渣率(wt%)」として評価した。結果は表3に示した。
Claims (12)
- ポリエチレン基材、及び前記基材上に積層されている共重合体コーティングを有し、
前記共重合体コーティングは、第1のモノマー部分及び第2のモノマー部分を有する共重合体を含んでおり、
前記第1のモノマー部分は、炭素数8以上の直鎖状アルキル基を側鎖に有し、かつ
前記第2のモノマー部分は、式R1COO−(R1は炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される構造を側鎖に有する、
トマト加工品付着防止用ポリエチレン積層体。 - 前記第1のモノマー部分が、炭素数8以上の直鎖状アルキル基を側鎖に有する、請求項1に記載のポリエチレン積層体。
- 前記第1のモノマー部分が、炭素数8以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートから得られる、請求項1又は2に記載のポリエチレン積層体。
- 前記第1のモノマー部分が、ステアリルアクリレート、及びヘキサデシルアクリレートからなる群より選択されるモノマーから得られる、請求項3に記載のポリエチレン積層体。
- 前記第2のモノマー部分が、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、酢酸イソプロペニル、及び酪酸イソプロペニルからなる群より選択されるモノマーから得られる、請求項5に記載のポリエチレン積層体。
- 前記第2のモノマー部分が、酢酸ビニルから得られる、請求項6に記載のポリエチレン積層体。
- 前記共重合体が、前記第1のモノマーの重合ブロック及び前記第2のモノマーの重合ブロックを有するブロック共重合体である、請求項1〜7のうち一項に記載のポリエチレン積層体。
- 前記トマト加工品が、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマトピューレ、トマトペースト、トマトケチャップ、トマトソース、及びチリソースからなる群より選択される、請求項1〜8のうち一項に記載のポリエチレン積層体。
- 請求項1〜9のうち一項に記載のポリエチレン積層体を有するトマト加工品収容体。
- 袋状体である、請求項10に記載のトマト加工品収容体。
- 第1のモノマー部分及び第2のモノマー部分を有する共重合体、並びに溶剤を含んでおり、
前記共重合体の前記第1のモノマー部分は、直鎖状アルキル基を側鎖に有し、かつ前記第2のモノマー部分は、式R1COO−(R1は炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される構造を側鎖に有する、
トマト加工品の付着防止コーティング用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017140383A JP6964327B2 (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | ポリエチレン積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017140383A JP6964327B2 (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | ポリエチレン積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019019252A JP2019019252A (ja) | 2019-02-07 |
JP6964327B2 true JP6964327B2 (ja) | 2021-11-10 |
Family
ID=65352728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017140383A Active JP6964327B2 (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | ポリエチレン積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6964327B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7083483B2 (ja) * | 2018-02-09 | 2022-06-13 | 学校法人福岡大学 | ポリプロピレン樹脂成形体の改質方法および、改質ポリプロピレン樹脂成形体ならびにその製造方法 |
-
2017
- 2017-07-19 JP JP2017140383A patent/JP6964327B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019019252A (ja) | 2019-02-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU701139B2 (en) | Improved structures of polymers made from single site catalysts | |
JP5515856B2 (ja) | 積層体およびそれを使用した包装材料 | |
JP6079103B2 (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP2017013485A (ja) | 低吸着性共押出多層シーラントフィルム | |
KR101857551B1 (ko) | 저흡착성 포장백 | |
CN107709006B (zh) | 沿机器方向定向的多层薄膜和包括所述薄膜的物品 | |
JP6402771B2 (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP2017528341A (ja) | 複層金属化キャストフィルム及びそれから作製されるパッケージング | |
JP6264092B2 (ja) | 易引裂性多層フィルム及び包装材 | |
JP6964327B2 (ja) | ポリエチレン積層体 | |
JP3052398B2 (ja) | 医療用バッグ | |
JP6402751B2 (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP6971466B2 (ja) | ポリエチレン積層体 | |
JP7044565B2 (ja) | 樹脂組成物およびその用途 | |
JP7456197B2 (ja) | 樹脂組成物及び易引裂性フィルム、易引裂性シート | |
JP2018047703A (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP2018171777A (ja) | 積層体およびそれを備える包装袋 | |
JP6925962B2 (ja) | 樹脂積層体及びそれを用いた樹脂積層袋 | |
JP7259243B2 (ja) | 植物由来ポリエチレンを含むシーラントフィルム用ポリエチレン系樹脂組成物およびシーラントフィルム | |
EP0474512A2 (en) | Polymer mixture | |
JP2020535296A (ja) | ポリエステルへのポリオレフィンの改善された接着 | |
JP2019147381A (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP2016518272A (ja) | 線状引き裂き伝播抵抗を有する多層フィルム | |
JP7542132B2 (ja) | スキンパック用樹脂組成物、スキンパック用フィルム、スキンパック用フィルムの製造方法、スキンパック包装材、及びスキンパック包装体 | |
JP2019018488A (ja) | ポリエチレン積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171222 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20200529 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200602 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210413 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210511 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210702 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210914 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211012 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6964327 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |