JP6963460B2 - たん白質の定量方法 - Google Patents

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本発明は、たん白質の定量方法に関する。より具体的には、本発明は、たん白質及び粘性剤を含む検体中のたん白質を高確度且つ高精度で定量する方法に関する。
近年、様々な疾患の予防や治療目的で、ワクチン、抗体等を利用した生物学的製剤が利用されている。このような生物学的製剤の製造工程では、厚生労働省が定めた「生物学的製剤基準」(非特許文献1)に従って様々な検査・試験が行われており、厳重な品質管理がなされている。一方で、有効性、安全性、及び使用性の観点から、多種多様な新規添加剤の使用並びに剤形の変化が進んでおり、それらの開発が活発化するに伴い、非特許文献1に「一般試験法」として示されている既存の方法の適用による品質管理が困難な事例が増加しつつある。
生物学的製剤の製造工程において、重要な試験項目として、たん白質の定量がある。従来、たん白質の定量は、非特許文献1に示されている「一般試験法 たん白質定量法」(以下、公定書法)に準拠して行われている。公定書法では、たん白質の定量法として、加熱トリクロロ酢酸によって沈殿する検体中のたん白質をローリー法によって測定する方法が採用されており、具体的には次の手順が定められている:(1)たん白質定量用標準アルブミンを水で溶かし、1mg/mLの標準希釈溶液を作り、この溶液を用いて3つ以上の異なる濃度の標準希釈液を作る、(2)検体を最高濃度と最低濃度の標準希釈液の範囲内に正確に希釈し、試料とする、(3)試料及び標準希釈液を各々1mL正確に採り、同量の10w/v%トリクロロ酢酸溶液を加え、水浴中で15分間加熱した後に冷却する、(4)遠心分離にて沈殿を回収し、沈殿に5w/v%トリクロロ酢酸溶液2mLを加えて振り混ぜ再び遠心分離する、(5)沈殿にアルカリ性銅試液2.5mLを加えて振り混ぜ、10分間以上放置して溶かす、(6)水2.5mL及び希フォリン試液0.5mLを加え、37℃に30分間放置した後、この液について、分光光度計を用いて波長750nmにおける吸光度を測定する、(7)標準希釈液の測定結果より得られる検量線から試料中のたん白質量を求め、検体中の含量を計算する。別に対照として、水について同様に操作して吸光度を測定して補正に用いる。
公定書法は、高確度且つ高精度で検体中のたん白質を定量できると考えられているが、生物学的製剤に含まれる各種添加剤が、たん白質の定量性に及ぼす影響については、十分に検討がなされているとはいえない。
生物学的製剤基準、改正 平成28年3月28日 厚生労働省告示 第106号、インターネット<http://www.nih.go.jp/niid/images/qa/seibutuki/seibutsuki_japanese/20160328.pdf>
本発明者は、たん白質含量が既知の粘性剤を含む生物学的製剤を用いて、前記公定書法によるたん白質の定量性について検討したところ、測定されたたん白質含量に真値との大幅なずれが確認された。すなわち、本発明者は、たん白質及び粘性剤を含む検体中のたん白質の定量確度が低いという公定書法の欠点を見出した。
本発明は、たん白質及び粘性剤を含む検体中のたん白質を高確度且つ高精度で定量する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、公定書法において、検体から準備した試料に対して同量の10w/v%トリクロロ酢酸溶液を加える操作を、検体から準備した試料に対してトリクロロ酢酸の濃度が20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を加えるように変更することにより、検体に粘性剤を含んでいても、たん白質を高確度且つ高精度で定量できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. たん白質及び粘性剤を含む検体におけるたん白質を定量する方法であって
前記検体を用いて試料を準備する工程1、
前記工程1で得られた試料に対して、トリクロロ酢酸の濃度が20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を添加して加熱する工程2
前記工程2で得られた溶液から沈殿を回収する工程3、
前記工程3で得られた沈殿にトリクロロ酢酸溶液及び/又は水を加えて混合した後に沈殿を回収する工程4、及び
前記工程4で得られた沈殿中のたん白質量をローリー法によって測定し、前記検体中のたん白質量を求める工程5
を含む、定量方法。
項2. 前記粘性剤が、ポリアクリル酸系粘性剤である、項1に記載の定量方法。
項3. 前記粘性剤が、カルボキシビニルポリマーである、項1又は2に記載の定量方法。
項4. 前記検体が、生物学的製剤である、項1〜3のいずれかに記載の定量方法。
項5. 前記たん白質がインフルエンザワクチンの抗原たん白質である、項1〜4のいずれかに記載の定量方法。
項6. 前記工程4で使用されるトリクロロ酢酸溶液が、15w/v%以下のトリクロロ酢酸を含む溶液である、項1〜5のいずれかに記載の定量方法。
項7. 前記工程5が、以下の工程5−1〜5−3を含む、項1〜6のいずれかに記載の定量方法:
前記工程4で得られた沈殿にアルカリ性銅試液を加えて、沈殿を溶解させる工程5−1、
前記工程5−1で得られた溶液に希フォリン試液を加えた後に、吸光度を測定する工程5−2、及び
標準希釈液で作成した検量線を用いて、前記工程5−2で測定された吸光度から検体中のたん白質量を求める工程5−3。
公定書法には、たん白質及び粘性剤を含む検体中のたん白質の定量確度が低いという欠点があるが、本発明によれば、当該欠点を克服し、たん白質及び粘性剤を含む検体中のたん白質を高確度且つ高精度で定量することが可能になる。従って、本発明によれば、たん白質及び粘性剤を含む生物学的製剤等を高確度且つ高精度な技術で厳重な品質管理を行うことが可能になる。
本明細書において、たん白質の測定における「確度」とは、検体中のたん白質の定量値と真値(実際のたん白質量)のずれの程度を表し、「高確度」とは、検体中のたん白質の定量値が真値に近い値であることを指す。また、本明細書において、たん白質の測定における「精度」とは、検体中のたん白質の定量値のばらつきの程度を表し、「高精度」とは、検体中のたん白質の定量値が測定毎のばらつきが少ないことを指す。
本発明の定量方法は、たん白質及び粘性剤を含む検体におけるたん白質を定量する方法であって、下記工程1〜5を含むことを特徴とする:
前記検体を用いて試料を準備する工程1、
前記工程1で得られた試料に対して、トリクロロ酢酸の濃度が20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を添加して加熱する工程2、
前記工程2で得られた溶液から沈殿を回収する工程3、
前記工程3で得られた沈殿にトリクロロ酢酸溶液及び/又は水を加えて混合した後に沈殿を回収する工程4、及び
前記工程4で得られた沈殿中のたん白質量をローリー法によって測定し、前記検体中のたん白質量を求める工程5。
以下、本発明の定量方法について詳述する。
[検体]
本発明の定量方法は、たん白質及び粘性剤を含む検体におけるたん白質が定量対象となる。公定書法には、粘性剤を含む検体中のたん白質の定量確度が低下するという欠点があるが、本発明の定量方法では、かかる欠点を解消し、粘性剤を含む検体中のたん白質を高確度且つ高精度で定量することが可能になっている。
前記検体は、たん白質及び粘性剤を含み、たん白質の定量が求められるものであればよいが、例えば、医薬、好ましくは生物学的製剤が挙げられる。また、前記検体の剤型については、特に制限されず、液状、固形状、半固形状等のいずれであってもよい。
前記検体に含まれるたん白質(即ち、定量対象となるたん白質)の種類については、特に制限されないが、例えば、生物学的製剤やその他の医薬等に使用されるたん白質が挙げられる。生物学的製剤に使用されるたん白質としては、具体的には、インフルエンザワクチン、インフルエンザHAワクチン、細胞培養インフルエンザワクチン(H5N1株)、沈降インフルエンザワクチン(H5N1株)、沈降細胞培養インフルエンザワクチン(H5N1株)、乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(H5N1株)、乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチン、乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン、ガスえそウマ抗毒素(ガスえそ抗毒素)、乾燥ガスえそウマ抗毒素(乾燥ガスえそ抗毒素)、不活化狂犬病ワクチン、乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン、コレラワクチン、乾燥ジフテリアウマ抗毒素(乾燥ジフテリア抗毒素)、ジフテリアトキソイド、沈降ジフテリアトキソイド、成人用沈降ジフテリアトキソイドジフテリア破傷風混合トキソイド、沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド、水痘抗原、乾燥弱毒生水痘ワクチン、4価髄膜炎菌ワクチン(ジフテリアトキソイド結合体)、腸チフスパラチフス混合ワクチン、精製ツベルクリン、痘そうワクチン(痘苗)、乾燥痘そうワクチン(乾燥痘苗)、細胞培養痘そうワクチン、乾燥細胞培養痘そうワクチン、日本脳炎ワクチン、乾燥日本脳炎ワクチン、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、沈降10価肺炎球菌結合型ワクチン(無莢膜型インフルエンザ菌プロテインD,破傷風トキソイド,ジフテリアトキソイド結合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、破傷風トキソイド、沈降破傷風トキソイド、乾燥はぶウマ抗毒素(乾燥はぶ抗毒素)、沈降B型肝炎ワクチン、沈降B型肝炎ワクチン(huGK−14細胞由来)、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)、組換え沈降B型肝炎ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)、組換え沈降pre−S2抗原・HBs抗原含有B型肝炎ワクチン(酵母由来)、乾燥BCG膀胱内用(コンノート株)、乾燥BCG膀胱内用(日本株)、乾燥BCGワクチン、組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(イラクサギンウワバ細胞由来)、組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)、経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン、百日せきワクチン、沈降精製百日せきワクチン、百日せきジフテリア混合ワクチン、百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(ソークワクチン)混合ワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥へモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、沈降へモフィルスb型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、発しんチフスワクチン、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(乾燥ボツリヌス抗毒素)、経口生ポリオワクチン、不活化ポリオワクチン(ソークワクチン)、乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、乾燥まむしウマ抗毒素(乾燥まむし抗毒素)、5価経口弱毒生口タウイルスワクチン、ワイル病秋やみ混合ワクチン等のワクチンに使用されるたん白質;加熱人血漿たん白、人血清アルブミン、乾燥人フィブリノゲン、人血液凝固第VIII因子、人血液凝固第IX因子複合体、人血液凝固第X因子加活性化第VII因子、人免疫グロブリン、アルキル化人免疫グロブリン、スルホ化人免疫グロブリン、pH4処理酸性人免疫グロブリン、pH4処理酸性人免疫グロブリン、プラスミン処理人免疫グロブリン燥ペプシン処理人免疫グロブリン、ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、人アンチトロンビンIII、人活性化プロテインC、人ハプトグロビン等が挙げられる。これらのたん白質は、検体中に1種単独で含まれていてもよく、また2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
これらのたん白質の中でも、本発明の定量対象として、好ましくは微生物由来のたん白質、更に好ましくはウイルス由来のたん白質、特に好ましくはインフルエンザウイルス由来のたん白質が挙げられる。前記微生物は前記検体中に生きたままの状態で存在していてもよく、弱毒化された状態で存在していてもよく、ホルマリン添加や紫外線照射等の適宜選択される手法によって不活化された状態で存在していてもよい。また、前記微生物は前記検体中で完全な形状を保っていてもよく、適宜選択される物理的若しくは化学的な手法によって構造が改変又は分割される等、不完全な形状であってもよい。
また、前記検体の好適な例として、インフルエンザワクチンが挙げられる。インフルエンザワクチンの中でも、好ましくは粘膜IgAを誘導するインフルエンザワクチン、更に好ましくは鼻腔粘膜IgAを誘導するインフルエンザワクチンが挙げられる。なお、インフルエンザワクチンは、その形態により、弱毒化生ワクチン、不活化全粒子ワクチン、不活化スプリットワクチンの3種類に分類することができる。
前記検体に含まれる粘性剤の種類については、特に制限されないが、例えば、生物学的製剤に使用される粘性剤としては、具体的には、カルボキシビニルポリマー等のポリアクリル酸系粘性剤;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系粘性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系粘性剤等が挙げられる。これらの粘性剤は、試料中に1種単独で含まれていてもよく、また2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
これらの粘性剤の中でも、ポリアクリル酸系粘性剤、とりわけカルボキシビニルポリマーを含む検体は、本発明の定量方法の適用対象として好適である。
検体に含まれるたん白質と粘性剤の比率については、特に制限されないが、例えば、たん白質100質量部当たり、粘性剤が50〜6000質量部、好ましくは400〜2000質量部、更に好ましくは600〜1000質量部が挙げられる。このような比率でたん白質と粘性剤を含む検体に対しては、従来の公定書法では、定量確度の低下が顕著に現れるが、本発明の定量法によれば、高確度且つ高精度でたん白質を定量することが可能になっている。
検体には、たん白質及び粘性剤の他に、製剤化に必要とされる添加剤(緩衝剤、pH調整剤、等張化剤、多価アルコール等)や、たん白質以外の免疫を補助する成分(アジュバント等)が含まれていてもよい。
[工程1]
工程1では、前記検体を用いて試料を準備する。
検体が液状又はペースト状であり、検体に含まれるたん白質量として予測される範囲が、1〜500μg/mL、好ましくは10〜300μg/mL、更に好ましくは20〜150μg/mLであれば、検体をそのまま試料とすればよい。また、検体が固体状の場合、或は検体が液状又はペースト状であり、検体に含まれるたん白質量の予測値が前述する範囲を超える場合には、希釈用の溶媒を用いて、予測されるたん白質量が前述する範囲になるように希釈すればよい。更に、検体が液状又はペースト状であり、検体に含まれるたん白質量の予測値が前述する範囲を下回る場合には、予測されるたん白質量が前述する範囲になるように濃縮すればよい。
工程1において、検体を希釈して試料を準備する場合、希釈用の溶媒としては水を使用することが望ましい。また、工程1で採用した希釈倍率は、たん白質の含有量を算出する際に使用するため、工程1における前記検体の希釈は、正確に行っておくことが重要である。
[工程2]
工程2では、前記工程1で得られた試料に対して、トリクロロ酢酸の濃度が20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を添加して加熱する。従来の公定書法では、前記試料に対して同量の10w/v%トリクロロ酢酸溶液を加えている(即ち、トリクロロ酢酸の濃度が5.0w/v%となるようにトリクロロ酢酸溶液を添加している)が、本発明の定量方法では、当該工程2に規定している操作条件を採用することによって、粘性剤が共存していても、たん白質を高確度且つ高精度で定量することが可能になる。
工程2において、試料へのトリクロロ酢酸溶液の添加は、トリクロロ酢酸の濃度が最終的に20.0〜31.0w/v%になるように行えばよいが、たん白質量の定量確度をより一層向上させるという観点から、試料への添加後のトリクロロ酢酸の濃度として、好ましくは23.1〜31.0w/v%、更に好ましくは23.1w/v%となるように行うことが挙げられる。
工程2において、試料に添加されるトリクロロ酢酸溶液におけるトリクロロ酢酸の濃度については、試料への添加後の濃度が前述する範囲を満たすことができる限り、特に制限されないが、例えば、50w/v%以上が挙げられる。たん白質量の定量確度をより一層向上させるという観点から、試料に添加されるトリクロロ酢酸溶液におけるトリクロロ酢酸の濃度として、好ましくは50〜100w/v%、更に好ましくは75〜100w/v%、特に好ましくは100w/v%が挙げられる。
本発明において、「トリクロロ酢酸溶液」とはトリクロロ酢酸を含む溶液を指し、トリクロロ酢酸の濃度が100w/v%のトリクロロ酢酸溶液とは、不可避的に混入している微量の不純物を除いて、溶質が実質的にトリクロロ酢酸のみからなる溶液を指す。また、トリクロロ酢酸溶液において、通常、溶媒は水である。
また、工程2に供する前記試料の量については、前記試料に含まれるたん白質量に応じて適宜設定すればよく、通常は0.1〜1mLに設定すればよい。また、前記試料に含まれるたん白質量が少ない場合には、工程2に供する前記試料は1mL以上の適当量に設定すればよい。
工程2では、前記工程1で得られた試料に対してトリクロロ酢酸が所定濃度になるようにトリクロロ酢酸溶液を添加し、必要に応じて撹拌を行った後に、加熱を行う。加熱条件としては、具体的には、15℃以上、好ましくは60〜100℃、更に好ましくは100℃の温度条件で、5〜60分間、好ましくは10〜30分間、更に好ましくは15分間が挙げられる。
また、工程2における加熱の手法については、特に制限されないが、水浴中で加熱することが望ましい。
工程2における加熱によって沈殿(凝集)が生じる。
[工程3]
工程3では、前記工程2で得られた溶液から沈殿を回収する。当該工程3における沈殿回収に先立って、必要に応じて、前記工程2で得られた溶液を室温(1〜30℃)程度まで冷却しておいてもよい。
工程3における沈殿の回収方法については、特に制限されず、遠心分離、濾過等の固液分離方法であればよいが、好ましくは遠心分離が挙げられる。
工程3において、遠心分離により沈殿の回収を行う場合、その具体的条件については、特に制限されないが、例えば、1400g以上で10分間以上、より好ましくは1400g以上で20分間以上、更に好ましくは1500〜20000gで20〜60分間、最も好ましくは1800〜12000gで20分間が挙げられる。また、遠心分離の際の温度条件については、特に制限されないが、例えば、5〜35℃、好ましくは15〜25℃、更に好ましくは25℃が挙げられる。
[工程4]
工程4では、前記工程3で得られた沈殿にトリクロロ酢酸溶液及び/又は水を加えて混合した後に沈殿を回収する。
工程4において、前記工程3で得られた沈殿に添加される溶液は、トリクロロ酢酸溶液及び水のいずれか少なくとも一方であればよいが、好ましくはトリクロロ酢酸溶液が挙げられる。
工程4で使用されるトリクロロ酢酸溶液におけるトリクロロ酢酸の濃度については、特に制限されないが、たん白質量の定量確度をより一層向上させるという観点から、通常15w/v%以下、好ましくは2〜10w/v%、更に好ましくは5w/v%が挙げられる。工程4で使用されるトリクロロ酢酸溶液において、トリクロロ酢酸以外の残部は水である。
工程4におけるトリクロロ酢酸溶液及び/又は水の添加量については、特に制限されないが、例えば、前記工程1に供した試料の液量を基準として容量比で0.5〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、更に好ましくは2倍量が挙げられる。
工程4において、前記工程3で得られた沈殿にトリクロロ酢酸溶液及び/又は水を加えて、混合した後に、再度、沈殿の回収を行う。混合方法については特に制限されないが、通常、3〜5秒間程度振り混ぜればよい。沈殿の回収方法については、前記工程3の場合と同様である。
[工程5]
工程5では、ローリー法によって前記工程4で得られた沈殿中のたん白質量を測定し、検体中のたん白質量を求める。
工程5におけるたん白質の測定は、ローリー法によってビウレット反応とアミノ酸側鎖の酸化反応を組み合わせて行えばよく、その具体的方法については、特に制限されないが、工程5のローリー法によるたん白質量の測定の好適な例として、以下の工程5−1〜5−3を行う方法が挙げられる。
前記工程4で得られた沈殿にアルカリ性銅試液を加えて、沈殿を溶解させる工程5−1、
前記工程5−1で得られた溶液に希フォリン試液を加えた後に、吸光度を測定する工程5−2、及び
標準希釈液で作成した検量線を用いて、前記工程5−2で測定された吸光度から検体中のたん白質量を求める工程5−3。
以下、前記工程5−1〜5−3について説明する。
(工程5−1)
前記工程5−1で使用されるアルカリ性銅試液は、アルカリ性であり、且つ2価の銅イオンを含み、ビウレット反応に使用できるものであればよい。濃度については、前記工程4で得られた沈殿を溶解させてビウレット反応を生じさせ得、且つ吸光度とたん白質濃度に直線関係が成立する範囲であることを限度として特に制限されないが、例えば、アルカリ性銅試液は、以下の手順で調製されたものを使用することができる。
(アルカリ性銅試液の調製手順)
水酸化ナトリウム0.8gを水に溶かし100mLとし、これに無水炭酸ナトリウム4gを溶かす。これをA液とする。2w/v%硫酸銅溶液1mL及び4w/v%酒石酸ナトリウム溶液1mLを混合する。これをB液とする。A液50mLとB液1mLを用時混合して、アルカリ性銅試液とする。
前記工程5−1においてアルカリ性銅試液の添加量については、前記工程4で得られた沈殿を溶解させてビウレット反応を生じさせ得、且つ吸光度とたん白質濃度に直線関係が成立する範囲であることを限度として特に制限されないが、例えば、前記手順によって調製されたアルカリ性銅試液を用いる場合、前記工程1に供した試料の液量を基準(1倍量)として容量比で0.1〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、更に好ましくは2.5倍量が挙げられる。
前記工程5−1では、前記工程4で得られた沈殿にアルカリ性銅試液を加えて、通常5分間以上、好ましくは10分間以上、更に好ましくは1〜5時間、常温(15〜25℃)で静置することにより、前記工程4で得られた沈殿を溶解させ、工程5−2に供する。
(工程5−2)
工程5−2で使用される希フォリン試液とは、フォリン試液(フェノール試液)に水を加え、調製した試液である。希フォリン試液における酸濃度については、吸光度とたん白質濃度に直線関係が成立する範囲であることを限度として特に制限されないが、通常1mol/Lとなるように調整する。
工程5−2において、希フォリン試液の添加量については、吸光度とたん白質濃度に直線関係が成立する範囲であることを限度として特に制限されないが、例えば、酸濃度が1mol/Lの希フォリン試液を用いる場合、前記工程1に供した試料の液量を基準(1倍量)として容量比で、0.02〜2倍量、好ましくは0.2〜1倍量、更に好ましくは0.5倍量が挙げられる。
工程5−2では、必要に応じて水を添加してもよい。添加量については、吸光度とたん白質濃度に直線関係が成立する範囲であることを限度として特に制限されないが、例えば、前記工程1に供した試料の液量を基準(1倍量)として容量比で、0.1〜10倍量、好ましくは1〜5倍量、更に好ましくは2.5倍量が挙げられる。
工程5−2では、前記工程5−1で得られた溶液に希フォリン試液及び必要に応じて水を加えた後に、30〜45℃、好ましくは35〜40℃、更に好ましくは37℃の温度条件下で、5〜60分間、好ましくは15〜45分間、更に好ましくは30分間静置した後に、分光光度計を用いて吸光度の測定を行う。
なお、工程5−2において、前記工程5−1で得られた溶液に希フォリン試液及び必要に応じて水を加えて静置した後に、濁りが認められる場合には、遠心分離(例えば、1400g以上で10分間)によって分離した上澄液を吸光度の測定に供すればよい。
工程5−2における吸光度の測定は、通常、測定波長を750nmに設定して行われるが、測定の確度及び精度に悪影響を及ぼさないことを限度として、測定波長は450〜900nm、好ましくは700〜800nmの範囲内で適宜変更してもよい。
(工程5−3)
工程5−3において使用する検量線は、たん白質濃度が既知の標準希釈液を用いて、工程1〜4、工程5−1、及び工程5−2を行うことによって、たん白質濃度と吸光度の関係を導き出すことにより作成できる。
たん白質濃度が既知の標準希釈液の種類については、特に制限されないが、例えば、たん白質定量用アルブミンが1mg/mLの標準希釈溶液を作成し、当該標準希釈溶液を用いて3つ以上の異なる濃度に調整された標準希釈液が挙げられる。また、当該標準希釈液におけるたん白質定量用アルブミンの濃度としては、具体的には、最高濃度が100〜500μg/mL程度の範囲内、且つ最低濃度が1〜50μg/mL程度の範囲内になるように設定すればよい。
また、工程5−3における検体中のたん白質量の算出において、工程5−2で得られた吸光度の値については、水について工程1〜4、工程5−1、及び工程5−2を行って得られた吸光度の値を用いて補正することが望ましい。これによって、より一層高確度且つ高精度なたん白質の定量が可能になる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例1
1.試験材料
1−1.検体
表1に示す検体を用意した。
Figure 0006963460
1−2.標準希釈液
非特許文献1に定めるたん白質定量用標準アルブミンを1mg/mLとなるように水に溶解して標準希釈溶液を作成した。次いで、当該標準希釈溶液を更に水で希釈して、アルブミン濃度が20、50、100、及び150μg/mLの標準希釈液を作成した。
1−3.トリクロロ酢酸溶液
トリクロロ酢酸(和光純薬工業株式会社)に水を加え、100w/v%トリクロロ酢酸溶液、5w/v%トリクロロ酢酸溶液及び10w/v%トリクロロ酢酸溶液をそれぞれ作成した。
1−4.アルカリ性銅試液
水酸化ナトリウム0.8gを水に溶かし100mLとし、これに無水炭酸ナトリウム4gを溶かし、A液を作成した。別途、2w/v%硫酸銅水溶液1mL及び4w/v%酒石酸ナトリウム水溶液1mLを混合し、B液を作成した。A液50mLとB液1mLを用時混合して、アルカリ性銅試液を作成した。
1−5.希フォリン試液
フォリン試液(フェノール試薬、酸濃度が2mol/L:和光純薬工業株式会社)10mLに水10mLを加えて、酸濃度が1mol/Lとなるように調製し、希フォリン試液を作成した。
2.たん白質の定量
2−1.試料
前記検体を試料として用いた。
2−2.トリクロロ酢酸溶液の添加による沈殿の生成
試料1mLに、表2に示す条件でトリクロロ酢酸溶液を添加し、水浴中で100℃で15分間加熱を行った。次いで、冷却した後に、25℃にて遠心分離(1872g、20分間)を行い、沈殿を回収した。
2−3.トリクロロ酢酸溶液の再添加による沈殿の生成
回収した沈殿に5w/v%トリクロロ酢酸溶液2mLを加えて振り混ぜて、25℃にて遠心分離(1872g、20分間)を行い、沈殿を回収した。
2−4.ローリー法によるたん白質の測定
回収した沈殿にアルカリ性銅試液2.5mLを加えて振り混ぜ、25℃で5時間静置することにより、沈殿を溶解させた。次いで、水2.5mL及び希フォリン試液0.5mLを加え、37℃で30分間静置した後に、溶液の波長750nmにおける吸光度を、分光光度計を用いて測定した。
2−5.検体中のたん白質量の算出
標準希釈液を前記と同条件で操作を行い、たん白質量と吸光度の関係を示す検量線を作成した。次いで、前記「2−4.ローリー法によるたん白質の測定」で得られた吸光度の値から、検量線を用いて、試料中のたん白質量を算出し、更に検体の希釈倍率から、検体中のたん白質量を求めた。なお、試料の代わりに水を用いて前記と同条件で操作を行って吸光度を測定し、当該吸光度で各試料及び標準希釈液の吸光度の補正を行った上で、検量線の作成及び検体中のたん白質量の算出を行った。
3.試験結果
得られた結果を表2に示す。なお、本試験は、同一条件で3回測定を行い、同一条件での検体中の各たん白質量の平均値を算出した。条件1及び2の結果は、公定書法に準拠して求めたたん白質量である。条件1と2との対比、及び条件12と13との対比から明らかなように、粘性剤(カルボキシビニルポリマー)を含まない検体1では、公定書法によって高い確度でたん白質を定量できていたが、粘性剤(カルボキシビニルポリマー)を含む検体2では、公定書法では、たん白質の定量確度が大幅に低下していた。
これに対して、公定書法において10w/v%トリクロロ酢酸溶液を試料と同量添加する操作を、トリクロロ酢酸の濃度が最終的に20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を試料に添加する操作に代えた場合(条件5〜9、14及び15)には、粘性剤(カルボキシビニルポリマー)を含む検体であっても、たん白質を高確度且つ高精度で定量できていた。
Figure 0006963460
試験例2
1.試験材料
1−1.検体
表3に示す検体を用意した。
Figure 0006963460
1−2.標準希釈液、トリクロロ酢酸溶液、アルカリ性銅試液、及び希フォリン試液
前記試験例1と同様の方法で、標準希釈液、トリクロロ酢酸溶液、アルカリ性銅試液、及び希フォリン試液を用意した。
2.たん白質の定量
前記検体をインフルエンザウイルス抗原含有たん白質含量が約100μg/mLとなるように精製水で希釈したものを試料として用いた。具体的には、検体6を精製水で3倍希釈、検体7を精製水で6倍希釈、検体8を精製水で9倍希釈したものを、それぞれ試料として用いた。
前記試験例1と同条件でたん白質の定量を行った。なお、「2−2.トリクロロ酢酸溶液の添加による沈殿の生成」の工程は、試料1mLにトリクロロ酢酸溶液(トリクロロ酢酸100w/v%)0.3mLを添加する条件で行った。
3.試験結果
得られた結果を表4に示す。なお、本試験は、同一条件で3回測定を行い、同一条件での検体中の各たん白質量の平均値を算出した。この結果から、公定書法において10w/v%トリクロロ酢酸溶液を試料と同量添加する操作を、トリクロロ酢酸の濃度が最終的に20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を試料に添加する操作に代えることにより、検体に粘性剤(カルボキシビニルポリマー)と共に緩衝剤や等張化剤等の添加剤が含まれていても、たん白質を高確度且つ高精度で定量できることが確認された。
Figure 0006963460
試験例3
1.試験材料
1−1.検体
表3に示す検体6を用意した。
2.たん白質の定量
2−1.試料
前記検体をインフルエンザウイルス抗原含有たん白質含量が約100μg/mLとなるように精製水で希釈したものを試料として用いた。具体的には、検体6を精製水で3倍希釈したものを試料として用いた。
2−2.トリクロロ酢酸溶液の添加による沈殿の生成
試料0.2mLにトリクロロ酢酸溶液(トリクロロ酢酸100w/v%)0.06mLを添加し、水浴中で100℃で15分間加熱を行った。次いで、冷却した後に、表5に示す条件で遠心分離を行い、沈殿を回収した。
2−3.トリクロロ酢酸溶液の再添加による沈殿の生成
回収した沈殿に5w/v%トリクロロ酢酸溶液2mLを加えて振り混ぜて、表5に示す条件で遠心分離を行い、沈殿を回収した。
2−4.ローリー法によるたん白質の測定
回収した沈殿にアルカリ性銅試液0.5mLを加えて振り混ぜ、25℃で5時間静置することにより、沈殿を溶解させた。次いで、水0.5mL及び希フォリン試液0.1mLを加え、37℃で30分間静置した後に、溶液の波長750nmにおける吸光度を、分光光度計を用いて測定した。
2−5.検体中のたん白質量の算出
前記試験例1と同条件で検量線の作成及び検体中のたん白質量の算出を行った。
3.試験結果
得られた結果を表5に示す。なお、本試験は、同一条件で3回測定を行い、同一条件での検体中の各たん白質量の平均値を算出した。この結果から、トリクロロ酢酸溶液添加後の沈殿回収を3000〜10000g、20分の条件で行っても、本発明の方法により、たん白質を高確度且つ高精度で定量できることが確認された。
Figure 0006963460
参考試験例
表6に示す検体を使用し、試料1mLに表7に示す条件でトリクロロ酢酸溶液を添加したこと及び測定回数が1回であること以外は、前記試験例1と同条件でたん白質の定量を行った。
Figure 0006963460
得られた結果を表7に示す。この結果から、公定書法では、検体にアルギニン及びグリセリンを含んでいても、たん白質の定量確度に影響は及ぼされないことが確認された。
Figure 0006963460

Claims (7)

  1. たん白質及び粘性剤を含む検体におけるたん白質を定量する方法であって
    前記検体を用いて試料を準備する工程1、
    前記工程1で得られた試料に対して、トリクロロ酢酸の濃度が20.0〜31.0w/v%になるようにトリクロロ酢酸溶液を添加して加熱する工程2、
    前記工程2で得られた溶液から沈殿を回収する工程3、
    前記工程3で得られた沈殿にトリクロロ酢酸溶液及び/又は水を加えて混合した後に沈殿を回収する工程4、及び
    前記工程4で得られた沈殿中のたん白質量をローリー法によって測定し、前記検体中のたん白質量を求める工程5
    を含む、定量方法。
  2. 前記粘性剤が、ポリアクリル酸系粘性剤である、請求項1に記載の定量方法。
  3. 前記粘性剤が、カルボキシビニルポリマーである、請求項1又は2に記載の定量方法。
  4. 前記検体が、生物学的製剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の定量方法。
  5. 前記たん白質がインフルエンザワクチンの抗原たん白質である、請求項1〜4のいずれかに記載の定量方法。
  6. 前記工程4で使用されるトリクロロ酢酸溶液が、15w/v%以下のトリクロロ酢酸を含む溶液である、請求項1〜5のいずれかに記載の定量方法。
  7. 前記工程5が、以下の工程5−1〜5−3を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の定量方法:
    前記工程4で得られた沈殿にアルカリ性銅試液を加えて、沈殿を溶解させる工程5−1、
    前記工程5−1で得られた溶液に希フォリン試液を加えた後に、吸光度を測定する工程5−2、及び
    標準希釈液で作成した検量線を用いて、前記工程5−2で測定された吸光度から検体中のたん白質量を求める工程5−3。
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